JPH09255640A - イオン性基含有(メタ)アクリル酸エステル及びポリマーの製法 - Google Patents

イオン性基含有(メタ)アクリル酸エステル及びポリマーの製法

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JPH09255640A
JPH09255640A JP9910396A JP9910396A JPH09255640A JP H09255640 A JPH09255640 A JP H09255640A JP 9910396 A JP9910396 A JP 9910396A JP 9910396 A JP9910396 A JP 9910396A JP H09255640 A JPH09255640 A JP H09255640A
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Kimihiko Noda
公彦 野田
Masaaki Sato
正明 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 廃水処理用高分子凝集剤、製紙用リテンショ
ンエイド、製紙用粘剤、油井掘削用分散剤、原油2,3
次回収用ポリマーなどに有用な水溶性ビニルポリマーの
原料モノマーとして有用なイオン性基含有(メタ)アク
リル酸エステルモノマーを工業的に高品質かつ安価に得
る製法及びそのモノマーを重合させる水溶性ビニルポリ
マーを得る製法の提供。経時安定性の良い水溶性ビニル
重合体の油中水型エマルション状凝集剤を得る。 【解決手段】 (メタ)アクリルアミド硫酸塩とイオン
性基含有アルコール(A)を反応させることを特徴とす
るイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステルの製法;
及び該モノマーを重合させることを特徴とする水溶性ビ
ニルポリマーの製法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、廃水処理用高分子
凝集剤、製紙用リテンションエイド、製紙用粘剤、油井
掘削用分散剤、原油2,3次回収用ポリマーなどに有用
な水溶性ビニルポリマーの原料モノマーとして有用なイ
オン性基含有(メタ)アクリル酸エステルモノマーを工
業的に高品質かつ安価に得る製法及びそのモノマーを重
合させる水溶性ビニルポリマーの製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、水溶性ビニルポリマーの原料とな
る水溶性ビニルモノマーとしては、(メタ)アクリルア
ミドなどのノニオン性モノマー;(メタ)アクリル酸
(塩)、イタコン酸(塩)などのカルボン酸(塩)含有
モノマー;スチレンスルホン酸(塩)、(メタ)アクリ
ロイルアミノ2,2ジメチルエタンスルホン酸(塩)、
(メタ)アクリロイルオキシエチルスルホン酸(塩)等
のスルホン酸(塩)含有アニオン性モノマー;(メタ)
アクリロイルアミノエチルトリメチルアンモニウムクロ
ライド、(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチル
アンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウ
ムメチルサルフェートなどの第四級アンモニウム塩含有
カチオン性モノマー;及びジメチルアミノエチル(メ
タ)アクリレート硫酸塩などのアミン塩基含有カチオン
性モノマーなどが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】これら水溶性ビニルモ
ノマーの従来公知の製法で得られるものはモノマー純度
が低く、その結果これらモノマーを重合して得られる水
溶性ビニルポリマーは廃水処理、鉱工業生産の固液分離
促進に使用される場合、懸濁水の固液分離に対して凝集
性が不充分であることが多く、比較的高価であるにもか
かわらず多量の添加を必要としていた。そのため、これ
ら水溶性ビニルモノマーは、より高品質化かつ安価化が
求められている。とくに、(メタ)アクリロイルオキシ
エチルスルホン酸(塩)等のスルホン酸(塩)含有アニ
オン性モノマー、(メタ)アクリロイルオキシエチルト
リメチルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニ
ウム塩含有カチオン性モノマーは、それぞれアニオン性
およびカチオン性高分子凝集剤原料として極めて有用で
あり、強く改善が望まれていた。すなわち、高分子凝集
剤原料に使用するには、品質面では、リニアな超高分子
量ポリマーを作るために有害不純物、とくにエチレング
リコールジ(メタ)アクリレート等の架橋性ジビニル化
合物の混入を避ける必要があるが、現在の市販品はこの
点でなお十分とは言えなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、こうした
現状を大幅に改善する方法を見いだすべく鋭意検討した
結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、(メタ)アクリルアミ
ド硫酸塩とイオン性基含有アルコール(A)を反応させ
ることを特徴とするイオン性基含有(メタ)アクリル酸
エステルの製法:及び該製法で得られるイオン性基含有
(メタ)アクリル酸エステルを重合させることを特徴と
する水溶性ビニルポリマーの製法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で使用する(メタ)アクリ
ルアミド硫酸塩は、(メタ)アクリロニトリルに硫酸と
水を作用させて造られる。製造条件は特に限定なく、例
えばUSP2,425,694(1947)、同2,8
90,101(1959)等に例示された方法が採用で
き、適宜未精製の反応混合物や精製物が使用できる。
【0007】本発明で(メタ)アクリルアミド硫酸塩と
反応させるイオン性基含有アルコールとしては、アミン
塩を含有するアルコール、第4級アンモニウム塩を含有
するアルコール及びスルホン酸もしくはその塩を含有す
るアルコールが挙げられる。 アミン塩を含有するアル
コールの具体例としては、ジメチルアミノプロピルアル
コール硫酸塩、アミノエチルアルコール塩酸塩などが挙
げられる。第4級アンモニウム塩を含有するアルコール
の具体例としては、テトラメチルアンモニオエタノール
(通称塩化コリン)、テトラメチルアンモニオプロピル
アルコールなどが挙げられる。スルホン酸もしくはその
塩を含有するアルコールの具体例としては、スルホエチ
ルアルコール・塩、スルホブチルアルコール・塩などが
挙げられる。これらイオン性基含有アルコールは単独又
は2種以上の併用でも使用できる。これらの中で、好ま
しいものは、実用的観点から塩化コリン及びイセチオン
酸もしくはその塩である。
【0008】(メタ)アクリルアミド硫酸塩とイオン性
基含有アルコールアルコ−ルの反応により得られるイオ
ン性基含有(メタ)アクリル酸エステルの具体例として
は、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート硫酸
塩、アミノエチルアルコール(メタ)アクリレート塩酸
塩などのアミン塩基含有(メタ)アクリレート;(メ
タ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム
クロライド、(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリ
メチルアンモニウムクロライド等の第四級アンモニウム
塩基含有(メタ)アクリレート;及びスルホエチル(メ
タ)アクリレート・塩、スルホブチル(メタ)アクリレ
ート・塩などのスルホン基含有(メタ)アクリレート・
塩が挙げられる。これらのうち、水溶性ビニルモノマー
として重合して得られる水溶性ビニルポリマーの工業的
有用性の点から、それぞれのアクリレートがメタアクリ
レートよりも好ましい。
【0009】本発明において、(メタ)アクリルアミド
硫酸塩とイオン性基含有アルコールの反応は公知の条件
で実施できる。両者を必要に応じて溶媒、禁止剤等の存
在下に適宜冷却又は加温下に混合すると、以下の反応式
(1)または(2)に従って(メタ)アクリルアミド硫
酸塩へのアルコールの置換反応(アルコリシス)が進行
し所望のイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステルが
得られる。生成物は未精製のまま水溶性ビニルモノマー
として水溶性ビニルポリマーの原料として使用でき、ま
た必要により副生(重)硫酸アンモニウムを除去精製し
て使用できる。
【0010】 CH2=CH−CONH2・0.5H2SO4+R−OH →CH2=CH−CO2−R+0.5(NH4)2SO4 (1) CH2=CH−CONH2・HSO4+R−OH →CH2=CH−CO2−R+NH4・HSO4 (2)
【0011】反応中に使用する禁止剤としては、公知の
ものが適宜使用できるが、反応後の除去の容易さの点か
ら、反応系中に酸素を吹き込み方法が好ましい。
【0012】反応系中に酸素を吹き込む方法は、適宜選
びうるが、方法としては、空気を液相に吹き込むことが
効果上から好ましい。酸素吹き込みを行わないと反応中
に予期せざる重合トラブルを招くことがある。
【0013】本発明の水溶性ビニルポリマーは前記製法
で得られるイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステル
を単独重合させることにより、また必要により、さらに
他の水溶性ビニルモノマーを共重合させることにより得
られる。他の水溶性ビニルモノマーとしては適宜公知の
ものが使用できるが、前記のイオン性基含有(メタ)ア
クリル酸エステルであって前記本発明製法以外の製法で
得られるイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステルも
他の水溶性ビニルモノマーに含まれる。他の水溶性ビニ
ルモノマーの具体例としてはアクリルアミド、ビニルピ
ロリドンなどの非イオン性ビニルモノマー、アクリル酸
(塩)、イタコン酸(塩)、アクリルアミドメチルプロ
パンスルホン酸(塩)などのアニオン性ビニルモノマ
ー、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド、ジメチルジアリルアンモニウム
クロライド、ビニルピリジンなどのカチオン性ビニルモ
ノマーなどがあげられ、これらの一種以上が使用でき
る。これらのうち好ましいものは、工業的観点からアク
リルアミド、アクリル酸(塩)、(メタ)アクリロイル
アミノプロピルトリメチルアンモニウムクロライドおよ
びジメチルジアリルアンモニウムクロライドであり、特
に好ましいものはアクリルアミド、アクリル酸(塩)及
びこれらの混合物である。
【0014】他の水溶性ビニルモノマーを共重合させる
場合、それらの共重合割合は特に制限なく適宜選べる
が、得られる水溶性ポリマーの品質を損なわないという
点から、その割合は、通常は全体の90モル%未満であ
り、全体の80モル%未満であることがより好ましく、
全体の650モル%未満であることが更に好ましい。
【0015】本発明の水溶性ビニルポリマーの分子量は
1N−NaNO3中,30℃で測定した固有粘度(dl
/g)で示される。本発明で固有粘度は適宜選びうる
が、実用性の面から通常は4以上であり、同じ理由で、
水溶性ビニルポリマーがアニオン性又はノニオン性の場
合は15以上、カチオン性又は両性の場合は7以上がよ
り好ましい。
【0016】本発明において、(共)重合の方法はとく
に限定なく、その例は、特公平6−92447号公報、
特開平7−242702号公報などに示されている。
【0017】本発明の水溶性ビニルポリマーの製品形状
は、粉末状、フィルム状、水溶液状、ゲル状、w/oエ
マルション状、懸濁液状等公知の任意形状でよい。
【0018】本発明の水溶性ビニルポリマーは、通常そ
のままで水溶液にして使用されるが、目的に応じて、増
粘剤、中和剤、加重剤、分散剤、防腐剤、無機塩、高分
子凝集剤等他の資材と適宜併用してもよい。
【0019】本発明の水溶性ビニルポリマーは廃水処理
用凝集剤、製紙用リテンションエイド、製紙用粘剤、油
井掘削用分散剤、原油2,3次回収用ポリマーなどとし
て有用であるが、特に本発明の製法で得られる第4級ア
ンモニウム塩含有(メタ)アクリル酸エステルの(共)
重合物である水溶性ビニルポリマーは有機性汚泥、製紙
工程におけるパルプスラリー等の有機性懸濁水の固液分
離に著効を発揮し、また本発明の製法で得られるスルホ
ン酸(塩)含有(メタ)アクリル酸エステルの(共)重
合物である水溶性ビニルポリマーは紙パ工場廃水の固液
分離に著効を発揮する。
【0020】このうちで、有機性汚泥の固液分離として
は、下水汚泥、各種産業廃水処理汚泥等の公知の有機性
汚泥の固液分離が該当するが、下水汚泥の脱水に対して
最も効果があり好ましい。下水汚泥の例としては、活性
汚泥処理の余剰汚泥、消化汚泥、生汚泥、凝沈汚泥およ
びこれらの混合汚泥があげられる。
【0021】脱水の方法は、まず、下水汚泥などの廃水
に本発明の水溶性ビニルポリマーを通常0.5〜1.5
%/固形分加えて攪拌して凝集反応を行わせ、次いで遠
心脱水機、ベルトプレス脱水機などで公知の条件で脱水
すればよい。
【0022】製紙工程におけるパルプスラリー等の固液
分離としては、酸性および中性抄紙工程でのパルプのワ
イヤーパートでの固液分離、白水の処理等が該当する。
具体的処理条件等は公知の方法でよく、特公昭62−2
9560号公報等に例示されている。
【0023】また、紙パ工場廃水の固液分離脱水の方法
は、凝集沈殿または浮上による廃水の清澄化、汚泥の脱
水など公知の固液分離法が挙げられる。具体的処理条件
等は公知の方法でよく、特公昭56−41285号公報
等に例示されている。
【0024】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】(水溶性ビニルモノマーの製造) 実施例1 攪拌棒、環流冷却管、滴下漏斗、エアー吹き込み管を備
えた1Lコルベンに硫酸340g(3.5モル)、水5
4g(3.0モル)を入れエアー吹き込み管からエアー
を吹き込みながら70℃に加熱し、これにアクリロニト
リル160g(3.0モル)を70−80℃で2時間か
けて滴下し滴下終了後60分熟成してアクリルアミド硫
酸塩を作った。この反応混合物に塩化コリンの75%水
溶液56g(塩化コリンとして3.0モル)とハイドロ
キノンモノメチルエーテル200mgを添加し6時間攪
拌した。この間、エアー吹き込み管からのエアー吹き込
みは継続した。得られた反応混合物をIR、NMR、お
よび液クロで分析した結果、アクリロイルオキシエチル
トリメチルアンモニウムクロライドモノマー、(重)硫
酸アンモニウムおよび微量のアクリル酸の混合物であっ
た。この混合物をエチルエーテルで抽出し架橋性ジビニ
ル化合物であるエチレングリコールジアクリレートの副
生量を調べたが、検出限界以下であった。
【0026】実施例2 塩化コリンの75%水溶液56g(塩化コリンとして
3.0モル)の代わりにヒドロキシエチルジメチルベン
ジルアンモニウムクロライド75%水溶液630g(ヒ
ドロキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ドとして3.0モル)を使用し、その他は実施例1と同
様にしてアクリロイロキシエチルジメチルベンジルアン
モニウムクロライドモノマー、(重)硫酸アンモニウム
および微量のアクリル酸を含む反応混合物を得た。この
反応混合物にアンモニア水50gを加え約0℃に冷却し
遠心分離して結晶状のアクリロイロキシエチルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライドモノマを得た。この結
晶をエチルエーテルで抽出しエチレングリコールジアク
リレートの副生量を調べたが、検出限界以下であった。
【0027】実施例3 塩化コリンの75%水溶液56g(塩化コリンとして
3.0モル)の代わりにイセチオン酸ソーダ492g
(3.0モル)を使用し、その他は実施例1と同様にし
てアクリロイロキシエチルスルホン酸ソーダモノマー、
(重)硫酸アンモニウムおよび微量のアクリル酸を含む
反応混合物を得た。この反応混合物中のエチレングリコ
ールジアクリレートの副生量は検出限界以下であった。 比較例1 攪拌棒、環流冷却管、滴下漏斗、エアー吹き込み管を備
えた1Lコルベンにジメチルアミノエタノール267g
(3.0モル)、アクリル酸メチル300g(3.5モ
ル)、ジブチルスズオキシド(触媒)5g、ハイドロキ
ノンモノメチルエーテル(禁止剤)200mgを加え9
0〜95℃に加熱しメタノール−アクリル酸メチル共沸
混合物を溜出させながら15時間エステル交換反応を行
った後、減圧にして主生成物のジメチルアミノエチルア
クリレート390g(2.7モル)を溜出させた。次
に、得られたジメチルアミノエチルアクリレート143
g(1.0モル)と水30gとをガラス製オートクレー
ブに入れ20〜23℃でメチルクロライド56g(1.
1モル)を圧力約2k/cm2で圧入し約10時間反応
させた後、未反応のメチルクロライドを減圧溜去してア
クリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロラ
イドモノマー水溶液を得た。このものを実施例1と同じ
方法で調べたところ、多量(65ppm)のエチレング
リコールジアクリレートが検出された。
【0028】比較例2 攪拌棒、環流冷却管、滴下漏斗、エアー吹き込み管を備
えた1Lコルベンにジメチルアミノエタノール267g
(3.0モル)、アクリル酸メチル300g(3.5モ
ル)、ジオクチルスズオキシド(触媒)8g、ハイドロ
キノンモノメチルエーテル(禁止剤)500mgを加え
95〜100℃に加熱しメタノール−アクリル酸メチル
共沸混合物を溜出させながら13時間エステル交換反応
を行った後、減圧にして主生成物のジメチルアミノエチ
ルアクリレート360g(2.5モル)を溜出させた。
次に、得られたジメチルアミノエチルアクリレート14
3g(1.0モル)と水40gとを1Lコルベンに入れ
25〜30℃でベンジルクロライド132g(1.05
モル)を滴下して約10時間反応させた後、未反応のメ
チルクロライドを減圧溜去してアクリロイルオキシエチ
ルジメチルベンジルアンモニウムクロライドモノマー水
溶液を得た。このものを実施例1と同じ方法で調べたと
ころ、多量(83ppm)のエチレングリコールジアク
リレートが検出された。
【0029】比較例3 攪拌棒、環流冷却管、滴下漏斗、エアー吹き込み管を備
えた1Lコルベンにイセチオン酸492g(3.0モ
ル)、アクリル酸252g(3.5モル)、ナトリウム
メトキシド(触媒)12g、フェノチアジン(禁止剤)
1gを混合し100℃で15時間反応させ、得られたア
クリロイロキシエチルスルホン酸ソーダモノマーを、調
べたところ、エチレングリコールジアクリレートが多量
(22ppm)検出された。
【0030】(水溶性ビニルポリマーの製造) 実施例4〜6、比較例4〜6 表1に示す各種モノマーをイオン交換水に濃度36重量
%になるように溶解し、窒素置換し、35℃に温調した
後、重合触媒として過(重)硫酸アンモンと重亜硫酸ソ
ーダを、この順序でモノマーあたり各々0.015重量
%添加して重合させた。得られた重合液(ゲル)を10
0℃の熱風で乾燥してポリマーを粉末として単離し、得
られたポリマーの物性(固有粘度、水への溶解性)を試
験した。さらに、水への溶解性評価で得られた水溶液を
用い、下水汚泥の遠心脱水試験を行った。試験結果を表
1に示す。本発明の水溶性ビニルポリマー(実施例4〜
6)は比較例4〜6に較べ、いずれも高い物性と脱水性
を示した。
【0031】
【表1】 *1モノマー組成 AETAC1:実施例1で得られたアクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライト゛ AETAC2:比較例1で得られたアクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライト゛ METAS1:実施例2で得られたメタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート METAS2:比較例2で得られたメタクリロイロキシエチルトリメチルアンモニウムメチルサルフェート AAm :市販アクリルアミト゛ AC :市販アクリル酸 *2 水への溶解性 25℃でポリマ−濃度0.5%の水溶液粘度にした時の溶状 を優、良、可、不可の4段階で評価。 *3 脱水性 K市下水汚泥(混合生汚泥、TS2.1%、pH6.9) を凝集させて小型ラボ脱水機で脱水試験し、90%以上の 固形分(TS)回収率が得られる添加量(%/TS)を 測定し表記した。
【0032】実施例7、比較例7 表2に示す水溶性ビニルポリマーを実施例4と同様に合
成し、該ポリマーを用いてセルロースパルプスラリーを
凝集させ、濾過してろ水歩留まり性を試験した。結果
(濾液量)を表2に併記するが、本発明のポリマーの効
果は明確である。
【0033】
【表2】 *1モノマー組成 記号は表−1脚注に同じ *2 固形分(TS)濃度0.88%、PH5.6のスラリー200mlを使用 実験温度25℃
【0034】実施例8〜9、比較例8〜9 表3に示す各種モノマーをイオン交換水に濃度26重量
%になるように溶解し、窒素置換し、21℃に温調した
後、重合触媒としてアミジノプロパン塩酸塩を、モノマ
ーあたり0.001重量%添加して重合させた。得られ
た重合液(ゲル)を100℃の熱風で乾燥してポリマー
を粉末として単離し、得られたポリマーの物性(固有粘
度、水への溶解性)を試験した。さらに、この水溶液を
用い、紙パ廃水凝集沈殿試験を行った。試験結果は表3
に示すが、本発明の水溶性ビニルポリマー(実施例8、
9)は比較例8、9に較べ、いずれも高い物性と性能を
示した。
【0035】
【表3】 *1モノマー組成 NaAPS1:実施例3のアクリロイロキシフ゜ロハ゜ンスルホン酸ソータ゛ NaAPS2:比較例3のアクリロイロキシフ゜ロハ゜ンスルホン酸ソータ゛ AAm :アクリルアミト゛ NaAC :アクリル酸 *2 凝沈速度(m/hr)H紙パ工場廃水(TS0.88%、pH5.6)に25 ℃で所定量のポリマー水溶液(濃度0.15%)を加え てラボ凝集試験を行い、等速沈降域における凝集物界面 沈降速度測定し表記した。
【0036】
【発明の効果】本発明の水溶性ビニルポリマーは、従来
のものに優る固液分離性能を示すので、廃水処理用高分
子凝集剤、製紙用リテンションエイド等に工業的に極め
て有用である。また、水溶性に優れるに加えて高分子量
であるため、油井掘削用増粘・分散剤、原油2,3次回
収用ポリマー製紙用粘剤などとしても価値が高い。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (メタ)アクリルアミド硫酸塩とイオン
    性基含有アルコール(A)を反応させることを特徴とす
    るイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステルの製法。
  2. 【請求項2】 (A)のイオン性基がアミン塩、第4級
    アンモニウム塩又はスルホン酸もしくはその塩である請
    求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】 (A)が塩化コリンである請求項1記載
    の製法。
  4. 【請求項4】 (A)がイセチオン酸もしくはその塩で
    ある請求項1記載の製法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか記載の製法で得
    られるイオン性基含有(メタ)アクリル酸エステルを重
    合させることを特徴とする水溶性ビニルポリマーの製
    法。
  6. 【請求項6】 さらに他の水溶性ビニルモノマーを共重
    合させる請求項5記載の製法。
  7. 【請求項7】 他の水溶性ビニルモノマーがアクリルア
    ミド及び/又はアクリル酸(塩)である請求項6記載の
    製法。
  8. 【請求項8】 該水溶性ビニルポリマーの1N−NaN
    3中,30℃で測定した固有粘度が、4以上である請
    求項5〜7のいずれか記載の製法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009526883A (ja) * 2006-02-15 2009-07-23 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー 水溶性スルホ基含有コポリマー、その製造法及びその使用

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JP2009526883A (ja) * 2006-02-15 2009-07-23 コンストラクション リサーチ アンド テクノロジー ゲーエムベーハー 水溶性スルホ基含有コポリマー、その製造法及びその使用

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