JPH09255572A - ケモカイン受容体拮抗剤 - Google Patents

ケモカイン受容体拮抗剤

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JPH09255572A
JPH09255572A JP8069500A JP6950096A JPH09255572A JP H09255572 A JPH09255572 A JP H09255572A JP 8069500 A JP8069500 A JP 8069500A JP 6950096 A JP6950096 A JP 6950096A JP H09255572 A JPH09255572 A JP H09255572A
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JP
Japan
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hydrocarbon group
compound
substituted
diseases
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Withdrawn
Application number
JP8069500A
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English (en)
Inventor
Susumu Honda
進 本多
Tomoyuki Fujisawa
朋行 藤澤
Harumi Oohayashi
ハル実 大林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】優れたケモカイン受容体拮抗剤の提供。 【解決手段】一般式 【化1】 〔式中、A環は置換されていてもよいベンゼン環を、R
1は置換されていてもよい炭化水素基を、R3およびR4
は置換されていてもよいC1-6炭化水素基を示す〕で表
わされる化合物またはその塩を含有してなるケモカイン
受容体拮抗剤。 【効果】優れたケモカイン受容体拮抗作用を有してお
り、例えば、ウイルス性疾患あるいは感染性疾患、腫
瘍、アレルギー性疾患、炎症性疾患、糖尿病性疾患、中
枢性疾患、高脂血症、高コレステロール血症、透析によ
る血小板減少症、脊髄損傷、骨粗鬆症、潰瘍性大腸炎、
消化性潰瘍、敗血症(ショック)、肺・心臓における再
潅流障害、不安定狭心症、一過性脳虚血発作、心弁膜
症、臓器移植後拒絶反応、血管形成術後再狭搾、全身性
エリテマトーデス、多発性硬化症、腎不全、子宮内膜
症、肺繊維症、成人呼吸遍迫症候群などに対する優れた
治療・予防効果を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ベンズアゾシン化
合物等を含有してなるケモカイン受容体拮抗剤に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ケモカイン(chemokine, chemotactic c
ytokineの略)は、白血球に対する遊走活性を有する一
群のタンパク質である(クリティカル・レビュース・イ
ン・イムノロジー(Critical Reviews in Immunology)
12:17-46 (1992); カレント・オピニオン・イン・イム
ノロジー(Current Opinion in Immunology)6:865-873
(1994))。近年、ケモカインが炎症の急性期および慢性
期においてその病態の発症、進展、および増悪に関与し
ていることが明らかにされつつある。ケモカインはいず
れも4個のシステインをもち、1番目と2番目のシステ
インの間に1個のアミノ酸が挿入されたCXCケモカイ
ンサブファミリー(αケモカインサブファミリー)と1
番目と2番目のシステインが隣接したCCケモカインサ
ブファミリー(βケモカインサブファミリー)に分かれ
る。CCケモカインサブファミリーには、RANTES
(regulated on activation, normal T expressed and
secreted)、MIP−1α(macrophage inflammatory
protein 1α)、MIP−1β、MCP−1(monocyte
chemoattractant protein 1)、MCP−2、MCP−
3、I−309などがある。CCケモカインは、単球、
リンパ球、好酸球、好塩基球、肥満細胞に作用してこれ
らの細胞を遊走させ、また脱顆粒や種々の炎症性メディ
エーターの放出などの作用をもつ。CCケモカインのう
ち、MIP−1αおよびRANTESに高い親和性を示
すヒトMIP−1α/RANTES受容体(CC CK
R−1と略称する場合もある)の構造は、1993年に
明らかになった(セル(Cell)72:415-425(1993);ジャ
ーナル・オブ・エクスペリメンタル・メディシン(J. E
xp. Med.)177:1421-1427(1993))。その後、MIP−
1α/RANTES受容体はMCP−3に対する受容体
でもあることが報告された(ジャーナル・オブ・バイオ
ロジカル・ケミストリー(J. Biol. Chem.)270:16491-
16494 (1995))。
【0003】一方、慢性関節リウマチ患者滑膜組織で、
RANTESおよびMIP−1α/RANTES受容体
のmRNAの発現量が亢進していることが観察され(ラ
ンセット(Lancet)343:547-548(1994))、また心臓移
植後の心血管の内膜肥厚部位でRANTESのmRNA
の発現量が亢進したので(サーキュレイション(Circul
ation)82:III-699(1990))、該疾患にRANTESが
関与することが示唆される。さらに、腎移植拒絶時に移
植部位でRANTES mRNAの発現およびRANT
ESタンパク量が増加したので(ランセット(Lancet)
343:209-211(1994))、臓器移植拒絶にRANTESが
関与すると考えられる。また、リウマチ患者滑液中にM
IP−1αタンパクが増加することが報告され(ジャー
ナル・オブ・クリニカル・インベスチゲイション(J. C
lin. Invest.)93:921-928(1994))、マウスコラーゲン
関節炎実験において抗MIP−1α抗体の投与が、関節
炎の発症を遅らせさらに症状を寛和させた(ジャーナル
・オブ・クリニカル・インベスチゲイション(J. Clin.
Invest.)95:2868-2876(1995))。さらに、抗MIP−
1α抗体の投与はマウス実験的自己免疫性脳脊髄炎(マ
ウス実験的アレルギー性脳脊髄炎)にも有効であった
(ジャーナル・オブ・イムノロジー(J. Immunol.)15
5:5003-5010(1995))。したがって、MIP−1αも慢
性関節リウマチの発症に関与し、また多発性硬化症にも
関与すると推察される。好酸球、好塩基球および肥満細
胞は、炎症部位への集積、活性化によって、アレルギー
性疾患の発症、進展、および増悪に関わる。RANTE
Sは、好酸球の遊走因子でもあり(ジャーナル・オブ・
イムノロジー(J. Immunol.)176:587(1992); ジャーナ
ル・オブ・イムノロジー(J. Immunol.)176:1489(199
2))、ヒトにRANTESを皮内注射すると単核球と好
酸球の浸潤がみられた(ファセブジャーナル(FASEB
J.)9:A804(1995))。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上のことから、これ
らのCCケモカインの作用を阻害する拮抗剤は、慢性関
節リウマチ、動脈硬化、気管支喘息、アトピー性皮膚
炎、多発性硬化症、腎炎などの治療・予防剤として用い
ることができる。しがしながら、現在CCケモカインの
作用を阻害する拮抗剤の報告はない。また、いくつかの
ベンズアゾシン化合物が鎮痛作用を有することが知られ
ている(ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミ
ストリー(J. Heterocycl. Chem.)9:1057-1059(197
2)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミスト
リー(J. Heterocycl. Chem.)9:1065-1069(1972))
が、これらの化合物がCCケモカイン受容体拮抗作用を
示すことは全く報告されていない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題に鑑み、MIP−1α、RANTES、MCP−3な
どのCCケモカインによって惹起される疾患を阻害する
新規な薬剤を開発するために、種々の化合物を用いて研
究を重ねた結果、公知のベンズアゾシン化合物にCCケ
モカイン受容体拮抗作用を見出した。本発明者らは、こ
れらの知見に基づいて、さらに検討を重ねた結果、本発
明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は(1)一般式
【化3】 〔式中、A環は置換されていてもよいベンゼン環を、R
1は置換されていてもよい炭化水素基を、R2およびR3
はそれぞれ置換されていてもよいC1-6炭化水素基を示
す〕で表わされる化合物またはその塩を含有してなるケ
モカイン受容体拮抗剤、
【0007】(2)塩が、一般式
【化4】 〔式中、R6は水素原子または置換されていてもよい炭
化水素基を、X-はアニオン原子を、他の記号は第
(1)項と同意義を示す〕で表わされる化合物である第
(1)項記載のケモカイン受容体拮抗剤、
【0008】(3)A環が水酸基で置換されたベンゼン
環である第(1)項記載の拮抗剤、(4)R1で示され
る炭化水素基がC1-15炭化水素基である第(1)項記載
の拮抗剤、(5)R1で示される炭化水素基がC2-6アル
ケニル基またはC7-13アラルキル基である第(1)項記
載の拮抗剤、(6)R2およびR3がメチル基である第
(1)項記載の化合物、(7)R6で示される炭化水素
基がC1-15炭化水素基である第(2)項記載の拮抗剤、
(8)R6で示される炭化水素基がC2-6アルケニル基ま
たはC7-13アラルキル基である第(2)項記載の拮抗
剤、(9)X-がハロゲンイオンである第(2)項記載
の拮抗剤、(10)ケモカインがCCケモカインである
第(1)項記載の拮抗剤、(11)CCケモカインがR
ANTES、MIP−1αまたはMCP−3である第
(10)項記載の拮抗剤、および(12)ケモカイン受
容体拮抗剤が、アレルギー性疾患、動脈硬化症、気管支
喘息、アトピー性皮膚炎、多発性硬化症、慢性関節リウ
マチまたは炎症性疾患の治療・予防剤であるである第
(1)項記載の拮抗剤を提供する。
【0009】上記の式〔I〕において、A環で示される
ベンゼン環が有していてもよい置換基としては、例え
ば、置換されていてもよい水酸基、ハロゲン原子などで
置換されていてもよいC1-15アルキル(例、メチル,エ
チル,プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,
s−ブチル,t−ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチ
ル,オクチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシ
ル,トリデシル,テトラデシル,ペンタデシル等が挙げ
られ、このうちC1-6アルキルが好ましい)、C3-7シク
ロアルキル(例、シクロプロピル,シクロブチル,シク
ロペンチル,シクロヘキシル等)、C2-10アルケニル
(例、ビニル,アリル,2−メチルアリル,2−ブテニ
ル,3−ブテニル,3−オクテニル等、このうちC2-6
アルケニルが好ましい)、C2-10アルキニル(例、エチ
ニル,2−プロピニル,3−ヘキシニル等、このうちC
2-6アルキニルが好ましい)、C3-10シクロアルケル
(例、シクロプロペニル,シクロペンテニル,シクロヘ
キセニル等、このうちC3-7シクロアルキルが好まし
い)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフチル等)、
7-15アラルキル(例、ベンジル,フェニルエチル,ト
リチル等)、ニトロ、メルカプト、オキソ、チオキソ、
シアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-5アルコキ
シ−カルボニル(例、メトキシカルボニル,エトキシカ
ルボニル等)、スルホ、ハロゲン原子(フッ素、塩素、
臭素、ヨウ素)、
【0010】C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エ
チルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−
ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、C6-14アリールチオ
(例、フェニルチオ等)、C1-6アルキルスルフィニル
(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル等)、
6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニ
ル等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホ
ニル,エチルスルホニル等)、C6-14アリールスルホニ
ル(例、フェニルスルホニル等)、アミノ、C1-6アシ
ルアミノ(例、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ
等)、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ(例、メ
チルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミノ,イソ
プロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチルアミノ,
ジエチルアミノ等)、C3-8シクロアルキルアミノ
(例、シクロプロピルアミノ,シクロブチルアミノ,シ
クロペンチルアミノ,シクロヘキシルアミノ等)、C
6-14アリールアミノ(例、アニリノ等)、C1-6アルキ
ルカルボニル(例、ホルミル,アセチル,ヘキサノイル
等)、C6-14アリール−カルボニル(例、ベンゾイル
等)、炭素原子以外に酸素、硫黄、窒素等から選ばれた
ヘテロ原子を1ないし4個含む5ないし6員複素環基
(例、2−または3−チエニル,2−または3−フリ
ル,3−,4−または5−ピラゾリル,2−,4−また
は5−チアゾリル,3−,4−または5−イソチアゾリ
ル,2−,4−または5−オキサゾリル,3−,4−ま
たは5−イソオキサゾリル,2−,4−または5−イミ
ダゾリル,1,2,3−または1,2,4−トリアゾリ
ル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2−、3−または
4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジル,3−
または4−ピリダニジル,キノリル,イソキノリル,イ
ンドリル等)もしくはその縮合環基などが用いられる。
なかでも、置換されていてもよい水酸基などが好まし
い。置換の数は1ないし4個、好ましくは1ないし2個
である。
【0011】上記のA環で示されるベンゼン環の置換基
として用いられる「置換されていてもよい水酸基」とし
ては、例えば、 式 −OR4 〔式中、R4は水素原子、置換されていてもよい炭化水
素基または置換されていてもよいアシル基を示す〕で表
わされる基などが用いられる。R4で示される置換され
ていてもよい炭化水素基の炭化水素基としては、例え
ば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロ
アルキル基、アリール基、アラルキル基などが用いら
れ、なかでもC1-19炭化水素基などが好ましく、特にC
1-15炭化水素基などが好ましい。アルキル基としては、
例えば、C1-15アルキル基(例、メチル,エチル,プロ
ピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec−ブチ
ル,tert−ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘプチル,オ
クチル,ノニル,デシル,ウンデシル,ドデシル,トリ
デシル,テトラデシル,ペンタデシル等)などが用いら
れ、なかでも、メチル,エチル,プロピル,イソプロピ
ル,ブチル,t−ブチル,ペンチル,ヘキシル等のC
1-6アルキル基などが好ましい。アルケニル基として
は、例えば、C2-10アルケニル基(例、ビニル,アリ
ル,2−メチルアリル,2−ブテニル,3−ブテニル,
3−オクテニル等)などが用いられ、なかでも、ビニ
ル,ブタジエニル,ヘキサトリエニル等のC2-6アルケ
ニル基などが好ましい。アルキニル基としては、例え
ば、C2-10アルキニル基(例、エチニル,2−プロピニ
ル,イソプロピニル,ブチニル、t−ブチニル,3−ヘ
キシニル等)などが用いられ、なかでもC2-6アルキニ
ル基などが好ましい。シクロアルキルとしては、例え
ば、シクロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキシル
等のC3-7シクロアルキル基などが好ましい。アリール
基としては、例えば、フェニル,ナフチル,アントラセ
ニル等のC6-14アリール基などが用いられる。アラルキ
ルとしては、例えば、ベンジル,フェニルエチル,ベン
ツヒドリール,トリチル等のC7-19アラルキル基などが
用いられ、なかでもC7-13アラルキルなどが好ましい。
これら炭化水素基の中でも、C1-6アルキル基が好まし
い。
【0012】R4で示される置換されていてもよいアシ
ル基のアシル基としては、例えば、式−CO-R5(式
中、R5は置換されていてもよい炭化水素基または置換
されていてもよい炭化水素オキシ基を示す)で表わされ
る基などが用いられ、C1-15脂肪族カルボン酸から誘導
されるアシル基(C1-15アシル基)などが好ましい。上
記炭化水素基および炭化水素オキシ基における炭化水素
基としては、上記のR4で示されるアルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール
基、アラルキル基などの炭化水素基と同様のものが用い
られる。アシル基としては、具体的には、例えば、C
1-15アシル基が好ましく、例えば、C1-6アルキルカ
ルボニル基(例、ホルミル、アセチル、プロピオニル、
イソプロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリ
ル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル等)、
3-6アルケニルカルボニル基(例、アクリロイル、メ
タクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル等)、
3-7シクロアルキル−カルボニル基(例、シクロプ
ロパンカルボニル、シクロブタンカルボニル、シクロペ
ンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル等)、
6-14アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル、ナフ
トイル等)、C7-13アラルキル−カルボニル基(例、
フェニルアセチル、フェニルプロピオニル、フェニルブ
チリル等)、C6-14アリール−C2-6アルケニルカル
ボニル基(例、シンナモイル、アトロポイル等)、C
1-6アルコキシ−カルボニル基(例、アセトキシ,エト
キシカルボニル等)、C6-14アリール−オキシカルボ
ニル基(例、ベンズオキシカルボニル等)、C7-13
ラルキル−オキシカルボニル基(例、ベンジルオキシカ
ルボニル等)などが用いられる。なかでも、炭素数C
1-6アルキルカルボニル基、C1-6アルコキシ−カルボニ
ル基などが好ましい。
【0013】上記のR4またはR5で示される炭化水素
基、およびR4で示される炭化水素基オキシ基の炭化水
素基は、次の置換基を有していてもよい。 (i)炭化水素基の中でもシクロアルキル基、アリール
基ならびにアラルキル基の置換基としては、例えば、ハ
ロゲン原子で置換されていてもよいC1-15アルキル
(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピル,ブチ
ル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル,ペンチル,
ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル,ウン
デシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシル,ペンタ
デシル等が挙げられ、このうちC1-6アルキルが好まし
い)、C3-7シクロアルキル(例、シクロプロピル,シ
クロブチル,シクロペンチル,シクロヘキシル等)、C
2-10アルケニル(例、ビニル,アリル,2−メチルアリ
ル,2−ブテニル,3−ブテニル,3−オクテニル等、
このうちC2-6アルケニルが好ましい)、C2-10アルキ
ニル(例、エチニル,2−プロピニル,3−ヘキシニル
等、このうちC2-6アルキニルが好ましい)、C3-10
クロアルケル(例、シクロプロペニル,シクロペンテニ
ル,シクロヘキセニル等、このうちC3-7シクロアルキ
ルが好ましい)、C6-1 4アリール(例、フェニル,ナフ
チル等)、C7-13アラルキル(例、ベンジル,フェニル
エチル,トリチル等)、ニトロ、ヒドロキシル、メルカ
プト、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カル
ボキシル、C1-5アルコキシ−カルボニル(例、メトキ
シカルボニル,エトキシカルボニル等)、スルホ、ハロ
ゲン原子(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)、C1-6アル
コキシ(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプ
ロポキシ,ブトキシ,イソブトキシ,s−ブトキシ,t
−ブトキシ等)、C6-10アリールオキシ(例、フェノキ
シ等)、
【0014】C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,エ
チルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n−
ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、C6-14アリールチオ
(例、フェニルチオ等)、C1-6アルキルスルフィニル
(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル等)、
6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスルフィニ
ル等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチルスルホ
ニル,エチルスルホニル等)、C6-14アリールスルホニ
ル(例、フェニルスルホニル等)、アミノ、C1-6アシ
ルアミノ(例、アセチルアミノ,プロピオニルアミノ
等)、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ(例、メ
チルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミノ,イソ
プロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチルアミノ,
ジエチルアミノ等)、C3-8シクロアルキルアミノ
(例、シクロプロピルアミノ,シクロブチルアミノ,シ
クロペンチルアミノ,シクロヘキシルアミノ等)、C
6-14アリールアミノ(例、アニリノ等)、C1-6アルキ
ルカルボニル(例、ホルミル,アセチル,ヘキサノイル
等)、C1-6アルキルカルボニルオキシ(例、アセトキ
シ,プロピオニルオキシ等)、C6-14アリール−カルボ
ニル(例、ベンゾイル等)、炭素原子以外に酸素、硫
黄、窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む
5ないし6員複素環基(例、2−または3−チエニル,
2−または3−フリル,3−,4−または5−ピラゾリ
ル,2−,4−または5−チアゾリル,3−,4−また
は5−イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾ
リル,3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,
4−または5−イミダゾリル,1,2,3−または1,
2,4−トリアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリ
ル,2−、3−または4−ピリジル,2−,4−または
5−ピリミジル,3−または4−ピリダニジル,キノリ
ル,イソキノリル,インドリル等)もしくはその縮合環
基などが用いられる。置換の数は1ないし6個、好まし
くは1ないし3個、さらに好ましくは1ないし2個であ
る。
【0015】(ii)炭化水素基の中でもアルキル基、ア
ルケニル基およびアルキニル基の置換基としては、例え
ば、前記したC3-7シクロアルキル、C3-10シクロアル
ケル、ニトロ、ヒドロキシル、メルカプト、オキソ、チ
オキソ、シアノ、カルバモイル、カルボキシル、C1-5
アルコキシ−カルボニル、スルホ、ハロゲン原子、C
1-6アルコキシ、C6-14アリールオキシ、C1-6アルキル
チオ、C6-14アリールチオ、C1-6アルキルスルフィニ
ル、C6-14アリールスルフィニル、C1-6アルキルスル
ホニル、C6-14アリールスルホニル、アミノ、C1-6
シルアミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ、
3-8シクロアルキルアミノ、C6-14アリールアミノ、
1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルカルボニルオ
キシ、C6-14アリール−カルボニル、炭素原子以外に酸
素、硫黄、窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4
個含む5ないし6員複素環基もしくはその縮合環基など
が用いられる。置換の数は1ないし6個、好ましくは1
ないし3個、さらに好ましくは1ないし2個である。
【0016】A環としては、式
【化5】 〔式中、Rは置換されていてもよい水酸基を示す〕で表
わされる環が好ましい。Rで示される置換されていても
よい水酸基としては、前記のA環で示されるベンゼン環
の置換基として例示した置換されていてもよい水酸基
(例えば、式−OR4で表わされる基など)と同様のも
のが用いられる。
【0017】R1で示される置換されていてもよい炭化
水素基としては、前記のR4で示される置換されていて
もよい炭化水素基と同様のものが用いられる。具体的に
は、R1で示される炭化水素基としては、C1-15炭化水
素基が好ましく、例えば、C1-6アルキル基、C2-6アル
ケニル基、C7-13アラルキル基が好ましく、特にC2-6
アルケニル基、C7-13アラルキル基が好適である。該炭
化水素基の置換基としては、例えば、水酸基、C1-6
ルコキシ−カルボニルオキシ基、C3-7シクロアルキル
基などが好ましい。Rで示される置換された炭化水素基
としては、例えば、C3-7シクロアルキル基で置換され
たC1-6アルキル基や、水酸基またはC1-6アルコキシ−
カルボニルオキシ基で置換されたC7-13アラルキル基が
好ましい。
【0018】R2またはR3で示される置換されていても
よいC1-6炭化水素基のC1-6炭化水素基としては、例え
ば、C1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C2-6アル
キニル基などが用いられ、なかでもC1-6アルキル基な
どが好ましく、特にC1-15炭化水素基などが好ましい。
1-6アルキル基としては、例えば、メチル,エチル,
プロピル,イソプロピル,ブチル,イソブチル,sec−
ブチル,tert−ブチル,ペンチル,ヘキシルなどが用い
られ、なかでも、メチル,エチル,プロピル,イソプロ
ピルなどのC1−3アルキル基が好ましく、特にメチル
基が好適である。C2-6アルケニル基としては、例え
ば、ビニル,アリル,2−メチルアリル,2−ブテニ
ル,3−ブテニル,3−オクテニル等などが用いられ
る。C2-6アルキニル基としては、例えば、エチニル,
2−プロピニル,イソプロピニル,ブチニル、t−ブチ
ニル,3−ヘキシニルなどが用いられる。これらC1-6
炭化水素基の置換基としては、例えば、ニトロ、ヒドロ
キシル、メルカプト、オキソ、チオキソ、シアノ、カル
バモイル、カルボキシル、C1-3アルコキシ−カルボニ
ル、スルホ、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ、C1-4
ルキルカルボニルオキシ、C1-3アルキルチオ、C1-3
ルキルスルフィニル、C1-3アルキルスルホニル、アミ
ノ、C1-6アシルアミノ、モノ−またはジ−C1-4アルキ
ルアミノ、C1-6アルキルカルボニル、C1-6アルキルカ
ルボニルオキシなどが用いられる。置換の数は1ないし
6個、好ましくは1ないし3個、さらに好ましくは1な
いし2個である。
【0019】化合物〔I〕の塩としては、例えば、一般
【化6】 〔式中、R6は水素原子または置換されていてもよい炭
化水素基を、X-はアニオン原子を、A環、R1、R2
よびR3は前記と同意義を示す〕で表わされる酸付加塩
が好ましく、特に、一般式
【0020】
【化7】 〔式中、R、R1、R2、R3、R6およびX-は前記と同
意義を示す〕で表わされる酸付加塩が好適である。
【0021】R6で示される置換されていてもよい炭化
水素基としては、R1で示される置換されていてもよい
炭化水素基と同様のものが用いられる。該炭化水素基と
しては、C1-15炭化水素基などが好ましく、例えば、C
1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、C7-13アラルキル
基などが用いられる。なかでも、C2-6アルケニル基、
7-13アラルキル基が好適である。該炭化水素基の置換
基としては、例えば、水酸基、C1-6アルコキシ−カル
ボニルオキシ基、C3-7シクロアルキル基などが好まし
い。R6またはR7で示される置換された炭化水素基とし
ては、例えば、C3-7シクロアルキル基で置換されたC
1-6アルキル基や、水酸基またはC1-6アルコキシ−カル
ボニルオキシ基で置換されたC7-13アラルキル基が好ま
しい。より具体的には、R1およびR6としては、一方が
2-6アルケニル基(例えば、−CH2CH=CH(CH
3)CH3など)で、他方が水酸基もしくはC1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ基などで置換されていてもよい
7-13アラルキル基(例えば、ベンジル基など)である
場合が好ましい。X-で示されるアニオン原子として
は、例えば、ハロゲンイオン(例えば、塩素イオン、臭
素イオン、ヨウ素イオンなど)、硫酸イオン、硝酸イオ
ン、リン酸イオン、ギ酸イオン、酢酸イオン、クエン酸
イオン、フマール酸イオン、シュウ酸イオン、酒石酸イ
オン、マレイン酸イオン、コハク酸イオン、リンゴ酸イ
オンなどが用いられ、なかでも臭素イオンなどのハロゲ
ンイオンが好適である。
【0022】化合物〔I〕のR1、R2またはR3に酸性
基(例えば、カルボキシル基など)または塩基性基(例
えば、アミノ基など)を有している場合、さらに塩とし
て用いてもよく、好ましくは薬理学的に許容される塩が
用いられる。このような塩としては、化合物〔I〕が酸
性基を有する場合、例えばアルカリ金属(例、ナトリウ
ム、カリウム等)との塩、アルカリ土類金属(例、カル
シウム、マグネシウム等)との塩などの塩基付加塩が挙
げられる。化合物〔I〕が塩基性基を有する場合、例え
ば無機酸(例、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ギ酸、酢酸
等),有機酸(例、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、フ
マール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、コハク酸、
リンゴ酸、メタンスルホン酸等)などの酸との塩などの
酸付加塩が用いられる。
【0023】上記した化合物〔I〕の中でも、A環とし
ては、式
【化8】 〔式中、R4は前記と同意義を示す〕で表わされる基が
好ましく、R4としては、例えば、水素原子、C1-6アル
キル基またはC1-6アルコキシ−カルボニル基などが好
ましく、特に、水素原子が好適である。
【0024】R1としては、C3-7シクロアルキル基で
置換されたC1-6アルキル基、C2-6アルケニル基、
水酸基またはC1-6アルコキシ−カルボニルオキシ基で
置換されたC7-13アラルキル基が好ましい。具体的に
は、シクロプロピルメチル基、−CH2CH=CH(C
3)CH3、ベンジル基、フェニルエチル基などが好ま
しい。R2およびR3としては、メチル基などのC1-3
ルキル基が好ましい。
【0025】化合物〔I〕が塩を形成する場合は、一般
【化9】 〔式中、R、R1、R6およびX-は前記と同意義を示
す〕で表わされる化合物が好ましい。
【0026】Rとしては、式−OR41(式中、R41は水
素原子、C1-6アルキル基またはC1-6アルコキシ−カル
ボニル基を示す)で表わされる基が好ましく、特に、水
酸基が好適である。R1およびR6としては、一方がC
2-6アルケニル基(例えば、−CH2CH=CH(C
3)CH3など)で、他方が水酸基またはC1-6アルコ
キシ−カルボニルオキシ基などで置換されていてもよい
7-13アラルキル基(例えば、ベンジル基など)である
場合などが好ましく、特に、一方が−CH2CH=CH
(CH3)CH3で、他方がベンジル基である場合が好適
である。X-としては、例えば、臭素イオン、ヨウ素イ
オンなどが好ましく、特に臭素イオンが好適である。
【0027】化合物〔I〕の好適な具体例として下記の
化合物を挙げることができる。 〔化合物1〕
【化10】
【0028】〔化合物2〕
【化11】
【0029】
【発明の実施の態様】化合物〔I〕またはその塩は、公
知の方法、自体公知の方法あるいはそれに準じる方法に
より製造することができる。例えば、ジャーナル・オブ
・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)12:69
4-696(1969)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック
・ケミストリー(J. Heterocycl. Chem.)9:1057-1059
(1972)、ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミ
ストリー(J. Heterocycl. Chem.)9:1065-1069(1972)
などに記載されている方法あるいはそれに準じる方法に
従って製造することができる。化合物〔I〕が不斉炭素
を有する場合には立体異性体が存在しうるが、それらの
各立体異性体およびそれらの混合物も本発明に含まれ
る。また、その置換基に不斉炭素を有する場合にも立体
異性体が存在しうるが、それらの各立体異性体およびそ
れらの混合物も本発明に含まれる。
【0030】化合物〔I〕またはその塩は、ケモカイン
受容体拮抗作用を有しており、ケモカイン受容体拮抗剤
として有用である。ここでケモカインとしては、CXC
ケモカイン(αケモカイン)とCCケモカイン(βケモ
カイン)がある。CXCケモカインは、好中球、好塩基
球、線維芽細胞などに作用してこれらの細胞を遊走さ
せ、例えば、IL−8(インターロイキン8)、GRO
(growth-related cytokine)、NAP−2(neutrophi
l activating peptide 2)などがある。CCケモカイン
は、単球、リンパ球、好酸球、好塩基球、肥満細胞に作
用してこれらの細胞を遊走させ、また脱顆粒や種々の炎
症性メディエーターの放出などの作用を有しており、例
えば、RANTES(regulated on activation, norma
l T expressed and secreted)、MIP−1α(macrop
hage inflammatory protein 1α)、MIP−1β、M
CP−1(monocyte chemoattractant protein 1)、M
CP−2、MCP−3、I−309などがある。化合物
〔I〕またはその塩は、特に、RANTES、MIP−
1α、MCP−3などのCCケモカインとケモカイン受
容体との結合を効率よく阻害することができる。
【0031】このように化合物〔I〕またはその塩は、
ケモカインとケモカイン受容体との結合を阻害するケモ
カイン受容体拮抗作用を有しているので、ケモカイン受
容体拮抗剤として、例えば、前記したCCケモカインの
作用を抑制することができる。例えば、種々のウイルス
性疾患あるいは感染性疾患(例えば、急性ウイルス性脳
炎、急性バクテリア性髄膜炎、ヘリコバクター・ピロリ
感染症、肺炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、単純ヘ
ルペスウイルス感染症、水痘−帯状疱疹ウイルス感染
症、エイズ感染症、インフルエンザ感染症、侵襲性ブド
ウ状球菌感染症、結核など)、腫瘍(例えば、膀胱ガ
ン、乳ガン、子宮けいガン、慢性リンパ性白血病、慢性
骨髄性白血病、大腸ガン、多発性骨髄腫、悪性骨髄腫、
前立腺ガン、肺ガン、胃ガン、ホジキン病など)、アレ
ルギー性疾患(例えば、アトピー性皮膚炎、アレルギー
性鼻炎など)、炎症性疾患(例えば、動脈硬化症、心臓
移植後に発症する動脈硬化、(慢性)関節リウマチ、腎
炎など)、糖尿病性疾患(例えば、糖尿病、糖尿病性腎
症、糖尿病性合併症、糖尿病性網膜症、糖尿病性網膜
炎、糖尿病性細小血管症など)、中枢性疾患(例えば、
アルツハイマー病、てんかん、発熱、疼痛、痴呆な
ど)、高脂血症、高コレステロール血症、透析による血
小板減少症、脊髄損傷、骨粗鬆症、潰瘍性大腸炎、消化
性潰瘍、敗血症(ショック)、肺・心臓における再潅流
障害、不安定狭心症、一過性脳虚血発作、心弁膜症、臓
器移植後拒絶反応、血管形成術後再狭搾、全身性エリテ
マトーデス、多発性硬化症、腎不全、子宮内膜症、肺繊
維症、成人呼吸遍迫症候群などの治療・予防に有用であ
り、特にアレルギー性疾患、炎症性疾患の治療・予防に
有用である。
【0032】化合物〔I〕またはその塩は、安全で毒性
が低いので、そのままあるいは自体公知の方法に従っ
て、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、
例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含
む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセルを
含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとして、経口
的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に、
ヒトまたは哺乳動物(例えば、サル、ウシ、ウマ、ヒツ
ジ、ブタ、イヌ、ネコ、ウサギ、トリ、ラット、マウ
ス、モルモットなど)に投与することができる。本発明
の拮抗剤における化合物〔I〕またはその塩の含有量
は、製剤全体の約0.1〜100重量%である。該投与
量は、投与対象、投与ルート、疾患などによっても異な
るが、例えば、(慢性)関節リウマチ治療剤として、成
人(体重60kgとして)に対し、経口剤として1日あ
たり有効成分として約0.1〜500mg、好ましくは
約1〜100mg、さらに好ましくは約5〜100mg
であって、1日1回〜数回に分けて投与することができ
る。本発明の拮抗剤の製造に用いられてもよい薬理学的
に許容される担体としては、製剤素材として慣用の各種
有機あるいは無機担体物質があげられ、例えば、固形製
剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤
における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝
剤、無痛化剤などが用いられる。また、必要に応じて、
防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤な
どの添加物を用いることもできる。
【0033】賦形剤としては、例えば、乳糖、白糖、D
−マンニトール、デンプン、コーンスターチ、結晶セル
ロース、軽質無水ケイ酸などが用いられる。滑沢剤とし
ては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、タルク、コロイドシリカなどが用いられ
る。結合剤としては、例えば、結晶セルロース、白糖、
D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプロピル
セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポ
リビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチン、メ
チルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウ
ムなどが用いられる。崩壊剤としては、例えば、デンプ
ン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、
カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロキシ
プロピルセルロースなどが用いられる。溶剤としては、
例えば、注射用水、アルコール、プロピレングリコー
ル、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが用い
られる。溶解補助剤としては、例えば、ポリエチレング
リコール、プロピレングリコール、D−マンニトール、
安息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、
コレステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどが用いられる。
【0034】懸濁化剤としては、例えば、ステアリルト
リエタノールアミン、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリ
ルアミノプロピオン酸、レシチン、塩化ベンザルコニウ
ム、塩化ベンゼトニウム、モノステアリン酸グリセリン
などの界面活性剤;例えば、ポリビニルアルコール、ポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロースナト
リウム、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
セルロースなどの親水性高分子などが用いられる。等張
化剤としては、例えば、ブドウ糖、 D−ソルビトー
ル、塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールな
どが用いられる。緩衝剤としては、例えば、リン酸塩、
酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液などが用いら
れる。無痛化剤としては、例えば、ベンジルアルコール
などが用いられる。防腐剤としては、例えば、パラオキ
シ安息香酸エステル類、クロロブタノール、ベンジルア
ルコール、フェネチルアルコール、デヒドロ酢酸、ソル
ビン酸などが用いられる。抗酸化剤としては、例えば、
亜硫酸塩、アスコルビン酸などが用いられる。
【0035】
【実施例】本発明は、さらに以下の参考例および実施例
によって詳しく説明されるが、これらの例によって本発
明が何ら限定されるものではない。本明細書で用いられ
る略号は当該分野で慣用的に使用されるものであり、以
下にその例を示す。 DNA :デオキシリボ核酸 cDNA :相補的デオキシリボ核酸 RNA :リボ核酸 mRNA :メッセンジャーリボ核酸 BSA :ウシ血清アルブミン CHO :チャイニーズハムスター卵巣 DMEM :ダルベッコ変法イーグル培地 FBS :ウシ胎児血清 SDS :ドデシル硫酸ナトリウム PBS :リン酸緩衝生理食塩水
【0036】後述の参考例1で得られた形質転換体エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109/pCC
Rは、平成7年12月19日から通商産業省工業技術院
生命工学工業技術研究所(NIBH)に寄託番号FER
M BP−5342として寄託されており、また平成7
年12月28日から財団法人発酵研究所(IFO)にI
FO 15909として寄託されている。後述の参考例
2で得られたCHO/CCRは、平成7年12月19日
から通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所(N
IBH)に寄託番号FERM BP−5343として寄
託されており、また平成7年12月28日から財団法人
発酵研究所(IFO)にIFO 50459として寄託
されている。
【0037】
【参考例1】ヒトMIP−1α/RANTES受容体発
現ベクターの構築 PCR(polymerase chain reaction)法によりヒト腺
cDNAライブラリー(U-937 cells activated by PM
A, クロンテック・ラボラトリーズ社, Palo Alto, CA,
USA)から、Neoteらの報告(セル(Cell)72:415-425(1
993))のKpn I(392)〜Hinc II(886)に相当する約500
bpのDNA断片を得た。これをプローブとして、ヒト
MIP−1α/RANTES受容体cDNAを得て、λ
gt 11のEcoR I 部位にクローン化した。翻訳領域の全塩
基配列を決定し、Neotoらの報告と完全に一致している
ことを確認した。なお、塩基配列の決定は全て蛍光DN
Aシークエンサー(Model 373A, Applied Biosystems I
nc., Foster City, CA, USA)により行った。クローン
化されたヒトMIP−1α/RANTES受容体cDN
Aを、以下のようにして動物細胞発現用ベクターである
pAKKO-111HのSal IおよびNhe I部位に導入し、プラスミ
ドpCCRを構築した。まず、上記のλgt 11をEcoR I
で処理することにより2つの断片を得た。これらをpU
C19(宝酒造、京都)のEcoRI部位に導入し、プラス
ミドpCR1とプラスミドpCR2を得た。次に、5'
側と3'側の非翻訳領域に切断部位がある制限酵素 TthI
II I と Bst XI を用いてpCR1とpCR2の一方のE
coR I部位を削除した。非翻訳領域のEcoR I部位を削除
したこれら2つのプラスミドをSal I -EcoR IおよびXba
I-EcoR Iで消化することにより、2つのDNA断片を
得た。これらをpAKKO-111HのSal IとNhe I部位に導入し
てヒトMIP−1α/RANTES受容体発現プラスミ
ドpCCRを得た。該プラスミドpCCRを大腸菌エシ
ェリヒア コリ(Escherichia coli)JM109に導入
し、形質転換体エシェリヒア コリ(Escherichia col
i)JM109/pCCRを得た。
【0038】
【参考例2】ヒトMIP−1α/RANTES受容体発
現CHO細胞株の樹立 ヒトMIP−1α/RANTES受容体発現プラスミド
pCCRを、CellPhect transfection kit(ファルマシ
ア・バイオテック社, Uppsala, Sweden)を用いてリン
酸カルシウム法により、以下のようにCHO(dhfr
-)細胞へ導入した。CHO(dhfr-)細胞を直径1
0cmのシャーレで核酸(+)の非選択培地(MEM-α wi
th RNA and DNA(ギブコ BRL, Life Technologies In
c., GrandIsland, NY, USA)/10%透析FBS(ギブコ BR
L))にて24時間培養した。このCHO(dhfr-
細胞にpCCR DNAとリン酸カルシウムの共沈懸濁
物と滴下し、6時間培養した。非選択培地で2回洗浄し
非選択培地を加えて2日間さらに培養し、核酸(−)の
選択培地で4倍に拡大して培養を継続した。3〜4日ご
とに新しい選択培地と交換しながら培養を続け、出現し
たコロニー(dhfr+形質転換した細胞)を得た。これら
の細胞に対する 125I-RANTES(デュポン社, Wilmingto
n, DE, USA)の結合量を調べ、結合量の大きいクローン
を限界希釈法により再クローン化し、ヒトMIP−1α
/RANTES受容体を高発現している細胞株CHO
(CCR)を得た。
【0039】
【参考例3】結合アッセイによるヒトMIP−1α/R
ANTES受容体発現の確認 96ウェルマイクロプレート(Nunc, Roskilde, Denmar
k)に5x104/100μl/wellの実施例2で記述した
CHO/CCR細胞またはベクタープラスミドpAKKO-11
1HをトランスフェクトしたCHO細胞(mock transfect
ants)をまき24時間培養した。培地を除き、DMEM/0.5
%BSA で希釈した5nMの125I-RANTESあるいは125I-MIP
-1αを50μl/well加え、室温で30分間インキュベ
ートした。その後、200μl/wellのPBSで2回洗
浄し、100μl/wellの0.1 NNaOH/1% SDSを加えて細
胞に結合したリガンドを溶出した。 結合量の測定はγ
−カウンター(Cobra II, Packard Instrument Compan
y, Meriden, CT, USA)で行った。その結果、CHO
(CCR)細胞に対して、125I-RANTESおよび125I-MIP-
1αは結合よく結合した。これに対して、mock transfec
tantsに対する結合量はいずれも低値であった。
【0040】
【参考例4】種々のCCケモカインに対するヒトMIP
−1α/RANTES受容体発現CHO細胞(CHO
(CCR)細胞)の遊走 96ウェルマイクロケモタキシスチャンバー(NeuroPro
be, Inc., Cabin John, MD, USA)を用いて参考例2で
記述したCHO(CCR)細胞の遊走アッセイを行っ
た。ポアサイズ5μmのポリカーボネートフレームフィ
ルター(NeuroProbe)を、PBSで希釈した10μg/
mlのウシフィブロネクチン溶液に室温で10分間浸漬
したのち風乾することにより前処理を施した。下室にDM
EM/0.5% BSAに溶解した37μlの種々の濃度のCCケ
モカイン(RANTES、MIP-1α、MIP-1β、MCP-1、MCP-3
(いずれもPepro Tech))を添加し、上室に1x106c
ells/mlのCHO(CCR)細胞を200μl添加し
て、37℃で4時間インキュベートした。フィルター下
面に遊走したCHO(CCR)細胞をDiff-Quick (国際
試薬,神戸)で固定染色し、プレートリーダー(Bio-Rad
Laboratories, Richmond, CA, USA)で595nmの吸
光度を測定した。その結果、CHO(CCR)細胞はR
ANTES、MIP−1αおよびMCP−3に対して濃
度依存的に遊走することがわかった。しかしながら、M
IP−1βやMCP−1に対しては遊走しなかった。
【0041】
【参考例5】CHO(CCR)細胞による細胞内Ca2+
アッセイ 参考例2のCHO(CCR)細胞をmodified Gey's buf
fer(MGB)(5mM KCl, 147mM NaCl, 0.22mM KH2PO4, 1.1m
M Na2HPO4, 5.5mM glucose, 0.3mM MgSO4, 1mMMgCl2, 1
0mM HEPES, pH7.4)で2回洗浄したのち、5x106/ml
になるようにMGBに懸濁した。蛍光指示薬であるfura-PE
3/AM (Teflabs, Austin, TX, USA)終濃度2μMになる
ように添加して室温で30分間放置することにより細胞内
に取り込ませた。1mM CaCl2を含むMGBで2回洗浄した
のち、5x106/mlになるように1mM CaCl2を含むMGBに
懸濁した。細胞内Ca2+濃度の測定はF-2000分光蛍光光
度計(日立製作所、東京)で行った。CHO(CCR)
細胞を100nM RANTESで刺激することにより、細胞内Ca
2+濃度の一過性の上昇が観察された。この上昇はmock t
ransfectantsではみられなかった。CHO(CCR)細
胞は、RANTESのみならず、MIP−1αにも応答
して細胞内Ca2+濃度が一過性に上昇したが、MIP−
1βに対する応答性は低く、MCP−1にはほとんど応
答しなかった。
【0042】
【参考例6】ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・
ケミストリー(J. Heterocycle. Chem.)9:1057-1059(1
972)のEXPERIMENT(20)に従って、化合物1および化合物
2が製造される。
【0043】〔化合物1〕
【化12】
【0044】〔化合物2〕
【化13】
【0045】
【実施例1】化合物1(100mg),ラクトース16
5mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールアルコ
ール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用
いて、常法により錠剤を製造する。
【実施例2】化合物1(5g)を注射用蒸留水に溶か
し、全量100mlとした。この液を0.22μmのメ
ンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリ
ウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに
2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、10
0mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
【実施例3】化合物2(100mg),ラクトース16
5mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールアルコ
ール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mgを用
いて、常法により錠剤を製造する。
【実施例4】化合物2(5g)を注射用蒸留水に溶か
し、全量100mlとした。この液を0.22μmのメ
ンブランフィルター(住友電気工業(株)又はザルトリ
ウス社製)を用いて無菌濾過し、洗浄滅菌済バイアルに
2mlずつ分注し、これを常法により凍結乾燥し、10
0mg/バイアルの凍結乾燥注射剤を製造する。
【0046】
【実施例5】ヒトMIP−1α/RANTES受容体発
現CHO細胞(CHO(CCR)細胞)を用いた125I-RANT
ES 結合阻害活性の測定 96ウェルマイクロプレート(CulturPlate, Packard)
に参考例2に記述したCHO(CCR)細胞を5x10
4/100μl/wellでまき24時間培養した。培地を除
いた後、35μl/wellのDMEM/0.5% BSA、ついでDMEM/
0.5% BSAで希釈した化合物1および2を5μl/well、
さらに10μl/wellの125I-RANTES(終濃度100〜2
00pM)を順次添加し、室温で30〜40分間インキ
ュベートした。その後200μl/wellのPBSで2回
洗浄し、25μl/wellのエタノールを添加して撹拌し
た。さらに、200μl/wellのシンチレーター(Micro
Scint-20, Packard)を添加して撹拌したのち、細胞に
結合した125I-RANTESの放射活性をTopCount(Packard)
で測定した。被験化合物を添加しない場合の結合量を1
00%、ベクタープラスミドpAKKO-111Hをトランスフェ
クトしたCHO細胞(mock transfectants)への結合を
0%とし、125I-RANTESの結合を50%阻害する濃度(I
C50値)を求め、その結果を下記の表1に示した。上記
の方法で測定した結果、化合物1および2がCHO(C
CR)細胞に対する125I-RANTESの結合を阻害すること
を見出した。化合物1および2は、CHO(CCR)細
胞に対する125I-MIP-1αの結合をも阻害した(表1)。
【0047】
【実施例6】ヒトMIP−1α/RANTES受容体発
現CHO細胞(CHO(CCR)細胞)の遊走アッセイ
における化合物1の阻害活性 参考例4に述べた方法により、RANTESに対するC
HO(CCR)細胞の遊走アッセイにおけるベンズアゾ
シン化合物の阻害活性を調べた。下室にはDMEM/0.5% BS
Aに溶解した37μlの40nMのRANTESあるい
はMCP−3を添加し、上室にまずDMEM/0.5% BSAで
希釈した種々の濃度の化合物1を100μlを添加し、
ついで2x106cells/mlのCHO(CCR)細胞を1
00μl添加して、37℃で4時間インキュベートし
た。フィルター下面に遊走したCHO(CCR)細胞を
Diff-Quickで固定染色し、プレートリーダーで595n
mの吸光度を測定した。いずれの測定も2度行った。下
室に40nMの濃度のRANTESを添加し上室に化合
物1を添加しない場合の吸光度を100%、下室にDMEM
/0.5% BSAのみを添加し上室に化合物1を添加しない場
合の吸光度を0%として、CHO(CCR)細胞の遊走
を50%阻害する濃度(IC50値)を求めた。表1に示し
たように、化合物1のIC50値は、RANTESによる
遊走に対して0.5μM、MIP−1αによる遊走に対
して3μM、MCP−3による遊走に対して0.3μM
であった。
【0048】
【実施例7】ヒトMIP−1α/RANTES受容体発
現CHO細胞(CHO(CCR)細胞)による細胞内C
2+アッセイにおける化合物1の阻害活性 参考例5に述べた方法により、細胞内Ca2+アッセイに
おける化合物1の阻害活性を調べた。すなわち、CHO
(CCR)細胞懸濁液に種々の濃度の化合物1を添加
し、その150秒後に10nMのRANTESを添加し
て、RANTESの誘因する細胞内Ca2+濃度の上昇に
対するベンズアゾシン化合物の作用を調べた。その結
果、細胞内Ca2+濃度の上昇を50%抑える化合物1の
濃度(IC50値)は0.4μM(表1)であることがわか
った。また、化合物1の添加のみでは、細胞内Ca2+
度上昇の一過性の上昇は認められなかった。さらに、化
合物1は10nMのMIP−1αによる細胞内Ca2+濃度
の上昇をも抑制し、そのIC50値は0.4μMであった
(表1) この結果は、実施例5および実施例6の結果とともに、
化合物1はヒトMIP−1α/RANTES受容体に対
してアゴニストして作用せず、アンタゴニストとして作
用することを示す。また、化合物1はヒトMIP−1α
/RANTES受容体のリガンドであるならばRANT
ES、MIP−1αあるいはMCP−3など種類を問わ
ずその活性を阻害することを示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】本発明のケモカイン受容体拮抗作用を有
する化合物〔I〕またはその塩を含有するケカイン受容
体拮抗剤は、ウイルス性疾患あるいは感染性疾患、腫
瘍、アレルギー性疾患、炎症性疾患、糖尿病性疾患、中
枢性疾患、高脂血症、高コレステロール血症、透析によ
る血小板減少症、脊髄損傷、骨粗鬆症、潰瘍性大腸炎、
消化性潰瘍、敗血症(ショック)、肺・心臓における再
潅流障害、不安定狭心症、一過性脳虚血発作、心弁膜
症、臓器移植後拒絶反応、血管形成術後再狭搾、全身性
エリテマトーデス、多発性硬化症、腎不全、子宮内膜
症、肺繊維症、成人呼吸遍迫症候群などの治療・予防剤
として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/435 ABC A61K 31/435 ABC ABE ABE ABF ABF ABJ ABJ ABN ABN ABR ABR ABY ABY ACA ACA ACD ACD ACJ ACJ ACL ACL ACV ACV ADN ADN ADP ADP ADU ADU ADX ADX ADY ADY // C07D 221/26 C07D 221/26

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 【化1】 〔式中、A環は置換されていてもよいベンゼン環を、R
    1は置換されていてもよい炭化水素基を、R2およびR3
    はそれぞれ置換されていてもよいC1-6炭化水素基を示
    す〕で表わされる化合物またはその塩を含有してなるケ
    モカイン受容体拮抗剤。
  2. 【請求項2】塩が、一般式 【化2】 〔式中、R6は水素原子または置換されていてもよい炭
    化水素基を、X-はアニオン原子を、他の記号は請求項
    1と同意義を示す〕で表わされる化合物である請求項1
    記載のケモカイン受容体拮抗剤。
  3. 【請求項3】A環が水酸基で置換されたベンゼン環であ
    る請求項1記載の拮抗剤。
  4. 【請求項4】R1で示される炭化水素基がC1-15炭化水
    素基である請求項1記載の拮抗剤。
  5. 【請求項5】R1で示される炭化水素基がC2-6アルケニ
    ル基またはC7-13アラルキル基である請求項1記載の拮
    抗剤。
  6. 【請求項6】R2およびR3がメチル基である請求項1記
    載の化合物。
  7. 【請求項7】R6で示される炭化水素基がC1-15炭化水
    素基である請求項2記載の拮抗剤。
  8. 【請求項8】R6で示される炭化水素基がC2-6アルケニ
    ル基またはC7-13アラルキル基である請求項2記載の拮
    抗剤。
  9. 【請求項9】X-がハロゲンイオンである請求項2記載
    の拮抗剤。
  10. 【請求項10】ケモカインがCCケモカインである請求
    項1記載の拮抗剤。
  11. 【請求項11】CCケモカインがRANTES、MIP
    −1αまたはMCP−3である請求項10記載の拮抗
    剤。
  12. 【請求項12】ケモカイン受容体拮抗剤が、アレルギー
    性疾患、動脈硬化症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、
    多発性硬化症、慢性関節リウマチまたは炎症性疾患の治
    療・予防剤である請求項1記載の拮抗剤。
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