JPH09249566A - ピペリジン化合物含有ケモカイン受容体拮抗剤 - Google Patents

ピペリジン化合物含有ケモカイン受容体拮抗剤

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JPH09249566A
JPH09249566A JP6303696A JP6303696A JPH09249566A JP H09249566 A JPH09249566 A JP H09249566A JP 6303696 A JP6303696 A JP 6303696A JP 6303696 A JP6303696 A JP 6303696A JP H09249566 A JPH09249566 A JP H09249566A
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JP6303696A
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Susumu Honda
進 本多
Hiroshi Nara
奈良  洋
Tomoyuki Fujisawa
朋行 藤澤
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アレルギー性疾患、炎症性疾患などの治療・予
防に用いることのできるケモカイン受容体拮抗剤の提
供。 【解決手段】置換していてもよいピペリジン化合物また
はその塩を含有してなるケモカイン受容体拮抗剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピペリジン化合物
を含有してなるケモカイン受容体拮抗剤、および新規ピ
ペリジン化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】ケモカイン(chemokine, chemotactic c
ytokineの略)は白血球に対する遊走活性を有する一群
のタンパク質である(Critical Reviews in Immunolog
y, 12:17-46 (1992); Current Opinion in Immunology
6: 865-873 (1994))。近年ケモカインが炎症の急性期
および慢性期においてその病態の発症、進展、および増
悪に関与していることが明らかにされつつある。ケモカ
インはいずれも4個のシステインをもち、1番目と2番
目のシステインの間に1個のアミノ酸が挿入されたCXC
ケモカインサブファミリー(αケモカインサブファミリ
ー)と1番目と2番目のシステインが隣接したCCケモ
カインサブファミリー(βケモカインサブファミリー)
に分かれる。CCケモカインサブファミリーにはRAN
TES(regulated on activation, normal T expresse
d and secreted)、MIP-1α(macrophage inflammatory p
rotein 1α)、MIP−1β、MCP−1 (monocyte ch
emoattractant protein 1)、MCP−2、MCP−3、
I−309などがある。CCケモカインは単球、リンパ
球、好酸球、好塩基球、肥満細胞に作用してこれらの細
胞を遊走させ、また脱顆粒や種々の炎症性メディエータ
ーの放出などの作用をもつ。CCケモカインのうち、M
IP−1αおよびRANTESに高親和性のヒトMIP
−1α/RANTESレセプター(CC CKR−1と
略称されることもある)の構造は1993年に明らかに
なった(Cell 72: 415-425 (1993); Journalof Experim
ental Medicine, 177: 1421-1427(1993))。その後MI
P−1α/RANTESレセプター(CC CKR−
1)はMCP−3に対するレセプターでもあることが報
告された(Journal of Biological Chemistry, 270: 16
491-16494(1995))。慢性関節リウマチ患者滑膜組織で
RANTESおよびMIP−1α/RANTESレセプ
ターのmRNAの発現量が亢進していることが観察され
(Lancet, 343: 547-548(1994))、また心臓移植後の心
血管の内膜肥厚部位でRANTESのmRNAの発現量
が亢進した(Circulation, 82: III-699 (1990))の
で、該疾患にRANTESが関与することが示唆され
る。さらに、腎移植拒絶時に移植部位でRANTES
mRNAの発現およびRANTESタンパク量が増加し
た(Lancet, 343: 209-211 (1994))ので、臓器移植拒
絶にRANTESが関与すると考えられる。また、リウマチ患
者滑液中にMIP-1αタンパクが増加することが報告され
(Journal of Clinical Investtion, 93: 921-928 (199
4))、マウスコラーゲン関節炎実験において抗MIP−
1α抗体の投与が、関節炎の発症を遅らせさらに症状を
寛和させた(J. Clin. Invest. 95: 2868-2876 (199
5))。抗MIP−1α抗体の投与はマウス実験的自己免
疫性脳脊髄炎(マウス実験的アレルギー性脳脊髄炎)に
も有効であった(Journal of Immunology, 155: 5003-5
010 (1995))。したがって、MIP−1αも慢性関節リ
ウマチの発症に関与し、また多発性硬化症にも関与する
と推察される。好酸球、好塩基球および肥満細胞は炎症
部位への集積、活性化によってアレルギー性疾患の発
症、進展、および増悪に関わる。RANTESは好酸球
の遊走因子でもあり (J. Immunol. 176: 587 (1992);
J. Immunol. 176: 1489 (1992))、ヒトにRANTES
を皮内注射すると単核球と好酸球の浸潤がみられ た(F
ASEB Journal, 9: A804 (1995))。
【0003】以上のことから、これらのCCケモカイン
の作用を阻害する拮抗剤は、慢性関節リウマチ、動脈硬
化、気管支喘息、アトピー性皮膚炎、多発性硬化症、腎
炎などの予防・治療につながると考えられる。しかしな
がら、現在、CCケモカインの作用を阻害する拮抗剤の
報告はない。一方、式(I)で示されるピペリジン化合
物において、Arがフェニルで、XがCOOCH3また
はCONH2で、YがCH3である化合物についての合成
例が示されている(Helvetica Chimica Acta, vol. 56,
1973, pp.374-389)。しかしながら、それら化合物の
薬理作用については記載されていない。また、式(I)
で示されるピペリジン化合物において、Arがフェニル
で、XがCOOC25で、Yが水素である化合物および
Arがフェニルで、XがNHCOCH3で、Yが水素で
ある化合物についての合成例およびそれらの化合物が成
長ホルモン遊離促進作用を有していることが示されてい
る(PCT国際公開WO 95/13069号公報)。
しかしながら、これらの化合物が、CCケモカイン受容
体拮抗作用を示すことは全く示されていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ピペリジン
化合物を含有するCCケモカイン受容体拮抗剤、および
新規ピペリニン化合物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、MIP−
1α、RANTES、MCP−3などのケモカインによ
って惹起される疾患を阻害する薬剤を開発するために鋭
意研究しピペリジン化合物がMIP−1α/RANTE
S受容体拮抗作用を有するることを見出した。本発明者
らはこれらの知見に基づいてさらに研究した結果、本発
明を完成するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、(1).1位が式−
(CH2)m−(Z)p(式中、Zは水素原子または置換さ
れていてもよい環状基を示し、mは1〜4の整数を示
し、pは1または2を示し、−(CH2)m−鎖は酸素原
子または酸素原子を介する基で置換されていてもよい)
で表わされる基または置換されていてもよいアミノ基で
置換されていてもよく、2〜6位のうち少なくとも一つ
が置換されているピペリジン化合物(I)又はその塩を
含有してなるケモカイン受容体拮抗剤。(2).1位が
式−(CH2)m−(Z)p(式中、Zは水素原子または置
換されていてもよい環状基を示し、mは1〜4の整数を
示し、pは1または2を示し、−(CH2)m−鎖は酸素
原子または酸素原子を介する基で置換されていてもよ
い)で表わされる基または置換されていてもよいアミノ
基で置換されていてもよく、かつ、3位が置換されてい
るピペリジン化合物である上記1項記載の拮抗剤、
(3).3位の置換基が式−(CH2)n−Ar(式中、
Arは置換されていてもよい環状基を、nは1〜6の整
数を示す)で表わされる基である上記2項記載の拮抗
剤、(4).ピペリジン化合物が、式
【化4】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化されて
いてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいアミ
ノ基または酸素原子を介する基を、Yは水素、置換され
ていてもよいアミノ基または式−(CH2)m−(Z)p
(式中、Zは水素原子または置換されていてもよい環状
基を示し、mは1〜4の整数を示し、pは1または2を
示し、−(CH2)m−鎖は酸素原子または酸素原子を介
する基で置換されていてもよい)で表わされる基を示
す)で表わされる化合物(II)である上記1記載の拮抗
剤、(5).Arで表わされる置換されていてもよい環
状基基における環状基が芳香族同素環基または芳香族複
素環基である上記4項記載の拮抗剤、(6).Arで表
わされる置換されていてもよい環状基における置換基が
ハロゲン原子、炭素原子を介する基、酸素原子を介する
基または窒素原子を介する基である上記4項記載の拮抗
剤、(7).Arで表わされる置換されていてもよい環
状基における置換基がハロゲンである上記4項記載の拮
抗剤、(8).Xで表わされる置換されていてもよいア
ミノ基における置換基がアルキル、アシル、アルコキシ
カルボニル、アラルキルまたはスルホニルである上記4
項記載の拮抗剤、(9).Yで表わされる置換されてい
てもよいアミノ基における置換基がアルキル、アシル、
アラルキルまたはスルホニルである上記4項記載の拮抗
剤、(10).Zで表わされる置換基されていてもよい
環状基における環状基が同素環基である上記1,2また
は4項記載の拮抗剤、(11).同素環基がアリール基
である上記10項記載の拮抗剤、(12).−(CH2)
m−鎖に置換していてもよい基がオキソ、ヒドロキシ、
アルコキシまたはアシルオキシである上記1,2または
4項記載の拮抗剤、(13).塩が4級アンモニウム塩
である上記1項記載の拮抗剤、(14).ケモカインが
CCケモカインである上記1項記載の拮抗剤、(1
5).CCケモカインがRANTESである上記14項
記載の拮抗剤、(16).CCケモカインがMIP−1
αである上記14項記載の拮抗剤、(17).CCケモ
カインがMCP−3である上記14項記載の拮抗剤、
(18).式
【化5】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化されて
いてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいアミ
ノ基またはアルコキシ基を、Zは置換されていてもよい
環状基を、mは1〜4の整数を、pは1または2をそれ
ぞれ示し、−(CH2)m−鎖は1個の酸素原子または酸
素原子を介する基で置換されていてもよい)で表わされ
る基を示す)で表される化合物(III)またはその塩、
(19).Arで表わされる置換されていてもよい環状
基における環状基が同素環基または複素環基である上記
18項記載の化合物、(20).Arで表わされる置換
されていてもよい環状基における置換基がハロゲン原
子、炭素原子を介する基、酸素原子を介する基または窒
素原子を介する基である上記18項記載の化合物、(2
1).Xで表わされる置換されていてもよいアミノ基に
おける置換基がアルキル、アシル、アラルキルまたはス
ルホニルである上記18項記載の化合物、(22).Z
で表わされる置換されていてもよい環状基における環状
基が同素環基である上記18項記載の化合物、(2
3).Zで表わされる同素環基がアリール基である上記
18項記載の化合物、(24).−(CH2)m−鎖に置
換していてもよい基が、オキソ、ヒドロキシ、アルコキ
シおよびアシルオキシから選ばれる基である上記18項
記載の化合物、(25).塩が4級アンモニウム塩であ
る上記18項記載の化合物、(26).4級アンモニウ
ム塩が6〜7環を形成する上記18項記載の化合物、
(27).式
【化5】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化された
カルボキシル基、置換されていてもよいアミノ基または
アルコキシ基を示す)で表わされる化合物(IV)または
その塩と、式L−(CH2)m−(Z)p(式中、Zは
置換されていてもよい環状基を、mは1〜4の整数をそ
れぞれ示し、−(CH2)m−鎖は1個の酸素原子または
酸素原子を介する基で置換してもよく、Lは脱離基を示
す)で表わされる化合物とを反応させることを特徴とす
る上記18項記載の化合物またはその塩の製造法、(2
8).上記18項記載の化合物を含有してなる医薬、
(29).ケモカイン受容体拮抗剤である上記28項記
載の医薬、(30),ケモカイン受容体拮抗剤が炎症性
疾患の治療・予防剤である上記1項記載の拮抗剤または
上記29項記載の医薬、(31).ケモカイン受容体拮
抗剤がアレルギー性疾患の治療・予防剤である上記項1
記載の拮抗剤または上記29項記載の医薬、(32)ケ
モカイン受容体拮抗剤が動脈硬化症、気管支喘息、アト
ピー性皮膚炎、多発性硬化症または慢性関節リウマチの
治療・予防剤である上記1項記載の拮抗剤または上記2
9項記載の医薬である。
【0007】
【発明の実施の態様】本発明におけるピペリジン化合物
の構造は、次式で表わされる。
【化7】 本化合物における、−(CH2)m−鎖に置換していてよ
い基としては、酸素原子(例、オキソ、オキサイド)、
酸素原子を介する基(なかでも、ヒドロキシ、アルコキ
シ、アシルオキシが好ましい)が挙げられる。本化合物
における、ピペリジン化合物の2〜6位のうち少なくと
も一つに置換している基としては、エステル化もしくは
アミド化されていてもよいカルボキシル基、置換されて
いてもよいアミノ基、置換基を有していてもよい酸素原
子を介する基、式−(CH2)m−(Z)p(式中、Z
は置換されていてもよい環状基を示し、mは1〜4の整
数を示し、pは1または2を示し、−(CH2)m−鎖は
置換基を有していてもよい)で表わされる基が挙げられ
る。本化合物における、ピペリジン化合物の3位に置換
されている基としては、エステル化もしくはアミド化さ
れていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよい
アミノ基、置換基を有していてもよい酸素原子を介する
基、式−(CH2)m−(Z)p(式中、Zは置換され
ていてもよい環状基を示し、mは1〜4の整数を示し、
pは1または2を示し、−(CH2)m−鎖は置換基を
有していてもよい)で表わされる基が挙げられる。本明
細書においては、式−(CH2)m−(Z)pのpが2
の場合は、−(CH2)m−鎖にZが2個置換している
場合を示す。本化合物における、nとしては、1〜6の
整数を示すが、1〜3の整数が好ましい。本化合物にお
ける、置換されていてもよいアミノ基としては、式−N
12(式中、R1は、水素原子、それぞれ置換されて
いてもよい炭化水素基、複素環基または硫黄を介する基
を、R2は水素原子、置換されていてもよい炭化水素基
を示す。)で表わされる基が挙げられる。本化合物にお
ける、Xで表わされるエステル化されていてもよいカル
ボキシル基としては、式−COO−R3(式中、R3は水
素原子または置換されていてもよい炭化水素基を示
す。)で表わされる基が挙げられる。Xで表わされるア
ミド化されていてもよいカルボキシル基としては、式−
CO−NR45(式中、R4は、水素原子、それぞれ置
換されていてもよい炭化水素基、複素環基、硫黄を介す
る基を示す。R5は水素原子または置換されていてもよ
い炭化水素基を示す。R4とR5とは、隣接する窒素原子
と共に5〜7員環状基(例、ピロリジニル、ピペリジニ
ル、アゼピニル)を形成してもよい。)で表わされる基
が挙げられる。本願化合物における塩としては、ピペリ
ジン環の窒素原子とともに形成する4級アンモニウム塩
でもよい。4級アンモニウム塩としては、4級アルキル
アンモニウム塩、4級アラルキルアンモニウム塩、4級
アルケニルアンモニウム塩などが挙げられる。また、ピ
ペリジン環の窒素原子をスピロ原子として環を形成して
もよい。環としては、5〜7員含窒素環状基が挙げら
れ、その例としては、1−ピロリジニル、1−ピペリジ
ニル、1−アゼピニルなどが挙げられる。この環にさら
にフェニルが置換していてもよい。
【0008】本化合物において、炭素原子を介する基と
しては、例えば(1)置換されていてもよい脂肪族炭化水
素基、例えば、アルキル(例、メチル,エチル,プロピ
ル,イソプロピル,ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキ
シル等のC1-6アルキル)、シクロアルキル(例、シク
ロプロピル,シクロペンチル,シクロヘキシル等のC
3-6シルロアルキル)、アルコキシアルキル(例、メト
キシメチル,エトキシメチル,エトキシブチル,プロポ
キシメチル,プロポキシヘキシル等のC1-3アルコキシ
1-6アルキル)、ヒドロキシアルキル(例、ヒドロキ
シメチル,ヒドロキシエチル,ヒドロキシブチル,ヒド
ロキシプロピル等のヒドロキシC1-6アルキル)、アル
ケニル(例、ビニル,ブタジエニル,ヘキサトリエニル
等のC2-6アルケニル等)、(2)ホルミル、(3)カルボキ
シル、(4)アルコキシカルボニル(例、メトキシカルボ
ニル,エトキシカルボニル,t-ブトキシカルボニル等の
1-6アルコキシカルボニル)など〕、(5)シアノ、(6)
モノもしくはジアルキルで置換されていてもよいカルバ
モイル(例、メチルカルバモイル,エチルカルバモイ
ル,ヘキシルカルバモイル,ジメチルカルバモイル,メ
チルエチルカルバモイル等のモノ,ジC1-6アルキルカ
ルバモイル)、(7)アミジノ、(8)置換されていてもよい
脂肪族芳香族基、例えば、アリール(例、フェニル,ナ
フチル,アントラセニル等のC6-14アリール)などの芳
香族−脂肪族炭化水素基、例えば、アラルキル(例、ベ
ンジル,ベンツヒドリール,トリチル等のC7-19アラル
キル)など、(9)置換されていてよい炭素原子に結合手
を有する複素環基、例えば、2−または3−チエニル,
2−または3−フリル,2−または3−ピロリル,2
−,3−または4−ピリジル,2−、4−または5−オ
キサゾリル,2−,4−または5−チアゾリル,3−,
4−または5−ピラゾリル,2−,4−または5−イミ
ダゾリル,3−,4−または5−イソオキサゾリル,3
−,4−または5−イソチアゾリル,3−または5−
(1,2,4−オキサジアゾリル),1,3,4−オキサジア
ゾリル,3−または5−(1,2,4−チアジアゾリル),
1,3,4−チアジアゾリル,4−または5−(1,2,3
−チアジアゾリル),1,2,5−チアジアゾリル,1,
2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル,1H
−または2H−テトラゾリル等の炭素原子以外に酸素原
子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1
ないし4個含む5員複素環基;N−オキシド−2−,3
−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピリミジ
ニル,N−オキシド−2−,4−または5−ピリミジニ
ル,2−または3−チオモルホリニル,2−または3−
モルホリニル,オキソイミダジニル,ジオキソトリアジ
ニル,ピロリジニル,ピペリジニル,ピラニル,チオピ
ラニル,1,4−オキサジニル,1,4−チアジニル,
1,3−チアジニル,2−または3−ピペラジニル,ト
リアジニル,オキソトリアジニル,3−または4−ピリ
ダジニル,ピラジニル,N−オキシド−3−または4−
ピリダジニル等の炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子、
窒素原子等から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含む
6員複素環基;ベンゾフリル,ベンゾチアゾリル,ベン
ゾオキサゾリル,テトラゾロ〔1,5−b〕ピリダジニ
ル,トリアゾロ〔4,5−b〕ピリダジニル,ベンゾイ
ミダゾリル,キノリル,イソキノリル,シンノリニル,
フタラジニル,キナゾリニル,キノキサリニル,インド
リジニル,インドリル,キノリジニル,1,8−ナフチ
リジニル,プリニル,プテリジニル,ジベンゾフラニ
ル,カルバゾリル,アクリジニル,フェナントリジニ
ル,クロマニル,ベンゾオキサジニル,フェナジニル,
フェノチアジニル,フェノキサジニル等の炭素原子以外
に酸素原子、硫黄原子、窒素原子等から選ばれるヘテロ
原子を1ないし4個含む2環性または3環性縮合複素環
基等が挙げられる。
【0009】本化合物における、酸素原子を介する基と
しては、例えば−O−R6(式中、R6は水素原子、炭化
水素基、複素環基を示す。)で表わされる基が挙げられ
る。本化合物における、窒素原子を介する基としては、
例えば(1)アミノ、(2)式−NR78〔式中、R7は水
素,アルキル,アルコキシ,C1-4アシル,シクロアル
キル,アリール,C6-14アリール−カルボニル,複素環
基,−S(O)r−(rは1〜2の整数を示す)を、R8
は水素,アルキルを示す〕で表される基、(3)置換され
ていてもよい窒素原子に結合手を有する複素環基(例、
1H−1−ピロリル,1−イミダゾリル,ピラゾリル,
インドリル,1H−1−インダゾリル,7−プリニル,
1−ピロリジニル,1−ピロリニル,1−イミダゾリジ
ニル,ピラゾリジニル,ピペラジニル,ピラゾリニル,
1−ピペリジニル,4−モルフォリニル,4−チオモル
フォリニル,キノリル,イソキノリル等)などが挙げら
れ、式 −NR78 で表わされる基は環状アミノ(例、
フタルイミド)を形成してもよい。上記アルキル,アル
コキシ,シクロアルキル,アリール,C6-14アリールカ
ルボニルおよび複素環基は上記と同意義を有し、これら
はさらに置換されていてもよい。本化合物における、硫
黄原子を介する基としては、例えば−S(O)w−R
9(式中、R9は水素原子、炭化水素基、複素環基を示
し、wは0〜2の整数を示す。)で表わされる基が挙げ
られる。
【0010】本化合物において、炭化水素基としては、
たとえば、C1-15アルキル基(例、メチル、エチル、プ
ロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチ
ル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オク
チル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデ
シル、テトラデシル、ペンダデシルなど)、C3-10シク
ロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シ
クロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シク
ロオクチルなど)、C2-10アルケニル基(例、ビニル
基、アリル、2−メチルアリル、2−ブテニル、3−ブ
テニル、3−オクテニルなど)、C2-10アルキニル基
(例、エチニル、プロパルギル、2−プロピニル、2-
ブチニル、3−ヘキシニルニルなど)、C3-10シクロア
ルケニル基(例、シクロプロペニル、シクロペンテニ
ル、シクロヘキセニル)、C6-14アリール基(例、フェ
ニル、ナフチルなど)、C7-19アラルキル基(例、ベン
ジル、フェネチル、トリチル)などが挙げられる。これ
らの炭化水素基は、1〜6個、好ましくは1〜3個の置
換基を有していてもよく、その例としては、例えば、式
−S(O)t−R10(式中、tは0〜2の整数を、R10
アルキル又はアミノを示す。)で示される基又はニト
ロ、シアノを有していてもよい。)、複素環基〔例、窒
素原子、酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4
個のヘテロ原子を含有する5ないし9員の芳香族複素環
基(例、フリル、チエニル、ピロリル、チアゾリル、イ
ミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルなど)、窒素原子、
酸素原子及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテ
ロ原子を含有する5ないし9員の非芳香族複素環基
(例、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チ
エタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフリル、チオラ
ニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、モルホリニ
ル、チオモルホリニル、ピペラジニルなど)。該複素環
基は、ハロゲン又は低級アルキルを置換基として有して
いてもよい。〕、カルバモイル基、N-モノ置換カルバ
モイル基(例えばメチルカルバモイル、エチルカルバモ
イル、プロピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイ
ルなどの炭素数1〜6個のアルキルカルバモイル基な
ど)、N,N-ジ置換カルバモイル基(例えばジメチルカ
ルバモイル、ジエチルカルバモイルなどの炭素数1〜6
個のアルキル基で置換されたN,N-ジ置換カルバモイル
基など)、スルファモイル基、N-モノ置換スルファモ
イル基(例えばメチルスルファモイル、エチルスルファ
モイル、プロピルスルファモイル基などの炭素数1〜6
個のアルキル基を有するN-アルキルスルファモイル基
など)、N,N-ジ置換スルファモイル基(例えばジメチ
ルスルファモイル、ジエチルスルファモイルなどの炭素
数1〜6個のアルキル基で置換されたN,N-ジ置換スル
ファモイル基など)、カルボキシル基、炭素数1〜3の
アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニル、エ
トキシカルボニルなど)、オキソ基、ヒドロキシル基、
置換基(例、炭素数2〜4のアルキル−カルボニル基、
炭素数1〜3のアルキル基、ハロゲン、炭素数1〜3の
アルキルチオ、炭素数1〜3のアルコキシ、水酸基な
ど)を有していてもよい炭素数1〜3のアルコキシ基
(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシなど)、炭素数
2〜4のアルケニルオキシ基(例、ビニルオキシ、アリ
ルオキシなど)、シクロアルキルオキシ基(例えばシク
ロプロピルオキシ、シクロエチルオキシなどの炭素数3
〜7個のアラルキルオキシ基など)、アラルキルオキシ
基(例えばベンジルオキシなど炭素数7〜13個のアラ
ルキルオキシ基など)、アリールオキシ基(例、フェニ
ルオキシ、ナフチルオキシなど)、メルカプト基、炭素
数1〜3のアルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチ
オ、プロピルチオなど)、アラルキルチオ基(例えばベ
ンジルチオなどの炭素数7〜13個のアラルキルチオ基
など)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、ナフチ
ルチオなど)、炭素数1〜3のアルキルスルフィニル基
(例、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロ
ピルスルフィニルなど)、炭素数1〜3のアルキルスル
ホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、
プロピルスルホニルなど)、炭素数1〜3の低級アルキ
レンジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキ
シ、プロピレンジオキシなど)、スルホ基、シアノ基、
アジド基、ニトロ基、ニトロソ基、ハロゲン(例、フッ
素、塩素、臭素、よう素)などが挙げられる。なお、炭
素原子がオキソ基で置換された場合は、−CO−で表わ
される基となる。
【0011】本化合物において、置換されていてもよい
環状基における環状基としては、同素環基、複素環基が
挙げられる。本化合物において、同素環基としては、例
えばフェニル、ナフチルなどのC6-14アリール基、例え
ばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シ
クロヘキシル、シクロヘプチル等のC3-7のシクロアル
カン、 例えばシクロプロニル、シクロブテニル、シク
ロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル等
のC3-7のシクロアルケニル等の縮合していてもよい3
ないし7員炭素環状基等が用いられる。本化合物におい
ては、同素環は置換基を有していてもよく、該置換基と
しては、例えばハロゲンで置換されていてもよいC1-15
アルキル(例、メチル,エチル,プロピル,イソプロピ
ル,ブチル,イソブチル,s−ブチル,t−ブチル,ペ
ンチル,ヘキシル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシ
ル,ウンデシル,ドデシル,トリデシル,テトラデシ
ル,ペンタデシル等が挙げられ、このうちC1-6アルキ
ルが好ましい。)、C3-10シクロアルキル(例、シクロ
プロピル,シクロブチル,シクロペンチル,シクロヘキ
シル等)、C2-10アルケニル(例、ビニル,アリル,2
−メチルアリル,2−ブテニル,3−ブテニル,3−オ
クテニル等)、C2-10アルキニル(例、エチニル,2−
プロピニル,3−ヘキシニル等)、C3-10シクロアルキ
ル(例、シクロプロペニル,シクロペンテニル,シクロ
ヘキセニル等)、C6-14アリール(例、フェニル,ナフ
チル等)、C7-19アラルキル(例、ベンジル,フェニル
エチル,トリチル等)、ニトロ、ヒドロキシル、メルカ
プト、オキソ、チオキソ、シアノ、カルバモイル、カル
ボキシル、C1-5アルコキシ-カルボニル(例、メトキシ
カルボニル,エトキシカルボニル等)、スルホ、ハロゲ
ン(フッ素、塩素、臭素、よう素)、C1-6アルコキシ
(例、メトキシ,エトキシ,プロポキシ,イソプロポキ
シ,ブトキシ,イソブトキシ,s−ブトキシ,t−ブト
キシ等)、C6-14アリールオキシ(例、フェノキシ
等)、C1-6アシルオキシ(例、アセトキシ,プロピオ
ニルオキシ)、C1-6アルキルチオ(例、メチルチオ,
エチルチオ,n−プロピルチオ,イソプロピルチオ,n
−ブチルチオ,t−ブチルチオ等)、C6-14アリールチ
オ(例、フェニルチオ等)、C1-6アルキルスルフィニ
ル(例、メチルスルフィニル,エチルスルフィニル
等)、C6-14アリールスルフィニル(例、フェニルスル
フィニル等)、C1-6アルキルスルホニル(例、メチル
スルホニル,エチルスルホニル等)、C6-14アリールス
ルホニル(例、フェニルスルホニル等)、アミノ、C
1-6アシルアミノ(例、アセチルアミノ,プロピオニル
アミノ等)、モノ−またはジ−C1-4アルキルアミノ
(例、メチルアミノ,エチルアミノ,n−プロピルアミ
ノ,イソプロピルアミノ,n−ブチルアミノ,ジメチル
アミノ,ジエチルアミノ等)、C3-8シクロアルキルア
ミノ(例、シクロプロピルアミノ,シクロブチルアミ
ノ,シクロペンチルアミノ,シクロヘキシルアミノ
等)、C6-14アリールアミノ(例、アニリノ等)、C
1-6アルカノイル(例、ホルミル,アセチル,ヘキサノ
イル等)、C1-6アルカノイルオキシ(例、アセチルオ
キシ,プロピオニルオキシ等)、C6-14アリール-カル
ボニル(例、ベンゾイル等)、炭素原子以外に酸素、硫
黄、窒素等から選ばれたヘテロ原子を1ないし4個含む
5ないし6員複素環基(例、2−または3−チエニル,
2−または3−フリル,3−,4−または5−ピラゾリ
ル,2−,4−または5−チアゾリル,3−,4−また
は5−イソチアゾリル,2−,4−または5−オキサゾ
リル,3−,4−または5−イソオキサゾリル,2−,
4−または5−イミダゾリル,1,2,3−または1,2,
4−トリアゾリル,1Hまたは2H−テトラゾリル,2
−、3−または4−ピリジル,2−,4−または5−ピ
リミジル,3−または4−ピリダニジル,キノリル,イ
ソキノリル,インドリル等)などが挙げられる。置換の
数は1ないし6、好ましくは1ないし3、さらにこのま
しくは1ないし2である。
【0012】本化合物における、複素環基としては、例
えば環を構成する原子(環原子)として、酸素(O)、
硫黄(S)、及び窒素(N)から選ばれる1ないし4個
のヘテロ原子を有する5ないし13員環の芳香族複素環
基、または飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂
肪族複素環基)などが挙げられる。 芳香族複素環基の
好適なものとして、例えばフリル、チエニル、ピロリ
ル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イ
ソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3-
オキサジアゾリル、1,2,4-オキサジアゾリル、1,
3,4-オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3-チア
ジアゾリル、1,2,4-チアジアゾリル、1,3,4-チア
ジアゾリル、1,2,3-トリアゾリル、1,2,4-トリア
ゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリ
ミジニル、ピラジニル、トリアジニルなどの芳香族単環
式複素環基;例えばベンゾフラニル、イソベンゾフラニ
ル、ベンゾ〔b〕チエニル、インドリル、イソインドリ
ル、1H-インダゾリル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾ
オキサゾリル、1,2-ベンゾイソオキサゾリル、ベンゾ
チアゾリル、1,2-ベンゾイソチアゾリル、1H-ベン
ゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニ
ル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナ
フチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリ
ル、α-カルボリニル、β-カルボリニル、γ-カルボリ
ニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジ
ニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレ
ニル、フェナントリジニル、フェナントロリニル、イン
ドリジニル、ピロロ〔1,2-b〕ピリダジニル、ピラゾ
ロ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリジ
ル、イミダゾ〔1,5-a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2-
b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2-a〕ピリミジニ
ル、1,2,4-トリアゾロ〔4,3-a〕ピリジル、1,
2,4-トリアゾロ〔4,3-b〕ピリダジニルなどの芳香
族縮合複素環基などが挙げられる。非芳香族複素環基と
して好適には、例えばオキシラニル、アゼチジニル、オ
キセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロ
フリル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニ
ル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペラジニルな
どが挙げられる。該複素環基としては、なかでも、フリ
ル、チエニル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリ
ル、ピリジル、ピリミジル、ベンゾフリル、インドリル
およびキノリルが好適である。
【0013】上記炭素原子を介する基、酸素原子を介す
る基、窒素原子を介する基、硫黄原子を介する基および
複素環基は、適当な置換基を1個または2個以上、好ま
しくは1〜3個有していてもよく、該置換基としては、
例えば(1)C1-6アルキル基(例、メチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、ペ
ンチル、ヘキシルなど。該アルキル基は、アルキル−カ
ルボニル、アルコキシ−カルボニルで置換されていても
よい。)、(2)置換されていてもよいC2-6アルケニル基
(例、ビニル、アリル(allyl)、1−ブテニル、2−ブ
テニルなど。該アルケニル基は、1個または2個以上の
1-10アシルまたはC1-6アルコキシ−カルボニルで置
換していてもよい。)、(3)C2-6アルキニル基(例、エ
チニル、プロパルギル、2-ブチニル、5−ヘキシニル
など)、(4)C3-7シクロアルキル基(例、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルな
ど)、(5)C6-14アリール基(例、フェニル、ナフチル
など。該アリール基は、置換基として、1個または2個
以上の(i)ハロゲン,(ii)アルキル,(iii)アルコキシで
さらに置換されていてもよいアルコキシ,(iv)ニトロ,
(v)シアノ,(vi)式−S(O)n−R6(式中、nは0〜2
の整数を、R6はアルキル基又はアミノを示す。)で示
される基,(vii)アミノ,(viii)アシル,(ix)カルバモ
イル,(x)カルボキシおよび(xi)ヒドロキシを有してい
てもよい。)、(6)複素環基[例、窒素原子、酸素原子
及び硫黄原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を
含有する5ないし9員の芳香族複素環基(例、フリル、
チエニル、ピロリル、チアゾリル、イミダゾリル、ピラ
ゾリル、ピリジルなど)、窒素原子、酸素原子及び硫黄
原子から選ばれる1ないし4個のヘテロ原子を含有する
5ないし9員の非芳香族複素環基(例、オキシラニル、
アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニ
ル、テトラヒドロフリル、チオラニル、ピペリジニル、
テトラヒドロピラニル、モルホリニル、チオモルホリニ
ル、ピペラジニルなど)。該複素環基は、1個または2
個以上の(i)ハロゲン,(ii)アルキル,(iii)アミノ,(i
v)アシル,(v)カルバモイル,(vi)カルボキシ,(vii)ニ
トロ,(viii)ヒドロキシ,(ix)アルコキシおよび(x)式
−S(O)n−R6(式中、nは0〜2の整数を、R6はア
ルキル基を示す。)で表される基を置換基として有して
いてもよい。〕、(7)C7-13アラルキル基(例、ベンジ
ル、フェネチル、ベンツヒドリルなど。該アラルキル基
は、1個または2個以上のハロゲンを有していてもよ
い。)、(8)式−NR1112〔式中、R11は(i)水素、(i
i)ヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル、
(iii)アシル(例、C1-6アルキル−カルボニル、ホルミ
ル、アリールカルボニル。該アシルは1個または2個以
上のハロゲンまたはアルコキシで置換されていてもよ
い。)、(iv)置換されていてもよいアルコキシ、(v)ヒ
ドロキシで置換されていてもよいC3-7シクロアルキ
ル、(vi)式−S(O)u−R13(式中、uは0〜2の整数
を、R13はアルキル基を示す。)で表される基を示す。
12は水素またはC1-6アルキルを示す。〕で表される
基、(9)アミジノ基、(10)アシル基(例えば、ホルミ
ル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、オクタノイル
などのC1-8アルカノイル基、例えばメトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブト
キシカルボニルなどのC1-8アルコキシカルボニル基、
ベンゾイルなどのC6-14アリール−カルボニル基、ベン
ジルカルボニルなどのC8-11アラルキルカルボニル基、
ベンジルオキシカルボニルなどのC7-13アラルキルオキ
シ−カルボニルなど。これらは置換されていてもよく、
置換基としては例えば、1〜3個のハロゲン、アルキル
チオ、アルコキシ、オキソ、ヒドロキシが挙げられ
る。)、(11)置換されていてもよいカルバモイル基
(例、カルバモイル、N-モノ置換カルバモイル基(例
えば、メチルカルバモイル、エチルカルバモイル、プロ
ピルカルバモイル、イソプロピルカルバモイルなどのN
−(C1-7アルキル)カルバモイル基など)、N,N-ジ
置換カルバモイル基(例えば、ジメチルカルバモイル、
ジエチルカルバモイル、N−エチル−N−メチルカルバ
モイル、N−プロピル−N−メチルカルバモイルなどの
N,N-ジ(C1-6アルキル)カルバモイル基など)、(1
2)スルファモイル基、(13)N-モノ置換スルファモイル
基(例えば、メチルスルファモイル、エチルスルファモ
イル、プロピルスルファモイル基などのN-(C1-6アル
キル)スルファモイル基など)、(14)N,N-ジ置換スル
ファモイル基(例えば、ジメチルスルファモイル、ジエ
チルスルファモイルなどのN,N-ジ(C1-6アルキル)
スルファモイル基など)、(15)カルボキシル基、(16)C
1-3アルコキシ−カルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニルな
ど)、(17)ヒドロキシル基、(18)置換基を有していても
よいアルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキ
シ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブ
トキシ、t-ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシな
ど。置換基としては、例えば、C1-6アルカノイル(前
述と同様のものが挙げられる)、C1-3アルキル基、ハ
ロゲン、C1-3アルキルチオ、C1-3アルコキシ、C3-7
シクロアルキル(前述と同様のものが挙げられる)、オ
キソ、水酸基が挙げられる。)、(19)C2-4アルケニル
オキシ基(例、ビニルオキシ、アリルオキシなど)、(2
0)C3-7シクロアルキル−オキシ基(例えばシクロプロ
ピルオキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオ
キシなど)、(21)C7-13アラルキル−オキシ基(例えば
ベンジルオキシ、ベンツヒドリルオキシなど)、(22)C
6-14アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチル
オキシなど)、(23)メルカプト基、(24)C7-13アラルキ
ルチオ基(例えばベンジルチオ、ベンツヒドリルチオな
ど)、(25)C6-14アリールチオ基(例えばフェニルチ
オ、ナフチルチオなど)、(26)式−S(O)v−R14(式
中、vは0〜2の整数を、R14はアルキル基を示す。)
で表される基(例、メチルチオ、エチルチオ、プロピル
チオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロ
ピルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニ
ル、プロピルスルホニルなど)、(27)C1-3アルキレン
ジオキシ(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、
プロピレンジオキシなど)、(28)スルホ基、(29)シアノ
基、(30)アジド基、(31)ニトロ基、(32)ニトロソ基、(3
3)ハロゲン(例、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)などが
挙げられる。なかでも、ハロゲン、アルキル、アルキル
チオ、アルコキシが好適である。
【0014】上記において、ハロゲン原子としては、塩
素原子、フッ素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ
る。上記において、アルキル基としては、C1-10のアル
キル基が挙げられ、その例としては、例えばメチル,エ
チル,n−プロピル,イソプロピル,n−ブチル,イソ
ブチル,sec-ブチル,t-ブチル,ペンチル,ヘキシ
ル,ヘプチル,オクチル,ノニル,デシル等が挙げら
れ、なかでも炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。上
記において、アシル基およびアシルオキシ基のアシルと
しては、C1-8アルカノイル基(例、ホルミル、アセチ
ル、プロピオニル、ブチリル、オクタノイルなど)、C
1-8アルコキシカルボニル基(例、メトキシカルボニ
ル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブト
キシカルボニルなど)、C6-14アリール−カルボニル基
(例、ベンゾイルなど)、C8-20アラルキルカルボニル
基(例、ベンジルカルボニルなど)、C7-19アラルキル
オキシ−カルボニル(例、ベンジルオキシカルボニル、
フェネチルオキシカルボニル、ベンツヒドリルオキシカ
ルボニルなど)などが挙げられる。上記において、スル
ホニルとしては、式−SO2−R15(式中、R15はC1-6
アルキル基を示す。)で表される基が挙げられ、C1-6
アルキルとしては、上記したものと同様のものが挙げら
れる。上記において、アルコキシ基としては、C1-10
ルコキシ基(例、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イ
ソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec-ブトキ
シ、t-ブトキシ、ペンチロキシ、ヘキシロキシ、ヘプ
チルオキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオ
キシなど)が挙げられる。上記において、アリール基と
しては、C6-14アリール基が好ましく、その例として
は、フェニル、ナフチル、アントリル、フェナントリ
ル、アセナフチル、アントラセニルなどが挙げられる。
上記において、アラルキル基としては、C7-19アラルキ
ル基が好ましく、その例としては、ベンジル、フェネチ
ル、ベンツヒドリル、トリチルなどが挙げられる。上記
において、Arで表わされる置換されていてもよい環状
基における置換基としては、ハロゲンが好適である。本
化合物において、Xで表わされる置換されていてもよい
アミノ基における置換基としては、アルキル、アシル、
アラルキルまたはスルホニルが好ましい。本化合物にお
いて、Yで表わされる置換されていてもよいアミノ基に
おける置換基としては、アルキル、アシル、アラルキル
またはスルホニルが好ましい。本化合物において、Zで
表わされる置換基されていてもよい環状基における環状
基としては、同素環基該好ましい。本化合物において、
同素環基としては、アリール基が好ましい。本化合物に
おいて、ピペリジン環の窒素原子をスピロ原子として形
成する環としては、7員環が好ましい。
【0015】本発明の拮抗剤において用いる化合物およ
び本発明の化合物の原料は、Helvetica Chimica Acta,
vol. 56, 1973, pp.374-389に記載の方法、PCT国際
公開WO 95/13069号公報に記載の方法、Jour
nal of Medicinal Chemistry, 1974, 17, pp.453-455
に記載の方法、次に示す方法またはそれらと類似の方法
を用いて製造することができる。たとえば、Journal of
Medicinal Chemistry, 1974, 17, pp.453-455 に記載
の方法で得られたピペリジン化合物を原料として、次に
示す種々の方法により、ピペリジン化合物の基を変換す
ることができる。 1.アルキル化:ピペリジンの1位が遊離の窒素原子で
ある化合物の該1位の窒素原子にアルキル基を導入する
には、通常のアミノ基のアルキル化反応(例えば、オー
ガニックファンクショナルグループプレパレーションズ
(ORGANIC FUNCTIONAL GROUP PREPARATIONS) 第2版、ア
カデミックプレス社(ACADEMIC PRESS, INC.)記載の方
法)を用いることにより達成される。 (i)アルキル基に脱離基が付加した化合物を反応させる
ことにより行なう方法:脱離基Lとしては、ハロゲン原
子(好ましくはクロロ、ブロモ、ヨード)、メタンスル
ホニルオキシ基、p-トルエンスルホニルオキシ基、ベン
ゼンスルホニルオキシ基などが挙げられる。反応は不活
性溶媒中で、室温ないし100℃(好ましくは室温ない
し50℃)で0.5ないし1日撹拌することにより行わ
れる。通常は1ないし3当量の塩基を加えるが、必ずし
も必須ではない。不活性溶媒としてアルコール系溶媒、
エーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、芳香族系溶媒、アセ
トニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、アセ
トン、メチルエチルケトン、ジメチルスルホキシド(DMS
O)などを単独あるいはそれらを混合して用いることがで
きる。中でもアセトニトリル、ジメチルホルムアミド、
アセトン、エタノールなどが好ましい。該塩基として
は、1)強塩基例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類
金属の水素化物(例、水素化リチウム、水素化ナトリウ
ム、水素化カリウム、水素化カルシウムなど)、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属のアミド類(例、リチウ
ムアミド、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピル
アミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムヘ
キサメチルシラジド、ナトリウムヘキサメチルシラジ
ド、カリウムヘキサメチルシラジドなど)、アルカリ金
属またはアルカリ土類金属の低級アルコキシド(例、ナ
トリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム
t−ブトキシドなど)など;2)無機塩基例えば、アルカ
リ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物(例、水酸化
ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化
バリウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属
の炭酸塩(例、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セ
シウムなど)、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
炭酸水素塩(例、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウ
ムなど)など;3)有機塩基等例えば、トリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、ジメチルアミノピリジン、DBU(1,8−ジアザ
ビシクロ〔5.4.0〕−7−ウンデセン)、DBN
(1,5−ジアザビシクロ〔4.3.0〕ノン−5−エ
ン)などのアミン類あるいはピリジン、イミダゾール、
2,6−ルチジンなどの塩基性複素環化合物などが挙げ
られる。 (ii) アルキル基にカルボニル基が付加した化合物と、
還元的条件下で反応させることによりアルキル化を行う
方法:この方法は、いわゆる還元アルキル化反応であ
り、原料化合物を適当な溶媒(例、水,アルコール系,
エーテル系,ハロゲン系,アセトニトリル等)またはこ
れらの混合溶媒に溶解し、必要により、酢酸,トリフル
オロ酢酸等の酸性物質を添加し、アルキル基にカルボニ
ル基が付加した化合物(1〜5当量、好ましくは1〜
1.5当量)と、還元剤存在下反応させる。還元剤とし
ては、例えば水素化ホウ素ナトリウム,水素化ホウ素リ
チウム,シアノ水素化ホウ素ナトリウムなどを、通常1
〜10当量用い、より好ましくは1〜4当量であり、−
20〜50℃、好ましくは0℃〜室温で0.5〜24時
間撹拌することにより行われる。
【0016】2.ベンジルオキシカルボニル基の導入:
ピペリジンの1位が遊離の窒素である化合物の該1位の
窒素原子にベンジルオキシカルボニル基を導入する。こ
の方法は、原料化合物を適当な溶媒(例、水,アルコー
ル系,エーテル系,ハロゲン系,芳香族系,アセトニト
リル,DMF,アセトン,酢酸エチル,メチルエチルケ
トン,DMSO等)またはこれらの混合溶媒に溶解し、
必要により、塩基性物質(例、トリエチルアミン,ジイ
ソプロピルエチルアミン,水酸化ナトリウム,炭酸ナト
リウム,炭酸水素ナトリウム,水酸化カリウム,炭酸カ
リウム,炭酸水素カリウム)を加え、カルボベンゾキシ
クロリドを通常1〜3当量反応させる。反応は、−10
〜50℃、好ましくは0℃〜室温で0.5〜3時間撹拌
することにより行われる。 3.ベンジルオキシカルボニル基の脱離方法:ピペリジ
ンの1位にベンジルオキシカルボニル基が導入されてい
る化合物の該ベンジルオキシカルボニル基を脱離するに
は、(i)還元反応または(ii)酸との反応を行う。 (i)還元反応は、原料化合物を適当な溶媒(例、水,
アルコール系,エーテル系,芳香族系,アセトニトリ
ル,DMF,酢酸エチル)またはこれらの混合溶媒に溶
解し、必要により、酸(例、酢酸,ギ酸,メタンスルホ
ン酸,p−トルエンスルホン酸,塩酸)を添加し、例え
ば白金,パラジウム−炭素,ラネーニッケルなどの適当
な触媒の存在下に行われる。反応は常圧または150kg
/cm2程度までの圧力下、−10〜100℃、好ましくは
0℃〜室温で1〜50時間撹拌することにより行われ
る。 (ii)酸との反応は、原料化合物を適当な溶媒(例、
水,アルコール系,酢酸,アセトニトリル,酢酸エチル
等)またはこれらの混合溶媒に溶解し、通常5〜50%
(v/v)の酸性物質(塩酸,臭化水素,ヨウ化水素,フ
ッ化水素)と、−10〜80℃、好ましくは0℃〜室温
で0.5〜3時間撹拌することにより行われる。
【0017】4.4級塩化:ピペリジンの1位を4級塩
化するには、原料化合物を適当な溶媒(例、ジメチルホ
ルムアミド、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、ア
セトニトリル等)に溶解し、必要により塩基性物質
(例、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、
炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素リチ
ウム等)を添加し、ハロゲン化誘導体、スルホニルオキ
シ誘導体等を約1〜2当量加え、0〜150℃、好まし
くは室温〜80℃で1〜25時間撹拌することにより、
行われる。スピロアンモニウム塩とするには、上記反応
においてジアルキルハロゲン化誘導体、ジアルキルスル
ホニルオキシ誘導体を用いて同様に反応することにより
行われる。 5.−(CH2)m−鎖に置換しているオキソ基をヒド
ロキシル基に変換する方法:ケトン体から−CH(OH)
−であるアルコール体へ導くには、還元反応を行なう。
原料化合物を金属水素化物(例えば、水素化アルミニウ
ムリチウム、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リ
チウム、シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ジボラン、ジ
ブチルアルミニウムヒドリドなど)と不活性溶媒中で反
応させることにより容易に達成される。不活性溶媒とし
ては、エーテル系溶媒(例えば、エチルエーテル、テト
ラヒドロフラン、ジオキサンなど)やアルコール系溶媒
(例えば、メタノール、エタノール、tert−ブタノール
など)、トルエン、ヘキサンなどが挙げられる。金属水
素化物は1ないし20当量を用い、より好ましくは3な
いし12当量であり、反応温度は−70℃から100℃
である。好ましい反応温度は用いる還元剤によつて異な
るが、金属水素化物の場合には−70℃から30℃が適
当である。反応時間は、0.5〜3時間である。 6.−(CH2)m−鎖に置換しているオキソ基と同じ
炭素原子にフェニル基が置換している場合に、当該炭素
原子にさらにもう一つのフェニル基を導入する方法:原
料化合物に、フェニル−M(式中、Mはリチウム、ナト
リウム、ブロモマグネシウムなどいわゆるグリニアル反
応に使われる金属を示す。)で表わされる化合物を反応
させる。この反応はグリニアル反応であり、別途調製し
たいわゆるグリニアル試薬あるいはアルキルリチウムま
たはアルキルナトリウムを1ないし10当量とエーテル
系溶媒中で室温ないし80℃(好ましくは30ないし6
0℃)で1ないし24時間反応させる。反応は脱酸素・
無水条件下が好ましく、時には無水塩化セリウム(触媒
量ないし2当量、好ましくは1当量)を共存させることが
好ましい。 7.−(CH2)m−鎖のヒドロキシル基のアセチル基
への変換:原料化合物を適当な溶媒(例、エーテル系、
ハロゲン系、芳香族系、アセトニトリル、ジメチルホル
ムアミド、アセトン、酢酸エチル、ピリジン)またはこ
れらの混合溶媒に溶解し、必要により塩基性物質(例、
ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンなど)を添
加し、通常1〜20当量の無水酢酸をを加え、0〜10
0℃、好ましくは室温〜70℃で2〜25時間撹拌する
ことにより行われる。アシル化反応は公知の方法[例え
ば、オーガニックファンクショナルグループプレパレー
ションズ(ORGANIC FUNCTIONAL GROUP PREPARATIONS)
第2版、アカデミックプレス社(ACADEMIC PRESS, IN
C.)記載の方法]に準じて行うことができる。例えばアシ
ル基に対応する有機酸の反応性誘導体{例、酸無水物、
酸ハライド(例えば酸クロリド、酸ブロミド)、活性エ
ステルなどが挙げられ、中でも酸ハライドが好まし
い。}を1ないし5当量、好ましくは1ないし3当量
と、不活性溶媒中で反応温度−20℃から50℃(好ま
しくは0℃ないし室温)、反応時間5分間から100時
間で反応させることにより行う。不活性溶媒としてはエ
ーテル系溶媒、ハロゲン系溶媒、芳香族系溶媒、ピリジ
ン、アセトニトリル、N,N−ジメチルホルムアミド
(DMF)、アセトン、メチルエチルケトン、ジメチル
スルホキシド(DMSO)、水などを単独あるいはそれ
らを混合して用いることができる。中でもアセトニトリ
ル、ジクロロメタン、クロロホルムなどが好ましい。ま
た1ないし10当量、好ましくは1ないし3当量の塩基
を共存させることにより、反応がより円滑に進行する場
合もある。塩基としては、無機塩基、有機塩基ともに有
効である。無機塩基の例としては、アルカリ金属やアル
カリ土類金属の水酸化物、水素化物、炭酸塩、炭酸水素
塩、有機酸塩などが挙げられ、中でも炭酸カリウム、炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムが好ましい。有機
塩基としてはトリエチルアミンなどの3級アミン類が好
ましい。
【0018】8.エステル化されたカルボキシル基をカ
ルボキシル基に変換するには、原料化合物を適当な溶媒
(例、水、アルコール系、エーテル系、ハロゲン系、芳
香族系、アセトニトリル等)に溶解し、塩基性物質(水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等)
を通常1〜50当量加え、−10〜120℃、好ましく
は室温〜50℃で3〜20時間撹拌することにより行わ
れる。 9.カルボキシル基をエステル化する方法:原料化合物
を適当な溶媒(例、エーテル系,ハロゲン系,芳香族系
等)に溶解し、通常20〜80%(v/v)の塩化チオニ
ルまたは五塩化リン等のクロル化剤の存在下、0〜10
0℃、好ましくは10〜50℃で1〜5時間撹拌するこ
とにより、得られる酸ハロゲン化物と、適当な溶媒
(例、エーテル系,ハロゲン系,芳香族系等)中で、1
当量〜80%(v/v)の縮合しようとするアルコールと
必要により塩基性物質(例、トリエチルアミン,ジイソ
プロピルエチルアミン等)または酸性物質(例、塩化ア
ルミニウム,三フッ化ホウ素のエーテル複合体等)を添
加し、−10〜100℃、好ましくは0℃〜室温で1〜
5時間撹拌することにより行われる。 10.カルボキシル基をアミド化するには、上記9と同
様にして得た酸ハロゲン化物を適当な溶媒(例、水,エ
ーテル系,ハロゲン系,芳香族系等)またはこれら混合
溶媒に溶解し、必要により塩基性物質(例、トリエチル
アミン,ジイソプロピルエチルアミン等)を添加し、縮
合する1級または2級アミン類またはその塩を加え、−
10〜50℃、好ましくは0℃〜室温で1〜5時間撹拌
することにより行われる。
【0019】11.カルボキシル基をアミノ基に変換す
るには、Curtius転位を行う。この反応は、原料化合物
を適当な溶媒(例、芳香族系,アルコール系)に溶解
し、必要により塩基性物質(例、トリエチルアミン,ジ
イソプロピルエチルアミン等)を添加し、アジ化ジフェ
ニルホスホリルを通常1〜1.5当量加え、20〜20
0℃、好ましくは50〜110℃で1〜5時間撹拌する
ことにより得られるイソシアナート体に、20〜80%
(v/v)の1N塩酸を加え、20〜150℃、好ましく
は50〜150℃で5〜15時間撹拌することにより行
われる。また、1N塩酸のかわりにアルコールを用いる
と、対応するアルコキシカルボニル体が得られる。 12.1位の窒素にアミノ基を導入するには、原料化合
物を適当な溶媒(例、1〜5N塩酸)に溶解し、通常1
〜1.5当量の亜硝酸ナトリウムと50〜100℃、好
ましくは60〜80℃で1〜5時間反応させることで得
られるニトロソ体を、適当な溶媒(例、水,エーテル
系,アルコール系,芳香族系)中で、還元剤(亜鉛−酢
酸,水素化アルミニウムリチウム,ジブチルアルミニウ
ムヒドリド等)1〜10当量を加え、−70〜100
℃、好ましくは−70〜30℃で0.5〜3時間撹拌す
ることにより行われる。 13.アミノ基を酸素原子を介する基に変換するには、
原料化合物を適当な溶媒(例、5〜50%のHCl,H
Br,H2SO4水溶液等)に溶解し、−20〜20℃、
好ましくは−10〜10℃で通常1〜2当量の亜硝酸ナ
トリウムを1〜24時間反応させ、ジアゾニウム塩を発
生させた後、1当量〜50%(v/v)のアルコールと0
〜150℃、好ましくは10〜50℃で1〜20時間撹
拌することで対応するアルコキシ体が、またアルコール
を加えずに同処理を行うことでアルコール体が得られ
る。 14.上記式中、Xがアミノ基である場合に、これに置
換基を導入するには、上記1,2または7に示した方法
に準じて行なうことができる。
【0020】本発明のピペリジン化合物(化合物
(I)、化合物(II)または化合物(III)。以下、同
様)の塩としては、それぞれ、例えば無機塩基との塩、
有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性
または酸性アミノ酸との塩などが挙げられる。無機塩基
との塩の好適な例としては、例えばナトリウム塩、カリ
ウム塩などのアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシ
ウム塩などのアルカリ土類金属塩;ならびにアルミニウ
ム塩、アンモニウム塩などが挙げられる。有機塩基との
塩の好適な例としては、例えばトリメチルアミン、トリ
エチルアミン、ピリジン、ピコリン、エタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシ
クロヘキシルアミン、N,N′−ジベンジルエチレンジ
アミンなどとの塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な
例としては、例えば塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リ
ン酸などとの塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例
としては、例えばギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマ
ール酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コ
ハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホ
ン酸、p−トルエンスルホン酸などとの塩が挙げられ
る。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば
アルギニン、リジン、オルニチンなどとの塩が挙げら
れ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えばア
スパラギン酸、グルタミン酸などとの塩が挙げられる。
中でも薬学的に許容しうる塩が好ましく、その例として
は、化合物内に塩基性官能基を有する場合には塩酸塩、
硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩などの無機塩または、
酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、コハク酸塩、メタ
ンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、クエン酸
塩、酒石酸塩などが挙げられ、酸性官能基を有する場合
には例えばアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩
など)またはアルカリ土類金属塩(カルシウム塩、マグ
ネシウム塩など)の無機塩、アンモニウム塩などが挙げ
られる。
【0021】本発明のピペリジン化合物、またはそれら
の塩は、公知の手段、例えば溶媒抽出、液性変換、転
溶、晶出、再結晶、クロマトグラフィーなどによって単
離精製することができる。また、本発明のピペリジン化
合物の原料化合物またはその塩は、前記と同様の公知の
手段などによって単離精製することができるが、単離す
ることなくそのまま反応混合物として次の工程の原料と
して供されてもよい。本発明のピペリジン化合物、また
はそれらの塩が、光学異性体、立体異性体、位置異性
体、回転異性体を含有する場合には、これらも本発明の
化合物として含有されるとともに、自体公知の合成手
法、分離手法によりそれぞれを単品として得ることがで
きる。例えば、本発明の化合物に光学異性体が存在する
場合には、該化合物から分割された光学異性体も本発明
に包含される。光学異性体は自体公知の方法により製造
することができる。具体的には、光学活性な合成中間体
を用いる、または、最終物のラセミ体の混合物を常法に
従って光学分割することにより光学異性体を得る。光学
分割法としては、自体公知の方法、例えば分別再結晶
法、キラルカラム法、ジアステレオマー法等が用いられ
る。
【0022】1)分別再結晶法 ラセミ体と光学活性な化合物とで塩を形成させ、これを
分別再結晶法によって分離し、所望により、中和工程を
経てフリーの光学異性体を得る方法。 2)キラルカラム法 ラセミ体またはその塩を光学異性体分離用カラム(キラ
ルカラム)にかけて分離する方法。例えば液体クロマト
グラフィの場合、ENANTIO−OVM(トーソー社
製)などのキラルカラムに光学異性体の混合物を添加
し、水、種々の緩衝液(例、リン酸緩衝液)、有機溶媒
(例、エタノール、メタノール、アセトニトリル)を単
独あるいは混合した溶液として展開させることにより、
光学異性体を分離する。また、例えばガスクロマトグラ
フィーの場合、CP−Chirasil−DeX CB(ジーエルサイ
エンス社製)などのキラルカラムを使用して分離する。 3)ジアステレオマー法 ラセミ体の混合物を光学活性な試薬と化学反応によって
ジアステレオマーの混合物とし、これを通常の分離手段
(例えば、分別再結晶、クロマトグラフィ法等)などを
経て単一物質とした後、加水分解反応などの化学的な処
理により光学活性な試薬部位を切り離すことにより光学
異性体を得る方法。例えば、本発明の化合物が分子内に
水酸基または1,2級アミノ基を有する場合、該化合物
と光学活性な有機酸(例えば、MPTA〔α−メトキシ
−α−(トリフルオロメチル)フェニル酢酸〕、(−)
−メントキシ酢酸等)などとを縮合反応に付すことによ
り、それぞれエステル体またはアミド体のジアステレオ
マーが得られる。一方、本発明の化合物がカルボン酸基
を有する場合、該化合物と光学活性アミンまたはアルコ
ール試薬とを縮合反応に付すことにより、それぞれアミ
ド体またはエステル体のジアステレオマーが得られる。
分離されたジアステレオマーは、酸加水分解あるいは塩
基性加水分解反応に付すことにより、元の化合物の光学
異性体に変換される
【0023】本発明のピペリジン化合物及びその薬学的
に許容される塩を含有してなる薬剤は優れたケモカイン
受容体拮抗作用を有することから、種々のウイルス性疾
患あるいは感染性疾患(例えば、急性ウイルス性脳炎、
急性バクテリア性髄膜炎、ヘリコバクター・ピロリ感染
症、肺炎、A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、単純ヘルペス
ウイルス感染症、水痘−帯状疱疹ウイルス感染症、エイ
ズ感染症、インフルエンザ感染症、侵襲性ブドウ状球菌
感染症、結核など)、腫瘍(例えば、膀胱ガン、乳ガ
ン、子宮けいガン、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白
血病、大腸ガン、多発性骨髄腫、悪性骨髄腫、前立腺ガ
ン、肺ガン、胃ガン、ホジキン病など)、アレルギー性
疾患(例えば、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎な
ど)、炎症性疾患(例えば、動脈硬化症、心臓移植後に
発症する動脈硬化、(慢性)関節リュウマチ、腎炎な
ど)、糖尿病性疾患(例えば、糖尿病、糖尿病性腎症、
糖尿病性合併症、糖尿病性網膜症、糖尿病性網膜炎、糖
尿病性細小血管症など)、中枢性疾患(例えば、アルツ
ハイマー病、てんかん、発熱、疼痛、痴呆など)、高脂
血症、高コレステロール血症、透析による血小板減少
症、脊髄損傷、骨粗鬆症、潰瘍性大腸炎、消化性潰瘍、
敗血症(ショック)、肺・心臓における再潅流障害、不
安定狭心症、一過性脳虚血発作、心弁膜症、臓器移植後
拒絶反応、血管形成術後再狭搾、全身性エリテマトーデ
ス、多発性硬化症、腎不全、子宮内膜症、肺繊維症、成
人呼吸遍迫症候群などの予防・治療に有用であり、特に
アレルギー性疾患、炎症性疾患の予防・治療に有用であ
る。
【0024】本発明のピペリジン化合物またはそれらの
塩は、毒性は低いので、そのままあるいは自体公知の方
法に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬
組成物、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠
を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、(ソフトカプセ
ルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤などとして、
経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)
に安全に、哺乳動(例えば、ヒト、サル、ウシ、ウマ、
イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウスなど)に投与する
ことができる。化合物(I)またはその塩の本発明製剤
中の含有量は、製剤全体の0.1〜100重量%であ
る。該投与量は、投与対象、投与ルート、疾患などによ
っても異なるが、例えばウィルス性髄膜炎治療薬とし
て、成人(体重60kgとして)に対し、経口剤として1
日あたり有効成分として約0.1〜500mg、好ましく
は約1〜100mg、さらに好ましくは約5〜100mgで
あって、1日1回〜数回に分けて投与することができ
る。本発明製剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許
容される担体としては、製剤素材として慣用の各種有機
あるいは無機担体物質があげられ、例えば固形製剤にお
ける賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊剤;液状製剤におけ
る溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等張化剤、緩衝剤、無
痛化剤などがあげられる。また、必要に応じて、防腐
剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤などの
添加物を用いることもできる。賦形剤としては、例えば
乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、コーンスタ
ーチ、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられ
る。滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウ
ム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ
などが挙げられる。
【0025】結合剤としては、例えば結晶セルロース、
白糖、D−マンニトール、デキストリン、ヒドロキシプ
ロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロー
ス、ポリビニルピロリドン、デンプン、ショ糖、ゼラチ
ン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナ
トリウムなどが挙げられる。崩壊剤としては、例えばデ
ンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチ
ルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウ
ム、カルボキシメチルスターチナトリウム、L−ヒドロ
キシプロピルセルロースなどが挙げられる。溶剤として
は、例えば注射用水、アルコール、プロピレングリコー
ル、マクロゴール、ゴマ油、トウモロコシ油などが挙げ
られる。溶解補助剤としては、例えばポリエチレングリ
コール、プロピレングリコール、D−マンニトール、安
息香酸ベンジル、エタノール、トリスアミノメタン、コ
レステロール、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウ
ム、クエン酸ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤と
しては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウ
リル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レ
シチン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、
モノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例え
ばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カル
ボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性
高分子などが挙げられる。等張化剤としては、例えばブ
ドウ糖、 D−ソルビトール、塩化ナトリウム、グリセ
リン、D−マンニトールなどが挙げられる。緩衝剤とし
ては、例えばリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩な
どの緩衝液などが挙げられる。無痛化剤としては、例え
ばベンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤として
は、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロロブタ
ノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、
デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗酸化剤
としては、例えば亜硫酸塩、アスコルビン酸などが挙げ
られる。
【0026】
【実施例】以下に参考例および実施例を挙げて本発明を
さらに詳しく説明するが、本発明はこれらよって何ら限
定されるものではない。本明細書で用いられる略号は当
該分野で慣用的に使用されるものであり、以下にその例
を示す。 DNA:デオキシリボ核酸 cDNA:相補的デオキシリボ核酸 RNA:リボ核酸 mRNA:メッセンジャーリボ核酸 BSA:ウシ血清アルブミン CHO:チャイニーズハムスター卵巣 DMEM:ダルベッコ変法イーグル培地 FBS:ウシ胎児血清 SDS:ドデシル硫酸ナトリウム PBS:リン酸緩衝生理食塩水
【0027】
【参考例1】 ヒトMIP−1α/RANTESレセプタ−発現ベクタ
ーの構築:PCR(polymerase chain reaction)法に
よりhuman gland cDNA library (U-937 cells activat
ed by PMA, Clontech Laboratories Inc., Palo Alto,
CA,USA)からNeoteらの報告 (Cell 72: 415-425 (199
3))のKpnI(392)〜HincII(886)に相当する約
500bpのDNA断片を得た。これをプローブとして
ヒトMIP−1α/RANTESレセプタ−cDNAを
得て、λgt11のEcoRI部位にクローン化した。
翻訳領域の全塩基配列を決定しNeotoらの報告( Cell 7
2: 415-425 (1993)) と完全に一致していることを確認
した。なお、塩基配列の決定は全て蛍光 DNAシークエン
サー(Model 373A, Applied BiosystemsInc., Foster C
ity, CA, USA)により行った。クローン化されたヒトM
IP−1α/RANTESレセプタ−cDNAを、以下
のようにして動物細胞発現用ベクターであるpAKKO
−111HのSalIおよびNheI部位に導入し、プ
ラスミドpCCRを構築した。まず、上記のλgt11
をEcoRIで処理することにより2つの断片を得た。
これらをpUC19(宝酒造)のEcoRI部位に導入
し、プラスミドpCR1とプラスミドpCR2を得た。
次に、5’側と3’側の非翻訳領域に切断部位がある制
限酵素TthIIIIとBstXIを用いてpCR1と
pCR2の一方のEcoRI部位を削除した。非翻訳領
域のEcoRI部位を削除したこれら2つのプラスミド
をSalI−EcoRIおよびXbaI−EcoRIで
消化することにより、2つのDNA断片を得た。これら
をpAKKO−111HのSalIとNheI部位に導
入してヒトMIP−1α/RANTESレセプター発現
プラスミドpCCRを得た。
【0028】
【参考例2】 ヒトMIP−1α/RANTESレセプター発現CHO
細胞株の樹立:ヒトMIP−1α/RANTESレセプ
ター発現プラスミドpCCRを、CellPhect transfecti
on kit(Pharmacia Biotech, Uppsala, Sweden)を用い
てリン酸カルシウム法により、以下のようにCHO(d
hfr−)細胞へ導入した。CHO(dhfr−)細胞
を直径10cmのシャーレで核酸(+)の非選択培地
(MEM−α with RNA and DNA (GIBCO BRL, Li
fe Technologies Inc., Grand Island, NY, USA)/10
%透析FBS (GIBCO BRL))にて24時間培養し
た。このCHO(dhfr−)細胞にpCCR DNA
とリン酸カルシウムの共沈懸濁物と滴下し、6時間培養
した。非選択培地で2回洗浄し非選択培地を加えて2日
間さらに培養し、核酸(−)の選択培地で4倍に拡大し
て培養を継続した。3〜4日ごとに新しい選択培地と交
換しながら培養を続け、出現したコロニー(dhfr+
形質転換した細胞)を得た。これらの細胞に対する125
I−RANTES(Du Pont Company, Wilmington, DE,
USA)の結合量を調べ、結合量の大きいクローンを限界
希釈法により再クローン化し、ヒトMIP−1α/RA
NTESレセプターを高発現している細胞株CHO(C
CR)を得た。
【0029】
【参考例3】 結合アッセイによるヒトMIP−1α/RANTESレ
セプタ−発現の確認:96ウェルマイクロプレート(Nu
nc, Roskilde, Denmark)に5x104/100μl/w
ellの参考例2で記述したCHO/CCR細胞または
ベクタープラスミドpAKKO−111Hをトランスフ
ェクトしたCHO細胞(mock transfectants)をまき2
4時間培養した。培地を除き、DMEM/0.5%BS
Aで希釈した5nMの125I−RANTESあるいは125
I−MIP−1αを50μl/wellに加え、室温で
30分間インキュベートした。その後200μl/we
llのPBSで2回洗浄し、100μl/wellの
0.1NNaOH/1%SDSを加えて細胞に結合した
リガンドを溶出した。 結合量の測定はγ−カウンター
(Cobra II, Packard Instrument Company, Meriden,
CT, USA )で行った。その結果、CHO(CCR)細
胞に対して125I−RANTESおよび125I−MIP−
1αは結合よく結合した。これに対して、mock transfe
ctantsに対する結合量はいずれも低値であった。
【0030】
【参考例4】 種々のCCケモカインに対するヒトMIP−1α/RA
NTESレセプタ−発現CHO細胞(CHO(CCR)
細胞)の遊走:96ウェルマイクロケモタキシスチャン
バー(NeuroProbe, Inc., Cabin John, MD, USA)を用
いて参考例2で記述したCHO(CCR)細胞の遊走ア
ッセイを行った。ポアサイズ5μmのポリカーボネート
フレームフィルター(NeuroProbe)を、PBSで希釈し
た10μg/mlのウシフィブロネクチン溶液に室温で
10分間浸漬したのち風乾することにより前処理を施し
た。下室にDMEM/0.5%BSAに溶解した37μ
lの種々の濃度のCCケモカイン(RANTES、MI
P−1α、MIP−1β、MCP−1、MCP−3(い
ずれもPeproTech))を添加し、上室に1x1
6 cells/mlのCHO(CCR)細胞を200μl添加
して、37℃で4時間インキュベートした。フィルター
下面に遊走したCHO(CCR)細胞をDiff-Quick (国
際試薬,神戸)で固定染色し、プレートリーダー(Bio-R
ad Laboratories, Richmond, CA, USA)で595nmの
吸光度を測定した。その結果、CHO(CCR)細胞は
RANTES、MIP−1αおよびMCP−3に対して
濃度依存的に遊走することがわかった。しかしながら、
MIP−1βやMCP−1に対しては遊走しなかった。
【0031】
【参考例5】 CHO(CCR)細胞による細胞内Ca2+アッセイ:参
考例2のCHO(CCR)細胞をmodified Gey's buffe
r(MGB)(5mMKCl, 147mM NaCl, 0.2
2mM KH2PO4, 1.1mM Na2HPO4, 5.5m
Mグルコース, 0.3mM MgSO4, 1mM MgCl
2, 10mM HEPES, pH7.4)で2回洗浄したの
ち、5x106/mlになるようにMGBに懸濁した。
蛍光指示薬であるfura−PE3/AM(Teflabs, Austi
n, TX, USA)を終濃度2μMになるように添加して室温
で30分間放置することにより細胞内に取り込ませた。
1mM CaCl2を含むMGBで2回洗浄したのち、5
x106/mlになるように1mM CaCl2を含むM
GBに懸濁した。細胞内Ca2+濃度の測定はF−200
0分光蛍光光度計(日立製作所、東京)で行った。CH
O(CCR)細胞を100nM RANTESで刺激す
ることにより、細胞内Ca2+濃度の一過性の上昇が観察
された。この上昇はmock transfectantsではみられなか
った。CHO(CCR)細胞は、RANTESのみなら
ずMIP−1αにも応答して細胞内Ca2+濃度が一過性
に上昇したが、MIP−1βに対する応答性は低く、M
CP−1にはほとんど応答しなかった。
【0032】
【実施例1】 メチル 1−ベンジル−3−(4−クロロベンジル)ピ
ペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化8】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩500
mg、臭化ベンジル205.0μl、トリエチルアミン50
3.0μlおよびジクロロメタン5.0mlを0℃で混合
し、次いで室温で1時間攪拌する。反応液に飽和炭酸水
素ナトリウム水およびジクロロメタンを加え、飽和炭酸
水素ナトリウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無水
硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製
物に1N塩酸のジエチルエーテル溶液35mlを加え直ち
に減圧下に濃縮し、残留物をn−ヘキサン−酢酸エチル
で処理し、題記化合物327.5mgを無職粉末として得
た。 IR (KBr):3414, 2956, 2724, 2366, 1734, 1638, 15
43 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 9.58(bs,1H), 7.
77-7.00(m,9H), 4.50-4.40(m,1H), 4.17-4.11(m,1H),
3.60(s,3H), 3.31-2.75(m,6H), 2.11-1.18(m,4H)。 MS m/z (FAB):358.1 (MH+)。 元素分析値:(C2125NO2Cl2・0.1C614(n
−Hexane)として)(%) 理論値: C, 64.38; H,
6.60; N, 3.47 実測値: C, 64.31; H, 6.83; N, 3.46。
【0033】
【実施例2】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(2−フェ
ニルエチル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸
塩の製造:
【化9】 実施例1と同様の方法により、参考例6で得られたメチ
ル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カル
ボキシレート 塩酸塩を原料化合物として用いて、標記
化合物を得た。 IR (KBr): 3420, 2954, 2696, 2364, 1736, 1686, 1
649, 1638, 1562 cm-11H NMR (300 MHz, DMSO-
d6,フリー体) δ: 7.27-7.15(m,7H), 6.97(d,J=8.2H
z,2H), 3.52(s,3H), 2.95-2.87(m,2H), 2.72-2.65(m,3
H), 2.25-2.23(m,1H),2.12(d,J=10.9Hz,1H), 1.78-1.72
(m,1H), 1.56(m,2H), 1.35-1.24(m,1H)。 MS m/z (FAB):372.2 (MH+)。 元素分析値:(C2227NO2Cl2・0.2H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 64.14; H,6.70; N, 3.39 実測値: C, 64.39; H, 6.83; N, 3.27。
【0034】
【実施例3】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(3−フェ
ニルプロピル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩
酸塩の製造:
【化10】 実施例1と同様の方法により、参考例6で得られたメチ
ル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カル
ボキシレート 塩酸塩を原料化合物として用いて、標記
化合物を得た。 IR (KBr): 3418, 3028, 2954, 2694, 2364, 1734, 1
649, 1560 cm-11 H NMR (300 MHz, CD3OD) δ: 7.33-7.17(m,7H),
7.08(d,J=8.2Hz,2H), 3.70(s,3H), 3.68(bd,J=12.2Hz,1
H), 3.38(bd,J=11.4Hz,1H), 3.17-2.93(m,4H), 3.06(d,
J=13.6Hz,1H), 2.84(d,J=13.8Hz,1H), 2.70(t,J=7.5Hz,
2H), 2.33(m,1H),2.14-1.65(m,5H)。 MS m/z (FAB):386.1 (MH+)。 元素分析値:(C2329NO2Cl2・0.25H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 64.71; H,6.96; N, 3.28 実測値: C, 64.51; H, 7.15; N, 3.18。
【0035】
【実施例4】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(3−オキ
ソ−3−フェニルプロピル)ピペリジン−3−カルボキ
シレートの製造:
【化11】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩10
0.0mg、β−クロロプロピオフェノン55.5mg、炭酸
カリウム68.2mg、およびアセトニトリル1.0mlの混
合物を室温で3.5時間攪拌する。反応液を減圧下に濃
縮して得た残留物に、ジクロロメタンを加え、飽和炭酸
水素ナトリウム水で洗浄する。水層をジクロロメタンで
抽出し、先のジクロロメタン層とあわせ、無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を(1
2%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液)を溶出液とするシ
リカゲルクロマトで精製し題記化合物101.9mgを無
色油状物として得た。 IR (neat): 3419, 2949, 2803, 1733, 1685 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.94(d,J=7.2Hz,
2H), 7.62(t,J=7.3Hz,1H), 7.51(t,J=7.3Hz,2H), 7.25
(d,J=8.2Hz,2H), 6.99(d,J=8.2Hz,2H), 3.40(s,3H), 3.
14(m,2H), 3.10(m,2H), 2.86(d,J=12.9Hz,2H), 2.71-2.
64(m,2H), 2.66(d,J=13.1Hz,1H), 2.22(m,1H), 2.13(d,
J=10.9Hz,1H), 1.76-1.72(m,1H), 1.53(m,2H), 1.28(m,
1H)。 MS m/z (FAB):400.2 (MH+)。 元素分析値:(C2326NO3Cl・0.5H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 67.55; H,6.65; N, 3.42 実測値: C, 67.55; H, 6.59; N, 6.52。
【0036】
【実施例5】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(2−オキ
ソ−2−フェニルエチル)ピペリジン−3−カルボキシ
レートの製造:
【化12】 実施例4と同様の方法により、参考例6で得られたメチ
ル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カル
ボキシレート 塩酸塩を原料化合物として用いて、標記
化合物を得た。 IR (neat):3390, 2949, 2802, 1733, 1683 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.98(d,J=7.0Hz,
2H), 7.60(t,J=7.3Hz,1H), 7.49(t,J=7.5Hz,2H), 7.26
(d,J=8.3Hz,2H), 6.99(d,J=8.3Hz,2H), 3.70(m,2H), 3.
38(s,3H), 2.84(bd,J=13.1Hz,1H), 2.83(d,J=13.1Hz,1
H), 2.68(d,J=13.1Hz,1H), 2.60(m,1H), 2.25(m,2H),
1.79-1.75(m,1H), 1.53(m,2H), 1.32-1.24(m,1H)。 MS m/z (FAB):386.2 (MH+)。 元素分析値:(C2224NO3Cl・0.5H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 66.91; H,6.38; N, 3.54 実測値: C, 66.61; H, 6.19; N, 3.64。
【0037】
【実施例6】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(4−オキ
ソ−4−フェニルブチル)ピペリジン−3−カルボキシ
レートの製造:
【化13】 実施例4と同様の方法により、参考例6で得られたメチ
ル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カル
ボキシレート 塩酸塩を原料化合物として用いて、標記
化合物を得た。 IR (neat): 3439, 2949, 2805, 1734, 1685 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.94(d,J=7.5Hz,
2H), 7.60(t,J=7.2Hz,1H), 7.49(t,J=7.3Hz,3H), 7.26
(d,J=8.2Hz,2H), 7.01(d,J=8.0Hz,2H), 3.48(s,3H), 3.
06-2.92(m,5H), 2.85(d,J=13.1Hz,1H), 2.66(d,J=13.1H
z,1H), 2.36-2.23(m,2H), 2.10-2.00(m,2H), 1.83-1.73
(m,3H), 1.58-1.49(m,2H), 1.31-1.17(m,1H)。 MS m/z (FAB): 414.2 (MH+)。 元素分析値:(C2428NO3Cl・0.2H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 69.03; H, 6.85; N, 3.35 実測値:C, 69.02; H, 6.80; N, 3.23。
【0038】
【実施例7】 3−(4−クロロベンジル)−3−(メチルスルホニル
アミノ)−1−(4−オキソ−4−フェニルブチル)ピ
ペリジンの製造:
【化14】 実施例4と同様の方法により、参考例12で得られた化
合物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 mp:111−112℃。 IR (KBr):3439, 3282, 2942, 2778, 1687 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.95(d,J=7.3Hz,
2H), 7.61(t,J=7.1Hz,1H), 7.50(t,J=7.4Hz,2H), 7.28
(s,4H), 6.29(s,1H), 3.02(t,J=7.0Hz,2H), 2.99(s,3
H), 2.87(d,J=13.4Hz,1H), 2.70(bd,J=11.4Hz,1H), 2.3
6-2.29(m,2H), 2.18-2.14(m,2H), 1.85-1.37(m,6H)。 MS m/z (FAB): 499.3 (MH+)。 元素分析値:(C232923SClとして)(%) 理論値:C, 61.52; H, 6.51; N, 6.24 実測値:C, 61.70; H, 6.48; N, 6.23。
【0039】
【実施例8】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(2,2−
ジフェニルエチル−2−ヒドロキシ)ピペリジン−3−
カルボキシレートの製造:
【化15】 実施例5で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)−1−(2−オキソ−2−フェニルエチル)ピペリ
ジン−3−カルボキシレート568.1mgをテトラヒド
ロフラン5.0mlに溶解し、窒素雰囲気下0℃で2M臭
化フェニルマグネシウムのテトラヒドロフラン溶液0.
74mlを加え同温で30分、室温で12時間、次いで浴
温50℃で6時間攪拌する。放冷後、反応液に飽和塩化
アンモニウム水を加え振り混ぜた後、酢酸エチルを加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗浄
する。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下に濃縮して得た粗精製物を(5%酢酸エチルのn−
ヘキサン溶液)を溶出液とするシリカゲルクロマトで精
製し題記化合物278.7mgを薄黄色粉末として得る。 mp:113℃。 IR (KBr): 3412, 2947, 1716, 1596, 1491, 1448 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.48-7.41(m,4
H), 7.28-7.10(m,8H), 6.90(d,J=8.2Hz,2H), 5.09(s,1
H), 3.21(s,3H), 3.21(d,J=13.2Hz,1H), 3.09(d,J=13.2
Hz,1H), 2.94(d,J=11.2Hz,1H), 2.64(t,J=14.1Hz,2H),
2.30-2.12(m,3H), 1.82(m,1H), 1.40-1.10(m,3H)。 MS m/z (FAB): 464.2 (MH+)。 元素分析値:(C2830NO3Cl・0.2H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 71.92; H, 6.55; N, 2.99 実測値:C, 72.01; H, 6.50; N, 2.92。
【0040】
【実施例9】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(3,3−
ジフェニルプロピル−3−ヒドロキシ)ピペリジン−3
−カルボキシレートの製造:
【化16】 実施例8と同様の方法により、実施例4で得られた化合
物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 IR (KBr): 3429, 3217, 3058, 2949, 2821, 1732, 1
491 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.46-7.42(m,4
H), 7.27-7.15(m,8H), 7.02(d,J=8.2Hz,2H), 6.39(bs,1
H), 3.60(s,3H), 2.86(d,J=12.9Hz,2H), 2.66(d,J=12.6
Hz,1H), 2.60(m,1H), 2.37-2.33(m,3H), 2.03(m,2H),
1.82-1.78(m,1H), 1.56(m,2H), 1.28(m,2H)。 MS m/z (FAB): 478.1(MH+)。
【0041】
【実施例10】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(4,4−
ジフェニルブチル−4−ヒドロキシ)ピペリジン−3−
カルボキシレートの製造:
【化17】 実施例8と同様の方法により、実施例6で得られた化合
物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 IR (KBr): 3429, 2945, 2809, 1736, 1491 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.44-7.41(m,4
H), 7.30-7.22(m,6H), 7.13(t,J=6.5Hz,2H), 7.02(d,J=
8.5Hz,2H), 5.59(s,1H), 3.52(s,3H), 2.86(d,J=12.9H
z,1H), 2.80(m,1H), 2.67(d,J=12.9Hz,1H), 2.36-2.21
(m,5H), 2.11(m,1H),1.78-1.74(m,1H), 1.51-1.25(m,6
H)。 MS m/z (FAB): 492.2 (MH+)。 元素分析値:(C3034NO3Clとして)(%) 理論値:C, 73.23; H, 6.96; N, 2.85 実測値:C, 72.93; H, 6.89; N, 2.70。
【0042】
【実施例11】 3−(4−クロロベンジル)−1−(4,4−ジフェニ
ルブチル−4−ヒドロキシ)−3−(メチルスルホニル
アミノ)ピペリジンの製造:
【化18】 実施例8と同様の方法により、実施例7で得られた化合
物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 IR (KBr): 3496, 3285, 3058, 2946, 1492, 1447 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.42(d,J=7.8Hz,
4H), 7.28(s,4H), 7.26-7.23(m,4H), 7.14(t,J=6.9Hz,2
H), 6.28(bs,1H), 5.47(bs,1H), 3.03(m,1H), 2.97(s,3
H), 2.86(d,J=13.6Hz,1H), 2.56(m,2H), 2.36-2.05(m,6
H), 1.66-1.37(m,6H)。 MS m/z (FAB): 527.1 (MH+)。 元素分析値:(C283523SClとして)(%) 理論値:C, 66.08; H, 6.69; N, 5.31 実測値:C, 66.19; H, 6.66; N, 5.31。
【0043】
【実施例12】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(3−ヒド
ロキシ−3−フェニルプロピル)ピペリジン−3−カル
ボキシレートの製造:
【化19】 実施例4で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)−1−(3−オキソ−3−フェニルプロピル)ピペ
リジン−3−カルボキシレート200mgのテトラヒドロ
フラン-メタノール(1:1)2.0ml溶液に0℃で水素
化ほう素ナトリウム18.9mgを加え同温で2時間攪拌
する。反応液を減圧下に濃縮して得た残留物に、酢酸エ
チルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の
順に洗浄する。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾
燥後、減圧下に濃縮し、題記化合物216.2mgを薄黄
色油状物として得た。 IR (neat): 3275, 2949, 2816, 1736 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.31-7.19(m,7
H), 7.03(d,J=8.5Hz,2H),5.15(bs,1H), 4.60(m,1H), 3.
57, 3.55(each s,3H), 2.95(m,1H), 2.87(d,J=13.2Hz,1
H), 2.69(d,J=13.2Hz,1H), 2.59(m,1H), 2.39-2.25(m,2
H), 2.03(m,2H), 1.84-1.65(m,3H), 1.55(m,2H), 1.27
(m,1H)。 MS m/z (FAB): 402.2 (MH+)。 元素分析値:(C2430NO3Cl・0.1H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 69.00; H, 7.28; N, 3.35 実測値:C, 68.73; H, 7.03; N, 3.50。
【0044】
【実施例13】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(4−ヒド
ロキシ−4−フェニルブチル)ピペリジン−3−カルボ
キシレート:
【化20】 実施例12と同様の方法により、実施例6で得られた化
合物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 IR (neat): 3381, 3028, 2948, 2859, 2807, 1736 c
m-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.30-7.16(m,7
H), 7.02(d,J=8.2Hz,2H),5.05(m,0.8H), 4.99(d,J=4.3H
z,0.2H), 4.50(m,0.8H), 3.51(s,3H), 3.38(q,J=6.0Hz,
0.2H), 2.87(bd,J=13.1Hz,2H), 2.67(d,J=13.1Hz,1H),
2.22(m,2H), 2.03-1.99(m,2H), 1.78-1.20(m,9H)。 MS m/z (FAB): 416.2 (MH+)。 元素分析値:(C2430NO3Cl・0.15H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 68.85; H, 7.29; N, 3.34 実測値:C, 69.15; H, 7.32; N, 3.04。
【0045】
【実施例14】 メチル 1−(3−アセトキシ−3−フェニルプロピ
ル)−3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カ
ルボキシレートの製造:
【化21】 実施例12で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)−1−(3−ヒドロキシ−3−フェニルプロピル)
ピペリジン−3−カルボキシレート100mg、無水酢酸
46.9μlおよびピリジン1.0mlの混合物を室温で1
2時間攪拌し、無水酢酸23.0μlを反応液に加え、浴
温60℃で8時間攪拌する。反応液を減圧下に濃縮して
得た残留物に、酢酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリ
ウム水、飽和食塩水の順に洗浄する。酢酸エチル層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮し、題記化合
物98.7mgを薄茶色油状物として得た。 IR (neat): 3448, 2950, 2807, 1741 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.32-7.26(m,7
H), 7.02(d,J=8.4Hz,2H),5.75-5.66(m,1H), 3.57, 3.56
(each s,3H), 2.93(bd,J=10.9Hz,1H), 2.86(d,J=13.3H
z,1H), 2.67(d,J=13.4Hz,1H), 2.40(m,1H), 2.27-2.18
(m,2H), 2.03-1.80(m,8H), 1.53(m,2H), 1.24(m,1H)。 MS m/z (FAB): 444.2 (MH+)。 元素分析値:(C2530NO4Cl・0.1H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 67.36; H, 6.82; N, 3.14 実測値:C, 67.16; H, 6.78; N, 3.25。
【0046】
【実施例15】 メチル 1−(4−アセトキシ−4−フェニルブチル)
−3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボ
キシレート:
【化22】 実施例14と同様の方法により、実施例13で得られた
化合物を原料化合物として用いて、標記化合物を得た。 IR (neat): 3439, 3032, 2949, 2805, 1733 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.34-7.27(m,7
H), 7.02(d,J=8.0Hz,2H),5.66(t,J=6.9Hz,1H), 3.50,
3.49(each s,3H), 2.87-2.83(m,2H), 2.67(d,J=13.1Hz,
1H), 2.43(m,2H), 2.23(m,2H), 2.03(s,3H), 2.00(m,1
H), 1.78(m,3H), 1.52-1.22(m,5H)。 MS m/z (FAB): 458.2 (MH+)。 元素分析値:(C2633NO4Clとして)(%) 理論値:C, 68.19; H, 7.04; N, 3.06 実測値:C, 68.07; H, 7.04; N, 3.08。
【0047】
【実施例16】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−(2,2−
ジフェニルエチル−1−オキソ)ピペリジン−3−カル
ボキシレートの製造:
【化23】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩400
mg、塩化ジフェニルアセチル(ジフェニル酢酸670m
g、塩化チオニル2.3mlおよびジクロロメタン3.0ml
の混合物を浴温70℃で反応後、減圧下に濃縮して調
製)、トリエチルアミン242μlおよびジクロロメタン
4.0mlの混合物を室温で1時間攪拌する。ジクロロメ
タンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、1N塩酸、水
の順に洗浄し、ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を(1%酢酸
エチルのn−ヘキサン溶液、およびジクロロメタン)を
溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し得た粗精製物
にジエチルエーテルを加え、4N水酸化ナトリウム水溶
液で洗浄し、ジエチルエーテル層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、減圧下に濃縮し得た精製物をジエチルエーテ
ル-n−ヘキサンから結晶化し、題記化合物515.7mg
を無色粉末として得た。 mp:149−150℃。 IR (KBr): 3570, 3028, 3006, 2952, 2364, 1715, 1
632, 1562 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.39-6.94(m,14
H), 5.46(s,1H), 4.30-4.08(m,1H), 3.58, 3.51(each
s,3H), 3.21(m,2H), 2.83-2.56(m,3H), 2.10-1.25(m,4
H)。 MS m/z (FAB): 462.3 (MH+)。 元素分析値:(C2828NO3Clとして)(%) 理論値:C, 72.80; H, 6.11; N, 3.03 実測値:C, 72.53; H, 6.11; N, 2.88。
【0048】
【実施例17】 よう化 1−ベンジル−3−(4−クロロベンジル)−
3−メトキシカルボニル−1−メチルピペリジニウムの
製造:
【化24】 実施例1で得られたメチル 1−ベンジル−3−(4−
クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレート
塩酸塩200.0mgをジクロロメタンに溶解し、飽和炭
酸水素ナトリウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た残留
物、よう化メチル599.0μl、炭酸カリウム66.5m
gおよびアセトニトリル2.5mlの混合物を室温で12時間
攪拌する。沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下
に濃縮して得た残留物をエタノールから結晶化し、題記
化合物193.4mgを無色粉末として得た。 mp:128−131℃(分解)。 IR (KBr): 3442, 2952, 2364, 2719, 1626, 1491, 1
458 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.62-7.54(m,5
H), 7.35(d,J=8.1Hz,2H),7.06(d,J=8.2Hz,2H), 4.72,
4.66(each d,J=12.6Hz,2H), 4.64-3.35(m,2H), 3.73,
3.68(each d,J=13.3Hz,2H), 3.63(s,3H), 2.90(d,J=13.
1Hz,1H), 2.76(d,J=13.1Hz,1H), 2.73(s,3H), 2.14(m,1
H), 1.85(m,2H), 1.59-1.48(m,1H)。 MS m/z (FAB): 372.1 (MH+)。 元素分析値:(C2227NO2ClIとして)(%) 理論値:C, 52,87; H, 5.44; N, 2.80 実測値:C, 52.67; H, 5.66; N, 2.71。
【0049】
【実施例18】 臭化 3'−(4−クロロベンジル)−3'−メトキシカ
ルボニル−1'−ピペリジン−2−スピロ−[2]ジベ
ンゾジヒドロアゼピニウムの製造:
【化25】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩40
0.0mgをジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナト
リウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た残留物に、2,
2'−ビス(ブロモメチル)−1,1'−ビフェニル46
9mg、炭酸カリウム191.0mgおよびアセトニトリル
5.0mlを加え、この混合物を浴温70℃で20時間攪
拌する。沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に
濃縮して得た残留物にジクロロメタンを加え、再び生じ
た沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に濃縮し
て得た残留物をメタノール-ジエチルエーテルから結晶
化し、題記化合物642.8mgを無色粉末として得た。 mp:237−240℃(分解)。 IR (KBr): 3398, 2978, 2362, 1727, 1487, 1450 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.77-7.54(m,8
H), 7.36(d,J=8.2Hz,2H),7.11(d,J=8.2Hz,2H), 4.42-3.
91(m,4H), 3.62(s,3H), 3.57-3.53(m,2H), 3.21(m,2H),
2.97(d,J=13.1Hz,1H), 2.84(d,J=13.1Hz,1H), 2.28(b
d,J=13.4Hz,1H), 2.14-2.02(m,2H), 1.72(m,1H)。 MS m/z (FAB): 446.0 (MH+)。 元素分析値:(C2829NO2BrCl2・0.3H2Oと
して)(%) 理論値:C, 63.17; H, 5.60; N, 2.63 実測値:C, 63.21; H, 5.36; N, 2.56。
【0050】
【参考例6】 メチル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−
カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化26】 参考例20で得られたメチル 1−ベンジルオキシカル
ボニル−3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−
カルボキシレート3.0g、ラネーニッケル6.0gおよ
びメタノール-酢酸エチル(1:1)13.0mlの混合物
を、室温で水素雰囲気下に2日間攪拌する。固形物を濾
去後、濾液を減圧下に濃縮して得た残留物に0℃で1N
塩酸のエーテル溶液を加えかき混ぜた後、直ちに溶媒を
減圧下に濃縮して得た残留物をジエチルエーテルで洗浄
し、題記化合物1.8gを薄緑色粉末として得た。 mp:167−168℃。 IR (KBr): 3454, 3010, 2956, 2810, 2714, 2630, 2
554, 2408, 2194, 1912,1742, 1589 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6, フリー体) δ: 7.32(m,5
H), 7.23(d,J=8.4Hz,2H), 7.09(d,J=7.8Hz,2H), 5.08,
5.02 (each d,J=12.3,12.9Hz,2H), 3.78(d,J=13.5Hz,1
H), 3.63-3.20(m,7H), 2.93, 2.85(each d,J=14.7Hz,2
H), 2.26(m,4H), 2.17(s,3H), 1.98-1.90(m,1H), 1.68-
1.58 (m,3H)。 MS m/z (FAB): 268.1 (MH+)。 元素分析値:(C1419NO2Cl2として)(%) 理論値: C, 55.27; H, 6.30; N, 4.60 実測値: C, 55.41; H, 6.35; N, 4.82。
【0051】
【参考例7】 プロピル 3−ベンジルピペリジン−3−カルボキシレ
ート 塩酸塩の製造:
【化27】 参考例6と同様にして、参考例21で得られた化合物を
原料化合物として、標記化合物を製造した。 IR (KBr): 3438, 2970, 2366, 1719, 1626, 1497 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 10.0-8.0(b,2H),
7.31-7.07(m,5H), 4.12-3.90(m,2H), 3.29-2.79(m,6
H), 2.06(m,1H), 1.84-1.50(m,5H), 0.82(t,J=7.2Hz,3
H)。 MS m/z (FAB): 262.2 (MH+)。 元素分析値:(C1624NO2Cl・0.6H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 62.26; H, 8.22; N, 4.53 実測値: C, 62.18; H, 8.05; N, 4.42。
【0052】
【参考例8】 イソプロピル 3−ベンジルピペリジン−3−カルボキ
シレート 塩酸塩の製造:
【化28】 参考例6と同様にして、参考例22で得られた化合物を
原料化合物として、標記化合物を製造した。 IR (KBr): 3440, 2988, 2962, 2932, 2808, 2730, 2
544, 2412, 2368, 1729,1586 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 9.16(bs,1H), 7.
32-7.10(m,5H), 4.90(m,J=6.1Hz,1H), 3.26(m,1H), 3.0
7-2.78(m,5H), 2.04(m,1H), 1.84-1.48(m,3H), 1.19,
1.16(each d,J=6.1Hz,6H)。 MS m/z (FAB): 262.2 (MH+)。 元素分析値:(C1624NO2Cl・0.5H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 62.63; H,8.21; N, 4.56 実測値: C, 62.42; H, 8.02; N, 4.34。
【0053】
【参考例9】 3−(4−クロロベンジル)−3−ピペリジンメチルカ
ルボキサミド 塩酸塩の製造:
【化29】 参考例6と同様にして、参考例23で得られた化合物を
原料化合物として、標記化合物を製造した。 mp:136−160℃(分解)。 IR (KBr):3282, 2946, 2722, 1647, 1549 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:9.29(bs,1H), 8.2
3(m,1H),7.58(bs,1H), 7.32(d,J=8.7Hz,2H), 7.08(d,J=
7.8Hz,2H), 3.22(s,3H), 3.06-3.01(m,2H), 2.80-2.66
(m,4H), 2.14(m,1H), 1.98-1.37(m,3H)。 MS m/z (FAB):267.2 (MH+)。 元素分析値:(C14202OCl2・0.1H2O・0.1
48O(AcOEt)として)(%) 理論値: C, 55.10; H,6.74; N, 8.92 実測値: C, 54.92; H, 6.89; N, 8.65。
【0054】
【参考例10】 3−ベンジルピペリジン−3−ピペリジンカルボキサミ
ド 塩酸塩:
【化30】 参考例6と同様にして、参考例24で得られた化合物を
原料化合物として、標記化合物を製造した。 mp:208−210℃。 IR (KBr):3410, 3108, 3052, 2936, 2852, 2782, 27
06, 2546, 2494, 2386,1814, 1719, 1615, 1595 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 9.75(bs,1H), 7.
31-7.10(m,5H), 3.74-3.06(m,7H), 2.91-2.62(m,3H),
2.34(m,1H), 1.91-1.42(m,10H)。 MS m/z (FAB):287.2 (MH+)。 元素分析値:(C18272OCl・0.7H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 64.44; H,8.53; N, 8.35 実測値: C, 64.28; H, 8.24; N, 8.15。
【0055】
【参考例11】 3−アセチルアミノ−3−(4−クロロベンジル)ピペ
リジン 臭化水素塩の製造:
【化31】 参考例26で得られた3−アセチルアミノ−1−ベンジ
ルオキシカルボニル−3−(4−クロロベンジル)ピペ
リジン400.0mgを酢酸13.0mlに懸濁し、室温で2
5%臭化水素の酢酸溶液7.0mlを加え同温で1時間攪
拌する。反応液を減圧下に濃縮して得た残留物にトルエ
ンを少量加え減圧下に濃縮する操作を2回繰り返した後
に得た残留物をメタノール-ジエチルエーテルから結晶
化し、題記化合物206.8mgを乳白色粉末として得
た。 mp: 207−208℃。 IR (KBr):3429, 3279, 2950, 2784, 1652, 1554 cm
-11 H NMR (300 MHz, CD3OD) δ:7.52(bs,1H), 7.32
(d,J=7.9Hz,2H), 7.12(d,J=8.2Hz,2H), 4.37(bd,J=12.3
Hz,1H), 3.33(m,2H), 2.99(bd,J=11.6Hz,2H), 2.69(bd,
J=13.3Hz,1H), 2.00(s,3H), 1.90-1.62(m,4H)。 MS m/z (FAB):267.0 (MH+)。 元素分析値:(C14202OBrClとして)(%) 理論値: C, 48.36; H,5.80; N, 8.06 実測値: C, 48.11; H, 5.87; N, 7.88。
【0056】
【参考例12】 3−(4−クロロベンジル)−3−(メチルスルホニル
アミノ)ピペリジン 臭化水素塩の製造:
【化32】 参考例11と同様にして、参考例27で得られた化合物
を原料化合物として、標記化合物を製造した。 mp:225 ℃。 IR (KBr):3439, 3182, 3113, 2925, 2809, 1582, 14
93 cm-11 H NMR (300 MHz, CD3OD) δ:7.35(dd,J=8.3, 2.4
Hz,2H), 7.31(dd,J=8.3,2.3Hz,2H), 3.81(bd,J=13.3Hz,
1H), 3.28(m,1H), 3.19(d,J=13.6Hz,1H), 3.17(s,3H),
3.11(d,J=13.6Hz,1H), 2.97(d,J=13.3Hz,1H), 2.89(t,J
=12.4Hz,1H), 2.10-1.60(m,4H)。 MS m/z (FAB):303.1 (MH+)。 元素分析値:(C132022SBrClとして)
(%) 理論値: C, 40.69; H,5.25; N, 7.30 実測値: C, 40.63; H, 5.28; N, 7.08。
【0057】
【参考例13】 3−(4−クロロベンジル)−3−(メトキシカルボニ
ルアミノ)ピペリジン臭化水素塩の製造:
【化33】 参考例11と同様にして、参考例28で得られた化合物
を原料化合物として、標記化合物を製造した。 mp:218−220℃ (分解)。 IR (KBr):3361, 2955, 2814, 2713, 1697 cm-11 H NMR (300 MHz, CD3OD) δ: 7.30(d,J=8.3Hz,2
H), 7.10(d,J=8.3Hz,2H),4.22(bd,J=12.5Hz,1H), 3.69
(s,3H), 3.28(m,1H), 3.23(d,J=13.6Hz,1H), 2.99-2.90
(m,1H), 2.94(d,J=12.8Hz,1H), 2.68(d,J=13.6Hz,1H),
1.88-1.63(m,4H)。 MS m/z (FAB):283.1 (MH+)。 元素分析値:(C142022BrClとして)(%) 理論値: C, 46.24; H,5.54; N, 7.70 実測値: C, 45.92; H, 5.36; N, 8.03。
【0058】
【参考例14】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−メチルピペ
リジン−3−カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化34】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩200
mg、37%ホルムアルデヒド水溶液491.9μl、テト
ラヒドロフラン-アセトニトリル(3:1)3.5ml 、
酢酸420μlおよびシアノ水素化ほう素ナトリウム8
2.6mgの混合物を室温で21時間攪拌する。反応液に
飽和炭酸水素ナトリウム水およびジクロロメタンを加
え、飽和炭酸水素ナトリウム水で3回洗浄する。ジクロ
ロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃
縮して得た粗精製物を(2%メタノールのジクロロメタ
ン溶液)を溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し、
得た精製物を少量のメタノールに溶解し、1N塩酸のジ
エチルエーテル溶液0.7mlを加え直ちに減圧下に濃縮
して得た残留物をn-ヘキサン-酢酸エチルで結晶化し題
記化合物140.0mgを無色粉末として得た。 mp:175−176 ℃ (分解)。 IR (KBr):3438, 3076, 2978, 2954, 2882, 2634, 25
36, 2364, 1731, 1599 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 11.19(bs,1H),
9.72(bs,1H), 7.35(d,J=8.5Hz,2H), 7.07(d,J=8.2Hz,2
H), 3.67, 3.60(each s,3H), 3.56-3.03(m,4H), 2.85,
2.79(each d,J=13.4Hz,2H), 2.75, 2.73(each s,3H),
2.09(bd,J=12.1Hz,1H), 1.91-1.29(m,3H)。 MS m/z (FAB):282.1 (MH+)。 元素分析値:(C1521NO2Cl2として)(%) 理論値: C, 56.61; H,6.65; N, 4.40 実測値: C, 56.47; H, 6.58; N, 4.20。
【0059】
【参考例15】 メチル 3−(4−クロロベンジル)−1−エチルピペ
リジン−3−カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化35】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩200
mg、よう化エチル55.2μl、トリエチルアミン20
1.5μlおよびアセトニトリル2.0mlの混合物を0℃
で2時間、次いで室温で2日間攪拌する。反応液に飽和
炭酸水素ナトリウム水およびジクロロメタンを加え、飽
和炭酸水素ナトリウム水で3回洗浄する。ジクロロメタ
ン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して
得た粗精製物を(1%メタノールのジクロロメタン溶
液)を溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し、得た
精製物を少量のメタノールに溶解し、1N塩酸のジエチ
ルエーテル溶液1.1mlを加え直ちに減圧下に濃縮し題
記化合物327.5mgを無色泡状物質として得た。 IR (KBr):3424, 2956, 2732, 2364, 1734, 1638, 14
93 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6,フリー体) δ: 7.29
(d,J=8.2Hz,2H), 7.03(d,J=8.2Hz,2H), 3.54(s,3H), 2.
89(d,J=13.1Hz,1H), 2.84(m,1H), 2.68(d,J=13.1Hz,1
H), 2.49(m,1H), 2.33-2.25(m,2H), 2.33-2.25(m,2H),
2.12-2.10(m,1H), 2.04(d,J=11.2Hz,1H), 1.78-1.74(m,
1H), 1.58-1.51(m,2H), 1.33-1.25(m,1H), 0.96(t,J=7.
1Hz,3H)。 MS m/z (FAB):296.1 (MH+)。 元素分析値:(C1623NO2Cl2・0.2H2Oとし
て)(%) 理論値: C, 57.21; H,7.02; N, 4.17 実測値: C, 57.02; H, 7.31; N, 4.09。
【0060】
【参考例16】 メチル 3−(4−フルオロベンジル)ピペリジン−3
−カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化36】 Journal of Medicinal Chemistry, 1974, vol.17, pp.4
53-455 に記載の方法と同様の方法を行なった。 (i)エチル 2−シアノ−3−(4−フルオロフェニ
ル)プロペオネートの製造:p−フルオロベンズアルデ
ヒド(25g)、エチル シアノアセテート(28.3
g)、6−アミノカプロン酸(2.4g)、酢酸(7.6
g)およびトルエン(100ml)の混合物を浴温135
℃で脱水しながら2時間反応させた後、室温に戻し、減
圧下に濃縮し、得た残渣に酢酸エチルを加え、飽和炭酸
水素ナトリウム水溶液で5回、次いで飽和食塩水で洗浄
する。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に
濃縮する。得られた残渣をn−ヘキサン−酢酸エチルよ
り結晶化し、淡黄色針状晶(32.2g)を得た。 mp:94−95℃。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 8.21(s,1H), 8.03
(m,2H), 7.20(m,2H), 4.39(q,J=7.2Hz,2H), 1.40(t,J=
7.2Hz,3H)。 MS m/z (FAB): 220.1 (MH+)。 元素分析値:(C1210NO2Fとして)(%) 理論値: C, 65.75; H, 4.60; N, 6.39 実測値: C, 65.56; H, 4.68; N, 6.38。 (ii)メチル 3−(4−フルオロベンジル)−2−シ
アノプロピオネートの製造:(i)で得た、エチル 2
−シアノ−3−(4−フルオロフェニル)プロペオネー
ト 10gをメタノール(80ml)に溶解し、室温で水
素化ホウ素ナトリウム(518mg)を加え、同温で1時
間撹拌後、反応液を減圧下に濃縮し、得た残渣に酢酸エ
チルを加え、1N塩酸、飽和食塩水で洗浄する。有機層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮し、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチルの
n−ヘキサン溶液25%)で精製し、無色油状物として
得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.27-7.23(m,2H),
7.07-7.01(m,2H), 3.80(s,3H), 3.71(dd,J=8.1, 5.7Hz,
1H), 3.26(dd,J=13.9, 5.7Hz,1H), 3.18(dd,J=13.9, 8.
1Hz,1H)。 MS m/z (FAB): 208.1 (MH+)。 元素分析値:(C1110NO2Fとして)(%) 理論値: C, 63.76; H, 4.86; N, 6.76 実測値: C, 63.46; H, 4.88; N, 6.60。 (iii)メチル 5−クロロ−2−(4−フルオロベン
ジル)−2−シアノペンタノエートの製造:(ii)で得
たメチル 3−(4−フルオロベンジル)−2−シアノ
プロピオネート(8.2g)、ナトリウムメトキシド
(2.1g)、1−ブロモ−3−クロロプロパン(3.9
ml)およびメタノール(40ml)を室温で3日間撹拌
後、反応液を減圧下に濃縮し、得た残渣に酢酸エチルを
加え、食塩水で4回洗浄する。有機層を無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(11%酢酸エチルのn−ヘ
キサン溶液)で精製し、無色油状物(7.4g)として
得た。1 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.26-7.22(m,2H),
7.05-7.00(m,2H), 3.72(s,3H), 3.57(t,J=6.0Hz,2H),
3.21, 3.06(each d,J=13.5Hz,2H), 3.03-1.74(m,4H)。 MS m/z (FAB): 284.1 (MH+)。 元素分析値:(C1415NO2ClFとして)(%) 理論値: C, 59.27; H, 5.33; N, 4.94 実測値: C, 59.03; H, 5.17; N, 4.76。 上記で得たメチル 5−クロロ−2−(4−フルオロベ
ンジル)−2−シアノペンタノエート5.0g、ラネーニ
ッケル6.5gおよびメタノール性アンモニア(7.22mm
ol/ml)の混合物を水素雰囲気下、室温で17時間攪拌す
る。沈殿物を濾去し、濾液を減圧下に濃縮して得た残留
物をジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム
水で洗浄する。水層をジクロロメタンで3回抽出し、先
のジクロロメタン層をあわせ無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下に濃縮して得た残留物に少量のジエチルエー
テルおよび、1N塩酸のジエチルエーテル溶液18.0m
lを加え直ちに減圧下に濃縮して得た残留物をn−ヘキ
サン-酢酸エチルで処理し題記化合物4.3gを無色粉末
として得た。 mp:141−143℃。 IR (KBr): 3424, 2958, 2808, 2714, 2550, 2408, 2
194, 1984, 1901, 1742,1671, 1603, 1589 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 9.80(bs,1H), 8.
36(bs,1H), 7.12, 7.09(each s,4H), 3.64(s,3H), 3.28
(bd,J=12.8Hz,1H), 3.08-2.77(m,5H), 2.03(m,1H), 1.8
2-1.76(m,1H), 1.67-1.45(m,2H)。 MS m/z (FAB): 252.2 (MH+)。 元素分析値:(C1419NO2ClFとして)(%) 理論値:C, 58.44; H, 6.66; N, 4.87 実測値:C, 58.29; H, 6.80; N, 4.82。
【0061】
【参考例17】 メチル 3−(4−フルオロベンジル)−1−メチルピ
ペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩の製造:
【化37】 参考例16で得られたメチル 3−(4−フルオロベン
ジル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩20
0mg、37%ホルムアルデヒド水溶液524μl、テト
ラヒドロフラン-アセトニトリル(3:1)3.5ml 、
酢酸520μlおよびシアノ水素化ほう素ナトリウム8
8.0mgの混合物を0℃で30分間、次いで室温で8時
間攪拌する。反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水および
ジクロロメタンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水で3
回洗浄する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を(2%メタノ
ールのジクロロメタン溶液)を溶出液とするシリカゲル
クロマトで精製し、得た精製物を少量のメタノールに溶
解し、1N塩酸のジエチルエーテル溶液0.8mlを加え
直ちに減圧下に濃縮して得た残留物をn−ヘキサン-酢
酸エチルで処理し微粉末化の後、エタノール-ジエチル
エーテルから結晶化し題記化合物162.9mgを乳白色
粉末として得た。 mp:177℃。 IR (KBr): 3468, 3032, 3008, 2982, 2956, 2668, 2
582, 2526, 2478, 1912,1744, 1603, 1514 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 11.3, 9.89(each
bs,1H), 7.27, 7.10(each m,4H), 3.66(s,3H), 3.59-
3.48(m,2H), 3.14-3.04(m,2H), 2.81(s,2H), 2.74, 2.7
2(each s,3H), 2.08(m,1H), 1.91-1.41(m,3H)。 MS m/z (FAB): 266.1 (MH+)。 元素分析値:(C1521NO2ClFとして)(%) 理論値:C, 59.70; H, 7.01; N, 4.64 実測値:C, 59.45; H, 6.80; N, 4.73。
【0062】
【参考例18】 よう化 1,1−ジメチル−3−(4−フルオロベンジ
ル)−3−メトキシカルボニルピペリジニウムの製造:
【化38】 参考例16で得られたメチル 3−(4−フルオロベン
ジル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩40
0.0mgをジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナト
リウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た残留物、よう化
メチル1.7ml、炭酸カリウム183.8mgおよびアセト
ニトリル5.0mlの混合物を浴温70℃で13時間攪拌
する。沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に濃
縮して得た残留物にジクロロメタンを加え、再び生じた
沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に濃縮して
得た残留物をエタノールから結晶化し、題記化合物25
2.6mgを無色粉末として得た。 mp:192−193℃。 IR (KBr): 3428, 3012, 2974, 2954, 2362, 1723, 1
609, 1514, 1468, 1454,1396, 1350, 1288, 1257, 123
0, 1195 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.15-7.05(m,4
H), 3.94(d,J=13.0Hz,1H),3.66(s,3H), 3.62-3.58(m,1
H), 3.51-3.28(m,2H), 3.22(s,3H), 2.87(d,J=12.3Hz,1
H), 2.86(s,3H), 2.73(d,J=13.1Hz,1H), 2.09(m,1H),
1.86-1.71(m,2H), 1.60-1.50(m,1H)。 MS m/z (FAB): 280.2 (MH+)。 元素分析値:(C1623NO2FIとして)(%) 理論値:C, 47.19; H, 5.69; N, 3.44 実測値:C, 47.05; H, 5.74; N, 3.28。
【0063】
【参考例19】 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−クロロベン
ジル)ピペリジン−3−カルボン酸の製造:
【化39】 Journal of Medicinal Chemistry, 1974, vol.17, pp.4
53-455 に記載の方法に準じて得られる、PCT国際公
開WO95/13069号公報に記載のエチル3−(4
−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレート
36g、トリエチルアミン28.0mlのジクロロメタン
120.0ml溶液に0℃でカルボベンゾキシクロリド2
1.0mlのジクロロメタン30.0ml溶液を加えた後、反
応液を室温で30分間攪拌する。反応液にジクロロメタ
ンを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水(塩
酸でpHを6に調整)の順に洗浄する。ジクロロメタン層
を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た
残留物54.1gをテトラヒドロフラン-メタノール-水
(11:4:1)800.0mlに溶解し、4N水酸化ナ
トリウム水溶液を144.0ml加え、浴温100℃で1
2時間攪拌する。反応液を減圧下に濃縮して得た残留物
にジクロロメタンを加え1N塩酸で2回洗浄する。ジク
ロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に
濃縮して得た残留物をn−ヘキサン-酢酸エチルから結
晶化し題記化合物34.1gを乳白色粉末として得た。 mp:132℃(分解)。 IR (KBr): 3032, 2952, 2864, 2362, 1912, 1727, 1
663, 1584 cm-11 H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 7.33(s,5H), 7.19
(d,J=8.1Hz,2H), 7.04(d,J=8.1Hz,2H), 2.91, 2.77(eac
h d,J=13.5Hz,2H), 4.09(d,J=12.9Hz,1H), 3.75-3.68
(m,1H), 3.19-3.15(m,2H), 2.91(d,J=13.5Hz,1H), 2.77
(d,J=13.5Hz,1H), 2.08-2.03(m,1H), 1.67-1.52(m,3
H)。 MS m/z (FAB): 388.2 (MH+)。 元素分析値:(C2122NO4Clとして)(%) 理論値:C, 65.03; H, 5.72; N, 3.61 実測値:C, 64.88; H, 5.87; N, 3.54。
【0064】
【参考例20】 メチル 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−ク
ロロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレートの製
造:
【化40】 参考例19で得られた1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボン
酸4.0g、塩化チオニル7.5mlおよびジクロロメタン
40.0mlの混合物を室温で2.5時間攪拌する。反応液
を減圧下に濃縮して得た残留物をジクロロメタン40.
0mlに再び溶解し、トリエチルアミン2.2mlおよびメ
タノール21.0mlを加え、室温で1時間攪拌する。反応
液を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗浄
し、ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、
減圧下に濃縮して得た粗精製物を(10%酢酸エチルの
n−ヘキサン溶液)を溶出液とするシリカゲルクロマト
で精製し題記化合物3.8gを薄黄色油状物として得た。 IR (KBr): 3652, 2952, 2364, 1736, 1702, 1560 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.38-7.32(m,5
H), 7.28(d,J=8.1Hz,2H),7.05(d,J=8.4Hz,2H), 5.06(s,
2H), 3.98(m,1H), 3.64(m,1H), 3.49(s,3H), 3.18-3.13
(m,2H), 2.83(d,J=13.5Hz,1H), 2.73(d,J=13.2Hz,1H),
1.91-1.44(m,4H)。 MS m/z (FAB): 402.1 (MH+)。 元素分析値:(C2224NO4Cl・0.1H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 65.45; H, 6.04; N, 3.46 実測値:C, 65.26; H, 6.02; N, 3.46。
【0065】
【参考例21】 プロピル 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−
クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレートの
製造:
【化41】 参考例20と同様にして、参考例19で得られた化合物
を原料化合物として、標記化合物を製造した。 IR (KBr): 2968, 1696, 1493, 1433 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.34-7.27(m,7
H), 7.06(d,J=8.3Hz,2H),5.07, 5.01(each d,J=12.5, 1
2.8Hz,2H), 4.04(bd,J=13.1Hz,1H), 3.84(t,J=6.5Hz,2
H), 3.67(m,1H), 3.20-3.08(m,2H), 2.77(each d,J=13.
3Hz,2H), 1.98-1.93(m, 1H), 1.64-1.37(m, 5H), 0.75
(t,J=7.4Hz,3H)。 MS m/z (FAB): 430.1 (MH+)。 元素分析値:(C2428NO4Clとして)(%) 理論値:C, 67.05; H, 6.56; N, 3.26 実測値:C, 66.98; H, 6.53; N, 3.19。
【0066】
【参考例22】 イソプロピル 1−ベンジルオキシカルボニル−3−
(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレ
ートの製造:
【化42】 参考例20と同様にして、参考例19で得られた化合物
を原料化合物として、標記化合物を製造した。 IR (KBr): 3468, 2982, 2942, 2864, 2366, 1702, 1
493, 1435, 1375 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.34-7.28(m,7
H), 7.08(d,J=8.3Hz,2H),5.07, 5.00(d,J=12.5Hz,2H),
4.78(m,J=6.1Hz,1H), 4.07(bd,J=12.8Hz,1H), 3.71(m,1
H), 3.04(m,2H), 2.80, 2.71(each d,J=13.3Hz,2H), 1.
98-1.93(m,1H), 1.62-1.38(m,3H), 1.03, 1.02(each d,
J=6.4, 6.1Hz,6H)。 MS m/z (FAB): 430.2 (MH+)。 元素分析値:(C2428NO4Cl・0.1H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 66.76; H, 6.58; N, 3.24 実測値:C, 66.62; H, 6.50; N, 3.26。
【0067】
【参考例23】 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−クロロベン
ジル)−3−ピペリジンメチルカルボキサミド 塩酸塩
の製造:
【化43】 参考例19で得られた1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボン
酸2.0g、塩化チオニル3.8mlおよびジクロロメタン
20.0mlの混合物を室温で3時間攪拌する。反応液を減
圧下に濃縮して得た残留物の500mgをジエチルエーテ
ル1.0mlに再び溶解し、40%ジメチルアミン水溶液
1.0mlを加え、室温で4時間攪拌する。反応液を減圧
下に濃縮して得た残留物にジクロロメタンを加え、水、
飽和食塩水の順に洗浄し、ジクロロメタン層を無水硫酸
ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を
(50%酢酸エチルのn−ヘキサン溶液)を溶出液とす
るシリカゲルクロマトで精製し題記化合物420mgを薄
黄色油状物として得た。 IR (KBr): 3364, 3036, 2942, 2864, 2366, 1698, 1
649, 1543 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.34(m,8H), 7.2
3(d,J=8.1Hz,2H), 7.03(d,J=8.3Hz,2H), 5.07(s,2H),
3.68(bd,J=13.3Hz,1H), 3.38-3.29(m,3H), 3.26(s,3H),
2.79(d,J=13.3Hz,1H), 2.67(d,J=13.3Hz,1H), 1.86-1.
81(m,1H), 1.59-1.47(m,1H)。 MS m/z (FAB): 401.1 (MH+)。 元素分析値:(C222523Cl・0.1H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 65.61; H, 6.30; N, 6.95 実測値:C, 65.52; H, 6.45; N, 6.70。
【0068】
【参考例24】 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−クロロベン
ジル)ピペリジン−3−ピペリジンカルボキサミド 塩
酸塩の製造:
【化44】 参考例19で得られた1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボン
酸2.0g、塩化チオニル3.8mlおよびジクロロメタン
20.0mlの混合物を室温で3時間攪拌する。反応液を
減圧下に濃縮して得た残留物の500mgをジクロロメタ
ン5.0mlに再び溶解し、トリエチルアミン540μlお
よびピペリジン 塩酸塩173.0mgを加え、室温で2
時間攪拌する。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水で洗
浄し、ジクロロメタン層を無水硫酸ナトリウムで乾燥
後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を(20%酢酸エチ
ルのn−ヘキサン溶液)を溶出液とするシリカゲルクロ
マトで精製し題記化合物496.6mgを黄色硝子状物と
して得た。 IR (KBr): 3472, 2936, 2858, 2366, 2340, 1698, 1
626, 1562 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.33(m,5H), 7.2
2(d,J=8.4Hz,2H), 7.08(d,J=8.4Hz,2H), 5.06(s,2H),
3.73(d,J=13.5Hz,1H), 3.57-3.35(m,7H), 2.92, 2.84(e
ach d,J=14.1Hz,2H), 1.92-1.45(m,10H)。 MS m/z (FAB): 455.2 (MH+)。 元素分析値:(C263123Clとして)(%) 理論値:C, 68.63; H, 6.87; N, 6.16 実測値:C, 68.75; H, 6.89; N, 6.02。
【0069】
【参考例25】 3−アミノ−1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4
−クロロベンジル)ピペリジン 塩酸塩の製造:
【化45】 参考例19で得られた1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボン
酸6.0g、アジ化ジフェニルホスホリル33.3ml、ト
リエチルアミン2.2ml、およびトルエン60.0mlの混
合物を浴温100℃で3時間攪拌した後、1N塩酸6
0.0mlを加え、更に浴温100℃で12時間、次いで
浴温60℃で12時間攪拌する。放冷後、0℃で1N水
酸化ナトリウム水溶液約60mlを加え、中和した後、酢
酸エチルを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水で2回洗浄
する。酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減
圧下に濃縮して得た残留物のうち2.1gに1N塩酸のジ
エチルエーテル溶液および少量の酢酸エチルを加え直ち
に減圧下に濃縮して得た残留物をメタノール-ジエチル
エーテルから結晶化し題記化合物1.4gを無色粉末とし
て得た。 mp:228−229℃(分解)。 IR (KBr): 3439, 3029, 2938, 2864, 1684 cm-11 H NMR (300 MHz, CD3OD) δ: 7.38-7.32(m,7H),
7.24(d,J=8.4Hz,2H), 5.16(s,2H), 3.84(d,J=13.5Hz,2
H), 3.39-3.16(m,2H), 2.96(s,2H), 1.85-1.66(m,4H)。 MS m/z (FAB): 359.0 (MH+)。 元素分析値:(C202422Cl2・0.5H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 59.41; H, 6.23; N, 6.92 実測値:C, 59.61; H, 6.11; N, 7.05。
【0070】
【参考例26】 3−アセチルアミノ−1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジンの製造:
【化46】 参考例25で得られた3−アミノ−1−ベンジルオキシ
カルボニル−3−(4−クロロベンジル)ピペリジン8
00.0mg、無水酢酸231.4μl、およびピリジン5.
0ml の混合物を室温で12時間攪拌する。減圧下に濃
縮して得た残留物を酢酸エチルに溶解し、飽和炭酸水素
ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗浄する。酢酸エチル
層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得
た粗精製物を(50%酢酸エチルのn-ヘキサン溶液)を
溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し題記化合物3
00.0mgを無色油状物として得た。 IR (KBr): 3330, 3066, 2941, 2860, 1702, 1661 cm
-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.35-7.28(m,5
H), 7.29(d,J=8.5Hz,2H),7.08(d,J=8.5Hz,2H), 6.91(b
s,1H), 5.08(d,J=12.7Hz,1H), 5.02(d,J=12.7Hz,1H),
3.60-3.54(m,1H), 3.35-3.31(m,2H), 3.17(s,2H), 2.72
-2.68(m,1H), 1.74(s,3H), 1.65-1.42(m,4H)。 MS m/z (FAB): 401.2 (MH+)。 元素分析値:(C222523Clとして)(%) 理論値:C, 65.91; H, 6.29; N, 6.99 実測値:C, 65.70; H, 6.39; N, 6.84。
【0071】
【参考例27】 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−クロロベン
ジル)−3−(メチルスルホニルアミノ)ピペリジンの
製造:
【化47】 参考例27で得られた3−アミノ−1−ベンジルオキシ
カルボニル−3−(4−クロロベンジル)ピペリジン
3.0g、塩化メタンスルホニル776.5μl、および
ピリジン20.0ml の混合物を室温で3時間攪拌する。
減圧下に濃縮して得た残留物を酢酸エチルに溶解し、飽
和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗浄する。
酢酸エチル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に
濃縮して得た粗精製物を(33%酢酸エチルのn−ヘキ
サン溶液)を溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し
題記化合物1.3gを無色泡状物として得た。 IR (KBr): 3274, 2937, 2864, 1697 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.35-7.31(m,9
H), 6.59(bs,1H), 5.12(d,J=12.5Hz,2H), 5.06(d,J=12.
5Hz,2H), 3.76(bd,J=13.1Hz,1H), 3.42-3.21(m,3H), 3.
04(d,J=13.6Hz,1H), 2.87(s,3H), 2.81(d,J=13.6Hz,1
H), 1.64-1.55(m,4H)。 MS m/z (FAB): 437.1 (MH+)。 元素分析値:(C212524SClとして)(%) 理論値:C, 57.72; H, 5.77; N, 6.41 実測値:C, 57.86; H,5.47; N, 6.30。
【0072】
【参考例28】 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−クロロベン
ジル)−3−(メトキシカルボニルアミノ)ピペリジン
の製造:
【化48】 参考例19で得られた1−ベンジルオキシカルボニル−
3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カルボン
酸100.0mg、アジ化ジフェニルホスホリル55.6μ
l、トリエチルアミン36.0μl、およびトルエン1.0
mlの混合物を浴温100℃で2.5時間攪拌した後、メ
タノール500.0μlを加え、更に浴温100℃で12
時間攪拌する。放冷後、反応液を減圧下に濃縮して得た
残留物に、酢酸エチルを加え、0.1N塩酸、飽和炭酸
水素ナトリウム水、飽和食塩水の順に洗浄する。酢酸エ
チル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下に濃縮し
て得た粗精製物を(20%酢酸エチルのn−ヘキサン溶
液)を溶出液とするシリカゲルクロマトで精製し題記化
合物79.9mgを無色粉末として得た。 mp:141−143℃。 IR (KBr): 3324, 2954, 1708, 1672, 1527 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.35-7.32(m,5
H), 7.29(d,J=8.3Hz,2H),7.08(d,J=8.3Hz,2H), 6.41(b
s,1H), 5.08(d,J=11.6Hz,1H), 5.00(d,J=11.6Hz,1H),
3.99(m,1H), 3.62(bd,J=12.1Hz,1H), 3.52(s,3H), 3.27
-3.09(m,3H), 2.68(bd,J=12.1Hz,1H), 1.51(m,4H)。 MS m/z (FAB): 417.1 (MH+)。 元素分析値:(C222524Clとして)(%) 理論値:C, 63.38; H, 6.04; N, 6.72 実測値:C, 63.15; H, 5.85; N, 6.89。
【0073】
【参考例29】 メチル 1−ベンジルオキシカルボニル−3−(4−フ
ルオロベンジル)ピペリジン−3−カルボキシレートの
製造:
【化49】 参考例16で得られたメチル 3−(4−フルオロベン
ジル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩2.
0g、トリエチルアミン2.1mlのジクロロメタン50.
0ml溶液に0℃でカルボベンゾキシクロリド1.0mlを
加え0℃で5分間攪拌した後、室温で2.5時間攪拌す
る。反応液にジクロロメタンを加え、飽和炭酸水素ナト
リウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た粗精製物を(1
4%酢酸エチルのn-ヘキサン溶液)を溶出液とするシリ
カゲルクロマトで精製し、題記化合物2.1gを無色油
状物として得た。 IR (KBr): 3448, 3036, 2954, 2864, 2364, 1734, 1
702, 1605, 1512 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.35-7.29(m,5
H), 7.06-7.04(m,4H), 5.06(s,2H), 4.00(bd,J=12.0Hz,
1H), 3.66-3.62(m,1H), 3.49(s,3H), 3.20-3.11(m,2H),
2.83(d,J=13.3Hz,1H), 2.72(d,J=13.6Hz,1H), 1.95-1.
91(m,1H), 1.66-1.35(m,3H)。 MS m/z (FAB): 386.2 (MH+)。 元素分析値:(C2224NO4Fとして)(%) 理論値:C, 68.56; H, 6.28; N, 3.63 実測値:C, 68.39; H, 6.26; N, 3.67。
【0074】
【参考例30】 よう化 3−(4−クロロベンジル)−1,1−ジメチ
ル−3−メトキシカルボニルピペリジニウムの製造:
【化50】 参考例6で得られたメチル 3−(4−クロロベンジ
ル)ピペリジン−3−カルボキシレート 塩酸塩40
0.0mgをジクロロメタンに溶解し、飽和炭酸水素ナト
リウム水で洗浄する。ジクロロメタン層を無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、減圧下に濃縮して得た残留物、よう化
メチル791.0μl、炭酸カリウム175.5mgおよび
アセトニトリル5.0mlの混合物を室温で20時間攪拌
する。沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に濃
縮して得た残留物にジクロロメタンを加え、再び生じた
沈殿物をセライトにて濾去し、濾液を減圧下に濃縮して
得た残留物をメタノール-ジエチルエーテルから結晶化
し、題記化合物488.8mgを無色粉末として得た。 mp:191−192℃。 IR (KBr): 3466, 3040, 3016, 2980, 2950, 2866, 2
364, 1903, 1715, 1613,1493 cm-11 H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 7.37(d,J=8.2Hz,
2H), 7.06(d,J=8.0Hz,2H), 3.93(bd,J=13.3Hz,1H), 3.6
7(s,3H), 3.60(d,J=13.1Hz,1H), 3.48(bd,J=11.9Hz,1
H), 3.22(s,3H), 3.18(m,1H), 2.87(d,J=13.1Hz,1H),
2.85(s,3H), 2.73(d,J=12.9Hz,1H), 2.06(m,1H), 1.82
(m,2H), 1.53(m,1H)。 MS m/z (FAB): 296.2 (MH+)。 元素分析値:(C1623NO2ClI・0.2H2Oとし
て)(%) 理論値:C, 44.97; H, 5.51; N, 3.27 実測値:C, 44.76; H, 5.46; N, 3.11。
【0075】
【実施例19】 参考例1で製造した化合物(100mg),ラクトース
165mg,コーンスターチ25mg,ポリビニールア
ルコール4mgおよびステアリン酸マグネシウム1mg
を用いて、常法により錠剤を製造する。
【実施例20】参考例1で製造した化合物(5g)を注
射用蒸留水に溶かし、全量100mlとした。この液を
0.22μmのメンブランフィルター(住友電気工業
(株)又はザルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗
浄滅菌済バイアルに2mlずつ分注し、これを常法によ
り凍結乾燥し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤
を製造する。
【0076】
【実施例21】実施例17で製造した化合物(100m
g),ラクトース165mg,コーンスターチ25m
g,ポリビニールアルコール4mgおよびステアリン酸
マグネシウム1mgを用いて、常法により錠剤を製造す
る。
【実施例22】実施例17で製造した化合物(5g)を
注射用蒸留水に溶かし、全量100mlとした。この液
を0.22μmのメンブランフィルター(住友電気工業
(株)又はザルトリウス社製)を用いて無菌濾過し、洗
浄滅菌済バイアルに2mlずつ分注し、これを常法によ
り凍結乾燥し、100mg/バイアルの凍結乾燥注射剤
を製造する。
【0077】
【実施例23】 ヒトMIP−1α/RANTESレセプタ−発現CHO
細胞(CHO(CCR)細胞)を用いた125I-RANTE
S結合阻害活性の測定:96ウェルマイクロプレート
( CulturPlate, Packard)に参考例2で得られたCH
O(CCR)細胞を5x104/100μl/wellでまき2
4時間培養した。培地を除いた後、35μl/wellのDM
EM/0.5%BSA、ついでDMEM/0.5%BSA
で希釈した 被験化合物を5μl/well、さらに10μl/w
ellの125I−RANTES(終濃度100〜200p
M)を順次添加し、室温で30〜40分間インキュベー
トした。その後200μl/wellのPBSで2回洗浄し、
25μl/wellのエタノールを添加して撹拌した。さらに
200μl/wellのシンチレーター(MicroScint-20, Pac
kard)を添加して撹拌したのち、細胞に結合した125
−RANTESの放射活性をTopCount(Packard)で測
定した。被験化合物を添加しない場合の結合量を100
%、ベクタープラスミドpAKKO−111Hをトラン
スフェクトしたCHO細胞(mock transfectants)への
結合を0%とし、125I−RANTESの結合を50%
阻害する濃度(IC50値)を求めた。上記の方法によ
り、本発明のピペリジン化合物がCHO(CCR)細胞に
対する125I−RANTESの結合を阻害することを見
出した。その結果を〔表1〕の結合アッセイの欄に示
す。〔表1〕において、化合物Aは Journal of Medici
nal Chemistry, 1974, 17, 453 において製造されたエ
チル 3−(4−クロロベンジル)ピペリジン−3−カ
ルボキシレート 塩酸塩を示す。ピペリジン化合物(参
考例6で得られた化合物)はCHO(CCR)細胞に対す
125I−MIP−1αの結合をも阻害した。
【0078】
【表1】
【0079】
【実施例24】 ヒトMIP−1α/RANTESレセプタ−発現CHO
細胞(CHO(CCR)細胞)の遊走アッセイにおける
ピペリジン化合物の阻害活性:参考例4に記載した方法
により、RANTESに対するCHO(CCR)細胞の
遊走アッセイにおけるピペリジン化合物の阻害活性を調
べた。下室にDMEM/0.5%BSAに溶解した37
μlの40nMのRANTESあるいはMCP−3を添
加し、上室に、まず、DMEM/0.5%BSAで希釈
した種々の濃度のピペリジン化合物100μlを添加
し、ついで2x106cells/mlのCHO(CCR)細胞
を100μl添加して、37℃で4時間インキュベート
した。フィルター下面に遊走したCHO(CCR)細胞
をDiff-Quickで固定染色し、プレートリーダーで595
nmの吸光度を測定した。いずれの測定もduplicateで
行った。下室に40nMの濃度のRANTESを添加し
上室にピペリジン化合物を添加しない場合の吸光度を1
00%、下室にDMEM/0.5%BSAのみを添加し
上室にピペリジン化合物を添加しない場合の吸光度を0
%として、CHO(CCR)細胞の遊走を50%阻害す
る濃度(IC50値)を求めた。〔表1〕に示したよう
に、ピペリジン化合物(参考例6で得られた化合物)の
IC50値はRANTESおよびMCP−3のいずれの遊
走に対して2μMであった。
【0080】
【実施例25】 ヒトMIP−1α/RANTESレセプタ−発現CHO
細胞(CHO(CCR)細胞)による細胞内Ca2+アッ
セイにおけるピペリジン化合物の阻害活性:参考例5に
述べた方法により、細胞内Ca2+アッセイにおけるベン
ゾジアゼピン誘導体の阻害活性を調べた。すなわち、C
HO(CCR)細胞懸濁液に0μM、2μM、5μMお
よび10μMの濃度のピペリジン化合物(参考例6で得
られた化合物)を添加し、その150〜200秒後に1
0nMのRANTESを添加して、RANTESの誘因
する細胞内Ca2+濃度の上昇に対するピペリジン化合物
の作用を調べた。その結果、ピペリジン化合物(参考例
6で得られた化合物)の濃度が高くなるにしたがってそ
のピーク濃度が低下し、5μMあるいは10μMのピペ
リジン化合物(参考例6で得られた化合物)の添加によ
り10nMのRANTESによる細胞内Ca2+濃度の上
昇が強く抑えられた。また、ピペリジン化合物(参考例
6で得られた化合物)の添加のみでは、細胞内Ca2+
度上昇の一過性の上昇は認められなかった(〔図
1〕)。細胞内Ca2+濃度の上昇を50%抑えるピペリ
ジン化合物(参考例6で得られた化合物)の濃度(IC
50値)は3μMであった(〔図2〕、〔表1〕)。ま
た、10nMのMIP−1αによる細胞内Ca2+濃度の
上昇に対するピペリジン化合物(参考例6で得られた化
合物)の抑制活性も同様に測定し、そのIC50値は3μ
Mであった(〔表1〕)。この結果は、実施例23およ
び実施例24の結果とともに、ピペリジン化合物はヒト
MIP−1α/RANTESレセプタ−に対してアゴニ
ストして作用せず、アンタゴニストとして作用すること
を示す。また、ピペリジン化合物はヒトMIP−1α/
RANTESレセプタ−のリガンドであるならばRAN
TES、MIP−1αあるいはMCP−3など種類を問
わずその活性を阻害することを示す。
【0081】
【発明の効果】本発明はCCケモカイン受容体拮抗作用
を有するピペリジン化合物およびその薬学的に許容され
る塩を含有してなる製剤を提供する。該製剤はアレルギ
ー性疾患、炎症性疾患などの治療・予防剤として優れた
作用を示す。
【図面の簡単な説明】
〔図1〕は、CHO(CCR)細胞におけるRANTE
S誘因性細胞内Ca2+濃度の上昇に及ぼすピペリジン化
合物(参考例6で得られた化合物)の作用を示す。細胞
内Ca2+濃度の経時変化。CHO(CCR)細胞懸濁液
にそれぞれの終濃度のピペリジン化合物(参考例6で得
られた化合物)を白矢印の時点で加え、続いて終濃度1
0nMのRANTESを黒矢印の時点で加えた。〔図
2〕は〔図1〕のピークの細胞内Ca2+濃度をピペリジ
ン化合物(参考例6で得られた化合物)の濃度に対して
プロットしたものを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 31/445 ACD A61K 31/445 ACD ADA ADA C07D 211/56 C07D 211/56 211/60 211/60

Claims (32)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1位が式−(CH2)m−(Z)p(式中、Z
    は水素原子または置換されていてもよい環状基を示し、
    mは1〜4の整数を示し、pは1または2を示し、−
    (CH2)m−鎖は酸素原子または酸素原子を介する基で
    置換されていてもよい)で表わされる基または置換され
    ていてもよいアミノ基で置換されていてもよく、2〜6
    位のうち少なくとも一つが置換されているピペリジン化
    合物(I)又はその塩を含有してなるケモカイン受容体
    拮抗剤。
  2. 【請求項2】1位が式−(CH2)m−(Z)p(式中、Z
    は水素原子または置換されていてもよい環状基を示し、
    mは1〜4の整数を示し、pは1または2を示し、−
    (CH2)m−鎖は酸素原子または酸素原子を介する基で
    置換されていてもよい)で表わされる基または置換され
    ていてもよいアミノ基で置換されていてもよく、かつ、
    3位が置換されているピペリジン化合物である請求項1
    記載の拮抗剤。
  3. 【請求項3】3位の置換基が式−(CH2)n−Ar(式
    中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1〜6
    の整数を示す)で表わされる基である請求項2記載の拮
    抗剤。
  4. 【請求項4】ピペリジン化合物が、式 【化1】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
    〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいアミ
    ノ基または酸素原子を介する基を、Yは水素、置換され
    ていてもよいアミノ基または式−(CH2)m−(Z)p
    (式中、Zは水素原子または置換されていてもよい環状
    基を示し、mは1〜4の整数を示し、pは1または2を
    示し、−(CH2)m−鎖は酸素原子または酸素原子を介
    する基で置換されていてもよい)で表わされる基を示
    す)で表わされる化合物(II)である請求項1記載の拮
    抗剤。
  5. 【請求項5】Arで表わされる置換されていてもよい環
    状基における環状基が同素環基または複素環基である請
    求項4記載の拮抗剤。
  6. 【請求項6】Arで表わされる置換されていてもよい環
    状基における置換基がハロゲン原子、炭素原子を介する
    基、酸素原子を介する基または窒素原子を介する基であ
    る請求項4記載の拮抗剤。
  7. 【請求項7】Arで表わされる置換されていてもよい環
    状基における置換基がハロゲンである請求項4記載の拮
    抗剤。
  8. 【請求項8】Xで表わされる置換されていてもよいアミ
    ノ基における置換基がアルキル、アシル、アルコキシカ
    ルボニル、アラルキルまたはスルホニルである請求項4
    記載の拮抗剤。
  9. 【請求項9】Yで表わされる置換されていてもよいアミ
    ノ基における置換基がアルキル、アシル、アラルキルま
    たはスルホニルである請求項4記載の拮抗剤。
  10. 【請求項10】Zで表わされる置換されていてもよい環
    状基における環状基が同素環基である請求項1,2また
    は4記載の拮抗剤。
  11. 【請求項11】同素環基がアリール基である請求項10
    記載の拮抗剤。
  12. 【請求項12】−(CH2)m−鎖に置換していてもよい
    基がオキソ、ヒドロキシ、アルコキシまたはアシルオキ
    シである請求項1,2または4記載の拮抗剤。
  13. 【請求項13】塩が4級アンモニウム塩である請求項1
    記載の拮抗剤。
  14. 【請求項14】ケモカインがCCケモカインである請求
    項1記載の拮抗剤。
  15. 【請求項15】CCケモカインがRANTESである請
    求項14記載の拮抗剤。
  16. 【請求項16】CCケモカインがMIP−1αである請
    求項14記載の拮抗剤。
  17. 【請求項17】CCケモカインがMCP−3である請求
    項14記載の拮抗剤。
  18. 【請求項18】式 【化2】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
    〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化されて
    いてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいアミ
    ノ基またはアルコキシ基を、Zは置換されていてもよい
    環状基を、mは1〜4の整数を、pは1または2をそれ
    ぞれ示し、−(CH2)m−鎖は1個の酸素原子または酸
    素原子を介する基で置換されていてもよい)で表わされ
    る基を示す)で表される化合物(III)またはその塩。
  19. 【請求項19】Arで表わされる置換されていてもよい
    環状基における環状基が同素環基または複素環基である
    請求項18記載の化合物。
  20. 【請求項20】Arで表わされる置換されていてもよい
    環状基における置換基がハロゲン原子、炭素原子を介す
    る基、酸素原子を介する基または窒素原子を介する基で
    ある請求項18記載の化合物。
  21. 【請求項21】Xで表わされる置換されていてもよいア
    ミノ基における置換基がアルキル、アシル、アラルキル
    またはスルホニルである請求項18記載の化合物。
  22. 【請求項22】Zで表わされる置換されていてもよい環
    状基における環状基が同素環基である請求項18記載の
    化合物。
  23. 【請求項23】Zで表わされる同素環基がアリール基で
    ある請求項18記載の化合物。
  24. 【請求項24】−(CH2)m−鎖に置換していてもよい
    基が、オキソ、ヒドロキシ、アルコキシおよびアシルオ
    キシから選ばれる基である請求項18記載の化合物。
  25. 【請求項25】塩が4級アンモニウム塩である請求項1
    8記載の化合物。
  26. 【請求項26】4級アンモニウム塩が6〜7環を形成す
    る請求項18記載の化合物。
  27. 【請求項27】式 【化3】 (式中、Arは置換されていてもよい環状基を、nは1
    〜6の整数を、Xはエステル化もしくはアミド化された
    カルボキシル基、置換されていてもよいアミノ基または
    アルコキシ基を示す)で表わされる化合物(IV)または
    その塩と、式L−(CH2)m−(Z)p(式中、Zは置
    換されていてもよい環状基を、mは1〜4の整数を、p
    は1または2をそれぞれ示し、−(CH2)m−鎖は1個
    の酸素原子または酸素原子を介する基で置換されていて
    もよく、Lは脱離基を示す)で表わされる化合物とを反
    応させることを特徴とする請求項18記載の化合物また
    はその塩の製造法。
  28. 【請求項28】請求項18記載の化合物を含有してなる
    医薬。
  29. 【請求項29】ケモカイン受容体拮抗剤である請求項2
    8記載の医薬。
  30. 【請求項30】ケモカイン受容体拮抗剤が炎症性疾患の
    治療・予防剤である請求項1記載の拮抗剤または請求項
    29記載の医薬。
  31. 【請求項31】ケモカイン受容体拮抗剤がアレルギー性
    疾患の治療・予防剤である請求項1記載の拮抗剤または
    請求項29記載の医薬。
  32. 【請求項32】ケモカイン受容体拮抗剤が動脈硬化症、
    気管支喘息、アトピー性皮膚炎、多発性硬化症または慢
    性関節リウマチの治療・予防剤である請求項1記載の拮
    抗剤または請求項29記載の医薬。
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