JPH09255530A - 可溶化化粧料 - Google Patents

可溶化化粧料

Info

Publication number
JPH09255530A
JPH09255530A JP9596996A JP9596996A JPH09255530A JP H09255530 A JPH09255530 A JP H09255530A JP 9596996 A JP9596996 A JP 9596996A JP 9596996 A JP9596996 A JP 9596996A JP H09255530 A JPH09255530 A JP H09255530A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hlb
surfactant
transparency
poe
acid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9596996A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Tokue
渡 徳江
Kazuaki Suzuki
一明 鈴木
Kenzo Ito
建三 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shiseido Co Ltd filed Critical Shiseido Co Ltd
Priority to JP9596996A priority Critical patent/JPH09255530A/ja
Publication of JPH09255530A publication Critical patent/JPH09255530A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】十分な可溶化力により、化粧料の透明感を保ち
つつ、容器材料として汎用される樹脂への「水に対して
難溶性の成分」の吸着を可能な限り排除する手段の提
供。 【解決手段】水に対して難溶性の配合成分を可溶化して
得られる化粧料において、HLBが7以下の界面活性剤
を、この水に対して難溶性の配合成分の樹脂への吸着防
止成分として含んでなる化粧料、特にHLBが7以下の
界面活性剤とHLBが8以上の界面活性剤とを、重量比
で1:8〜8:1の配合割合で含んでなり、その透明度
が98以上の上記化粧料を提供すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、HLBが7以下の
界面活性剤を水に対して難溶性の配合成分の樹脂への吸
着防止成分として配合した化粧料に関する技術分野に属
し、さらには、このHLBが7以下の界面活性剤とHL
Bが8以上の界面活性剤とを特定比率で配合することに
よって、透明度を向上させた化粧料に関する技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】化粧料のうち、化粧水等のように、一般
に透明であることが前提となる化粧料では、配合される
脂溶性ビタミンや香料等のような、水に対して難溶性の
成分は、通常は可溶化剤によって可溶化される。この可
溶化剤として、従来からHLBが12以上の親水性界面
活性剤が、その可溶化力の強さ故に一般的に使用されて
いる。
【0003】しかしながら、上記の親水性界面活性剤で
水に対して難溶性の成分を可溶化して得た化粧料を、ポ
リエチレン容器や低密度ポリエチレンを使用したディス
ペンサーチューブ(吸着傾向は低密度樹脂において一層
顕著である)等の樹脂を使用した容器に充填しておく
と、上記難溶性成分が経時的に樹脂に吸着してしまい、
長期にわたり安定した化粧料の品質を保つ上での深刻な
障害となっている。なお、水に対して難溶性の成分の上
記した樹脂への吸着を防ぐために、吸着防止剤として油
状成分を化粧料中に添加する試みもなされているが、こ
の油状成分の存在により可溶化自体が困難となり、結果
として十分に透明感のある化粧料を得ることが難しくな
るという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の課題
は、十分な可溶化力により、化粧料の透明感を保ちつ
つ、容器材料として汎用される樹脂への「水に対して難
溶性の成分」の吸着を可能な限り排除する手段を確立す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題の
解決に向けて鋭意検討を行った。その結果、HLBが7
以下の界面活性剤を「水に対して難溶性の成分」の樹脂
への吸着防止剤として化粧料中に配合することにより、
可溶化の容易性を保ちつつ、所望する吸着防止効果を発
揮することが可能であることを見出し本発明を完成し
た。そして、さらにこのHLBが7以下の界面活性剤と
共にHLBが8以上の界面活性剤を特定比率で化粧料中
に配合することにより、化粧料の透明度を特に高く保つ
ことが可能であることを見出し本発明を完成した。すな
わち、本発明者は、以下の発明を本願において提供す
る。
【0006】請求項1により、水に対して難溶性の配合
成分を可溶化して得られる化粧料において、HLBが7
以下の界面活性剤を、この水に対して難溶性の配合成分
の樹脂への吸着防止成分として含んでなる化粧料を提供
する。
【0007】請求項2により、HLBが7以下の界面活
性剤とHLBが8以上の界面活性剤とを、重量比で1:
8〜8:1の配合割合で含んでなる透明度が98以上の
前記請求項1記載の化粧料を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明は、水に対して難溶性の配合成分
(以下、難溶性成分ともいう)を可溶化して得られる化
粧料についての発明であり、以下このような化粧料を
「可溶化化粧料」という。本発明可溶化化粧料は、HL
Bが7以下の界面活性剤を難溶性成分の樹脂に対する吸
着防止剤として含んでなる可溶化化粧料である。
【0009】ここで「HLB」とは、界面活性剤の親水
基と親油基との割合から決められた数値であり、油の乳
化実験から経験的に1〜40までの数値が各々の界面活
性剤に与えられている(数が小さいほど親油性が強く、
数が大きいほど親水性が強い。)。
【0010】本発明可溶化化粧料に配合される、HLB
が7以下の界面活性剤は、特に限定されるものではな
く、例えばソルビタンモノオレート(HLB:5.
0),ソルビタンセスキオレート(同4.5),ソルビ
タントリオレート(同4.0),ソルビタンモノイソス
テアレート(同5.0),ソルビタンセスキイソステア
レート等のソルビタン脂肪酸エステル、グリセリルジス
テアレート(同2.0),グリセリルモノオレート(同
2.5),ジグリセリンモノオレエート(同5.5),
ジグリセリンジオレエート(同7.0),デカグリセリ
ンペンタオレエート(同3.5),デカグリセリンペン
タイソステアレート(同3.5),ジグリセリンジイソ
ステアレート(同3.5),デカグリセリンデカイソス
テアレート(同1.0),デカグリセリンペンタイソス
テアレート(同3.5)等のグリセリン脂肪酸エステル
若しくはグリセリン脂肪酸エステル、POE(2モル)
モノオレート(同4.5)等のポリエチレングリコール
脂肪酸エステル、POE(3〜10モル)のヒマシ油誘
導体(同3.0〜6.5モル)等の非イオン性界面活性
剤;ジPOE(2モル)アルキルエーテルリン酸(HL
B:6.5),トリPOE(2モル)アルキルエーテル
リン酸(HLB:7.0),ジPOE(4モル)ノニル
フェニルエーテルリン酸(HLB:5.5)等の陰イオ
ン性界面活性剤等を例示することができる。
【0011】本発明可溶化化粧料における、上記のHL
Bが7以下の界面活性剤の配合量は、化粧料全体の0.
05重量%以上、同1.0重量%以下で配合され得る。
化粧料全体の0.05重量%未満では、難溶性成分の樹
脂への吸着が十分には防止されず好ましくなく、同1.
0重量%を越えて配合しても、配合量の増加に見合った
効果の増進はもはや見られなくなり、好ましくない。
【0012】このようにして、HLBが7以下の界面活
性剤を吸着防止剤として可溶化化粧料に配合することに
より、この化粧料中の難溶性成分の樹脂への経時的な吸
着が抑制され、長期にわたりその品質が安定した可溶性
化粧料が提供される。
【0013】本発明可溶化化粧料において、難溶性成分
の吸着が抑制される樹脂は、特に限定されず、化粧品容
器材料として汎用されているポリエチレン,ポリプロピ
レン,塩化ビニル,エバール,アクリル樹脂,ポリスチ
レン,ポリメタクリル酸メチル,ナイロン6等、広く例
示することができる。また、これらの樹脂が高密度樹脂
であっても低密度樹脂であっても、本発明可溶化化粧料
においては、難溶性成分の吸着が抑制され得る。
【0014】本発明可溶化化粧料における可溶化手段
は、特に限定されず、通常可溶化化粧料において用いら
れる可溶化手段、例えばHLBが12以上の親水性界面
活性剤を適宜添加する等の手段を採ることができる。
【0015】なお、吸着防止剤としてのHLBが7以下
の界面活性剤と共に、HLBが8以上の界面活性剤を可
溶化剤として、特定の割合で組み合わせて可溶化化粧料
中に配合することにより、透明度が顕著に向上した本発
明可溶化化粧料が提供される。
【0016】すなわち、HLBが7以下の界面活性剤と
HLBが8以上の界面活性剤とを、重量比で1:8〜
8:1の配合比率で可溶化化粧料中に配合することで、
上記のように難溶性成分の樹脂への吸着の防止効果に極
めて優れ、かつ透明度が98以上の本発明可溶化化粧料
が提供される。
【0017】ここで、可溶化剤として本発明可溶化化粧
料において配合される、HLBが8以上の界面活性剤
は、その配合によって難溶性成分の可溶化が可能である
限りにおいて特に限定されず、陰イオン型、陽イオン
型、POE付加非イオン型界面活性剤等を挙げることが
できるが、この中でもPOE付加非イオン型界面活性剤
は特に安全性において優れており、本発明可溶化化粧料
における可溶化剤として好ましい界面活性剤である。
【0018】本発明で用いられる、このPOE付加非イ
オン型界面活性剤としては、例えば「POE分岐アルキ
ルエーテル型」であるPOE2オクチルドデシルエーテ
ル(EO付加10〜25モル)(HLB10〜14)や
POEデシルテトラデシルアルコール(EO付加10〜
30モル)(同9〜15)等を;「POEとPOPを付
加した」POE(EO付加15〜40モル)POP(P
O付加8〜18モル)デシルテトラデシルアルコール
(同8〜14)やPOE(EO付加20〜250モル)
POP(PO付加20〜50モル)ブロック重合型活性
剤(同8〜15)等を;「POEアルキルエーテル型」
であるPOEオレイルエーテル(EO付加10〜50モ
ル)(同10〜18)やPOEセチルエーテル(EO付
加10〜30モル)(同11〜16)等を;「POEソ
ルビタンエステル型」であるPOEソルビタンモノオレ
ート(EO付加20〜30モル)(同14〜18)、P
OEソルビタンモノイソステアレート(EO付加10〜
30モル)(同11〜17)又はPOEジヒドロコレス
テロールエーテル(EO付加10〜30モル)(同12
〜15)等を;あるいはPOEヒマシ油誘導体(EO付
加20〜80モル)(同10.5〜15)等を例示する
ことができる。
【0019】また、陰イオン性界面活性剤としては、例
えばアルキル硫酸塩(HLB:12〜20),N−アシ
ルアミノ酸(HLB:14〜20),POEアルキルエ
ーテル酢酸塩(HLB:10〜20),POEアルキル
エーテルリン酸塩(HLB:8〜15)等を例示するこ
とができる。
【0020】このように、HLBが8以上の界面活性剤
を、吸着防止剤としての上記のHLBが7以下の界面活
性剤と共に、可溶化剤として上記の割合で組み合わせて
可溶化化粧料中に配合することにより、透明度が顕著に
向上した、具体的には透明度が98以上の可溶化化粧料
が提供される。
【0021】なお、本願における透明度は、光を純水に
透過させたときの透明度を100とし、この透過光がな
いときの透明度を0としたときの透過光の強さを示す値
である。
【0022】本発明可溶化化粧料中に配合される難溶性
成分の代表的なものとして、脂溶性薬剤を挙げることが
できる。具体的には、例えばレチノール、3−デヒドロ
レチノール、レチナール、3−デヒドロレチナール、レ
チノイン酸、3−デヒドロレチノイン酸、ビタミンAア
セテート,ビタミンAパルミテート等のビタミンAエス
テル類、α−,β−,γ−カロチン,β−クリプトキサ
ンチン,エキネノン等のカロテノイドやキサントフィル
等のプロビタミンA等のビタミンA類;ビタミンD2〜
ビタミンD7等のビタミンD類;α−,β−,γ−,δ
−トコフェロール、α−,β−,γ−,δ−トコトリエ
ール、ビタミンEアセテート、ニコチン酸ビタミンE等
のビタミンE類等の脂溶性ビタミン類を挙げることがで
きる。また、脂溶性ビタミン以外の脂溶性薬剤として、
感光素201号,感光素301号,グリチルレチン酸ス
テアリル,グリチルレチン酸,γ−オリザノール,ヒノ
キチオール,ムシジン,ビサボロール,イノシトール等
を挙げることができる。これらの脂溶性薬剤は、単独で
本発明可溶化化粧料中で可溶化され得ることは勿論、2
種以上であっても可溶化され得る。
【0023】また、本発明可溶化化粧料中には、上記の
脂溶性薬剤の他に、通常化粧料や医薬品等に一般的に配
合される難溶性の成分を配合することは、本発明の所期
の効果を損なわない範囲で可能である。
【0024】具体的には、油分では、アボガド油,トウ
モロコシ油,オリーブ油,ナタネ油,月見草油,ヒマシ
油,ヒマワリ油,茶実油,コメヌカ油,ホホバ油,カカ
オ油,ヤシ油,スクワラン,スクワレン,牛脂,モクロ
ウ,ミツロウ,キャンデリラロウ,カルナバロウ,鯨ロ
ウ,ラノリン,シリコン油,フッソ油,流動パラフィ
ン,セレシン,ワセリン,エチルヘキサン酸ペンタエリ
スリトール,エチルヘキサン酸グリセリン,エチルヘキ
サン酸セチル,モノオレイン酸グリセリル等の油分等
を;高級アルコールでは、カプリルアルコール,ラウリ
ルアルコール,ミリスチルアルコール,セチルアルコー
ル等を;ステロールでは、コレステロール,フィトステ
ロール等を;高級脂肪酸では、カプリン酸,ラウリン
酸,ミリスチン酸,パルミチン酸,ステアリン酸,ベヘ
ニン酸,ラノリン脂肪酸,リノール酸,リノレン酸等
を;紫外線吸収剤では、パラアミノ安息香酸,ホモメン
チル−7N−アセチルアラントラニレート,ブチルメト
キシベンゾイルメタン,ジ−パラメトキシケイ皮酸−モ
ノ−2−エチルヘキサン酸グリセリル,アミルサリシレ
ート,オクチルシンナメート、2,4−ジヒドロキシベ
ンゾフェノン,4−tert−ブチル−4’−メトキシジベ
ンゾイルメタン,パラメトキシケイ皮酸2−エチルヘキ
シル,ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナ
トリウム等を;抗菌防腐剤では、パラオキシ安息香酸ア
ルキルエステル(エチルパラベン,ブチルパラベン
等),ヘキサクロロフェン等を本発明可溶化化粧料中に
可溶化して配合可能である。
【0025】なお、本発明可溶化化粧料の必須配合成分
である界面活性剤以外の可溶化及び/又は吸着防止に寄
与しない性質を有する界面活性剤を本発明可溶化化粧料
に配合することは可能である。また、水に対して易溶性
の化粧料一般に配合される薬剤や基剤を、本発明の所期
の効果を損なわない範囲で配合することができるのは勿
論である。
【0026】本発明の適用の範囲となる可溶化化粧料
は、その性質上難溶性成分を可溶化する必要のある化粧
料であれば特に限定されない。例えば、化粧水,トニッ
ク,透明ジェル,水−粉末2層系化粧料等に対して本発
明を適用することができる。本発明可溶化化粧料の具体
的な処方については、後述する実施例において記載す
る。
【0027】
【実施例】以下に実施例等を挙げて本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらの実施例等にその技術範囲が
限定的に解釈されるべきものではない。なお、以下の実
施例中で配合量については、他に指定のない限り重量%
を表す。
【0028】〔実施例1〜3、比較例1〜2〕 化粧水 第1表に示す種々の化粧水を、アルコール相を水相に添
加することにより調製し、直後の透明度を下記の評価基
準で測定し、さらにその化粧水をポリエチレン容器に充
填したものを50℃で1ヵ月暗所保存して、脂溶性薬剤
(脂溶性ビタミン)である酢酸トコフェロールの残存率
を測定した。
【0029】なお、酢酸トコフェロールの残存率は、日
本薬局方記載のクロマトグラフ法によって測定した。す
なわち、試験開始後の測定値を試験終了後の測定値で除
した値に100を乗じた値を酢酸トコフェロールの残存
率とした。また、可溶化化粧料の透明性の評価は以下の
ようにして行った。すなわち、SMカラーコンピュータ
ーSM−4(スガ試験機株式会社製)を用い、純水の透
明度を100とし、透過光がない時を透明度0として、
透明度が98以上を透明と判断した。
【0030】
【表1】
【0031】第1表において、実施例1及び実施例2は
酢酸トコフェロールの残存率及び透明度共に非常に優れ
るものであった。これに対して比較例1は、POE(2
0)オクチルドデシルエーテルが配合されているために
可溶化力は良好で透明度は非常に優れていたが、吸着防
止手段としてジグリセリンジイソステアレートを配合し
ていないために、酢酸トコフェロールの残存率は劣って
いた。また、POE(20)オクチルドデシルエーテル
が配合されていない比較例2は、残存率及び透明度共に
劣っていた。
【0032】なお、実施例3及び実施例4は、POE
(20)オクチルドデシルエーテルとジグリセリンジイ
ソステアレートとの配合重量比が1:8〜8:1から外
れているために、前者は酢酸トコフェロールの残存率に
おいてやや劣り、後者は透明度においてやや劣ってい
た。
【0033】これらの結果より、HLBが7以下の界面
活性剤とHLBが8以上の界面活性剤とを、重量比で
1:8〜8:1の配合割合で配合した可溶化化粧料は、
難溶性成分の樹脂への吸着防止効果に優れ、かつ透明度
においても優れることが判明した。また、HLBが7以
下の界面活性剤は、HLBが8以上の界面活性剤と共存
した場合に難溶性成分の吸着防止剤として働くことが示
唆された。
【0034】以下に、種々の剤形の本発明可溶化化粧料
の処方例を実施例として示す。なお、どの実施例におい
ても、透明性及び難溶性成分の吸着防止効果は非常に優
れたものであり、剤形に変化させても、本発明可溶化化
粧料は十分に所期の効果を発揮し得ることが判明した。
【0035】〔実施例4〕 化粧水 以下に示す処方の化粧水を、アルコール相を水相に添加
することにより調製した。この化粧水は実施例1〜3の
化粧水と同様に、透明性に優れ、かつ脂溶性薬剤(脂溶
性ビタミン)であるビタミンD2の容器への吸着もほと
んど認められなかった。なお、本実施例において、ビタ
ミンD2の残存率は、日本薬局方記載のクロマトグラフ
法によって測定した。すなわち、試験開始後の測定値を
試験終了後の測定値で除した値に100を乗じた値をビ
タミンD2の残存率とした。
【0036】 成 分 配合量% A.水相 精製水 残 余 プロピレングリコール 1.0 1,3−ブチレングリコール 3.0 ジプロピレングリコール 5.0 クエン酸 0.1 クエン酸ナトリウム 0.3 メタリン酸ナトリウム 0.1 ヒアルロン酸ナトリウム 0.05 アルブチン 5.0 アスコルビン酸リン酸マグネシウム 1.0 アロエエキス 0.3 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 ニンジンエキス 0.1 B.アルコール相 エチルアルコール 12.0 メチルパラベン 0.1 フェノキシエタノール 0.3 パラオキシケイ皮酸2−エチル 0.1 ヘキシル ビタミンD2 0.05 POE(20モル)モノオレイン酸 0.5 ソルビタン(HLB:14) POE(35モル)POP(8モル) 0.3 デシルテトラデシルエーテル(HLB:7) 香料 適 量
【0037】〔実施例5〕 ヘアトニック 以下に示す処方のヘアトニックを、アルコール相を水相
に添加することにより調製した。このヘアトニックは実
施例1〜3の化粧水と同様に、透明性に優れ、かつ脂溶
性薬剤であるビタミンD2(脂溶性ビタミン)及びグリ
チルレチン酸ステアリル(消炎剤)の容器への吸着もほ
とんど認められなかった。なお、ビタミンD2とグリチ
ルレチン酸ステアリルの残存率は、それぞれ日本薬局方
記載のクロマトグラフ法によって測定した。すなわち、
試験開始後の測定値を試験終了後の測定値で除した値に
100を乗じた値をビタミンD2及びグリチルレチン酸
ステアリルの残存率とした。
【0038】 成 分 配合量% A.水相 精製水 残 余 グリセリン 2.0 プロピレングリコール 2.0 乳酸 0.01 乳酸ナトリウム 0.5 エデト酸三ナトリウム 0.03 トラネキサム酸 2.5 アラントイン 0.1 パラフェノールスルホン酸亜鉛 0.3 B.アルコール相 エタノール 55.0 2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン 0.4 ビタミンD2 0.1 グリチルレチン酸ステアリル 0.1 d−カンフル 0.5 香料 0.1 POE(30)ジヒドロ 0.2 コレステロールエーテル(HLB:13) ソルビタンモノオレート(HLB:4.3) 0.1
【0039】〔実施例6〕 透明ジェル 以下に示す組成の透明ジェルを、水相を攪拌溶解し、こ
の中にアルコール相を添加することにより調製した。こ
の透明ジェルは、実施例1〜3と同様に透明性に優れ、
かつ脂溶性薬剤であるd−δ−トコフェロール(脂溶性
ビタミン)の容器への吸着もほとんど認められなかっ
た。なお、d−δ−トコフェロールの残存率は、日本薬
局方記載のクロマトグラフ法によって測定した。すなわ
ち、試験開始後の測定値を試験終了後の測定値で除した
値に100を乗じた値をd−δ−トコフェロールの残存
率とした。
【0040】 成 分 配合量% A.水相 精製水 残 余 ポリエチレングリコール400 5.0 プロピレングリコール 5.0 グリチルリチン酸ジカリウム 0.1 コウジ酸 2.0 カルボキシビニルポリマー 0.5 苛性カリ 0.2 パントテニルエチルエーテル 0.1 ヒドロキシメトキシベンゾフェノン 0.1 スルホン酸ナトリウム グリコール酸 1.0 B.アルコール相 エタノール 10.0 POE(25)セチルエーテル(HLB:15) 0.5 ソルヒ゛タンセスキイソステアレート(HLB:4.5) 0.5 4−tert−ブチル−4’−メトキシ 0.2 ジベンゾイルメタン d−δ−トコフェロール 0.1 メチルパラベン 0.1 香料 適 量
【0041】〔実施例7〕 化粧水 以下に示す処方の化粧水を、アルコール相を水相に添加
することにより調製した。この化粧水は実施例1〜3の
化粧水と同様に、透明性に優れ、かつ脂溶性薬剤(脂溶
性ビタミン)である酢酸トコフェロールの容器への吸着
もほとんど認められなかった。なお、本実施例におい
て、酢酸トコフェロールの残存率は、日本薬局方記載の
クロマトグラフ法によって測定した。すなわち、試験開
始後の測定値を試験終了後の測定値で除した値に100
を乗じた値を酢酸トコフェロールの残存率とした。
【0042】 成 分 配合量% A.水相 精製水 残 余 グリセリン 8.0 マビット 2.0 コンドロイチン硫酸ナトリウム 0.1 オウバクエキス 0.5 乳酸 0.01 乳酸ナトリウム 0.4 エデト酸ナトリウム 0.05 パントテニルエチルエーテル 0.1 B.アルコール相 エチルアルコール 5.0 メチルパラベン 0.2 酢酸トコフェロール 0.1 POE(13)POP(24) デシルテトラデシルエーテル(HLB:10) 0.8 POE(8)ジイソステアレート(HLB:5) 0.1 香料 適 量
【0043】
【発明の効果】本発明によって、十分な可溶化力によ
り、化粧料の透明感を保ちつつ、容器材料として汎用さ
れる樹脂への「水に対して難溶性の成分」の吸着を可能
な限り排除する手段が提供される。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水に対して難溶性の配合成分を可溶化して
    得られる化粧料において、HLBが7以下の界面活性剤
    を、この水に対して難溶性の配合成分の樹脂への吸着防
    止成分として含んでなる化粧料。
  2. 【請求項2】HLBが7以下の界面活性剤とHLBが8
    以上の界面活性剤とを、重量比で1:8〜8:1の配合
    割合で含んでなる透明度が98以上の請求項1記載の化
    粧料。
JP9596996A 1996-03-25 1996-03-25 可溶化化粧料 Pending JPH09255530A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9596996A JPH09255530A (ja) 1996-03-25 1996-03-25 可溶化化粧料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9596996A JPH09255530A (ja) 1996-03-25 1996-03-25 可溶化化粧料

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09255530A true JPH09255530A (ja) 1997-09-30

Family

ID=14152028

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9596996A Pending JPH09255530A (ja) 1996-03-25 1996-03-25 可溶化化粧料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09255530A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158734A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Lion Corp 眼科用組成物及びソフトコンタクトレンズに対する吸着抑制方法
JP2006315974A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Shiseido Co Ltd 水性皮膚化粧料
JP2007326820A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Shiseido Co Ltd 透明液状洗浄料
JP2021063037A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社 資生堂 水性化粧料

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001158734A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Lion Corp 眼科用組成物及びソフトコンタクトレンズに対する吸着抑制方法
JP2006315974A (ja) * 2005-05-11 2006-11-24 Shiseido Co Ltd 水性皮膚化粧料
JP4491377B2 (ja) * 2005-05-11 2010-06-30 株式会社資生堂 水性皮膚化粧料
JP2007326820A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Shiseido Co Ltd 透明液状洗浄料
JP2021063037A (ja) * 2019-10-16 2021-04-22 株式会社 資生堂 水性化粧料

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW508246B (en) Stabilization of an unstable retinoid in oil-in-water emulsions for skin care compositions
TW592713B (en) Use of nanodispersions in cosmetic end formulations
JP4643377B2 (ja) 一相マイクロエマルション組成物、及びo/w超微細エマルション外用剤の製造方法
JP2009155326A (ja) 皮膚外用剤
CA2155763C (en) Cosmetic compositions
JP5540243B2 (ja) 日焼け止め化粧料
JPH10194922A (ja) 可溶化化粧料
JP2003292414A (ja) 油溶性成分安定化組成物及びその組成物を配合した化粧料、並びに油溶性成分の安定化方法
AU2003248432A1 (en) External skin preparation
JP2002138014A (ja) 微細エマルション組成物
JP2017178904A (ja) O/w型乳化皮膚外用組成物とその使用方法
JP2983311B2 (ja) 皮膚外用剤
JPH09255530A (ja) 可溶化化粧料
JP4834278B2 (ja) 天然物を基源とする乳化組成物
JPH07241457A (ja) 乳化組成物
JPS61227517A (ja) 皮膚化粧料
JP2004307414A (ja) W/o/wエマルション皮膚外用組成物およびその製造方法
JP2013189397A (ja) 皮膚化粧料
JPH10265332A (ja) 水中油型乳化組成物
JP2003267830A (ja) 液状化粧料
JPH10298029A (ja) 可溶化化粧料
JP2006298788A (ja) 半透明化粧料の製造方法
JPH10120521A (ja) 半透明化粧料
JPH10287524A (ja) 可溶化化粧料
WO1992006667A1 (en) External preparation for skin

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040323

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02