JPH09254951A - 紙製容器 - Google Patents

紙製容器

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Publication number
JPH09254951A
JPH09254951A JP7393596A JP7393596A JPH09254951A JP H09254951 A JPH09254951 A JP H09254951A JP 7393596 A JP7393596 A JP 7393596A JP 7393596 A JP7393596 A JP 7393596A JP H09254951 A JPH09254951 A JP H09254951A
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JP
Japan
Prior art keywords
thermoplastic resin
layer
resin
outer layer
inner layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP7393596A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideki Yamamoto
山本秀樹
Noriyuki Sasaki
規行 佐々木
Shigenori Morishima
繁徳 森嶋
Toshiya Naito
俊也 内藤
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】成形用型等の摩擦によって生ずる外層樹脂表面
の傷の発生が少なく、かつ、外層の樹脂がその内側の板
紙基材等と剥離する現象が殆ど生じない紙製容器の提
供。 【解決手段】板紙を基材とし、内層および外層がヒート
シール可能な熱可塑性樹脂からなる積層シートで形成さ
れた紙製容器において、内層を形成する熱可塑性樹脂の
軟化点よりも外層を形成する熱可塑性樹脂の軟化点の方
が少なくとも10°C以上、好ましくは20°C以上高
いことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、板紙を基材とし内
層および外層がヒートシール可能な熱可塑性樹脂からな
る積層シートを加熱成形して得られる紙製容器に関し、
特には紙カップ、紙製液体カートン、紙缶等に関する。
【0002】
【従来の技術】牛乳、コーヒー等の飲料やヨーグルト等
の液体食品を収納する、例えば紙カップの構造を説明す
ると、この紙カップは、下方に向かうに従って先細る円
筒状の胴部材と、ほぼ円形状で、かつ外周縁部が下向き
に起立した底部材とから成り、胴部材の下部内面に、底
部材の外周縁部の外面が接合し、さらに外周部を覆うよ
うに前記胴部材の下端縁部が内方に折り曲げられ、前記
底部材の外周縁部の内面に接合してなる底部構造を有す
るものである。
【0003】ここで、前記胴部材および底部材の層構成
を示すと、ポリエチレン/板紙/ポリエチレンとするこ
とが多く、使用するポリエチレンは一般的に軟化点;8
5〜95°C、融点;105〜115°C、密度;0.
91〜0.93の物性を有する低密度ポリエチレンが用
いられ、内層および外層とも同じ種類のポリエチレンで
ある場合が多い。ここで、軟化点とは、JIS K72
06(熱可塑性プラスチックのビカット軟化温度試験方
法)により測定したビカット軟化温度をいう。以下も同
様である。従って、胴部材下部内面と底部材外周縁部表
面、および胴部材下端縁部と底部材外周縁部裏面のそれ
ぞれの接合は熱風等を吹き付けることで容易に行える
が、内面側のポリエチレンを熱風等により加熱すると、
同時に外面側のポリエチレンも同様に加熱され軟化状態
になる。熱風等を吹き付けポリエチレンを加熱軟化させ
た後、胴部材の下端縁部を内方に折り曲げ、底部材の外
周縁部の外面と接合させるので、軟化状態になった外面
側のポリエチレンが成形用型と摩擦され、ポリエチレン
層に傷が付いたり、ポリエチレン層が板紙から剥離した
りすることがあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、板紙を基材
とし内層および外層がヒートシール可能な熱可塑性樹脂
からなる積層シートを加熱成形して得られる紙製容器に
関する上記のような問題点を除去するためになされたも
ので、成形用型等との摩擦によって生ずる外層樹脂表面
の傷の発生が少なく、かつ、外層の樹脂がその内側の板
紙基材等と剥離する現象が殆ど生じない紙製容器を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、板紙を基材と
し、内層および外層がヒートシール可能な熱可塑性樹脂
からなる積層シートで形成された紙製容器において、内
層を形成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも外層を形成す
る熱可塑性樹脂の軟化点の方が少なくとも10°C以上
好ましくは20°C以上高いことを特徴とする紙製容器
である。
【0006】上記のように本発明によれば、内層を形成
する熱可塑性樹脂よりも外層を形成する熱可塑性樹脂の
方が、その軟化点が少なくとも10°C以上高いので、
内層側から熱風等を吹き付けて内層側の熱可塑性樹脂を
軟化させても、外層側の熱可塑性樹脂は軟化せず、従っ
て紙製容器を成形する際、外層側の熱可塑性樹脂が成形
用型と擦れても外層樹脂表面の傷の発生は殆ど無く、か
つ、外層の樹脂がその内側の板紙基材等と剥離すること
も殆ど無い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の紙製容器を図1に示
す紙カップを例にして説明する。この紙カップの胴部材
20および底部材30に使用される積層シート10の層
構成は、図2に示すように、内層12/基材(板紙)1
1/外層13の3層構成から成り、内層の熱可塑性樹脂
として、例えば、低密度ポリエチレン樹脂(以下LDP
Eと略称する)を使用した場合、外層の熱可塑性樹脂と
しては、内層の熱可塑性樹脂であるLDPEよりも軟化
点が10°C以上高い樹脂である、例えば、直鎖状低密
度ポリエチレン樹脂(以下L−LDPEと略称する)、
高密度ポリエチレン樹脂(以下HDPEと略称する)、
ポリプロピレン樹脂(以下PPと略称する)等が好まし
く使用できる。なお、内層と基材(板紙)との間に、例
えばポリエステル樹脂、アルミニウム箔、金属蒸着層を
設けたポリエステル樹脂等のガスバリア層を設けた積層
シートであっても良い。
【0008】積層シート10は、基材となる板紙の表裏
に内層の熱可塑性樹脂と外層の熱可塑性樹脂を、押し出
しラミネーション法等公知の積層手段を用いて積層する
ことにより作製することができる。また、こうして作製
した積層シートに、打抜き、スリット等の作業を施し所
定の寸法形状を有する胴部材のブランクおよび底部材の
巻取りを得、この胴部材のブランクと底部材の巻取りを
一般的に使用されている紙カップ成形機にセットするこ
とにより紙カップを作製することができる。
【0009】紙カップ底部の成形は、図5(a)に示す
ように、円筒状の胴部材20の下部内面に、ほぼ円形状
で外周縁部が下向きに起立する底部材30の外周縁部の
外面が接合し、さらに図5(b)に示すように、外周部
を覆うように胴部材20の下端縁部が内方に折り曲げら
れ、底部材30の外周縁部の内面に接合して行われるの
であるが、この際、円筒状の胴部材20の下部内面と、
底部材30の外周縁部の外面に熱風を吹き付け、胴部材
内層面の熱可塑性樹脂を軟化させ、また底部材の外周縁
部の外層の熱可塑性樹脂をそれぞれ軟化させ、内方に折
り曲げた胴部材の内層面と底部材の外周縁部の外層を熱
により接合させる。胴部材の外層13の熱可塑性樹脂の
軟化点は、内層12の熱可塑性樹脂の軟化点よりも少な
くとも10°Cは高く設定してあるので、胴部材の内層
の熱可塑性樹脂が熱風により軟化してきても外層の熱可
塑性樹脂は軟化せず、従って、底部の成形時に紙カップ
の底部の胴部材の外面に成形用型のすり傷が付いたり、
外層の熱可塑性樹脂が基材から剥がれたりすることがな
く、見栄えの良い紙カップが成形できる。なお、胴部材
の形状は、下方に向かうに従い先細る円筒状に限らず、
上方に向かうに従い先細る円筒状や、円柱状であっても
構わない。また、本実施例では紙カップを例に挙げた
が、液体用等のカートン(図3参照)、紙缶(図4参
照)等についても同様のことがいえる。
【0010】
【実施例】以下に本発明の実施例をさらに具体的に説明
する。 〈実施例1〉内層12の熱可塑性樹脂としてLDPE
(軟化点 91°C、融点 107°C、密度 0.9
19)を、また、外層13の熱可塑性樹脂としてL−L
DPE(軟化点 113°C、融点 128°C、密度
0.915)を用意する。基材11である坪量320
g/m2 の板紙の表裏に、内層12として厚さ60μm
のLDPEを、外層13として厚さ20μmのL−LD
PEを、押出しラミネーション法によりラミネートし、
積層シート10を作製した(図2参照)。
【0011】積層シートから紙カップを作製する工程の
一例を記す。この積層シート10に打抜き、スリット等
の作業を施し、所定の寸法形状を有する扇形の胴部材の
ブランクを得た。また底部材は、板紙の両面に前記胴部
材に用いた内層12と同じLDPEを押出しラミネーシ
ョンによりラミネートし作製した。一般的な紙カップ成
形機を用いて、先ず胴部材のブランクは下方に向かうに
従って先細る円筒状の胴部材20に成形し、また、底部
材の巻取りはほぼ円形状であると共に、外周縁部が下向
きに起立する底部材30に打ち抜き、成形する。つい
で、図5(a)に示すように、前記胴部材20の下部内
面に、前記底部材30の外周縁部の外面を接合させなが
ら胴部材20の内面側と、底部材30の外面側に熱風5
0を吹き付ける。胴部材20内面側のLDPEは軟化す
るが、外側のL−LDPEはまだ軟化していない。この
状態で、底部材30の起立した外周部を覆うように胴部
材20の下端縁部を内方に折り返し、この折り返した胴
部材と底部材を圧着すると、折り返した胴部材の内面は
底部材の外面に融着して完全な底部構造を有する紙カッ
プとなる(図5(b)参照)。胴部材の内面に熱風を吹
き付け、内層のLDPEを軟化させても、胴部材の外層
のL−LDPEは、軟化点がLDPEと比較して22°
Cも高いため軟化せず、従って底部の成形時に紙カップ
底部の外面に成形用型との擦り傷が付いたり、外層のL
−LDPEが基材から剥がれたりすることがなく、外観
の優れた紙カップが作製できた。
【0012】〈実施例2〉外層の熱可塑性樹脂にHDP
Eを用いた例である。すなわち、外層13の熱可塑性樹
脂としてHDPE(軟化点 119°C、融点 132
°C、密度 0.944)を用い、基材(板紙)11と
内層12は実施例1と同じ素材を用いて実施例1と同様
の方法で積層シート10a(図2参照)を作製した。ま
た、紙カップの成形も実施例1と同様の方法で行った
(詳細な説明は省略する)。その結果は、胴部材の内面
に熱風を吹き付け、内層のLDPEを軟化させても、胴
部材の外層のHDPEは、軟化点がLDPEと比較して
28°Cも高いため軟化せず、従って底部の成形時に紙
カップ底部の外面に成形用型との擦り傷が付いたり、外
層のHDPEが基材から剥がれたりすることがなく、外
観の優れた紙カップが作製できた。
【0013】〈実施例3〉外層の熱可塑性樹脂にPPを
用いた例である。すなわち、外層13の熱可塑性樹脂と
してPP(軟化点 121°C、融点140°C、密度
0.890)を用い、基材(板紙)11と内層12は
実施例1と同じ素材を用いて実施例1と同様の方法で積
層シート10b(図2参照)を作製した。また、紙カッ
プの成形も実施例1と同様の方法で行った(詳細な説明
は省略する)。その結果は、胴部材の内面に熱風を吹き
付け、内層のLDPEを軟化させても、胴部材の外層の
PPは、軟化点がLDPEと比較して30°C高いため
軟化せず、従って底部の成形時に紙カップ底部の外面に
成形用型との擦り傷が付いたり、外層のPPが基材から
剥がれたりすることがなく、外観の優れた紙カップが作
製できた。
【0014】
【発明の効果】上記のように本発明の紙製容器は、胴部
材の内層を形成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも外層を
形成する熱可塑性樹脂の軟化点の方が少なくとも10°
C高く設定したので、積層シートを紙製容器に成形した
際、つぎのような効果を生じる。すなわち、先ず、内層
を形成する熱可塑性樹脂が熱成形される温度まで加熱さ
れても外層を形成する熱可塑性樹脂は軟化され難く、成
形用型等との摩擦によって生ずる外層樹脂表面の傷の発
生が少なくなる。また、つぎに、外層を形成する熱可塑
性樹脂が軟化され難いため、内層を形成する熱可塑性樹
脂は十分加熱されるので、加熱成型時に外層樹脂と基材
との間の接着強度が低下することが少ない。その結果成
形用型等との摩擦によって生ずる外層樹脂が基材と剥離
するような現象が少なくなり、接着強度の良好な紙製容
器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙製容器の一実施例である紙カップの
形状例を示す説明図である。
【図2】本発明の紙製容器の胴部材を構成する積層シー
トの断面説明図である。
【図3】本発明の紙製容器の別の実施例である液体用等
カートンの形状例を示す説明図である。
【図4】本発明の紙製容器のさらに別の実施例である紙
缶の形状例を示す説明図である。
【図5】(a)は、紙カップ成形時における、胴部材の
下部内面に底部材の外周縁部の外面を接合させた状態を
示す断面説明図であり、(b)は、この胴部材の下端縁
部を内方に折り返し、折り返した胴部材の内面を底部材
の外面に融着させた状態を示す断面説明図である。
【符号の説明】
1‥‥紙カップ 2‥‥液体用等カートン 3‥‥紙缶 10‥‥積層シート 10a‥積層シート 10b‥積層シート 11‥‥基材(板紙) 12‥‥内層 13‥‥外層 20‥‥胴部材 30‥‥底部材 40‥‥成形用型 50‥‥熱風
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 内藤 俊也 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】板紙を基材とし、内層および外層がヒート
    シール可能な熱可塑性樹脂からなる積層シートで形成さ
    れた紙製容器において、 内層を形成する熱可塑性樹脂の軟化点よりも外層を形成
    する熱可塑性樹脂の軟化点の方が少なくとも10°C以
    上、好ましくは20°C以上高いことを特徴とする紙製
    容器。
JP7393596A 1996-03-28 1996-03-28 紙製容器 Pending JPH09254951A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7393596A JPH09254951A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 紙製容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7393596A JPH09254951A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 紙製容器

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JPH09254951A true JPH09254951A (ja) 1997-09-30

Family

ID=13532485

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7393596A Pending JPH09254951A (ja) 1996-03-28 1996-03-28 紙製容器

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JP (1) JPH09254951A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340187A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Dainippon Printing Co Ltd ポリマー電池用包装材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000340187A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Dainippon Printing Co Ltd ポリマー電池用包装材料

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