JPH09254604A - タイヤ脱着補助装置 - Google Patents

タイヤ脱着補助装置

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JPH09254604A
JPH09254604A JP6656996A JP6656996A JPH09254604A JP H09254604 A JPH09254604 A JP H09254604A JP 6656996 A JP6656996 A JP 6656996A JP 6656996 A JP6656996 A JP 6656996A JP H09254604 A JPH09254604 A JP H09254604A
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tire
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JP6656996A
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English (en)
Inventor
Mitsuaki Yamamoto
光明 山本
Shigemi Negami
繁美 根上
Tomohiro Ito
智広 伊藤
Yoshitada Suzuki
義忠 鈴木
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】タイヤを昇降させる機能を確保しつつ、タイヤ
を地面に立てた状態にしたまま、それらの隙間に対し、
タイヤを支持するための部材を配置できるようにする。
タイヤの車軸への脱着における、人手によるタイヤの持
ち上げ作業を不要にし、タイヤ脱着作業の作業性をさら
に向上させる。 【解決手段】タイヤ脱着補助装置はタイヤ載置部19及び
昇降機構を備える。タイヤ載置部19は、タイヤ・リム組
付体の外周面の互いに異なる位置に接触する2本以上の
ローラ33を有する。ローラ33は、隣のローラ33との間隔
が組付体の直径よりも狭くなるように配置される。昇降
機構は一対のリンク機構39を備え、最下位置と所定位置
との間でローラ33を昇降させる。最下位置は、組付体を
地面に立てた状態において、ローラ33が組付体の上昇の
ためにその外周面に接触する接触位置よりも低い位置で
あり、所定位置は前記接触位置よりも高い位置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はタイヤの脱着作業を
補助する装置に係り、より詳しくは、ディスクホイール
のリムにタイヤを装着保持したタイヤ・リム組付体を、
車軸に脱着する作業に適したタイヤ脱着補助装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ディスクホイールのリムにタイヤ
を装着したタイヤ・リム組付体を車軸に取り付ける作業
に関し、その作業を補助する装置が種々提案されてい
る。例えば、実開平2−38202号公報に開示された
装置は、複数本のガイドバーが立設された台座と、タイ
ヤとの接触箇所に複数本のローラを有するタイヤ受け具
と、てこバーとを備える。
【0003】この装置を用いてタイヤの装着作業を行う
際には、台座のガイドバーにタイヤ受け具を上下動可能
に取り付け、同タイヤ受け具のローラ上にタイヤ・リム
組付体を立てる。タイヤ受け具と台座との間にてこバー
の一端を差し込み、同てこバーの他端を手又は足で上下
に動かす。すると、タイヤ受け具がガイドバーに沿って
上下動する。てこバーの操作によってタイヤ受け具の高
さ、すなわちタイヤ・リム組付体の高さを調整した後、
その高さに保持しローラ上でタイヤ・リム組付体を回転
させてディスクホイールのボルト孔の位置をハブボルト
に合わせる。従って、作業者はタイヤ・リム組付体の高
さ調整、及び回転方向の位置調整を比較的簡単な作業で
行うことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した公
報のタイヤ脱着補助装置ではタイヤ・リム組付体を地面
に立てたままの状態で、同組付体と地面との間に台座及
びタイヤ受け具を配置することが困難である。このた
め、作業者はタイヤを直接持ち上げてタイヤ受け具のロ
ーラ上に立てなければならず、その分、作業性が損なわ
れるという問題があった。
【0005】本発明は前述した事情に鑑みてなされたも
のであり、その目的はタイヤを昇降させる機能を確保し
つつ、タイヤを地面に立てた状態にしたまま、それらの
隙間に対し、タイヤを支持するための部材を配置できる
ようにし、タイヤの車軸への脱着における、人手による
タイヤの持ち上げ作業を不要にし、タイヤ脱着作業の作
業性をさらに向上させることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載の第1の発明は、タイヤの外周面の互
いに異なる位置に接触する2つ以上の支持部材を有し、
かつ同支持部材が、隣の支持部材との間隔が前記タイヤ
の直径未満となるように配置されたタイヤ載置部と、前
記タイヤの外周面を地面に接触させた状態において前記
支持部材が同外周面に接触する接触位置よりも低い最下
位置と、前記接触位置よりも高い所定位置との間で前記
タイヤ載置部を昇降させる昇降機構とを備えている。
【0007】上記第1の発明におけるタイヤ脱着作業時
には、交換に用いられるタイヤを地面に立て、タイヤ載
置部の支持部材を最下位置に配置する。最下位置は、支
持部材のタイヤとの接触位置よりも低い。つまり、支持
部材が最下位置に配置された状態では同支持部材は地面
とその上に立てられたタイヤとの隙間に入り込んでい
る。
【0008】次に、昇降機構を作動させてタイヤ載置部
を上昇させる。この上昇の過程で支持部材がタイヤの外
周面に接触する。隣り合う支持部材の間隔はタイヤの直
径未満に設定されている。このため、さらに昇降機構に
よりタイヤ載置部を上昇させると、タイヤが支持部材に
よって持ち上げられる。支持部材の上昇は、前記タイヤ
との接触位置よりも高い所定位置まで可能である。この
ようにタイヤは、地面に接した状態から所定の位置(例
えばタイヤを車軸に取り付けることの可能な位置)ま
で、昇降機構によって昇降させられる。従って、作業者
はタイヤの脱着に際し、タイヤを一旦持ち上げて支持部
材上に載せなくてもよい。
【0009】請求項2に記載の第2の発明は、前記第1
の発明の構成に加え、前記昇降機構が、地面との接触部
を有し、かつ前記タイヤ載置部に第1軸により回動可能
に支持された第1リンクと、地面との接触部を有し、か
つ前記タイヤ載置部に第2軸により回動可能に支持され
た第2リンクと、前記第1リンク及び第2リンク間に設
けられ、第1リンクの第1軸を挟んで接触部とは反対側
の箇所と、前記第2リンクの第2軸及び接触部間の箇所
とを連結する第3リンクとを備え、前記第2リンク及び
第2リンクを互いに逆方向へ回動させることにより両接
触部の間隔を変更し、前記最下位置と所定位置との間で
前記支持部材を昇降させるものである。
【0010】上記第2の発明では、第1〜第3リンクの
いずれかに力が加えられると、その力が他のリンクに伝
達され、すべてのリンクが作動する。例えば、第1リン
クが第1軸を支点として回動させられると、その回動が
第3リンクによって第2リンクに伝達され、同第2リン
クが第2軸を支点として第1リンクとは逆方向に回動さ
せられる。第1リンク及び第2リンクの回動にともない
両接触部の間隔が変化し、支持部材が最下位置と所定位
置との間で昇降する。また、第2リンクが第2軸を支点
として回動させられると、その回動が第3リンクによっ
て第1リンクに伝達され、同第1リンクが第1軸を支点
として第2リンクとは逆方向に回動させられる。第1リ
ンク及び第2リンクの回動にともない両接触部の間隔が
変化し、支持部材が最下位置と所定位置との間で昇降す
る。
【0011】請求項3に記載の第3の発明は、第2の発
明の構成に加え、前記支持部材が最下位置にあるとき、
前記第1リンク及び第2リンクが、両接触部の間隔を広
げて同支持部材を下降させる方向へ回動するのを規制す
るためのストッパを設けている。
【0012】上記第3の発明では、支持部材が最下位置
にあるときには、第1リンク及び第2リンクの回動がス
トッパによって規制される。規制される回動の方向は、
両リンクが地面に対する両接触部の間隔を広げてタイヤ
載置部を下降させる方向である。従って、支持部材が最
下位置にあるとき、作業者が特別に昇降機構に力を加え
なくても、同タイヤ載置部のそれ以上の下降が止められ
る。
【0013】請求項4に記載の第4の発明は、第2の発
明の構成に加え、前記両接触部が車輪により構成され、
その少なくとも一つには、前記支持部材の上昇時におい
て、両車輪の間隔を狭めて同支持部材を上昇させる方向
へのみ同車輪が転動するのを許容するためのラチェット
部を設けている。
【0014】上記第4の発明では、車輪はラチェット部
によって許容される方向にのみ転動する。この方向は、
両車輪の間隔を狭めて支持部材を上昇させる方向であ
る。一方、支持部材の上昇時には両車輪が地面に接して
いる。従って、作業者が昇降機構に力を加え、車輪を転
動させながら第1リンク及び第2リンクを互いに反対方
向へ回動させると、支持部材が最下位置から所定位置へ
向けて上昇する。支持部材の所定位置への到達後、作業
者が昇降機構に力を加えなくなると、支持部材は自重に
より下降しようとする。すなわち、第1リンク及び第2
リンクは、両車輪の間隔を広げる方向へ回動しようとす
る。しかし、このときには前記回動方向に対応する方向
への車輪の転動がラチェット部によって規制される。こ
のため、作業者が特に昇降機構に力を加えなくても、タ
イヤが載せられた支持部材を所定位置に保持することが
可能となる。
【0015】請求項5に記載の第5の発明は、第2の発
明の構成に加え、前記第2軸と、前記第2リンクにおい
て第3リンクが連結された箇所との間隔は、前記支持部
材が最下位置にあるときには地面に平行となり、同支持
部材が所定位置にあるときには車軸に平行となる大きさ
に設定されている。
【0016】上記第5の発明によると、支持部材は最下
位置にあるとき地面に対し平行になる。このため、地面
と、その上に立てられたタイヤとの隙間が小さな場合で
あっても、同支持部材をその隙間に確実に挿入し、最下
位置に配置することが可能である。また、支持部材は所
定位置にあるとき車軸に平行となる。すなわち、同支持
部材上に載せられたタイヤの回転中心も車軸に平行とな
る。この状態のタイヤを車軸に取り付ける際には、同タ
イヤの載せられたタイヤ脱着補助装置を車軸側へ移動さ
せればよい。従って、車軸が地面に対し傾いている場合
であっても、タイヤを車軸の傾きに合わせて傾ける必要
はない。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、第1〜第4の発明を具体化
した一実施の形態を図1〜図12に従って説明する。
【0018】図12は車両の車軸(ドライブシャフト)
9及びその周辺部分を示している。車軸9にはタイヤと
してのタイヤ・リム組付体11が装着される。この装着
のために、車軸9の端部には複数本のハブボルト10を
有するハブ8が固定されている。車軸9の軸線Aは地面
Gに対してほぼ平行となっている。図10,11に示す
ようにタイヤ・リム組付体11は、リム12を有するデ
ィスクホイール14と、そのリム12の外周に装着され
たタイヤ本体16とから構成されている。ディスクホイ
ール14には、ハブボルト10を挿通するための複数の
ボルト孔15が開けられている。
【0019】図1〜図3はタイヤ・リム組付体11の車
軸9への装着を補助するタイヤ脱着補助装置を示してい
る。同装置は大別して、タイヤ・リム組付体11を載せ
るためのタイヤ載置部19と、この載置部19を昇降さ
せるための昇降機構とからなる。まず、タイヤ載置部1
9について説明すると、同載置部19は基部20と、そ
の基部20に回転可能に取り付けられた複数の支持部材
とを有する。基部20は一つの本体フレーム21と、二
つのサイドフレーム24とからなる。本体フレーム21
は、その全体が左右方向(図2では上下方向)にまっす
ぐに延びている。本体フレーム21の中央部分には補助
ローラ22が支持されている。補助ローラ22の一部は
本体フレーム21の前面(図2の左側面)から露出して
おり、この露出部分においてタイヤ本体16後面に接触
するようになっている。
【0020】各サイドフレーム24は取付部25及び延
出部28を備え、全体として平面L字状をなすように屈
曲形成されている。各サイドフレーム24はその取付部
25において前記本体フレーム21の端部に取り外し可
能に連結されている。左右の両サイドフレーム24が本
体フレーム21に連結された状態では、取付部25が本
体フレーム21と同一方向へ延び、延出部28が互いに
平行に前方へ向けて延びる。従って、基部20は全体と
して平面コ字状をなす。
【0021】ここで、本体フレーム21に対する両サイ
ドフレーム24の連結構造について説明すると、図4〜
図6に示すように、本体フレーム21の両端部(図では
片方のみ示している)にはそれぞれ連結金具29が固定
されている。各連結金具29には、同金具29の上面に
おいて開口する二つの凹所30が設けられており、ここ
にロックボール31がそれぞれ出没可能に収容されてい
る。各凹所30内には、ロックボール31を同凹所30
から押し出す方向へ付勢するスプリング32が圧縮状態
で配設されている。凹所30の開口部には、ロックボー
ル31の凹所30からの脱落を防止するための係止突部
(図示略)が設けられている。この係止突部は、例えば
ロックボール31を凹所30に没入させた状態におい
て、同凹所30の開口部の周囲を中心方向へ変形させる
ことによって形成することができる。一方、取付部25
において前記凹所30に対応する箇所には丸孔26が開
けられている。そして、取付部25の端部が連結金具2
9の外側に被せられ、凹所30から若干量突出したロッ
クボール31が対応する丸孔26に係入されることによ
って、本体フレーム21及びサイドフレーム24が連結
されている。
【0022】図1〜図3に示すように各延出部28の内
側近傍には、支持部材としてのローラ33が取り付けら
れている。両ローラ33は延出部28に沿って前後方向
へ延びている。両ローラ33の間隔L1はタイヤ本体1
6の直径d1よりも小さな値に設定され、同ローラ33
がタイヤ本体16の外周面17の互いに異なる位置に接
触して同タイヤ本体16を下側から支えることが可能と
なっている。
【0023】さらに、一方のサイドフレーム24にはポ
ール34が設けられている。ポール34は、両ローラ3
3上のタイヤ・リム組付体11が後方へ倒れるのを規制
するための機構(タイヤ支え機構)を構成している。ポ
ール34はサイドフレーム24の屈曲部分に傾動可能に
取り付けられた基端部35と、その基端部35に連結さ
れた作用部36とを備えている。作用部36の基端部3
5に対する連結構造は、前述した本体フレーム21に対
するサイドフレーム24の連結構造と同様である。すな
わち、基端部35には連結金具(図示略)が固定されて
おり、ここに作用部36が被せられている。そして、連
結金具及び作用部36がロックボール、スプリング等に
よって連結されている。
【0024】サイドフレーム24の上面には一対の挟持
片37が突設され、それらの間に前記基端部35が圧入
されている。そして、両挟持片37及び基端部35がボ
ルト及びナットによって締結されている。両挟持片37
の圧接に基づく摩擦によりポール34が基部20に対し
任意の角度に保持される。
【0025】次に、前述した両ローラ33を最下位置と
所定位置との間で昇降させるための昇降機構について説
明する。ここで、最下位置は、図3,10に示すように
タイヤ本体16の外周面17を地面Gに接触させた状態
において両ローラ33が同外周面17に接触する接触位
置よりも低く、かつ地面Gよりも高い(地面Gから上方
へ離間した)位置である。これに対し、所定位置は、図
11に示すように前記接触位置よりも高い位置(タイヤ
・リム組付体11の回転中心が車軸9に対応する位置)
である。
【0026】図1〜図3に示すように昇降機構は、前述
したサイドフレーム24の外側に設けられた一対のリン
ク機構39を備える。各リンク機構39は互いに同一構
成であるので、ここでは一方(図の左側)のリンク機構
39についてのみ説明し、他方については説明を省略す
る。
【0027】各サイドフレーム24の屈曲部分には後方
へ向けて一つの支持片27が突設され、本体フレーム2
1の中央部分には一対の支持片23が互いに離間した状
態で後方へ突設されている。これらの支持片23,27
には第1軸としてのシャフト40が回動可能に支持され
ている。シャフト40は一本の本体シャフト41と、そ
の左右両端に連結された二本のサイドシャフト42とを
備えている。本体シャフト41に対する両サイドシャフ
ト42の連結構造は、前述した本体フレーム21に対す
る両サイドフレーム24の連結構造と同様である。すな
わち、本体シャフト41の両端には連結金具(図示略)
が固定されており、ここにサイドシャフト42が被せら
れている。そして、連結金具及びサイドシャフト42が
ロックボール、スプリング等によって連結されている。
【0028】本体シャフト41上には操作レバー43が
固定されている。操作レバー43は、本体シャフト41
上において両支持片23によって挟まれた箇所に取り付
けられた基端部44と、その基端部44に連結された操
作部45とを備えている。基端部44に対する操作部4
5の連結構造は、本体フレーム21に対する両サイドフ
レーム24の連結構造と同様である。すなわち、基端部
44には連結金具(図示略)が固定されており、ここに
操作部45が被せられ、両者がロックボール、スプリン
グ等によって連結されている。操作レバー43は、図1
0に示すように地面Gに対し大きく傾斜する位置と、図
11に示すように地面Gに対しほぼ平行となる位置との
間で傾動可能である。この傾動によりシャフト40が回
動させられる。
【0029】図1,2に示すように、前記シャフト40
の両端部は対応する支持片27から外側方へ突出してお
り、この突出部分には、板状をなす第1リンク46が一
体回転可能に取り付けられている。第1リンク46の一
端には、地面Gとの接触部としての後部車輪47が支持
されている。一方、各延出部28の外側面前端には、板
状をなす第2リンク48が第2軸50により回動可能に
取り付けられている。第2リンク48の一端には、地面
Gとの接触部としての前部車輪49が支持されている。
【0030】第1リンク46及び第2リンク48は第3
リンク52によって接続されている。より詳しくは、第
3リンク52の後端は第1リンク46においてシャフト
40を挟んで後部車輪47とは反対側の端部に連結され
ている。第3リンク52の前端は、第2リンク48にお
いて第2軸50と前部車輪49との間の箇所に連結され
ている。このようにして構成されたリンク機構39で
は、第1リンク46の回動が第3リンク52によって第
2リンク48に伝達され、第2リンク48が第1リンク
46とは反対方向へ回動させられる。すると、前後両車
輪49,47の間隔L4(図11参照)が変化し、前記
最下位置と所定位置との間で両ローラ33が昇降させら
れる。別の表現をすると、リンク機構39は操作レバー
43の傾動をタイヤ載置部19の昇降運動に変換する機
能を有する。
【0031】ここで、図10に示すように第2軸50
と、第2リンク48において第3リンク52の前端が連
結された箇所との間隔L2は、両ローラ33が最下位置
にあるときには地面Gに平行となり、同ローラ33が所
定位置にあるときには車軸9に平行となる大きさに設定
されている。
【0032】また、本実施の形態では、図1に示すよう
に前記第2軸50が第2リンク48よりも外側方へ突出
し、この突出部分にナット51が螺合されている。この
ナット51が、第3リンク52の動きを規制するストッ
パとして機能するようになっている。より詳しくは、両
ローラ33が最下位置にあるとき図10に示すように第
3リンク52がナット51に当接し、第1リンク46及
び第2リンク48が、それ以上前後両車輪49,47の
間隔L4を広げてタイヤ載置部19を下降させる方向へ
回動することが規制される。なお、両ローラ33が最下
位置にあるときに第3リンク52をナット51に当接さ
せることが重要である。この条件を満たすために、例え
ば第3リンク52の一辺に円弧状の切欠き53を形成し
てもよい。
【0033】さらに、左右の両後部車輪47にはラチェ
ット部54が設けられている。図7〜図9に示すよう
に、第1リンク46の車輪側端部の内側には本体ケース
55が固定され、その開口部がカバー56によって閉塞
されている。第1リンク46、本体ケース55及びカバ
ー56には支軸58が回転可能に挿通され、その支軸5
8の外端には前述した後部車輪47がボルト59によっ
て固定されている。一方、本体ケース55内において支
軸58の外周にはギヤ60が一体形成されている。
【0034】本体ケース55内の前記ギヤ60の上方に
は一対のロックプレート62,65がハの字状をなすよ
うにして配置されている。各ロックプレート62,65
の上端部は本体ケース55の底部に対し軸63,66に
より回動可能に支持されている。本体ケース55内にお
いて軸63,66よりも下方には各ロックプレート6
2,65をギヤ60側へ付勢するスプリング64,67
が圧縮状態で配設されている。図7において左側のロッ
クプレート62は、ギヤ60の歯61に係合及び離脱す
ることにより、同ギヤ60の反時計回り方向の回転を許
容し、時計回り方向の回転を規制する。右側のロックプ
レート65はギヤ60に係合及び離脱することにより、
同ギヤ60の時計回り方向の回転を許容し、反時計回り
方向の回転を規制する。
【0035】本体ケース55内の両ロックプレート6
2,65間にはほぼ扇状をなし、かつ操作つまみ69を
有する切換えレバー68が回動可能に設けられている。
カバー56において、切換えレバー68の回動にともな
う操作つまみ69の軌跡に対応する箇所には円弧状の孔
57が開けられており、ここに操作つまみ69が挿通さ
れている。カバー56表面の前記孔57の近傍には、
「正転」、「中立」、「逆転」という文字が付されてい
る。操作つまみ69が「中立」の文字の近傍に位置する
とき、切換えレバー68は両ロックプレート62,65
をともに外方へ押圧してギヤ60から離間させる。この
ため、ギヤ60は時計回り方向にも反時計回り方向にも
回転可能となる。
【0036】操作つまみ69が「逆転」の文字の近傍に
位置するとき、切換えレバー68は右側のロックプレー
ト65のみを押圧してギヤ60から離間させる。このと
き、左側のロックプレート62によりギヤ60の反時計
回り方向の回転が許容され、時計回り方向の回転が規制
される。操作つまみ69が「正転」の文字の近傍に位置
するとき、切換えレバー68は左側のロックプレート6
2を押圧してギヤ60から離間させる。このとき、右側
のロックプレート65によりギヤ60の時計回り方向の
回転が許容され、反時計回り方向の回転が規制される。
【0037】次に、前記のように構成されたタイヤ脱着
補助装置を用い、車軸9から離れた箇所にあるタイヤ・
リム組付体11を搬送し、同車軸9に取り付ける作業に
ついて説明する。
【0038】まず、タイヤ・リム組付体11を地面Gに
立てた状態にする。操作つまみ69を「中立」に位置さ
せ、ラチェット部54の両ロックプレート62,65を
ギヤ60から離間させる。この状態では、両ロックプレ
ート62,65がギヤ60の歯61に噛み合わずに後部
車輪47の転動方向が規制されない。タイヤ脱着補助装
置を前進させることも後退させることも可能である。
【0039】なお、この際、タイヤ脱着補助装置を後退
させないのであれば、操作つまみ69を「正転」の位置
までスライドさせ、左側のロックプレート62のみをギ
ヤ60から離間させ、右側のロックプレート65によっ
てギヤ60の回転をロック及び解除するようにしてもよ
い。この場合には後部車輪47の前方への転動のみが許
容され、後方への転動、ひいてはタイヤ脱着補助装置の
後退が規制される。
【0040】図3,10に示すように、操作部45を把
持して操作レバー43を地面Gに対し大きく傾斜させた
状態に保ち、両ローラ33を最下位置に保持する。この
最下位置は、両ローラ33のタイヤ本体16との接触位
置よりも低い。このため、タイヤ・リム組付体11を移
動させたり持ち上げたりしなくても、両ローラ33をタ
イヤ・リム組付体11の下半部と地面Gとの隙間に挿入
することが可能である。
【0041】両ローラ33の挿入後に操作部45を把持
し、シャフト40を支点として操作レバー43を図10
の時計回り方向へ回動させ(押し下げ)、両第1リンク
46を同方向へ回動させる。この回動にともない両第3
リンク52が斜め後ろ上方へ引っ張られ、両第2リンク
48が第2軸50を支点として反時計回り方向へ回動さ
せられる。第1リンク46及び第2リンク48の回動に
より前後車輪49,47の間隔L4(図11参照)が若
干狭まり、両ローラ33が地面Gに平行な状態を保ちな
がら上昇する。この上昇の過程で両ローラ33がタイヤ
本体16の外周面17に接触する。両ローラ33の間隔
L1はタイヤ本体16の直径d1よりも狭い(図3参
照)。このため、さらに操作レバー43を押し下げて両
リンク機構39によりタイヤ載置部19を上昇させる
と、タイヤ・リム組付体11が両ローラ33によって持
ち上げられる。
【0042】操作レバー43の押し下げによりタイヤ・
リム組付体11が地面Gから離れたら、その操作レバー
43を押し下げたままで(タイヤ・リム組付体11を地
面Gから離した状態に保ったままで)、タイヤ脱着補助
装置を車軸9に向けて移動させる。このとき、ポール3
4は両ローラ33に載せられたタイヤ・リム組付体11
が後方へ倒れるのを規制する。タイヤ・リム組付体11
を車軸9の近傍まで搬送した後、タイヤ脱着補助装置を
その位置に停止させる。
【0043】操作レバー43を押し下げたまま,あるい
は一旦戻してタイヤ・リム組付体11を地面Gに接触さ
せる。操作つまみ69の位置を「中立」から「正転」に
切換え、左側のロックプレート62のみをギヤ60から
離間させ、右側のロックプレート65をギヤ60に係合
及び離脱させて、後部車輪47が前方へのみ転動し得る
状態にする。操作レバー43を押し下げシャフト40を
回動させる。すると、両第1リンク46がシャフト40
を支点として図10の時計回り方向へ回動する。このと
きには、ラチェット部54のギヤ60がスプリング67
に抗し右側のロックプレート65の下端部を押圧しなが
ら回転し、後部車輪47が前方へ転動する。この転動に
ともないロックプレート65の下端部がギヤ60の各歯
61に係合及び離脱して同ギヤ60の回転をロック及び
解除する。
【0044】第1リンク46の回動にともない両第3リ
ンク52が斜め後ろ上方へ引っ張られ、両第2リンク4
8が第2軸50を支点として反時計回り方向へ回動す
る。第1リンク46及び第2リンク48の回動により前
後両車輪49,47の間隔L4が狭まり、両ローラ33
が地面Gに平行な状態を保ちながら上昇する。両ローラ
33の上昇は、前記タイヤ本体16との接触位置よりも
高い所定位置まで可能である。両ローラ33の上昇にと
もないタイヤ・リム組付体11が持ち上げられる。
【0045】第1リンク46が一定角度ずつ回動して後
部車輪47が一定角度転動する毎に、右側のロックプレ
ート65が係合及び離脱するギヤ60の歯61が変化す
る。同ロックプレート65が歯61に係合する毎にギヤ
60の回転がロックされ、そのときの回動角度に第1リ
ンク46が保持される。第1リンク46に対し第3リン
ク52によって連結された第2リンク48も、そのとき
の回動角度に保持される。タイヤ・リム組付体11がそ
のときの高さに保持される。
【0046】目視により、タイヤ・リム組付体11の回
転中心が車軸9にほぼ一致するのを確認するまで操作レ
バー43を押し下げる。一致の確認後、操作レバー43
の押し下げを止めれば、その操作レバー43を保持しな
くてもタイヤ・リム組付体11はその高さに保持され
る。図11に示すように、第1リンク46及び第2リン
ク48が地面Gに対しほぼ垂直となる。この状態で、タ
イヤ・リム組付体11のボルト孔15がハブボルト10
に合致するように、同タイヤ・リム組付体11をローラ
33上で回転させる。両者15,10が合致したところ
でタイヤ・リム組付体11を車軸9側へ移動させて、同
ボルト孔15にハブボルト10を挿通させた後、同ハブ
ボルト10にナット51を締め付ける。すると、タイヤ
・リム組付体11が車軸9に取り付けられる。
【0047】タイヤ・リム組付体11の車軸9への取付
後には、操作つまみ69を「正転」から「中立」へ切換
える。このようにすれば、タイヤ脱着補助装置を図11
から図10の状態に復帰させ,同装置をタイヤ・リム組
付体11の下から引き出すことができる。
【0048】なお、詳しい説明は省略するが、車軸9か
らタイヤ・リム組付体11を取り外すときには、前記と
逆の手順に従って各操作を行えばよい。すなわち、ロー
ラ33を所定位置に保持しておき、タイヤ・リム組付体
11を車軸9から引き抜き、これをローラ33上に載せ
る。ローラ33を所定位置に保持し、あるいは適当な高
さ(例えば最下位置)まで下げ、タイヤ脱着補助装置を
タイヤの収納場所まで搬送する。
【0049】タイヤ脱着補助装置の不使用時には、サイ
ドフレーム24を外側方へ引っ張る。すると、ロックボ
ール31に対し、これをスプリング32に抗して下方へ
押圧する力がサイドフレーム24から加わる。ロックボ
ール31が丸孔26から外れ凹所30内に没入し、同ロ
ックボール31による連結金具29及びサイドフレーム
24の連結が解除される。この解除により、本体フレー
ム21から両サイドフレーム24が外れる。
【0050】同様にして、シャフト40の両サイドシャ
フト42を外側方へそれぞれ引っ張る。すると、ロック
ボール等による連結が解除され、連結金具から両サイド
シャフト42が外れる。また、操作レバー43の基端部
44から操作部45を引っ張ると、ロックボール等によ
る連結が解除され、連結金具から操作部45が外れる。
ポール34の基端部35から作用部36を引っ張ると、
ロックボール等による連結が解除され、連結金具から作
用部36が外れる。タイヤ脱着補助装置が複数のパーツ
に分解される。
【0051】このように本実施の形態によると、タイヤ
・リム組付体11を地面Gに立てたままで両者11,G
の間にローラ33を配置することが可能である。タイヤ
・リム組付体11を、地面Gに接した状態から所定の位
置(タイヤ・リム組付体11の回転中心が車軸9に対向
する位置)まで、タイヤ脱着補助装置によって上昇させ
ることができる。従って、作業者はタイヤ本体16をタ
イヤ脱着補助装置に載せるために、一旦持ち上げなくて
もすむ。
【0052】また、第1リンク46が回動させられる
と、その回動は第3リンク52によって第2リンク48
に伝達され、同リンク48が第1リンク46とは反対方
向へ回動し、両ローラ33が昇降させられる。このた
め、第1リンク46に力を加えてこれを回動させるだけ
でタイヤ・リム組付体11を昇降させることができる。
【0053】また、両ローラ33が最下位置にあるとき
には、第1リンク46の回動がナット51によって規制
される。規制される回動の方向は、同リンク46が前後
両車輪49、47の間隔L4を広げて両ローラ33を下
降させる方向である。従って、操作レバー43を地面G
に対し大きく傾斜した状態に保持する等、作業者が特別
にタイヤ脱着補助装置に力を加えなくても、同ローラ3
3が最下位置よりも下方へ下降するのを止めることがで
きる。ローラ33、基部20等が地面Gに触れ、タイヤ
脱着補助装置の移動の際の抵抗となったり、地面Gとの
接触によりローラ33等に傷が付いたりするのを防止で
きる。
【0054】さらに、後部車輪47の後方への転動はラ
チェット部54によって規制される。このため、作業者
は操作レバー43を押し下げてタイヤ・リム組付体11
の回転中心を一旦車軸9の高さまで上昇させれば、操作
レバー43を保持しなくても、タイヤ・リム組付体11
が載せられた両ローラ33をその高さに保持することが
できる。
【0055】本実施の形態は前述した事項以外にも次に
示す特徴を有する。 (a)シャフト40上に第1リンク46を回動させるた
めの操作レバー43を固定している。このため、作業者
は操作レバー43を回動操作するだけで第1リンク4
6、ひいては第2リンク48を回動させて両ローラ33
を昇降させることができる。
【0056】(b)タイヤ載置部19のローラ33を基
部20に取り付けている。このため、支持部材が回転し
ない場合に比べ、作業者は両ローラ33上に載せられた
タイヤ・リム組付体11を少ない力で回転させて、ボル
ト孔15の位置をハブボルト10に容易に合わせること
ができる。加えて、本体フレーム21にも補助ローラ2
2を取り付け、このローラ22の一部を本体フレーム2
1の前面から露出させている。このため、タイヤ本体1
6の後面をローラ33に接触させれば、さらにタイヤ・
リム組付体11が回転しやすくなり、ボルト孔15の位
置合わせが容易となる。
【0057】(c)リンク機構39をタイヤ載置部19
の両側に設け、両第1リンク46を共通のシャフト40
によって相互に連結している。このため、作業者はシャ
フト40を回転させるだけで一度に両リンク機構39を
作動させてタイヤ・リム組付体11を昇降させることが
できる。
【0058】(d)サイドフレーム24の屈曲部分にポ
ール34を設けている。このポール34の配設箇所は、
タイヤ・リム組付体11の後側である。このため、両ロ
ーラ33上のタイヤ・リム組付体11の後方への動きを
このポール34によって規制し、同組付体11が不意に
後方(作業者側)へ倒れるのを防止できる。作業者はタ
イヤ・リム組付体11を手等で支えなくてもよい。
【0059】(e)前述したポール34をサイドフレー
ム24に回動可能に取り付けている。しかも、任意の角
度に保持できる構成としている。このため、タイヤ・リ
ム組付体11の外径に応じてポール34の傾きを調整す
ることができる。タイヤ・リム組付体11の外径にかか
わらず同組付体11が倒れるのを確実に防止できる。
【0060】(f)ラチェット部54による後部車輪4
7の転動許容方向を切換えるための方向切換え機構(切
換えレバー68、操作つまみ69等)を設けている。そ
して、操作つまみ69を孔57に沿ってスライドさせる
ことにより、一方のロックプレート62(65)をギヤ
60から離間させるようにしている。このため、作業者
はタイヤ脱着補助装置によるタイヤ・リム組付体11の
搬送に際し、その搬送方向と後部車輪47の転動方向と
を簡単な切換え操作で合致させることができる。
【0061】(g)第2軸50の突出部分にナット51
を螺合させ、これを、第3リンク52の動きを規制する
ためのストッパとして機能させている。このため、専用
部材を用い第2軸50とは異なる位置にストッパを設け
なくてもすみ、機能追加にともなう部品点数の増加を抑
制できる。
【0062】(h)基部20及びシャフト40は左右方
向に長く、操作レバー43及びポール34はもともと細
長い形状をなしている。このため、タイヤ脱着補助装置
全体をそのままの形で収納しようとすると、比較的大き
な空間が必要となる。しかし、本実施の形態では前述し
たように基部20の本体フレーム21と両サイドフレー
ム24とを分離し、シャフト40の本体シャフト41と
両サイドシャフト42とを分離することが可能である。
また、操作レバー43の基端部44と操作部45とを分
離し、ポール34の基端部35と作用部36とを分離す
ることが可能である。このように分離すれば、タイヤ脱
着補助装置はコンパクトとなる。収納に必要な空間が小
さくてすみ、車両への搭載性が向上する。
【0063】(i)本体フレーム21及びサイドフレー
ム24の連結構造、本体シャフト41及びサイドシャフ
ト42の連結構造、基端部44及び操作部45の連結構
造、基端部35及び作用部36の連結構造のそれぞれに
ロックボール31、スプリング32等を用いているの
で、作業者はサイドフレーム24等を軽く引っ張るだけ
でこれを本体フレーム21等から分離することができ
る。タイヤ脱着補助装置の分解作業を簡単に行うことが
できる。
【0064】(j)操作レバー43は、シャフト40と
の固定部分を支点及び作用点とし、操作部45を力点と
する、いわゆるてことして機能する。このため、作業者
は少ない力で操作レバー43を回動操作して左右両リン
ク機構39を作動させ、タイヤ・リム組付体11の載せ
られたタイヤ載置部19を容易に昇降させることができ
る。
【0065】(k)リンク機構39を作動させるため
に、電気や油圧で作動するアクチュエータを用いていな
いので、別途電源やポンプを用意する必要がない。車外
への配線が不要であるばかりか、故障も少なくてすむ。
【0066】(l)作業者によるタイヤ脱着補助装置の
移動やタイヤ載置部19の昇降は、その補助装置の後方
で行われる。この位置は車軸9やハブボルト10の正面
に相当する。このため、作業者はタイヤ・リム組付体1
1の高さ調整や、ボルト孔15の位置合わせ等の際の確
認のために、その都度車軸9の正面に移動しなくてもす
む。確認作業が容易に行え、作業効率がよい。
【0067】なお、本発明は次に示す別の実施の形態に
具体化することができる。 (1)図13に示すように、タイヤ交換に際し、ジャッ
キによって車体が持ち上げられたとき車軸9の軸線Aが
地面Gに対し角度θだけ傾くことがある。この場合は、
図14に示すようにリンク機構39の間隔L2を適切な
値に変更する。このようにすれば、両ローラ33が最下
位置にあるとき地面Gに平行となる。タイヤ本体16に
おいてローラ33と接する箇所との隙間が小さな場合で
あっても、同ローラ33をその隙間に確実に挿入し、最
下位置に配置することが可能である。また、前記変更に
より両ローラ33は所定位置にあるとき車軸9に平行と
なる。すなわち、同ローラ33上に載せられたタイヤ・
リム組付体11の軸線も車軸9に平行となる。この状態
のタイヤ・リム組付体11を車軸9に取り付ける際に
は、同組付体11を車軸9側へ移動させるだけでよい。
タイヤ・リム組付体11を車軸9の傾きに合わせて傾け
たり、その傾きに保持したりしなくてもよく、作業性が
向上する。
【0068】前記間隔L2を変更する手段としては、例
えば第2リンク48において第3リンク52との連結部
分に長孔を開け、同連結部分を長孔に沿ってスライドで
きるようにする。そして、長孔の任意の位置において連
結部分を係止する。
【0069】(2)図10に示すように、第2リンク4
8における第3リンク52との連結部分と、前部車輪4
9の支持部分との間隔L3を適宜変更することによって
も、上記(1)と同様の作用及び効果、すなわち、両ロ
ーラ33が最下位置にあるときには同ローラ33を地面
Gに平行にし、両ローラ33が所定位置にあるときには
車軸9に平行にすることができる。
【0070】(3)ローラ33の数を3本以上に変更し
てもよい。この場合、隣り合うローラ33の間隔L1が
タイヤの直径d1よりも小さくなるように同ローラを配
置する必要がある。
【0071】(4)前記実施の形態では、前記第2軸5
0を第2リンク48よりも外側方へ突出させ、ここにナ
ット51を螺合させてストッパとしたが、このストッパ
を第2軸50とは別の箇所に設けてもよい。
【0072】(5)ラチェット部54は、第1リンク4
6の基部20に対する角度を一定角度ずつ変更する機能
を有する。この際の一定角度は、ギヤ60の歯数を変更
することによって適切な値に設定できる。
【0073】(6)前記実施の形態ではポール34を一
方のサイドフレーム24にのみ設けたが、両方のサイド
フレーム24に設けてもよい。このようにすれば、タイ
ヤ本体16が後方へ倒れるのをより確実に防止できる。
【0074】(7)前記実施の形態では後部車輪47に
のみラチェット部54を設けたが、前部車輪49にのみ
設けたり、前後両車輪49,47に設けてもよい。ま
た、シャフト40上にラチェット部54を設けてもよ
い。
【0075】(8)ナット51の大きさ、切欠き53の
深さ等を適宜設定することにより、ローラ33の最下位
置を変更することができる。 (9)基部20に対し所定の角度で傾いているポール3
4をその角度に保持するために、前述したラチェット部
を用いてもよい。
【0076】以上、本発明の各実施の形態について説明
したが、各形態から把握できる請求項以外の技術的思想
について、以下にそれらの効果とともに記載する。 (イ)請求項2〜5に記載の補助装置において、前記第
1軸上には、第1リンクを回動操作するための操作レバ
ーを設けたタイヤ脱着補助装置。
【0077】このような構成とすることにより、作業者
は操作レバーを回動操作するだけで第1リンクを回動さ
せてタイヤ載置部を昇降させることができる。 (ロ)請求項1に記載の補助装置において、前記タイヤ
載置部は基部を備え、前記各支持部材は同基部に回転可
能に支持されたローラにより構成されているタイヤ脱着
補助装置。
【0078】このような構成とすることにより、作業者
は支持部材上に載せられたタイヤを回転させて、そのタ
イヤのボルト孔の位置を車両のハブボルトに容易に合わ
せることができる。
【0079】(ハ)請求項2に記載の補助装置におい
て、前記第1〜第3リンクを有するリンク機構は前記タ
イヤ載置部の両側に設けられており、各リンク機構の第
1リンクは共通のシャフトにより連結されているタイヤ
脱着補助装置。
【0080】このような構成とすることにより、シャフ
トを回転させるだけで一度に両リンク機構を作動させる
ことができる。 (ニ)請求項1〜5及び上記(イ)に記載の補助装置に
おいて、前記タイヤ載置部上に載せられたタイヤを支え
るタイヤ支え機構を設けたタイヤ脱着補助装置。
【0081】このような構成とすれば、タイヤ載置部上
に載せられたタイヤの安定性が十分に高くなくても、そ
の安定性をタイヤ支え機構によって高めることができ
る。このため、脱着作業中に作業者がタイヤが倒れない
ように支えなくてもよく、作業性が向上する。
【0082】(ホ)上記(ニ)に記載の補助装置におい
て、前記タイヤ支え機構は前記タイヤ載置部に傾動可能
に、かつ角度調整可能に取り付けられたポールにより構
成されているタイヤ脱着補助装置。
【0083】このような構成とすることにより、タイヤ
の大きさ(外径)に応じてポールを傾動させてその角度
を調整すれば、同外径にかかわらずタイヤが倒れるのを
確実に防止できる。
【0084】(ヘ)請求項3に記載の補助装置におい
て、前記ラチェット部による車輪の転動許容方向を切換
えるための方向切換え機構をさらに設けたタイヤ脱着補
助装置。
【0085】このような構成とすれば、タイヤ載置部上
にタイヤを載せた状態でタイヤ脱着補助装置を移動させ
る際に、作業者はその移動方向に応じて方向切換え機構
を操作して車輪の転動許容方向を切換えることができ
る。
【0086】(ト)請求項1に記載の補助装置におい
て、前記タイヤ載置部は地面とその上に立てられたタイ
ヤとの隙間に挿入可能な一対の支持部材を備えるととも
に、その隙間とは異なる箇所で両支持部材を連結する基
部を備えるものであるタイヤ脱着補助装置。
【0087】このような構成とすれば、タイヤを立てた
状態にしたままで、同タイヤと地面との隙間に両支持部
材を確実に配置することができる。
【0088】
【発明の効果】第1の発明によれば、タイヤを地面に立
てた状態にしたまま、それらの隙間に支持部材を配置す
ることができる。このため、タイヤの車軸への脱着に際
し、作業者がそのタイヤを直接持ち上げる作業が不要と
なる。タイヤ脱着作業をより少ない力で行うことが可能
となり、作業性が向上する。
【0089】第2の発明によれば、第1の発明における
昇降機構が、第1〜第3リンクを有するリンク機構によ
って構成されているので、いずれかのリンクに力を加え
るだけで他のリンクを作動させ、タイヤ載置部の支持部
材を最下位置と所定位置との間で昇降させることができ
る。このため、第1の発明の効果を確実に奏することが
できる。
【0090】第3の発明によれば、第1の発明の効果に
加え、作業者が特別に昇降機構に力を加えなくても、支
持部材が最下位置よりも下降するのをストッパによって
確実に止めることができる。
【0091】第4の発明によれば、第2の発明の効果に
加え、作業者が特に昇降機構に力を加えなくても、タイ
ヤが載せられた支持部材を所定位置に保持することがで
きる。
【0092】第5の発明によれば、第2の発明の効果に
加え、作業者はタイヤを車軸の傾きに合わせて傾けなく
てもすみ、タイヤの脱着作業がより容易になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】タイヤ脱着補助装置の斜視図。
【図2】タイヤ脱着補助装置の平面図。
【図3】タイヤ脱着補助装置の正面図。
【図4】本体フレームからサイドフレームを外した状態
を示す部分平面図。
【図5】図4の縦断面図。
【図6】本体フレームにサイドフレームを連結した状態
の縦断面図。
【図7】ラチェット部においてカバーを取り外した状態
の側面図。
【図8】ラチェット部においてカバーを装着した状態の
側面図。
【図9】ラチェット部の縦断面図。
【図10】両ローラが最下位置にあるときのタイヤ脱着
補助装置の側面図。
【図11】両ローラが所定位置にあるときのタイヤ脱着
補助装置の側面図。
【図12】タイヤ・リム組付体が装着される車軸近傍部
分の側面図。
【図13】図12の車軸が地面に対し傾斜した状態を示
す側面図。
【図14】タイヤ脱着補助装置の別の実施の形態を示す
側面図。
【符号の説明】
9…車軸、11…タイヤ・リム組付体、16…タイヤ、
17…外周面、19…タイヤ載置部、33…支持部材と
してのローラ、40…第1軸としてのシャフト、46…
第1リンク、47…地面に対する第1リンクの接触部と
しての後部車輪、48…第2リンク、49…地面に対す
る第2リンクの接触部としての前部車輪、50…第2
軸、51…ストッパとしてのナット、52…第3リン
ク、54…ラチェット部、d1…タイヤの直径、L1,
L2,L3,L4…間隔。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 義忠 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車 株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイヤの外周面の互いに異なる位置に接
    触する2つ以上の支持部材を有し、かつ同支持部材が、
    隣の支持部材との間隔が前記タイヤの直径未満となるよ
    うに配置されたタイヤ載置部と、 前記タイヤの外周面を地面に接触させた状態において前
    記支持部材が同外周面に接触する接触位置よりも低い最
    下位置と、前記接触位置よりも高い所定位置との間で前
    記タイヤ載置部を昇降させる昇降機構とを備えたタイヤ
    脱着補助装置。
  2. 【請求項2】 前記昇降機構が、 地面との接触部を有し、かつ前記タイヤ載置部に第1軸
    により回動可能に支持された第1リンクと、 地面との接触部を有し、かつ前記タイヤ載置部に第2軸
    により回動可能に支持された第2リンクと、 前記第1リンク及び第2リンク間に設けられ、第1リン
    クの第1軸を挟んで接触部とは反対側の箇所と、前記第
    2リンクの第2軸及び接触部間の箇所とを連結する第3
    リンクとを備え、前記第1リンク及び第2リンクを互い
    に逆方向へ回動させることにより両接触部の間隔を変更
    し、前記最下位置と所定位置との間で前記支持部材を昇
    降させるものである請求項1に記載のタイヤ脱着補助装
    置。
  3. 【請求項3】 前記支持部材が最下位置にあるとき、前
    記第1リンク及び第2リンクが、両接触部の間隔を広げ
    て同支持部材を下降させる方向へ回動するのを規制する
    ためのストッパを設けた請求項2に記載のタイヤ脱着補
    助装置。
  4. 【請求項4】 前記両接触部が車輪により構成され、そ
    の少なくとも一つには、前記支持部材の上昇時におい
    て、両車輪の間隔を狭めて同支持部材を上昇させる方向
    へのみ同車輪が転動するのを許容するためのラチェット
    部を設けた請求項2に記載のタイヤ脱着補助装置。
  5. 【請求項5】 前記第2軸と、前記第2リンクにおいて
    第3リンクが連結された箇所との間隔は、前記支持部材
    が最下位置にあるときには地面に平行となり、同支持部
    材が所定位置にあるときには車軸に平行となる大きさに
    設定されている請求項2に記載のタイヤ脱着補助装置。
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