JPH0925411A - 硬化性シリコーン組成物 - Google Patents

硬化性シリコーン組成物

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JPH0925411A
JPH0925411A JP19901395A JP19901395A JPH0925411A JP H0925411 A JPH0925411 A JP H0925411A JP 19901395 A JP19901395 A JP 19901395A JP 19901395 A JP19901395 A JP 19901395A JP H0925411 A JPH0925411 A JP H0925411A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間の加熱又は紫外線照射で硬化すること
ができ、また種々の粘着剤からなる様々な粘着面に対し
ても良好な剥離性を示す硬化物となる硬化性シリコーン
組成物を提供する。 【解決手段】 (A)シクロトリシロキサン構造を有す
るオルガノポリシロキサン、及び(B)硬化剤を含有す
る硬化性シリコーン組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、短時間の加熱又は
紫外線照射により硬化するシリコーン組成物に関し、さ
らに詳しくは、例えば、剥離フィルムや剥離紙の表面処
理剤、粘着テープの背面処理剤、離型剤、保護コーティ
ング剤、撥水剤、撥油剤等に有用な硬化性シリコーン組
成物に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、粘着テープ等の粘着面は、該粘
着面がゴミ等で汚染するのを防止するために剥離紙で被
覆されている。この剥離紙は、粘着面から剥離が容易な
ように、紙、加工紙、樹脂フィルム等の基材表面に離型
剤を塗設したものであり、粘着テープが巻回テープの場
合には、離型剤を塗設したテープ背面がこれを兼ねる。
従来、離型剤としては、ケイ素原子に結合するアルケニ
ル基を有するオルガノポリシロキサン、ケイ素原子に結
合する水素原子を有するオルガノポリシロキサン及び白
金族金属系硬化触媒からなる付加反応硬化型のシリコー
ン組成物や、エポキシ基を有するオルガノポリシロキサ
ン及びオニウム塩系光酸発生剤を含む光カチオン反応硬
化型のシリコーン組成物(特開昭56−38350号公
報参照)が知られている。しかし、付加反応硬化型のシ
リコーン組成物を離型剤として用いた場合には、硬化物
中に未反応のSiH基が残存するため、テープの粘着面
に対する剥離性が経時で低下するという欠点がある。ま
た、光カチオン反応硬化型のシリコーン組成物を離型剤
として用いた場合には、エポキシ基を有するオルガノポ
リシロキサンを用いるため、特に2液性アクリル樹脂系
粘着剤からなる粘着面に対する剥離性が不十分である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、短時
間の加熱又は紫外線照射により硬化するシリコーン組成
物であって、その硬化物は種々の粘着剤からなる様々な
粘着面に対しても良好な剥離性を示し、高温下において
も経時の劣化がなく優れた剥離性を維持することがで
き、例えば、剥離フィルムや剥離紙の表面処理剤、粘着
テープの背面処理剤、離型剤、保護コーティング剤、撥
水剤、撥油剤等に有用な硬化性シリコーン組成物を提供
することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、(A)1分子
中に下記一般式(1): Ra b SiO(4-a-b)/2 (1) [式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基であり、
Xは下記一般式(2):
【化2】 (式中、R1 は2価炭化水素基又は酸素原子であり、M
eはメチル基である)で表される基であり、aは0〜2
の整数であり、bは1〜3の整数であり、かつ1≦a+
b≦3を満足する整数である]で表される構成単位を2
以上有するオルガノポリシロキサン、及び(B)硬化剤
を含有する硬化性シリコーン組成物である。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。(A)成分のオルガノポリシロキサン 本発明の組成物に用いる成分(A)は、前記の一般式
(1)で表される単位を1分子中に2以上有するもので
あり、直鎖状、分岐状又は環状のいずれのオルガノポリ
シロキサンであってもよい。前記の一般式(1)のRで
示される非置換又は置換の1価炭化水素基の代表的なも
のとしては、炭素原子数1〜10のものが挙げられ、具
体的には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、
イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、tert−ブチ
ル基、ペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等のアルキル
基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプ
チル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プ
ロペニル基、イソプロペニル基、ブテニル基、イソブテ
ニル基、ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等のアルケ
ニル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリー
ル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピ
ル基、メチルベンジル基等のアラルキル基;並びにこれ
らの基の炭素原子に結合している水素原子の一部又は全
部がフッ素、塩素、臭素等のハロゲン原子、シアノ基、
ヒドロキシ基などで置換された基、例えば、クロロメチ
ル基、2−ブロモエチル基、3−クロロプロピル基、
3,3,3−トリフルオロプロピル基、クロロフェニル
基、フルオロフェニル基、シアノエチル基、3,3,
4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシル
基、ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。
【0006】前記の一般式(1)のXで示される基は、
一般式(2)で表されるシクロトリシロキサン構造含有
基である。一般式(2)中、R1 は2価炭化水素基又は
酸素原子であり、2価炭化水素基としては、例えば、メ
チレン基、エチレン基、プロピレン基等のアルキレン
基;シクロヘキシレン基等のシクロアルキレン基;フェ
ニレン基等のアリーレン基;次式: −R2 O− (式中、R2 は前記と同様のアルキレン基である)で表
されるオキシアルキレン基;次式: −(R2 O)n − (式中、R2 は独立に前記と同様のアルキレン基であ
り、nは2〜20の整数である)で表されるポリオキシ
アルキレン基;酸素原子を介して2個の前記アルキレン
基が結合した基;前記オキシアルキレン基を介して2個
の前記アルキレン基が結合した基;前記ポリオキシアル
キレン基を介して2個の前記アルキレン基が結合した
基、等が挙げられる。
【0007】前記のXで示される基の具体例としては、
例えば、下記式で示されるものが挙げられる。
【化3】
【0008】本発明に用いる(A)成分のオルガノポリ
シロキサンは、前記の一般式(1)で表される単位以外
に、R3 3 SiO1/2 、R3 2 SiO、R3 SiO3/2
及びSiO2 単位[但し、前記のR3 は前記の一般式
(1)のRとして例示した非置換若しくは置換の1価炭
化水素基と同様の基又はメトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基等の炭素原子数が1〜10のアル
コキシ基である(但し、R3 が複数ある場合は同一でも
異なっていてもよい)]から選ばれる少なくとも1種の
単位を含んでいてもよい。
【0009】(A)成分のオルガノポリシロキサン中の
前記の一般式(1)で表される単位の割合は、該成分の
合成の容易さから、通常、0.5〜70モル%、好まし
くは1〜40モル%である。このような(A)成分のオ
ルガノポリシロキサンとしては、例えば、下記平均組成
式(3): R3 i j SiO(4-i-j)/2 (3) (式中、X及びR3 は前記と同じであり、i及びjは、
0≦i≦1.999 、0.005 ≦j≦2.100 、0.015 ≦i+j
≦3.000 を満足する数である)で表されるオルガノポリ
シロキサンが挙げられる。(A)成分のオルガノポリシ
ロキサンは、室温でオイル状であることが好ましく、粘
度は特に制限されないが、通常、25℃において、10
〜1,000,000cP、特に50〜10,000c
Pが好ましい。
【0010】このようなオルガノポリシロキサンの具体
例としては、例えば下記一般式: R3 3 SiO-[R3XSiO] L -[R3 2 SiO] M -Si R3 3 (式中、R3 及びXは前記と同じであり、Lは2≦L≦
2100の整数であり、Mは2≦L+M≦3000となる0以上
の整数である)で表されるもの、下記一般式: R3 2 XSiO -[R3XSiO] L -[ R3 2 SiO] M -SiR3 2 X (式中、R3 及びXは前記と同じであり、Lは2≦L≦
2100の整数であり、Mは1≦L+M≦3000となる0以上
の整数である)で表されるもの、下記一般式: [R3 3 SiO1/2] P -[R3XSiO] Q -[R3 2 SiO] R -[R3 SiO
3/2] S (式中、R3 及びXは前記と同じであり、Qは2≦Q≦
2100の整数、P,R,Sは3≦P+Q+R+S≦3000の
0以上の整数である)で表されるもの、下記一般式:
【0011】
【化4】 (式中、R3 及びXは前記と同じであり、Lは2≦L≦
5の整数であり、Mは3≦L+M≦20の整数である)
で表されるもの等が挙げられる。このようなオルガノポ
リシロキサンの代表例としては、例えば、下記式 Me3SiO-[MeXSiO]2-[Me2SiO]8-SiMe3、 Me3SiO-[MeXSiO]3-[Me2SiO]25-SiMe3 、 Me2XSiO-[MeXSiO]8-[Me2SiO]90-SiMe2X 、 Me2XSiO-[Me2SiO]18-SiMe2X 、 Me2XSiO-[Me2SiO]20-SiMe2X 、 Me3SiO-[MeXSiO]4-[Me2SiO]15-[MePhSiO]-SiMe3 、 [Me2XSiO1/2]4-[MeXSiO]2-[Me2SiO]30-[MeSiO3/2]2
【化5】 等が挙げられる(式中、Meはメチル基であり、Phは
フェニル基であり、Xは前記と同じである)。
【0012】(B)成分の硬化剤 本発明の組成物に用いる硬化剤としては、酸及び酸発生
剤から選ばれる少なくとも1種又は塩基及び塩基発生剤
から選ばれる少なくとも1種を用いることができる。前
記酸としては、例えば、硫酸、塩酸、メタンスルホン
酸、パラトルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、酢酸、トリフル
オロ酢酸等のブレンステッド酸;三塩化アルミニウム、
三フッ化ホウ素、四塩化チタン、塩化鉄(III) 、塩化亜
鉛、塩化錫、トリアルキルアルミニウム、オクチル酸亜
鉛、オクチル酸錫、ジブチル錫ジラウレート、アルミニ
ウムトリアセチルアセトナート、ジブチル錫ジメトキシ
ド等のルイス酸などが挙げられる。
【0013】前記酸発生剤としては、例えば、オニウム
塩系光酸発生剤、オニウム塩系熱酸発生剤、トリアジン
系光酸発生剤、スルホン酸エステル系光酸発生剤、ジス
ルホン系光酸発生剤等が挙げられ、中でも、得られる組
成物のポットライフが長くなる点でオニウム塩系光酸発
生剤が好ましい。オニウム塩系光酸発生剤としては、例
えば、下記式: R4 2 + ・X- (式中、R4 は例えば、フェニル基、トリル基、キシリ
ル基、ブチルフェニル基、ドデシルフェニル基、ブトキ
シフェニル基、オクチルオキシフェニル基等のアリール
基であり、X- は例えば、CF3SO3 - 、 SbF6 - 、 AsF6
- 、 PF6 - 、 BF4 - 、 HSO4 - 、 ClO4 - 、Cl- 等の陰
イオンである)で表されるジアリールヨードニウム塩、
下記式: R4 3 + ・X- (式中、R4 及びX- は前記と同じである)で表される
トリアリールスルホニウム塩、下記式: R4 5 2 + ・X- (式中、R4 及びX- は前記と同じであり、R5 は例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基である)で表されるモノアリールジアルキルス
ルホニウム塩、下記式: R4 3 Se+ ・X- (式中、R4 及びX- は前記と同じである)で表される
トリアリールセレノニウム塩、下記式: R4 4 + ・X- (式中、R4 及びX- は前記と同じである)で表される
テトラアリールホスホニウム塩、下記式: R4 2 + ・X- (式中、R4 及びX- は前記と同じである)で表される
アリールジアゾニウム塩等が挙げられる。
【0014】前記塩基としては、例えば、水酸化リチウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化
物;ブチルリチウム等のアルキル金属;ナトリウムメト
キシド、カリウムメトキシド等の金属アルコキシド;リ
チウムシラノレート、カリウムシラノレート等の金属シ
ラノレート;トリエチルアミン、エチレンジアミン、ジ
エチレントリアミン、1,8−ジアザビシクロ[5.
4.0]ウンデカ−7−エン、1,4−ジアザビシクロ
[2.2.2]オクタン等の第1、第2又は第3アミ
ン;トリフェニルホスフィン、トリ(4−メトキシフェ
ニル)ホスフィン、トリブチルホスフィン等のホスフィ
ンなどが挙げられる。
【0015】前記光塩基発生剤としては、例えば、
【化6】 が挙げられる。
【0016】このような硬化剤の中でもオニウム塩光酸
発生剤及びルイス酸は、得られる組成物のポットライフ
が長くなる点で好ましい。成分(B)の使用量は、前記
成分(A)のオルガノポリシロキサン100重量部当た
り、通常、0.01〜30重量部、好ましくは0.1〜
20重量部である。この使用量が少なすぎると組成物の
硬化性が不十分になる場合があり、逆に多すぎると、硬
化物の機械的強度等の物性が悪くなる場合がある。
【0017】その他の成分 本発明の組成物には、前記の成分(A)及び(B)のほ
か、必要に応じて他の硬化性樹脂を配合することができ
る。この硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、
エポキシ基含有オルガノポリシロキサン、ビニルエーテ
ル基含有オルガノポリシロキサン等のカチオン硬化性樹
脂;アクリル樹脂等のアニオン硬化性樹脂などが挙げら
れる。また、本発明の組成物には、エポキシ系希釈剤、
ビニルエーテル系希釈剤、その他の有機溶剤等の希釈
剤;充填剤;基材に対する密着性向上剤;レベリング
剤;帯電防止剤;消泡剤;顔料;染料などを配合するこ
とができる。
【0018】組成物の用途 本発明の組成物は、その硬化物が粘着剤に対する剥離性
に優れると共に、経時の安定性に優れる。従って、本発
明の組成物は、粘着テープの背面処理剤;ゴム、プラス
チック、セラミックス等の離型剤;金属、プラスチック
等の保護コーティング剤;天然繊維、合成繊維の撥水・
撥油剤;食品包装用紙の撥水・撥油剤;耐熱・耐薬品性
コーティング剤;塗料用ビヒクル又は添加剤;印刷用刷
板;シーラント;絶縁材料などに幅広く用いることがで
きる。
【0019】本発明の組成物は、その硬化物をシート状
で或いは薄膜として用いることができる。本発明の組成
物をシート状にするには、該組成物を金型に注入して硬
化すればよい。また、本発明の組成物の硬化物を薄膜と
して用いるには、基材上に該組成物を塗布し、これを硬
化すればよい。前記基材としては、例えば、グラシン
紙、クラフト紙、クレーコート紙等の紙基材;ポリエチ
レンラミネート上質紙、ポリエチレンラミネートクラフ
ト紙等のラミネート紙;ポリエステル、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリカーボネート、ポリイミド等の合成樹
脂フィルム又はシート;アルミニウム板、銅板等の金属
板;ガラス板等のセラミックス板などが挙げられる。
【0020】前記の基材に本発明の組成物を塗布する方
法としては、例えば、ロールコータ塗布法、グラビア塗
布法、ワイヤードクター塗布法、エアーナイフ塗布法、
ディッピング塗布法、オフセット印刷による塗布法等が
挙げられる。該組成物の基材に対する塗布量は、適宜に
調節することができるが、通常、硬化後の厚さで0.1
μm〜5mm程度でよい。
【0021】本発明の組成物の硬化方法としては、該組
成物に配合した成分(B)の硬化剤の種類により適宜選
択することができる。例えば、硬化剤として前記の光酸
発生剤又は光塩基発生剤を用いる場合には、紫外線を照
射することにより硬化することができ、前記の酸又は塩
基若しくは熱酸発生剤を用いる場合には、加熱すること
により硬化することができる。前記の紫外線照射の光源
としては、例えば、水銀アークランプ、高圧水銀ラン
プ、中圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライド
ランプ等が挙げられる。紫外線の照射条件としては、組
成物の厚さ等により一概に決定できないが、例えば、前
記の基材上の塗膜を硬化するのに高圧水銀ランプ(80
W/cm)を使用した場合には、基材表面から8cmの
距離から0.01秒〜10分間程度紫外線を照射すれば
よい。加熱により本発明の組成物を硬化する場合の加熱
条件としては、組成物の厚さ等により一概に決定できな
いが、例えば、前記のシート状のもの或いは基材上の塗
膜を硬化するのに熱風循環式乾燥炉を用いた場合、通
常、70〜200℃の温度で1〜120分間程度加熱す
ればよい。
【0022】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明をさ
らに具体的に説明する。なお、本例中、Meはメチル基
を表す。実施例1 下記式(4): Me3SiO-[MeXSiO]3-[Me2SiO]25-SiMe3 (4) [式中、Xは、下記式(5):
【化7】 で表される基である]で表されるオルガノポリシロキサ
ン100重量部及びドデシルベンゼンスルホン酸5重量
部を混合しシリコーン組成物を調製した。このシリコー
ン組成物をアルミニウム製の金型に注ぎ入れ、次いでこ
れを熱風循環式乾燥炉を使用し、150℃で10分間加
熱して、厚さ2mmのゴム状シートを得た。
【0023】次に、前記のシリコーン組成物をポリエチ
レンラミネート紙上(樹脂側、以下同じ)に塗布量が2
g/m2 となるようにワイヤーバーを用いて塗布した。
そして、このラミネート紙を熱風循環式乾燥炉を使用
し、150℃で10分間加熱して該ラミネート紙上に可
とう性のある硬化皮膜を形成した。
【0024】実施例2 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸に代え
て、ジブチルスズジメトキシド5重量部を用いた以外は
実施例1と同様にしてゴム状のシートを得た。
【0025】実施例3 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸に代え
て、水酸化カリウムのブタノール25℃における飽和溶
液2重量部を用いた以外は実施例1と同様にしてゴム状
のシートを得た。
【0026】実施例4 実施例1において、ドデシルベンゼンスルホン酸に代え
て、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−
7−エン5重量部を用いた以外は実施例1と同様にして
ゴム状のシートを得た。
【0027】実施例5 実施例1で使用した式(4)で表されるオルガノポリシ
ロキサン100重量部、ジアリールヨードニウム塩(光
酸発生剤)2重量部及びメチルイソブチルケトン50重
量部からなるシリコーン組成物を調製した。このシリコ
ーン組成物をポリエチレンラミネート紙上に塗布量が2
g/m2 となるようにワイヤーバーを用いて塗布した。
そして、このラミネート紙をコンベア式紫外線照射装置
を使用し、該ラミネート紙から8cmの距離から高圧水
銀灯(80W/cm)で紫外線を照射し、該ラミネート
紙上に可とう性のある硬化皮膜を形成した。なお、使用
した紫外線照射装置のコンベア速度は30m/分に設定
した。
【0028】実施例6 実施例5において、式(4)で表されるオルガノポリシ
ロキサンに代えて、下記式: Me2XSiO-[Me2SiO]18-SiMe2X [式中、Xは、前記式(5)の基と同じである]で表さ
れるオルガノポリシロキサン100重量部を用いた以外
は実施例5と同様にしてポリエチレンラミネート紙上に
可とう性のある硬化皮膜を形成した。
【0029】比較例1 式(4)中、Xで示される基が、β−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル)エチル基であるオルガノポリシロキ
サン100重量部、ジアリールヨードニウム塩(光酸発
生剤)2重量部及びメチルイソブチルケトン50重量部
からなるシリコーン組成物を調製した。このシリコーン
組成物をポリエチレンラミネート紙上に塗布量が2g/
2 となるようにオフセット転写機を用いて塗布した。
そして、このラミネート紙をコンベア式紫外線照射装置
を使用し、実施例5と同様の条件で紫外線照射を行った
が[該ラミネート紙からの距離:8cm、光源:高圧水
銀灯(80W/cm)、コンベア速度:30m/分]、
該ラミネート紙上の組成物は硬化せず、コンベア速度を
10m/分に変更したところで硬化した。
【0030】前記各例で得られたシリコーン組成物の硬
化性、得られた硬化皮膜の剥離力及び残留接着率を下記
の方法で評価した。結果を表1に示す。 硬化性:シリコーン組成物が熱硬化性の場合は、ポリエ
チレンラミネート紙の表面に塗布したシリコーン組成物
を150℃の熱風循環式乾燥炉中で硬化するに要した最
短加熱時間を測定して評価した。また、該シリコーン組
成物が紫外線硬化性の場合は、ポリエチレンラミネート
紙の表面に塗布したシリコーン組成物をコンベア式紫外
線照射装置[光源:高圧水銀灯(80W/cm)]を用
い、紫外線を該ラミネート紙から8cmの距離から照射
し、硬化するに要した最高のコンベア速度を測定して評
価した。なお、硬化の確認は、皮膜表面を指先で強くこ
すり該表面に曇り又は皮膜の脱落が無くなったときを硬
化時とした。
【0031】剥離力:ポリエチレンラミネート紙上に形
成したシリコーン組成物の硬化皮膜の表面に、アクリル
系溶剤型粘着剤(綜研化学株式会社製SK−801B)
を塗布し、これを100℃で3分間加熱した。次に、こ
の塗布面に坪量64g/cm2 の上質紙を貼り合わせた
後、幅50mmのテープ状に裁断し、これを20℃で2
4時間又は70℃で48時間エージングして試験片を作
成した(表1中、前者をエージング1、後者をエージン
グ2とした)。そして、この試験片のラミネート紙と上
質紙とを引っ張り試験機を用いて引き剥がし、剥離時の
負荷(g/50mm)を測定した。なお、剥離は、引っ
張り試験機にラミネート紙と上質紙の端部をそれぞれ固
定し、ラミネート紙と上質紙とのなす角が180度とな
るような条件で行った(剥離速度0.3m/分)。
【0032】残留接着率:ポリエチレンラミネート紙上
に形成したシリコーン組成物の硬化皮膜の表面に幅25
mmのポリエステル粘着テープ(日東電工株式会社製3
1B)を貼り合わせ、このテープ背面から20g/cm
2 の荷重をかけ70℃で20時間エージングした。次に
ポリエチレンラミネート紙から粘着テープを剥離し、該
粘着テープをポリエステルフィルムに貼り付けた。そし
て、前記の引っ張り試験機を用いてポリエステルフィル
ムと粘着テープを引き剥がし、剥離時の負荷(以下、負
荷1という)(g/25mm)を測定した。なお、剥離
条件は、前記の剥離力の試験と同様である。次に、これ
とは別に、シリコーン硬化皮膜に貼り合わせなかった以
外は同様の粘着テープを用い、前記と同様にしてポリエ
ステルフィルムと粘着テープを引き剥がし、剥離時の負
荷(以下、負荷2という)(g/25mm)を測定し
た。そして、100・負荷1/負荷2(%)を残留接着
率とした。
【0033】
【表1】
【0034】
【発明の効果】本発明の組成物は、短時間の加熱又は紫
外線照射で硬化することができ、その硬化物は種々の粘
着剤からなる様々な粘着面に対しても良好な剥離性を示
す。また、該硬化物は、高温下においても経時の劣化が
なく優れた剥離性を維持することができる。従って、本
発明の組成物は、例えば、剥離フィルムや剥離紙の表面
処理剤、粘着テープの背面処理剤、離型剤、保護コーテ
ィング剤、撥水剤、撥油剤等に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大庭 敏夫 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)1分子中に下記一般式(1): Ra b SiO(4-a-b)/2 (1) [式中、Rは非置換又は置換の1価炭化水素基であり、
    Xは下記一般式(2): 【化1】 (式中、R1 は2価炭化水素基又は酸素原子であり、M
    eはメチル基である)で表される基であり、aは0〜2
    の整数であり、bは1〜3の整数であり、かつ1≦a+
    b≦3を満足する整数である]で表される構成単位を2
    以上有するオルガノポリシロキサン、及び (B)硬化剤 を含有する硬化性シリコーン組成物。
  2. 【請求項2】 前記の(B)硬化剤が、酸及び酸発生剤
    から選ばれる少なくとも1種又は塩基及び塩基から選ば
    れる少なくとも1種である請求項1に記載の硬化性シリ
    コーン組成物。
  3. 【請求項3】 前記の酸発生剤が、オニウム系光酸発生
    剤である請求項2に記載の硬化性シリコーン組成物。
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