JPH09253020A - 洗浄機 - Google Patents

洗浄機

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JPH09253020A
JPH09253020A JP6423696A JP6423696A JPH09253020A JP H09253020 A JPH09253020 A JP H09253020A JP 6423696 A JP6423696 A JP 6423696A JP 6423696 A JP6423696 A JP 6423696A JP H09253020 A JPH09253020 A JP H09253020A
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政樹 由良
Hiroaki Inui
浩章 乾
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剛士 稲田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シンプルな洗浄乾燥機構でもって、所定の洗
浄性能と乾燥性能を得ることができる洗浄機を提供す
る。 【解決手段】 被洗浄物を収納する洗浄槽1と、洗浄水
または空気を加圧する第1のインペラー3と洗浄水を加
圧する第2のインペラー4を有するポンプ5と、洗浄水
または空気を噴出する噴射口7aを有する噴射ノズル8
を備えて、前記ポンプ5を駆動するモータ6を駆動源と
する前記噴射ノズル8の回転手段とを設けたものであ
る。この発明によれば、コンパクトな洗浄乾燥機構でも
って、所定の洗浄性能と乾燥性能を得ることができる洗
浄機が提供できるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明は、食器洗い乾燥機を
始めとする洗浄機に係わり、噴射ノズルより洗浄水また
は空気の噴射により洗浄または乾燥を行う洗浄乾燥機構
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】洗浄槽内に設置された被洗浄物に、噴射
ノズルから洗浄水を噴射して、洗浄を行う洗浄機として
例えば食器洗い乾燥機が挙げられる。以下に従来の食器
洗い乾燥機について、図9に基づいて説明する。
【0003】食器の洗浄を行う場合には、食器を洗浄槽
51の洗浄ラック52に収納し、洗剤を投入して運転を
開始する。運転が開始されると、まず給水弁53を開放
して、所定量の洗浄水を洗浄槽51に供給する給水工程
が実行される。続いて、洗浄用インペラー54を内装し
た洗浄ポンプ55によって加圧され且つヒータ56によ
って加熱された洗浄水が洗剤と共に噴射ノズル57から
噴射される本洗工程が行われる。洗浄水は噴射ノズル5
7の噴射口58a〜58fから鉛直方向または斜め上方
向に噴射される。また噴射ノズル57はこの噴射反力に
よって略水平に回転する。したがって、洗浄水の多くは
噴射ノズル57の回転方向とは逆方向に傾斜して噴射さ
れて、食器に衝突する。この洗浄水の衝突力・洗剤・熱
等の作用によって、食器は洗浄されるものである。59
は洗浄水に含まれた汚れをろ過する排水フィルターであ
る。所定時間の本洗工程を経ると、次に食器等から洗い
落とされた汚れを含む洗浄水を、排水用インペラー60
を内装した排水ポンプ61によって加圧して、排水経路
62から機外に排出する排水工程に入る。引き続いて、
新たに洗浄水を供給する給水工程と、洗剤や残菜(食器
に付着した汚れを残菜ともいう)で汚れた食器をすすぐ
ために洗浄水を噴射ノズル35から噴射するすすぎ工程
と、前記排水工程とが連続して4回繰り返されて、洗浄
工程を終了する。
【0004】続いて、送風用インペラー63を内装した
送風機64によって、機外より空気を送風口65を経て
洗浄槽51に送り込み、ヒータ34を断続的に運転して
温風を発生させる。この温風で食器に付着した水滴を蒸
発させる乾燥工程が行われる。また、66は送風機64
に室内の空気を送り込む吸気口である。この乾燥工程で
洗浄槽51内の多湿な空気は排気口68より機外に排出
される。なお69は、洗浄ポンプ55、排水ポンプ61
および送風機64を駆動する洗浄モータ70、排水モー
タ71および送風モータ72に加えて、給水弁53、ヒ
ータ56等の運転を制御する制御装置である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記従来の構成の食器
洗い乾燥機を始めとして、一般にこのような洗浄機は、
以下のような課題を有している。
【0006】つまり、洗浄ポンプ55と排水ポンプ61
と送風機64を3個のモータで駆動する洗浄乾燥機構を
必要とする。そのために機構部の容積が大きくて、洗浄
機全体の容積に占める被洗浄物の収納容積が小さい。し
たがって、被洗浄物の収納容量が少ない。また洗浄乾燥
機構が複雑であり、構成する部品点数が多いために製造
上のコストすなわち製品の価格が高いものである。
【0007】また、乾燥工程で洗浄槽51内部の湿気お
よび被洗浄物の水滴は排気口68から温風とともに機外
に排出されるものであり、室内に過剰な湿気を与えて周
辺機器に結露を発生する恐れのあるものである。
【0008】また、固定された送風口65から略一定方
向に送風されるために、洗浄槽51内の被洗浄物に対し
て均一には送風できない。すなわち被洗浄物の位置によ
って乾燥性能にばらつきがあり、洗浄ラック52のどの
位置でも所定の乾燥性能を得るための方法として、運転
時間が長いものである。
【0009】本発明は以上のような従来の構成が有して
いる課題を解決するもので、シンプルな洗浄乾燥機構お
よびコンパクトな機構部でもって、所定の洗浄性能と乾
燥性能を得ることができる洗浄機を提供することを目的
としているものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の洗浄機は、被洗
浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水または空気を加圧する
第1のインペラーと洗浄水を加圧する第2のインペラー
を有するポンプと、洗浄水または空気を噴出する噴射口
を有する噴射ノズルを備えて、前記ポンプを駆動するモ
ータを駆動源とする前記噴射ノズルの回転手段とを設け
たものである。この発明によれば、コンパクトな洗浄乾
燥機構部でもって、所定の洗浄性能と乾燥性能を得るこ
とができる洗浄機が提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水または空気を加圧
する第1のインペラーと洗浄水を加圧する第2のインペ
ラーを有するポンプと、洗浄水または空気を噴出する噴
射口を有する噴射ノズルを備えて、前記ポンプを駆動す
るモータを駆動源とする前記噴射ノズルの回転手段を設
けたことを特徴とする洗浄機とするものである。
【0012】この発明では、洗浄工程では第1のインペ
ラーにより加圧された洗浄水を回転する噴射ノズルから
被洗浄物に噴射して洗浄する。排水工程では第2のイン
ペラーが洗浄水を加圧して排水する。さらに乾燥工程で
は第1のインペラーにより加圧された空気が回転する噴
射ノズルから被洗浄物に噴射されて乾燥する作用を有す
る。
【0013】また本発明の請求項2記載の発明は、被洗
浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水または空気を加圧する
第1のインペラーを内装するとともに洗浄水または空気
を噴出する噴射口を有する第1のケーシングと、洗浄水
を加圧する第2のインペラーを内装する第2のケーシン
グとを有するポンプを備えて、前記ポンプを駆動するモ
ータを駆動源とする回転手段により前記第1のケーシン
グの噴射口部または全体を回転する洗浄機である。
【0014】この発明では、請求項1記載の発明の作用
に加えて、噴射部分とポンプ部分とが一体化することに
より部品点数の削減などの効果も生ずる。
【0015】また本発明の請求項3記載の発明は、洗浄
槽内から機外に連通する吸気経路と排気経路を設けて、
吸気経路を洗浄槽の底部に接続して、洗浄工程では洗浄
水にて吸気経路を密閉するとともに乾燥工程では吸気経
路を開放する洗浄機である。
【0016】この発明では、洗浄工程では第1のインペ
ラーにより加圧された洗浄水を回転する噴射口から被洗
浄物に噴射して洗浄する。排水工程では第2のインペラ
ーが洗浄水を加圧して排水する点は請求項1およびび請
求項2の発明と同様である。さらに乾燥工程では吸気経
路から機外の空気を取り込み、第1のインペラーにより
加圧して回転する噴射口から被洗浄物に噴射して、洗浄
水の付着した被洗浄物を乾燥する作用を有する。
【0017】また本発明の請求項4記載の発明は、噴射
口と一体に回転して洗浄水を攪拌する第3のインペラー
を設けるとともに、洗浄水を同インペラーよりも上方に
まで給水する洗浄工程を設けた洗浄機である。この発明
においては、洗浄水を第3のインペラーよりも上方にた
めて、ポンプを駆動することで、第3のインペラーの回
転および噴射口からの噴流により洗浄水が攪拌される。
したがって、被洗浄物を洗浄水に浸して洗浄する作用を
有する。さらに、請求項1、請求項2および請求項3記
載の発明と同様に洗浄水の噴射による洗浄や空気の送風
による乾燥作用を有する。
【0018】
【実施例】以下、実施例について、図1から図7を用い
て説明する。
【0019】(実施例1)図1において、1は洗浄槽、
2は食器等の被洗浄物を収納する洗浄ラックであって洗
浄槽1内に設けている。3は洗浄水または空気を加圧す
るために遠心型で構成した第1のインペラー、4は主に
洗浄水を加圧するために渦流型で構成した第2のインペ
ラー、5は第1のインペラー3および第2のインペラー
4によって加圧した洗浄水または空気を吐出するポン
プ、6はポンプ5を駆動するモータである。7aは洗浄
水または空気を噴出する噴射口である。8は噴射口5a
を有する噴射ノズル、9は噴射ノズル8をモータ6を駆
動源として回転するための回転手段である。10は洗浄
槽1の底部からポンプ5に接続する循環経路であって、
11は第1のインペラー3の吸込み口、また12は第2
のインペラー4の吸込み口である。13は洗浄水または
空気を加熱するヒータ、14は洗浄槽1の底部で汚れを
濾過する排水フィルター、15は給水経路を開閉して洗
浄水を供給する給水弁である。16は洗浄水を排出する
排水経路である。17はポンプ5、ヒータ13、給水弁
15等の運転を制御する制御装置である。
【0020】次に動作を説明する。まず、食器等の被洗
浄物を洗浄ラック2に収納し、洗浄槽1の所定の位置に
装着して洗剤を投入して、図示していないスイッチをオ
ンしたとする。スイッチがオンされて運転を開始する
と、まず給水弁15を開放して所定量の洗浄水を洗浄槽
1に供給する給水工程を実行する。続いて本洗工程が始
まると、ポンプ5の第1のインペラー3によって加圧し
た洗浄水が噴射ノズル8に送られて、噴射口7aから被
洗浄物に向かって噴射される。被洗浄物に衝突して汚れ
を落とした洗浄水は、排水フィルター14で濾過され
る。洗浄水は循環経路10を経て吸込み口11からポン
プ5の第1のインペラー3へと循環して、繰り返して被
洗浄物に向かって噴射される。同時にヒータ13に通電
して、洗浄水や食器等が加熱される。このとき第2のイ
ンペラー4は渦流型であって、洗浄工程での回転方向で
は洗浄水を循環経路10に逆流する作用があって、洗浄
水を機外に排出する作用はないように構成している。
【0021】所定時間の本洗工程を経ると、次に被洗浄
物から洗い落とされた汚れを含む洗浄水を機外に排出す
る排水工程に入る。排水工程では、制御装置17がモー
タ15の回転方向を本洗工程とは逆転させる。するとポ
ンプ5は第2のインペラー4の作用により、洗浄槽1の
底部の洗浄水は排水フィルター14を経て排水経路16
に送られる。排水経路16は、洗浄工程で洗浄水が機外
に排出することを防止するために、一定高さまで立ち上
げられているが、第2のインペラー4の加圧能力でこれ
を越えて排水する。また、排水工程の開始直後は、第1
のインペラー3が遠心型であるために、加圧された洗浄
水が噴射ノズル8に送られて、噴射口7aから被洗浄物
に向かって噴射されることで、被洗浄物をすすぐ。この
動作は洗浄水が排水されて、洗浄水面が第1のインペラ
ー3より低下するまで行われる。なお、このような第1
のインペラー3および第2のインペラー4による洗浄作
用と排水作用の切換は、発明者らが出願中である。
【0022】引き続き、新たに洗浄水を供給する給水工
程と、洗剤等で汚染した被洗浄物をすすぐために洗浄水
を噴射ノズル4から噴射するすすぎ工程と、排水工程と
が連続し、これらを4回繰り返して洗浄工程が終了す
る。
【0023】続いて、ポンプ5により洗浄槽1内に機外
より空気を送り込み、被洗浄物に付着した水滴を吹き飛
ばしたり蒸発させる乾燥工程が行われる。空気は循環経
路10を経て吸込み口11からポンプ4で加圧されて、
噴射ノズル8から被洗浄物に向かって送風される。同時
にヒータ14に間欠的に通電して空気を加熱すること
で、この送風は温風となる。被洗浄物を乾燥した後の湿
った空気は、排気経路18から機外に排気される。温風
の噴射口7aが洗浄槽1内の底部を回転移動するので、
被洗浄物に対して均一な温風が与えられる。また、機外
からは第1のインペラー3および第2のインペラー4の
吸い込み力により排水経路16から空気を取り込む。す
なわちポンプ5による送風で乾燥作用がなされる。
【0024】以上のように1個のモータで駆動されるシ
ンプルな洗浄乾燥機構でもって、所定の洗浄性能と乾燥
性能を得ることができるものである。したがって、洗浄
乾燥機構の部品点数が少ないものであって、製造上のコ
ストすなわち製品の価格が安価にできるものである。ま
た、機構部の容積がコンパクトになるので、洗浄機全体
の容積に占める被洗浄部の収納容積を大きくして、被洗
浄物の容量が大きい洗浄機を実現できる。さらに、洗浄
機を小型化して、軽量化することも可能となる。
【0025】(実施例2)機構部品の基本構成について
は、図1の構成と同様で説明を省略するが、図3におい
て、前述の第1の実施例に代えて、20は洗浄水または
空気を加圧するために遠心型で構成した第1のインペラ
ー、21aは洗浄水または空気を噴出する噴射口であ
る。22は第1のインペラー20を内装するとともに、
噴射口21aを有する第1のケーシングである。23は
主に洗浄水を加圧するために渦流型で構成した第2のイ
ンペラー、24は第2のインペラー23を内装する第2
のケーシングである。26は、第1のケーシング22と
第2のケーシング24とで形成したポンプ25を駆動す
るモータである。27は噴射口21aをモータ26を駆
動源として回転するための回転手段であって、複数個の
歯車により構成されている。この第2の実施例では噴射
口21aは第1のケーシング22とともに回転する。
【0026】次に動作について説明する。洗浄工程に関
する基本的な動作は、前記第1の実施例と同様である。
まず給水弁15を開放して所定量の洗浄水を洗浄槽1に
供給する給水工程を実行する。続いて本洗工程が始まる
と、ポンプ25の第1のインペラー20によって加圧し
た洗浄水が噴射口8aから被洗浄物に向かって噴射され
る。被洗浄物に衝突して汚れを落とした洗浄水は、排水
フィルター14で濾過される。洗浄水は循環経路10を
経て吸込み口11からポンプ25の第1のインペラー2
0へと循環して、繰り返して被洗浄物に向かって噴射さ
れる。同時にヒータ13に通電して、洗浄水や食器等が
加熱される。
【0027】このとき第2のインペラー23は渦流型で
あって、洗浄工程での回転方向では洗浄水を循環経路1
0に逆流する作用があって、洗浄水を機外に排出する作
用はないように構成されている。本洗工程でモータ26
が回転することで、回転手段27により第1のケーシン
グ22が減速されて回転する。したがって、噴射口21
aが回転移動するものであり、被洗浄物に対する所定の
洗浄力が得られるものである。また、第1のケーシング
22の回転は、第1のインペラー20の回転に比べて低
速であるから、洗浄水の加圧能力に対する影響は小さ
い。
【0028】所定時間の本洗工程を経ると、次に被洗浄
物から洗い落とされた汚れを含む洗浄水を機外に排出す
る排水工程に入る。排水工程では、制御装置17がモー
タ26の回転方向を洗浄工程とは逆転させて、第1のイ
ンペラー20および第2のインペラー23による洗浄作
用と排水作用を切り換える点は第1の実施例と同様であ
る。排水工程の開始直後は、第1のインペラー20が遠
心型であるために、加圧された洗浄水が噴射口21aか
ら被洗浄物に向かって噴射される。この動作は洗浄水が
排水されて、洗浄水面が第1のインペラー3より低下す
るまで行われる。なお、排水工程中も、噴射口21aは
常に回転する。
【0029】所定の洗浄工程を終了すると、続いてポン
プ25により洗浄槽1内に機外より空気を送り込み、被
洗浄物に付着した水滴を吹き飛ばしたり蒸発させる乾燥
工程が行われる。空気は循環経路10を経て吸込み口1
1からポンプ25で加圧されて、噴射口21aから被洗
浄物に向かって送風される。同時にヒータ14に間欠的
に通電して空気を加熱することで、この送風は温風とな
る。被洗浄物を乾燥した後の湿った空気は、排気経路1
8から機外に排気される。温風の噴射口21aが洗浄槽
1の底部を回転移動するので、被洗浄物に対して均一な
温風が与えられる。また、機外からは第1のインペラー
20および第2のインペラー23の吸い込み力により排
水経路16から空気を取り込む。すなわちポンプ25に
よる送風で乾燥作用がなされる。
【0030】以上のように1個のモータで駆動されるシ
ンプルな洗浄乾燥機構でもって、所定の洗浄性能と乾燥
性能を得ることができるものである。特に、噴射ノズル
とポンプの一体化によって、実施の形態1に比べても機
構部品の削減および構成のシンプル化が図れている。ま
た、機構部の容積がコンパクトになるので、洗浄機全体
の容積に占める被洗浄部の収納容積を大きくして、被洗
浄物の容量が大きい洗浄機を実現できる。
【0031】(実施例3)機構部品の基本構成について
は、図3の構成と同様で説明を省略するが、図5におい
て、前述の第2の実施例に代えて、洗浄槽30内から機
外に連通する吸気経路31と吸気口32および排気経路
33を設けて、吸気経路31を洗浄槽30の底部に接続
している。また、洗浄工程では洗浄水にて吸気経路31
を密閉するとともに乾燥工程では吸気経路31を開放す
る位置に配置している。
【0032】洗浄工程では第1のインペラー20により
加圧された洗浄水を回転する噴射口21aから被洗浄物
に噴射して洗浄する。排水工程では第2のインペラー2
3が洗浄水を加圧して排水する点は第1の実施例および
第2の実施例と同様である。さらに乾燥工程では吸気経
路31から機外の空気を取り込み、ヒータ13を間欠的
に通電して空気を温風にするとともに、第1のインペラ
ー20により加圧して回転する噴射口21aから被洗浄
物に噴射して、洗浄水の付着した被洗浄物を乾燥する作
用を有する。
【0033】このような実施例では、吸気経路31の通
路面積を大きくとることができるので、乾燥時の吸気作
用を効率よく行える。また、排水フィルター14は小径
の多数個の孔で構成してあるので、空気の吸込み抵抗が
あり、空気は大半が吸気経路31より吸い込まれる。し
たがって、空気の吸気と排気が低損失で行えて、乾燥効
率が向上するものであって、短時間で被洗浄物を乾燥す
ることが可能となる。
【0034】なお、ヒータ13を吸気経路31と吸込み
口11の中間で且つ循環経路10である位置に設置して
あるので、洗浄工程の洗浄水の加熱と、乾燥工程の空気
の加熱すなわち温風の発生が効率よく行えるものであ
る。
【0035】(実施例4)機構部品の基本構成について
は、図5の構成と同様で説明を省略するが、図7におい
て、前述の第3の実施例に加えて、噴射口41aと一体
に回転して洗浄水を攪拌する第3のインペラー42aを
設けている点で異なるものである。なお、40は洗浄水
または空気を加圧する第1のインペラーで、43はこれ
を内装するとともに洗浄水または空気を噴出する噴射口
41aを有する第1のケーシングである。44は洗浄水
を加圧する第2のインペラーで、45はこれを内装する
第2のケーシングである。第1のケーシング43と第2
のケーシング45からなるポンプ46を駆動するモータ
47を駆動源とする回転手段48を設けている。
【0036】洗浄工程で、洗浄水を第3のインペラー4
2aよりも上方にまで給水して、被洗浄物を浸け置いて
洗浄する。ポンプ46を駆動すると第3のインペラー4
2aの回転および第1のインペラー40で加圧された洗
浄水の噴射口からの噴流によって、洗浄槽30の洗浄水
が攪拌される。続いて、第3の実施例に示したように、
洗浄水の噴射による洗浄作用や空気の送風による乾燥作
用でもって、洗浄工程と乾燥工程を行うものである。
【0037】洗浄ラック2の外形を箱や筒状または平板
状に形成して、網目状の素材で構成すると、食器に限ら
ずに、ハンカチや布巾や果実等の被洗浄物を洗浄して乾
燥することも可能である。
【0038】また、被洗浄物の種類によっては、第4の
実施例のような第3のインペラー42aや第1のケーシ
ング43によると、洗浄ラックがなくとも洗浄できるも
のである。
【0039】また、本洗工程を浸け置き洗浄として、す
すぎ工程を噴射による洗浄とすることで、全ての洗浄工
程を漬け置く洗濯機等で一般的な洗浄方法に比べて、節
水が可能な構成でもある。
【0040】なお、実施の形態4では噴射口41aと第
3のインペラーが一体で回転する構成としたが、洗浄水
の攪拌と噴射を同時に行うために、実施の形態1のよう
な噴射ノズルと一体に設けてもよいものである。
【0041】なお、上記の実施の形態では回転手段が洗
浄工程や乾燥工程中連続して噴射ノズル等を回転するこ
ととしたが、これを断続的に行う構成としてもよいこと
は言うまでもない。さらには、乾燥工程のみでもよいこ
とも同様である。
【0042】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明は、被洗浄
物を収納する洗浄槽と、洗浄水または空気を加圧する第
1のインペラーと洗浄水を加圧する第2のインペラーを
有するポンプと、洗浄水または空気を噴出する噴射口を
有する噴射ノズルを備えて、前記ポンプを駆動するモー
タを駆動源とする前記噴射ノズルの回転手段を設けた洗
浄機であり、1つのモータを駆動源にして洗浄・排水・
乾燥を行うことができる。
【0043】また本発明の請求項2記載の発明は、被洗
浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水または空気を加圧する
第1のインペラーを内装するとともに洗浄水または空気
を噴出する噴射口を有する第1のケーシングと、洗浄水
を加圧する第2のインペラーを内装する第2のケーシン
グとを有するポンプを備えて、前記ポンプを駆動するモ
ータを駆動源とする回転手段により前記第1のケーシン
グの噴射口部または全体を回転する洗浄機であり、1つ
のモーターで、洗浄・排水・乾燥を行うことができると
共に、噴射部分とポンプとを一体化したことにより省部
品化を図ることができる。
【0044】また本発明の請求項3記載の発明は、洗浄
槽内から機外に連通する吸気経路と排気経路を設けて、
吸気経路を洗浄槽の底部に接続して、洗浄工程では洗浄
水にて吸気経路を密閉するとともに乾燥工程では吸気経
路を開放する洗浄機であり、請求項1記載の発明の効果
に加えて、さらに乾燥工程では吸気経路から機外の空気
を取り込み、第1のインペラーにより加圧して回転する
噴射口から被洗浄物に噴射して、洗浄水の付着した被洗
浄物を乾燥する作用を有する。簡単な構成で所定の排水
性能と乾燥性能を得ることができる洗浄機を提供できる
ものである。
【0045】また本発明の請求項4記載の発明は、噴射
口と一体に回転して洗浄水を攪拌する第3のインペラー
を設けるとともに、洗浄水を同インペラーよりも上方に
まで給水する洗浄工程を設けた洗浄機であり、洗浄水を
第3のインペラーよりも上方にためて、ポンプを駆動す
ると第3のインペラーの回転および噴射口からの噴流に
より洗浄水が攪拌される。したがって、洗浄水の噴射に
よる洗浄や空気の送風による乾燥作用に加えて、被洗浄
物を洗浄水に浸して洗浄する作用を有する洗浄機を提供
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における洗浄機の洗浄工
程を示す要部構成図
【図2】同洗浄機の排水工程を示す要部構成図
【図3】本発明の第2の実施例における洗浄機の洗浄工
程を示す要部構成図
【図4】同洗浄機の噴射口を示す要部平面図
【図5】本発明の第3の実施例における洗浄機の洗浄工
程を示す要部構成図
【図6】同洗浄機の乾燥工程を示す要部構成図
【図7】本発明の第4の実施例における洗浄機の洗浄工
程を示す要部構成図
【図8】同洗浄機の第3のインペラーを示す平面図
【図9】従来の食器洗い乾燥機の要部構成図
【符号の説明】
1 洗浄槽 3 第1のインペラー 4 第2のインペラー 5 ポンプ 6 モータ 8 噴射ノズル 9 回転手段 10 循環経路 17 制御装置 31 吸気経路 33 排気経路

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水ま
    たは空気を加圧する第1のインペラーと、洗浄水を加圧
    する第2のインペラーを有するポンプと、洗浄水または
    空気を噴出する噴射口を有する噴射ノズルを備えて、前
    記ポンプを駆動するモータを駆動源とする前記噴射ノズ
    ルの回転手段を設けた洗浄機。
  2. 【請求項2】 被洗浄物を収納する洗浄槽と、洗浄水ま
    たは空気を加圧する第1のインペラーを内装するととも
    に洗浄水または空気を噴出する噴射口を有する第1のケ
    ーシングと、洗浄水を加圧する第2のインペラーを内装
    する第2のケーシングとを有するポンプを備えて、前記
    ポンプを駆動するモータを駆動源とする回転手段により
    前記第1のケーシングの噴射口部または全体を回転する
    洗浄機。
  3. 【請求項3】 洗浄槽内から機外に連通する吸気経路と
    排気経路を設けて、吸気経路を洗浄槽の底部に接続し
    て、洗浄工程では洗浄水にて吸気経路を密閉するととも
    に乾燥工程では吸気経路を開放することを特徴とする請
    求項1または請求項2記載の洗浄機。
  4. 【請求項4】 噴射口と一体に回転して洗浄水を攪拌す
    る第3のインペラーを設けるとともに、洗浄水を同イン
    ペラーよりも上方にまで給水する洗浄工程を設けたこと
    を特徴とする請求項1〜3いづれか1項記載の洗浄機。
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