JPH09249704A - ラジカル重合性成形材料の表面硬化処理剤 - Google Patents

ラジカル重合性成形材料の表面硬化処理剤

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JPH09249704A
JPH09249704A JP8101797A JP10179796A JPH09249704A JP H09249704 A JPH09249704 A JP H09249704A JP 8101797 A JP8101797 A JP 8101797A JP 10179796 A JP10179796 A JP 10179796A JP H09249704 A JPH09249704 A JP H09249704A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明はラジカル重合性成形材料の樹脂成形品
或いはプラスチック業界の成形品の表面硬化処理に関す
るもので、重合性単量体と混合した粘稠液乃至はパテ状
としラジカル重合開始剤により硬化させる際、成型品表
面の硬化が不十分であるため、確実に硬化させるために
使用する表面硬化処理剤及びその作製用組成物。 【構成】過酸化物及び界面活性剤を含む水溶液からなる
ラジカル重合性成形材料の表面硬化処理剤及びその作製
用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラジカル重合性成形
材料の樹脂成形品の表面硬化処理に関するもので、重合
性単量体を含む粘稠液乃至はパテ状物をラジカル重合開
始剤により硬化させる際、成形品表面の硬化が不十分と
なる。これを確実に硬化させるために使用する表面硬化
処理剤に関するものである。特に、歯科業界の補綴物等
の樹脂材料の表面硬化処理剤としては有効である。
【0002】
【従来の技術】従来において問題点を解決するために、
例えば樹脂組成物中にパラフィンワックス等の微量を溶
解し重合硬化時にこのパラフィンワックスの薄層を成形
し酸素を遮断する方法。酸素を除去し窒素等の不活性ガ
ス中で重合する方法(特開平−5957)。温水に浸漬
する方法。温水に重炭酸ソーダを溶解し、炭酸ガスによ
って酸素による重合阻害を阻止する方法が行われてい
た。
【0003】更に還元性物質を温水に溶解し酸素をその
還元作用により消費し、酸素による影響を除去方法が特
開平6−116115、特開平7−285825号に開
示されている。上記した技術は重合性単量体及び/又は
プレポリマーをラジカル重合によって硬化成形する場
合、空気中の酸素の影響により表面の単量体及び/又は
プレポリマーの重合が阻害され、硬化表面に軟質層がで
きるという欠点を解決しようと試みたものである。
【0004】
【発明が解決すべき課題】これらの方法は効果が不確定
であったり、装置が大掛かりとなり、単に酸素との接触
を阻止し重合させるだけでは硬化成形品の表面を十分に
改善できないことが判っていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は簡便さを損なわ
ずに上記問題点を解決するために鋭意研究を行った結
果、過酸化物及び界面活性剤を溶解した水溶液中で樹脂
成形品を硬化成形することにより、軟質層が殆どなくな
ることを見いだし本発明を完成するに至った。
【0006】本発明で用いられる過酸化物及び界面活性
剤の単独使用ではその効果が全くないか、極めて小さい
が、両者が共存して多大な効果が得られる。その理由は
明確ではないが過酸化物の分解により生成ラジカルと界
面活性剤による成形品表面にミセルが配列し、酸素遮断
効果の相乗作用によるものと思われる。
【0007】過酸化物の分解は一般的に温度が上昇すれ
ば早くなり、ラジカル生成も早くなるのは当然のことで
あり、表面硬化処理に使用する水温が20から50℃に
上昇させると反応速度は2〜4倍に促進されることは知
られている。
【0008】また、適当な還元剤例えば水溶性亜硫酸塩
の微量を添加することも昇温と同様の効果がある。上記
還元剤としては亜硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウム、
亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、ピロ亜硫酸
ナトリウム、ハイドロサルファイトナトリウム等があげ
られる。好ましくは、ハイドロサルファイトナトリウム
及び亜硫酸水素ナトリウムである。好ましい使用量は水
溶液全量の0.001〜10重量%である。更に好まし
い使用量は0.01〜1.0重量%である。
【0009】過酸化物としては、無機過酸化物として過
酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過
硫酸カリウム、過炭酸ナトリウム等であり、また有機過
酸化物としてはt−ブチルパーオキシマレイン酸、t−
ブチルハイドロパーオキサイド等があり、好適には過硫
酸ナトリウム又はカリウムであるが、適宜組み合わせて
も使用することもできる。また添加量としては水溶液全
量の0.01〜10重量%好ましくは0.05〜5重量
%更に好ましくは0.1〜3重量%である。
【0010】界面活性剤としては、イオン型及び非イオ
ン型界面活性剤のいずれかであってもよい。添加量とし
ては水溶液全量の0.005〜20重量%好ましくは
0.01〜7重量%更に好ましくは0.3〜5重量%で
ある。イオン型界面活性剤であるアニオン界面活性剤と
しては、カルボン酸塩としてラウリン酸エステルナトリ
ウム、ステアリン酸エステルナトリウム、オレイン酸エ
ステルナトリウム、硫酸塩としてラウリル硫酸エステル
ナトリウム、セチル硫酸エステルナトリウム、ステリア
ル硫酸エステルナトリウム、オレイル硫酸エステルナト
リウム、スルホン酸塩として、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリ
ウム、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム塩、α−オ
レフィンスルホン酸ナトリウム、N−メチルタウリルオ
レイン酸エステルナトリウム、スルホコハク酸ジ−2−
エチルヘキシルエステルナトリウム、ジチオリン酸エス
テル塩としてジアルキルジチオリン酸亜鉛、リン酸エル
テル塩として高級アルコールリン酸モノエステルジナト
リウム等をあげることができる。好ましくはドデシルベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム、縮合ナフタレンスルホン
酸ナトリウム塩であり、更に好ましくは縮合ナフタレン
スルホン酸ナトリウム塩である。
【0011】イオン型界面活性剤であるカチオン界面活
性剤としてはアミン塩型として高級アルキルアミン塩、
高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物、トリエ
タノールアミンモノステアリルエステル、N,N−ジエ
チルエチレンジアミンステアリル酸アミド酢酸塩、イミ
ダゾリン型カチオン界面活性剤、第4級アンモニウム塩
型としてアルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、ジアルキルジメチル
ベンジルアンモニウム塩、N,N−ジエチルN−ベジル
エチレンジアミンステアリル酸アミドクロライド、アル
キルピリジニウム塩等があげられる。好ましくはアルキ
ルジメチルベンジルアンモニウム塩である。
【0012】両性界面活性剤としては、アミノ酸型とし
てラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム、ベタイン型
としてラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチル
ベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン等があ
げられる。
【0013】非イオン性界面活性剤としては、ポリエチ
レングリコール型として、ポリエチレングリコール、高
級アルコールエチレンオキサイド付加物、アルキルフェ
ノールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキ
サイド付加物、高級脂肪族アミンのエチレンオキサイド
付加物、脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物、ポ
リプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、多
価アルコールとして、グリセリンの脂肪酸エステル、ぺ
ンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビットの脂肪
酸エステル、ソルビタンの脂肪酸エステル、砂糖の脂肪
酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド等があげられ
る。
【0014】第4級アンモニウム塩型、ベンザルコニウ
ムクロライド等の使用は本発明の効果以外に殺菌、消毒
作用があり、特に歯科用補綴物の製作時、患者の口腔内
で操作し、それを重合硬化させる場合は表面を硬化させ
ると共に殺菌又は消毒することができ、一挙両得の処理
方法となる。殺菌とは、微生物を殺すことをいう。消毒
とは、人畜に対して有害な微生物を殺すこと。または対
象とする微生物を殺すことをいうが、有害または対象と
する微生物を感染力価以下にまで低減することを条件と
する。
【0015】通常アニオン性、カチオン性及び両性の界
面活性剤が単独或いは組合せで使用されるが、アニオン
性とカチオン性界面活性剤の組合せは凝固等の障害が起
こるので避けるべきであるが、特に限定的ではない。
【0016】上記組成物、すなわち界面活性剤及び過硫
酸化物或いは必要により微量の還元剤を各々の容器から
必要量を温水に加えても良いし、適当に予め混合したも
の、例えば界面活性剤と過硫酸化物の混合物と還元剤を
温水に加えてもよい。
【0017】また本発明で用いる液体組成物は適当な水
溶性充填剤と混合し粉体化して、他の粉体組成物と混合
して使用前に必要量を温水に加えてもよい。
【0018】水溶性充填剤としては珪酸ナトリウム、硫
酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース等があり、更に粉
体の流動性を増すため微量の微粒子珪酸等の使用は何ら
支障はない。
【0019】ラジカル重合性成形材料としては、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹
脂、アクリル系樹脂等がある。
【0020】不飽和ポリエステル樹脂及びエポキシ変性
不飽和ポリエステル樹脂としては、エチレングリコー
ル、プロピレングリコールビスフェノールA等の2価以
上のアルコールとフマル酸、フタル酸、アジピン酸等の
2塩基酸に代表される反応生成物をスチレン、ジアリル
フタレート、メチルメタクリレート等の重合性単量体で
膨潤又は溶解したものである。
【0021】アクリル系樹脂としては、オリゴメタクリ
レート及び/又はオリゴアクリレートと、モノメタクリ
レート及び/又はモノアクリレート等があり、例として
次に示すものがある。
【0022】(1)ポリエステルポリメタアクリレート
及び/又はポリエステルポリアクリレート。 (2)ポリオールポリメタクリレート及び/又はポリオ
ールポリアクリレート。 (3)エポキシポリメタクリレート及び/又はエポキシ
ポリアクリレート。 (4)アクリル酸及び/又はメタクリル酸と、モノエポ
キシサイド及び酸無水物との反応生成物。 (5)分子中にカルボキシル基を有し、沸点が常圧で2
50℃以上のモノメタクリレート及び/又はアクリレー
ト。
【0023】(6)ポリウレタンポリメタクリレート及
び/又はポリウレタンアクリレート。 (7)ポリアミドメタクリレート及び/又はポリアミド
アクリレート。 (8)フェノール化合物とオキサイド化合物との付加ア
ルコールのポリメタクリレート及び/又はポリアクリレ
ート。 (9)モノメタクリレート及び/又はモノアクリレー
ト。 (10)9の全部又は一部をスチレン、メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼン及び/又はビニ
ルアセテート等に代えたビニル単量体。
【0024】これらの重合性メタクリレート及び/又は
アクリレート単量体は、製造上特に重合防止剤を使用す
る場合には、これを完全に除去することが困難であり、
またこれらの化合物を貯蔵するために、通常1000p
pm以下好ましくは300ppm以下程度の重合防止剤
が添加されている。
【0025】また、(1)〜(10)の化合物を重合性
成形材料として用いるには、必ずしも単独の化合物であ
る必要はなく、これらの群より選ばれた1種又は2種以
上の化合物を目的に応じて混合することも可能である。
【0026】特に、(9)〜(10)の化合物は単独で
用いられることはなく、(1)〜(8)の化合物と混合
して用いるか、(9)及び/又は(10)の化合物の重
合物及び/又は共重合物と混合して用いる。
【0027】更に、重合触媒として有機過酸化物例えば
ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオ
キサイド等の使用或いは促進剤例えばジメチルパラトル
イジン、ナフテン酸コバルト等の併用が使用される。ま
た光重合媒体として例えばカンファーキノン、ベンジ
ル、ベンゾインメチルエーテル等の使用或いは促進剤と
して例えばジメチルパラトルイジン、ジメチルホスファ
イト等が併用される。
【0028】上記材料の変性には、有機充填剤及び/又
は無機充填剤等が添加されていてもよい。すなわち本発
明は変性には何ら規制されることはない。有機充填材と
してはその材料に可溶性及び/又は不溶性のポリマー例
えばメタアクリレート、アクリレート、スチレン、酢酸
ビニル、アクリロニトリル、ブタジエン等の重合体及び
/又は共重合体さらにはポリアミド、ポリエステル、シ
リコン樹脂等の1種又は2種以上の使用が可能である。
【0029】その他、無機充填剤としてはガラス、アル
ミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、クレー、
結晶石英、溶融石英、湿式微粒子ケイ酸、乾式微粒子ケ
イ酸等が用いられる。これらの無機充填剤はシランカプ
リング剤、例えばγ−メタクリロキシプロピルトリメト
キシシラン等で表面処理を施すが通例であり、これらの
1種又は2種以上の使用が可能である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施例により説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0031】表面硬化処理剤液の調整法を下記に示す。
300mlビーカーに実施例又は比較例記載の界面活性
剤及び過酸化物を200mlの60℃温水を試験体投入
20分前に調整し、表面硬化処理剤とした。
【0032】試験体の製作法を下記に示す。厚さ5mm
のテフロン板に10mmφの丸孔をあけ、一方をテフロ
ン平板で固定した試験体作製用型の片方から各実施例記
載の市販樹脂を使用説明書に従い混合し、流し込み、築
盛又は充填して、混合から所定時間後に処理剤に投入
し、30秒〜5分間浸漬硬化処理をした。
【0033】表面硬度の測定法を下記に示す。処理の終
わった試験体は型から外して水洗し23℃±2の恒温室
中に30分放置後、その表面(大気と接触していた面)
をJIS K5401塗膜用鉛筆引かき試験機を用い、
JIS K5400塗膜一般試験方法6.14鉛筆引か
き試験に準じ測定を行った。
【0034】実施例1〜10は試験体として、室温硬化
型トクソーリベースファースト(株式会社トクヤマ製)
を使用説明書に従い混合した混合泥を型に流し込み混合
7分後に、予め界面活性剤ドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム及び過酸化物を表1の水溶液濃度で調整した
60℃水溶液に試験体を投入し5分後に試験体を取り出
し、表面硬度の測定を行った。その結果を表1に示す。
【0035】比較例1〜9は、実施例1〜10に対して
界面活性剤又は過酸化物を使用しないで同様の試験を行
った。その結果を表2に示す。水中あるいは界面活性剤
入り水溶液中又は過酸化物入り水溶液中では試験体表面
の軟質層の硬度改善は見られなかった。
【0036】尚、表1〜17中のAは過硫酸カリウム、
Bは過硫酸ナトリウム、Cは過硫酸アンモニウム、Dは
過炭酸ナトリウム、Eは過酸化水素30%水溶液、Fは
t−ブチルパーオキシマレイン酸、Gはt−ブチルハイ
ドロパーオキサイド、Hはドデシルベンゼンスルホン酸
ナトリウム、Iはラウリルジメチルベンジルアンモニウ
ムクロライド、Jはポリオキシエチレンノニルエチルエ
ーテル、Kはハイドロサルファイトナトリウム、Lは硫
酸第1鉄を示し、またNDは鉛筆硬度H以下或いは測定
不能を示す。
【0037】実施例11〜15及び比較例10は界面活
性剤をラウリル硫酸ナトリウム(ネオライトP:共栄社
化学株式会社製)に代え実施例1〜10と同様に試験を
行った。その結果を表3に示す。
【0038】実施例16〜20及び比較例11は界面活
性剤をジオクチルスルホコハク酸ナトリウム(サンモリ
ンOT−7ON:三洋化成工業株式会社製)に代え実施
例1〜10と同様に試験を行った。その結果を表4に示
す。
【0039】実施例21〜25及び比較例12は界面活
性剤を縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム(SN−P
W:サンノプコ株式会社製)に代え実施例1〜10と同
様に試験を行った。その結果を表5に示す。
【0040】実施例26〜30及び比較例13は界面活
性剤をラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライ
ド(カチオンSK:三洋化成工業株式会社製)に代え実
施例1〜10と同様に試験を行った。その結果を表6に
示す。
【0041】実施例31〜35及び比較例14は界面活
性剤をジステアリルジメチルアンモニウムクロライド
(カチオンDS:三洋化成工業株式会社製)に代え実施
例1〜10と同様に試験を行った。その結果を表7に示
す。
【0042】実施例36〜40及び比較例15は界面活
性剤をトリメチルベンジルアンモニウムクロライド(T
MBAC:共栄社化学株式会社製)に代え実施例1〜1
0と同様に試験を行った。その結果を表8に示す。
【0043】実施例41〜45及び比較例16は界面活
性剤をジアルキルアミン塩(NSA−304:三洋化成
工業株式会社製)に代え実施例1〜10と同様に試験を
行った。その結果を表9に示す。
【0044】実施例46〜50及び比較例17は界面活
性剤を12−アミノドデカン酸ナトリウムに代え実施例
1〜10と同様に試験を行った。その結果を表10に示
す。
【0045】実施例51〜55及び比較例18は界面活
性剤をポリオキシエチレンノニルエチルエーテル(エレ
ミノールHA−100:三洋化成工業株式会社製)に代
え実施例1〜10と同様に試験を行った。その結果を表
11に示す。
【0046】実施例56〜60及び比較例19は界面活
性剤をソルビタン脂肪酸エステル(S−49H:共栄社
化学株式会社製)に代え実施例1〜10と同様に試験を
行った。その結果を表12に示す。
【0047】実施例61〜65及び比較例20は界面活
性剤をポリオキシエチレンアルキルエチルエーテル(サ
ンモリン11:三洋化成工業株式会社製)に代え実施例
1〜10と同様に試験を行った。その結果を表13に示
す。
【0048】実施例66〜74は実施例1〜65及び比
較例1〜20が試験体を処理液投入20分前に調整した
のを、投入前5、13、60分に調整し同様に試験し
た。また界面活性剤歯0.1重量%とし、過酸化物とし
ては過硫酸カリウムを0.1重量%を用いた。その結果
を表14に示す。
【0049】実施例75〜81は実施例66に対し更に
還元性化合物を添加することによりラジカル発生時期を
早め試験体表面の軟質層の改善を行った。結果を表15
に示す。
【0050】実施例82〜84は実施例69に還元性化
合物を添加することによりラジカル発生時期を早め試験
体表面の軟質層の改善を行った。結果を表16に示す。
【0051】実施例85〜87は実施例72に還元性化
合物を添加することによりラジカル発生時期を早め試験
体表面の軟質層の改善を行った。結果を表17に示す。
【0052】実施例88〜90は試験体として光重合型
硬質レジンであるライトフィル A1(株式会社松風社
製)を型に充填し、界面活性剤0.1重量%、過硫酸カ
リウム0.1重量%、ハイドロサルファイトナトリウム
0.01重量%60℃水溶液中に浸漬し、松風社製グッ
リプライトにて30秒光を照射した。その結果を表18
に示す。
【0053】実施例91は、オルソフタール酸系不飽和
ポリエステル樹脂としてポリライト8010(大日本イ
ンキ化学社製)100重量部にベンゾイルパーオキサイ
ド1重量部及びジメチルアニリン0.5重量部を加え、
30分間室温で放置後、実施例1に準じて処理し試験を
おこなった。その結果を表19に示す。また、比較とし
て処理しないものの表面はべたついており、硬度測定は
不能であった。
【0054】実施例92は、ビスフェノール系不飽和ポ
リエステル樹脂としてアトラック382−05を100
重量部にメチルエチルケトンパーオキサイド1部、ナフ
テン酸コバルト0.5重量部及びジメチルアニリン0.
1重量部を加え、30分間室温で放置後、実施例1に準
じて処理し試験をおこなった。その結果を表19に示
す。また、比較として処理しないものの表面はべたつい
ており、硬度測定は不能であった。
【発明の効果】本発明は、以上に説明したように構成さ
れているので成形品の表面硬化が不十分であったものが
簡単な処理で硬化しべたつきがなくなるため、軟質層を
切削等により除去する工程が不要となり、寸法精度のよ
い均質な成形品を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 3/00 KAA C08K 3/00 KAA 5/00 KAJ 5/00 KAJ // A61K 6/08 A61K 6/08 C08J 7/02 C08J 7/02 Z

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】過酸化物及び界面活性剤からなるラジカル
    重合性成形材料の表面硬化処理剤調製用組成物。
  2. 【請求項2】還元性化合物を添加した請求項1記載の表
    面硬化処理剤調製用組成物。
  3. 【請求項3】請求項1記載の過酸化物0.01〜10重
    量%及び界面活性剤0.005重量%〜20重量%を含
    む水溶液からなる表面硬化処理剤。
  4. 【請求項4】請求項2記載の過酸化物0.01〜10重
    量%、界面活性剤0.005重量%〜20重量%及び還
    元性化合物を0.001〜10重量%を含む水溶液から
    なる表面硬化処理剤。
  5. 【請求項5】使用直前に水に溶解することを特徴とする
    請求項1及び2に記載の表面硬化処理剤調製用組成物。
  6. 【請求項6】界面活性剤が殺菌又は消毒作用のある請求
    項1、2、3、4及び5記載の表面硬化処理剤。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006291168A (ja) * 2005-03-18 2006-10-26 Tokuyama Corp 硬化性組成物
JP2007063332A (ja) * 2005-08-29 2007-03-15 Tokuyama Corp 硬化性組成物
JP2007246835A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Tokuyama Corp 硬化性組成物
JP2008285645A (ja) * 2007-04-20 2008-11-27 Tokuyama Dental Corp 硬化性組成物

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