JPH09249643A - β−ラクタム化合物の製造法 - Google Patents

β−ラクタム化合物の製造法

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JPH09249643A
JPH09249643A JP8085833A JP8583396A JPH09249643A JP H09249643 A JPH09249643 A JP H09249643A JP 8085833 A JP8085833 A JP 8085833A JP 8583396 A JP8583396 A JP 8583396A JP H09249643 A JPH09249643 A JP H09249643A
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Shigeru Torii
滋 鳥居
Hideo Tanaka
秀雄 田中
Michio Sasaoka
三千雄 笹岡
Yutaka Kameyama
豊 亀山
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Otsuka Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の製造方法に見られる欠点を克服し、高
収率、高純度で目的とするアレニルβ−ラクタム化合物
及び3−ハロゲン化セフェム化合物を同一原料より出発
し、反応条件をかえるのみで容易に各々を製造し得る製
造方法を提供する。 【解決手段】 一般式(I)で表されるハロゲン化β−
ラクタム化合物を0価金属により還元することにより、
一般式(II)で表されるアレニルβ−ラクタム化合物及
び一般式(III)で表される3−ハロセフェム化合物を
得ることを特徴とするβ−ラクタム化合物の製造法。 【化1】 【化2】 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明のアレニルβ−ラクタ
ム化合物及び3−ハロセフェム化合物は、例えばグラム
陽性菌、グラム陰性菌に対し幅広い抗菌力を有し、経口
剤として広く利用されているセファクロールの原料とし
て有用な3−クロルセファロスポリン中間体に容易に誘
導できる重要な中間体であり、工業的に広く用いられて
いる化合物である。
【0002】
【従来の技術】従来、本発明の一般式(II)で表される
アレニルβ−ラクタム化合物は例えば特開平4−282
359号に記載の方法に従って、有機溶媒中、第三級有
機塩基を作用させることにより製造されていた。しかし
ながらこの化合物はアレン化反応終了後に残存する過剰
量の第三級有機塩基、あるいは第三級有機塩基とスルホ
ン酸との塩により反応溶液状態では不安定であり、通常
は反応終了後反応溶液の抽出、濃縮等の煩雑な操作を繰
り返し行なわなければならないが、大量スケール合成の
場合これらの操作に時間を要するため、単離収率が大幅
に低下する等の問題を抱えており、今だ実用的に満足で
きるアレニルβ−ラクタム化合物の製造方法は見い出さ
れていない。また、従来、一般式(III)で表される3
−ハロゲン化セフェム誘導体の汎用的製造方法として
は、J.Org.Chem.,54,4962(1989)
に記載の如く、一般式(IV)で表される3−ヒドロキシ
セフェム化合物を出発原料とし、一旦トリフルオロメシ
ルオキシ基に変換した後ハロゲン化リチウムを反応させ
る方法、および特開昭49−116095号公報に記載
の如く、3−ヒドロキシセフェム化合物に対しジメチル
ホルムアミド中反応性クロロまたはブロモ化合物(三塩
化リン、オキシ塩化リン、チオニルブロマイド等)を反
応させる方法、さらに特開平4−282387号公報に
記載の如く、アレニルβ−ラクタム化合物にハロゲンの
アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩を作用させる
方法が報告されている。
【0003】
【化4】 [式中R1及びR3は前記に同じ。]
【0004】前者は出発原料として、それ自体合成が困
難な3−ヒドロキシセフェム化合物を用いなければなら
ず、とても実用的な製造方法とは言えず、後者では閉環
時に脱離するスルフィネートイオン又はチオレートイオ
ンの再結合による3−スルホニルセフェムもしくは3−
チオセフェムの副生が避けられず、このため目的の3−
ハロゲン化セフェム誘導体の収率が70%にとどまって
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来の製造方法に見られる欠点を克服し、高収率、高純
度で目的とするアレニルβ−ラクタム化合物及び3−ハ
ロゲン化セフェム化合物を同一原料より出発し、反応条
件をかえるのみで容易に各々を製造し得る製造方法を提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式(I)
で表されるハロゲン化β−ラクタム化合物を0価金属に
より還元することにより、一般式(II)で表されるアレ
ニルβ−ラクタム化合物を得ることを特徴とするアレニ
ルβ−ラクタム化合物の製造法に係る。
【0007】
【化5】 [式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
基、R2は置換基を有することのあるアリール基を示
す。nは0〜2を示す。R3は水素原子又はカルボン酸
保護基を示す。Xはハロゲン原子、Yはハロゲン原子ま
たは脱離基を示す。]
【0008】
【化6】 [式中R1、R2、n及びR3は前記と同じ。]
【0009】即ち、本発明者らはアレニルβ−ラクタム
化合物の製造方法を開発する過程において、上記の公知
の製造方法のもつ問題点を解決するにあたり、上記のア
レニルβ−ラクタム化合物の分解の原因がアレン化反応
終了後にわずかながらも残存する過剰量の第三級有機塩
基、あるいは第三級有機塩基とスルホン酸との塩にある
ことを見い出した。この事実をもとに、我々は従来の塩
基による1,2−脱離反応とは全く異なる一般式(1)
の還元的脱離反応を用いることにより、アレニルβ−ラ
クタム化合物の分解の原因である第三級有機塩基を用い
ることなく一般式(II)で表わされるアレニルβ−ラク
タム化合物を反応液中より通常の単離操作により安定か
つ高収率、高純度で製造できるという全く新しい事実を
見い出し、本発明を完成するに至った。また本発明は一
般式(I)で表されるハロゲン化β−ラクタム化合物を
0価金属により還元すると同時に還元により生じるハロ
ゲンイオンの求核攻撃により閉環反応を行い一般式(II
I)で表される3−ハロセフェム化合物を得ることを特
徴とする3−ハロセフェム化合物の製造方法に係る。
【0010】
【化7】 [式中R1、R3及びXは前記と同じ。]
【0011】即ち、本発明者らは同一原料である一般式
(I)で表される化合物を出発原料とし、反応条件を変
えるのみで(還元剤、ルイス酸、反応温度、反応時間等
によりいちがいには言えないが、例えばアルミニウムを
還元剤として使用し室温下で反応を行った場合、反応時
間が短い場合にはアレニルβ−ラクタム化合物のみを選
択的に与え、反応時間が長い場合には環化生成物である
3−ハロセフェム化合物を選択的に与える。)還元的
1,2−脱離と同時に閉環反応が進行し一般式(III)で
表わされる3−ハロゲン化セフェム化合物を一気に、高
純度かつ高収率で製造できるという全く新しい事実を見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
【発明の実施の形態】本明細書において示される各基
は、より具体的にはそれぞれ次の通りである。R1で示
される保護されたアミノ基としては、プロテクティブグ
ループインオーガニックシンセシス(Protective Gro
ups in Organic Synthsis、Theodora W.Greene
著、1981年、以下単に「文献」という)の第7章
(第218〜287頁)に記載されている各種の基の
他、フェノキシアセトアミド、p−メチルフェノキシア
セトアミド、p−メトキシフェノキシアセトアミド、p
−クロロフェノキシアセトアミド、p−ブロモフェノキ
シアセトアミド、フェニルアセトアミド、p−メチルフ
ェニルアセトアミド、p−メトキシフェニルアセトアミ
ド、p−クロロフェニルアセトアミド、p−ブロモフェ
ニルアセトアミド、フェニルモノクロロアセトアミド、
フェニルジクロロアセトアミド、フェニルヒドロキシア
セトアミド、チエニルアセトアミド、フェニルアセトキ
シアセトアミド、α−オキソフェニルアセトアミド、ベ
ンズアミド、p−メチルベンズアミド、p−メトキシベ
ンズアミド、p−クロロベンズアミド、p−ブロモベン
ズアミド、フェニルグリシルアミドやアミノ基の保護さ
れたフェニルグリシルアミド、p−ヒドロキシフェニル
グリシルアミドやアミノ基及び水酸基の一方又は両方が
保護されたp−ヒドロキシフェニルグリシルアミド等ア
ミド類、フタルイミド、ニトロフタルイミド等イミド類
を例示できる。フェニルグリシルアミド及びp−ヒドロ
キシフェニルグリシルアミドのアミノ基の保護基として
は、上記文献の第7章(第218〜287頁)に記載さ
れている各種基を例示できる。また、p−ヒドロキシフ
ェニルグリシルアミドの水酸基の保護基としては、上記
文献の第2章(第10〜72頁)に記載されている各種
基を例示できる。
【0013】R2で示される置換基を有することのある
アリール基としては、フェニル基、ナフチル基、含窒素
ヘテロ環等を例示できる。含窒素ヘテロ環の種類として
は、ベンゾチアゾール基、トリアゾール基、チアゾール
基、テトラゾール基等を例示できる。これらのアリール
基に置換してもよい置換基の種類としては、例えばハロ
ゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨ
ウ素原子等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、C1〜C4
の直鎖もしくは分枝鎖状アルキルチオ基(例えばメチル
チオ基、エキルチオ基等)C1〜C4の直鎖もしくは分岐
鎖状アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホ
ニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基
等)、置換基を有してもよい芳香族スルホニルオキシ基
(例えばベンゼンスルホニルオキシ基、トルエンスルホ
ニルオキシ基等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状ア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基等)、アミノ基、
置換基としてC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基を1個又は2個有するアミノ基(例えばメチルアミノ
基、ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミ
ノ基等)、水酸基、R'COO−(R'はフェニル基、ト
リル基又はC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル
基)で表されるアシルオキシ基(例えばフェニルカルボ
ニルオキシ基、アセチルオキシ基等)、R'CO−(R'
は前記に同じ)で表されるアシル基(例えばフェニルカ
ルボニル基、アセチル基等)、ニトロ基、シアノ基、フ
ェニル基等を例示できる。これらの置換基はR2で示さ
れるアリールがフェニル基である場合は1〜5個、特に
1,2又は3個、R2で示されるアリール基がナフチル
である場合は1〜7個、特に1,2又は3個、同一又は
異なる種類で置換されていてもよい。R3で示されるカ
ルボン酸の保護基としては、上記文献の第5章(第15
2〜192頁)に示されている各種基の他、アリル基、
ベンジル基、p−メトキシベンジル基、p−ニトロベン
ジル基、ジフェニルメチル基、トリクロロメチル基、te
rt−ブチル基等を例示できる。X、Yで示されるハロゲ
ン原子としてはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を例示出来
る。Yで示される脱離基としては置換基を有してもよい
低級アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタンスルホ
ニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ
基、トリクロロメタンスルホニルオキシ基等)、芳香族
スルホニルオキシ基(例えばベンゼンスルホニルオキシ
基、トルエンスルホニルオキシ基等)、ハロゲン化スル
ホニルオキシ基(例えばフルオロメタンスルホニルオキ
シ基等)、低級アルキルホスホニルオキシ基(例えばト
リメチルオキシ基、トリエチルオキシ基、トリブチルホ
スホニルオキシ基等)、芳香族ホスホニルオキシ基(例
えばトリフェニルホスホニルオキシ基、トリトリルホス
ホニルオキシ基等)等を例示できる。
【0014】本発明の出発原料である一般式(I)で表
されるβ−ラクタム化合物は、例えば下記に示す方法で
製造することができる。すなわち、一般式(V)で表さ
れるハロゲン化β−ラクタム化合物の水酸基に、ハロゲ
ン化試剤または脱離基生成試剤を作用させることによ
り、一般式(I)で表されるハロゲン化β−ラクタム化
合物に変換することができる。また、本反応では一旦脱
離基生成試剤を作用させた後、ハロゲン化試剤を作用さ
せることにより、より温和な条件下でハロゲン化β−ラ
クタム化合物を製造することも可能である。
【0015】
【化8】 [式中R1、R2、R3及びXは前記に同じ。nは0〜2
を示す。]
【0016】ハロゲン化試剤としては、オキシ塩化燐、
五塩化燐等の燐(V)塩化物、三塩化燐、三臭化燐等の
燐(III)塩化物及び臭化物、置換基を有してもよいト
リアリールホスフィン二塩素錯体、トリアリールホスフ
ィン二臭素錯体等のトリアリールホスフィンハロゲン錯
体、置換基を有してもよいトリアリールホスフィンまた
はトリアルキルホスフィンとハロゲン分子の混合物、塩
化チオニル、臭化チオニル等のハロゲン化チオニル、塩
化スルホニル、臭化スルホニル等のハロゲン化スルホニ
ル等が例示できるが通常の水酸基のハロゲン化試剤であ
れば特に制限なく利用できる。これらハロゲン化試剤の
使用量は、一般式(I)の化合物に対して通常1〜50
倍モル量程度、好ましくは1〜10倍モル量程度とする
のが良い。またこれらのハロゲン化試剤と共に例えば重
炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の無機塩基、トリエ
チルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N,N−ジ
メチルアニリン等の有機塩基、アンバーライトXE−5
83等の塩基性樹脂を併用することも可能である。ま
た、一旦脱離基生成試剤を作用させた後のハロゲン化試
剤としては、上記ハロゲン化試剤を使用することも可能
であるが、それ以外に塩化リチウム、臭化リチウム等の
ハロゲン化アルカリ金属塩、塩化カルシウム、臭化カル
シウム等のハロゲン化アルカリ土類金属塩、塩化アルミ
ニウム、臭化アルミニウム等のハロゲン化アルミニウム
塩等が例示出来る。これらのハロゲン塩は一般式(IV)
の化合物に対して通常1〜50倍モル量程度、好ましく
は1〜10倍モル量程度とするのが良い。またこれらの
ハロゲン塩は、単独もしくは二種以上の組み合わせによ
り使用することが可能である。
【0017】脱離基生成試剤としては、塩化メタンスル
ホニル、塩化トリフルオロメタンスルホニル等の置換基
を有してもよい低級アルキルスルホン酸塩化物、塩化ベ
ンゼンスルホニル、塩化トルエンスルホニル等の置換基
を有してもよい芳香族スルホン酸塩化物、メタンスルホ
ン酸無水物、トリフルオロメタンスルホン酸無水物等の
置換基を有してもよい低級アルキルスルホン酸無水物、
ベンゼンスルホン酸無水物、トルエンスルホン酸無水物
等の置換基を有してもよい芳香族スルホン酸無水物、塩
化ジエチルホスホニル等の置換基を有してもよい低級ア
ルキル燐酸塩化物、塩化ジフェニルホスホニル等の置換
基を有してもよい芳香族燐酸塩化物等を例示できる。こ
れら脱離基生成試剤の使用量は、一般式(V)の化合物
に対して通常1〜50倍モル量程度、好ましくは1〜1
0倍モル量程度とするのが良い。またこれらの脱離基生
成試剤と共に例えば重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム
等の無機塩基、トリエチルアミン、エチルジイソプロピ
ルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基、ア
ンバーライトXE−583等の塩基性樹脂を併用するこ
とも可能である。これらの低級アルキルスルホン酸塩化
物、低級アルキルスルホン酸無水物、低級アルキル燐酸
塩化物に置換していてもよい置換基の種類としては、例
えばハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素
原子、ヨウ素原子等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖
状アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基等)、
1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキルチオ基(例え
ばメチルチオ基、エキルチオ基等)C1〜C4の直鎖もし
くは分岐鎖状アルキルスルホニルオキシ基(例えばメタ
ンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニル
オキシ基等)、C1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキ
ル基(例えばメチル基、エチル基等)、アミノ基、置換
基としてC1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル基を
1個又は2個有するアミノ基(例えばメチルアミノ基、
ジメチルアミノ基、エチルアミノ基、ジエチルアミノ基
等)、R'COO−(R'はフェニル基、トリル基又はC
1〜C4の直鎖もしくは分枝鎖状アルキル基)で表される
アシルオキシ基(例えばフェニルカルボニルオキシ基、
アセチルオキシ基等)、R'CO−(R'は前記に同じ)
で表されるアシル基(例えばフェニルカルボニル基、ア
セチル基等)、ニトロ基、シアノ基、フェニル基等を例
示できる。これらの置換基は低級アルキルスルホン酸塩
化物、低級アルキルスルホン酸無水物、低級アルキル燐
酸塩化物に1〜5個、特に1,2又は3個、同一又は異
なる種類で置換されていてもよい。芳香族スルホン酸塩
化物、芳香族スルホン酸無水物、芳香族燐酸塩化物に置
換してもよい置換基の種類としては、上記低級アルキル
スルホン酸塩化物、低級アルキルスルホン酸無水物、低
級アルキル燐酸塩化物に置換していてもよい置換基とし
て例示したと同じ置換基が例示できる。これらの置換基
は芳香族基がフェニル基である場合は1〜5個、特に
1,2又は3個、芳香族基がナフチルである場合は1〜
7個、特に1,2又は3個、同一又は異なる種類で置換
されていてもよい。
【0018】具体的には、この反応は適当な溶媒中で行
なわれる。使用できる溶媒としては、例えば蟻酸メチ
ル、蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸ブチル、酢酸メチ
ル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プロピオ
ン酸メチル、プロピオン酸エチル等の低級カルボン酸の
低級アルキルエステル類、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、ジエチルケトン等のケトン類、ジ
エチルエーテル、エチルプロピルエーテル、エチルブチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、ジブチルエーテル、メチルセロシルブ、ジメトキ
シエタン等のエーテル類、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、ジオキソラン等の環状エーテル類、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニ
トリル、バレロニトリル等のニトリル類、ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、クロロベンゼン、アニソール等の置
換もしくは未置換の芳香族炭化水素類、ジクロロメタ
ン、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタ
ン、ジブロモエタン、プロピレンジクロライド、四塩化
炭素、フロン類等のハロゲン化炭化水素類、ペンタン、
ヘキサン、ヘプタン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、
シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シ
クロオクタン等のシクロアルカン類、ジメチルホルムア
ミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等
のアミド類、N―メチルピロリジノン等の環状アミド
類、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。こ
れらは1種単独で又は2種以上混合して使用される。ま
たこれらの有機溶媒には、必要に応じて水が含有されて
いてもよい。これらの溶媒は、一般式(V)の化合物1
kg当たり、通常10〜200L程度、好ましくは20〜
100L程度使用されるのがよい。上記反応の反応温度
は、通常−78〜60℃程度、好ましくは−40〜30
℃程度である。用いる塩基の種類としては、トリメチル
アミン、ジメチルエチルアミン、トリエチルアミン、ジ
イソルロピルエチルアミン等のN,N,N−トリ低級アル
キルアミン類、N−メチルピペリジン、N−エチルピペ
リジン等のN−低級アルキルアザシクロアルカン類、N
−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等のN−低
級アルキルアザオキシシクロアルカン類、N−ベンジル
−N,N−ジメチルアミン、N−ベンジル−N,N−ジエ
チルアミン等のN−フェニル低級アルキル−N,N−ジ
低級アルキルアミン類、N,N−ジメチルアニリン等の
N,N−ジアルキル芳香族アミンまたはピリジン等の含
窒素芳香族アミン、ジアザビシクロウンデセン、ジアザ
ビシクロノネン等の二環式アミン及びそれらの混合物が
例示できる。上記反応における塩基の使用量としては、
通常一般式(V)で表されるβ−ラクタム化合物に対し
て1〜10当量でよいが、必要ならば更に一般式(V)
で表されるβ−ラクタム化合物がなくなるまで塩基を追
加するのがよい。得られる一般式(I)で表されるハロ
ゲン化β−ラクタム化合物は通常の精製方法によって単
離できるがそのまま次の反応に用いることもできる。
【0019】こうして得られる一般式(I)で表される
ハロゲン化β−ラクタム化合物を0価金属により還元す
ることにより一般式(II)で表されるアレニルβ−ラク
タム化合物及び一般式(III)で表される3―ハロセフ
ェム化合物に反応条件を変えるのみで変換することがで
きる。0価金属としては、例えばアルミニウム、マグネ
シウム、亜鉛、鉄、ニッケル、錫、鉛等が例示出来る
が、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、錫、を使用す
るのが好ましい。これら金属の形状としては特に制限は
なく、粉状、板状、箔状、塊状、針状等の広範囲から適
宜選択出来るが、より好ましくは粉状金属または箔状金
属を使用するのが良い。粉状金属の粒子径は、広い範囲
から適宜選択できるが、50〜300メッシュ程度のも
のを使用するのが望ましい。これら金属の使用量は、一
般式(I)の化合物に対して通常1〜50倍モル量程
度、好ましくは1〜20倍モル量程度とするのが良い。
【0020】本発明の上記反応はルイス酸の存在下に行
うと、0価金属の活性化が行われ、反応速度が向上す
る。特に反応性の低い化合物を出発物質に用いた場合に
は反応がスムーズに進行するため、副生成物の増加を伴
うことなく反応を完結することができ、より好ましい。
ルイス酸としては、塩化リチウム、臭化リチウム等のハ
ロゲン化リチウム塩、塩化カルシウム、臭化カルシウム
等のハロゲン化カルシウム塩、塩化アルミニウム、臭化
アルミニウム等のハロゲン化アルミニウム塩、鉛化合物
(例えば弗化鉛、塩化鉛、臭化鉛、ヨウ化鉛等のハロゲ
ン化鉛、硝酸鉛、硫酸鉛、過塩素酸鉛、硼酸鉛、炭酸
鉛、燐酸鉛等の無機塩鉛、酢酸鉛、シュウ酸鉛、ステア
リン酸鉛等の脂肪酸鉛、酸化鉛、水酸化鉛等)、銅化合
物(例えば弗化銅、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅等のハロ
ゲン化銅、硝酸銅、硫酸銅、過塩素酸銅、硼酸銅、炭酸
銅、燐酸銅等の無機塩銅、酢酸銅、シュウ酸銅等)、チ
タン化合物(例えば弗化チタン、塩化チタン、臭化チタ
ン、ヨウ化チタン等のハロゲン化チタン、硝酸チタン、
硫酸チタン等の無機塩チタン等)、錫化合物[例えば塩
化錫(IV)、塩化錫(II)等のハロゲン化錫]、ビスマ
ス化合物(例えば弗化ビスマス、塩化ビスマス、臭化ビ
スマス、ヨウ化ビスマス等のハロゲン化ビスマス、硝酸
ビスマス、硫酸ビスマス等の無機塩ビスマス、酸化ビス
マス等)、アンチモン化合物(例えば弗化アンチモン、
塩化アンチモン、臭化アンチモン、ヨウ化アンチモン等
のハロゲン化アンチモン、硫酸アンチモン等の無機塩ビ
スマス、酸化ビスマス等)、ニッケル化合物(例えば弗
化ニッケル、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッ
ケル等のハロゲン化ニッケル、硝酸ニッケル、硫酸ニッ
ケル、過塩素酸ニッケル、硼酸ニッケル、炭酸ニッケ
ル、燐酸ニッケル等の無機塩ニッケル、酢酸ニッケル等
の脂肪酸ニッケル、テトラクロロニッケル(II)酸テト
ラエチルアンモニウム、テトラブロモニッケル(II)酸
テトラエチルアンモニウム、ヘキサアンミンニッケル
(II)、トリス(エチレンジアミン)ニッケル(II)硫
酸塩、エチレンジアミンテトラアクアニッケル(II)硫
酸塩1水和物、ジニトロビス(エチレンジアミン)ニッ
ケル(II)、ビス(N,O−ジメチルエチレンジアミ
ン)ニッケル(II)過塩素酸塩等のニッケル無機錯体、
ジクロロ(ビピリジル)ニッケル(II)、クロロ(n−
シクロペンタジエニル)(トリフェニルホスフィン)ニ
ッケル(II)、ジブロモビス(トリフェニルホスフィ
ン)ニッケル(II)、ジクロロビス{1,1'−ビス(ジ
フェニルホスフィノ)フェロセン}ニッケル(II)等の
ニッケル(II)有機錯体、テトラキス(トリフェニルホ
スフィン)ニッケル(0)、トリス(トリフェニルホス
フィン)ニッケル(0)、ニッケル(0)アセチルアセ
トナト、ニッケル(0)ヘキサフルオロアセチルアセト
ナト等のニッケル(0)有機錯体等)が例示出来る。こ
れらの金属化合物は1種または2種以上を混合して用い
ても良い。これらの金属化合物は、一般式(I)の化合
物に対して通常0.0001〜30倍モル量、好ましく
は0.001〜10倍モル量になるように使用するのが
よい。
【0021】本反応で用いられる溶媒としては、上記一
般式(I)の製造の際使用される溶媒がそのまま利用出
来る。上記反応の反応温度は、通常−10〜80℃、好
ましくは0〜50℃の範囲で行なわれる。室温付近の反
応温度でも本発明の反応は良好に進行する。また必要に
より密封容器中、または不活性ガス例えば窒素ガス中で
行なうこともできる。得られる一般式(II)で表される
アレニルβ−ラクタム化合物及び一般式(III)で表さ
れる3―ハロセフェム化合物は抽出、クロマトグラフィ
ー等の通常の精製操作により単離することができる。
【0022】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより詳しく説
明する。なおPhはフェニル、Etはエチルを示す。 実施例1 化合物(Ia)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、
3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=Cl、n
=2)100mg、塩化アルミニウム 0.5当量、アルミ
ニウム箔 10当量を10mlナス型フラスコに計り取
り、N−メチルピロリジノン 2mlを加え室温下2時間
撹拌する。反応液は1規定塩酸中にそそぎ、酢酸エチル
により抽出を行ない、水洗2回、飽和食塩水洗1回を行
なった後、無水硫酸ナトリウム上で乾燥を行なった。得
られた抽出液は減圧下にて溶媒を留去した後、残査をシ
リカゲルカラムクロマトにより精製分離すると化合物II
a(85mg、95%)が得られた。1 H NMR(300MHz,CDCl3) δ3.60(s,2H)、3.80(s,3H)、5.1
0(s,2H)、5.33(dd,J=5.0,83.H
z,1H)、5.48、5.62(ABq,J=15.3H
z,2H)、5.87(d,J=5.0Hz,1H)、6.
05(d,J=8.3Hz,1H)、6.85〜7.85
(m,14H)
【0023】実施例2 アルミニウム箔 2当量を用いて、その他の条件を変え
ずに実施例1と同様の反応を行った結果、5時間後に原
料はほぼ消失し、化合物IIa(82mg、92%)が得ら
れた。得られた化合物IIaのスペクトルデータは実施例
1のそれに完全に一致した。 実施例3 塩化アルミニウム 0.25当量を用いて、その他の条件
を変えずに実施例1と同様の反応を行った結果、3時間
反応後に原料はほぼ消失し、化合物IIa(82mg、92
%)が得られた。得られた化合物IIaのスペクトルデー
タは実施例1のそれに完全に一致した。 実施例4 塩化アルミニウムを用いないで、その他の条件を変えず
に実施例1と同様の反応を行った結果、5時間後に原料
はほぼ消失し、化合物IIa(83mg、93%)が得られ
た。得られた化合物IIaのスペクトルデータは実施例1
のそれに完全に一致した。 実施例5 塩化アルミニウム0.25当量、アルミニウム箔3当量
を用い、その他の条件を変えずに実施例1と同様の反応
を行った結果、5時間後に原料はほぼ消失し、化合物II
a(80mg、89%)が得られた。得られた化合物IIa
のスペクトルデータは実施例1のそれに完全に一致し
た。
【0024】実施例6 化合物(Ib)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、R
3=CHPh2、X=Cl、Y=Cl、n=2)を用いてそ
の他の条件を変えずに実施例1と同様の反応を行った結
果、化合物IIb(83mg、92%)が得られた。1 H NMR(300MHz、CDCl3) δ3.61(s,2H)、5.31(dd,J=4.4,
8.0Hz,1H)、5.57、5.70(ABq、J=1
5.2Hz,2H)、5.84(d,J=4.4Hz,1
H)、6.02(d,J=8.0Hz,1H)、6.81
(s,1H)、7.22〜7.73(m,20H)
【0025】実施例7 化合物(Ic)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、R
3=CH3、X=Cl、Y=Cl、n=2)を用いてその他
の条件を変えずに実施例1と同様の反応を行った結果、
化合物IIc(89mg、94%)が得られた。1 H NMR(300MHz、CDCl3) δ3.59 (s,2H)、3.74(s,3H)、5.3
3(dd,J=4.4、8.0Hz,1H)、5.54、
5.64(ABq,J=15.0Hz,2H)、5.88
(d,J=4.4Hz,1H)、6.02(d,J=8.0
Hz,1H)、7.20〜7.90(m,10H)
【0026】実施例8 出発物質を化合物(Id)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=
OSO2CF3、n=2)に変えて実施例1と同様の反応
を行なった結果化合物IIa(68mg、90%)が得られ
た。得られた化合物IIaのスペクトルデータは実施例1
のそれに完全に一致した。 実施例9 出発物質を化合物(Ie)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CHPh2、X=Cl、Y=OSO2CF3
n=2)に変えて実施例1と同様の反応を行なった結果
化合物IIb(69mg、89%)が得られた。得られた化
合物IIbのスペクトルデータは実施例1のそれに完全に
一致した。 実施例10 出発物質を化合物(If)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=
OSO264CH3−p、n=2)に変えて実施例1と
同様の反応を行なった結果化合物IIa(63mg、91
%)が得られた。得られた化合物IIaのスペクトルデー
タは実施例1のそれに完全に一致した。実施例11 出発物質を化合物(Ig)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CHPh2、X=Cl、Y=OSO264
−CH3−p、n=2)に変えて実施例1と同様の反応
を行なった結果化合物IIb(67mg、90%)が得られ
た。得られた化合物IIbのスペクトルデータは実施例1
のそれに完全に一致した。
【0027】実施例12〜14 化合物Iaを用い0価金属を変えて実施例1と同様に反
応を行った。結果を表1に示す。 実施例15〜20 化合物Iaを用いルイス酸を変えて実施例1と同様に反
応を行った。結果を表2に示す。 実施例21〜24 化合物Iaを用い溶媒を変えて実施例1と同様に反応を
行った。結果を表3に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】実施例25 化合物(Ia)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、R
3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=Cl、n=
2)100mg、塩化アルミニウム 0.5当量、アルミニ
ウム箔 10当量を10mlナス型フラスコに計り取り、
N−メチルピロリジノン 2mlを加え室温下5時間撹拌
する。反応液は氷水中にそそぎ、酢酸エチルにより抽出
を行ない、水洗2回、飽和食塩水洗1回を行なった後、
無水硫酸ナトリウム上で乾燥を行なった。得られた抽出
液は減圧下にて溶媒を留去した後、残査をシリカゲルカ
ラムクロマトにより精製分離すると化合物IIIa(66m
g、90%)が得られた。1 H NMR(CDCl3) δ3.42(d,J=17.8Hz,1H)、3.72
(d,J=17.8Hz,1H)、3.58(d,J=1
6.4Hz,1H)、3.64(d,J=16.4Hz,1
H)、3.79(s,3H)、4.96(d,J=5.1
Hz,1H)、5.21(s,2H)、5.79(dd,
J=5.1,9.2Hz,1H)、6.39(d,J=9.
2Hz,1H)、6.82〜7.40(m,9H)
【0032】実施例26 化合物(Ib)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、R
3=CHPh2、X=Cl、Y=Cl、n=2)を用いてそ
の他の条件を変えずに実施例1と同様の反応を行った結
果、化合物IIIb(66mg、88%)が得られた。1 H NMR(CDCl3) δ3.43(d,J=18.9Hz,1H)、3.58
(d,J=16.2Hz,1H)、3.65(d,J=1
6.2Hz,1H)、3.73(d,J=18.9Hz,1
H)、4.99(d,J=4.8Hz,1H)、5.83
(dd,J=4.8,9.3Hz,1H)、6.24(d,
J=9.3Hz,1H)、6.97(s,1H)、7.21
〜7.42(m,15H)
【0033】実施例27 化合物(Id)(R1=PhCH2CONH、R2=Ph、R
3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=OSO2
CF3、n=2)を用いてその他の条件を変えずに実施
例1と同様の反応を行った結果、化合物IIIa(55m
g、89%)が得られた。得られたIIIaスペクトルデー
タは実施例25のそれに完全に一致した。 実施例28 出発物質を化合物(Ie)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CHPh2、X=Cl、Y=OSO2CF3
n=2)に変えて実施例25と同様の反応を行なった結
果化合物IIIb(57mg、89%)が得られた。得られ
た化合物IIIbのスペクトルデータは実施例26のそれ
に完全に一致した。
【0034】実施例29 出発物質を化合物(If)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CH264OCH3−p、X=Cl、Y=
OSO264CH3−p、n=2)に変えて実施例25
と同様の反応を行なった結果化合物IIIa(51mg、8
5%)が得られた。得られた化合物IIIaのスペクトル
データは実施例25のそれに完全に一致した。 実施例30 出発物質を化合物(Ig)(R1=PhCH2CONH、R
2=Ph、R3=CHPh2、X=Cl、Y=OSO264
CH3−p、n=2)に変えて実施例25と同様の反応
を行なった結果化合物IIIb(50mg、80%)が得ら
れた。得られた化合物IIIbのスペクトルデータは実施
例26のそれに完全に一致した。
【0035】実施例31〜33 化合物Iaを用い0価金属を変えて実施例25と同様に
反応を行った。結果を表4に示す。 実施例34〜37 化合物Iaを用いルイス酸を変えて実施例25と同様に
反応を行った。結果を表5に示す。 実施例38〜40 化合物Iaを用い溶媒を変えて実施例25と同様に反応
を行った。結果を表6に示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】
【表6】
【0039】参考例1 本発明のβ−ラクタム化合物からセファクロールまでの
合成ルートを下記に示す。
【0040】
【化9】
【0041】
【発明の効果】一般式(I)で表されるハロゲン化β−
ラクタム化合物を出発原料とし、反応条件を変えるのみ
で一般式(II)で表されるアレニルβ−ラクタム化合物
及び一般式(III)で表される3―ハロセフェム化合物
を各々簡便な操作により、安定かつ高収率、高純度で単
離製造することができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I)で表されるハロゲン化β−
    ラクタム化合物を0価金属により還元することにより、
    一般式(II)で表されるアレニルβ−ラクタム化合物を
    得ることを特徴とするアレニルβ−ラクタム化合物の製
    造法。 【化1】 [式中R1は水素原子、アミノ基又は保護されたアミノ
    基、R2は置換基を有することのあるアリール基を示
    す。nは0〜2を示す。R3は水素原子又はカルボン酸
    保護基を示す。Xはハロゲン原子、Yはハロゲン原子ま
    たは脱離基を示す。] 【化2】 [式中R1、R2、n及びR3は前記と同じ。]
  2. 【請求項2】 ルイス酸の存在下に反応を行う請求項1
    記載の製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(I)で表されるハロゲン化β−
    ラクタム化合物を0価金属により還元すると同時に還元
    により生じるハロゲンイオンの求核攻撃により閉環反応
    を行い、一般式(III)で表される3−ハロセフェム化
    合物を得ることを特徴とする3−ハロセフェム化合物の
    製造法。 【化3】 [式中R1、R3及びXは前記と同じ。]
  4. 【請求項4】 ルイス酸の存在下に反応を行う請求項3
    記載の製造法。
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