JPH09249564A - 発癌阻害剤 - Google Patents
発癌阻害剤Info
- Publication number
- JPH09249564A JPH09249564A JP8289348A JP28934896A JPH09249564A JP H09249564 A JPH09249564 A JP H09249564A JP 8289348 A JP8289348 A JP 8289348A JP 28934896 A JP28934896 A JP 28934896A JP H09249564 A JPH09249564 A JP H09249564A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- acetate
- ylidene
- carbamoyl
- methylthiazol
- dithietan
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/41—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
- A61K31/425—Thiazoles
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/395—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins
- A61K31/41—Heterocyclic compounds having nitrogen as a ring hetero atom, e.g. guanethidine or rifamycins having five-membered rings with two or more ring hetero atoms, at least one of which being nitrogen, e.g. tetrazole
- A61K31/425—Thiazoles
- A61K31/427—Thiazoles not condensed and containing further heterocyclic rings
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/33—Heterocyclic compounds
- A61K31/38—Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom
- A61K31/385—Heterocyclic compounds having sulfur as a ring hetero atom having two or more sulfur atoms in the same ring
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P35/00—Antineoplastic agents
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学的
に許容可能な塩の新規な用途を提供する。 【構成】 イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートまたはその塩を有効
成分として含有し、薬剤学的に許容可能な担体を含有す
る発癌予防用医薬組成物である。 【効果】 本発明のイソプロピル2−(1,3−ジチエ
タン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾ
ール−2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその
薬剤学的に許容可能な塩は発癌阻害剤として有用であ
る。
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学的
に許容可能な塩の新規な用途を提供する。 【構成】 イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートまたはその塩を有効
成分として含有し、薬剤学的に許容可能な担体を含有す
る発癌予防用医薬組成物である。 【効果】 本発明のイソプロピル2−(1,3−ジチエ
タン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾ
ール−2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその
薬剤学的に許容可能な塩は発癌阻害剤として有用であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩の発癌阻害
剤としての新規な用途に関する。
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩の発癌阻害
剤としての新規な用途に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の抗癌剤の大部分は癌患者の化学療
法用に開発されたが、最近、発癌を未然に防ぐ役割をす
る化学物質である発癌阻害剤(Chemopreven
tive Agent)の開発研究が多く行われてお
り、本発明は、新しい発癌阻害剤とこれを含有する医薬
組成物に関する。他の疾病の治療目的のもとに開発され
た化合物の多くが発癌阻害効果を有することと知られて
いる。例えば、抗ジストマ剤として開発されたオリプラ
ズ(Olipraz、5−(2−ピラジニル)−4−メ
チル−1,2−ジチオール−3−オン)が化学的に誘導
された突然変異誘発反応において阻害効果を有すること
が明らかになり、現在この化合物は、米国国立癌研究セ
ンターで発癌阻害剤として開発されている〔V.R.C
hinthalapally, K.Tokomo,
G.Kelloff and B.S.Reddy,c
arcinogenesis,12,pp.1051−
1055(1991)参照〕。本発明者らは肝臓疾患の
治療および予防に優れた効果のあるチオケテン誘導体お
よびこれらの無毒性塩を開発したが(米国特許第5,1
03,013号参照)、前記化合物のうち、イソプロピ
ル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−
〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイ
ル〕アセテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩が、
優れた発癌阻害効果を示すことが明らかになった。
法用に開発されたが、最近、発癌を未然に防ぐ役割をす
る化学物質である発癌阻害剤(Chemopreven
tive Agent)の開発研究が多く行われてお
り、本発明は、新しい発癌阻害剤とこれを含有する医薬
組成物に関する。他の疾病の治療目的のもとに開発され
た化合物の多くが発癌阻害効果を有することと知られて
いる。例えば、抗ジストマ剤として開発されたオリプラ
ズ(Olipraz、5−(2−ピラジニル)−4−メ
チル−1,2−ジチオール−3−オン)が化学的に誘導
された突然変異誘発反応において阻害効果を有すること
が明らかになり、現在この化合物は、米国国立癌研究セ
ンターで発癌阻害剤として開発されている〔V.R.C
hinthalapally, K.Tokomo,
G.Kelloff and B.S.Reddy,c
arcinogenesis,12,pp.1051−
1055(1991)参照〕。本発明者らは肝臓疾患の
治療および予防に優れた効果のあるチオケテン誘導体お
よびこれらの無毒性塩を開発したが(米国特許第5,1
03,013号参照)、前記化合物のうち、イソプロピ
ル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−
〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイ
ル〕アセテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩が、
優れた発癌阻害効果を示すことが明らかになった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリ
デン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学的に許
容可能な塩の新規な用途を提供することである。
は、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリ
デン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学的に許
容可能な塩の新規な用途を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−
2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−
2−イル)カルバモイル〕アセテートまたはその塩を有
効成分として含有し、薬剤学的に許容可能な担体を含有
する発癌予防用医薬組成物を提供する。
に本発明は、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−
2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−
2−イル)カルバモイル〕アセテートまたはその塩を有
効成分として含有し、薬剤学的に許容可能な担体を含有
する発癌予防用医薬組成物を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】下記式(I)のイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩の発癌阻害
効果は、突然変異試験、DNA共有結合試験およびマウ
ス皮膚癌試験によって実験できる。
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩の発癌阻害
効果は、突然変異試験、DNA共有結合試験およびマウ
ス皮膚癌試験によって実験できる。
【0006】
【化1】
【0007】ベンゾ〔a〕ピレン(Benzo〔a〕p
yrene,以下“B〔a〕P”という)は代表的な環
境発癌原であり、シトクロムP450(CYP)の亜科
であるCYP1AおよびCYP3Aによって突然変異原
性および発癌性を有する親電子性エポキシド、即ち、ベ
ンゾ〔a〕ピレン−7,8−ジヒドロジオール−9,1
0−エポキシド(以下“BPDE”という)になる
[J.M.Sayer,Whalen and D.
M.Jerina,Drug Metab.Rev.,
20,PP.155−182(1989)参照]。ま
た、ビニルカルバメート(Vinyl carbama
te、以下、“VC”という)は、CYP2E1によっ
て最終親電子性発癌物質であるエポキシド代謝物質(以
下“VCエポキシド”という)になる[F.P.Gue
ngerich,D.H.Kim andM.Iwas
aki,Chem.Res.Toxicol.,4,p
p.168−179(1991)参照]。下記試験例に
記述したように、イソプロピル2−(1,3−ジチエタ
ン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾー
ル−2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬
剤学的に許容可能な塩は、ベンゾ〔a〕ピレン、ベンゾ
〔a〕ピレン−7,8−ジヒドロジオール−9,10−
エポキシド、ビニルカルバメートおよびビニルカルバメ
ートエポキシドによって誘発された突然変異;ベンゾ
〔a〕ピレンのDNAへの共有結合;マウス皮膚癌を効
果的に阻害できる。従って、イソプロピル2−(1,3
−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチ
ルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテートお
よびその薬剤学的に許容可能な塩は癌の効果的な予防に
使用できる。イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−
2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−
2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学
的に許容可能な塩は、米国特許第5,103,013号
に開示されている製造方法によって容易に製造できる。
本発明の医薬組成物は、有効量のイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートまたはその薬剤学的に許容可能な塩および薬剤
学的に許容可能な担体を含む。本発明による医薬組成物
は薬剤学的に許容可能な担体を用いて種々の剤形に製造
できる。本発明に使用され得る薬剤的に許容される担体
としては、適切な希釈剤、溶媒、充填剤、結合剤、分散
剤、崩壊剤、界面活性剤、潤滑剤、賦形剤および湿潤剤
などが含まれるが、これに限定されるのではない。本発
明の組成物は、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存
剤、着色剤、香料、甘味剤などをさらに含むことができ
る。本発明の医薬組成物調剤は目的する治療方法によっ
て製造され得る。例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤な
どのような経口投与剤は、スクロース、ラクトース、グ
ルコース、澱粉、マンニトールのような希釈剤;シロッ
プ、アラビアゴム、ソルビトール、トラガカントゴム
(tragacant gum)、ヒドロキシプロピル
−セルロース、ポリビニルピロリドン、澱粉ペーストな
どのような結合剤;澱粉、カルボキシメチルセルロース
またはそのカルシウム塩、微細結晶性セルロース、クロ
スポビドン、澱粉グリコール酸ナトリウムなどのような
崩壊剤、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、シリカなどのような潤滑剤、ラウリル硫
酸ナトリウム、グリセロールなどのような湿潤剤などを
用いて通常的な方法で製造され得る。本発明は、有効量
のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデ
ン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)
カルバモイル〕アセテートまたはその薬剤学的に許容可
能な塩を投与することによって癌を予防する方法をさら
に提供する。容量は、投与方法、製剤形態および患者の
年齢、体重、感受性、状態などを考慮して選ぶことがで
きる。また、特に限られないが、経口投与においては、
一日20mgないし1gの有効成分の量を1回または数
回にかけて投与でき、単位剤形の量は20ないし200
mgとすることができる。勿論、活性成分の投与量は前
記範囲に限定されない。
yrene,以下“B〔a〕P”という)は代表的な環
境発癌原であり、シトクロムP450(CYP)の亜科
であるCYP1AおよびCYP3Aによって突然変異原
性および発癌性を有する親電子性エポキシド、即ち、ベ
ンゾ〔a〕ピレン−7,8−ジヒドロジオール−9,1
0−エポキシド(以下“BPDE”という)になる
[J.M.Sayer,Whalen and D.
M.Jerina,Drug Metab.Rev.,
20,PP.155−182(1989)参照]。ま
た、ビニルカルバメート(Vinyl carbama
te、以下、“VC”という)は、CYP2E1によっ
て最終親電子性発癌物質であるエポキシド代謝物質(以
下“VCエポキシド”という)になる[F.P.Gue
ngerich,D.H.Kim andM.Iwas
aki,Chem.Res.Toxicol.,4,p
p.168−179(1991)参照]。下記試験例に
記述したように、イソプロピル2−(1,3−ジチエタ
ン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾー
ル−2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬
剤学的に許容可能な塩は、ベンゾ〔a〕ピレン、ベンゾ
〔a〕ピレン−7,8−ジヒドロジオール−9,10−
エポキシド、ビニルカルバメートおよびビニルカルバメ
ートエポキシドによって誘発された突然変異;ベンゾ
〔a〕ピレンのDNAへの共有結合;マウス皮膚癌を効
果的に阻害できる。従って、イソプロピル2−(1,3
−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチ
ルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテートお
よびその薬剤学的に許容可能な塩は癌の効果的な予防に
使用できる。イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−
2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−
2−イル)カルバモイル〕アセテートおよびその薬剤学
的に許容可能な塩は、米国特許第5,103,013号
に開示されている製造方法によって容易に製造できる。
本発明の医薬組成物は、有効量のイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートまたはその薬剤学的に許容可能な塩および薬剤
学的に許容可能な担体を含む。本発明による医薬組成物
は薬剤学的に許容可能な担体を用いて種々の剤形に製造
できる。本発明に使用され得る薬剤的に許容される担体
としては、適切な希釈剤、溶媒、充填剤、結合剤、分散
剤、崩壊剤、界面活性剤、潤滑剤、賦形剤および湿潤剤
などが含まれるが、これに限定されるのではない。本発
明の組成物は、必要に応じて溶解補助剤、緩衝剤、保存
剤、着色剤、香料、甘味剤などをさらに含むことができ
る。本発明の医薬組成物調剤は目的する治療方法によっ
て製造され得る。例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤な
どのような経口投与剤は、スクロース、ラクトース、グ
ルコース、澱粉、マンニトールのような希釈剤;シロッ
プ、アラビアゴム、ソルビトール、トラガカントゴム
(tragacant gum)、ヒドロキシプロピル
−セルロース、ポリビニルピロリドン、澱粉ペーストな
どのような結合剤;澱粉、カルボキシメチルセルロース
またはそのカルシウム塩、微細結晶性セルロース、クロ
スポビドン、澱粉グリコール酸ナトリウムなどのような
崩壊剤、滑石、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン
酸カルシウム、シリカなどのような潤滑剤、ラウリル硫
酸ナトリウム、グリセロールなどのような湿潤剤などを
用いて通常的な方法で製造され得る。本発明は、有効量
のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデ
ン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)
カルバモイル〕アセテートまたはその薬剤学的に許容可
能な塩を投与することによって癌を予防する方法をさら
に提供する。容量は、投与方法、製剤形態および患者の
年齢、体重、感受性、状態などを考慮して選ぶことがで
きる。また、特に限られないが、経口投与においては、
一日20mgないし1gの有効成分の量を1回または数
回にかけて投与でき、単位剤形の量は20ないし200
mgとすることができる。勿論、活性成分の投与量は前
記範囲に限定されない。
【0008】
【実施例】以下、下記の試験例に基づいて本発明を詳細
に説明するが、これらは例示するのみであり、本発明の
範囲を限定するものではない。 試験例1。突然変異誘発試験 B〔a〕P、BPDE、VCおよびVCエポキシドによ
って誘発される突然変異に対するイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートの効果を次のように測定した。標準条件(12
時間光−12時間闇周期、温度:21±2℃)下で雄ス
プラグ−ダウリー(Sprague−Dawley)ラ
ット(生後40ないし45日)に標準実験ペレット食餌
および水を無制限に供給した。殺す5日前からアロクロ
ー(Aroclor)1254(とうもろこし油中の5
00mg/kg)を腹腔内に投与した。CO2 でラット
を窒息死させた後、肝を採取し、これを氷冷したKCl
等張液で処理した。前記肝組織を秤量して細かく刻み、
氷冷した3倍容の0.25Mスクロース溶液中でポッタ
−エルベーゼェム(Potter−Elvehjem)
ガラス−テプロンホモジナイザー(glass−Tef
lon homogenizer)を使って均質化し
た。均質物を9,000Xgで30分間遠心分離し、上
澄液(SP分率)を酵素源として用いた。
に説明するが、これらは例示するのみであり、本発明の
範囲を限定するものではない。 試験例1。突然変異誘発試験 B〔a〕P、BPDE、VCおよびVCエポキシドによ
って誘発される突然変異に対するイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートの効果を次のように測定した。標準条件(12
時間光−12時間闇周期、温度:21±2℃)下で雄ス
プラグ−ダウリー(Sprague−Dawley)ラ
ット(生後40ないし45日)に標準実験ペレット食餌
および水を無制限に供給した。殺す5日前からアロクロ
ー(Aroclor)1254(とうもろこし油中の5
00mg/kg)を腹腔内に投与した。CO2 でラット
を窒息死させた後、肝を採取し、これを氷冷したKCl
等張液で処理した。前記肝組織を秤量して細かく刻み、
氷冷した3倍容の0.25Mスクロース溶液中でポッタ
−エルベーゼェム(Potter−Elvehjem)
ガラス−テプロンホモジナイザー(glass−Tef
lon homogenizer)を使って均質化し
た。均質物を9,000Xgで30分間遠心分離し、上
澄液(SP分率)を酵素源として用いた。
【0009】1−1。B〔a〕Pによる突然変異誘発ネズミチフス菌 (Salmonella typhim
urium)TA98とTA100とを試験菌株として
用いてMaronとAmesの液体培養法によって突然
変異試験(Ames His+ reversion a
ssay)を行った[D.M.Maton and
B.N.Ames,Mutation Res.,11
3,pp.173−221,(1983)参照]。NA
DPH生成系(NADPH generating s
ystem)を含む、Aroclor1254で誘発さ
れたラットの肝後ミトコンドリア(hepatic p
ostmitochondria)上澄液(約2mgの
蛋白質を含む50μl)に、DMSOに溶かしたTA9
8およびTA100(1ないし2X109 /プレート)
およびB〔a〕P(2.5μg)を加えた。ここに、色
々な濃度のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートを加えた後、37℃
で20分間予備培養(preincubation)し
た。予備培養後、前記混合液を軟質寒天に希釈させ、硬
質寒天板上に注ぎ、再び48時間培養した後、突然変異
集落(His+ revertant colony)の
個数を測定した。データは自発的突然変異集落数を差し
引いて補正されたもので、その結果を表1に示した。 表1 化合物* (μg) His+突然変異集落数/プレート TA98 TA100 0 116±3.6 248±26.0 1 84±16.1 205±23.1 5 48±3.2 140±4.6 25 23±2.5 93±8.7 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
urium)TA98とTA100とを試験菌株として
用いてMaronとAmesの液体培養法によって突然
変異試験(Ames His+ reversion a
ssay)を行った[D.M.Maton and
B.N.Ames,Mutation Res.,11
3,pp.173−221,(1983)参照]。NA
DPH生成系(NADPH generating s
ystem)を含む、Aroclor1254で誘発さ
れたラットの肝後ミトコンドリア(hepatic p
ostmitochondria)上澄液(約2mgの
蛋白質を含む50μl)に、DMSOに溶かしたTA9
8およびTA100(1ないし2X109 /プレート)
およびB〔a〕P(2.5μg)を加えた。ここに、色
々な濃度のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2
−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2
−イル)カルバモイル〕アセテートを加えた後、37℃
で20分間予備培養(preincubation)し
た。予備培養後、前記混合液を軟質寒天に希釈させ、硬
質寒天板上に注ぎ、再び48時間培養した後、突然変異
集落(His+ revertant colony)の
個数を測定した。データは自発的突然変異集落数を差し
引いて補正されたもので、その結果を表1に示した。 表1 化合物* (μg) His+突然変異集落数/プレート TA98 TA100 0 116±3.6 248±26.0 1 84±16.1 205±23.1 5 48±3.2 140±4.6 25 23±2.5 93±8.7 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
【0010】1−2。BPDEによる突然変異誘発ネズミチフス菌 (Salmonella typhim
urium)TA100を試験菌株として用いて液体培
養法によって突然変異試験[Ames His+ re
version test)を行った[D.M.Mar
on andB.N.Ames,Mutation R
es.,113,pp.173−221,(1983)
参照]。BPDE(25nmol)をネズミチフス菌T
A100と一緒に色々な濃度のイソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
の存在または不在の下に37℃で20分間培養した。次
いで、前記混合液を軟質寒天に希釈させ、硬質寒天板上
に注ぎ、再び48時間培養した後、突然変異体集落(H
is+ revertant colony)の個数を
測定し、その結果を表2に示した。表2の結果は二重分
析(duplicate analysis)の平均値
を示す。 表2 化合物* (μg) His+突然変異集落数/プレート 阻害率(%) 0 706(696,715) − 2.5 301(290,312) 58 10 217(203,231) 69 25 183(163,203) 74 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
urium)TA100を試験菌株として用いて液体培
養法によって突然変異試験[Ames His+ re
version test)を行った[D.M.Mar
on andB.N.Ames,Mutation R
es.,113,pp.173−221,(1983)
参照]。BPDE(25nmol)をネズミチフス菌T
A100と一緒に色々な濃度のイソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
の存在または不在の下に37℃で20分間培養した。次
いで、前記混合液を軟質寒天に希釈させ、硬質寒天板上
に注ぎ、再び48時間培養した後、突然変異体集落(H
is+ revertant colony)の個数を
測定し、その結果を表2に示した。表2の結果は二重分
析(duplicate analysis)の平均値
を示す。 表2 化合物* (μg) His+突然変異集落数/プレート 阻害率(%) 0 706(696,715) − 2.5 301(290,312) 58 10 217(203,231) 69 25 183(163,203) 74 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
【0011】1−3。VCによる突然変異誘発 試験菌株としてネズミチフス菌TA100とTA153
5を用い、突然変異原としてVC(10umol)を用
い、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリ
デン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテート2.5μgおよび25μ
gを用いたことを除いては、試験例1−1と同様な手順
を繰り返した。VCによる突然変異誘発に対する本発明
化合物の影響を図1に示した。
5を用い、突然変異原としてVC(10umol)を用
い、イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリ
デン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテート2.5μgおよび25μ
gを用いたことを除いては、試験例1−1と同様な手順
を繰り返した。VCによる突然変異誘発に対する本発明
化合物の影響を図1に示した。
【0012】1−4。VCエポキシドによる突然変異誘
発 突然変異原としてVCエポキシド(25nmol,50
nmol)を用い、試験菌株としてネズミチフス菌TA
100を用いたことを除いては、試験例1−2と同様な
手順を繰り返した。VCエポキシドによる突然変異誘発
に対する本発明化合物の影響を表3に示した。 表3 化合物* (μg) VCエポキシド投与時の突然変異集落数/プレート 25nmol 50nmol 0 283 598 2.5 247 541 10.0 239 50925.0 201 471 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表1、表2、表3、図1の結果から確認できるように、
イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデ
ン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)
カルバモイル〕アセテートは、代表的な突然変異原であ
るB〔a〕P、BPDE、VCおよびVCエポキシドか
ら誘発された細菌の突然変異を阻害する。
発 突然変異原としてVCエポキシド(25nmol,50
nmol)を用い、試験菌株としてネズミチフス菌TA
100を用いたことを除いては、試験例1−2と同様な
手順を繰り返した。VCエポキシドによる突然変異誘発
に対する本発明化合物の影響を表3に示した。 表3 化合物* (μg) VCエポキシド投与時の突然変異集落数/プレート 25nmol 50nmol 0 283 598 2.5 247 541 10.0 239 50925.0 201 471 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表1、表2、表3、図1の結果から確認できるように、
イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデ
ン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イル)
カルバモイル〕アセテートは、代表的な突然変異原であ
るB〔a〕P、BPDE、VCおよびVCエポキシドか
ら誘発された細菌の突然変異を阻害する。
【0013】試験例2。共有結合試験 トリチウム( 3H)で標識させたB〔a〕P(比活性:
12.35mCi/mmol)0.25μg、ウシ胸腺
DNA2mg、エチレンジアミン酢酸(EDTA)5m
g、NADPH(0.65mM)および肝後ミトコンド
リア上澄液4mgを含む50mMリン酸カリウム緩衝液
(PH7.4)2mlを色々な濃度のイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートと一緒に37℃で30分間培養した。蛋白質を
分離した後、エタノールで沈澱させてDNAを分離し
た。前記で得られたDNAペレットを1%塩化ナトリウ
ムが含まれた75%エタノール、75%エタノール、無
水エタノール、アセトンおよびエチルエテールの順で洗
浄した後乾燥した。乾燥したDNAサンプルを15mM
塩化ナトリウム−1.5mMクエン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶かし、ウシ胸腺DNAを標準として
使用するジフェニルアミン(diphenylamin
e)法によってDNA濃度を決定した。得られたDNA
溶液をソルバブル(Solvable)(Du pon
t/NEN Research Products,B
oston,MA)に溶かした。氷酢酸で中和させた
後、リクエセント(Liquescent)(Nati
onal Diagnostics,Manvill
e,NJ)をカクテルとして加え、DNAに結合されて
いる放射能標識された炭化水素の共有結合度を液体シン
チレーション計数器(liquid scintill
ation counter)を使って測定し、その結
果は表4に示した。 表4。ベンゾピレンのDNA共有結合に対する阻害効果 化合物* (uM) DNA共有結合度(pmol) 0 60±7.1 5 22±2.0 50 16±3.2 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表4の結果から分かるように、イソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
は、B〔a〕PのDNAへの共有結合を阻害する。
12.35mCi/mmol)0.25μg、ウシ胸腺
DNA2mg、エチレンジアミン酢酸(EDTA)5m
g、NADPH(0.65mM)および肝後ミトコンド
リア上澄液4mgを含む50mMリン酸カリウム緩衝液
(PH7.4)2mlを色々な濃度のイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートと一緒に37℃で30分間培養した。蛋白質を
分離した後、エタノールで沈澱させてDNAを分離し
た。前記で得られたDNAペレットを1%塩化ナトリウ
ムが含まれた75%エタノール、75%エタノール、無
水エタノール、アセトンおよびエチルエテールの順で洗
浄した後乾燥した。乾燥したDNAサンプルを15mM
塩化ナトリウム−1.5mMクエン酸ナトリウム緩衝液
(pH7.0)に溶かし、ウシ胸腺DNAを標準として
使用するジフェニルアミン(diphenylamin
e)法によってDNA濃度を決定した。得られたDNA
溶液をソルバブル(Solvable)(Du pon
t/NEN Research Products,B
oston,MA)に溶かした。氷酢酸で中和させた
後、リクエセント(Liquescent)(Nati
onal Diagnostics,Manvill
e,NJ)をカクテルとして加え、DNAに結合されて
いる放射能標識された炭化水素の共有結合度を液体シン
チレーション計数器(liquid scintill
ation counter)を使って測定し、その結
果は表4に示した。 表4。ベンゾピレンのDNA共有結合に対する阻害効果 化合物* (uM) DNA共有結合度(pmol) 0 60±7.1 5 22±2.0 50 16±3.2 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表4の結果から分かるように、イソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
は、B〔a〕PのDNAへの共有結合を阻害する。
【0014】試験例3。マウス皮膚癌に対する阻害効果 マウス皮膚癌に対するイソプロピル2−(1,3−ジチ
エタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチア
ゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテートの阻害効
果をさらに試験した。発癌阻害作用を示すと知られてい
る硫化ジアリル(Diallyl sulfide)を
対照薬物として用いた。
エタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチア
ゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテートの阻害効
果をさらに試験した。発癌阻害作用を示すと知られてい
る硫化ジアリル(Diallyl sulfide)を
対照薬物として用いた。
【0015】3−1。VCによる発癌誘発 雌のICRマウス(生後6ないし7週)の背部分の毛を
剃った。0.2%NaCMCに懸濁させたイソプロピル
2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N
−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕
アセテート(2.5μmol)または滅菌された0.1
Mリン酸カリウム緩衝液に溶かした硫化ジアリル(Di
allyl sulfide,8μmol)を、30匹
のマウスからなる群にそれぞれ投与した。10分後、1
5%DMSOを含有するアセトン0.2mlにVCを溶
かして(5.8μmol)局所投与した。対照群にはV
Cのみを投与した。試験開始一週間後、アセトン0.1
mlに溶かしたTPA(12−O−テトラデカノイルホ
ルボール−13−アセテート)15nmolを一週間に
2回ずつ局所投与して発癌を促進させた。直径1mm以
上の腫瘍数を2週間ごとに測定した結果を表5に示す。
括弧内の数字は腫瘍を持つマウスの百分率を示す。 表5。VC¥による皮膚癌生成に対する阻害効果 前処理 VC マウス当たり平均腫瘍数 14週 16週 18週 20週 − − 0 0 0 0 − + 0.9±1.1(53) 1.4±1.7(63) 1.8±1.9(67) 2.4±2.1(70) 化合物* + 0.2±0.5(20) 0.4±0.7(30) 0.6±0.9(40) 0.8±1.0(50) 硫化シ゛アリル + 0.2±0.5(17) 0.5±0.9(30) 0.7±1.1(37) 0.9±1.1(50) * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
剃った。0.2%NaCMCに懸濁させたイソプロピル
2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N
−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕
アセテート(2.5μmol)または滅菌された0.1
Mリン酸カリウム緩衝液に溶かした硫化ジアリル(Di
allyl sulfide,8μmol)を、30匹
のマウスからなる群にそれぞれ投与した。10分後、1
5%DMSOを含有するアセトン0.2mlにVCを溶
かして(5.8μmol)局所投与した。対照群にはV
Cのみを投与した。試験開始一週間後、アセトン0.1
mlに溶かしたTPA(12−O−テトラデカノイルホ
ルボール−13−アセテート)15nmolを一週間に
2回ずつ局所投与して発癌を促進させた。直径1mm以
上の腫瘍数を2週間ごとに測定した結果を表5に示す。
括弧内の数字は腫瘍を持つマウスの百分率を示す。 表5。VC¥による皮膚癌生成に対する阻害効果 前処理 VC マウス当たり平均腫瘍数 14週 16週 18週 20週 − − 0 0 0 0 − + 0.9±1.1(53) 1.4±1.7(63) 1.8±1.9(67) 2.4±2.1(70) 化合物* + 0.2±0.5(20) 0.4±0.7(30) 0.6±0.9(40) 0.8±1.0(50) 硫化シ゛アリル + 0.2±0.5(17) 0.5±0.9(30) 0.7±1.1(37) 0.9±1.1(50) * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
【0016】3−2。B〔a〕PまたはVCによる発癌
誘発 トリオクタノイン(trioctanoin)、または
トリオクタノインに懸濁させたイソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
(0.15mg/10μl/g体重)または硫化ジアリ
ル(0.2mg/10μl/g体重)をCD−1系雌マ
ウス(生後6週)に発癌物質を投与する24時間および
1時間前に投与した後、アセトン0.2mlまたはアセ
トン0.2mlに溶かしたB〔a〕P(0.3μmo
l)またはVC(11.5μmol)を腹腔内注射し
た。試験開始一週間後、アセトン0.1mlに溶かした
TPA(12−O−テトラデカノイルホルボール−13
−アセテート)(15nmol)を1週間に2回ずつ局
所投与して発癌を促進させた。直径1mm以上の腫瘍数
を試験開始16週後に測定した結果を表6に示す。 表6。B〔a〕PまたはVCによる皮膚癌の生成に対する阻害効果 前処理 開始剤 生存個体数 腫瘍発生率 マウス当たり (16週) (%) 平均腫瘍数 トリオクタノイン アセトン 20 0 0 化合物* アセトン 25 0 0 硫化ジアリル アセトン 25 0 0 トリオクタノイン B〔a〕P 25 92 6.7±5.1 化合物* B〔a〕P 25 72 2.8±3.4 硫化ジアリル B〔a〕P 25 64 4.0±5.6 トリオクタノイン VC 25 58 1.0±1.6 化合物* VC 25 36 0.5±0.8硫化ジアリル VC 25 28 0.4±0.9 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表5および表6の結果から分かるように、イソプロピル
2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N
−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕
アセテートは、B〔a〕PまたはVCによって誘発され
る皮膚癌を効果的に阻害する。
誘発 トリオクタノイン(trioctanoin)、または
トリオクタノインに懸濁させたイソプロピル2−(1,
3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−(4−メ
チルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート
(0.15mg/10μl/g体重)または硫化ジアリ
ル(0.2mg/10μl/g体重)をCD−1系雌マ
ウス(生後6週)に発癌物質を投与する24時間および
1時間前に投与した後、アセトン0.2mlまたはアセ
トン0.2mlに溶かしたB〔a〕P(0.3μmo
l)またはVC(11.5μmol)を腹腔内注射し
た。試験開始一週間後、アセトン0.1mlに溶かした
TPA(12−O−テトラデカノイルホルボール−13
−アセテート)(15nmol)を1週間に2回ずつ局
所投与して発癌を促進させた。直径1mm以上の腫瘍数
を試験開始16週後に測定した結果を表6に示す。 表6。B〔a〕PまたはVCによる皮膚癌の生成に対する阻害効果 前処理 開始剤 生存個体数 腫瘍発生率 マウス当たり (16週) (%) 平均腫瘍数 トリオクタノイン アセトン 20 0 0 化合物* アセトン 25 0 0 硫化ジアリル アセトン 25 0 0 トリオクタノイン B〔a〕P 25 92 6.7±5.1 化合物* B〔a〕P 25 72 2.8±3.4 硫化ジアリル B〔a〕P 25 64 4.0±5.6 トリオクタノイン VC 25 58 1.0±1.6 化合物* VC 25 36 0.5±0.8硫化ジアリル VC 25 28 0.4±0.9 * 化合物:イソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N −(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕アセテート 表5および表6の結果から分かるように、イソプロピル
2−(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N
−(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕
アセテートは、B〔a〕PまたはVCによって誘発され
る皮膚癌を効果的に阻害する。
【0017】
【発明の効果】前記試験例の結果から分かるように、本
発明のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イ
リデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテートは、突然変異および癌の
生成を効果的に阻害できる。従って、イソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩は発癌阻害
剤として使用できる。
発明のイソプロピル2−(1,3−ジチエタン−2−イ
リデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール−2−イ
ル)カルバモイル〕アセテートは、突然変異および癌の
生成を効果的に阻害できる。従って、イソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートおよびその薬剤学的に許容可能な塩は発癌阻害
剤として使用できる。
【図1】 ビニルカルバメートによるTA98およびT
A100の突然変異誘発に対するイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートの抗突然変異効果を示すグラフである。
A100の突然変異誘発に対するイソプロピル2−
(1,3−ジチエタン−2−イリデン)−2−〔N−
(4−メチルチアゾール−2−イル)カルバモイル〕ア
セテートの抗突然変異効果を示すグラフである。
Claims (1)
- 【請求項1】 イソプロピル2−(1,3−ジチエタン
−2−イリデン)−2−〔N−(4−メチルチアゾール
−2−イル)カルバモイル〕アセテートまたはその塩を
有効成分として含有し、薬剤学的に許容可能な担体を含
有する発癌予防用医薬組成物。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR1019950035537A KR0157105B1 (ko) | 1995-10-14 | 1995-10-14 | 화학적 발암억제제 |
KR95-35537 | 1995-10-14 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09249564A true JPH09249564A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=19430272
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8289348A Pending JPH09249564A (ja) | 1995-10-14 | 1996-10-11 | 発癌阻害剤 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
EP (1) | EP0782854A3 (ja) |
JP (1) | JPH09249564A (ja) |
KR (1) | KR0157105B1 (ja) |
CN (1) | CN1151865A (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0672871A (ja) * | 1992-08-29 | 1994-03-15 | Nippon Nohyaku Co Ltd | 癌転移抑制剤 |
KR0138005B1 (ko) * | 1993-10-21 | 1998-05-15 | 김낙두 | 신규의 화학적 보호제(chemopreventive agent)및 그의 제조방법 |
-
1995
- 1995-10-14 KR KR1019950035537A patent/KR0157105B1/ko not_active IP Right Cessation
-
1996
- 1996-10-11 JP JP8289348A patent/JPH09249564A/ja active Pending
- 1996-10-11 EP EP96116343A patent/EP0782854A3/en not_active Withdrawn
- 1996-10-14 CN CN96120319A patent/CN1151865A/zh active Pending
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
EP0782854A2 (en) | 1997-07-09 |
EP0782854A3 (en) | 1997-09-17 |
KR970020106A (ko) | 1997-05-28 |
CN1151865A (zh) | 1997-06-18 |
KR0157105B1 (ko) | 1998-11-16 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6159997A (en) | Treatment of arteriosclerosis and xanthoma | |
RU2434632C2 (ru) | Противотуберкулезная композиция, содержащая соединения оксазола | |
Caccia | N-dealkylation of arylpiperazine derivatives: disposition and metabolism of the 1-aryl-piperazines formed | |
KR20010041625A (ko) | 신규 용도 | |
CZ283968B6 (cs) | Použití sensitizéru insulinu k výrobě prostředku pro léčbu a profylaxi pankreatitidy | |
JPH0761923A (ja) | アルツハイマー病治療剤 | |
JP5105818B2 (ja) | 医薬組成物 | |
JPH09249564A (ja) | 発癌阻害剤 | |
Zitko et al. | Old drugs and new targets as an outlook for the treatment of tuberculosis | |
KR100406848B1 (ko) | 프로디지오신의 당뇨병 예방 및 치료용 조성물 | |
JP4491229B2 (ja) | ミトコンドリアを保護するための医薬を調製するためのチアゾール誘導体の使用 | |
CN108440446B (zh) | 含有肟基片段的苯并噻嗪-4-酮类化合物及其制备方法 | |
WO1995028177A1 (fr) | Composition medicinale destinee a traiter la dyskinesie tardive et utilisation de ladite composition | |
EA007506B1 (ru) | Применение акрилоильных производных дистамицина для лечения опухолей, связанных с высокими уровнями глутатиона | |
US6083958A (en) | Anti-HIV composition containing imidazole derivative | |
CZ20012020A3 (cs) | Činidlo pro léčbu erektilní dysfunkce | |
JP2008019252A (ja) | 色素沈着症の予防または治療用医薬組成物 | |
IL127487A (en) | Use of thiazolidinone derivatives for the preparation of drugs for the treatment of neurodegenerative diseases | |
CN118121576A (zh) | 美利曲辛在制备防治黑色素瘤药物中的应用 | |
WO2018092085A1 (ru) | Фармацевтическая композиция для лечения туберкулеза | |
WO2014103862A1 (ja) | 肥満症予防又は治療剤,リウマチの予防又は治療剤 | |
JPH0228113A (ja) | 高尿酸血症改善・治療剤 | |
Asdaq et al. | targeting the DprE1 enzyme of Mycobacterium tuberculosis, Journal of Infection and Public Health,(2022) doi: https://doi. org/10.1016/j. jiph. 2022.08. 016 | |
JPH0418021A (ja) | 血清尿酸低下剤 | |
JPH0578249A (ja) | 5−フルオロウラシル類により起こる嘔気・嘔吐の防止及び治療剤 |