JPH0924888A - 自転車の駆動機構 - Google Patents
自転車の駆動機構Info
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- JPH0924888A JPH0924888A JP17455695A JP17455695A JPH0924888A JP H0924888 A JPH0924888 A JP H0924888A JP 17455695 A JP17455695 A JP 17455695A JP 17455695 A JP17455695 A JP 17455695A JP H0924888 A JPH0924888 A JP H0924888A
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- semi
- pair
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 比較的簡単な機構で、ペダル作動の上死点及
び下死点を除去し、特にパワーアシスト付の電動自転車
の登坂能力を増大させ、楽に走行できる範囲を拡大す
る。 【構成】 回転軸を中心に相互に独立に回転する左右1
対の半楕円歯車WL、WRと、該半楕円歯車の半楕円側
長軸方向に合わせて固定された1対のペダルPL、PR
と、該1対のペダルが水平のときに相互に前後位置とな
るようにして前記1対の半楕円歯車WL、WRと後輪P
との間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトCと、ペダ
ルの踏力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動力手
段とを備える。この構成により、走行中のペダル位置が
左右同時に上あるいは下の死点にくることが起こらなく
なり、上下死点の問題を解消することができる。
び下死点を除去し、特にパワーアシスト付の電動自転車
の登坂能力を増大させ、楽に走行できる範囲を拡大す
る。 【構成】 回転軸を中心に相互に独立に回転する左右1
対の半楕円歯車WL、WRと、該半楕円歯車の半楕円側
長軸方向に合わせて固定された1対のペダルPL、PR
と、該1対のペダルが水平のときに相互に前後位置とな
るようにして前記1対の半楕円歯車WL、WRと後輪P
との間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトCと、ペダ
ルの踏力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動力手
段とを備える。この構成により、走行中のペダル位置が
左右同時に上あるいは下の死点にくることが起こらなく
なり、上下死点の問題を解消することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、独立に回転する左右1
対の半楕円歯車を使用した自転車の駆動機構に関する。
対の半楕円歯車を使用した自転車の駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は自転車の駆動機構の従来例を説明
するための図であり、Cはチェイン、Wは大歯車、P
L、PRはペダル、Pは後輪を示す。従来の自転車の駆
動機構は、図5に示すように大歯車Wに2つのペダルP
L、PRが直接結合され、ペダルPL、PRによって大
歯車Wを回転させ、それに掛けられたチェインC又は歯
付ベルトによって後輪Pを回転させるというものであ
る。このような従来の自転車の使用状態では、ペダルP
L、PRが図示のように垂直になった状態でそれぞれの
ペダルPL、PRに漕ぐ力がでない上死点、下死点が発
生する。これは、往復運動を回転運動に変換する際に起
こりやすい現象である。
するための図であり、Cはチェイン、Wは大歯車、P
L、PRはペダル、Pは後輪を示す。従来の自転車の駆
動機構は、図5に示すように大歯車Wに2つのペダルP
L、PRが直接結合され、ペダルPL、PRによって大
歯車Wを回転させ、それに掛けられたチェインC又は歯
付ベルトによって後輪Pを回転させるというものであ
る。このような従来の自転車の使用状態では、ペダルP
L、PRが図示のように垂直になった状態でそれぞれの
ペダルPL、PRに漕ぐ力がでない上死点、下死点が発
生する。これは、往復運動を回転運動に変換する際に起
こりやすい現象である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の自転車を車載の電動機でアシストする方式の電動
自転車に適用した場合には、アシストする動力を「人間
がペダル経由で供給する力と同等以下とする」という運
転免許不要の条件に従うと、電動機の出力も上死点、下
死点では零とならざるを得ない。
従来の自転車を車載の電動機でアシストする方式の電動
自転車に適用した場合には、アシストする動力を「人間
がペダル経由で供給する力と同等以下とする」という運
転免許不要の条件に従うと、電動機の出力も上死点、下
死点では零とならざるを得ない。
【0004】図6は従来の電動自転車で坂道を漕ぎ登っ
たときの駆動電流波形の例を示す図であり、市販の電動
パワーアシスト付自転車で、約8度の坂道を体重80k
gの人が10km/h程度の速度で漕ぎ登ったときの鉛
蓄電池(電圧は約22V)からの駆動電流波形を示して
いる。この図からわかるように、電流はほぼ正弦波の絶
対値(ゼロを基準に折り返した形)となっており、ペダ
ルの上下死点付近で駆動力がゼロまで下がった、著しく
不均一な状態となっている。この不均一さは、平地では
自転車の慣性で平滑化されるので、格別問題にはならな
いが、上り坂で低速になると顕著に影響が現れ、利用者
の疲労や消費電力の損失に大きく影響する。これは、出
力に極端なムラを生じるためエネルギの利用率が低下す
るとともに、急坂の登坂では、出力ゼロの時間を短くす
るため、急いでペダルを踏まざるを得なくなるからであ
り、かえって疲れるなどの現象が出ている。
たときの駆動電流波形の例を示す図であり、市販の電動
パワーアシスト付自転車で、約8度の坂道を体重80k
gの人が10km/h程度の速度で漕ぎ登ったときの鉛
蓄電池(電圧は約22V)からの駆動電流波形を示して
いる。この図からわかるように、電流はほぼ正弦波の絶
対値(ゼロを基準に折り返した形)となっており、ペダ
ルの上下死点付近で駆動力がゼロまで下がった、著しく
不均一な状態となっている。この不均一さは、平地では
自転車の慣性で平滑化されるので、格別問題にはならな
いが、上り坂で低速になると顕著に影響が現れ、利用者
の疲労や消費電力の損失に大きく影響する。これは、出
力に極端なムラを生じるためエネルギの利用率が低下す
るとともに、急坂の登坂では、出力ゼロの時間を短くす
るため、急いでペダルを踏まざるを得なくなるからであ
り、かえって疲れるなどの現象が出ている。
【0005】上記のような往復運動を回転運動に変換す
る際に生じる上下死点を解決するために、例えば自動車
エンジンでは、多気筒化が行われており、その他フライ
ホイール、複雑なカム機構などが用いられている例もあ
る。自転車では、重量の増す複雑なものは適さず、また
カムやテコを多用したものは異物を噛み込んだりする恐
れがあることから、現在では、楕円歯車に限られて実用
化されたものがある。図7は楕円歯車を駆動機構に採用
した自転車の例を示す図であり、これは、後輪を一定の
速度で回転させるのに必要なペダルの角速度が、上下死
点付近で速く、それと90度離れた角度で最も遅くな
る。また、減速比は、上下死点で最大となり、そこから
90度離れたところで最小となる。したがって、力の入
らない上下死点付近を円形歯車に比べて軽く速く通過で
きるという利点がある。しかし、これによっても、死点
の影響は軽減できるが、皆無になるわけではないという
限界があり、電動パワーアシスト付自転車に応用するに
至っていない。
る際に生じる上下死点を解決するために、例えば自動車
エンジンでは、多気筒化が行われており、その他フライ
ホイール、複雑なカム機構などが用いられている例もあ
る。自転車では、重量の増す複雑なものは適さず、また
カムやテコを多用したものは異物を噛み込んだりする恐
れがあることから、現在では、楕円歯車に限られて実用
化されたものがある。図7は楕円歯車を駆動機構に採用
した自転車の例を示す図であり、これは、後輪を一定の
速度で回転させるのに必要なペダルの角速度が、上下死
点付近で速く、それと90度離れた角度で最も遅くな
る。また、減速比は、上下死点で最大となり、そこから
90度離れたところで最小となる。したがって、力の入
らない上下死点付近を円形歯車に比べて軽く速く通過で
きるという利点がある。しかし、これによっても、死点
の影響は軽減できるが、皆無になるわけではないという
限界があり、電動パワーアシスト付自転車に応用するに
至っていない。
【0006】本発明は、上記の課題を解決するものであ
って、比較的簡単な機構で、ペダル作動の上死点及び下
死点を除去し、特にパワーアシスト付の電動自転車の登
坂能力を増大させ、楽に走行できる範囲を拡大した自転
車の駆動機構を提供することを目的とするものである。
って、比較的簡単な機構で、ペダル作動の上死点及び下
死点を除去し、特にパワーアシスト付の電動自転車の登
坂能力を増大させ、楽に走行できる範囲を拡大した自転
車の駆動機構を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのために本発明は、回
転軸を中心に相互に独立に回転する左右1対の半楕円歯
車と、該半楕円歯車の半楕円側長軸方向に合わせて固定
された1対のペダルと、該1対のペダルが水平のときに
相互に前後位置となるようにして前記1対の半楕円歯車
と後輪との間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトと、
ペダルの踏力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動
力手段とを備えたことを特徴とし、さらに、ガイド用ロ
ーラを介して1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられ
た1本のチェイン又は歯付ベルト、あるいは各半楕円歯
車と後輪との間にそれぞれ緊迫用ローラを介して掛けら
れた2本のチェイン又は歯付ベルトを備えたことを特徴
とするものである。
転軸を中心に相互に独立に回転する左右1対の半楕円歯
車と、該半楕円歯車の半楕円側長軸方向に合わせて固定
された1対のペダルと、該1対のペダルが水平のときに
相互に前後位置となるようにして前記1対の半楕円歯車
と後輪との間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトと、
ペダルの踏力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動
力手段とを備えたことを特徴とし、さらに、ガイド用ロ
ーラを介して1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられ
た1本のチェイン又は歯付ベルト、あるいは各半楕円歯
車と後輪との間にそれぞれ緊迫用ローラを介して掛けら
れた2本のチェイン又は歯付ベルトを備えたことを特徴
とするものである。
【0008】
【作用】本発明の自転車の駆動機構では、回転軸を中心
に相互に独立に回転する左右1対の半楕円歯車と、該半
楕円歯車の半楕円側長軸方向に合わせて固定された1対
のペダルと、該1対のペダルが水平のときに相互に前後
位置となるようにして前記1対の半楕円歯車と後輪との
間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトと、ペダルの踏
力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動力手段とを
備えたので、走行中のペダル位置が左右同時に上あるい
は下の死点にくることが起こらなくなり、上下死点の問
題を解消することができる。また、ガイド用ローラを介
して1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられた1本の
チェイン又は歯付ベルト、あるいは各半楕円歯車と後輪
との間にそれぞれ緊迫用ローラを介して掛けられた2本
のチェイン又は歯付ベルトを備えたので、比較的簡単な
構成で実現できる。
に相互に独立に回転する左右1対の半楕円歯車と、該半
楕円歯車の半楕円側長軸方向に合わせて固定された1対
のペダルと、該1対のペダルが水平のときに相互に前後
位置となるようにして前記1対の半楕円歯車と後輪との
間に掛けられたチェイン又は歯付ベルトと、ペダルの踏
力に応じて補助動力を後輪に供給する補助動力手段とを
備えたので、走行中のペダル位置が左右同時に上あるい
は下の死点にくることが起こらなくなり、上下死点の問
題を解消することができる。また、ガイド用ローラを介
して1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられた1本の
チェイン又は歯付ベルト、あるいは各半楕円歯車と後輪
との間にそれぞれ緊迫用ローラを介して掛けられた2本
のチェイン又は歯付ベルトを備えたので、比較的簡単な
構成で実現できる。
【0009】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は本発明に係る自転車の駆動機構の1実施
例を示す図であり、Cはチェイン、Pは後輪、PLとP
Rはペダル、WLとWRは半楕円歯車、L1とL2はガ
イド用ローラを示す。
明する。図1は本発明に係る自転車の駆動機構の1実施
例を示す図であり、Cはチェイン、Pは後輪、PLとP
Rはペダル、WLとWRは半楕円歯車、L1とL2はガ
イド用ローラを示す。
【0010】図1において、半楕円歯車WL、WRは、
片側の半分が真円でその反対側の半分が楕円の歯車であ
り、楕円側長軸方向に合わせてペダルPL、PRを取り
付け、両者の楕円の長軸方向が水平のとき相互に前後位
置となるように組み合わせられている。そして、これら
は、中心の回転軸を基準にして左右が独立に自由に回転
するように組み立てられている。
片側の半分が真円でその反対側の半分が楕円の歯車であ
り、楕円側長軸方向に合わせてペダルPL、PRを取り
付け、両者の楕円の長軸方向が水平のとき相互に前後位
置となるように組み合わせられている。そして、これら
は、中心の回転軸を基準にして左右が独立に自由に回転
するように組み立てられている。
【0011】チェインCは、ガイド用ローラL1、L
2、後輪P、半楕円歯車WL、WRのそれぞれに掛けた
ものであり、1本の長い歯付きのベルトでもよい。図1
(a)において、半楕円歯車WLは、前輪(図示省略)
側に楕円部分とペダルPLがあり、半楕円歯車WRは、
前輪側に真円の部分が、反対の後輪側に楕円部分とペダ
ルPRがあって、1本のチェインCが半楕円歯車WLの
楕円部分及び半楕円歯車WRの真円の部分に掛けられて
いる。
2、後輪P、半楕円歯車WL、WRのそれぞれに掛けた
ものであり、1本の長い歯付きのベルトでもよい。図1
(a)において、半楕円歯車WLは、前輪(図示省略)
側に楕円部分とペダルPLがあり、半楕円歯車WRは、
前輪側に真円の部分が、反対の後輪側に楕円部分とペダ
ルPRがあって、1本のチェインCが半楕円歯車WLの
楕円部分及び半楕円歯車WRの真円の部分に掛けられて
いる。
【0012】次に、図1(a)に示す状態からペダルP
L、PRを漕いだときの、上死点や下死点を通過するタ
イミングやトルク等を図1(b)〜(d)により説明す
る。図1(a)の状態において、半楕円歯車WLは、チ
ェインCが楕円部分に掛かっているが、半楕円歯車WR
は、チェインCが真円部分に掛かっているので、ペダル
PLを踏み込んでゆくと、半楕円歯車WRは、半楕円歯
車WLよりも大きな角度回転することになる。したがっ
て、図1(b)に示すようにペダルPLが真下に近づく
とき、ペダルPRは、真上、つまり上死点を通り越して
トルクが発生できる状態になる。
L、PRを漕いだときの、上死点や下死点を通過するタ
イミングやトルク等を図1(b)〜(d)により説明す
る。図1(a)の状態において、半楕円歯車WLは、チ
ェインCが楕円部分に掛かっているが、半楕円歯車WR
は、チェインCが真円部分に掛かっているので、ペダル
PLを踏み込んでゆくと、半楕円歯車WRは、半楕円歯
車WLよりも大きな角度回転することになる。したがっ
て、図1(b)に示すようにペダルPLが真下に近づく
とき、ペダルPRは、真上、つまり上死点を通り越して
トルクが発生できる状態になる。
【0013】そこで、今度はペダルPRを踏み込んでゆ
くと、チェインCは、半楕円歯車WRが楕円部分、半楕
円歯車WLが真円部分に掛かるようになるので、図1
(c)に示すようにペダルPLが速く回転して、ペダル
PRが真横(水平)になる時点ではペダルPLも追いつ
いて真横になる。さらにペダルPRを踏み込んでゆく
と、図1(a)の場合とは逆にペダルPRが下死点にく
るまで、チェインCは、半楕円歯車WRが楕円部分に掛
かり、また、半楕円歯車WLが真円部分に掛かったま
ま、図1(b)の場合とは逆に図(d)に示すようにペ
ダルPLが真上の上死点を通り越して半楕円歯車WLが
楕円部分に掛かる。したがって、再びペダルPLが駆動
力を発生させることになり、ペダルPLを踏み込んでゆ
くことによって図1(a)に戻る。
くと、チェインCは、半楕円歯車WRが楕円部分、半楕
円歯車WLが真円部分に掛かるようになるので、図1
(c)に示すようにペダルPLが速く回転して、ペダル
PRが真横(水平)になる時点ではペダルPLも追いつ
いて真横になる。さらにペダルPRを踏み込んでゆく
と、図1(a)の場合とは逆にペダルPRが下死点にく
るまで、チェインCは、半楕円歯車WRが楕円部分に掛
かり、また、半楕円歯車WLが真円部分に掛かったま
ま、図1(b)の場合とは逆に図(d)に示すようにペ
ダルPLが真上の上死点を通り越して半楕円歯車WLが
楕円部分に掛かる。したがって、再びペダルPLが駆動
力を発生させることになり、ペダルPLを踏み込んでゆ
くことによって図1(a)に戻る。
【0014】先に述べたように楕円歯車において、後輪
を一定の速度で回転させるのに必要なペダルの角速度
は、上下死点付近で速く、それと90度離れた角度でも
っとも遅くなる。また、減速比は、上下死点付近で最大
になり、そこから90度離れたところで最小となる。し
たがって、力の入らない上下死点付近では、円形歯車に
比べて軽く速く通過できるという利点がある。本発明の
半楕円歯車では、水平位置のとき一直線となっている左
右のペダルPL、PRのうち、駆動側となる一方の楕円
部分が踏み込み下死点にきたとき、他方が真円部分であ
るため上死点を通り過ぎている角度になる。しかも、こ
の角度は、大歯車の楕円率を増やせば大きくすることが
できる。しかし、あまり極端な楕円率にすると、回転速
度や力にムラが生じて、チェインが外れやすくなったり
使いにくくなるという問題が生じる。したがって、一般
には、1.2〜1.6程度が好適な範囲と言える。
を一定の速度で回転させるのに必要なペダルの角速度
は、上下死点付近で速く、それと90度離れた角度でも
っとも遅くなる。また、減速比は、上下死点付近で最大
になり、そこから90度離れたところで最小となる。し
たがって、力の入らない上下死点付近では、円形歯車に
比べて軽く速く通過できるという利点がある。本発明の
半楕円歯車では、水平位置のとき一直線となっている左
右のペダルPL、PRのうち、駆動側となる一方の楕円
部分が踏み込み下死点にきたとき、他方が真円部分であ
るため上死点を通り過ぎている角度になる。しかも、こ
の角度は、大歯車の楕円率を増やせば大きくすることが
できる。しかし、あまり極端な楕円率にすると、回転速
度や力にムラが生じて、チェインが外れやすくなったり
使いにくくなるという問題が生じる。したがって、一般
には、1.2〜1.6程度が好適な範囲と言える。
【0015】図2は本発明に係る自転車の駆動機構の1
実施例を示す図であり、2本のチェインC1、C2を用
いてそれぞれ独立に後輪Pに掛けることで、先の実施例
と同様の動作を得ることができるようにしたものであ
る。そのため、先の実施例のようにチェイン全体の長さ
がペダルの位置にかかわらず不変にすることができない
ので、緊迫用ローラL1、L2を用い、半楕円歯車W
L、WRの角度によりチェインC1、C2が弛むのを防
ぎ、チェインC1、C2を常に緊迫させるようにしてい
る。
実施例を示す図であり、2本のチェインC1、C2を用
いてそれぞれ独立に後輪Pに掛けることで、先の実施例
と同様の動作を得ることができるようにしたものであ
る。そのため、先の実施例のようにチェイン全体の長さ
がペダルの位置にかかわらず不変にすることができない
ので、緊迫用ローラL1、L2を用い、半楕円歯車W
L、WRの角度によりチェインC1、C2が弛むのを防
ぎ、チェインC1、C2を常に緊迫させるようにしてい
る。
【0016】この実施例の場合には、後輪へのチェイン
が2本になるが、チェインの張り方が簡潔になるだけで
なく、緊迫用ローラL1、L2は必要になるが、駆動力
が緊迫用ローラL1、L2を経ることなく半楕円歯車W
L、WRから直接後輪Pに伝送されるというメリットが
ある。図3はペダルの踏力の比較例を示す図であり、因
みに上下に均一に加えたペダルの踏力は、図3に示すB
のような形になる円形歯車に対し、本発明によれば図3
に示すAのような形になる。したがって、谷底の部分が
Pのように改善される。
が2本になるが、チェインの張り方が簡潔になるだけで
なく、緊迫用ローラL1、L2は必要になるが、駆動力
が緊迫用ローラL1、L2を経ることなく半楕円歯車W
L、WRから直接後輪Pに伝送されるというメリットが
ある。図3はペダルの踏力の比較例を示す図であり、因
みに上下に均一に加えたペダルの踏力は、図3に示すB
のような形になる円形歯車に対し、本発明によれば図3
に示すAのような形になる。したがって、谷底の部分が
Pのように改善される。
【0017】図4は補助動力付き自転車の制御装置の構
成例を示す図であり、1はPWM制御部、2は電動機、
3は計算処理部、4はペダル検出部を示す。上記自転車
の駆動機構を例えば本出願人が既に提案している補助動
力付き自転車の制御装置と組み合わせることができる。
その制御装置の構成例を示したのが図4である。図1に
おいて、ペダル検出部4は、例えばストレーンゲージな
どを用いたペダルセンサーによってペダルの踏み力を検
出するものである。計算処理部3は、ペダル検出部4に
より検出された踏力の持続時間に比例して出力時間を延
長して制御信号を生成するものであり、例えばペダル検
出部4により検出したペダルの踏み力の信号電圧波形に
比例定数をかけるなどの計算処理を行うものである。勿
論、単純に踏力に応じた割合で制御信号を生成してもよ
い。PWM制御(パルス幅制御)部1は、計算処理部3
で計算処理した出力を制御信号として入力し、これによ
って電源から電動機2に加えられる電圧をオンオフする
時間幅の調節を行う方法で電動機2の出力を制御するも
のである。勿論、この他に非常停止や電源の状態など多
くの制御信号が加わってもよいが、本発明の要旨とは直
接関係ないので省略している。
成例を示す図であり、1はPWM制御部、2は電動機、
3は計算処理部、4はペダル検出部を示す。上記自転車
の駆動機構を例えば本出願人が既に提案している補助動
力付き自転車の制御装置と組み合わせることができる。
その制御装置の構成例を示したのが図4である。図1に
おいて、ペダル検出部4は、例えばストレーンゲージな
どを用いたペダルセンサーによってペダルの踏み力を検
出するものである。計算処理部3は、ペダル検出部4に
より検出された踏力の持続時間に比例して出力時間を延
長して制御信号を生成するものであり、例えばペダル検
出部4により検出したペダルの踏み力の信号電圧波形に
比例定数をかけるなどの計算処理を行うものである。勿
論、単純に踏力に応じた割合で制御信号を生成してもよ
い。PWM制御(パルス幅制御)部1は、計算処理部3
で計算処理した出力を制御信号として入力し、これによ
って電源から電動機2に加えられる電圧をオンオフする
時間幅の調節を行う方法で電動機2の出力を制御するも
のである。勿論、この他に非常停止や電源の状態など多
くの制御信号が加わってもよいが、本発明の要旨とは直
接関係ないので省略している。
【0018】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、自転車の後輪を回転させるものとして説
明したが、この自転車は2輪車であっても3輪車であっ
てもよい。
るものではなく、種々の変形が可能である。例えば上記
の実施例では、自転車の後輪を回転させるものとして説
明したが、この自転車は2輪車であっても3輪車であっ
てもよい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、左右1対の半楕円歯車を左右が独立に自由に
回転するようにして、半楕円側長軸方向に合わせて1対
のペダルを固定し水平のときに相互に前後位置となるよ
うにして前記1対の半楕円歯車と後輪との間にチェイン
又は歯付ベルト掛けるので、走行中のペダル位置が左右
同時に上下死点にくることはなくなる。したがって、比
較的簡単な構成により、上下死点を完全に消去すること
ができ、谷のない駆動力が得られる。そのため、パワー
アシスト付き電動自転車に適用しても、それに応じた補
助動力を供給することが可能となり、エネルギー効率の
向上、航続距離や登坂力の改善を図ることができる。
によれば、左右1対の半楕円歯車を左右が独立に自由に
回転するようにして、半楕円側長軸方向に合わせて1対
のペダルを固定し水平のときに相互に前後位置となるよ
うにして前記1対の半楕円歯車と後輪との間にチェイン
又は歯付ベルト掛けるので、走行中のペダル位置が左右
同時に上下死点にくることはなくなる。したがって、比
較的簡単な構成により、上下死点を完全に消去すること
ができ、谷のない駆動力が得られる。そのため、パワー
アシスト付き電動自転車に適用しても、それに応じた補
助動力を供給することが可能となり、エネルギー効率の
向上、航続距離や登坂力の改善を図ることができる。
【図1】 本発明に係る自転車の駆動機構の1実施例を
示す図である。
示す図である。
【図2】 本発明に係る自転車の駆動機構の1実施例を
示す図である。
示す図である。
【図3】 ペダルの踏力の比較例を示す図である。
【図4】 補助動力付き自転車の制御装置の構成例を示
す図である。
す図である。
【図5】 自転車の駆動機構の従来例を説明するための
図である。
図である。
【図6】 従来の電動自転車で坂道を漕ぎ登ったときの
駆動電流波形の例を示す図である。
駆動電流波形の例を示す図である。
【図7】 楕円歯車を駆動機構に採用した自転車の例を
示す図である。
示す図である。
C…チェイン、P…後輪、PL、PR…ペダル、WL、
WR…半楕円歯車、L1、L2…ガイド用ローラ
WR…半楕円歯車、L1、L2…ガイド用ローラ
Claims (4)
- 【請求項1】 回転軸を中心に相互に独立に回転する左
右1対の半楕円歯車と、該半楕円歯車の半楕円側長軸方
向に合わせて固定された1対のペダルと、該1対のペダ
ルが水平のときに相互に前後位置となるようにして前記
1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられたチェイン又
は歯付ベルトと、ペダルの踏力に応じて補助動力を後輪
に供給する補助動力手段とを備えたことを特徴とする自
転車の駆動機構。 - 【請求項2】 回転軸を中心に相互に独立に回転する左
右1対の半楕円歯車と、該半楕円歯車の半楕円側長軸方
向に合わせて固定された1対のペダルと、該1対のペダ
ルが水平のときに相互に前後位置となるようにして前記
1対の半楕円歯車と後輪との間に掛けられたチェイン又
は歯付ベルトとを備えたことを特徴とする自転車の駆動
機構。 - 【請求項3】 ガイド用ローラを介して1対の半楕円歯
車と後輪との間に掛けられた1本のチェイン又は歯付ベ
ルトを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の自
転車の駆動機構。 - 【請求項4】 各半楕円歯車と後輪との間にそれぞれ緊
迫用ローラを介して掛けられた2本のチェイン又は歯付
ベルトを備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の
自転車の駆動機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17455695A JPH0924888A (ja) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | 自転車の駆動機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17455695A JPH0924888A (ja) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | 自転車の駆動機構 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0924888A true JPH0924888A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=15980628
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17455695A Pending JPH0924888A (ja) | 1995-07-11 | 1995-07-11 | 自転車の駆動機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0924888A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6844038B2 (en) * | 2003-01-24 | 2005-01-18 | Baxter International Inc. | Peelable overpouch films |
JP2007523278A (ja) * | 2004-02-19 | 2007-08-16 | ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド | ヒンジ装置 |
-
1995
- 1995-07-11 JP JP17455695A patent/JPH0924888A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6844038B2 (en) * | 2003-01-24 | 2005-01-18 | Baxter International Inc. | Peelable overpouch films |
JP2007523278A (ja) * | 2004-02-19 | 2007-08-16 | ジーエム・グローバル・テクノロジー・オペレーションズ・インコーポレーテッド | ヒンジ装置 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20040629 |