JPH09248629A - 矯正量検出方法、歪矯正方法及び歪矯正装置 - Google Patents
矯正量検出方法、歪矯正方法及び歪矯正装置Info
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- JPH09248629A JPH09248629A JP5796896A JP5796896A JPH09248629A JP H09248629 A JPH09248629 A JP H09248629A JP 5796896 A JP5796896 A JP 5796896A JP 5796896 A JP5796896 A JP 5796896A JP H09248629 A JPH09248629 A JP H09248629A
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Abstract
一括して各矯正点における矯正量を曲率半径の影響を受
けずに算出すること。 【解決手段】矯正後のワークの各矯正点における矯正量
を求める矯正量検出方法であり、ワーク全体に亘っての
矯正後の形状測定結果から、各矯正点における目標直線
からの距離を、矯正点における曲率半径の影響を受けな
い位置でのずれから算出し、この算出した距離を矯正前
のワーク形状の測定結果の各矯正点に反映した仮想目標
直線を設定し、この仮想目標直線と前記目標直線との関
係から、矯正後の各矯正点における実際の矯正量を矯正
点における曲率半径の影響を受けずに一括して算出す
る。
Description
正後の各矯正点における矯正量を求めるための矯正量検
出方法に関する。本発明は、棒材、軸材、軌条レール等
の金属製長尺材の真直度を高めるために曲りを矯正する
歪矯正装置及び歪矯正方法に関する。
する必要のある長尺材を使用する場合、前もって長尺材
の真直度を測定しておき、許容値以上に曲がっていれば
許容範囲内に矯正してから使用するようにしている。こ
のため、ワーク(長尺材)の曲りを検出する形状測定装
置と、この形状測定装置で取得した形状データに基づい
て矯正位置及び矯正量を決定する演算装置と、ワークの
搬送装置と、プレス装置等を組み合わせて構成した自動
歪矯正装置が利用されている。
成を示している。同図に示すように、前工程から送られ
てきたレールをストッカ1に入れて、ストッカ1に含ま
れた搬送ローラ及び横転装置を使ってレールの姿勢及び
測定位置を移動させて測定装置2で形状データを採取す
る。測定装置2から演算装置へレールの形状データを渡
し、演算装置で形状データに基づいて矯正位置及び矯正
量を求める。演算装置は、プレス装置3を動作させてレ
ールの押込み量と弾性変形量との関係を求め、形状デー
タ、押込み量及び弾性変形量に基づいて矯正位置及び矯
正量を求める。矯正位置及び矯正量の算出方法について
は特願平5−93322に一例が詳述されている。この
求めた矯正位置及び矯正量に基づいてプレス装置3を駆
動してレールの曲りを矯正する。矯正したレールはコン
ベア4によって後工程へ流されることになる。
ける動作フローを示している。矯正の必要なレールが入
ってくると、レールの曲りに応じた最適な矯正位置及び
矯正量を求めるためにレール形状を測定し、矯正位置及
び矯正量が算出されるのを待ってプレス矯正を掛けてい
る。
算した通りに矯正されているかどうか確認するために、
実際に変形した量(矯正量)を測定する。図16(a)
〜(d)に矯正量を測定際のプレスの動作工程を示して
いる。初めに押込み量に対する実際の矯正量を把握する
ため、同図(a)に示すようにプレス3を前進させて3
つのプレスヘッド5a〜5cに設けられた近接スイッチ
6a〜6cを全部ONさせる(同図(b))。
後退させて3つの近接スイッチ6a〜6cのうちのどれ
か1つがOFFになるところを検出する。この位置はワ
ークに対して無負荷でのチャック位置であり、押込み開
始点として求めている。
3を前進させて所定の押込み量となるまで前進させてワ
ークを変形させる。所定の押込み量が得られたならば、
プレス3を後退させて3つの近接スイッチ6a〜6cの
うちのどれか1つがOFFになるところを検出する。こ
の検出した位置を終了点として求める。
らの押込み量とプレス3を後退させたときのワークの後
退量とをプレスヘッドに設けた測定器で測定し、その結
果から矯正量を算出する。押込み量から後退量を差し引
いた残りが矯正量となる。
た自動歪矯正装置は、測定装置2が動作しているときに
プレス装置3は測定が終わるまで待機し、逆にプレス装
置3が動作しているときに測定装置2は矯正後のレール
形状を測定するために待機しているので、無駄な待ち時
間を生じて矯正終了までに長時間を要していた。
にプレス装置3の前進及び後退を繰り返さなければなら
ないことから、所定の押込み量に対する矯正量を算出す
るまでの動作工程が多く、時間が掛かる要因となってい
た。
ワークの各点を矯正する度に各矯正点における矯正量を
算出していたので、作業効率が悪く上記同様に時間が掛
かる要因となっていた。
ばらつき、各近接スイッチの特性誤差によるばらつきの
ために、数ミクロン〜数十ミクロンの誤差を生じてい
た。また、図17に示すように矯正点においてワークは
ある曲率半径をもって矯正されることになる。一方、図
18に示すように形状の曲り変化を3点測定によりとら
えていた。したがって、個々の矯正点における押込み量
と矯正量との関係は正確にとらえることができても、矯
正点におけるワークの曲率半径の影響をとらえることが
できないため誤差が生じていた。図17に示すように、
曲率半径を考慮した場合とそうでない場合とでは、角度
が最大でθ′=2θの関係になるほどの誤差を生じてし
まうので、ワーク全体に亘って大きな誤差を生じてい
た。また、矯正後のワーク全体に亘っての形状を正確に
予測することも困難となり、矯正精度の低下、矯正作業
のやり直しが必要になるなどの不都合があった。
れたもので、効率良く装置を動作させることにより無駄
な待ち時間を無くして矯正時間を短縮でき、また矯正後
のワーク形状の測定結果から許容範囲内に入っているか
どうかの判断をすると同時に一括して各矯正点における
矯正量を各点における曲率半径の影響を受けずに算出す
ることにより、効率良く精度の高い矯正を加えることの
できる矯正量検出方法、歪矯正装置及び歪矯正方法を提
供することを目的とする。
成するために以下のような手段を講じた。請求項1に対
応する本発明は、矯正後のワークの各矯正点における矯
正量を求める矯正量検出方法において、ワーク全体に亘
っての矯正後の形状測定結果から、各矯正点における目
標直線からの距離を、矯正点における曲率半径の影響を
受けずに算出し、この算出した距離を、矯正前のワーク
形状の測定結果の各矯正点に反映した仮想目標直線を設
定し、この仮想目標直線と前記目標直線との関係から、
矯正後の各矯正点における実際の矯正量を矯正点におけ
る曲率半径の影響を受けずに一括して算出する。
が矯正点における曲率半径の影響を受けずに一括して算
出されるので、精度の高い矯正量を取得できると共に、
歪み矯正装置に適用することにより無駄な待ち時間を無
くして矯正時間を短縮することができる。
ークの各矯正点における矯正量を求める矯正量検出方法
において、目標とするワーク形状の基準となる目標直線
と矯正後のワーク形状とから矯正スパン以外の部分での
矯正後のワーク形状の目標直線からのずれを求め、この
求めたずれに基づいて前記目標曲線を矯正前のワーク形
状に反映させた仮想目標直線を設定し、この仮想目標直
線と矯正前のワーク形状との関係から矯正後の各矯正点
における実際の矯正量を幾何学的に算出する。
矯正点を、それぞれの矯正点について定めた矯正量に従
って加圧して矯正する歪矯正方法において、矯正すべき
ワークの荷重と歪との関係を予め求めておき、荷重計の
備えられたプレスでワークを弾性限度内において加圧
し、このときの荷重計の値とプレスのストローク量との
関係から押し込み開始点を求め、この押し込み開始点か
ら当該矯正点について定められた矯正量が得られるまで
プレスを加圧する。
度内において加圧してクランプした状態を押し込み開始
点とするので、従来の接触スイッチを使用して押し込み
開始点を定める場合に比べて、接触状態の検出に伴う誤
差が無くなり、測定精度を改善することができる。ま
た、わずかな押し込み量の変化を大きなワークの変形荷
重としてとらえることができるので、押し込み量算出の
精度が向上し、高精度の矯正が可能である。
ークから採取したワーク形状データに基づいて当該ワー
クの歪みを許容範囲内に矯正するための矯正点を求め、
矯正後の形状シミュレーションを行って各矯正点におけ
る矯正量を求め、この求めた矯正量をプレス押し込み量
とワークの塑性変形量との関係からプレス制御装置の押
し込み量に変換し、この押し込み量と前記矯正点とに基
づいて前記プレス矯正装置を制御することによりワーク
の歪を矯正する歪矯正装置において、ワークの目標直線
と矯正後のワークから採取したワーク形状データとから
矯正後のワーク形状の目標直線からのずれを形状変化を
起こしていない部分で求める手段と、この手段で求めた
ずれに基づいて前記目標曲線を矯正前のワーク形状に反
映させた仮想目標直線を設定する手段と、この手段で設
定した仮想目標直線と矯正前のワーク形状とに基づいて
矯正後の各矯正点における実際の矯正量を一括して算出
する手段と、この手段で算出された各矯正点の実際の矯
正量と前記形状シミュレーションにより求めた対応する
各矯正点の矯正量との偏差に基づいてプレス押し込み量
とワークの塑性変形量との関係を修正する手段とを備え
る。
て説明する。 (第1の実施の形態)第1の実施の形態は、ワークの各
矯正点をプレス装置で押し込んだ後の矯正後のワーク形
状から各矯正点における矯正量(実際にどれだけ曲がっ
たかを示す量)を求める方法についてのものである。
方法について説明する。同図(a)において、2点鎖線
で示すワーク形状X(k)[n1,n2]、(k=n1
、…i,i+1,n2 )のワークを矯正したとき、矯
正後のワークが同図に実線で示すワーク形状X′(k)
になったとする。[n1,n2]の区間における矯正点
はp(i),p(i+1)である。
(i+1)の矯正スパン内においてある曲率半径にて形
状変化を起こしているが、矯正スパン以外では矯正前後
で形状変化を起こしていない。矯正スパン以外の部分は
具体的には(P1〜P2とP1〜P2′)、(P3〜P
4とP3〜P4′)、(P5〜P6とP5〜P6′)で
ある。例えば、矯正前ワークのP1からP2までの形状
と、矯正後ワークのP1からP2′(P2に対応する)
までの形状とは同一形状となる。
形状変化を起こしていないことを利用することにより矯
正点の曲率変化に影響を受けないで矯正量を算出するよ
うにしたものである。そのため、矯正スパンの両端部
(アンビル位置)に着目し、矯正後のワークの矯正スパ
ンの両端部における目標直線からの変位差をd′
(i)、d′′(i)およびd′(i+1)、d′′
(i+1)を求める。
(i)およびd′(i+1)、d′′(i+1)を矯正
前のワーク形状X(k)に反映させて、図1(b)に示
すような仮想目標直線を求める。この仮想目標直線を決
めるために、矯正点p(i)について、ワーク形状X
(k)上の左側アンビル位置から当該位置での変位差
d′(i)だけ戻した点(イ)と、ワーク形状X(k)
上の左側アンビル位置から当該位置での変位差d′′
(i)だけ戻した点(ロ)とを求める。同様に、矯正点
p(i+1)について、ワーク形状X(k)上の左側ア
ンビル位置から当該位置での変位差d′(i+1)だけ
戻した点(ハ)と、ワーク形状X(k)上の左側アンビ
ル位置から当該位置での変位差d′′(i+1)だけ戻
した点(ニ)とを求める。A点とイ点とを結ぶ直線M1
を求めると共に、ロ点とハ点とを結ぶ直線M2を求め、
ニ点とD点とを結ぶ直線M3を求める。直線M1と直線
M2との交点をBとし、直線M2と直線M3との交点を
Cとしたときの、A−B−C−Dを仮想目標直線とす
る。A点,B点及びA′点との関係を図2に示す。
想目標曲線を図1(a)に示した目標直線に一致させる
ことによって求められるので、以下の算出式に基づいて
各矯正点p(i),p(i+1)における矯正量を算出
する。
量D(i)は次式で算出できる。 D(i)=(V(i)×W)÷(4×p(i)) …(1) 但し、 V(i)=X′(i)+[X′(i+1)−X′
(i)]÷[p(i+1)−p(i)] Wは矯正スパンである。上式では矯正量の符号は下向き
を正としている。また、矯正点1点の場合は、p(i+
1)=p(n2)とする。
点p(i)における変位X′(i)は次式によって算出
できる。 X′(i)=X(i)−[{X(n2)+(p(n2)−p(i+1))×2 ×D(i)/(W/2)} ×(p(i)−p(n1))/(p(n2)−p(n1))] …(2) 式(1),(2)はレール形状X(k)の矯正点p
(i)における変位X(i)を、矯正後の変位X′
(i)にするための矯正量D(i)が求められることを
示している。
ていない部分(矯正スパン以外)を利用して矯正量を算
出するようにしているので、曲率半径をもった形状変化
が生じている矯正点(矯正スパン内)の形状変化に影響
を受けずに矯正量を算出することができるので矯正量の
測定精度を向上することができる。
た後に、矯正後のワークの全体形状を測定しておけば、
その形状測定データから各矯正点における矯正量を一括
して計算で求めることができる。
は、プレス装置の押し込み量を決定する方法に関するも
のである。ここで、プレス装置とはワークの歪を矯正す
るため装置のことである。
矯正量との関係を実験により求めておき、図3に示すよ
うな押し込み量と矯正量との関係を示すデータとして記
憶しておく。例えば、ワークのサンプルを使用し、プレ
ス装置で押し込み量を多段階に分けてサンプルをプレス
する。各押し込み量を受けてサンプルが実際に曲げられ
た量(矯正量)を、第1の実施の形態に示した方法によ
って算出することにより、図3に示す押し込み量と矯正
量との関係を示すデータを用意する。
形状データと予め設定された目標曲線とを比較して、ワ
ークの目標曲線からのずれ量及び曲率からワーク許容範
囲内に矯正するための矯正位置を決定する。
スすることにより矯正した矯正後の形状をシミュレーシ
ョンし、目標曲線に対するずれ量の絶対値が最小になる
ような矯正量を決定する。
する押し込み量を図3に示す押し込み量と矯正量との関
係から求め、上記各矯正位置での押し込み量を決定す
る。各矯正位置での押し込み量をプレス装置のストロー
ク量に変換して、各矯正位置とストローク量とのをセッ
トにして記憶する。
量と矯正量との関係を前もって作成しておくと共に、矯
正後の形状をシミュレーションすることによって求めた
各矯正位置での矯正量からプレス装置のストローク量を
求めるようにしたので、ワークの形状を矯正前に測定し
てシミュレーションするだけで、以降の処理は連続して
実行できるので、一つの矯正点毎に待ち時間が発生して
いた従来の場合に比べて、作業時間を大幅に短縮するこ
とができる。
は、図5に示すように、プレス20のプレスヘッド21
に荷重計21を設け、ワークWをプレス20で加圧した
ときの押し込み量と荷重との関係を求め、この関係に基
づいて押し込み開始点を求める。
動作させることにより各押し込み量に対して荷重計21
が示す荷重のデータを採取し、図4に示すような押し込
み量と荷重との関係を示すデータを記憶する。図4に示
すように、ワークは弾性限度内においては押し込み量と
荷重の関係は比例または繰り返し性があり、この弾性限
度内の荷重であれば、ワークの変形(矯正量)はプレス
20の押し込みを除去すればゼロに戻る。
荷重pからすでに押し込んでいる押し込み量xを下記の
計算式で求め、この押し込み量xを基にして最終的な所
望の押し込み量が得られるまでプレスを加圧する。押し
込み量は、図4に示す押し込み量と荷重との関係から求
めることができる。
ような実施の形態によれば、プレス20のプレスヘッド
21に荷重計21を設け、ワークWをプレス20で加圧
したときの押し込み量と荷重計21の荷重との関係に基
づいて押し込み開始点を求めるようにしたので、プレス
20の動作は待機位置から所定の押し込み量まで前進す
る動作と、また待機位置まで戻る動作の2つの工程だけ
で良いので、矯正作業の効率化を図ることができる。
形態に係る歪矯正装置の機能ブロックを示している。こ
の歪矯正装置は、制御盤20と、ワークを移動させる搬
送装置21と、ワークの形状を測定する形状測定装置2
2と、ワークを加圧して歪を矯正するプレス矯正装置2
3とを備えている。制御盤20には、搬送装置21、形
状測定装置22及びプレス矯正装置23の動作を制御す
る制御装置24と、後述する各種演算機能を備えた演算
部25とを備えている。プレス矯正装置23は図5に示
す装置と同様に構成されていて、プレスヘッドに荷重計
26を内蔵している。
ることにより実現することのできる各種演算機能につい
て説明する。演算部25は、矯正位置推論部31におい
てワーク形状データに基づいて予め設定された目標曲線
からのずれ量および曲率からワーク形状を許容範囲内に
矯正するのに最適な矯正位置を決定し、矯正量推論部3
2において矯正後の形状シミュレーションを行い、目標
曲線に対するずれ量の絶対値が最小になるような矯正量
を各最適矯正位置について決定する。そして、ストロー
ク量決定部33において各最適矯正位置について求めら
れた矯正量を得るのに必要なプレスの押し込み量となる
ストローク量を、プレスの押し込み量とワークの塑性変
形量(矯正量)との関係から求める。
びストローク量に基づいて、制御装置24が搬送装置2
1、形状測定装置22及びプレス矯正装置23の動作を
制御してワークを矯正することになるが、矯正後のワー
ク形状がシミュレーション通りに矯正されているかどう
かを確認する必要がある。
いて矯正前及び矯正後のワーク形状データに基づいて前
述した第1の実施の形態と同じ手法により各矯正位置の
実際の矯正量を算出する。学習演算部35は、実矯正量
一括演算部34で算出した各矯正位置の実際の矯正量と
シミュレーションで求めた矯正量との差から、ストロー
ク量決定部33で使用するプレスの押し込み量とワーク
の塑性変形量との関係を更新する。
正装置23に備えた荷重計26から荷重値を取り込み、
決定した押し込み量にしたがってプレスを制御するため
に、プレスの押し込み開始点を加圧時の荷重値とプレス
のストローク量から決定する。具体的には、第3の実施
の同様にして押し込み開始点を決定し、かつプレスの加
圧動作を制御する。
について説明する。矯正すべきワークに対する最適矯正
位置及び矯正量を決定するまでの処理について図7のフ
ローチャートを参照して説明する。まず、ワークの形状
が形状測定装置22により測定されると(ステップS
1)、各測定点における測定データは演算装置20に転
送される。演算装置20では、曲りが許容範囲外にある
測定データが得られた場合に、各測定点について予め設
定されている目標直線とのずれ量(Z)と曲率(C)と
を算出する(ステップS2、S3)。
(Z)と曲率(C)とを入力として、次に述べるファジ
イ推論規則に従って矯正位置優先度を推論し、曲りが許
容範囲外にある各測定点について、その推論結果を矯正
量推論部32に転送する(ステップS4)。
手法について説明する。ファジイ推論ルールは、if−
then形式で表された前件部1fの部分は、図8に示
すメンバシップ関数で表されている。図8(a)のメン
バシップ関数Saは、横軸が目標直線に対するずれ量を
表し、縦軸はずれ量の大きさが「小さい」というファジ
イラベルにどの程度所属しているかという適合度を表し
ている。同様に、メンバシップ関数Maは、ずれ量の大
きさが「中程度」の適合度を、メンバシップ関数La
は、ずれ量の大きさが「大きい」という適合度をそれぞ
れ与える。図8(b)のメンバシップ関数Sbは、入力
の曲率に対して、曲率が「小さい」、メンバシップ関数
Mbは「中程度」、メンバシップ関数Lbは「大きい」
という適合度をそれぞれ与えるようになっている。図1
0(a)は、後件部の出力関数で、出力関数Sは、矯正
優先度が「低い」ことを表し、出力関数M,Lは、矯正
優先度が「中程度」、「高い」ことを表している。
図であり、前件部のメンバシップ関数(Sa,Ma,L
a)、(Sb,Mb,Lb)と後件部の出力関数S,
M、Lの対応関係を示している。
従って各測定点ごとに出力関数を得て、図10(b)に
示すように、これらの出力関数を合成した斜線で示す図
形の重心位置gの横軸に対する位置が矯正位置優先度と
なり、この矯正位置優先度の最も高い点を優先矯正位置
と決定する(ステップS5)。
ついてのシミュレーションを行ない、この優先矯正位置
でどんな矯正量をもって矯正しても、すべての他の測定
点のずれ量が所望の許容範囲に入っていなければ(ステ
ップS6のNO)、この矯正位置を中心に新たに目標直
線を再設定し、上述の計算を繰り返し、他の矯正すべき
点を同様に算出していく。このようにしてすべての測定
点のずれ量が許容範囲に入れば(ステップS6のYE
S)、矯正後のシミュレーション形状が始めの目標直線
に対して、ずれ量(Z)の最大値の絶対値が最小になる
ように各矯正位置における矯正量を算出する(ステップ
S7)。
(a)、(b)に示すように、ある矯正位置aにおける
仮想目標直線と目標直線とのずれ量(Za)と、隣り合
う矯正位置bまでの距離(Wa−b)と、矯正位置bに
おけるずれ量(Zb)と、アンビルの間隔として定めら
れる矯正スパン(L)とから仮想目標直線が真直となる
ように矯正量を求める。順次、他の矯正位置についても
同様の演算を行ない、各矯正位置における矯正量を求め
る。そして、矯正後のシミュレーション形状が始めの目
標直線に対するずれ量の最大値の絶対値が最小(x)に
なるように各矯正位置における矯正量を求める。また、
矯正量に材料特性を加味して実際のプレス矯正装置23
の押し込み量を決定する。
は制御装置24に転送される。このとき、矯正量はスト
ローク量決定部33へ渡され、そこでプレスの押し込み
量とワークの塑性変形量(矯正量)との関係にしたがっ
てプレス矯正装置23のストローク量に変換される。こ
のストローク量が制御装置24に矯正量に相当するパラ
メータとして転送される。
ワークの矯正位置をプレス矯正装置23のプレス位置に
順次搬送する。ワークの矯正位置がプレス矯正装置23
の位置にきたら、制御装置24は、上記処理にて決定し
たしたストローク量となるようにプレス矯正装置23の
所定の押し込み制御を実行する。
より、第3の実施形態と同様にして、押し込み開始点が
制御される。すなわち、ワークをプレスで加圧したとき
の押し込み量と荷重との関係を求めておき、この関係に
基づいて押し込み開始点を求める。プレス加圧時に、弾
性限度内の所定の力(荷重p)でワークを加圧してクラ
ンプし、そのときの荷重値pからすでに押し込んでいる
押し込み量xを上記(3)式で求め、この押し込み量x
を基にして最終的な所望の押し込み量が得られるまでプ
レスを加圧する。加圧後はプレスを待機位置まで後退さ
せる。
り矯正処理が施されたワークの形状を形状測定装置22
によりワーク全体に亘って測定し、この測定により採取
された矯正後のワークの形状データを実矯正量一括算出
部25へ与える。実矯正量一括算出部25は、事前に制
御装置24から受け取った矯正前のワーク形状データと
今回受けとった矯正後のワーク形状データとから矯正点
における曲率半径に影響を受けずに実際に曲げられた実
矯正量を各矯正点について一括して算出する。実矯正量
一括算出部25における実矯正量の算出原理は上記した
第1の実施形態と同じ手法を適用するものとする。すな
わち、目標直線と矯正後のワーク形状とから矯正スパン
以外の部分(第1の実施の形態ではアンビル位置)での
矯正後のワーク形状の目標直線からのずれを求め、この
求めたずれに基づいて前記目標曲線を矯正前のワーク形
状に反映させた仮想目標直線を設定し、この仮想目標直
線と矯正前のワーク形状との関係から、(1),(2)
式の関係を利用して矯正後の各矯正点における実際の矯
正量を算出する。
正点における実際の矯正量は学習演算部35へ渡され
る。学習演算部35は当該ワークについて矯正前にシミ
ュレーションすることにより取得した各矯正点の矯正量
と実際の矯正量とを比較して、両者に差があればストロ
ーク量決定部33に記憶している押し込み量とワークの
塑性変形量との関係を修正する。
ライン構成を図12に示し、そのライン構成に基づいた
歪矯正装置のタイムチャートを図13に示している。こ
の歪矯正装置では、搬送装置21によって未加工のレー
ル(ワーク)が送られてくると形状測定装置22におい
てそのレールの形状を測定し、制御装置24に形状デー
タとして与える。制御装置24には当該形状データに基
づいて矯正後の形状をシミュレーションすることにより
得た矯正点及び矯正量のデータが入力される。
レールのデータ(矯正点及び矯正量)を制御装置24か
ら読み込み、このデータにしたがってレールを加圧し、
加圧後のワークをストッカに蓄える。その後、横転装置
によってレールの姿勢を変えて再び形状測定装置22に
おいてそのレールの形状を測定し、制御装置24に形状
データとして与える。この度は、この形状データに基づ
いて各矯正点での実際の矯正量が一括して求められて学
習されることになる。
て加圧されている間に、他のレールが前工程またはスト
ッカから取り出されて形状測定装置22に渡され、そこ
でレール形状を測定し制御装置24に形状データとして
与えられている。形状測定装置22では、搬送装置21
によって送られてくるワークの形状を搬送装置21のス
トッカにストックできる余裕がある限り次々と測定し
て、制御装置24に形状データとして蓄える。このよう
に、形状測定装置22とプレス矯正装置23とは独立し
て動作している。
装置22とプレス矯正装置23とは独立して動作させ、
全矯正点を加圧矯正した後にワーク形状を測定しその形
状データ等から一括して実際の矯正を求めるようにした
ので、矯正時間を大幅に短縮することができる。本発明
は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内で種々変形実施可能である。
率良く装置を動作させることにより無駄な待ち時間を無
くして矯正時間を短縮でき、また矯正後のワーク形状の
測定結果から許容範囲内に入っているかどうかの判断を
すると同時に一括して各矯正点における矯正量を各点に
おける曲率半径の影響を受けずに算出することにより、
効率良く精度の高い矯正を加えることのできる矯正量検
出方法、歪矯正装置及び歪矯正方法を提供できる。
説明図である。
とA点の変位V(i)との関係を示す図である。
との関係を示す図である。
の関係を示す図である。
成図である。
ロック図である。
作フローを示す図である。
ップ関数を示す図である。
ある。
シップ関数を示す図である。
る。
を示す図である。
る。
である。
る。
示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 矯正後のワークの各矯正点における矯正
量を求める矯正量検出方法において、 ワーク全体に亘っての矯正後の形状測定結果から、各矯
正点における目標直線からの距離を、矯正点における曲
率半径の影響を受けない位置でのずれから算出し、この
算出した距離を矯正前のワーク形状の測定結果の各矯正
点に反映した仮想目標直線を設定し、この仮想目標直線
と前記目標直線との関係から、矯正後の各矯正点におけ
る実際の矯正量を矯正点における曲率半径の影響を受け
ずに一括して算出することを特徴とする矯正量検出方
法。 - 【請求項2】 矯正後のワークの各矯正点における矯正
量を求める矯正量検出方法において、 ワークの目標直線と矯正後のワーク形状とから矯正スパ
ン以外の部分での矯正後のワーク形状の目標直線からの
ずれを求め、この求めたずれに基づいて前記目標曲線を
矯正前のワーク形状に反映させた仮想目標直線を設定
し、この仮想目標直線と矯正前のワーク形状との関係か
ら矯正後の各矯正点における実際の矯正量を算出するこ
とを特徴とする矯正量検出方法。 - 【請求項3】 ワークの各矯正点を矯正量に基づいて加
圧し歪みを矯正する歪矯正方法において、 矯正すべきワークの荷重に対する歪の特性を予め求めて
おき、荷重計を備えたプレスでワークを弾性限度内にお
いて加圧し、このときの荷重計の値とプレス押し込み量
との関係から押し込み開始点を求め、この押し込み開始
点から当該矯正点について定められた矯正量が得られる
までプレスを加圧することを特徴とする歪矯正方法。 - 【請求項4】 矯正前のワークから採取したワーク形状
データに基づいて当該ワークの歪みを許容範囲内に矯正
するための矯正点を求め、矯正後の形状シミュレーショ
ンを行って各矯正点における矯正量を求め、この求めた
矯正量をプレス押し込み量とワークの塑性変形量との関
係からプレス制御装置の押し込み量に変換し、この押し
込み量と前記矯正点とに基づいて前記プレス矯正装置を
制御することによりワークの歪を矯正する歪矯正装置に
おいて、 ワークの目標直線と矯正後のワークから採取したワーク
形状データとから矯正後のワーク形状の目標直線からの
ずれを形状変化を起こしていない部分で求める手段と、 この手段で求めたずれに基づいて前記目標曲線を矯正前
のワーク形状に反映させた仮想目標直線を設定する手段
と、 この手段で設定した仮想目標直線と矯正前のワーク形状
とに基づいて矯正後の各矯正点における実際の矯正量を
一括して算出する手段と、 この手段で算出された各矯正点の実際の矯正量と前記形
状シミュレーションにより求めた対応する各矯正点の矯
正量との偏差に基づいてプレス押し込み量とワークの塑
性変形量との関係を修正する手段とを具備したことを特
徴とする歪矯正装置。
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JP05796896A JP3581480B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 矯正量検出方法及び歪矯正装置 |
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JPH09248629A true JPH09248629A (ja) | 1997-09-22 |
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JP05796896A Expired - Lifetime JP3581480B2 (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 矯正量検出方法及び歪矯正装置 |
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JP2017148851A (ja) * | 2016-02-26 | 2017-08-31 | Jfeスチール株式会社 | 鋼板形状矯正方法および鋼板製造方法 |
CN115921594A (zh) * | 2022-12-15 | 2023-04-07 | 山东沃尔鑫机械有限公司 | 一种500吨级自动化智能校形设备 |
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- 1996-03-14 JP JP05796896A patent/JP3581480B2/ja not_active Expired - Lifetime
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