JPH08300042A - 曲り矯正荷重算出方法 - Google Patents

曲り矯正荷重算出方法

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JPH08300042A
JPH08300042A JP10934295A JP10934295A JPH08300042A JP H08300042 A JPH08300042 A JP H08300042A JP 10934295 A JP10934295 A JP 10934295A JP 10934295 A JP10934295 A JP 10934295A JP H08300042 A JPH08300042 A JP H08300042A
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英樹 斉藤
Ichiro Ishimaru
伊知郎 石丸
Toshiro Asano
敏郎 浅野
Masanori Kondo
眞範 近藤
Masahiro Nagai
雅浩 永井
Mitsuru Yamada
満 山田
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Abstract

(57)【要約】 【構成】被矯正材の個体を識別する記号と矯正位置と加
圧方向と矯正に必要な塑性変形量と矯正実行時の加圧最
大荷重と塑性変形量とを入力し(1)、矯正時の目標最
大荷重を出力し(2)、矯正時の加圧最大荷重と塑性変
形量と個体を識別する記号と矯正位置と矯正回数と加圧
方向とを記憶し(3)、被矯正材矯正時の加圧最大荷重
と塑性変形量それぞれの対数をとり回帰曲線を求めるこ
とによって加圧最大荷重と塑性変形量との関係式を計算
する(4)と、矯正時の目標最大荷重を算出する(5)
曲り矯正荷重算出方法。 【効果】高い矯正精度を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、塑性変形しうる部材の
3点曲げあるいは一軸引張り加工、例えば、エレベータ
用ガイドレール等長尺材の曲り矯正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】被矯正材の加工特性を推定しながら矯正
を行う方法に関する従来技術は、以下のようなものが挙
げられる。
【0003】まず、1ロット中の1本について除荷時の
荷重と変形量とを計測し、両者間の関係式を1次式とし
て記憶し、それを当該ロットの他ワークの矯正に用いる
方法として、例えば特開平2−192820号公報があ
る。しかし、被矯正材には加工履歴等による残留応力の
ばらつき、肉厚のばらつきが個体毎、位置毎にあり、被
矯正材の荷重と変形量との関係式を1種類で表すことは
できないが、この点について考慮されていない。
【0004】また、現矯正対象の被矯正材に対して目標
塑性変形量に達しない段階でいったん除荷し、除荷中の
荷重変化分と変形量変化分との比を求める方法として、
例えば特開昭54−135659号公報、特開平6−2
77760号公報がある。これらの従来技術では、実測
した現矯正対象の現矯正位置の加工特性にもとづいて矯
正をおこなうため、原理的には被矯正材個体毎、位置毎
の加工特性のばらつき、また加工硬化やバウシンガ効果
に影響されることなく一回の試行で高精度の矯正が可能
である。しかしこれらの従来技術は、繰り返し加圧を行
っても除荷時の荷重変化分と変形量変化分との関係が変
わらないことを前提としていた。ところが実際には、異
なる荷重から除荷を行うと完全に除荷が終了した時点で
の荷重変化分と変形量変化分との比は異なる。その理由
として、除荷時の荷重変化分と変形量変化分との関係は
一次比例関係ではなく非線形であることが挙げられる。
従って、従来技術によっては高精度な矯正が行えなかっ
た。
【0005】このため、矯正に必要な加圧荷重もしくは
変形量を求める計算式を修正しながら矯正を行い、少な
い試行回数で許容誤差内に収束させる方法について、以
下のような方法が提案されている。
【0006】まず、既定値を用いた矯正結果が目標塑性
変形量に対して過剰または不足であった場合に、前回の
矯正時の除荷中の荷重変化分と変形量変化分との比を用
いる方法として、例えば特開昭55−117520号公
報がある。しかしこの従来技術を用いても、ある一つの
荷重まで加圧しその後除荷したときの荷重変化分と変形
量変化分との比しか用いないため、複数回の矯正を行っ
ても矯正結果が許容誤差内になかなか収束しないという
問題点があった。
【0007】そこで、矯正時に与えた総変形量とそれに
よって生じた塑性変形量との関係式を曲線回帰によって
求め、関係式から被矯正材に与えるべき変形量を算出し
て矯正を行い、曲げ不足が発生した場合その結果も用い
て関係式を求め直すことによって加工特性のばらつきや
変化に対応する方法として、例えば、特開昭63−19
9026号公報が提案された。図6にこの従来技術の説
明図を示す。この従来技術では、まず被矯正材に微小な
塑性変形を与えて塑性変形開始時の総変形量、すなわ
ち、総変形量と塑性変形量との座標系における総変形量
軸の切片を求める。次にこの切片および、微小な塑性変
形を与えたときの総変形量と塑性変形量とのデータを用
いて、矯正時の総変形量と塑性変形量との2次回帰曲線
を計算する。そして回帰曲線を用いて、目標の塑性変形
量を得るために与えるべき総変形量を算出する。さらに
矯正結果が目標の塑性変形量に対して不足であった場
合、その結果もデータとして加えて回帰曲線を求め直
す。矯正結果が目標の塑性変形量に対して過剰であった
場合、最初の切片算出に戻る。このようにして従来技術
では、被矯正材毎の加工特性のばらつきに対応し、2次
回帰曲線を用いることにより加工硬化に対応し、矯正過
剰時に回帰曲線を求め直すことによりバウシンガ効果に
対応した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし従来技術は、総
変形量と塑性変形量との関係式を2次回帰曲線で近似す
るので、2次関数の未知パラメータ3個を決定するため
に最低3回の曲げを行う必要がある。
【0009】また、総変形量と塑性変形量との関係式を
2次回帰曲線で近似したあと、目標の塑性変形量を得る
ための総変形量を求めるのは外挿によるが、2次関数で
近似した式は変形量が大きくなるほど誤差が増大し、総
変形量算出精度が低下する。
【0010】さらに矯正過剰により加圧方向を変更する
必要が生じると、再び塑性変形開始時の塑性変形量を求
めるために最低3回の曲げを行う必要がある。
【0011】以上のように上記従来技術は、最少の場合
においても4回の加圧を必要とし非常に効率が悪いとい
う問題があった。
【0012】本発明の目的は、可能な限り少ないデータ
数で被矯正材曲がり矯正時の加工特性のばらつき、変化
を推定し、高精度の塑性変形量を得るために適切な加圧
時最大荷重を求めることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は被矯正材の個体を識別する記号と矯正位置
と矯正に必要な塑性変形量と矯正実行時の加圧最大荷重
と塑性変形量とを入力し、矯正時の加圧最大荷重を出力
し、矯正時の加圧最大荷重と塑性変形量と個体を識別す
る記号と矯正位置と矯正回数と加圧方向とを記憶する被
矯正材曲り矯正荷重算出方法であって、被矯正材矯正時
の加圧最大荷重と塑性変形量それぞれの対数をとり回帰
曲線を求めることによって加圧最大荷重と塑性変形量と
の関係式を計算し、矯正時の目標最大荷重を算出するこ
とを特徴とする。
【0014】
【作用】塑性変形しうる材料の変形において、弾塑性領
域での変形は、しばしば式
【0015】
【数1】
【0016】を用いて、十分な精度で近似することがで
きる。ここに、σは加工力、εは変位量、Y,F,nは
材料によって決定される実数値定数である。上式の特別
な場合の式、
【0017】
【数2】
【0018】で表される特性は、n乗硬化特性と呼ばれ
る。
【0019】本発明は、被矯正材矯正時の加圧最大荷重
をw、塑性変形量をxとして、次式
【0020】
【数3】
【0021】で加圧最大荷重と塑性変形量との関係式を
近似する。n乗硬化特性は加圧中の状態を記述したもの
であり、また弾性変形と塑性変形を含むので、厳密には
加圧最大荷重と塑性変形量との関係はn乗硬化特性に帰
着できないが近似としては十分な精度を得られる。
【0022】本発明は、n乗硬化特性を表す式を近似的
に用いて矯正時の加圧最大荷重と塑性変形量との関係式
を求めるので、外挿によって目標の塑性変形量を得るた
めの加圧最大荷重を求める際に、高い精度を得ることが
できる。また、n乗硬化特性を表す式は未知パラメータ
を2個しかもたないために、2回矯正試行を行えば、個
体間のばらつきを含む加工特性を特定することができ
る。さらに、加圧最大荷重と塑性変形量との関係式を記
憶することにより、1回目および2回目の矯正試行にお
いても高い精度が期待できる。また、矯正過剰により加
圧方向を変更する必要が生じたときにも、逆加圧方向の
矯正データを用いて加圧最大荷重と塑性変形量との関係
式を求めることができるので、加工特性推定のための試
し曲げを必要としない。
【0023】以上のように本発明は、1回目の加圧にお
いてすでに高い矯正精度を有し、3回目の加圧までには
きわめて高い比率で目標の塑性変形量を得る。また矯正
過剰が発生した場合にも加工特性の変化を推定すること
が可能なため、結果として平均約3回の加圧によって目
標の塑性変形量を得ることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を長尺材の3点曲げに適用した
一実施例を図1を用いて説明する。
【0025】図1に曲り矯正荷重算出方法でおこなう処
理の内容を示す。
【0026】矯正データ入力1では、矯正前に長尺材の
個体番号と矯正位置と加圧方向と目標塑性変形量の入力
を行い、また矯正後に矯正実行時の加圧最大荷重と塑性
変形量とを入力する。矯正履歴記憶3では、矯正データ
入力1を用いて入力した長尺材の個体番号と矯正位置と
加圧方向、および矯正実行時の加圧最大荷重と塑性変形
量とを、記憶した順に番号付けして記憶する。加工特性
演算4は、矯正履歴記憶3を用いて記憶した矯正実行時
の加圧最大荷重と塑性変形量との関係式を算出する。目
標最大荷重演算6は、目標塑性変形量と、加工特性演算
4を用いて修正した加工特性とを用いて、加圧に必要な
最大荷重を算出する。目標最大荷重出力2は、目標最大
荷重演算5を用いて算出した目標最大荷重を出力する。
【0027】図2を用いて、本実施例で用いた加圧位置
と塑性変形量の定義の一例を詳細に説明する。
【0028】c1で現される曲りをもつ被矯正材に対し
てP1を加圧した後の曲り形状がc2であったとする。
長尺材の曲がりを表す曲線c1の両端を結ぶ直線を座標
の横軸にとり、それに直交する直線を縦軸にとる。加圧
位置P1の横軸への射影p1を加圧位置データと定め
る。次に、P1におけるc1の接線tLをとる。さら
に、長さdでc1上に端点bp1,bp2をとりtLに
平行な線分bp1bp2をとり、線分bp1bp2とP
1との距離をx1とする。このx1を相対変位と呼び塑
性変形量算出に用いる。同様にc2に対して先述したよ
うな処理を行いx2を求める。このとき、Δ=x2−x
1を長尺材の塑性変形量と定める。
【0029】図3および図4を用いて、本実施例で用い
た加工特性の定義を詳細に説明する。
【0030】図3は1本の長尺材の1ヶ所に対して同一
方向に繰り返し加圧を行った結果を示すグラフである。
縦軸には各回加圧時の最大荷重をとる。横軸には各回加
圧後の、1回目からの全ての塑性変形量を合計した値を
とる。この値を累積塑性変形量と呼ぶ。それに対して各
回一回分の矯正のみによって生じた塑性変形量を逐次塑
性変形量と呼ぶ。図4は、図3で用いたデータの最大荷
重と累積塑性変形量それぞれの対数を取ったときの関係
を示すグラフである。この対数を取ったデータを最小2
乗法を用いて直線で近似した結果次の式を得たとする。
【0031】 log w = a log x+b …(1) 近似の方法として、最小二乗法でなく例えばパーセプト
ロン型ニューラルネットワークを用いてもよい。この
(1)式を以下のように変形する。
【0032】
【数4】
【0033】を得る。数4で長尺材の矯正時の加工特性
を表す。
【0034】図5および図6を用いて加工特性演算4を
詳細に説明する。
【0035】図5は、一矯正材の一加圧位置を6回加圧
したときの1回目の加圧における加圧方向と同一方向へ
の累積塑性変形量と最大荷重との関係を示す図である。
図6は、初めて加圧方向を変更したときの加圧前の累積
塑性変形量を0とした、1回目の加圧における加圧方向
と逆方向への累積塑性変形量と加圧最大荷重との関係を
示す図である。図5を曲げ側加工特性テーブルと呼ぶ。
図6を曲げ戻し側加工特性テーブルと呼ぶ。
で各回の加圧時の矯正履歴データを表す。は同
一方向に加圧したときの矯正履歴データである。は
とは逆方向に加圧したときの矯正履歴データである。
は再びと同一方向に加圧したときの矯正履歴データ
である。で初めて加圧方向が変わったときに、それ以
前から加工特性が著しく変化する。こののような条件
下での加圧を曲げ戻しと呼ぶ。では加圧方向が再び
と同一方向に戻っているが、の示す加工特性には
従わず、しかもとも加工特性が異なる。こののよ
うな条件下での加圧を曲げ足しと呼ぶ。1回目から6回
目までの各回の加圧によって生じた、1回目の加圧方向
と同一方向への逐次塑性変形量をそれぞれΔ1,Δ2,Δ
3,Δ4,Δ5,Δ6とする。逆方向への逐次塑性変形量は
負値で表す。すなわち、Δ4,Δ5は負値である。また各
回の加圧時の最大荷重をそれぞれw1,w2,w3,w4
5,w6とする。また、各回の加圧後の、1回目の加圧
前を基準とした1回目の加圧と同一方向への累積塑性変
形量をそれぞれx1,x2,x3,x4,x5,x6とする。
例えばx1=Δ1であり、x2=Δ2+Δ1である。また、
最初に加圧方向の変更があった時を基準とする、1回目
の加圧と逆の方向への累積塑性変形量を曲げ戻し側累積
塑性変形量と呼び、それぞれz1,z2,z3,z4
5,z6とする。例えばz4=x4−x3=Δ4で、z6
6−x3=Δ4+Δ5+Δ6である。
【0036】1回目の加圧時には、現長尺材の現矯正位
置について参照すべき矯正履歴データが存在しない。そ
こで、その長尺材を含む1または複数の長尺材の1また
は複数の矯正位置を同一加圧方向で矯正したときの矯正
履歴データを用いて回帰直線の(1)式を求め、F,n
値を算出したのちに数4に変形し、加圧最大荷重と塑性
変形量との関係式として用いる。
【0037】2回目の加圧において、加圧方向が1回目
と同一方向である時には、現長尺材の現矯正位置につい
て参照すべき矯正履歴データはただ1点である。この
場合、1回目の加圧時に求めた同じ数4を1個しかない
矯正履歴データ点を通るようにw軸方向に平行移動す
る。すなわち、座標の第1成分を塑性変形量とし第2成
分を最大加圧力として、点を(x1,w1)とすると
き、
【0038】
【数5】
【0039】とする。
【0040】2回目の加圧において、加圧方向が1回目
と逆方向である時には、1回目の加圧時と同様にして加
圧最大荷重と塑性変形量との関係式を求める。
【0041】3回目以降の矯正において、その前回まで
の矯正がすべて今回と同じ加圧方向であった場合、前回
までの全ての矯正履歴データを用いて回帰直線の(1)
式を求め、F,n値を算出したのちに数4に変形し、加
圧最大荷重と塑性変形量との関係式として用いる。
【0042】3回目以降の加圧において、それ以前に加
圧方向の変更がただ一度だけあった場合、すなわち曲げ
戻しが発生した場合について説明する。前回までの矯正
がすべて今回と逆の加圧方向であった場合、前回までの
全ての矯正履歴データを用いて回帰直線の(1)式を求
め、F,n値を算出したのちに数4に変形し、あらかじ
め実験により求めた定数F’を用いて次式に変形する。
【0043】
【数6】
【0044】この式を曲げ戻し時の加工特性とする。ま
た例えば、前回までの累積塑性変形量をxjとし、あら
かじめ実験により求めた定数をKFとしてF’=−KF
jFとしてもよい。次に、前回の矯正だけが今回と同じ
加圧方向であった場合、前ゝ回までの全ての矯正履歴デ
ータを用いて回帰直線の(1)式を求め、F,n値を算
出したのちに数4に変形し、前回の矯正履歴データ点を
通るようにw軸方向に平行移動する。また例えば、前回
の加圧が加圧方向変更後始めての加圧であったことを利
用し、前回の加圧次に算出したFおよびF’から仮想的
な矯正履歴データ(0,F+F’)を設定し、この点と
前回の矯正履歴データ点を用いて数4を求めてもよい。
最後に、前回までの矯正が2回以上連続した今回と同一
方向の加圧であった場合、今回と同一方向の矯正履歴デ
ータ点すべてを用いて回帰直線の(1)式を求め、F,
n値を算出したのちに数4に変形し加圧最大荷重と塑性
変形量との関係式とする。
【0045】3回目以降の加圧において、それ以前に加
圧方向の変更が2度以上あった場合、すなわち曲げ足し
の場合について説明する。なお、2度目の加圧方向変更
後の加圧はすべて曲げ足しとして取り扱うことができ
る。
【0046】まず、前回の矯正が今回と同一方向であっ
た場合、前回を含めて連続する限りにおいて、今回と同
一方向の矯正履歴データをすべて用い、さらに、今回と
同一方向の矯正履歴データのうち、加圧最大荷重が最大
であるデータを加えて数4を求め、加圧最大荷重と塑性
変形量との関係式とする。
【0047】次に、前回の矯正が今回と逆方向の加圧で
あった場合について説明する。前回矯正時の加圧最大荷
重をwj、前回矯正後の今回と同一方向側での累積塑性
変形量をxj、今回と同一方向の矯正履歴データのうち
最後のものを(xk,wk)とするとき、前回の矯正に用
いたF,n値を用いて仮想的に次のような矯正履歴デー
タ(xj’,wj’)を作る。区別のためここでFをFj
と書く。
【0048】xj’=xj,wj’=wk−(wj−F)こ
こで、2点(xk,wk),(xj’,wj’)を平行移動
して作った2点(xk−xj’,wk),(0,wj’)そ
れぞれの各成分の対数をとり、回帰直線を求めてF,n
値を算出する。最後に平行移動した分を元に戻して、最
終的に次式、
【0049】
【数7】
【0050】を得る。この式を加圧最大荷重と塑性変形
量との関係式とする。
【0051】最後に、被矯正材が新素材であるなどし
て、矯正履歴データが全く蓄積されていない場合が考え
られる。この場合には最初の矯正位置を用いて矯正履歴
データを蓄積する必要がある。あらかじめ記憶された初
期値から、あらかじめ記憶された一定値ずつ加圧最大荷
重を増やして、塑性変形した矯正履歴データを2点得る
まで同一方向から繰り返し加圧する。ただしこの場合に
おいても、曲げ戻しと状況によっては曲げ足しを行うこ
とにより許容誤差内に収束させることができ、被矯正材
の1本を試験用に供するような必要はない。
【0052】以上により全ての場合について加圧最大荷
重と累積塑性変形量との関係式を求める方法を得た。こ
の式のxに目標の塑性変形量を代入すると、加圧最大荷
重wを求める。
【0053】
【発明の効果】曲がりの矯正に対して本発明を適用する
ことによって、1回の矯正試行で目標の塑性変形量に対
して高い精度で矯正を行える可能性が高く、平均3回の
矯正試行で目標の塑性変形量に対して高い精度で矯正を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲り矯正荷重算出方法の処理のフローチャー
ト。
【図2】矯正位置および塑性変形量の説明図。
【図3】本発明を適用した結果例をもとにした被矯正材
矯正時の最大荷重と塑性変形量との関係の説明図。
【図4】本発明を適用した結果例をもとにした被矯正材
矯正時の最大荷重と塑性変形量それぞれの対数を取った
ときの関係の説明図。
【図5】一被矯正材の一加圧位置を6回加圧したときの
1回目の加圧における加圧方向と同一方向への累積塑性
変形量と加圧最大荷重との関係を示す説明図。
【図6】初めて加圧方向を変更したときの加圧前の累積
塑性変形量を0とした1回目の加圧における加圧方向と
逆方向への累積塑性変形量と加圧最大荷重との関係を示
す説明図。
【図7】従来方法の説明図。
【符号の説明】
1…矯正データ入力方法、 2…目標最大荷重出力方法、 3…矯正履歴記憶方法、 4…加工特性演算方法、 5…目標最大荷重出力方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 眞範 茨城県ひたちなか市市毛1070番地株式会社 日立製作所水戸工場内 (72)発明者 永井 雅浩 茨城県ひたちなか市市毛1070番地株式会社 日立製作所水戸工場内 (72)発明者 山田 満 茨城県ひたちなか市市毛1070番地株式会社 日立製作所水戸工場内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被矯正材の個体を識別する記号と矯正位置
    と加圧方向と矯正に必要な塑性変形量と矯正実行時の加
    圧最大荷重と塑性変形量とを入力し、矯正時の目標最大
    荷重を出力する曲り矯正荷重算出方法において、矯正時
    の加圧最大荷重と塑性変形量と個体を識別する記号と矯
    正位置と矯正回数と加圧方向とを記憶する矯正履歴記憶
    と、被矯正材矯正時の加圧最大荷重と塑性変形量それぞ
    れの対数をとり回帰曲線を求めることによって加圧最大
    荷重と塑性変形量との関係式を計算し、矯正時の目標最
    大荷重を算出することを特徴とする曲り矯正荷重算出方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記記憶された現被矯
    正材現矯正位置の矯正における加圧最大荷重と塑性変形
    量とがいずれも複数個である場合に、加圧最大荷重量と
    塑性変形量それぞれの対数をとり回帰直線を求めること
    によって加圧最大荷重と塑性変形量との関係式を算出す
    る曲り矯正荷重算出方法。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記記憶された現被矯
    正材の現矯正位置の矯正における加圧最大荷重と塑性変
    形量とのいずれかが2個未満である場合に、前記記憶さ
    れた一つまたは複数の被矯正材の一つまたは複数の矯正
    位置における矯正時の加圧最大荷重と塑性変形量それぞ
    れの対数をとり回帰直線を求めることによって加圧最大
    荷重と塑性変形量との関係式を算出する曲り矯正荷重算
    出方法。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記記憶された現被矯
    正材の現矯正位置における矯正時の加圧最大荷重と塑性
    変形量がいずれも存在する場合、前記記憶された現被矯
    正材の現矯正位置における矯正時の加圧最大荷重と塑性
    変形量を用いて前記算出した矯正時の加圧最大荷重と塑
    性変形量との関係式を平行移動して現被矯正材の現矯正
    位置の矯正における加圧最大荷重と塑性変形量との関係
    式を算出する曲り矯正荷重算出方法。
  5. 【請求項5】請求項1において、前記記憶された現被矯
    正材の現矯正位置の矯正における加圧方向のデータが存
    在しいずれもが前記入力された加圧方向と逆であった場
    合に、前記記憶された現被矯正材の現矯正位置の矯正に
    おける加圧最大荷重と塑性変形量それぞれの対数をとり
    回帰曲線を求め平行移動することによって加圧最大荷重
    と塑性変形量との関係式を算出する曲り矯正荷重算出方
    法。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記記憶された現被矯
    正材の現矯正位置の矯正における加圧方向のうち最後に
    記憶されたものが、前記入力された加圧方向と逆であ
    り、前記記憶された現被矯正材の現矯正位置の矯正にお
    ける加圧方向のうち最後に記憶されたもの以外の少なく
    とも一つが、前記入力された加圧方向と同じである場合
    に、前記記憶された現被矯正材の現矯正位置の矯正にお
    ける加圧方向のうち前記入力された加圧方向と同一であ
    りかつ最後に記憶されたものについて、それと同時に記
    憶された加圧最大荷重と塑性変形量とを合わせて第1の
    点とし、前記記憶された現被矯正材の現矯正位置の矯正
    における加圧方向のうち前記入力された加圧方向と同一
    でありかつ最後に記憶されたものについて、それより後
    に記憶された加圧最大荷重と塑性変形量とをすべて用い
    て演算を行った結果に基づいて第1の点を平行移動した
    点を第2の点とし、それぞれの各成分の対数をとって回
    帰直線を求めることによって加圧最大荷重と塑性変形量
    との関係式を算出する曲り矯正荷重算出方法。
  7. 【請求項7】請求項1から請求項6に記載の一つもしく
    は複数の方法を用いた長尺材曲り矯正方法。
  8. 【請求項8】請求項1から請求項6に記載の一つもしく
    は複数の方法を用いた長尺材曲り矯正装置。
  9. 【請求項9】請求項1から請求項6に記載の一つもしく
    は複数の方法を用いたエレベータ用ガイドレール曲り矯
    正装置。
  10. 【請求項10】請求項1から請求項6に記載の一つもし
    くは複数の方法を用いた曲げ加工装置。
  11. 【請求項11】請求項1から請求項6に記載の一つもし
    くは複数の方法を用いた引張り圧縮加工装置。
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