JPH09247002A - ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法 - Google Patents

ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法

Info

Publication number
JPH09247002A
JPH09247002A JP5134996A JP5134996A JPH09247002A JP H09247002 A JPH09247002 A JP H09247002A JP 5134996 A JP5134996 A JP 5134996A JP 5134996 A JP5134996 A JP 5134996A JP H09247002 A JPH09247002 A JP H09247002A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
path
memory
data
value
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP5134996A
Other languages
English (en)
Inventor
Masataka Wakamatsu
正孝 若松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP5134996A priority Critical patent/JPH09247002A/ja
Publication of JPH09247002A publication Critical patent/JPH09247002A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 パスメモリを構成するメモリセルの不良を検
知するビタビ復号化装置を実現する。 【解決手段】 ビタビ復号装置61に畳み込み符号化し
たデータを、連続して入力する。その後、ACS装置6
3の偶数番目の状態に対応する出力と、テストデータ発
生回路52から出力される値'0'のデータとの論理積を
パスメモリ33の偶数番目の状態に対応するメモリセル
に連続して入力すると共に、ACS装置63の奇数番目
の状態に対応する出力と、テストデータ発生回路62か
ら出力される値'1'のデータとの論理和をパスメモリ3
3の奇数番目の状態に対応するメモリセルに連続して入
力する。テスト回路64は、パスメモリ33の最終段か
らの出力について、排他的論理和を演算し、出力する。
この出力が論理シュミレーション値と同じであるとき、
パスメモリ33は正常であると判断され、異なるとき、
パスメモリ33は不良であると判断される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタビ復号化装置
およびビタビ復号化方法に関し、特に、パスメモリを構
成するメモリセルの故障を検知するようにしたビタビ復
号化装置およびビタビ復号化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、データの伝送過程において発
生するノイズによるエラーを訂正することを目的とし
て、データ信号を符号化して伝送することが行われてき
た。
【0003】図7は、拘束長3、符号化率1/2の畳み込
み符号化を行う符号化装置1の一例の構成を示してい
る。
【0004】符号化装置1は、レジスタR1乃至レジス
タR3により構成される3ビットのシフトレジスタと2
つの排他的論理和回路(排他的論理和回路E1と排他的
論理和回路E2)とで構成されている。
【0005】排他的論理和回路E1は、レジスタR1乃
至レジスタR3の情報ビットについて排他的論理和を計
算し、値X1として出力するようになされている。排他
的論理和回路E2は、レジスタR1とレジスタR3の情
報ビットについて排他的論理和を計算し、値X2として
出力するようになされている。
【0006】レジスタR1に、1ビットの情報が入力さ
れると、レジスタR1に蓄積されていた情報ビットはレ
ジスタR2に、レジスタR2に蓄積されていた情報ビッ
トはレジスタR3に、それぞれシフトするようになされ
ている。
【0007】いま、レジスタR1に蓄積されている情報
ビットの値がaであり、レジスタR2に蓄積されている
情報ビットの値がbであるとき、レジスタR1に1ビッ
トの情報ビットが入力され、値X1と値X2が出力された
ものとする。
【0008】このときのレジスタR1乃至R3に蓄積さ
れる情報ビットの値は、それぞれ、入力された情報ビッ
トの値、値a、および値bである。従って、1ビットの
情報ビットが入力されたときの符号化装置1の状態数
は、(a,b)の組み合わせで決まる。すなわち、いまの
場合、(0,0),(0,1),(1,0),および(1,1)の4種類の状態
が存在する。一般に、レジスタの数がn個(拘束長が
n)であるときの状態数は、2^(n-1)(^はべき乗を示
す)で表すことができる。
【0009】図8は、符号化装置1に対応するトレリス
線図である。
【0010】図8には、符号化装置1の取り得る状態が
状態0乃至状態3で示されており、その各状態のときに
入力される情報ビットに対応して出力される値X1と値
X2が(X1 X2)として示されている。また、情報ビット
として0が入力されたときの状態遷移を実線で、1が入力
されたときの状態遷移を点線で、それぞれ示してある。
【0011】例えば、状態0(a=b=0)のとき、情報
ビットとして0が入力されると、(0 0)(X1=0とX2=0)
が出力され、状態0に遷移する(状態は変わらない)。
また、状態0(a=b=0)のとき、情報ビットとして1が
入力されると、(1 1)(X1=1とX2=1)が出力され、状
態1に遷移する。
【0012】このようにして符号化されたデータは、ラ
ンダムエラーの訂正能力が優れており、例えば、ビタビ
復号により最も確からしいパスを決定して復号データに
変換することで信頼性の高いデータを取得することがで
きる。
【0013】図9は、値'8'で示される状態'8'には、2
つの状態(状態'4'と状態'36')から遷移することがで
きることを示す図である。
【0014】いま、6BITの値で表された状態で、第1BIT
(LSB)に値'0'が入る(第1BIT乃至第5BITの値は、それぞ
れ、第2BIT乃至第6BITにシフトする)ことにより、状態
8(6BITで表された値が'8')(001000)になったものと
する。
【0015】このとき、最初の状態としては、状態'4'
(000100)と状態'36'(100100)の2つの状態が考えられ
る。つまり、状態'4'の第6BIT目(MSB)の値'0'が出さ
れ、第1BITに値'0'が入った場合の状態'8'と、状態'36'
の第6BIT目の値'1'が出され、第1BITに値'0'が入った場
合の状態'8'の2つの状態である。
【0016】このように、1BITの情報が入力された所定
の状態においては、常に、2つの状態からの遷移が存在
する。そして、所定の状態に、どちらの状態から遷移す
るのが最も確からしいかを、実際に伝送されてきたデー
タとのメトリックで表される距離を用いて決定するよう
にした復号が、ビタビ復号である。
【0017】ここで、ビタビ復号のより具体的な例を、
図10と図11を参照して説明する。
【0018】いま、符号化装置1の状態が初期値として
の状態0(a=b=0)にあるとき、(0,1,0,0)の順で情報
ビットが符号化装置1に入力されたものとする。また、
この直後に入力データの終わりを意味するためのデータ
(0,0)が符号化装置1に入力されたものとする。つま
り、いまの場合、(0,1,0,0,0,0)の順でデータが符号化
装置1に入力され、この入力に対する符号データ(00,1
1,10,11,00,00)が出力される。
【0019】この符号データに対し、第2BIT目と第5B
IT目にエラーが発生し、(01,11,00,11,00,00)のデータ
が伝送されてきたものとする。
【0020】図10は、このデータに対する3クロック
目までのトレリス線図を示している。
【0021】ビタビ復号においては、(0段、状態0)
で、第1クロックで(01)が伝送されたとき、その状態か
ら遷移可能な(1段、状態0)と(1段、状態1)につ
いて、確からしさを示す枝(ブランチ)メトリックを求
めた後、パスメトリックを計算する。具体的には、各パ
スについての符号語((00)と(11))と実際の符号語(01)
を成分ごとに比較したときの差の総和を示すハミング距
離を計算してこれらの処理を行う。
【0022】つまり、いまの場合、(0段、状態0)か
ら(1段、状態0)のパスについての枝メトリックは、
ハミング距離が1(符号語(00)と実際の符号語(01)を比
較すると、第1ビット目の差はなく、第2ビット目の差
が1であるので、0+1=1)であるため1となる。同様に、
(0段、状態0)から(1段、状態1)のパスについて
枝メトリックを求めると、1(=1+0)となる。このこと
と、(0段、状態0)のパスメトリックが0であること
から、(1段、状態0)と(1段、状態1)のパスメト
リックは、共に1(=0+1)である。
【0023】次に、第2クロックで、(11)が伝送された
とき、各状態((1段、状態0)と(1段、状態1))
から遷移可能な状態へのパスメトリックを求める。つま
り、(1段、状態0)から(2段、状態0)への枝メト
リックは2(=1+1)であり、(1段、状態0)のパスメト
リックは1であるので、(2段、状態0)のパスメトリ
ックは、3(=1+2)となる。同様に、(2段、状態1)、
(2段、状態2)、および(2段、状態3)のパスメト
リックは、それぞれ、1,2,および2である。
【0024】次に、第3クロックで、(00)が伝送された
ときも、第3段の各状態について、パスメトリックを求
めるが、第3段の各状態には、それぞれ、2つの状態か
らの遷移が考えられる。そこで、いまの場合には、パス
メトリックが小さい方のパスを選択するようにする。例
えば、(第3段、状態0)には(第2段、状態0)から
のパスと、(第2段、状態2)からのパスが存在する
が、(第2段、状態0)からのパスによるパスメトリッ
クを計算すると、3となり、(第2段、状態2)からの
パスによるパスメトリックを求めると4となる。従っ
て、(第2段、状態0)からのパスを生き残りパスとし
て選択するようにする。
【0025】このようにして、第6クロックまでの符号
語について、生き残りパスを求めたものを図11に示
す。
【0026】図11では、(00,00,00,00,00,00)と(00,1
1,10,11,00,00)の2つのパスが生き残りパスとして示さ
れている(入力データにデータの終了を意味する(0,0)
を入力したため、最後の状態は必ず状態0になる)。こ
こで、さらに、この2つのパスによる符号系列と実際の
符号系列についてのハミング距離を求め、小さい方のパ
スを1つ選択する。つまり、(00,00,00,00,00,00)と(0
1,11,00,11,00,00)とのハミング距離は5であり、(00,1
1,10,11,00,00)と(01,11,00,11,00,00)とのハミング距
離は2であるので、最終的な生き残りパスとして(00,11,
10,11,00,00)を選択する。この符号系列は、符号化装置
1の出力データと同じであり、エラーが除去された符号
系列となっている。
【0027】このようにして、伝送されてきた符号デー
タに含まれるエラーを訂正することができる。
【0028】実際に、このビタビ復号を行うためには、
例えば、図8に示したようなトレリス線図に対応する構
造を有する、生き残りパスを記憶させるためのパスメモ
リが必要である。
【0029】上述の例では、短い符号系列(00,11,10,1
1,00,00)の場合について説明したが、一般的な符号系列
はかなり長い。従って、ビタビ復号を厳密に行おうとす
る場合、符号系列が終了するまで生き残りパスを記憶し
ておく必要があるが、そのようにした場合、メモリセル
が膨大になるとともに、復号のための遅延時間も過大と
なる。そこで、通常、パスメモリに所定の長さの最新の
パスを記憶しておき、新しいパスを書き込む直前に、最
も古いパスの入力時点における復号語データを決定出力
し、最も古いパスを捨てるようにする。また、このパス
メモリに記憶する生き残りパスの情報を用いてビタビ復
号を行う場合、トレースバックによる方法とRE(Regi
ster Exchange)法との2通りの復号方法がある。以
下、RE法を用いてビタビ復号を行う場合について説明
する。
【0030】図12は、拘束長7、符号化率1/2の畳み
込み符号を行う符号化装置11の一例の構成を示してい
る。
【0031】符号化装置11は、レジスタR11乃至レ
ジスタR17により構成される7ビットのシフトレジス
タと2つの排他的論理和回路(排他的論理和回路E11
と排他的論理和回路E12)とで構成されている。
【0032】排他的論理和回路E11は、レジスタR1
1、レジスタR13、レジスタR14、レジスタR1
6、およびレジスタR17の情報ビットについて排他的
論理和を計算し、2値信号の値Iとして出力するように
なされている。排他的論理和回路E12は、レジスタR
11乃至レジスタR14とレジスタR17の情報ビット
について排他的論理和を計算し、2値信号の値Qとして
出力するようになされている。
【0033】レジスタR11に、1ビットの情報が入力
されると、レジスタR11に蓄積されていた情報ビット
はレジスタR12にシフトするようになされている。同
様に、レジスタR12乃至レジスタR16に蓄積されて
いた情報ビットはレジスタR13乃至レジスタR17
に、それぞれシフトするようになされている。
【0034】値Iと値Qは、それぞれ、QPSK(Quadr
ature Phase Shift Keying)変調回路(図示せず)に入
力されるようになされている。
【0035】図13は、従来のビタビ復号化装置21の
一例の構成を示すブロック図である。
【0036】QPSK復調回路より伝送されてくるIチ
ャネル信号とQチャネル信号はビタビ復号化装置21の
BMC回路31に入力されるようになされている。
【0037】BMC回路31は、各時刻に受信したIチ
ャネル信号とQチャネル信号において、理想的な伝送が
行われたときのI,Q信号のとり得る4つの状態(I,Q)
=(1,1),(1,-1),(-1,1),(-1,-1)との距離を表す枝メトリ
ックを計算し、ACS(Add Compare Select)装置32に
出力するようになされている。
【0038】ACS装置32は、全状態に対応する64
個のACS回路(41−0乃至41−63)を内蔵して
おり、BMC回路31より入力される枝メトリックに1
クロック前の所定のパスメトリックを加えた現時点のパ
スメトリックのうち、小さい方のメトリックを現状態の
パスメトリックとして生き残りパスを選択し、選択結果
を各状態毎にパスメモリ33に出力するようになされて
いる。
【0039】パスメモリ33は、ACS装置32から入
力される64個の生き残りパスの情報を各状態に対応す
るメモリセルに記憶するようになされている。
【0040】多数決回路34は、パスメモリ33の最終
段より出力された生き残りパスの情報について多数決を
とり、その結果を復号データとして出力するようになさ
れている。
【0041】図14は、ACS装置32に内蔵されてい
るACS回路41−0の一例の構成を示すブロック図で
ある。図示は省略するが、他のACS回路(41−1乃
至41−63)も同様に構成されている。
【0042】加算回路51−01は、時刻(t-1)におけ
る状態のうち、ACS回路41−0に対応する状態に遷
移することができる所定の状態のパスメトリックPM1
(t-1)(所定のACS回路41−Lのフリップフロップ
54−Lより入力されるパスメトリック)と、その遷移
が生じる時に入力される時刻tの枝メトリックBM1
(t)(BMC回路31より入力される枝メトリック)と
を加え、比較回路52−0とセレクタ53−0に出力す
るようになされている。
【0043】加算回路51−02は、時刻(t-1)におけ
る状態のうち、ACS回路41−0に対応する状態に遷
移することができる他の所定の状態のパスメトリックP
M2(t-1)と、その遷移が生じる時に入力される時刻t
の枝メトリックBM2(t)とを加え、比較回路52−0
とセレクタ53−0に出力するようになされている。
【0044】比較回路52−0は、加算回路51−01
と加算回路51−02より入力されるメトリックを大小
比較し、比較結果をセレクタ53−0に出力するように
なされている。また、比較回路52−0は、比較結果を
生き残りパスの情報として、パスメモリ33の対応する
メモリセルに出力するようになされている。
【0045】セレクタ53−0は、比較回路52−0か
らの比較結果に基づき、加算回路51−01と加算回路
51−02より入力されるパスメトリックのうち、小さ
い方のパスメトリックを選択し、フリップフロップ54
−0に出力するようになされている。
【0046】フリップフロップ54−0は、マスタクロ
ックCKに対応して、所定のタイミング(1クロック遅
延させたタイミング)で、パスメトリックPM(t)を所
定のACS回路41−kの加算回路51−ki(i=1また
は2)に出力するようになされている。
【0047】図15は、RE法によるビタビ復号を行う
パスメモリ33を構成する、所定の段の状態0に対応し
たメモリセルMS0の一例の構成を示す図である。な
お、図示は省略するが、所定の段の他のメモリセル(M
S1乃至MS63)も、メモリセルMS0と同様に構成
されている。
【0048】メモリセルMS0は、端子Sから供給され
る生き残りパスの情報(0または1)に対応して、1クロ
ック前の生き残りパスの情報を選択して記憶するように
なされている。
【0049】セレクタMS0−2の端子Aと端子Bの他
端は、トレリス線図に従い、その1クロック前の状態に
対応したメモリセルに接続されている。端子Aと端子B
に入力される1クロック前の2つの生き残りパスの情報
は、端子Sから入力されるACS回路41−0からの生
き残りパスの情報に従い、そのうちの1つが選択され、
端子Xから、DフリップフロップMS0−1の端子Dに
出力されるようになされている。
【0050】DフリップフロップMS0−1の端子CK
には、マスタクロックCKが供給されており、端子Dに
入力された生き残りパスの情報は、マスタクロックCK
の1クロック分、遅延されたタイミングで、次の段に対
応する所定の2つのメモリセルに供給されるようになさ
れている。
【0051】図16は、RE法における、パスメモリを
構成する第N段目と第(N+1)段目のメモリセルの接続関
係を示す図である。
【0052】第N段目の各メモリセルは、図12に示す
符号化装置11のトレリス線図に対応するように前後の
メモリセル(第(N-1)段目と第(N+1)段目のメモリセ
ル)に接続されている。
【0053】図中、入力S0乃至S63で示す入力データ
は、各状態に対応したACS回路(41−0乃至41−
63)から供給された生き残りパスの情報である。各状
態に対応した生き残りパスの情報が、マスタクロックC
K毎に、すべての対応するメモリセルに供給されるよう
になされている。
【0054】図16から判るように、各ACS回路(4
1−0乃至41−63)からの生き残りパスの情報が時
刻tに入力されると、各段のメモリセルは、次段の所定
の2つのメモリセルにそれまで記憶していた生き残りパ
スの情報を出力するとともに、各ACS回路(41−0
乃至41−63)からの入力(生き残りパスの情報)に
従い、時刻(t-1)に前段に記憶された生き残りパスの情
報を1つだけ選択して、記憶するようになされている。
【0055】図17は、図16のパスメモリ33におい
て、互いに接続された関係にある、第N段と第(N+1)
段のメモリセル(MSm,MS(m+32),MS(2m)、および
MS(2m+1):0≦m≦31)を示している。
【0056】すなわち、(第N段、状態m)に対応する
メモリセルMSmの出力端子Qは、(第(N+1)段、状態
(2m))に対応するメモリセルMS(2m)の入力端子Aと、
(第(N+1)段、状態(2m+1))に対応するメモリセルM
S(2m+1)の入力端子Aとに接続されている。また、メモ
リセルMS(m+32)の出力端子Qは、メモリセルMS(2m)
の入力端子Bと、メモリセルMS(2m+1)の入力端子Bと
に接続されている。
【0057】図18は、図17に示すメモリセルに、A
CS回路からの生き残りパスの情報の信号Sとマスタク
ロックCKを供給した場合のタイミングチャートを示し
ている。
【0058】クロックCKが、図中、信号CKで示す波
形を有するとき、この周波数に対応した信号D1(A)
が、メモリセルMSmの端子Aに入力される。同様に、
信号D2(B)が、メモリセルMSmの端子Bに、信号D
3(A)が、メモリセルMS(m+32)の端子Aに、信号D4
(B)が、メモリセルMS(m+32)の端子Bに、それぞれ
入力される。
【0059】また、ACS回路(41−0乃至41−6
3)からの生き残りパスの情報の信号が、図中、S(m),
S(m+32),S(2m),およびS(2m+1)で示す信号として、そ
れぞれ、メモリセルMSm、メモリセルMS(m+32)、メ
モリセルMS(2m)、およびメモリセルMS(2m+1)の端子
Sに入力される。
【0060】このときのメモリセルMSm、メモリセル
MS(m+32)、メモリセルMS(2m)、およびメモリセルM
S(2m+1)の端子Qの出力を、図中、それぞれ、Q(m),Q
(m+32),Q(2m),およびQ(2m+1)の信号で示す。
【0061】このタイミングチャートから、時刻tで、
第(N+1)段のメモリセル(MS(2m)またはMS(2m+1))
には、時刻(t-1)における第N段の記憶データ(メモリ
セルMSm、またはメモリセルMS(m+32)の記憶デー
タ)のうち、時刻tの端子Sからの入力(S(m),S(m+3
2),S(2m)、またはS(2m+1))に従い、いづれか1つの
データが記憶され、さらに時刻(t+1)に、第(N+1)段の
メモリセル(MS(2m)またはMS(2m+1))より、記憶さ
れたデータが第(N+2)段の所定のメモリセルに出力され
ることが判る。
【0062】例えば、時刻(t-1)で、メモリセルMSm
は、端子Aと端子Bから、それぞれ、データD12または
D22の入力を受けるとともに、端子Sから、端子Aを指
定するデータAの入力を受けるため、データD12を記憶
する。
【0063】次に、時刻tで、メモリセルMSmは、時
刻(t-1)で記憶したデータD12を端子Qを介して、メモ
リセルMS(2m)の端子AとメモリセルMS(2m+1)の端子
Aに出力する。メモリセル(2m)は、端子Sから、端子A
を指定するデータAの入力を受けるため、端子Aから入
力されるデータD12を記憶する。
【0064】続いて、時刻(t+1)で、メモリセル(2m)
は、時刻tで記憶したデータD12を端子Qから、第(N+
2)段の所定のメモリセルの端子Aに出力する。
【0065】このようにして、第(N+1)段の1つのメモ
リセルからは、2クロック前(時刻(t-1))に第N段に
入力された4つのデータ(データD12、データD22、デ
ータ32、またはデータD42)のうち、1つが選択されて
出力される。
【0066】つまり、時刻tにおいて、パスメモリ33
の最終段には、時刻(t-1)の時点に最終段の1つ前の段
のメモリセルに記憶されていた生き残りパスの情報が記
憶されていることになる。勿論、この時点(時刻t)で
パスメモリの最終段に記憶されている生き残りパスの情
報はパスメモリの有する段数分(パスメモリの段数と同
じ数のクロック数分)、シフトされてきた生き残りパス
の情報である。
【0067】すなわち、時刻tにパスメモリの最終段に
記憶された生き残りパスの情報は、例えば、パスメモリ
の段数をZとすると、時刻(t-Z+1)にパスメモリの最
初の段に入力された生き残りパスの情報のうち、最終段
までシフトされてきた(毎クロック選択されてきた)最
も、確からしい生き残りパスの情報である。従って、パ
スメモリの段数が充分である場合、最終段に記憶された
生き残りパスの情報は、各状態でほぼ、統一された同じ
値(最も確からしい値)になる。このことは、時刻(t-
Z+1)で、各状態に、その値が入力されたとするのが最
も確からしいことを表している。従って、パスメモリ3
3の最終段に記憶された値のうち、大多数を占める値を
時刻(t-Z+1)に入力された生き残りパスの情報とみな
すことができる。
【0068】従って、パスメモリ33の最終段の各状態
に対応する値を、多数決回路に入力し、多数決回路で大
多数を占める値を選択することにより、時刻(t-Z+1)
に入力された符号語に対応する生き残りパスの情報を決
定することができる。
【0069】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、例え
ば、いま、図17のメモリセルMS(m+32)が不良であ
り、その記憶内容にエラーが発生したものとする。
【0070】具体的には、時刻(t-1)で、メモリセルM
S(m+32)には、端子Aと端子Bから、それぞれ、データ
D32とデータD42が入力されるとともに、端子Sから、
端子Bを指定するデータBが入力されるので、データD
42が記憶される。このとき、エラーが発生し、実際には
データE42が記憶されたものとする。
【0071】時刻tで、メモリセルMS(m+32)は、デー
タE42を、端子Qを介してメモリセルMS(2m)とメモリ
セルMS(2m+1)の端子Bに出力するが、メモリセルMS
(2m)とメモリセルMS(2m+1)の端子Sには、いづれも端
子Aを指定するデータAが供給されるため、データE42
は、第(N+1)段のメモリセルには記憶(シフト)されな
いことになる。
【0072】すなわち、図16に示すように構成された
パスメモリにおいては、最も確からしい生き残りパスの
情報のみがメモリセル上をシフトして、最終段に到達す
るため、生き残りパス上にエラーが発生しない限り、生
き残りパスの情報に影響を及ぼさないことになる。その
結果、パスメモリに不良のメモリセルが存在しても、検
知することが困難となる。
【0073】また、仮に、生き残りパス上にエラーが発
生し、パスメモリの最終段まで、エラーデータがシフト
されたとしても、最終段のデータのすべてについて多数
決の処理が行われ、その結果が生き残りパスの情報とし
て出力されるため、エラーデータが生き残りパスの情報
に与える影響は非常に小さい。よって、この場合にも、
パスメモリの不良を検知することが困難である。
【0074】従って、RE法においては、パスメモリ3
3が上述のようにして使用されるため、パスメモリ33
を構成するメモリセルの不良を検知することが困難であ
る課題があった。
【0075】そこで、すべてのメモリセルの記憶内容が
最終段までシフトされるような符号データを用いて、パ
スメモリ内のエラーを検知することが考えられるが、ビ
タビ復号においては、ブランチメトリックとパスメトリ
ックの加算、その値の大小比較、および比較結果による
選択等の複雑な復号手法をとるため、容易にそのような
符号データを生成することができないとともに、試験の
自由度が低い課題があった。
【0076】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、RE法に従い動作するパスメモリにおい
て、パスメモリを構成する不良のメモリセルの存在を、
容易に検知できるようにしたビタビ復号化装置を実現す
るものである。
【0077】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載のビタビ
復号化装置は、所定の時点における偶数番目の状態に対
応した生き残りパスの情報を、1または0のうち、いづ
れか一方の値に設定するとともに、奇数番目の状態に対
応した生き残りパスの情報を、1または0のうち、他方
の値に設定する設定手段と、設定された生き残りパスの
情報を、パスメモリに供給する供給手段とを備えること
を特徴とする。
【0078】請求項3に記載のビタビ復号化方法は、所
定の時点における偶数番目の状態に対応した生き残りパ
スの情報を、1または0のうち、いづれか一方の値に設
定するとともに、奇数番目の状態に対応した生き残りパ
スの情報を、1または0のうち、他方の値に設定するス
テップと、設定された生き残りパスの情報を、パスメモ
リに供給するステップとを備えることを特徴とする。
【0079】請求項1に記載のビタビ復号化装置におい
ては、設定手段が、所定の時点における偶数番目の状態
に対応した生き残りパスの情報を、1または0のうち、
いづれか一方の値に設定するとともに、奇数番目の状態
に対応した生き残りパスの情報を、1または0のうち、
他方の値に設定し、供給手段が、設定された生き残りパ
スの情報を、パスメモリに供給する。
【0080】請求項3に記載のビタビ復号化方法におい
ては、所定の時点における偶数番目の状態に対応した生
き残りパスの情報が、1または0のうち、いづれか一方
の値に設定されるとともに、奇数番目の状態に対応した
生き残りパスの情報が、1または0のうち、他方の値に
設定され、設定された生き残りパスの情報が、パスメモ
リに供給される。
【0081】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を説明する
が、特許請求の範囲に記載の各手段と以下の実施例との
対応関係を明かにするために、各手段の後の括弧内に、
対応する実施例(但し一例)を付加して本発明の特徴を
記述すると、次のようになる。但し、勿論この記載は、
各手段を記載したものに限定することを意味するもので
はない。
【0082】請求項1に記載のビタビ復号化装置は、パ
スメモリに蓄積された生き残りパスの情報をRE法によ
り分析し最尤復号データを生成するビタビ復号化装置に
おいて、所定の時点における偶数番目の状態に対応した
生き残りパスの情報を、1または0のうち、いづれか一
方の値に設定するとともに、奇数番目の状態に対応した
生き残りパスの情報を、1または0のうち、他方の値に
設定する設定手段(例えば、図2のACS回路71−
0)と、設定手段により設定された生き残りパスの情報
を、パスメモリに供給する供給手段(例えば、図2のO
R回路O1)とを備えることを特徴とする。
【0083】請求項2に記載のビタビ復号化装置は、パ
スメモリの最終段のデータについて、排他的論理和を演
算する演算手段(例えば、図1のテスト回路64)をさ
らに備えることを特徴とする。
【0084】図1は、本発明のビタビ復号化装置61の
一実施例の構成を示すブロック図である。図1におい
て、従来のビタビ復号化装置21の場合と対応する部分
には同一の符号を付してあり、その説明は適宜省略す
る。
【0085】テストデータ発生回路62は、テストモー
ドの指令を受けたとき、ACS装置63の偶数番目のA
CS回路(71−(2j):0≦j≦31)に対し、値'1'を有す
る1BITデータを、また、ACS装置63の奇数番目の
ACS回路(71−(2j+1))に対し、値'0'を有する1B
ITデータを、それぞれ連続して供給するようになされて
いる。
【0086】また、テストデータ発生回路62は、通常
モード(テストモードではないモード)の指令を受けた
とき、ACS装置63の偶数番目のACS回路(71−
(2j))に対し、値'0'を有する1BITデータを、ACS装
置63の奇数番目のACS回路(71−(2j+1))に対
し、値'1'を有する1BITデータを、それぞれ連続して供
給するようになされている。
【0087】ACS装置63は、生き残りパスの情報で
ある1ビットの出力データと、テストデータ発生回路か
ら入力される1BITデータとの論理和、または論理積を
演算し、パスメモリ33に供給するようになされてい
る。
【0088】テスト回路64は、テストモードの指令を
受けたとき、パスメモリ33の最終段から入力される生
き残りパスの情報について、排他的論理和を演算し、そ
の演算結果を外部の判定装置(図示せず)などに出力す
るようになされている。
【0089】図2は、ACS装置63に内蔵されている
偶数番目のACS回路71−0の一実施例の構成を示す
ブロック図である。図2に示すACS回路71−0にお
いて、図14に示す従来のACS回路41−0の場合と
対応する部分には同一の符号を付してあり、その説明は
適宜省略する。
【0090】論理和回路O1は、比較回路52−0から
入力される1BITデータとテストデータ発生回路62か
ら入力される1BITデータとの論理和を演算し、パスメ
モリ33の状態0に対応するメモリセルに入力するよう
になされている。すなわち、テストモードの場合、テス
トデータ発生回路62から値'1'が供給されるので、A
CS回路71−0からパスメモリ33に入力される1BI
Tデータは常に、値'1'を有するようになされている。な
お、図示は省略するが、他の偶数番目の状態に対応する
ACS回路(71−(2j))も、ACS回路71−0と同
様に構成されている。
【0091】図3は、ACS装置63に内蔵されている
奇数番目のACS回路71−1の一実施例の構成を示す
ブロック図である。
【0092】論理積回路A1は、比較回路52−1から
入力される1BITデータとテストデータ発生回路52か
ら入力される1BITデータとの論理積を演算し、パスメ
モリ33の状態1に対応するメモリセルに出力するよう
になされている。すなわち、テストモードの場合、テス
トデータ発生回路62から値'0'が供給されるので、A
CS回路71−1からパスメモリ33に出力される1BI
Tデータは常に、値'0'を有するようになされている。な
お、図示は省略するが、他の奇数番目の状態に対応する
ACS回路(71−(2j+1))も、ACS回路71−1と
同様に構成されている。
【0093】図4は、テスト回路64の一実施例の構成
を示すブロック図である。
【0094】排他的論理和回路(EX−1乃至EX−6
3)は、2つの入力端子と1つの出力端子を有してお
り、2つの入力端子から入力されたデータについての排
他的論理和を演算し、出力端子より演算結果を出力する
ようになされている。
【0095】テスト回路64においては、パスメモリ3
3の最終段の各状態に対応した64個のメモリセルから
の出力(64BIT)が、32組の2つの出力BITの組み合わ
せに分割され、それぞれの組み合わせ対して、2つの出
力BITが排他的論理和回路(EX−1乃至EX−32)
に入力されるようになされている。
【0096】各排他的論理和回路(EX−1乃至EX−
32)は、2つの入力BITの排他的論理和を演算し、次
段の排他的論理和回路(EX−33乃至EX−48)に
出力するようになされている。以下、同様にして、合計
6段の構成とされる排他的論理和回路(EX−1乃至E
X−63)により、順次、2つの出力BITの排他的論理
和が段階的に演算され、最終的に、全出力が1BITデータ
とされる。以上のようにして生成された1BITデータは、
テスト回路64からテスト結果データとして出力される
ようになされている。
【0097】入力データとして、畳み込み符号器の出力
に誤りを加えないものを用いる場合、テスト回路64か
ら出力されるテスト結果データは、その値が'1'である
とき、パスメモリ33に不良のメモリセルが存在するこ
とを意味し、その値が'0'であるとき、パスメモリ33
に不良のメモリセルが存在しないことを意味する。従っ
て、このテスト結果データを、外部のエラー判定装置
(図示せず)などに入力して、判定結果を出力すること
によりパスメモリ33の故障を検知することができる。
【0098】次に、パスメモリ33の故障を検知するた
めの具体的なテスト方法について、図5のフローチャー
トを参照して説明する。
【0099】図5のステップS11で、テスト回路64
に対し、テストモードでの動作を指示する指令を入力す
る。このとき、パスメモリ33の最終段について、排他
的論理和を演算して出力するテスト回路54が活性化さ
れる。
【0100】続く、ステップS12で、畳み込み符号化
された符号データを所定の時間(パスメモリ33の段数
より多いクロック数で表される時間)の間、ビタビ復号
化装置61に入力する。この符号データが、所定の時
間、連続してビタビ復号化装置6に入力されると、パス
メモリ33の所定の段(第X段)以降のそれぞれの段に
は、すべて値'1'か値'0'で示される生き残りパスの情報
が記憶されることになる。このことについて、図6を参
照して説明する。
【0101】図6は、所定の時刻における生き残りパス
の状態を示した図である。この図に示したように、通
常、各状態(S0乃至S3)に対応する生き残りパスは所
定の過去の時刻(図中、第X段に対応する過去の時刻)
においては、一致することになる。
【0102】従って、ビタビ復号化装置61に、連続し
て符号データを入力した場合、所定の過去の時刻にパス
メモリ33に入力された生き残りパスの情報が、所定の
時刻(第X段に対応する時刻)まで、シフト(選択)さ
れたとき、その値は、どの状態においても同じ値とな
る。
【0103】図5のフローチャートの説明に戻り、続
く、ステップS13で、エラー判定装置は、テスト回路
64から出力される値が、値'0'であるか値'1'であるか
を判断する。
【0104】テスト回路64から出力される値が、値'
1'であると判断された場合、ステップS14で、外部の
エラー判定装置は、パスメモリ33のメモリセルに不良
のメモリセルが存在するとした判定結果を出力する。メ
モリセルが正常であれば、上述したように第X段以降の
各段には、すべて値'1'、または、すべて値'0'となるの
で、最終段より出力されるデータについて、排他的論理
和を演算すると値'0'となる。また、その中に1つだけ
異なる値のデータが存在するとき(生き残りパス上のメ
モリセルに不良のものが存在するとき)は、排他的論理
和の演算結果は値'1'となる。従って、テスト回路64
の出力が値'1'である場合、不良のメモリセルが存在す
ることを意味する。
【0105】一方、テスト回路54から出力される値
が、値'0'である場合と判断された場合、ステップS1
5で、エラー判定装置は、メモリセルを構成するセレク
タは正常であるとした判定結果を出力する。
【0106】続く、ステップS16で、テストデータ発
生回路62に対し、テストモードでの動作を指示する指
令を入力する。このとき、上述したように、ACS装置
63からパスメモリ33に入力されるテストデータにお
いては、偶数番目の状態に対応するメモリセルに入力さ
れるデータと、奇数番目の状態に対応するメモリセルと
に入力されるデータとが反転されたデータである(一方
が'1'のとき、他方は'0'である)。
【0107】後続のステップS17で、エラー判定装置
は、テスト回路64の出力が論理シュミレーション結果
と一致するか否かを判断する。
【0108】テスト回路64から出力される値が、テス
ト回路64の出力が論理シュミレーション結果と一致し
ないと判断された場合、ステップS19で、エラー判定
装置は、パスメモリ33のメモリセルに不良のメモリセ
ルが存在するとした判定結果を出力する。
【0109】一方、テスト回路64から出力される値
が、テスト回路64の出力が論理シュミレーション結果
と一致すると判断された場合、ステップS18で、エラ
ー判定装置は、メモリセルを構成するセレクタは正常で
あるとした判定結果を出力する。
【0110】ここで、入力されたテストデータに対する
テスト結果データの値についての説明を行う。
【0111】パスメモリ33のメモリパス間のデータシ
フトについては、図17と図18を参照して、既に説明
した。すなわち、第N段のメモリセルMSmとメモリセ
ルMS(m+32)に記憶された生き残りパスの情報は、1ク
ロック後に第(N+1)段のメモリセルMS(2m)またはメモ
リセルMS(2m+1)のいずれかにシフトされるのであり、
第(N+1)段のその他のメモリセルにシフトされることは
ない。
【0112】従って、第N段のメモリセルMSmとメモ
リセルMS(m+32)の両方の記憶内容が、第(N+1)段のメ
モリセルにシフトされる場合としては、メモリセルMS
mの記憶内容がメモリセルMS(2m)にシフトし、かつ、
メモリセルMS(m+32)の記憶内容がメモリセルMS(2m+
1)にシフトする場合か、メモリセルMSmの記憶内容が
メモリセルMS(2m+1)にシフトし、かつ、メモリセルM
S(m+32)の記憶内容がメモリセルMS(2m)にシフトする
場合の2通りが存在する。
【0113】前者の場合は、メモリセルMS(2m)の端子
Sより、端子A(メモリセルMSmからの入力)を選択
することを意味する値'0'が入力され、かつ、メモリセ
ルMS(2m+1)の端子Sより、端子B(メモリセルMS(m
+32)からの入力)を選択することを意味する値'1'が入
力された場合である。
【0114】一方、後者の場合は、メモリセルMS(2m)
の端子Sより、端子B(メモリセルMS(m+32)からの入
力)を選択することを意味する値'1'が入力され、か
つ、メモリセルMS(2m+1)の端子Sより、端子A(メモ
リセルMSmからの入力)を選択することを意味する値'
0'が入力された場合である。
【0115】すなわち、メモリセル(2m)(偶数番目の状
態)とメモリセル(2m+1)(奇数番目の状態)の端子Sの
それぞれに、値'1'と値'0'が入力された場合、または、
値'1'と値'0'が入力された場合に、第N段のメモリセル
MSmとメモリセルMS(m+32)の記憶内容が、第(N+1)
段のメモリセルMS(2m)とメモリセルMS(2m+1)にシフ
トされる。また、このとき、データのシフトが行われる
2つのメモリセルは、第N段のメモリセルと第(N+1)段
のメモリセルとが1対1で対応しているため、第N段に
記憶されたすべての状態に対応するデータは、第(N+1)
段のすべての状態に1対1でシフトされる。
【0116】従って、ACS装置63より入力される生
き残りパスの情報(パスメモリ33を構成するメモリセ
ルの端子Sに供給されるデータ)が、偶数番目の状態と
奇数番目の状態とで、互いに反転した値である場合(テ
ストモードの場合)、パスメモリ33の各段に記憶され
たデータのすべてが、確実に次段にシフトされることに
なる。
【0117】このようにして、偶数番目の状態に対応す
るデータと奇数番目に対応するデータとが、互いに反転
値であるようなテストデータをACS装置53からの入
力としてパスメモリ33に連続して供給することで、す
べてのパスメモリの記憶内容が順次、次段に、繰り返し
シフトされ、特に、第X段以降の段に記憶されていた
値'0'または値'1'が、最終段までシフトされる。
【0118】すなわち、第X段以降の段に記憶されてい
た値'0'または値'1'が、最終段より出力されることにな
る。
【0119】また、このシフトに関与するメモリセルの
一つに故障が発生している場合、パスメモリ33の最終
段から出力される値'0'または値'1'のデータの中に1つ
だけ異なる値を持つデータが含まれることになる。
【0120】これら2つの状態は、前述したように、パ
スメモリ33の最終段に記憶されたすべてのデータにつ
いて排他的論理和を演算することで識別することができ
る。すなわち、最終段に記憶された値が、すべて値'0'
または値'1'である場合、演算結果は値'0'となり、値'
0'または値'1'の中に1つだけ、それとは異なる値のデ
ータが含まれるとき、演算結果は値'1'となる。従っ
て、テスト回路64の出力が値'1'である場合、パスメ
モリ33を構成するメモリセルに不良のものが存在する
と判定することができ、その出力が値'0'である場合、
パスメモリ33を構成するメモリセルは正常であると判
定することができる。
【0121】一方、第X段より入力段に近い側では、各
段のすべての状態が値'0'または値'1'になっているとは
限らない。従って、この部分のデータが、テストデータ
(偶数番目の状態と奇数番目の状態が、互いに反転値で
あるデータ)によって、パスメモリ33の最終段までシ
フトされたとき、最終段の値は、一致するとは限らな
い。つまり、パスメモリ33に故障がない場合において
も、テスト回路64の出力は値'0'となるとは限らな
い。しかしながら、以下の方法によって、故障を検出す
ることが可能である。
【0122】すなわち、テスト回路64は、一致検出回
路であると同時に、64個の入力のうち、値'1'の数が
奇数であるか偶数であるかを示す回路でもある。従っ
て、第X段以前の所定の段で、論理シュミレーション上
は、値'1'の数が奇数個であるが、例えば、縮退故障(0
または1に固定してしまう故障)により、値'1'が値'0'
になったり、値'0'が値'1'に変わってしまうと、値'1'
の数が偶数となってしまう。そして、これらのデータが
最終段までシフトされた後、テスト回路64に入力され
ると、本来の出力(値'1')とは異なる出力(値'0')が
得られるため、途中に故障が存在することが検出され
る。
【0123】このようにして、最初に、符号データをビ
タビ復号化装置61に入力することで、ACS装置63
からの出力データをランダムなデータとすることができ
るため、各メモリセルのセレクタについてのテストを行
うことができる。また、その後、偶数番目と奇数番目に
対応するメモリセルに、それぞれ、反転した値のデータ
を入力することで、すべてのメモリセルの記憶データを
最終段までシフトさせることができるため、すべてのメ
モリセルについてのテストを行うことができる。
【0124】以上のようにして、パスメモリを構成する
メモリセルの故障を容易に検知することができる。
【0125】また、上述のテストデータを使用すること
により、すべてのメモリセルからシフトされたデータが
最終段より出力されるため、生き残りパス上にないメモ
リセルの不良も検知することができる。
【0126】さらに、簡易なAND回路とOR回路を用
いてテストデータを生成することができるため、安価、
かつ、簡易な構成でパスメモリの不良を検知するビタビ
復号化装置を実現することができる。
【0127】なお、上記実施例においては、畳み込み符
号化した符号データをビタビ復号化装置61に入力した
後に、テストデータをパスメモリ33に入力するように
したが、例えば、テストデータを連続的にパスメモリ3
3に入力し、パスメモリ33の最終段より同数の値'1'
と値'0'が出力されたとき、パスメモリ33を構成する
メモリセルは正常であると判定し、値'1'と値'0'の数が
異なるとき、パスメモリ33を構成するメモリセルに不
良のものが存在すると判定することも可能である。
【0128】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載のビタビ復
号化装置および請求項3に記載のビタビ復号化方法によ
れば、所定の時点における偶数番目の状態に対応した生
き残りパスの情報を、1または0のうち、いづれか一方
の値に設定するとともに、奇数番目の状態に対応した生
き残りパスの情報を、1または0のうち、他方の値に設
定し、設定された生き残りパスの情報を、パスメモリに
供給するようにしたので、パスメモリを構成するメモリ
セルについて、動作の不良を検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のビタビ復号化装置61の一実施例の構
成を示すブロック図である。
【図2】ACS回路71−0の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図3】ACS回路71−1の一実施例の構成を示すブ
ロック図である。
【図4】テスト回路64の一実施例の構成を示すブロッ
ク図である。
【図5】パスメモリ33を構成するメモリセルのテスト
時の処理を説明するフローチャートである。
【図6】所定の時刻における生き残りパスの状態を示す
図である。
【図7】拘束長3、符号化率1/2の畳み込み符号を行う
符号化装置1の一例の構成を示す図である。
【図8】図7の符号化装置1に対応するトレリス線図で
ある。
【図9】ビタビ復号の原理を説明する図である。
【図10】図8のトレリス線図を用いたビタビ復号の原
理を説明する第1の図である。
【図11】図8のトレリス線図を用いたビタビ復号の原
理を説明する第2の図である。
【図12】拘束長7、符号化率1/2の畳み込み符号を行
う符号化装置11の一例の構成を示す図である。
【図13】ビタビ復号化装置21の一例の構成を示すブ
ロック図である。
【図14】ACS装置32に内蔵されているACS回路
41−0の一例の構成を示すブロック図である。
【図15】パスメモリ33を構成するメモリセルMS0
の一例の構成を示すブロック図である。
【図16】メモリセルの接続関係を示す第1の図であ
る。
【図17】メモリセルの接続関係を示す第2の図であ
る。
【図18】図17に示すメモリセルのタイミングチャー
トを示す図である。
【符号の説明】
R1乃至R3,R11乃至R17 レジスタ, E1,E
2,E11,E12 排他的論理和回路, MS0 メモ
リセル, MS0−1 Dフリップフロップ,MS0−2
セレクタ, 11 符号化装置, 21 ビタビ復号化
装置, 31BMC回路, 32 ACS装置, 33
パスメモリ, 34 多数決回路,41−0,41−1
ACS回路, 51−01,51−02,51−11,51
−12 加算回路, 52−0,52−1 比較回路,
53−0,53−1 セレクタ, 54−0,54−1
フリップフロップ, 61 ビタビ復号化装置, 62テ
ストデータ生成回路, 63 ACS装置, 64 テス
ト回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パスメモリに蓄積された生き残りパスの
    情報をRegister Exchange法により分析し最尤復号デ
    ータを生成するビタビ復号化装置において、 所定の時点における偶数番目の状態に対応した生き残り
    パスの情報を、1または0のうち、いづれか一方の値に
    設定するとともに、奇数番目の前記状態に対応した前記
    生き残りパスの情報を、1または0のうち、他方の値に
    設定する設定手段と、 前記設定手段により設定された前記生き残りパスの情報
    を、前記パスメモリに供給する供給手段とを備えること
    を特徴とするビタビ復号化装置。
  2. 【請求項2】 前記パスメモリの最終段のデータについ
    て、排他的論理和を演算する演算手段をさらに備えるこ
    とを特徴とする請求項1に記載のビタビ復号化装置。
  3. 【請求項3】 パスメモリに蓄積された生き残りパスの
    情報をRegister Exchange法により分析し最尤復号デ
    ータを生成するビタビ復号化方法において、 所定の時点における偶数番目の状態に対応した生き残り
    パスの情報を、1または0のうち、いづれか一方の値に
    設定するとともに、奇数番目の前記状態に対応した前記
    生き残りパスの情報を、1または0のうち、他方の値に
    設定するステップと、 設定された前記生き残りパスの情報を、前記パスメモリ
    に供給するステップとを備えることを特徴とするビタビ
    復号化方法。
JP5134996A 1996-03-08 1996-03-08 ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法 Withdrawn JPH09247002A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5134996A JPH09247002A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5134996A JPH09247002A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09247002A true JPH09247002A (ja) 1997-09-19

Family

ID=12884459

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5134996A Withdrawn JPH09247002A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09247002A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100412934B1 (ko) * 2001-06-21 2003-12-31 김형석 아날로그 신호 처리 셀의 순환형 2차원 배열에 의한초고속 비터비 디코더
US7426681B2 (en) 2001-05-18 2008-09-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Viterbi detector

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7426681B2 (en) 2001-05-18 2008-09-16 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Viterbi detector
KR100412934B1 (ko) * 2001-06-21 2003-12-31 김형석 아날로그 신호 처리 셀의 순환형 2차원 배열에 의한초고속 비터비 디코더

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH08237144A (ja) ビタビアルゴリズムを実施するための信号処理回路
JP2000196469A (ja) デ―タ誤り訂正システム
JPH1070471A (ja) 大きな制約長を持つ場合に有効なソフト判定ビテルビ復号
JP3196835B2 (ja) ビタビ復号法及びビタビ復号器
WO2005011129A1 (ja) ビタビ復号器
JP3233847B2 (ja) ビタビ復号方法及びビタビ復号回路
JP2007184697A (ja) トランスポートフォーマット検出装置及びトランスポートフォーマット検出方法
US6697442B1 (en) Viterbi decoding apparatus capable of shortening a decoding process time duration
JP2008118327A (ja) ビタビ復号方法
EP1089441A2 (en) Viterbi decoder and Viterbi decoding method
US7173985B1 (en) Method and apparatus for implementing a Viterbi decoder
US20060115023A1 (en) Apparatus and method for decoding and trace back of convolution codes using the viterbi decoding algorithm
JPH06334697A (ja) 誤り検出方法
JPH09266448A (ja) ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法
US20070201586A1 (en) Multi-rate viterbi decoder
JPWO2005117272A1 (ja) ビタビ復号装置、およびビタビ復号方法
JP2917177B2 (ja) 誤り検出方法、装置ならびに識別方法
US7225393B2 (en) Viterbi decoder and Viterbi decoding method
JPH09247002A (ja) ビタビ復号化装置およびビタビ復号化方法
JP3753822B2 (ja) ビタビ復号方法および装置
JP2591332B2 (ja) 誤り訂正復号装置
JP3351414B2 (ja) ビタビ復号装置
JP3120342B2 (ja) ビタビ復号器
JP3530451B2 (ja) ビタビ復号装置
KR100359805B1 (ko) 비터비 디코더 및 비터비 디코더의 디코딩 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603