JPH09246888A - 利得制御増幅回路 - Google Patents

利得制御増幅回路

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JPH09246888A
JPH09246888A JP8083010A JP8301096A JPH09246888A JP H09246888 A JPH09246888 A JP H09246888A JP 8083010 A JP8083010 A JP 8083010A JP 8301096 A JP8301096 A JP 8301096A JP H09246888 A JPH09246888 A JP H09246888A
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JP
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transistors
transistor
input signal
voltage
input
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JP8083010A
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Susumu Ushida
進 牛田
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New Japan Radio Co Ltd
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New Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 大きな入力信号であっても、飽和出力電力の
低下を招くことなく、かつ、電圧歪みが少なく、消費電
力の変動の少ない利得制御増幅回路を提供する。 【解決手段】 いわゆるAGC電圧を出力する第1のバ
イアス電源20にベースが接続されている第1及び第4
のトランジスタ13,16は、入力信号が小さくなる
と、エミッタ電流が小さくなり、各トランジスタ13,
16のエミッタ入力インピーダンスは大となる一方、第
2のバイアス電源21にベースが接続された第2及び第
3のトランジスタ14,15のエミッタ電流は増え、両
トランジスタ14,15の増幅度が増して、入力信号の
増幅がなされる。また、入力信号が大となると、第1及
び第4のトランジスタ13,16のエミッタ電流の増加
により、エミッタ入力インピーダンスが低下し、入力信
号に対して減衰を与え、一方、第2及び第3のトランジ
スタ14,15のエミッタ電流は減少して、両トランジ
スタ14,15の増幅度は低下し、出力信号が必要以上
のレベルとならないようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、いわゆる
TVチューナやVTR等で中間周波数に変換されたテレ
ビジョン信号を映像復調回路や映像増幅回路等へ、テレ
ビジョン信号の変動に関わらず略一定のレベルで供給す
るために用いられる利得制御増幅回路に係り、特に、利
得制御範囲の拡大、電流歪みの改善等を図ったものに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の回路としては、例えば、
図4に示されたようなものが公知・周知となっている。
以下、同図を参照しつつこの従来回路例について説明す
る、まず、この利得制御増幅回路の構成、動作を概括的
に説明すれば、トランジスタ31,32で構成される差
動増幅回路30の増幅動作が、AGC信号に応じて動作
状態が変化するトランジスタ33,34により制御され
ることにより入力信号の変動に関わらず略一定の出力が
得られるようになっているものである。
【0003】すなわち、トランジスタ31,32は、差
動増幅回路30を構成するもので、エミッタが共に接続
され、この差動増幅回路30のための定電流源回路35
を構成するトランジスタ36のコレクタに接続されてい
る。また、トランジスタ31,32のコレクタは、それ
ぞれ抵抗37a,37bを介して電源38に接続される
と共に、出力端子40a,40bにそれぞれ接続される
一方、トランジスタ31,32のベースは、入力端子3
9a,39bにそれぞれ接続されている。さらに、トラ
ンジスタ31のべースには、抵抗41aを介して、トラ
ンジスタ32のベースには抵抗41bを介して、それぞ
れ第2のバイアイス電源43から所定のバイアス電圧が
印加されるように構成されている。
【0004】一方、定電流源回路35は、トランジスタ
36のエミッタが抵抗45を介してアースに接続される
一方、ベースが第1のバイアス電源42を介してアース
に接続されて構成されている。また、トランジスタ3
3,34は、相互にベースが接続され、第3のバイアス
電源44からいわゆるAGC信号としての所定バイアス
電圧VAGCが印加されるようになっていると共に、トラ
ンジスタ33のコレクタは、トランジスタ31のコレク
タに、トランジスタ34のコレクタは、トランジスタ3
2のコレクタに、それぞれ接続され、さらに、各トラン
ジスタ33,34のエミッタは、それぞれ抵抗46a,
46bを介してトランジスタ36のエミッタに接続され
た構成となっている。
【0005】かかる構成における動作を説明すれば、ま
ず、前提として、第1のバイアス電源42の電圧は、所
定値に固定されており、第3のバイアス電源44の電圧
は、入力端子39a,39bに印加される入力信号の大
小と共に変化するようになっており、入力信号が小さい
場合には小さく、入力信号が大きい場合には大きくな
り、かつ、入力端子39a,39bに印加される入力信
号が充分小さい場合に、この第3のバイアス電源44の
電圧は、第1のバイアス電源42のそれよりも小さくな
るように大小関係が予め設定されているものとする。
【0006】かかる前提の下、入力信号が小さい場合、
第3のバイアス電源44の電圧も小となり、このため、
トランジスタ33,34のコレクタ電流が減少すること
となる。そして、入力信号がさらに小さくなり、第3の
バイアス電源44の電圧が第1のバイアス電源42の電
圧よりも小さくなると、トランジスタ33,34にはコ
レクタ電流が流れなくなり、定電流源回路35を構成す
るトランジスタ36には、トランジスタ33,34の影
響を受けることなく充分なコレクタ電流が流れる結果、
差動増幅回路30を構成するトランジスタ31,32が
動作状態となり、入力端子39a,39bに印加された
入力信号がこの差動増幅回路30により充分な増幅を受
け、出力端子40a,40bに所定レベルとなって出力
されるようになっている。
【0007】一方、入力信号が大きくなると、第3のバ
イアス電源44の電圧も大となり、それに伴いトランジ
スタ33,34にコレクタ電流が流れるため、トランジ
スタ36のエミッタ電位が上昇する結果、トランジスタ
36のコレクタ電流が減少することとなる。したがっ
て、このトランジスタ36のコレクタ電流の減少によ
り、差動増幅回路30を構成するトランジスタ31,3
2のエミッタ電流も減少し、それに応じてトランジスタ
31,32による増幅動作が低下するため、入力信号の
レベル増大と相殺され、結果的に出力端子40a,40
bには、入力信号の変化前と略同一の出力が得られるこ
ととなる。
【0008】そして、入力信号がさらに大となり、第3
のバイアス電源44の電圧が第1のバイアス電源42の
電圧を越えるようになると、トランジスタ36のコレク
タ電流が流れなくなると共に、トランジスタ31,32
のエミッタ電流も流れなくなり、トランジスタ31,3
2の増幅動作は最小の状態となるようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来回路においては、入力端子39a,39bに特に、
大信号が入力された場合、第3のバイアス電源44の電
圧もこれに応じて大となり、トランジスタ33,34の
コレクタ電流が増加する結果、負荷抵抗37a,37b
における電圧降下が大となり、差動増幅回路30を構成
するトランジスタ31,32のコレクタ・エミッタ間電
圧を小さくするため、飽和出力電力が低下すると共に、
電圧歪みも増加するという問題がある。
【0010】また、入力信号の大小により、各トランジ
スタに流れるコレクタ電流が大きく変動するために、各
トランジスタにおける熱発生量が大きく変動し、これに
より、雰囲気温度の変化を招き、温度変化に起因する出
力特性の変動、さらには、電源電圧の変動をも招くこと
があり、安定性、信頼性に欠けるという問題もある。
【0011】本発明は、上記実状に鑑みてなされたもの
で、大きな入力信号の際に、飽和出力電力の低下を招く
ことなく、電圧歪みが少なく、しかも消費電流の大きな
変動のない利得制御増幅回路を提供するものである。本
発明の他の目的は、発熱量の変動が少なく、安定性、信
頼性の高い利得制御増幅回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明に係る利得制御増
幅回路は、2つの入力段における信号に対して差動的に
動作するよう構成されてなる2組の差動増幅回路と、前
記2組の差動増幅回路へ定電流を供給する定電流源回路
とを有し、前記2組の差動増幅回路の内、一方の差動増
幅回路の第1の入力段を構成するトランジスタのベース
と、他方の差動増幅回路の第1の入力段を構成するトラ
ンジスタのベースは、共に接続され、入力信号に応じて
変化する第1のバイアス電圧が印加されると共に、これ
ら2つのトランジスタのコレクタは、共に直流電源に接
続され、前記一方の差動増幅回路の第2の入力段を構成
するトランジスタのベースと、他方の差動増幅回路の第
2の入力段を構成するトランジスタのベースは、共に所
定電圧の第2のバイアス電源に接続されると共に、これ
ら2つのトランジスタのコレクタは、それぞれ出力端子
に接続されると共に、負荷インピーダンスを介して前記
直流電源に接続され、前記2組の差動増幅回路のそれぞ
れの2つのトランジスタのエミッタは相互に接続され、
当該それぞれのエミッタ側には、前記定電流源回路の出
力段が接続される共に、入力信号が印加され、前記入力
信号の変化に伴い前記第1のバイアス電圧を変化させる
ことにより、前記入力信号に対する2組の差動増幅回路
の利得制御を可能としたものである。
【0013】かかる構成においては、第1のバイアス電
圧が印加されるトランジスタと第2のバイアス電源によ
る電圧が印加されるトランジスタとが、第1のバイアス
電圧と第2のバイアス電圧の相互の大小により、入力信
号に対するそれぞれの動作状態が異なることを利用した
ものである。すなわち、第1のバイアス電圧が第2のバ
イアス電圧よりも大となった場合、第1のバイアス電圧
が印加されたそれぞれの差動増幅回路のトランジスタの
エミッタ電流は、第2のバイアス電圧が印加されたそれ
ぞれの差動増幅回路のトランジスタのエミッタ電流より
も大となり、エミッタ側の入力信号に対するエミッタ入
力インピーダンスが非常に小さくなるため、入力信号に
対して大きな減衰を与えることとなる。一方、第2のバ
イアス電圧が印加されたそれぞれの差動増幅回路のトラ
ンジスタの増幅度は小となり、結局、大きな入力信号に
対するこの利得制御回路の増幅度は、上述の一方のトラ
ンジスタによる減衰効果と相俟って充分小となる。ま
た、逆に、第1のバイアス電圧が第2のバイアス電圧よ
りも小となった場合には、上述の場合とは逆に、第1の
バイアス電圧が印加されたそれぞれの差動増幅回路のト
ランジスタのエミッタ側の入力信号に対するエミッタ入
力インピーダンスが大、すなわち入力信号に対する減衰
量が小となる一方、第2のバイアス電圧が印加されたそ
れぞれの差動増幅回路のトランジスタのエミッタ電流が
大、すなわち入力信号に対する増幅度が大となり、小さ
な入力信号に対して充分大きな増幅効果が得られること
となるものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態におけ
る回路構成例について図1乃至図3を参照しつつ説明す
る。なお、以下に説明する部材、配置等は本発明を限定
するものではなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変す
ることができるものである。まず、図1を参照しつつ第
1の回路構成例について説明する。最初に、回路構成に
ついて説明すれば、この利得制御増幅回路は、2つの差
動増幅回路25,26と、定電流源回路27とを中心に
してなるものである。このような利得制御増幅回路は、
例えば、中間周波数に変換されたテレビジョン信号から
映像信号を復調する機能を有するいわゆる専用ICに映
像復調回路等と共に組み込まれるものである。
【0015】すなわち、第1の差動増幅回路25は、エ
ミッタが共通接続されたnpn型の第1及び第2のトラ
ンジスタ13,14により構成されており、第1のトラ
ンジスタ13のコレクタは直接に、第2のトランジスタ
14のコレクタは負荷インピーダンスとしての負荷抵抗
5を介して、共に直流電源19に接続されている。ま
た、第2のトランジスタ14のコレクタは、出力端子3
に接続されている。
【0016】また、第1の入力段を構成する第1のトラ
ンジスタ13のベースは、後述する第4のトランジスタ
16のベースと共に第1のバイアス電源20に接続され
ており、いわゆるAGC電圧が印加されるようになって
いる。この第1のバイアス電源20は、入力信号の強度
によっていわゆるAGC信号を発生する回路によって実
現されるもので、このAGC信号を発生する回路として
は、平均値AGC回路、尖頭値AGC回路、キードAG
C回路等の公知・周知の回路でよく、何れか特定のもの
に限定される必要はないので、ここでの詳細な説明は省
略することとする。
【0017】一方、第2の入力段を構成する第2のトラ
ンジスタ14のベースは、後述する第3のトランジスタ
15のベースと共に、第2のバイアス電源21に接続さ
れており、所定電圧VREFが印加されるようになってい
る。
【0018】一方、第2の差動増幅回路26は、エミッ
タが共通接続されたnpn型の第3及び第4のトランジ
スタ15,16により構成されており、第1の入力段を
構成する第3のトランジスタ15のコレクタは負荷イン
ピーダンスとしての負荷抵抗6を介して、第2の入力段
を構成する第4のトランジスタ16のコレクタは直接、
共に直流電源19に接続されている。また、第3のトラ
ンジスタ15のコレクタは、出力端子4に接続されてい
る。
【0019】そして、第1の差動増幅回路25を構成す
る第1及び第2のトランジスタ13,14のエミッタ
は、定電流源回路27を構成するnpn型の第5トラン
ジスタ17のコレクタに、第2の差動増幅回路26を構
成する第3及び第4のトランジスタ15,16のエミッ
タは、定電流源回路27を構成するnpn型の第6のト
ランジスタ18のコレクタに、それぞれ接続されてい
る。
【0020】定電流源回路27は、第5及び第6のトラ
ンジスタ17,18のベースが共に第3のバイアス電源
22に接続されて所定電圧VB1が印加されるようになっ
ていると共に、第5のトランジスタ17のエミッタはエ
ミッタ抵抗11を介して、第6のトランジスタ18のエ
ミッタはエミッタ抵抗12を介して、それぞれアースに
接続されてなるもので、第5及び第6のトランジスタ1
7,18のコレクタは、先に述べたようにそれぞれ第1
又は第2の差動増幅回路25,26へ接続されている。
また、第5のトランジスタ17のコレクタは入力端子1
へ、第6のトランジスタ18のコレクタは入力端子2
へ、それぞれ接続されており、入力信号(例えば、中間
周波数に変換されたテレビジョン信号)が外部から印加
されるようになっている。
【0021】次に、上記構成における動作について説明
する。まず、前提として、第1のバイアス電源20の電
圧VAGCは、入力端子1,2に印加される入力信号の変
化に応じて変わるものであり、入力信号が小さい場合に
は、電圧VAGCも小さくなり、入力信号が大きい場合に
は、電圧VAGCも大となるとする。また、入力信号電圧
AGCが小さい場合に、その大きさは第2のバイアス電
源21の電圧VREF以下となるように相互の関係が予め
設定されているものとする。さらに、第1及び第2のバ
イアス電源20,21のそれぞれの電圧VAGC,V
REFは、第3のバイアス電源22の電圧VB1よりも充分
大きい電圧に設定されているものとする。
【0022】かかる前提の下、入力端子1,2に印加さ
れる入力信号が小さくなり、それに伴い電圧VAGCが電
圧VREF以下となると、第1及び第4のトランジスタ1
3,16のエミッタ電流が減少する一方、第2及び第3
のトランジスタ14,15のエミッタ電流は増加するこ
ととなる。入力信号がさらに小さくなり、それに伴い電
圧VAGCが電圧VREFに比して充分小さくなると、第1及
び第4のトランジスタ13,16のエミッタ電流は流れ
なくなる一方、第2及び第3のトランジスタ14,15
のエミッタ電流は最大値となり、第5及び第6のトラン
ジスタ17,18のコレクタ電流とそれぞれ等しくな
る。
【0023】かかる状態において、第1及び第4のトラ
ンジスタ13,16のエミッタ入力インピーダンスは最
大となるため、入力端子1,2に印加された入力信号に
対する第1及び第4のトランジスタ13,16における
減衰量は最小となる一方、第2及び第3のトランジスタ
14,15の増幅度が最大となるので、出力端子3,4
には最大出力が得られることとなる。
【0024】一方、入力信号が大きくなり、それに伴い
電圧VAGCが電圧VREFを越えると、入力信号が小さくな
った場合とは逆に、第2及び第3のトランジスタ14,
15のエミッタ電流が減少する一方、第1及び第4のト
ランジスタ13,16のエミッタ電流は増加することと
なり、これら第1及び第4のトランジスタ13,16の
エミッタ入力インピーダンスが低下することとなる。
【0025】入力信号がさらに大となり、電圧VAGC
電圧VREFに比して充分大となると、第1及び第4のト
ランジスタ13,16のエミッタ電流は、最大値となっ
て第5及び第6のトランジスタ17,18のコレクタ電
流に等しくなる。したがって、第1及び第4のエミッタ
入力インピーダンスは、最小となり、これら第1及び第
4のトランジスタ13,16における入力信号に対する
減衰量は最大となる。換言すれば、第1及び第4のトラ
ンジスタ13,16は、いわばシャントトランジスタと
して作用するようになっている。一方、このとき、第2
及び第3のトランジスタ14,15のエミッタ電流は、
流れなくなるので、これら第2及び第3のトランジスタ
14,15による入力信号に対する増幅度は最小とな
り、結局、出力端子3,4における出力信号は最小の状
態となる。
【0026】このように、上述した回路においては、第
2及び第3のトランジスタ14,15の電流制御による
増幅度の変化と、第1及び第4のトランジスタ13,1
6のエミッタ入力インピーダンスの変化とのいわば二重
の効果により、大きな利得制御が行われる、換言すれ
ば、利得制御可能な入力信号の変化幅を大(いわゆるダ
イナミックレンジが大)とすることができ、入力信号に
大きな変動があっても、後段の回路に安定した出力信号
を供給できるようになっているものである。
【0027】また、第1及び第2のトランジスタ13,
14の各エミッタ電流の和は、第1のバイアス電源20
の電圧VAGCの大きさに関わらず、第5のトランジスタ
17のコレクタ電流値に等しく、常に一定である。さら
に、第3及び第4のトランジスタ15,16の各エミッ
タ電流の和は、第6のトランジスタ18のコレクタ電流
値に等しく、常に一定である。
【0028】したがって、電圧VAGCの変化により、例
えば、第1及び第4のトランジスタ13,16のエミッ
タ電流が増加し、これら第1及び第4のトランジスタ1
3,16のエミッタ入力インピーダンスが低下する場合
には、第2及び第3のトランジスタ14,15のエミッ
タ電流は逆に減少し、これら第2及び第3のトランジス
タ14,15のエミッタ入力インピーダンスは増加する
よう動作する一方、上述とは逆に、電圧VAGCの変化に
より、第1及び第4のトランジスタ13,16のエミッ
タ電流が減少し、これら2つのトランジスタ13,16
のエミッタ入力インピーダンスが増大する場合には、第
2及び第3のトランジスタ14,15のエミッタ入力イ
ンピーダンスは減少するように動作するようになってい
る。このため、入力端子1,2から見た入力インピーダ
ンスの変化は、結果的に小さなものとなり、外部回路に
とっては、電気的特性の変動の少ない、安定した回路と
なるものである。さらに、回路消費電力の変動の少ない
ものとなる。
【0029】次に、第2の回路構成例について、図2を
参照しつつ説明する。なお、図1に示された第1の回路
構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付し
てその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説
明することとする。この第2の回路構成例は、第2及び
第3のトランジスタ14,15のエミッタ側にエミッタ
抵抗を挿入した点が先の第1の回路構成例と異なるもの
である。
【0030】すなわち、第2のトランジスタ14のエミ
ッタと第5のトランジスタ17のコレクタとの間には、
エミッタ抵抗7が、第3のトランジスタ15のエミッタ
と第6のトランジスタ18のコレクタとの間には、エミ
ッタ抵抗8が、それぞれ接続されてなる構成となってい
る。
【0031】このエミッタ抵抗7,8は、第2及び第3
のトランジスタ14,15に対して一種の負帰還抵抗と
して作用するもので、これにより電流歪みの改善、利得
の調整等がなされることとなるものである。エミッタ抵
抗7,8の具体的な大きさは、入力端子1,2に接続さ
れる信号源すなわち図示されない前段の回路のインピー
ダンスに応じて選定されるものである。なお、この第2
の回路構成例の全体の回路動作は、図1に示された第1
の回路構成例と基本的に同様であるのでここでの詳細な
説明は省略することとする。
【0032】次に、第3の回路構成例について、図3を
参照しつつ説明する。なお、図1に示された第1の回路
構成例と同一の構成要素については、同一の符号を付し
てその詳細な説明を省略し、以下、異なる点を中心に説
明することとする。この第3の回路構成例は、第1及び
第2のトランジスタ13,14のエミッタと第5のトラ
ンジスタ17のコレクタとの間に抵抗9が、第3及び第
4のトランジスタ15,16のエミッタと第6のトラン
ジスタ18のコレクタとの間に抵抗10が、それぞれ接
続された点が第1の回路構成例と異なるものである。
【0033】この抵抗9,10も、図2に示された第2
の回路構成例におけるエミッタ抵抗7,8と同様に、抵
抗9は第1及び第2のトランジスタ13,14に対し
て、抵抗10は第3及び第4のトランジスタ15,16
に対して、それぞれ負帰還抵抗として作用し、その結
果、第2の回路構成例の場合と同様に、電流歪みの改
善、利得の調整ができるようになるものであるが、特
に、電流歪みの改善が顕著となるものである。なお、こ
の第3の回路構成例の全体の回路動作は、図1に示され
た第1の回路構成例と基本的に同様であるのでここでの
詳細な説明は省略することとする。
【0034】なお、上述した発明の実施の形態において
は、トランジスタとしてnpn型トランジスタを用いた
が、勿論これに限定される必要はなく、pnp型トラン
ジスタを用いて構成してもよく、さらには、これらバイ
ポーラトランジスタに代えて電界効果トランジスタ等の
他の形式のトランジスタを用いて構成してもよいもので
ある。また、第1及び第4のトランジスタ13,16の
ベースに第2のバイアス電源21を接続し、第2及び第
3のトランジスタ14,15のベースに第1のバイアス
電源20を接続するようにしてもよい。
【0035】またさらに、上述の説明においては、第1
のバイアス電源20の電圧を入力信号に応じて変化する
ようにしたが、第1のバイアス電源20の電圧と第2の
バイアス電源21の電圧との電位差を、入力信号の大き
さに応じて変化させるようにしても基本的に同一の作
用、効果を得ることができるものである。
【0036】
【発明の効果】以上、述べたように、本発明によれば、
2つの差動増幅回路を設け、それぞれの一方の入力段に
は入力信号に応じて変化する第1のバイアス電圧を、そ
れぞれの他方の入力段には所定の第2のバイアス電圧
を、それぞれ印加し、これら2つのバイアス電圧の相対
関係に応じて、入力信号に対して増幅作用を与えるトラ
ンジスタの動作と、入力信号に対して減衰を与えるトラ
ンジスタの動作とが得られるような構成することによ
り、入力信号が大となる場合には、増幅度が小となるト
ランジスタの動作と、入力信号に対する減衰量が大とな
るトランジスタの動作とが同時に得られる一方、入力信
号が小となる場合には、増幅度が大となるトランジスタ
の動作と、入力信号に対する減衰量が小となるトランジ
スタの動作とが同時に得られるので、増幅度の変化と減
衰量との変化の2重の効果により従来に比して非常に大
きな利得制御を行うことができる。
【0037】また、入力端子から見た入力インピーダン
スの変化が従来に比して少なく、入力信号源に対して安
定した回路となると共に、回路電流の変動が少なくて済
むので、発熱量の変化による温度変化が少なくて済み、
安定した回路動作を得ることができ、このため、特に、
集積回路化に適したものが提供されることとなる。さら
に、入力インピーダンスの変化が少ないため、入出力間
における寄生インピーダンスによる帰還が少なくなり、
このため、大きな入出力アイソレーションが得られ、広
い利得制御範囲を得ることができる。
【0038】またさらに、入力信号が大となった場合
に、この大入力信号のエネルギーの大半が、それぞれの
差動増幅回路の一方の入力段を構成するそれぞれのトラ
ンジスタにおいて減衰を受けるので、出力段における電
流歪が極めて小さいという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における第1の回路構成例
を示す回路図である。
【図2】本発明の実施の形態における第2の回路構成例
を示す回路図である。
【図3】本発明の実施の形態における第3の回路構成例
を示す回路図である。
【図4】従来の利得制御増幅回路の一構成例を示す回路
図である。
【符号の説明】
1,2…入力端子 3,4…出力端子 5,6…負荷抵抗 13…第1のトランジスタ 14…第2のトランジスタ 15…第3のトランジスタ 16…第4のトランジスタ 17…第5のトランジスタ 18…第6のトランジスタ 20…第1のバイアス電源 21…第2のバイアス電源 22…第3のバイアス電源

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2つの入力段における信号に対して差動
    的に動作するよう構成されてなる2組の差動増幅回路
    と、 前記2組の差動増幅回路へ定電流を供給する定電流源回
    路とを有し、 前記2組の差動増幅回路の内、一方の差動増幅回路の第
    1の入力段を構成するトランジスタのベースと、他方の
    差動増幅回路の第1の入力段を構成するトランジスタの
    ベースは、共に接続され、入力信号に応じて変化する第
    1のバイアス電圧が印加されると共に、これら2つのト
    ランジスタのコレクタは、共に直流電源に接続され、 前記一方の差動増幅回路の第2の入力段を構成するトラ
    ンジスタのベースと、他方の差動増幅回路の第2の入力
    段を構成するトランジスタのベースは、共に所定電圧の
    第2のバイアス電源に接続されると共に、これら2つの
    トランジスタのコレクタは、それぞれ出力端子に接続さ
    れると共に、負荷インピーダンスを介して前記直流電源
    に接続され、 前記2組の差動増幅回路のそれぞれの2つのトランジス
    タのエミッタは相互に接続され、当該それぞれのエミッ
    タ側には、前記定電流源回路の出力段が接続される共
    に、入力信号が印加され、 前記入力信号の変化に伴い前記第1のバイアス電圧を変
    化させることにより、前記入力信号に対する2組の差動
    増幅回路の利得制御を可能としたことを特徴とする利得
    制御増幅回路。
  2. 【請求項2】 2組の差動増幅回路のそれぞれの第1の
    入力段を構成するそれぞれのトランジスタのベースに第
    2のバイアス電源を接続する一方、2組の差動増幅回路
    のそれぞれの第2の入力段に第1のバイアス電圧を印加
    するようにしたことを特徴とする請求項1記載の利得制
    御増幅回路。
  3. 【請求項3】 第1のバイアス電圧と第2のバイアス電
    源の電圧との差を、入力信号に応じて変化させることに
    より利得制御を可能としたことを特徴とする請求項1記
    載の利得制御増幅回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015216691A (ja) * 2015-07-30 2015-12-03 セミコンダクター・コンポーネンツ・インダストリーズ・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー 電圧可変利得増幅回路及び差動入力電圧の増幅方法

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