JPH09246549A - 電力用半導体素子 - Google Patents
電力用半導体素子Info
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- JPH09246549A JPH09246549A JP5660996A JP5660996A JPH09246549A JP H09246549 A JPH09246549 A JP H09246549A JP 5660996 A JP5660996 A JP 5660996A JP 5660996 A JP5660996 A JP 5660996A JP H09246549 A JPH09246549 A JP H09246549A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 安全動作領域(SOA)を向上させた電力用
半導体素子を提供すること。 【解決手段】 電流を流すための素子領域1を取り囲む
ように,順方向阻止状態時に耐圧を持たせるためのリサ
ーフ領域2が形成されている。素子領域1は,中心部が
高キャリア濃度部分3a,リサーフ領域2に接する外周
部が低キャリア濃度部分3bとなっている。低キャリア
濃度部分3bが形成されていることにより,オン状態か
ら順方向阻止状態素子に至るまでの間での,素子領域1
からリサーフ領域2へのキャリアの拡散が抑制され,S
OAが向上する。
半導体素子を提供すること。 【解決手段】 電流を流すための素子領域1を取り囲む
ように,順方向阻止状態時に耐圧を持たせるためのリサ
ーフ領域2が形成されている。素子領域1は,中心部が
高キャリア濃度部分3a,リサーフ領域2に接する外周
部が低キャリア濃度部分3bとなっている。低キャリア
濃度部分3bが形成されていることにより,オン状態か
ら順方向阻止状態素子に至るまでの間での,素子領域1
からリサーフ領域2へのキャリアの拡散が抑制され,S
OAが向上する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電力用半導体素子に
係り、特に絶縁ゲート構造を有する電力用半導体素子に
関する。
係り、特に絶縁ゲート構造を有する電力用半導体素子に
関する。
【0002】
【従来の技術】絶縁ゲート構造を有する従来の電力用半
導体素子はゲートによる電圧駆動が可能なため,電流駆
動を行う素子である各種サイリスタと比較して消費電力
が低いという利点があるものの,各種サイリスタと比較
してオン電圧が高いという問題がある。
導体素子はゲートによる電圧駆動が可能なため,電流駆
動を行う素子である各種サイリスタと比較して消費電力
が低いという利点があるものの,各種サイリスタと比較
してオン電圧が高いという問題がある。
【0003】このような問題を解決する手段の1つとし
て埋め込み型絶縁ゲート構造を用いる方法がある。これ
は例えば特開平5−243561号公報に開示されてい
る。このような構造の素子の1例を図16の模式的平面
図、図17の断面図に示す。ここで図17は図16のA
−A´方向で切った一部斜視断面図である。
て埋め込み型絶縁ゲート構造を用いる方法がある。これ
は例えば特開平5−243561号公報に開示されてい
る。このような構造の素子の1例を図16の模式的平面
図、図17の断面図に示す。ここで図17は図16のA
−A´方向で切った一部斜視断面図である。
【0004】図16において、101は電流を流すため
の素子領域であり、素子領域101を取り囲む102は
素子が順方向阻止状態のときに耐圧を持たせるためのリ
サーフ領域である。
の素子領域であり、素子領域101を取り囲む102は
素子が順方向阻止状態のときに耐圧を持たせるためのリ
サーフ領域である。
【0005】また図17の斜視断面図は図16における
素子領域1の一部を表しており、高濃度のp型エミッタ
層104上にn型バッファ層105、高抵抗のn型ベー
ス層106、p型ベース層107が順に積層されてい
る。p型ベース層107の表面には選択的に高濃度のn
型エミッタ層108が形成されている。
素子領域1の一部を表しており、高濃度のp型エミッタ
層104上にn型バッファ層105、高抵抗のn型ベー
ス層106、p型ベース層107が順に積層されてい
る。p型ベース層107の表面には選択的に高濃度のn
型エミッタ層108が形成されている。
【0006】p型エミッタ層104のn型バッファ層1
05側と反対側の表面にはアノード電極109が、p型
ベース層107、n型エミッタ層108の表面にはカソ
ード電極110が設けられている。
05側と反対側の表面にはアノード電極109が、p型
ベース層107、n型エミッタ層108の表面にはカソ
ード電極110が設けられている。
【0007】そして、n型エミッタ層108の長手方向
と直交するように、かつn型ベース層106に達する深
さにまで設けられた溝内にゲート絶縁膜111を介して
ゲート電極112が埋め込み形成されている。
と直交するように、かつn型ベース層106に達する深
さにまで設けられた溝内にゲート絶縁膜111を介して
ゲート電極112が埋め込み形成されている。
【0008】なお113は層間絶縁膜である。このよう
な構造の素子で、ゲート電極112が埋め込み形成され
る溝の深さと幅と間隔とを最適設計すると、素子がサイ
リスタ動作をしないにもかかわらず,サイリスタ並みの
低いオン電圧を得ることができる。これは、設計によっ
てn型エミッタ層108からの電子の注入効率を上げ
て,n型ベース層106内のn型エミッタ層108側に
蓄積されるキャリアを増大させることができるからであ
る。
な構造の素子で、ゲート電極112が埋め込み形成され
る溝の深さと幅と間隔とを最適設計すると、素子がサイ
リスタ動作をしないにもかかわらず,サイリスタ並みの
低いオン電圧を得ることができる。これは、設計によっ
てn型エミッタ層108からの電子の注入効率を上げ
て,n型ベース層106内のn型エミッタ層108側に
蓄積されるキャリアを増大させることができるからであ
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】図16、図17のよう
な従来の電力用半導体素子は低いオン電圧が得られると
いう利点を有するものの、まだ以下に述べるような問題
があった。素子がオン状態から順方向阻止状態に移行す
るまでの間,素子にかかる電圧が上昇していくにつれて
電流値は下がっていく。このとき素子の電圧−電流の値
が,ある値以上になると素子が破壊するという現象が起
きる。
な従来の電力用半導体素子は低いオン電圧が得られると
いう利点を有するものの、まだ以下に述べるような問題
があった。素子がオン状態から順方向阻止状態に移行す
るまでの間,素子にかかる電圧が上昇していくにつれて
電流値は下がっていく。このとき素子の電圧−電流の値
が,ある値以上になると素子が破壊するという現象が起
きる。
【0010】このような破壊が起きない電圧−電流の範
囲を安全動作領域(Safe Operating A
rea,以下SOAと称する)と呼ぶが,従来の電力用
半導体素子では,このSOAが狭くなってしまってい
た。本発明はこの問題を考慮してなされたもので,SO
Aを向上させた電力用半導体素子を提供することを目的
とする。
囲を安全動作領域(Safe Operating A
rea,以下SOAと称する)と呼ぶが,従来の電力用
半導体素子では,このSOAが狭くなってしまってい
た。本発明はこの問題を考慮してなされたもので,SO
Aを向上させた電力用半導体素子を提供することを目的
とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに本発明は請求項1の発明として,電流を流すための
素子領域と,この素子領域の耐圧を持たせるために前記
素子領域の周囲に形成されたリサーフ領域とを備えた電
力用半導体素子において,オン状態での前記素子領域内
のキャリア濃度が前記素子領域の外周部で前記素子領域
の他の部分よりも低濃度となる部分を有することを特徴
とする電力用半導体素子を提供する。
めに本発明は請求項1の発明として,電流を流すための
素子領域と,この素子領域の耐圧を持たせるために前記
素子領域の周囲に形成されたリサーフ領域とを備えた電
力用半導体素子において,オン状態での前記素子領域内
のキャリア濃度が前記素子領域の外周部で前記素子領域
の他の部分よりも低濃度となる部分を有することを特徴
とする電力用半導体素子を提供する。
【0012】また請求項2の発明として,電流を流すた
めの素子領域と,この素子領域の耐圧を持たせるために
前記素子領域の周囲に形成されたリサーフ領域とを備え
た電力用半導体素子において,オン状態での前記素子領
域内のキャリア濃度が前記素子領域の外周部における
(1/2)L≦x≦2L(但しxはリサーフ領域からの
距離,Lはキャリアの拡散長)の範囲で前記素子領域の
他の部分よりも低濃度となる部分を有することを特徴と
する電力用半導体素子を提供する。
めの素子領域と,この素子領域の耐圧を持たせるために
前記素子領域の周囲に形成されたリサーフ領域とを備え
た電力用半導体素子において,オン状態での前記素子領
域内のキャリア濃度が前記素子領域の外周部における
(1/2)L≦x≦2L(但しxはリサーフ領域からの
距離,Lはキャリアの拡散長)の範囲で前記素子領域の
他の部分よりも低濃度となる部分を有することを特徴と
する電力用半導体素子を提供する。
【0013】上記の請求項1,2における素子領域の具
体的な構成が請求項3の発明であり,前記素子領域が,
第1導電型エミッタ層と,この第1導電型エミッタ層上
に形成された高抵抗の第2導電型ベース層と,この第2
導電型ベース層の表面に形成された第1導電型ベース層
と,この第1導電型ベース層の表面に選択的に形成され
た第2導電型エミッタ層と,前記第2導電型ベース層と
前記第2導電型エミッタ層とに挟まれた前記第1導電型
ベース層にチャネル領域を形成するようにゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極と,前記第1導電型エミ
ッタ層に設けられた第1の主電極と,前記第2導電型エ
ミッタ層および前記第1導電型ベース層に設けられた第
2の主電極とを備えてなることを特徴とする請求項1,
2記載の電力用半導体素子を提供する。
体的な構成が請求項3の発明であり,前記素子領域が,
第1導電型エミッタ層と,この第1導電型エミッタ層上
に形成された高抵抗の第2導電型ベース層と,この第2
導電型ベース層の表面に形成された第1導電型ベース層
と,この第1導電型ベース層の表面に選択的に形成され
た第2導電型エミッタ層と,前記第2導電型ベース層と
前記第2導電型エミッタ層とに挟まれた前記第1導電型
ベース層にチャネル領域を形成するようにゲート絶縁膜
を介して形成されたゲート電極と,前記第1導電型エミ
ッタ層に設けられた第1の主電極と,前記第2導電型エ
ミッタ層および前記第1導電型ベース層に設けられた第
2の主電極とを備えてなることを特徴とする請求項1,
2記載の電力用半導体素子を提供する。
【0014】また請求項1,2におけるキャリア濃度が
低い部分を実現するための手段が請求項4の発明であ
り,素子表面における前記第2導電型エミッタ層/前記
第1導電型ベース層の面積の割合が,前記素子領域の他
の部分ではb/aであり,前記外周部ではb/aよりも
小さいことを特徴とする請求項3記載の電力用半導体素
子を提供する。
低い部分を実現するための手段が請求項4の発明であ
り,素子表面における前記第2導電型エミッタ層/前記
第1導電型ベース層の面積の割合が,前記素子領域の他
の部分ではb/aであり,前記外周部ではb/aよりも
小さいことを特徴とする請求項3記載の電力用半導体素
子を提供する。
【0015】同様の手段としての請求項5の発明とし
て,前記ゲート電極が前記第2導電型ベース層に達する
深さに形成された複数の溝内に前記ゲート絶縁膜を介し
て埋め込み形成されており,前記溝間の領域に形成され
る前記第2の主電極が,前記素子領域の他の部分ではc
個の前記溝間領域のうち1個形成されており,前記外周
部では(c−1)個以下の溝間領域のうち1個形成され
ていることを特徴とする請求項3記載の電力用半導体素
子を提供する。
て,前記ゲート電極が前記第2導電型ベース層に達する
深さに形成された複数の溝内に前記ゲート絶縁膜を介し
て埋め込み形成されており,前記溝間の領域に形成され
る前記第2の主電極が,前記素子領域の他の部分ではc
個の前記溝間領域のうち1個形成されており,前記外周
部では(c−1)個以下の溝間領域のうち1個形成され
ていることを特徴とする請求項3記載の電力用半導体素
子を提供する。
【0016】さらに,同様の手段としての請求項6の発
明として,前記ゲート電極が前記第2導電型ベース層と
前記第2導電型エミッタ層とに挟まれた前記第1導電型
ベース層上に前記ゲート絶縁膜を介して形成されてお
り,前記第2導電型ベース層を介して隣合う前記第2導
電型エミッタ層間の距離が,前記素子領域の他の部分で
はdであり,前記外周部ではdよりも小さいことを特徴
とする請求項3記載の電力用半導体素子を提供する。
明として,前記ゲート電極が前記第2導電型ベース層と
前記第2導電型エミッタ層とに挟まれた前記第1導電型
ベース層上に前記ゲート絶縁膜を介して形成されてお
り,前記第2導電型ベース層を介して隣合う前記第2導
電型エミッタ層間の距離が,前記素子領域の他の部分で
はdであり,前記外周部ではdよりも小さいことを特徴
とする請求項3記載の電力用半導体素子を提供する。
【0017】本発明者は,従来の電力用半導体素子でS
OAが狭い原因が,素子のオン時の2次元的なキャリア
分布が素子領域で一定であるために,オン状態から順方
向阻止状態に至る間に素子領域のキャリアがリサーフ領
域に流れ込むことにあることを見いだし,本発明に至っ
た。
OAが狭い原因が,素子のオン時の2次元的なキャリア
分布が素子領域で一定であるために,オン状態から順方
向阻止状態に至る間に素子領域のキャリアがリサーフ領
域に流れ込むことにあることを見いだし,本発明に至っ
た。
【0018】オン状態,すなわち素子に電流が流れ電圧
がほとんどかかっていない状態から,順方向阻止状態,
すなわち素子に電圧がかかり電流が流れない状態に至る
間で素子にかかる電圧が上昇していくとき,最も電界の
強い部分は素子領域からリサーフ領域に向かう部分であ
る。この部分にある程度以上の電流,すなわちキャリア
が流れ込んでしまうと,電界が強い部分に大きな電流が
流れるのであるから,電圧−電流の値がSOAの範囲を
越えてしまう。
がほとんどかかっていない状態から,順方向阻止状態,
すなわち素子に電圧がかかり電流が流れない状態に至る
間で素子にかかる電圧が上昇していくとき,最も電界の
強い部分は素子領域からリサーフ領域に向かう部分であ
る。この部分にある程度以上の電流,すなわちキャリア
が流れ込んでしまうと,電界が強い部分に大きな電流が
流れるのであるから,電圧−電流の値がSOAの範囲を
越えてしまう。
【0019】そこで,この最も電界の強い部分に流れ込
むキャリアを少なくするために,素子領域の外周部,換
言すればリサーフ領域に接する部分におけるキャリア濃
度を,素子領域の他の部分よりも低くする。
むキャリアを少なくするために,素子領域の外周部,換
言すればリサーフ領域に接する部分におけるキャリア濃
度を,素子領域の他の部分よりも低くする。
【0020】キャリアを少なくするために重要な要因と
なるのがキャリアの拡散長Lであり,キャリア濃度の低
い低キャリア濃度部分の長さxがLよりも長ければ,素
子領域中心部のキャリア濃度の高い高キャリア濃度部分
からリサーフ領域に向かって流れるキャリアはリサーフ
領域に到達する前に消滅するため,リサーフ領域には流
れないことになる。従ってリサーフ領域に流れ込むキャ
リアは低キャリア濃度部分から流れ込む分のみとなっ
て,最も電界の強い部分に流れる電流を小さくすること
ができ,SOAが向上する。
なるのがキャリアの拡散長Lであり,キャリア濃度の低
い低キャリア濃度部分の長さxがLよりも長ければ,素
子領域中心部のキャリア濃度の高い高キャリア濃度部分
からリサーフ領域に向かって流れるキャリアはリサーフ
領域に到達する前に消滅するため,リサーフ領域には流
れないことになる。従ってリサーフ領域に流れ込むキャ
リアは低キャリア濃度部分から流れ込む分のみとなっ
て,最も電界の強い部分に流れる電流を小さくすること
ができ,SOAが向上する。
【0021】xがLよりも長ければ高キャリア濃度部分
からリサーフ領域に流れ込むキャリアは消滅してSOA
向上の効果は大きくなるが,xがLより小さい場合でも
ある程度の効果を得ることはできる。但しxが(1/
2)Lよりも小さくなってしまうとリサーフ領域に流れ
込むキャリアはあまり減少せず,SOA向上の効果が3
0%以下となってしまい好ましくない。従ってxは(1
/2)L以上が好ましい。
からリサーフ領域に流れ込むキャリアは消滅してSOA
向上の効果は大きくなるが,xがLより小さい場合でも
ある程度の効果を得ることはできる。但しxが(1/
2)Lよりも小さくなってしまうとリサーフ領域に流れ
込むキャリアはあまり減少せず,SOA向上の効果が3
0%以下となってしまい好ましくない。従ってxは(1
/2)L以上が好ましい。
【0022】また,xがLより極端に大きくなってしま
うことも好ましくない。これは,素子全体に流れるキャ
リアの量を一定にするために,xが大きくなった分,高
キャリア濃度部分のキャリア濃度を上げる必要があり,
その結果オン電圧が上昇して,オン電圧とターンオフ損
失のトレードオフ曲線を悪化させてしまうからである。
具体的には,xが2Lよりも大きくなってしまうと,高
キャリア濃度部分のキャリア濃度が低キャリア濃度部分
を形成しないときと比較して150%以上となってしま
い、オン電圧が0.5V以上上昇してしまうため好まし
くない。
うことも好ましくない。これは,素子全体に流れるキャ
リアの量を一定にするために,xが大きくなった分,高
キャリア濃度部分のキャリア濃度を上げる必要があり,
その結果オン電圧が上昇して,オン電圧とターンオフ損
失のトレードオフ曲線を悪化させてしまうからである。
具体的には,xが2Lよりも大きくなってしまうと,高
キャリア濃度部分のキャリア濃度が低キャリア濃度部分
を形成しないときと比較して150%以上となってしま
い、オン電圧が0.5V以上上昇してしまうため好まし
くない。
【0023】以上をまとめると,(1/2)L≦x≦2
Lが好ましいxの範囲である。なお,本発明における素
子領域の具体的な構成,キャリア濃度を低くするための
具体的な手段については,以下の発明の実施の形態にお
いて詳述する。
Lが好ましいxの範囲である。なお,本発明における素
子領域の具体的な構成,キャリア濃度を低くするための
具体的な手段については,以下の発明の実施の形態にお
いて詳述する。
【0024】
【発明の実施の形態】以下,本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。なお,以下の実施の形態では第
1導電型をp型,第2導電型をn型としている。
を参照しつつ説明する。なお,以下の実施の形態では第
1導電型をp型,第2導電型をn型としている。
【0025】(第1の実施の形態)図1に本発明の第1
の実施形態に係る電力用半導体素子の模式的な平面図を
示す。図1において,1は1辺が約12mmの正方形状
をなしている電流を流すための素子領域を示しており,
素子領域1を取り囲むように,順方向阻止状態時に素子
の耐圧を持たせるための幅約1mmのリサーフ領域2が
形成されている。また素子領域1は中心部の高キャリア
濃度部分3aと,外周部,すなわちリサーフ領域2に接
する部分の低キャリア濃度部分3bとからなっている。
高キャリア濃度部分3aはつまり素子領域1における外
周部以外の他の部分である。また低キャリア濃度部分3
bの幅がxである。
の実施形態に係る電力用半導体素子の模式的な平面図を
示す。図1において,1は1辺が約12mmの正方形状
をなしている電流を流すための素子領域を示しており,
素子領域1を取り囲むように,順方向阻止状態時に素子
の耐圧を持たせるための幅約1mmのリサーフ領域2が
形成されている。また素子領域1は中心部の高キャリア
濃度部分3aと,外周部,すなわちリサーフ領域2に接
する部分の低キャリア濃度部分3bとからなっている。
高キャリア濃度部分3aはつまり素子領域1における外
周部以外の他の部分である。また低キャリア濃度部分3
bの幅がxである。
【0026】そして以下に詳述するが,素子領域1は絶
縁ゲート構造を有している。そして,このような絶縁ゲ
ート構造は一般に微細構造を持つため,ステッパーを使
用して作製する。このため素子形状が角型となる。
縁ゲート構造を有している。そして,このような絶縁ゲ
ート構造は一般に微細構造を持つため,ステッパーを使
用して作製する。このため素子形状が角型となる。
【0027】また図2,3,4はそれぞれ図1における
素子領域1の一部斜視断面図である。図2は図1のA−
A´で切った断面の高キャリア濃度部分3aにおける斜
視断面図,図3はA−A´で切った断面の低キャリア濃
度部分3bにおける斜視断面図であり,図4はC−C´
で切った低キャリア濃度部分3bの一部斜視断面図とな
っている。なお図2の部分と図4の部分とを結ぶ直線は
B−B´と平行である。
素子領域1の一部斜視断面図である。図2は図1のA−
A´で切った断面の高キャリア濃度部分3aにおける斜
視断面図,図3はA−A´で切った断面の低キャリア濃
度部分3bにおける斜視断面図であり,図4はC−C´
で切った低キャリア濃度部分3bの一部斜視断面図とな
っている。なお図2の部分と図4の部分とを結ぶ直線は
B−B´と平行である。
【0028】図2〜4においては,高濃度で厚さ約15
μmのp型エミッタ層4上に厚さ約40μmのn型バッ
ファ層5、高抵抗で厚さ約500μmのn型ベース層
6、厚さ約1.5μmのp型ベース層7が順に積層され
ている。p型ベース層7の表面には選択的に高濃度で厚
さ約0.5μmのn型エミッタ層8が形成されている。
μmのp型エミッタ層4上に厚さ約40μmのn型バッ
ファ層5、高抵抗で厚さ約500μmのn型ベース層
6、厚さ約1.5μmのp型ベース層7が順に積層され
ている。p型ベース層7の表面には選択的に高濃度で厚
さ約0.5μmのn型エミッタ層8が形成されている。
【0029】p型エミッタ層4のn型バッファ層5側と
反対側の表面には第1の主電極としてのアノード電極9
が、p型ベース層7、n型エミッタ層8の表面には第2
の主電極としてのカソード電極10が設けられている。
反対側の表面には第1の主電極としてのアノード電極9
が、p型ベース層7、n型エミッタ層8の表面には第2
の主電極としてのカソード電極10が設けられている。
【0030】そして、n型エミッタ層8の長手方向と直
交するように、かつn型ベース層6に達する約6μmの
深さにまでほぼ3μmの間隔で設けられ,幅約1μmの
複数の溝内にゲート絶縁膜11を介してゲート電極12
が埋め込み形成されている。すなわち,この素子は埋め
込み型絶縁ゲート構造を採用している。また,溝は図1
のB−B´方向と平行に形成されている。
交するように、かつn型ベース層6に達する約6μmの
深さにまでほぼ3μmの間隔で設けられ,幅約1μmの
複数の溝内にゲート絶縁膜11を介してゲート電極12
が埋め込み形成されている。すなわち,この素子は埋め
込み型絶縁ゲート構造を採用している。また,溝は図1
のB−B´方向と平行に形成されている。
【0031】なお13は層間絶縁膜である。この素子の
動作は以下のようになる。まず素子をターンオンさせる
には,アノード電極9側が正となるように電圧を印加し
た状態で,ゲート電極12にカソード電極10に対して
しきい値以上の正の電圧を印加する。これにより溝間の
領域のうちのカソード電極10が設けられている部分に
おいて,n型エミッタ層8とn型ベース層6とに挟まれ
たp型ベース層7のゲート絶縁膜11に接する部分に電
子のチャネルが形成され,この電子電流はn型ベース層
6に流れ込む。これに対して正孔電流がp型エミッタ層
4からn型ベース層6に注入され,この結果n型ベース
層6には多量のキャリア蓄積による導電変調が起こる。
n型ベース層6に注入された正孔電流はp型ベース層7
を通ってカソード電極10に抜ける。
動作は以下のようになる。まず素子をターンオンさせる
には,アノード電極9側が正となるように電圧を印加し
た状態で,ゲート電極12にカソード電極10に対して
しきい値以上の正の電圧を印加する。これにより溝間の
領域のうちのカソード電極10が設けられている部分に
おいて,n型エミッタ層8とn型ベース層6とに挟まれ
たp型ベース層7のゲート絶縁膜11に接する部分に電
子のチャネルが形成され,この電子電流はn型ベース層
6に流れ込む。これに対して正孔電流がp型エミッタ層
4からn型ベース層6に注入され,この結果n型ベース
層6には多量のキャリア蓄積による導電変調が起こる。
n型ベース層6に注入された正孔電流はp型ベース層7
を通ってカソード電極10に抜ける。
【0032】この構造は,カソード電極10がp型ベー
ス層7、n型エミッタ層8を短絡してサイリスタ動作を
阻止しているため,ゲート電極12の電圧をしきい値以
下にすれば素子がターンオフし,順方向阻止状態とな
る。
ス層7、n型エミッタ層8を短絡してサイリスタ動作を
阻止しているため,ゲート電極12の電圧をしきい値以
下にすれば素子がターンオフし,順方向阻止状態とな
る。
【0033】このような素子において低キャリア濃度部
分3bを形成する手段は以下のようになる。まず,溝と
平行な部分,すなわち図3に示す部分である。図2の高
キャリア濃度部分3aでは,溝間の領域3個のうち1個
に対してカソード電極10が形成されている。これに対
して図3の低キャリア濃度部分3bでは溝間領域全てに
カソード電極10が形成される。
分3bを形成する手段は以下のようになる。まず,溝と
平行な部分,すなわち図3に示す部分である。図2の高
キャリア濃度部分3aでは,溝間の領域3個のうち1個
に対してカソード電極10が形成されている。これに対
して図3の低キャリア濃度部分3bでは溝間領域全てに
カソード電極10が形成される。
【0034】図2の場合,カソード電極10が設けられ
ていない溝間領域にはチャネルが形成されないため,p
型エミッタ層4からの正孔電流は,カソード電極10が
設けられていない溝間領域には流れていかない。この結
果,カソード電極10が設けられている溝間領域からの
電子注入が促進され,n型ベース層6に蓄積されるキャ
リア濃度が高くなる。特にキャリア濃度が高い部分はn
型ベース層6のp型ベース層7側である。
ていない溝間領域にはチャネルが形成されないため,p
型エミッタ層4からの正孔電流は,カソード電極10が
設けられていない溝間領域には流れていかない。この結
果,カソード電極10が設けられている溝間領域からの
電子注入が促進され,n型ベース層6に蓄積されるキャ
リア濃度が高くなる。特にキャリア濃度が高い部分はn
型ベース層6のp型ベース層7側である。
【0035】これに対して図3では全ての溝間領域にチ
ャネルが形成されるため,p型エミッタ層4からの正孔
電流は全ての溝間領域を通ってカソード電極に抜けてい
く。従って図2と比較すると蓄積されるキャリア濃度は
低くなり,低キャリア濃度部分3bが形成される。
ャネルが形成されるため,p型エミッタ層4からの正孔
電流は全ての溝間領域を通ってカソード電極に抜けてい
く。従って図2と比較すると蓄積されるキャリア濃度は
低くなり,低キャリア濃度部分3bが形成される。
【0036】高キャリア濃度部分3aよりもキャリア濃
度を低くするには,全ての溝間領域にカソード電極10
を設ける必要はない。例えば,図2では溝間領域3個に
対して1個形成されているのであるから,図3のように
溝間領域1個に対して1個形成するのではなく,溝間領
域2個に対して1個形成しても高キャリア濃度部分3a
よりはキャリア濃度が低くなる。
度を低くするには,全ての溝間領域にカソード電極10
を設ける必要はない。例えば,図2では溝間領域3個に
対して1個形成されているのであるから,図3のように
溝間領域1個に対して1個形成するのではなく,溝間領
域2個に対して1個形成しても高キャリア濃度部分3a
よりはキャリア濃度が低くなる。
【0037】このことを一般論として整理する。高キャ
リア濃度部分3aにおいてカソード電極10がc個の溝
間領域に1個形成されているとすると,低キャリア濃度
部分3bでは(c−1)個以下の溝間領域のうち1個形
成すれば,高キャリア濃度部分3aよりもキャリア濃度
を低くすることができる。
リア濃度部分3aにおいてカソード電極10がc個の溝
間領域に1個形成されているとすると,低キャリア濃度
部分3bでは(c−1)個以下の溝間領域のうち1個形
成すれば,高キャリア濃度部分3aよりもキャリア濃度
を低くすることができる。
【0038】次に,溝と垂直な部分,すなわち図4に示
す部分である。この部分では,n型エミッタ層8の間隔
を図2よりも広げることによりキャリア濃度の低下を図
っている。すなわち,図2において素子表面におけるp
型ベース層7の幅をa,n型エミッタ層8の幅をbとし
たとき,図4でbを図2と同一とし,p型ベース層7の
幅a´をaよりも大きくする,換言するとn型エミッタ
層8の間隔を広げる。これによりp型ベース層7からカ
ソード電極10に抜けていく正孔電流の量が増えるた
め,キャリア濃度が図2の場合と比較して低下する。
す部分である。この部分では,n型エミッタ層8の間隔
を図2よりも広げることによりキャリア濃度の低下を図
っている。すなわち,図2において素子表面におけるp
型ベース層7の幅をa,n型エミッタ層8の幅をbとし
たとき,図4でbを図2と同一とし,p型ベース層7の
幅a´をaよりも大きくする,換言するとn型エミッタ
層8の間隔を広げる。これによりp型ベース層7からカ
ソード電極10に抜けていく正孔電流の量が増えるた
め,キャリア濃度が図2の場合と比較して低下する。
【0039】これは要するに素子表面におけるp型ベー
ス層7とn型エミッタ層8との面積の割合の問題であ
り,n型エミッタ層8/p型ベース層7の面積の割合
が,高キャリア濃度部分3aでb/aであったとする
と,低キャリア濃度部分3bではb/aよりも小さけれ
ばキャリア濃度の低下を図ることができる。
ス層7とn型エミッタ層8との面積の割合の問題であ
り,n型エミッタ層8/p型ベース層7の面積の割合
が,高キャリア濃度部分3aでb/aであったとする
と,低キャリア濃度部分3bではb/aよりも小さけれ
ばキャリア濃度の低下を図ることができる。
【0040】なお,より好ましいのは低キャリア濃度部
分3bでb/(2a)以下の場合である。これは,b/
(2a)の場合にSOA向上の効果が顕著になるからで
ある。
分3bでb/(2a)以下の場合である。これは,b/
(2a)の場合にSOA向上の効果が顕著になるからで
ある。
【0041】また低キャリア濃度部分3bのうち正方形
の角にあたる部分は図3と図4とを組み合わせた構造と
なっており,低キャリア濃度部分3bの中でも最もキャ
リア濃度が低くなっている。このような角の部分には電
流が集中しやすく,この部分で素子の破壊が起きやすい
ことを考えると,角の部分のキャリア濃度を最も低くす
ることはSOA向上に効果があることになる。
の角にあたる部分は図3と図4とを組み合わせた構造と
なっており,低キャリア濃度部分3bの中でも最もキャ
リア濃度が低くなっている。このような角の部分には電
流が集中しやすく,この部分で素子の破壊が起きやすい
ことを考えると,角の部分のキャリア濃度を最も低くす
ることはSOA向上に効果があることになる。
【0042】以上のようにして低キャリア濃度部分3b
でキャリア濃度の低下を図った図1〜4の素子のオン状
態におけるキャリア分布図を図5に示す。図5(a),
(b)はそれぞれ図1のA−A´,B−B´に沿ったキ
ャリア分布図となっている。また図において縦軸はキャ
リア濃度,横軸は素子の長さである。
でキャリア濃度の低下を図った図1〜4の素子のオン状
態におけるキャリア分布図を図5に示す。図5(a),
(b)はそれぞれ図1のA−A´,B−B´に沿ったキ
ャリア分布図となっている。また図において縦軸はキャ
リア濃度,横軸は素子の長さである。
【0043】図より分かるように,素子領域1の中心
部,つまり高キャリア濃度部分3aでほぼ一定であるキ
ャリア濃度が,幅xの低キャリア濃度部分3bにおいて
徐々に低下し,リサーフ領域2に入ったところでかなり
0に近くなっている。
部,つまり高キャリア濃度部分3aでほぼ一定であるキ
ャリア濃度が,幅xの低キャリア濃度部分3bにおいて
徐々に低下し,リサーフ領域2に入ったところでかなり
0に近くなっている。
【0044】これに対して,素子領域1全体が図2のよ
うな構造となっている場合,つまり従来構造の素子のキ
ャリア分布図を図6に示す。図5と同様に,図6
(a),(b)がそれぞれ図1のA−A´,B−B´に
沿ったキャリア分布図となっている。縦軸,横軸も図5
と同様である。
うな構造となっている場合,つまり従来構造の素子のキ
ャリア分布図を図6に示す。図5と同様に,図6
(a),(b)がそれぞれ図1のA−A´,B−B´に
沿ったキャリア分布図となっている。縦軸,横軸も図5
と同様である。
【0045】図より分かるように,低キャリア濃度部分
3bが形成されていないために素子領域1全体でキャリ
ア濃度が一定であり,リサーフ領域2に入る直前に初め
てキャリア濃度が低下し始めている。
3bが形成されていないために素子領域1全体でキャリ
ア濃度が一定であり,リサーフ領域2に入る直前に初め
てキャリア濃度が低下し始めている。
【0046】なお図5と図6では素子全体に流れるキャ
リアの量が同等となっている。従って図5の高キャリア
濃度部分3aにおけるキャリア濃度は,図6の素子領域
1におけるキャリア濃度よりも高くなっている。
リアの量が同等となっている。従って図5の高キャリア
濃度部分3aにおけるキャリア濃度は,図6の素子領域
1におけるキャリア濃度よりも高くなっている。
【0047】図5と図6ではキャリア分布が異なるた
め,SOAが異なってくる。これを図7のSOAを示し
た図を用いて説明する。横軸がアノード電圧,縦軸が電
流密度を表している。
め,SOAが異なってくる。これを図7のSOAを示し
た図を用いて説明する。横軸がアノード電圧,縦軸が電
流密度を表している。
【0048】図中の曲線より下の部分がSOA,すなわ
ち素子が破壊しない電圧−電流範囲であり,曲線より上
の電圧−電流の値になると素子は破壊してしまう。この
曲線の位置はn型ベース層6の不純物濃度ND によって
決まり,図7の場合はND =1×1013cm-3である。
ND が高くなるにつれ,曲線は左側の方へと移動してい
く。
ち素子が破壊しない電圧−電流範囲であり,曲線より上
の電圧−電流の値になると素子は破壊してしまう。この
曲線の位置はn型ベース層6の不純物濃度ND によって
決まり,図7の場合はND =1×1013cm-3である。
ND が高くなるにつれ,曲線は左側の方へと移動してい
く。
【0049】素子の中で最も電界の強いところは,リサ
ーフ領域2中の素子領域1から距離50μmのところで
あり,ここに4500V印加したのと同等の電界が存在
するとする。
ーフ領域2中の素子領域1から距離50μmのところで
あり,ここに4500V印加したのと同等の電界が存在
するとする。
【0050】図6のような場合,キャリアの拡散長Lを
400μmとし素子領域1に電流密度50A/cm2 の
電流を流せば,リサーフ領域2の電界の最も強いところ
には44A/cm2 の電流が流れる。
400μmとし素子領域1に電流密度50A/cm2 の
電流を流せば,リサーフ領域2の電界の最も強いところ
には44A/cm2 の電流が流れる。
【0051】これを表したのが図7中の黒丸であり,こ
の点は曲線の上にあるので素子が破壊してしまう。図6
のような構造ではアノード電圧4500Vで流すことが
可能な電流は高々20A/cm2 程度である。
の点は曲線の上にあるので素子が破壊してしまう。図6
のような構造ではアノード電圧4500Vで流すことが
可能な電流は高々20A/cm2 程度である。
【0052】一方,図5のような場合でxが500μm
であるとする。素子領域1の1辺の長さが12mmであ
ることを考えると,素子領域1の有効面積は図6の場合
の84%になってしまう。このため,図6と同等のキャ
リア量を得るためには高キャリア濃度部分3aに60A
/cm2 の電流を流す必要がある。このときLが400
μmで変わらないとすると,リサーフ領域2の最も電界
の強いところに流れる電流は15A/cm2 となる。
であるとする。素子領域1の1辺の長さが12mmであ
ることを考えると,素子領域1の有効面積は図6の場合
の84%になってしまう。このため,図6と同等のキャ
リア量を得るためには高キャリア濃度部分3aに60A
/cm2 の電流を流す必要がある。このときLが400
μmで変わらないとすると,リサーフ領域2の最も電界
の強いところに流れる電流は15A/cm2 となる。
【0053】これを表したのが図7中の黒三角であり,
この点は曲線の下,つまりSOAにあるので素子は破壊
されずにすむ。よって図6の場合と比較して約3倍もの
電流を流すことが可能となる。
この点は曲線の下,つまりSOAにあるので素子は破壊
されずにすむ。よって図6の場合と比較して約3倍もの
電流を流すことが可能となる。
【0054】図7中の黒丸と黒三角はアノード電圧が同
等という条件であるから,素子領域1に流すことができ
る電流が大きい黒三角のほう,すなわち図5のように低
キャリア濃度部分3bを設けた構造のほうがSOAが広
いということになる。従って,本実施形態によればSO
Aを向上させた電力用半導体素子を得ることができる。
等という条件であるから,素子領域1に流すことができ
る電流が大きい黒三角のほう,すなわち図5のように低
キャリア濃度部分3bを設けた構造のほうがSOAが広
いということになる。従って,本実施形態によればSO
Aを向上させた電力用半導体素子を得ることができる。
【0055】ここで,拡散長Lが400μmであるとき
のxの好ましい範囲について付言しておく。上述したよ
うに(1/2)L≦x≦2Lが好ましい範囲であるから
L=400μmの場合には200μm≦x≦800μm
が好ましい範囲ということになる。
のxの好ましい範囲について付言しておく。上述したよ
うに(1/2)L≦x≦2Lが好ましい範囲であるから
L=400μmの場合には200μm≦x≦800μm
が好ましい範囲ということになる。
【0056】なお本実施形態においては,図3に対応す
る図8や,図4に対応する図9のように,素子表面のn
型エミッタ層8間に,寄生サイリスタのラッチアップを
防止するためのp型コンタクト層14を設けてもよい。
もちろんp型コンタクト層14の導電型はp型ベース層
7と同じであるから,p型コンタクト層14はp型ベー
ス層7の一部であるという呼び方も可能である。従って
図4において説明したp型ベース層7,n型エミッタ層
8の面積の割合b/aは,p型コンタクト層14,n型
エミッタ層8の面積の割合b/aと読み換えてよい。
る図8や,図4に対応する図9のように,素子表面のn
型エミッタ層8間に,寄生サイリスタのラッチアップを
防止するためのp型コンタクト層14を設けてもよい。
もちろんp型コンタクト層14の導電型はp型ベース層
7と同じであるから,p型コンタクト層14はp型ベー
ス層7の一部であるという呼び方も可能である。従って
図4において説明したp型ベース層7,n型エミッタ層
8の面積の割合b/aは,p型コンタクト層14,n型
エミッタ層8の面積の割合b/aと読み換えてよい。
【0057】(第2の実施の形態)図10に本発明の第
2の実施形態に係る電力用半導体素子の素子領域1にお
ける一部断面図を示す。図中,図1〜4と同一の部分お
よび相似する部分には同一符号を付けてあり詳細な説明
は省略し,以下同様とする。この素子の素子全体の平面
図は図1とほぼ同等な形状をとる。
2の実施形態に係る電力用半導体素子の素子領域1にお
ける一部断面図を示す。図中,図1〜4と同一の部分お
よび相似する部分には同一符号を付けてあり詳細な説明
は省略し,以下同様とする。この素子の素子全体の平面
図は図1とほぼ同等な形状をとる。
【0058】この素子が図1〜4の素子と最も異なる点
は,埋め込み型絶縁ゲート構造ではなく,プレーナ型絶
縁ゲート構造を採用している点にある。すなわち,n型
エミッタ層8とn型ベース層6とに挟まれたp型ベース
層7上に接して設けられたゲート絶縁膜11上にゲート
電極12が形成されている。なお図では示していない
が,カソード電極10は当然のことながらp型ベース層
7にもコンタクトしている。
は,埋め込み型絶縁ゲート構造ではなく,プレーナ型絶
縁ゲート構造を採用している点にある。すなわち,n型
エミッタ層8とn型ベース層6とに挟まれたp型ベース
層7上に接して設けられたゲート絶縁膜11上にゲート
電極12が形成されている。なお図では示していない
が,カソード電極10は当然のことながらp型ベース層
7にもコンタクトしている。
【0059】この素子の素子領域1中の高キャリア濃度
部分3aにおける模式的な一部平面図を図11に示す。
図11では図8,図9の場合と同様に,n型エミッタ層
8間にp型コンタクト層14が形成された構成となって
いる。
部分3aにおける模式的な一部平面図を図11に示す。
図11では図8,図9の場合と同様に,n型エミッタ層
8間にp型コンタクト層14が形成された構成となって
いる。
【0060】また,図中のLg で示す長さはn型ベース
層6を介して隣合うn型エミッタ層8間の距離である。
この素子において低キャリア濃度部分3bを形成する手
段を,以下の図12〜15に示す模式的な一部平面図に
よって説明する。
層6を介して隣合うn型エミッタ層8間の距離である。
この素子において低キャリア濃度部分3bを形成する手
段を,以下の図12〜15に示す模式的な一部平面図に
よって説明する。
【0061】まず図12においては,図11に示す高キ
ャリア濃度部分3aよりもLg を小さくすることにより
キャリア濃度の低下を図っている。この素子の場合,p
型エミッタ層4からの正孔電流の一部はゲート絶縁膜1
1直下のn型ベース層6を通ってp型ベース層7に流れ
込み,n型エミッタ層8の下を通ってカソード電極10
に抜けていく経路をとる。n型ベース層6は高抵抗であ
るから,ゲート絶縁膜11直下のn型ベース層6の幅が
広ければ,この部分を流れる正孔電流が受ける抵抗は大
きくなり,p型ベース層7に流れ込みにくくなる。従っ
て幅を狭くすれば,この部分を流れる正孔電流がp型ベ
ース層7に流れ込みやすくなり,その結果,カソード電
極10に抜けていく正孔電流の量が増大し,キャリア濃
度が低くなる。
ャリア濃度部分3aよりもLg を小さくすることにより
キャリア濃度の低下を図っている。この素子の場合,p
型エミッタ層4からの正孔電流の一部はゲート絶縁膜1
1直下のn型ベース層6を通ってp型ベース層7に流れ
込み,n型エミッタ層8の下を通ってカソード電極10
に抜けていく経路をとる。n型ベース層6は高抵抗であ
るから,ゲート絶縁膜11直下のn型ベース層6の幅が
広ければ,この部分を流れる正孔電流が受ける抵抗は大
きくなり,p型ベース層7に流れ込みにくくなる。従っ
て幅を狭くすれば,この部分を流れる正孔電流がp型ベ
ース層7に流れ込みやすくなり,その結果,カソード電
極10に抜けていく正孔電流の量が増大し,キャリア濃
度が低くなる。
【0062】つまり,n型ベース層6を介して隣合うn
型エミッタ層8間の距離Lg が高キャリア濃度部分3a
でdである場合,低濃度キャリア部分3bではLg がd
よりも小さくなるよう設計することにより,キャリア濃
度を低くすることができる。
型エミッタ層8間の距離Lg が高キャリア濃度部分3a
でdである場合,低濃度キャリア部分3bではLg がd
よりも小さくなるよう設計することにより,キャリア濃
度を低くすることができる。
【0063】なお,より好ましいのは低キャリア濃度部
分3bでd/2以下の場合である。これは,d/2の場
合にSOA向上の効果が顕著になるからである。次に図
13であるが,これは図9と同様に,素子表面における
p型コンタクト層14,n型エミッタ層8の面積の割合
を変化させて,キャリア濃度の低減を図ったものであ
る。
分3bでd/2以下の場合である。これは,d/2の場
合にSOA向上の効果が顕著になるからである。次に図
13であるが,これは図9と同様に,素子表面における
p型コンタクト層14,n型エミッタ層8の面積の割合
を変化させて,キャリア濃度の低減を図ったものであ
る。
【0064】また図14は図13の変形例であり,p型
コンタクト層14がn型エミッタ層8に囲まれた例であ
る。さらに低キャリア濃度部分3bにおいて,図15に
示すようにn型エミッタ層をなくし,p型コンタクト層
14のみとしてもよい。
コンタクト層14がn型エミッタ層8に囲まれた例であ
る。さらに低キャリア濃度部分3bにおいて,図15に
示すようにn型エミッタ層をなくし,p型コンタクト層
14のみとしてもよい。
【0065】図12〜15のような手段を用いて低キャ
リア濃度部分3bを形成することにより,本実施形態に
おいても第1の実施形態と同様にSOAを向上させた電
力用半導体素子を得ることが可能となる。
リア濃度部分3bを形成することにより,本実施形態に
おいても第1の実施形態と同様にSOAを向上させた電
力用半導体素子を得ることが可能となる。
【0066】以上,本発明の実施の形態を説明したが,
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。以
上の実施形態ではn型バッファ層5を設けたが,n型バ
ッファ層を設けずにp型エミッタ層4上に直接n型ベー
ス層6を形成してもよい。また以上の実施形態の導電型
を逆にしてもよい。その他,本発明はその要旨を逸脱し
ない範囲で種々の変形が可能である。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではない。以
上の実施形態ではn型バッファ層5を設けたが,n型バ
ッファ層を設けずにp型エミッタ層4上に直接n型ベー
ス層6を形成してもよい。また以上の実施形態の導電型
を逆にしてもよい。その他,本発明はその要旨を逸脱し
ない範囲で種々の変形が可能である。
【0067】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば,S
OAを向上させた電力用半導体素子を提供することが可
能となる。
OAを向上させた電力用半導体素子を提供することが可
能となる。
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子の模式的平面図。
素子の模式的平面図。
【図2】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
【図3】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
【図4】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
【図5】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子のキャリア分布図。
素子のキャリア分布図。
【図6】 従来の電力用半導体素子のキャリア分布図。
【図7】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子のSOAを示す図。
素子のSOAを示す図。
【図8】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
【図9】 本発明の第1の実施形態に係る電力用半導体
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
素子における素子領域のの一部斜視断面図。
【図10】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の一部断面図。
体素子における素子領域の一部断面図。
【図11】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
【図12】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
【図13】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
【図14】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
【図15】 本発明の第2の実施形態に係る電力用半導
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
体素子における素子領域の模式的な一部平面図。
【図16】 従来の電力用半導体素子の模式的平面図。
【図17】 従来の電力用半導体素子における素子領域
の一部斜視断面図。
の一部斜視断面図。
1…素子領域 2…リサーフ領域 3a…高キャリア濃度部分 3b…低キャリア濃度部分 4…p型エミッタ層 5…n型バッファ層 6…n型ベース層 7…p型ベース層 8…n型エミッタ層 9…アノード電極 10…カソード電極 11…ゲート絶縁膜 12…ゲート電極 13…層間絶縁膜 14…p型コンタクト層
Claims (6)
- 【請求項1】 電流を流すための素子領域と,この素子
領域の耐圧を持たせるために前記素子領域の周囲に形成
されたリサーフ領域とを備えた電力用半導体素子におい
て,オン状態での前記素子領域内のキャリア濃度が前記
素子領域の外周部で前記素子領域の他の部分よりも低濃
度となる部分を有することを特徴とする電力用半導体素
子。 - 【請求項2】 電流を流すための素子領域と,この素子
領域の耐圧を持たせるために前記素子領域の周囲に形成
されたリサーフ領域とを備えた電力用半導体素子におい
て,オン状態での前記素子領域内のキャリア濃度が前記
素子領域の外周部における(1/2)L≦x≦2L(但
しxはリサーフ領域からの距離,Lはキャリアの拡散
長)の範囲で前記素子領域の他の部分よりも低濃度とな
る部分を有することを特徴とする電力用半導体素子。 - 【請求項3】 前記素子領域が,第1導電型エミッタ層
と,この第1導電型エミッタ層上に形成された高抵抗の
第2導電型ベース層と,この第2導電型ベース層の表面
に形成された第1導電型ベース層と,この第1導電型ベ
ース層の表面に選択的に形成された第2導電型エミッタ
層と,前記第2導電型ベース層と前記第2導電型エミッ
タ層とに挟まれた前記第1導電型ベース層にチャネル領
域を形成するようにゲート絶縁膜を介して形成されたゲ
ート電極と,前記第1導電型エミッタ層に設けられた第
1の主電極と,前記第2導電型エミッタ層および前記第
1導電型ベース層に設けられた第2の主電極とを備えて
なることを特徴とする請求項1,2記載の電力用半導体
素子。 - 【請求項4】 素子表面における前記第2導電型エミッ
タ層/前記第1導電型ベース層の面積の割合が,前記素
子領域の他の部分ではb/aであり,前記外周部ではb
/aよりも小さいことを特徴とする請求項3記載の電力
用半導体素子。 - 【請求項5】 前記ゲート電極が前記第2導電型ベース
層に達する深さに形成された複数の溝内に前記ゲート絶
縁膜を介して埋め込み形成されており,前記溝間の領域
に形成される前記第2の主電極が,前記素子領域の他の
部分ではc個の前記溝間領域のうち1個形成されてお
り,前記外周部では(c−1)個以下の溝間領域のうち
1個形成されていることを特徴とする請求項3記載の電
力用半導体素子。 - 【請求項6】 前記ゲート電極が前記第2導電型ベース
層と前記第2導電型エミッタ層とに挟まれた前記第1導
電型ベース層上に前記ゲート絶縁膜を介して形成されて
おり,前記第2導電型ベース層を介して隣合う前記第2
導電型エミッタ層間の距離が,前記素子領域の他の部分
ではdであり,前記外周部ではdよりも小さいことを特
徴とする請求項3記載の電力用半導体素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5660996A JPH09246549A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電力用半導体素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5660996A JPH09246549A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電力用半導体素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09246549A true JPH09246549A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=13031997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5660996A Pending JPH09246549A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電力用半導体素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09246549A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001015738A (ja) * | 1999-06-29 | 2001-01-19 | Toshiba Corp | 半導体装置 |
US6476458B2 (en) | 2000-11-29 | 2002-11-05 | Denso Corporation | Semiconductor device capable of enhancing a withstand voltage at a peripheral region around an element in comparison with a withstand voltage at the element |
JP2004158868A (ja) * | 2004-01-05 | 2004-06-03 | Toshiba Corp | 半導体装置および半導体装置の製造方法 |
CN102412266A (zh) * | 2011-10-13 | 2012-04-11 | 上海华虹Nec电子有限公司 | 提高soa能力的功率器件结构及其制造方法 |
JP2014229798A (ja) * | 2013-05-23 | 2014-12-08 | トヨタ自動車株式会社 | 半導体装置 |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP5660996A patent/JPH09246549A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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