JPH09246010A - 導電性ポリマ - Google Patents
導電性ポリマInfo
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- JPH09246010A JPH09246010A JP8049934A JP4993496A JPH09246010A JP H09246010 A JPH09246010 A JP H09246010A JP 8049934 A JP8049934 A JP 8049934A JP 4993496 A JP4993496 A JP 4993496A JP H09246010 A JPH09246010 A JP H09246010A
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- JP
- Japan
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- resistance value
- particles
- polymer
- conductive
- conductive particles
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- Conductive Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 過電流保護素子として各種電気電子機器の短
絡等による過電流に対する回路保護に使用する、導電性
ポリマにおいて、回路が過電流から解放された時の素子
の抵抗値の復帰性がよい、信頼性の高いものを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 結晶性ポリマと、この結晶性ポリマに分
散された比抵抗値1×10-4Ω・cm以下からなる金属
粒子を30容量%以上充填し、導電性粒子の形状は球状
粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペクト比5以
上であるものである。
絡等による過電流に対する回路保護に使用する、導電性
ポリマにおいて、回路が過電流から解放された時の素子
の抵抗値の復帰性がよい、信頼性の高いものを提供する
ことを目的とする。 【解決手段】 結晶性ポリマと、この結晶性ポリマに分
散された比抵抗値1×10-4Ω・cm以下からなる金属
粒子を30容量%以上充填し、導電性粒子の形状は球状
粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペクト比5以
上であるものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電気電子機器
の短絡等による過電流に対する回路保護のためのPTC
(Positive Temperature Coe
fficient=正の温度係数をもつ)特性を有する
導電性ポリマに関するものである。
の短絡等による過電流に対する回路保護のためのPTC
(Positive Temperature Coe
fficient=正の温度係数をもつ)特性を有する
導電性ポリマに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、PTC特性を有する導電性ポリマ
(以下、「ポリマPTC」と記す)は、ある温度で急激
に抵抗値が増大する特性を示し、その構成は、結晶化度
が少なくとも10%である結晶性ポリマに、比表面積の
小さいカーボンブラック等の導電性粒子が分散されてい
る混合物であることは既知である。そして、PTC特性
を有する原因として、結晶性ポリマの融点における急激
な熱膨張により、充填されている導電性粒子間の導電パ
スが切断され、抵抗上昇桁数が大きいPTC特性が得ら
れるものである。
(以下、「ポリマPTC」と記す)は、ある温度で急激
に抵抗値が増大する特性を示し、その構成は、結晶化度
が少なくとも10%である結晶性ポリマに、比表面積の
小さいカーボンブラック等の導電性粒子が分散されてい
る混合物であることは既知である。そして、PTC特性
を有する原因として、結晶性ポリマの融点における急激
な熱膨張により、充填されている導電性粒子間の導電パ
スが切断され、抵抗上昇桁数が大きいPTC特性が得ら
れるものである。
【0003】以下、従来のポリマPTCとして、米国特
許第4237441号に、導電性粒子として平均粒径D
(nm)が20〜150nmで表面積S(m2/g)と
の比S/Dが10以下の表面積を有するカーボンブラッ
クを、常温での比抵抗値が0.5〜5Ω・cm、抵抗上
昇桁数が大きい(3〜6桁)PTC特性を有するポリマ
PTCが得られる導電性粒子が開示されている。この導
電性粒子を用いて、高密度ポリエチレンを47重量%、
平均粒径90nm、比表面積24m2/gのカーボンブ
ラックを53重量%の混合物で作製した過電流保護素子
サンプルNo.Dの抵抗温度特性を図6に示す。
許第4237441号に、導電性粒子として平均粒径D
(nm)が20〜150nmで表面積S(m2/g)と
の比S/Dが10以下の表面積を有するカーボンブラッ
クを、常温での比抵抗値が0.5〜5Ω・cm、抵抗上
昇桁数が大きい(3〜6桁)PTC特性を有するポリマ
PTCが得られる導電性粒子が開示されている。この導
電性粒子を用いて、高密度ポリエチレンを47重量%、
平均粒径90nm、比表面積24m2/gのカーボンブ
ラックを53重量%の混合物で作製した過電流保護素子
サンプルNo.Dの抵抗温度特性を図6に示す。
【0004】また、米国特許第4545926号には、
導電性粒子としてニッケル粒子10容量%以上の金属粒
子とカーボンブラック4容量%以上の非金属粒子を使用
すれば、抵抗上昇桁数が大きいポリマPTCが得られる
ことが開示されている。この導電性粒子を用いて、高密
度ポリエチレンを52.3容量%、ニッケル35.8容
量%、カーボンブラック11.9容量%の混合物で作製
した過電流保護素子サンプルNo.Eの抵抗温度特性を
図7に示す。
導電性粒子としてニッケル粒子10容量%以上の金属粒
子とカーボンブラック4容量%以上の非金属粒子を使用
すれば、抵抗上昇桁数が大きいポリマPTCが得られる
ことが開示されている。この導電性粒子を用いて、高密
度ポリエチレンを52.3容量%、ニッケル35.8容
量%、カーボンブラック11.9容量%の混合物で作製
した過電流保護素子サンプルNo.Eの抵抗温度特性を
図7に示す。
【0005】また、特開平4−167501号に、導電
性粒子として圧縮抵抗値が0.05Ω・cm以下のサー
マル系のカーボンブラックまたはメソカーボンマイクロ
ビーズを使用すれば、抵抗上昇桁数が大きい(5桁以
上)PTC特性を有するポリマPTCが得られることが
開示されている。この導電性粒子を用いて、高密度ポリ
エチレンを25重量%、平均粒径350nm、比表面積
6m2/gのカーボンブラック75重量%の混合物で作
製した過電流保護素子サンプルNo.Fの抵抗温度特性
を図8に示す。
性粒子として圧縮抵抗値が0.05Ω・cm以下のサー
マル系のカーボンブラックまたはメソカーボンマイクロ
ビーズを使用すれば、抵抗上昇桁数が大きい(5桁以
上)PTC特性を有するポリマPTCが得られることが
開示されている。この導電性粒子を用いて、高密度ポリ
エチレンを25重量%、平均粒径350nm、比表面積
6m2/gのカーボンブラック75重量%の混合物で作
製した過電流保護素子サンプルNo.Fの抵抗温度特性
を図8に示す。
【0006】また、特開平5−47503号に、導電性
粒子としてスパイク状の突起を有する導電性粒子が鎖状
に連結された構造の粒子を使用すれば、常温での比抵抗
値が低く(1Ω・cm以下)、かつ抵抗上昇桁数が大き
い(7桁以上)PTC特性を有するポリマPTCが得ら
れることが開示されている。この導電性粒子を用いて高
密度ポリエチレンを62.5重量%、平均粒径3〜7μ
m、比表面積0.34〜0.44m2/gのスパイク状
の突起を有する粒子が鎖状につながったニッケル粒子3
7.5重量%の混合物で作製した過電流保護素子サンプ
ルNo.Gの抵抗温度特性を図9に示す。
粒子としてスパイク状の突起を有する導電性粒子が鎖状
に連結された構造の粒子を使用すれば、常温での比抵抗
値が低く(1Ω・cm以下)、かつ抵抗上昇桁数が大き
い(7桁以上)PTC特性を有するポリマPTCが得ら
れることが開示されている。この導電性粒子を用いて高
密度ポリエチレンを62.5重量%、平均粒径3〜7μ
m、比表面積0.34〜0.44m2/gのスパイク状
の突起を有する粒子が鎖状につながったニッケル粒子3
7.5重量%の混合物で作製した過電流保護素子サンプ
ルNo.Gの抵抗温度特性を図9に示す。
【0007】図6〜9に明らかなように、PTC特性の
抵抗上昇桁数は、サンプルNo.D、E、F、Gの順
に、5.8桁、7.2桁、4.2桁、7.8桁であっ
た。
抵抗上昇桁数は、サンプルNo.D、E、F、Gの順
に、5.8桁、7.2桁、4.2桁、7.8桁であっ
た。
【0008】また、常温(25℃)での比抵抗値は、サ
ンプルNo.D、E、F、Gの順に、1.3Ω・cm、
0.081Ω・cm、0.27Ω・cm、0.47Ω・
cmであった。
ンプルNo.D、E、F、Gの順に、1.3Ω・cm、
0.081Ω・cm、0.27Ω・cm、0.47Ω・
cmであった。
【0009】また、抵抗温度測定において抵抗値が増大
する温度(150℃)まで上昇させ続けて常温まで下降
させた時の常温での比抵抗値は、サンプルNo.D、
E、F、Gの順に、2.1Ω・cm、0.80Ω・c
m、0.55Ω・cm、10.1Ω・cmであった。
する温度(150℃)まで上昇させ続けて常温まで下降
させた時の常温での比抵抗値は、サンプルNo.D、
E、F、Gの順に、2.1Ω・cm、0.80Ω・c
m、0.55Ω・cm、10.1Ω・cmであった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成においては、導電性粒子が比表面積の小さいカ
ーボンブラックの場合、PTC特性の抵抗上昇を得るこ
とができるが、常温での比抵抗値が0.5Ω・cm以上
になり、低抵抗の保護素子の製造が困難であるという課
題を有していた。
来の構成においては、導電性粒子が比表面積の小さいカ
ーボンブラックの場合、PTC特性の抵抗上昇を得るこ
とができるが、常温での比抵抗値が0.5Ω・cm以上
になり、低抵抗の保護素子の製造が困難であるという課
題を有していた。
【0011】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、抵抗値の復帰性が優れた、信頼性に優れた保護素子
を提供することを目的とするものである。
で、抵抗値の復帰性が優れた、信頼性に優れた保護素子
を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、導電性粒子の形状は球状粒子が直鎖状また
は樹枝状につながりアスペクト比が5以上であるもので
ある。
に本発明は、導電性粒子の形状は球状粒子が直鎖状また
は樹枝状につながりアスペクト比が5以上であるもので
ある。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1記載の発明は、
結晶性ポリマと、前記結晶性ポリマに分散された導電性
粒子からなる導電性ポリマにおいて、前記導電性粒子の
形状は球状粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペ
クト比が5以上であるものである。
結晶性ポリマと、前記結晶性ポリマに分散された導電性
粒子からなる導電性ポリマにおいて、前記導電性粒子の
形状は球状粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペ
クト比が5以上であるものである。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明の導電性粒子は、比抵抗値1×10-4Ω・cm
以下からなる金属粒子でかつ30容量%以上充填される
とともに前記導電性ポリマの常温での比抵抗値が0.5
Ω・cm以下であるものである。
載の発明の導電性粒子は、比抵抗値1×10-4Ω・cm
以下からなる金属粒子でかつ30容量%以上充填される
とともに前記導電性ポリマの常温での比抵抗値が0.5
Ω・cm以下であるものである。
【0015】本発明の実施の形態は、結晶性ポリマと、
前記結晶性ポリマに分散されたポリマPTCの比抵抗値
1×10-4Ω・cm以下からなる金属粒子を30容量%
以上充填し、導電性粒子の形状は球状粒子が直鎖状また
は樹枝状につながりアスペクト比5以上であるものであ
る。
前記結晶性ポリマに分散されたポリマPTCの比抵抗値
1×10-4Ω・cm以下からなる金属粒子を30容量%
以上充填し、導電性粒子の形状は球状粒子が直鎖状また
は樹枝状につながりアスペクト比5以上であるものであ
る。
【0016】この構成により、比抵抗値1×10-4Ω・
cm以下からなる金属粒子を30容量%以上充填してい
るため、常温(平常状態)で比抵抗値が0.5Ω・cm
以下であり、かつ抵抗上昇桁数が7桁以上のPTC特性
を有する優れた特性を示すものである。さらに、導電性
粒子の形状は球状粒子が直鎖状または樹枝状につながり
アスペクト比5以上である金属粒子を30容量%以上充
填しているため、導電性粒子はポリマ中で大きく移動す
ることがないため、抵抗値の復帰性が優れたPTC特性
を有する優れた特性を示すものである。
cm以下からなる金属粒子を30容量%以上充填してい
るため、常温(平常状態)で比抵抗値が0.5Ω・cm
以下であり、かつ抵抗上昇桁数が7桁以上のPTC特性
を有する優れた特性を示すものである。さらに、導電性
粒子の形状は球状粒子が直鎖状または樹枝状につながり
アスペクト比5以上である金属粒子を30容量%以上充
填しているため、導電性粒子はポリマ中で大きく移動す
ることがないため、抵抗値の復帰性が優れたPTC特性
を有する優れた特性を示すものである。
【0017】このため、本発明の構成にかかるPTC特
性を用いた保護素子は、大きい遮断電流値を遮断でき、
かつ抵抗値復帰の信頼性に優れ、さらに従来より小型で
定格電流値が大きい保護素子が提供できる。
性を用いた保護素子は、大きい遮断電流値を遮断でき、
かつ抵抗値復帰の信頼性に優れ、さらに従来より小型で
定格電流値が大きい保護素子が提供できる。
【0018】
(実施例1)以下、本発明の実施例1について説明す
る。
る。
【0019】まず、結晶化度70〜90%の高密度ポリ
エチレンを61容量%と球形の平均粒径0.8μm、比
表面積2m2/g、球状粒子が直鎖状につながりアスペ
クト比約50のカーボニル法で製造した比抵抗値6.8
4×10-6Ω・cmのニッケル粒子を39容量%を、ヒ
ータで150℃に加熱した2本ロールにて20分間混合
する。この時の直鎖状あるいは樹枝状の導電性粒子のア
スペクト比の概念図を図4に示す。図4中の長さXとX
に直交する長さYの比をアスペクト比とする。
エチレンを61容量%と球形の平均粒径0.8μm、比
表面積2m2/g、球状粒子が直鎖状につながりアスペ
クト比約50のカーボニル法で製造した比抵抗値6.8
4×10-6Ω・cmのニッケル粒子を39容量%を、ヒ
ータで150℃に加熱した2本ロールにて20分間混合
する。この時の直鎖状あるいは樹枝状の導電性粒子のア
スペクト比の概念図を図4に示す。図4中の長さXとX
に直交する長さYの比をアスペクト比とする。
【0020】次に、前工程で得られた混合物を2本ロー
ルからシート状で取り出し冷却した後、150×150
mmのシート状に切断する。
ルからシート状で取り出し冷却した後、150×150
mmのシート状に切断する。
【0021】次に、前工程で得られたシートを電極とな
る25μm厚のニッケル電解箔で両側からはさみ、19
0℃、70kg/cm2の圧力で1分間加熱加圧成形し
て、厚み0.5mmの電極付き平板にした。この試料を
電子線照射装置内で一方から10Mrad照射し、つい
で、他方から10Mrad照射し、高密度ポリエチレン
に放射線架橋を施した後、2×2mmの試料に切り出
す。
る25μm厚のニッケル電解箔で両側からはさみ、19
0℃、70kg/cm2の圧力で1分間加熱加圧成形し
て、厚み0.5mmの電極付き平板にした。この試料を
電子線照射装置内で一方から10Mrad照射し、つい
で、他方から10Mrad照射し、高密度ポリエチレン
に放射線架橋を施した後、2×2mmの試料に切り出
す。
【0022】最後に、この試料に各電極のニッケル箔に
リード端子をはんだ接合し過電流保護素子を作製するも
のである。この保護素子サンプルNo.Aを恒温試験槽
にて測定した抵抗温度曲線を図1に示す。
リード端子をはんだ接合し過電流保護素子を作製するも
のである。この保護素子サンプルNo.Aを恒温試験槽
にて測定した抵抗温度曲線を図1に示す。
【0023】(実施例2)以下、本発明の実施例2につ
いて説明する。
いて説明する。
【0024】実施例1と相違するのは、結晶化度70〜
90%の高密度ポリエチレンを64容量%と球形の平均
粒径8μm、比表面積4m2/g、球状粒子が樹枝状に
つながりアスペクト比約6の電解法で製造した比抵抗値
1.67×10-6Ω・cmの銅粉を36容量%の混合物
とするものである。この保護素子サンプルNo.Bの抵
抗温度曲線を図2に示す。
90%の高密度ポリエチレンを64容量%と球形の平均
粒径8μm、比表面積4m2/g、球状粒子が樹枝状に
つながりアスペクト比約6の電解法で製造した比抵抗値
1.67×10-6Ω・cmの銅粉を36容量%の混合物
とするものである。この保護素子サンプルNo.Bの抵
抗温度曲線を図2に示す。
【0025】(比較例1)以下、比較例について説明す
る。
る。
【0026】結晶化度70〜90%の高密度ポリエチレ
ンを76容量%と前述実施例1と同じニッケル粒子を2
4容量%の混合物を前述実施例1と同様の製造方法で、
保護素子を作製した。この保護素子サンプルNo.Cの
抵抗温度曲線を図3に示す。
ンを76容量%と前述実施例1と同じニッケル粒子を2
4容量%の混合物を前述実施例1と同様の製造方法で、
保護素子を作製した。この保護素子サンプルNo.Cの
抵抗温度曲線を図3に示す。
【0027】PTC特性の抵抗上昇桁数は、サンプルN
o.A、B、Cの順に、8.3桁、7.2桁、7.8桁
であった。
o.A、B、Cの順に、8.3桁、7.2桁、7.8桁
であった。
【0028】また、常温での比抵抗値は、サンプルN
o.A、B、Cの順に、0.067Ω・cm、0.21
Ω・cm、1.1Ω・cmであった。
o.A、B、Cの順に、0.067Ω・cm、0.21
Ω・cm、1.1Ω・cmであった。
【0029】また、抵抗温度測定において抵抗値が増大
する温度(150℃)まで上昇させ続けて常温まで下降
させた時の常温での比抵抗値は、サンプルNo.A、
B、Cの順に、0.10Ω・cm、0.35Ω・cm、
2.0Ω・cmであった。
する温度(150℃)まで上昇させ続けて常温まで下降
させた時の常温での比抵抗値は、サンプルNo.A、
B、Cの順に、0.10Ω・cm、0.35Ω・cm、
2.0Ω・cmであった。
【0030】PTC特性の抵抗上昇桁数は、サンプルN
o.A、B、Cとも7桁以上あるため大きい過電流を遮
断することができ、さらに、サンプルNo.A、Bのよ
うに導電性粒子の充填量が30容量%以上ある場合、常
温での比抵抗値は0.5Ω・cm以下であるため、厚み
が従来と同じ0.5mmであると、電極の表面積が2×
2mmで従来の約1/5以下の面積においても、1Ω以
下の保護素子が得られた。また、導電性粒子の形状は球
状粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペクト比5
以上であるため、PTC特性発生後(抵抗温度測定にお
いて抵抗値が増大する温度まで上昇させた後の常温の比
抵抗値)と初期抵抗値の比較においても、2倍以内であ
ったため、繰り返しの使用も可能である。
o.A、B、Cとも7桁以上あるため大きい過電流を遮
断することができ、さらに、サンプルNo.A、Bのよ
うに導電性粒子の充填量が30容量%以上ある場合、常
温での比抵抗値は0.5Ω・cm以下であるため、厚み
が従来と同じ0.5mmであると、電極の表面積が2×
2mmで従来の約1/5以下の面積においても、1Ω以
下の保護素子が得られた。また、導電性粒子の形状は球
状粒子が直鎖状または樹枝状につながりアスペクト比5
以上であるため、PTC特性発生後(抵抗温度測定にお
いて抵抗値が増大する温度まで上昇させた後の常温の比
抵抗値)と初期抵抗値の比較においても、2倍以内であ
ったため、繰り返しの使用も可能である。
【0031】また、本実施例のサンプルNo.Aに不動
作(ポリマPTCの抵抗値が増大しない)電流5A、お
よび動作(ポリマPTCの抵抗値が増大する)電流10
0Aを通電した時の電流減衰特性(電流−時間特性)を
図5に示す。サンプルNo.Aの保護素子は、5Aを印
加した時は電流減衰せず通電でき、100A印加した場
合は、0.2ミリ秒で電流減衰した。この特性より本発
明のポリマPTCを用いた保護素子は、常温の抵抗値が
小さいため、大きい電流(5A)を通電できた。さら
に、PTC特性の抵抗上昇桁数が大きい(8桁)ため、
大きい過電流(100A)を短時間で遮断できた。
作(ポリマPTCの抵抗値が増大しない)電流5A、お
よび動作(ポリマPTCの抵抗値が増大する)電流10
0Aを通電した時の電流減衰特性(電流−時間特性)を
図5に示す。サンプルNo.Aの保護素子は、5Aを印
加した時は電流減衰せず通電でき、100A印加した場
合は、0.2ミリ秒で電流減衰した。この特性より本発
明のポリマPTCを用いた保護素子は、常温の抵抗値が
小さいため、大きい電流(5A)を通電できた。さら
に、PTC特性の抵抗上昇桁数が大きい(8桁)ため、
大きい過電流(100A)を短時間で遮断できた。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明は、回路が過電流か
ら解放された時の保護素子の抵抗値の復帰性がよいた
め、信頼性の高い導電性ポリマを提供できる。
ら解放された時の保護素子の抵抗値の復帰性がよいた
め、信頼性の高い導電性ポリマを提供できる。
【図1】本発明の実施例1の抵抗温度曲線を示す図
【図2】同実施例2の抵抗温度曲線を示す図
【図3】同比較例の抵抗温度曲線を示す図
【図4】同要部である導電性粒子のアスペクト比の概念
を示す図
を示す図
【図5】同実施例1の電流時間特性を示す図
【図6】従来例の抵抗温度曲線を示す図
【図7】同抵抗温度曲線を示す図
【図8】同抵抗温度曲線を示す図
【図9】同抵抗温度曲線を示す図
Claims (2)
- 【請求項1】 結晶性ポリマと、前記結晶性ポリマに分
散された導電性粒子からなる導電性ポリマにおいて、前
記導電性粒子の形状は球状粒子が直鎖状または樹枝状に
つながりアスペクト比が5以上である導電性ポリマ。 - 【請求項2】 導電性粒子は、比抵抗値1×10-4Ω・
cm以下からなる金属粒子でかつ30容量%以上充填さ
れるとともに前記導電性ポリマの常温での比抵抗値が
0.5Ω・cm以下である請求項1記載の導電性ポリ
マ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049934A JPH09246010A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 導電性ポリマ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8049934A JPH09246010A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 導電性ポリマ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09246010A true JPH09246010A (ja) | 1997-09-19 |
Family
ID=12844858
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8049934A Pending JPH09246010A (ja) | 1996-03-07 | 1996-03-07 | 導電性ポリマ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09246010A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7384578B2 (en) | 2002-09-04 | 2008-06-10 | Chisso Corporation | Modified electroconductive polymer material and method for preparation thereof |
-
1996
- 1996-03-07 JP JP8049934A patent/JPH09246010A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7384578B2 (en) | 2002-09-04 | 2008-06-10 | Chisso Corporation | Modified electroconductive polymer material and method for preparation thereof |
US7645401B2 (en) | 2002-09-04 | 2010-01-12 | Chisso Corporation | Modified electroconductive polymer material and polymer film |
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