JPH09244229A - 感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法 - Google Patents

感光性組成物及びそれを用いたパターン形成方法

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JPH09244229A
JPH09244229A JP8050218A JP5021896A JPH09244229A JP H09244229 A JPH09244229 A JP H09244229A JP 8050218 A JP8050218 A JP 8050218A JP 5021896 A JP5021896 A JP 5021896A JP H09244229 A JPH09244229 A JP H09244229A
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JP
Japan
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group
acid
compound
photosensitive composition
hydrocarbon group
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JP8050218A
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Inventor
Yoshihito Kobayashi
嘉仁 小林
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】分光スペクトルで感度が測定可能な感光性組成
物、形成条件を設定可能で微細なパターン形成方法を提
供することを目的としている。 【解決手段】本発明の感光性組成物は、化学放射線の照
射により酸を発生し得る化合物と、酸により分解し得る
結合を少なくとも一つ有する化合物と、酸により分解し
分光スペクトルが変化する化合物とを含有している。ま
た、前記酸により分解し分光スペクトルが変化する化合
物は、次の化学式(1)で表されている。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、感光性組成物及
びそれを用いたパターン形成方法に係り、特に化学増幅
レジストの感度の測定及びその結果の利用に関する。
【0002】
【従来の技術】化学増幅レジストは、光照射により酸ま
たは強酸を発生する化合物(以下、光酸発生剤と記す)
の酸触媒反応を利用したもので、各種の微細な配線の形
成に用いられている。
【0003】化学増幅レジストを用いた配線の形成は一
般に次のように行われる。配線を形成する電子部品、例
えば半導体基板等の基板の表面に化学増幅レジストを塗
布する。その基板を形成したい配線の形状に露光する。
続いて加熱処理を行い、その後、現像し、配線の形状の
レジストを作成する。さらに、エッチング等によって所
望の形状の配線を形成する。以下、前記配線の形状のレ
ジスト及び前記所望の形状の配線をパターンと記す。
【0004】化学増幅レジストは、前記光酸発生剤と、
発生した酸により疎水性の基が分解し、親水性の物質に
変化する化合物を含む。前記化学増幅レジストの具体例
としては、ポリ(pーヒドロキシスチレン)の水酸基を
ブトキシカルボニル基でブロックしたポリマーと、オニ
ウム塩を含むポジ型レジスト、また、mークレゾールノ
ボラック樹脂とナフタレンー2ーカルボン酸ーターシャ
リ(tert)ーブチルエステルと、トリフェニルスル
ホニウム塩を含むポジ型レジスト、さらに2,2ービス
(4ーtertーブトキシカルボニルオキシフェニル)
プロパンやポリフタルアルデヒドとオニウム塩を含むポ
ジ型レジストなどが挙げられる。
【0005】前記光酸発生剤は、触媒として働くので、
微量でも効率よく反応し、レジスト膜深部まで十分に反
応が進行し、側面が急峻なレジストパターンを形成する
ことが可能となる。
【0006】前述した化学増幅型のレジストは下記の文
献に記述されている。1)H.Ito,C,G,Wil
son,J.M.J,Franchet,U.S.Pa
tent 4,491,628(1985)。
【0007】ポリ(pーヒドロキシスチレン)の水酸基
をブトキシカルボニル基で変成したポリマーと、光照射
により酸を発生する化合物であるオニウム塩とを含むポ
ジ型レジストが開示されている。2)M.J.O Br
ien,J.V.Crivello,SPIE Vo
l,920,Advances in Resist
Technology and Processin
g,p42,(1988)。
【0008】mークレゾールノボラック樹脂とナフタレ
ンー2ーカルボン酸ーターシャリーブチルエステルと、
光照射により酸を発生する化合物であるトリフェニルス
ルホニウム塩を含むポジ型レジストが開示されている。
3)H.Ito,SPIE Vol,920,Adva
nces in Resist Tecnology
and Processing,p33,(198
8)。
【0009】2, 2ービス(4ーターシャリブトキシカ
ルボニルオキシフェニル)プロパンやポリフタルアルデ
ヒド、光照射により酸を発生する化合物であるオニウム
塩を含むポジ型レジストが開示されている。
【0010】上記の化学増幅型レジストは高感度である
ので、パターン形成予定部の周囲で散乱光の影響を受
け、レジストパターンの寸法変化が発生するという不都
合があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記の不都合を解決す
るものとして、特願平06ー272276号の出願に
は、次のような化学増幅レジストが提案されている。こ
の化学増幅レジストは少なくとも感放射線組成物を含
む。
【0012】感放射線組成物は、光酸発生剤、酸により
分解し得る結合を少なくとも一つ有する化合物、必要に
応じて配合されるアルカリ可溶性重合体等を有機溶剤に
溶解し、濾過することにより調製される。光酸発生剤
は、感放射線組成物の固形分中に0.1〜30%、より
好ましくは0.3〜15重量%の範囲とすることが好ま
しい。この理由は、配合量が0.1重量%未満であると
十分な感光性特性を得ることが困難となり、配合量が3
0重量%を越えると均一な感放射線層を形成することが
困難になる恐れがある。
【0013】必要に応じて配合されるアルカリ可溶性重
合体は、アルカリ現像液に対する感放射線層の溶解速度
を調節してパターンの解像性を高める作用を有する。こ
のアルカリ可溶性重合体を配合する場合、前記酸により
分解し得る結合を少なくとも一つ有する化合物と前記ア
ルカリ可溶性重合体の合計重量を100重量部とした
時、その配合量を90重量部以下、好ましくは80重量
部以下にすることが望ましい。この理由は、前記アルカ
リ可溶性重合体の配合量が90重量部を越えると、露光
部と未露光部の溶解速度の差が小さくなり、パターン形
成における解像性が低下する恐れがある。
【0014】前記感放射線組成物に、必要に応じて、塗
膜改質剤としての界面活性剤、または反射防止剤として
の塗料を配合してもよい。感放射線組成物の主要成分で
ある酸を発生する化合物、酸で分解する化合物の一例と
して、それぞれ次の化学式(2)(3)で表される化合
物を挙げることができる。
【0015】
【化3】
【0016】
【化4】 また、アルカリ可溶性重合体の一例として次の化学式
(4)で表される化合物を挙げることができる。
【0017】
【化5】
【0018】その他の光酸発生剤としては、例えば次の
ようなものがある。ジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、
スルホニウム塩、ヨードニウム塩のCF3 SO3 - 、P
ーCH3 PHSO3 - 、PーNO2 PHSO3 - などの
塩、有機ハロゲン化合物、オルトキノンージアジドスル
ホニルクロリド等がある。その他、各種の公知化合物及
び混合物が用いられる。
【0019】また、その他の酸により分解し得る結合を
少なくとも一つ有する化合物は、酸により分解して現像
液に対する溶解性が変化するものならよい。例えば次の
ようなものがある。フェノール化合物のエステルまたは
エーテルが好適である。前記フェノール化合物として
は、例えばフェノール、グレゾール、キシレゾール、ビ
スフェノールA、ビスフェノールS、ヒドロキシベンゾ
フェノン、フェノールフタレイン、ポリビニルフェノー
ル、ノボラック樹脂等がある。これらのヒドロキシ基を
適当なエステル化剤またはエーテル化剤を用いてエステ
ル化またはエーテル化する。導入するエステルまたはエ
ーテルとしては、例えば、メチルエステル、エチルエス
テル、nープロピルエステル、イソプロピルエステル、
ターシャリ(tert)ーブチルエステル、nーブチル
エステル、イソブチルエステル、ベンジルエステル、テ
トラヒドロピラニルエーテル、ベンジルエーテル、メチ
ルエーテル、エチルエーテル、nープロピルエーテル、
イソプロピルエーテル、tertーブチルエーテル、ア
リルエーテル、メトキシメチルエーテル、pーブロモフ
ェナシフエーテル、トリメチルシリルエーテル、ベンジ
ルオキシカルボニルエーテル、tertーブトキシカル
ボニルエーテル、tertーブチルアセテート、4ーt
ertーブチルベンジルエーテル等がある。
【0020】また、その他のアルカリ可溶性樹脂として
は、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノ
ボラック樹脂、キシレゾールノボラック樹脂、ビニルフ
ェノール樹脂等を挙げることができる。
【0021】有機溶剤としては、例えば、シクロヘキサ
ノン、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン等のケトン系溶媒、メチルセロソルブ、メチル
セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロ
ソルナアセテート、ブルセロソルブ、ブチルセロソルブ
アセテート等のセロソルブ系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸イソアミル、乳酸エチル、乳酸メチル等のエ
ステル系溶媒、2ーブタノール、イソアミルアルコー
ル、ジエチレングリコール等のアルコール系溶媒、エチ
レングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル、エチルカルビトール等の多価ア
ルコール誘導体溶媒、モノホリン、Nーメチルー2ーピ
ロリドン等を挙げることができる。これらの溶剤は単独
で使用しても混合物の形で使用してもよい。
【0022】しかしながら、上記のような構成では、下
記のような問題を有している。光酸発生剤の酸触媒反応
を利用しているために、化学増幅レジストはプロセス雰
囲気の影響を受けやすい。従って、プロセス雰囲気の管
理が必要となる。結局、装置、制御等が複雑になるとい
う問題がある。さらに、光酸発生剤は不安定な化学物で
あるため、この光酸発生剤はレジスト溶液中でも自然分
解し、レジスト感度が変化するという問題がある。電子
部品の一例の半導体基板にパターンを形成する際、通
常、化学増幅レジストのレジスト感度は、実際にパター
ニングを行った後にレジストパターン寸法を測定するこ
とによって測定される。従って、レジスト自体の感度変
化とプロセス雰囲気の影響を確認するのが困難となると
いう問題がある。
【0023】この発明の目的は、分光スペクトルによっ
て感度が測定可能な感光性組成物、及び、容易に製造条
件を設定可能で高集積化及び微細化に適したその感光性
組成物を用いたパターン形成方法を提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決し目的を
達成するために、この発明の感光性組成物及びそれを用
いたパターン形成方法においては以下の手段を講じた。 (1)請求項1に記載した本発明の感光性組成物は、化
学放射線の照射により酸を発生し得る化合物と、酸によ
り分解し得る結合を少なくとも一つ有する化合物と、酸
により分解し分光スペクトルが変化する化合物とを含有
している。
【0025】上記本発明の感光性組成物においては、酸
により分解し分光スペクトルが変化する化合物が感光性
組成物に含まれるので、分光スペクトルを測定すること
によって、感光性組成物の感度が測定される。従って、
感光性組成物の感度に応じて微細なパターンの比較的好
適な形成条件を比較的容易に設定することができ、電子
部品上に微細なパターンを安定して形成することが可能
となる。
【0026】また、請求項2に示すように、前記酸によ
り分解し分光スペクトルが変化する化合物は含有されて
いる化合物の重量の総和に対して0.1%ないし30%
の重量であり、及び、前記各化合物は溶剤に溶解されて
いる。
【0027】上記本発明の感光性組成物においては、前
記酸により分解し分光スペクトルが変化する化合物が好
適に配合されるので、前記感光性組成物の分光スペクト
ルの変化量は小さくなく、そのレジスト特性は悪くなら
ない。従って、比較的容易に前記感光性組成物の感度が
測定される。また、請求項3に示すように、前記酸によ
り分解し分光スペクトルが変化する化合物は、次の化学
式(1)
【0028】
【化6】 で表され、かつ、前記X1 は酸素原子及び硫黄原子のい
ずれか一方であり、前記X2 は窒素原子及び化学式CR
4 で表される基のいずれか一方であり、前記R1ないし
前記R4 はそれぞれ非置換複素環基及び置換複素環基及
び非置換芳香族炭化水素基及び置換芳香族炭化水素基及
び非置換脂肪族炭化水素基及び置換脂肪族炭化水素基及
び非置換脂環式炭化水素基及び置換脂環式炭化水素基及
び特性基及び水素原子のいずれか一つである化合物を少
なくとも一つ含有している。
【0029】上記本発明の感光性組成物においては、前
記酸により分解し分光スペクトルが変化する化合物のう
ち感光性組成物として好適な化合物を用いるので、前記
感光性組成物の分光スペクトルの変化量は小さくなく、
そのレジスト特性は悪くならない。従って、比較的容易
に前記感光性組成物の感度が測定される。 (2)請求項4に記載した本発明の感光性組成物を用い
たパターン形成方法は、化学放射線の照射により酸を発
生し得る化合物と、酸により分解し得る結合を少なくと
も一つ有する化合物と、酸により分解し分光スペクトル
が変化する化合物とを含有している感光性組成物を透明
基板またはパターンを形成する電子部品に塗布し、前記
感光性組成物を塗布した前記透明基板または前記電子部
品を乾燥させて、その前記透明基板上または前記電子部
品上の前記感光性組成物の分光スペクトルを測定する。
露光量及び加熱時間及び加熱温度及び現像液の組成及び
現像時間の少なくとも一つを前記分光スペクトルに応じ
て設定し、前記感光性組成物を塗布した前記透明基板ま
たは前記電子部品をパターン状に露光し、続いて加熱
し、現像し、その前記透明基板または前記電子部品の表
面にパターンを形成する。
【0030】上記本発明の感光性組成物を用いたパター
ン形成方法においては、分光スペクトルを測定すること
によって、感光性組成物の感度が測定されるので、感光
性組成物の感度に応じて微細なパターンの形成工程の比
較的好適な条件が比較的容易に設定され、前記透明基板
上または前記電子部品上に微細なパターンが安定して形
成される。つまり、このパターン形成方法は微細化、高
集積化に適している。
【0031】また、請求項5に示すように、前記感光性
組成物は、添加されている化合物の重量の総和に対して
0.1%ないし30%の重量の前記酸により分解し分光
スペクトルが変化する化合物が溶解されている溶剤とな
っている。
【0032】上記本発明の感光性組成物を用いたパター
ン形成方法においては、分光スペクトルを測定すること
によって、比較的良好に感光性組成物の感度が測定され
るので、感光性組成物の感度に応じて微細なパターンの
形成工程の比較的好適な条件を容易に設定することがで
きる。従って、このパターン形成方法は微細化、高集積
化に適している。また、請求項6に示すように、前記感
光性組成物に含まれる前記酸により分解し分光スペクト
ルが変化する化合物は、次の化学式(1)
【0033】
【化7】 で表され、かつ、前記X1 は酸素原子及び硫黄原子のい
ずれか一方であり、前記X2 は窒素原子及び化学式CR
4 で表される基のいずれか一方であり、前記R1ないし
前記R4 はそれぞれ非置換複素環基及び置換複素環基及
び非置換芳香族炭化水素基及び置換芳香族炭化水素基及
び非置換脂肪族炭化水素基及び置換脂肪族炭化水素基及
び非置換脂環式炭化水素基及び置換脂環式炭化水素基及
び特性基及び水素原子のいずれか一つである化合物を少
なくとも一つ含有している。
【0034】上記本発明の感光性組成物を用いたパター
ン形成方法においては、分光スペクトルを測定すること
によって、比較的良好に感光性組成物の感度が測定され
るので、感光性組成物の感度に応じて微細なパターンの
形成工程の比較的好適な条件を容易に設定することがで
きる。従って、このパターン形成方法は微細化、高集積
化に適している。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。本発明の実施の形態に係る感光性組成物
は、光酸発生剤、酸により分解し得る結合を少なくとも
一つ有する化合物、必要に応じて配合されるアルカリ可
溶性重合体等を含む感放射線組成物に、さらに、酸によ
り分解し分光スペクトルが変化する化合物を添加したも
のである。また、これらの化合物をよく混合し、有機溶
剤に溶解し、フィルタ等で濾過し、化学増幅レジストと
して調製してもよい。酸により分解し分光ズペクトルが
変化する化合物の一例として、次の化学式(1)で表さ
れる化合物がある。
【0036】
【化8】 この化学式(1)中、X1 は、酸素原子または硫黄原子
である。X2 は、窒素原子または化学式CR4 で表され
る基である。図中のR1 〜R3 及び前記R4 は、それぞ
れ非置換複素環基及び置換複素環基及び非置換芳香族炭
化水素基及び置換芳香族炭化水素基及び非置換脂肪炭化
水素基及び置換脂肪炭化水素基及び非置換脂環式炭化水
素基及び置換脂環式炭化水素基及びその他の種々の特性
基及び水素原子のいずれか一つである。尚、R2 とR3
とで炭化水素環基及び複素環基のいずれか一方を形成し
てもよい。尚、図中のR1 〜R3 及び前記R4 は、同一
でもよく、異なっていてもよい。
【0037】光酸発生剤、酸により分解し得る結合を少
なくとも一つ有する化合物、必要に応じて配合されるア
ルカリ可溶性重合体、有機溶剤は、それぞれ前述のもの
でよい。その一例として、それぞれ前述の化学式(2)
(3)(4)で表される化合物がある。
【0038】光酸発生剤、酸により分解し得る結合を少
なくとも一つ有する化合物、必要に応じて配合されるア
ルカリ可溶性重合体等の配合については、前述と同様で
よい。つまり、光酸発生剤は、配合後の固形分中に0.
1〜30%、より好ましくは0.3〜15重量%の範囲
とすることが好ましい。この理由は、配合量が0.1重
量%未満であると十分な感光特性を得ることが困難とな
り、配合量が30重量%を越えると均一な感光性組成物
層(レジスト膜)を形成することが困難になる恐れがあ
る。また、アルカリ可溶性重合体は、前記酸により分解
し得る結合を少なくとも一つ有する化合物と前記アルカ
リ可溶性重合体の合計重量を100重量部とした時、9
0重量部以下、好ましくは80重量部以下に配合するこ
とが望ましい。この理由は、前記アルカリ可溶性重合体
の配合量が90重量部を越えると、露光部と未露光部の
溶解速度の差が小さくなり、パターン形成における解像
性が低下する恐れがある。
【0039】酸により分解し分光スペクトルが変化する
化合物の添加量は、配合後の固形物中に0.1〜30重
量%の範囲とする。より好ましくは0.3〜20重量%
の範囲とする。この理由は0.1重量%未満にすると分
光スペクトルの変化が少なく、測定精度が悪くなる恐れ
がある。一方、30重量%を越えると、レジスト特性が
劣化する恐れがある。尚、実施の形態に含まれる化学式
(1)で表される化合物は、1種類の化合物のみを用い
てもよいし、また、複数の化合物を混合して用いてもよ
い。
【0040】本発明の実施の形態には、後述の実施例に
示すように、例えばある波長の光の透過率と、放置時間
つまり感度の強弱に強い相関がある。従って、光の透過
率または吸収率を測定することによって、その感度を測
定することができる。
【0041】以下、本発明の実施の形態に係る感光性組
成物を用いたパターン形成方法を説明する。電子部品の
一例である半導体基板にパターンを形成する場合、透明
基板とパターンを形成しようとする半導体基板とに、例
えば感光性組成物の一例の前述のように調製された化学
増幅レジストを塗布する。例えば、塗布はスピンコート
によって行われる。続いて、例えば100℃で5分間の
加熱によって乾燥させる。乾燥した前記透明基板上の前
記化学増幅レジストの分光スペクトルを測定する。例え
ば後述する実施例で説明する図1に示すように、この分
光スペクトルは、放置時間によって変化している。例え
ば、350nm程度の波長の光の透過率は、放置時間の
増加に伴って大きく増加する。これは、放置時間の増加
に伴って前記化学増幅レジストに含まれる光酸発生剤が
分解して発生した酸によって、酸により分解し得る結合
を少なくとも一つ有する化合物が分解されてその感度が
低下すると供に、酸により分解し分光スペクトルが変化
する化合物が分解されてその透過率が増加するためであ
る。
【0042】続いて、前記透過率の値に応じて、露光時
間、露光の強さ等の露光量の条件を設定する。例えば、
露光の強さをマキシマレーザステッパで30ないし10
0mJ/cm2 とする。その設定された条件のもとで前
記半導体基板を形成するパターン状に露光する。続い
て、前記透過率の値に応じて、加熱時間、加熱温度等の
条件を設定する。例えば、加熱温度を110℃、加熱時
間を3分間に設定して、前記半導体基板に対して酸触媒
反応を進行させる加熱処理を行う。続いて、前記透過率
の値に応じて、現像液の組成、現像時間を設定する。例
えば、現像液を2.28重量%テトラメチルアンモニウ
ムハイドロオキシド(TMAH)水溶液、現像時間を3
分に設定して前記半導体基板を現像する。さらに、水洗
い、乾燥することによって前記半導体基板上にレジスト
パターンを形成する。尚、この例では前記露光量、前記
加熱時間、加熱温度、現像液の組成、現像時間のすべて
が前記分光スペクトルによって設定されたが、それらの
条件の少なくとも一つが前記分光スペクトルによって設
定されるようにしてもよい。以後、周知のように、エッ
チングによって、金属等の導体による配線パターンが形
成される。
【0043】本発明の実施の形態に係る感光性組成物お
いては、酸により分解し分光スペクトルが変化する化合
物を含有しているので、分光スペクトルを測定すること
によって、その感度変化が比較的精度良く測定される。
従って、感光性組成物の感度に応じて微細なパターンの
比較的好適な形成条件を比較的容易に設定することがで
きる。結局、電子部品上に微細なパターンを安定して形
成することが可能となる。
【0044】本発明の実施の形態に係る感光性組成物を
用いたパターン形成方法においては、酸により分解し分
光スペクトルが変化する化合物を含む感光性組成物の分
光スペクトルを測定することによって、その感度変化が
測定される。従って、その感度に応じて微細なパターン
の形成条件が比較的容易に、適切に設定され、微細なパ
ターンが安定して形成される。つまり、この実施の形態
は、半導体装置等の電子部品の微細なパターンを形成す
る場合に有効であり、また、高集積化に適している。
【0045】尚、前述の分光スペクトルの測定は、前記
化学増幅レジストを電子部品の一例の前記半導体基板上
に塗布する前に測定してもよい。つまり、透明基板のみ
に塗布してもよい。この場合、前記化学増幅レジストの
特性とパターン形成の際の設定条件とを考慮し、分光ス
ペクトルに応じて前記化学増幅レジストを使用するか、
使用しないかを選択することが可能になる。また、前記
分光スペクトルに応じて、光酸発生剤、及び酸により分
解し得る結合を少なくとも一つ有する化合物、及び必要
に応じて配合されるアルカリ可溶性重合体の少なくとも
一つについてその含有量を調製し直すことが可能とな
る。つまり、長期間保存した化学増幅レジストの劣化の
程度を測定することが可能となるので、無駄なく化学増
幅レジストを使用することができる。従って、製造コス
トの低減に繋がる。また、尚、電子部品のみに塗布して
もよい。特に、電子部品の透過率が高い場合、あるいは
電子部品の表面の反射率が高い場合、透明基板は不要と
なる。
【0046】
【実施例】本発明の感光性組成物に係る実施例について
説明する。この実施例は、次の化学式(5)〜(24)
で表される酸により分解し分光スペクトルが変化する化
合物を少なくとも一つ含んでいる。
【0047】
【化9】
【0048】
【化10】
【0049】
【化11】
【0050】
【化12】
【0051】
【化13】
【0052】
【化14】
【0053】
【化15】
【0054】
【化16】
【0055】
【化17】
【0056】
【化18】
【0057】
【化19】
【0058】
【化20】
【0059】
【化21】
【0060】
【化22】
【0061】
【化23】
【0062】
【化24】
【0063】
【化25】
【0064】
【化26】
【0065】
【化27】
【0066】
【化28】
【0067】その他、前記R1 〜前記R4 として導入さ
れる物質については、特願平03ー084562号の出
願に係る明細書及び図面に開示されている。以下、前記
1〜前記R4 として導入される非置換複素環基を下記
(1)に具体的に挙げる。その複素環基を置換し得る置
換基を下記(2)に具体的に列挙する。 (1)非置換複素環基 ピロール環基、ピロリン環基、ピロリジン環基、インド
ール環基、イソインドール環基、インドリン環基、イソ
インドリン環基、インドリジン環基、カルバゾール環
基、カルボリン環基、フラン環基、オキソラン環基、ク
ロマン環基、クマラン環基、イソベンゾフラン環基、フ
タラン環基、ジベンゾフラン環基、チオフェン環基、チ
オラン環基、ベンゾチオフェン環基、ジベンゾチオフェ
ン環基、ピラゾール環基、ピラゾリン環基、インダゾー
ル環基、イミダゾール環基、イミダリゾン環基、ベンゾ
イミダゾール環基、ナフトイミダゾール環基、オキサゾ
ール環基、オキソザリン環基、オキソザリジン環基、ベ
ンゾオキサゾール環基、ベンゾオキサゾリジン環基、ナ
フトオキサゾール環基、イソオキサゾール環基、ベンゾ
オキサゾール環基、チアゾール環基、チアゾリン環基、
チアゾリジン環基、ベンゾチアゾリン環基、ナフトチア
ゾール環基、イソチアゾール環基、ベンゾイソチアゾー
ル環基、トリアゾール環基、ベンゾトリアゾール環基、
オキサジアゾール環基、チアジアゾール環基、ベンゾオ
キサジアゾール環基、ベンゾチアジゾール環基、テトラ
ゾール環基、プリン環基、ピリジン環基、ピペリジン環
基、キノリン環基、イソキノリン環基、アクリジン環
基、フェナントリジン環基、ベンゾキノリン環基、ナフ
トキノリン環基、ナフチリジン環基、フェナントロリン
環基、ピリダジン環基、ピリミジン環基、ピラジン環
基、フタラジン環基、キノキサリン環基、キナゾリン環
基、シンノリン環基、フェナジン環基、ペリミジン環
基、トリアジン環基、テトラジン環基、プテリンジン環
基、オキサジン環基、ベンゾオキサジン環基、フェノキ
サジン環基、チアジン環基、ベンゾチアジン環基、フェ
ノチアジン環基、オキサジアジン環基、チアジアジン環
基、ジオキソラン環基、ベンゾイオキソール環基、ジオ
キサン環基、ベンゾジオキサン環基、ジチオソラン環
基、ベンゾジチオソール環基、ジチアン環基、ベンゾジ
チアン環基、ピラン環基、クロメン環基、キサンテン環
基、オキサン環基、クロマン環基、イソクロマン環基、
トリオキサン環基、チオラン環基、チアン環基、トリチ
アン環基、モルホリン環基、キヌクリジン環基、セレナ
ゾール環基、ベンゾセレナゾール環基、ナフトセレナゾ
ール環基、テルラゾール環基、ベンゾテルラゾール環
基。 (2)置換基 ジ置換アミノ基(例えば、ジメチルアミノ基、ジエチル
アミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、
メチルブチルアミノ基、ジアミルアミノ基、ジベンジル
アミノ基、ジフェネチルアミノ基、ジフェニルアミノ
基、ジトリルアミノ基、ジキシリルアミノ基等)、モノ
置換アミノ基(例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ
基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、ter
tーブチルアミノ基、アニノリン基、アニシジノ基、フ
ェネチジノ基、トルイジノ基、キシリジノ基、ビリジル
アジノ基、ベンジリデンアミノ基等)、アシルアミノ基
(例えば、ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、ベン
ゾイルアミノ基、シンナモイルアミノ基、ピリジンカル
ボニルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基等)、
第3アミノ基(例えば、トリメチルアミノ基、エチルジ
メチルアミノ基、ジメチルフェニルアミノ基)、アミノ
基、ヒドロキシアミノ基、ウレイド基、セミカルバジド
基、ジ置換ヒドラジノ基、(例えば、ジメチルヒドラジ
ノ基、ジフェニルヒドラジノ基、メチルフェニルヒドラ
ジノ基等)、モノ置換ヒドラジノ基(例えば、メチルヒ
ラジノ基、フェニルヒドラジノ基、ビリジルヒドラジノ
基、ベンジリデンヒドラジノ基等)、ヒドラジノ基、ア
ゾ基(例えば、フェニルアゾ基、ピリジルアゾ基、チア
ゾリルアゾ基等)、アゾキシ基、アミジノ基、アモイル
基(例えば、カルバモイル基、オキサモイル基、スクシ
ナモイル基等)、シアノ基、シアナト基、チオシアナト
基、ニトロ基、ニトロソ基、オキシ基(例えば、メトキ
シ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヒドロ
キシエトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ピリジ
ルオキシ基、チアゾリルオキシ基、ネアセトキシ基
等)、ヒドロキシ基、チオ基(例えば、メチルチオ基、
エチルチオ基、フェニルチオ基、ピリジルチオ基、チア
ゾリンチオ基等)、メルカプト基、ハトゲン基(フルオ
ロ基、ブロモ基、ヨード基)、カルボキシ基、エステル
基(例えば、メチルエステル基、エチルエステル基、フ
ェニルエステル基、ビリジルエステル基等)、チオカル
ボキシ基、ジチオカルボキシ基、チオエステル基(例え
ば、メトキシカルボニル基、メチルチオカルボニル基
等)、アシル基(例えば、ホルミル基、アセチル基、プ
ロピオルニル基、アクリロイル基、ベンゾイル基、シン
ナモイル基、ピリジンカルボニル基、チアゾールカルボ
ニル基等)、チオアシル基(例えば、チオホルミル基、
チオアセトル基、チオベンゾイル基、チオピリジンカル
ボニル基等)、スルホン酸基、スルフィニル基(例え
ば、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニル基、フ
ェニルスルフィニル基等)、スルホニル基(例えば、メ
シル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、
ピリジルスルホニル基、トシル基、タウリル基、トリメ
チルスルホニル基、アミノスルホニル基等)、炭化水素
基(例えば、アルキル基、アリール基、アルケニル基、
アルキニル基等)、複素環基、ケイ化水素基、(例え
ば、シリル基、ジシラニル基、トリメチルシリル基
等)。
【0068】前記R1 〜前記R4 として導入される非置
換芳香族炭化水素基を下記(3)に具体的に列挙する。
加えて、その芳香族炭化水素基を前述した(2)置換基
で置換した置換芳香族炭化水素基を挙げることができ
る。
【0069】(3)非置換芳香族炭化水素基 フェニル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリ
ル基、テトラリニル基、アズレニル基、ビフェニレニル
基、アセトナフチレニル基、アセトナフテニル基、フル
オレニル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセ
ニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ベンゾピレニル
基、ルビセニル基、オバレニル基、インデニル基、ペン
タレニル基、ヘプタレニル基、インダセニル基、フェナ
レニル基、フルオランテニル基、アセフェナントリレニ
ル基、アセアントリレニル基、ナフタセニル基、プレイ
アデニル基、ペンタフェニル基、ペンタセンリル基、テ
ロラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル
基、トリナフエレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセ
ニル基、ピラントレニル基。
【0070】前記R1 〜前記R4 として導入される非置
換脂肪炭化水素基を下記(4)に具体的に列挙する。加
えて、その脂肪炭化水素基を前述した(2)置換基で置
換した置換脂肪炭化水素基を挙げることができる。
【0071】(4)非置換脂肪炭化水素基 メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、secーブチル基、tertー
ブチル基、ペンチル基、tertーペンチル基、イソペ
ンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基、イソヘキシル
基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ビ
ニル基、アリル基、イソプロペニル基、プロペニル基、
メタリル基、クロチル基、エチニル基、プロピニル基、
ペンテニニル基、ベンジル基、トリチル基、フェモチル
基、スチリル基、シンナミル基、ベンズヒドリル基。
【0072】前記R1 〜前記R4 として導入される非置
換脂環式炭化水素基を下記(5)に具体的に列挙する。
加えて、その脂環式炭化水素基を前述した(2)置換基
で置換した置換脂環式炭化水素基を挙げることができ
る。
【0073】(5)非置換脂環式炭化水素基 シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオク
チル基、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シ
クロヘプテニル基、シクロオクテニル基、シクロペンタ
ジエニル基、シクロヘキサジエニル基。
【0074】前記R1 〜前記R4 として導入される特性
基を下記(6)に具体的に列挙する。 (6)特性基 ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ
基、メチルエチルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジ
アミルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェネチルア
ミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジキ
シリルアミノ基等のジ置換アミノ基;メチルアミノ基、
エチルアミノ基、プロピルアミノ基、イソプロピルアミ
ノ基、tertーブチルアミノ基、アニノリン基、アニ
シジノ基、フェネチジノ基、トルイジノ基、キシリジノ
基、ビリジルアミノ基、ベンジリデンアミノ基等のモノ
置換アミノ基;ホルミルアミノ基、アセチルアミノ基、
ベンゾイルアミノ基、シンナモイルアミノ基、ピリジン
カルボニルアミノ基、トリフルオロアセチルアミノ基等
のアシルアミノ基;トリメチルアミノ基、エチルジメチ
ルアミノ基、ジメチルフェニルアミノ基等の第3アミノ
基;アミノ基、ヒドロキシアミノ基、ウレイド基、セミ
カルバジド基、ジメチルヒドラジノ基、ジフェニルヒド
ラジノ基、メチルフェニルヒドラジノ基等のジ置換ヒド
ラジノ基;メチルヒラジノ基、フェジルヒドラジノ基、
ビリジルヒドラジノ基、ベンジリデンヒドラジノ基等の
モノ置換ヒドラジノ基;ヒドラジノ基;フェニルアゾ
基、ピリジルアゾ基、チアゾリルアゾ基等のアゾ基;ア
ゾキシ基;アミジノ基;カルバモイル基、オキサモイル
基、スクシンアモイル基等のアモイル基;シアノ基;シ
アナト基;チオシアナト基;ニトロ基;ニトロソ基;メ
トキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ヒ
ドロキシエトキシ基、フェノキシ基、ナフトキシ基、ピ
リジルオキシ基、チアゾリルオキシ基、ネアセトキシ基
等のオキシ基;ヒドロキシ基;メチルチオ基、エチルチ
オ基、フェニルチオ基、ピリジルチオ基、チアゾリンチ
オ基等のチオ基;メルカプト基;フルオロ基、ブロモ
基、ヨード基等のハロゲン基;カルボキシ基;メチルエ
ステル基、エチルエステル基、フェニルエステル基、ビ
リジルエステル基等のエステル基;チオカルボキシ基;
ジチオカルボキシ基;メトキシカルボニル基、メチルチ
オカルボニル基、メチルチオカルボニル基等のチオエス
テル基;ホルミル基、アセチル基、プロピオルニル基、
アクリロイル基、ベンゾイル基、シンナモイル基、ビリ
ジンカルボニル基、チアゾールカルボニル基等のアシル
基;チオホルミル基、チオアセチル基、チオベンゾイル
基、チオピリジンカルボニル基等のチオアシル基;スル
フィニル基、メチルスルフィニル基、エチルスルフィニ
ル基、フェニルスルフィニル基等のスルホン酸基;メシ
ル基、エチルスルホニル基、フェニルスルホニル基、ピ
リジルスルホニル基、トシル基、タウリル基、トリメチ
ルスルホニル基、アミノスルホニル基等のスルホニル
基;シリル基、ジシラニル基、トリメチルシリル基等の
ケイ化水素基等。
【0075】次に、本発明の感光性組成物に係る実施例
の分光スペクトルの特性について説明する。この実施例
はポジ型の化学増幅レジストであり、及び、少なくと
も、前述の化学式(2)で表される光酸発生剤、前述の
化学式(3)で表される酸により分解する化合物、前述
の化学式(4)で表されるアルカリ可溶性重合体が含ま
れている。及び、前記化学式(5)で表される化合物を
10重量%添加した後、よく混合し、0.2μmテフロ
ンフィルターで濾過して調製されている。
【0076】図1は、前記化学増幅レジストの放置時間
を変えた時の分光スペクトルを示す図である。図2は、
比較のため、前述の化学式(5)で表される化合物を用
いずに他の条件を同じにした場合の化学増幅レジストの
分光スペクトルを示す図である。
【0077】まず、前記化学増幅レジストの放置時間を
変化させる。つまり、放置なし、50℃の環境下で10
00時間の放置、及び2000時間の放置の場合であ
る。次に、透明基板上にそれぞれの前記化学増幅レジス
トをスピンコートし、100℃で5分間加熱、分光スペ
クトルを測定する。
【0078】図1に示すように、放置時間によって、こ
の分光スペクトルが変化している。特に、350nm程
度の波長の光についての前記化学増幅レジストの吸収率
の変化が著しい。つまり、放置なしの場合、線1で示す
350nm程度の波長の光についての前記化学増幅レジ
ストの吸収率は、線2のように20%程度である。同様
に、その吸収率は、放置時間1000時間の場合、線3
のように35%程度で、放置時間2000時間の場合、
線4のように75%程度である。
【0079】続いて、Krマキシマレーザーステッパで
30〜100mJ/cm2 で露光し、110℃で3分間
加熱処理を行い、2.38重量%TMAM水溶液で60
秒間現像する。さらに、水洗い、乾燥することによって
レジストパターンを形成した。
【0080】形成されたレジストパターンを測長し、レ
ジスト感度の測定を行った。その結果、放置なしの場
合、レジスト感度は、35mJ/cm2 であった。同様
に、1000時間放置の場合、レジスト感度は45mJ
/cm2 、2000時間放置の場合、レジスト感度は8
0mJ/cm2 となった。つまり、放置時間の増加に伴
って、前記化学増幅レジストの感度が低下し、及び、酸
により分解し分光スペクトルが変化する化合物が分解さ
れて前記化学増幅レジストの透過率が増加する。つま
り、分光スペクトルとレジスト感度に相関があり、分光
スペクトルを測定することにより、レジスト感度がわか
り、管理される。
【0081】図2のように、前述の化学式(5)で表さ
れる化合物を用いない化学増幅レジストについて、放置
なしの場合、そのレジスト感度は30mJ/cm2 であ
った。同様に、そのレジスト感度は、50℃の環境下で
の1000時間の放置の場合、45mJ/cm2 、50
℃の環境下の2000時間の放置の場合、80mJ/c
2 であった。本発明の実施例と同様に、レジスト感度
が低下している。しかし、放置時間の増加に伴う分光ス
ペクトルは、それぞれ線5ないし線7のように、ほとん
ど変化がない。つまり、この化学式(5)で表される化
合物を用いない化学増幅レジストの感度低下が変化して
も、分光スペクトルはほとんど変化しない。従って、分
光スペクトルによるレジスト感度の測定、管理は困難で
ある。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、分光スペクトルによって感度が測定可能な感光性組
成物、及び、容易に形成条件を設定可能で高集積化及び
微細化に適したその感光性組成物を用いたパターン形成
方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一の実施例の化学増幅レジストの特性
の一例を説明する図。
【図2】従来の化学増幅レジストの特性の一例を説明す
る図。
【符号の説明】
1 …酸素原子または硫黄原子、 X2 …窒素原子またはCR4 基、 R1 、R2 、R3 、R4 …非置換もしくは置換複素環
基、非置換もしくは置換芳香族炭化水素基、非置換もし
くは置換脂肪炭化水素基、非置換もしくは置換脂環式炭
化水素、その他の種々の特性基、または水素原子。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】化学放射線の照射により酸を発生し得る化
    合物と、 酸により分解し得る結合を少なくとも一つ有する化合物
    と、 酸により分解し分光スペクトルが変化する化合物とを含
    有することを特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】前記酸により分解し分光スペクトルが変化
    する化合物は含有されている化合物の重量の総和に対し
    て0.1%ないし30%の重量であり、及び、前記各化
    合物は溶剤に溶解されていることを特徴とする請求項1
    に記載の感光性組成物。
  3. 【請求項3】前記酸により分解し分光スペクトルが変化
    する化合物は、次の化学式(1) 【化1】 で表され、かつ、前記X1 は酸素原子及び硫黄原子のい
    ずれか一方であり、前記X2 は窒素原子及び化学式CR
    4 で表される基のいずれか一方であり、前記R1ないし
    前記R4 はそれぞれ非置換複素環基及び置換複素環基及
    び非置換芳香族炭化水素基及び置換芳香族炭化水素基及
    び非置換脂肪族炭化水素基及び置換脂肪族炭化水素基及
    び非置換脂環式炭化水素基及び置換脂環式炭化水素基及
    び特性基及び水素原子のいずれか一つである化合物を少
    なくとも一つ含有することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の感光性組成物。
  4. 【請求項4】化学放射線の照射により酸を発生し得る化
    合物と、酸により分解し得る結合を少なくとも一つ有す
    る化合物と、酸により分解し分光スペクトルが変化する
    化合物とを含有している感光性組成物を透明基板または
    パターンを形成する電子部品に塗布し、 前記感光性組成物を塗布した前記透明基板または前記電
    子部品を乾燥させて、その前記透明基板上または前記電
    子部品上の前記感光性組成物の分光スペクトルを測定
    し、 露光量及び加熱時間及び加熱温度及び現像液の組成及び
    現像時間の少なくとも一つを前記分光スペクトルに応じ
    て設定し、前記感光性組成物を塗布した前記透明基板ま
    たは前記電子部品をパターン状に露光し、続いて加熱
    し、現像し、その前記透明基板または前記電子部品の表
    面にパターンを形成することを特徴とする感光性組成物
    を用いたパターン形成方法。
  5. 【請求項5】前記感光性組成物は、添加されている化合
    物の重量の総和に対して0.1%ないし30%の重量の
    前記酸により分解し分光スペクトルが変化する化合物が
    溶解されている溶剤であることを特徴とする請求項4に
    記載の感光性組成物を用いたパターン形成方法。
  6. 【請求項6】前記感光性組成物に含まれる前記酸により
    分解し分光スペクトルが変化する化合物は、次の化学式
    (1) 【化2】 で表され、かつ、前記X1 は酸素原子及び硫黄原子のい
    ずれか一方であり、前記X2 は窒素原子及び化学式CR
    4 で表される基のいずれか一方であり、前記R1ないし
    前記R4 はそれぞれ非置換複素環基及び置換複素環基及
    び非置換芳香族炭化水素基及び置換芳香族炭化水素基及
    び非置換脂肪族炭化水素基及び置換脂肪族炭化水素基及
    び非置換脂環式炭化水素基及び置換脂環式炭化水素基及
    び特性基及び水素原子のいずれか一つである化合物を少
    なくとも一つ含有することを特徴とする請求項4または
    請求項5に記載の感光性組成物を用いたパターン形成方
    法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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