JPH09243610A - 板波超音波探傷方法 - Google Patents

板波超音波探傷方法

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JPH09243610A
JPH09243610A JP8055193A JP5519396A JPH09243610A JP H09243610 A JPH09243610 A JP H09243610A JP 8055193 A JP8055193 A JP 8055193A JP 5519396 A JP5519396 A JP 5519396A JP H09243610 A JPH09243610 A JP H09243610A
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JP
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time
image
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series signal
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JP8055193A
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Inventor
Koichi Yokoyama
廣一 横山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N2291/00Indexing codes associated with group G01N29/00
    • G01N2291/04Wave modes and trajectories
    • G01N2291/044Internal reflections (echoes), e.g. on walls or defects

Landscapes

  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Ultrasonic Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小さな容量のメモリの使用を可能にして装置
コストを低くし得る板波超音波探傷方法を提供する。 【解決手段】 画像形成部62はフレームメモリ64の1行
目から順に画像信号を配列して2次元探傷画像を形成
し、最終行まで配列すると、再び1行目から順に新たな
画像信号を配列して2次元探傷画像を更新する。一方、
欠陥信号判定部63はA/D変換器5から与えられた探傷
信号と閾値とを比較し、閾値以上であった場合、欠陥で
あると一次判定して画像形成部62にトリガを与え、画像
形成部62はトリガが与えれたときの画像信号を含む部分
画像を指定し、CPU61はそれを画像記録装置7に与え
て記録させる。また、欠陥検出部65は部分画像を2値化
処理して欠陥と思われる像KP を特定し、特定した像K
P に基づいてその長さ,幅,エッジEからの距離等の情
報を算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被探傷材に板波超
音波を伝播させ、その反射波を受信して被探傷材に生じ
た欠陥を探傷する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱延鋼板,冷延鋼板等、その厚みが比較
的薄い被探傷材の表面又は内部に生じた欠陥おオンライ
ンで被破壊検査するために、タイヤ探触子を用いて被探
傷材に板波超音波を伝播させ、その反射波を受信し、そ
の中に欠陥に基づく信号が含まれているか否かによっ
て、被探傷材に生じた欠陥を探傷する板波超音波探傷が
行われている。
【0003】図8はタイヤ探触子の使用態様を示す模式
的断面図であり、図中Sはその長手方向に移送される帯
状の被探傷材である。被探傷材Sの表面には接触媒質15
が所定の厚みに均一に塗布されている。被探傷材Sの上
方には支持棒13が鉛直に配置してあり、支持棒13の下端
近傍には被探傷材Sの幅方向に固定軸16が支持されてい
る。固定軸16には被探傷材Sに転接する探触部22が回転
自在に取付けてある。
【0004】探触部22は、その周縁部に溝18,18が形成
してあるホイル17,17と該ホイル17,17の周囲を取り囲
むゴム等の帯状のタイヤ部14とを備えており、タイヤ部
14の両エッジは両ホイル17,17の溝18,18に固定してあ
る。探触部22内の固定軸16には、所定周期毎に超音波を
送受信する板波探触子20が被探傷材Sのエッジ部の方向
に所定角度傾斜して固定してある。探触部22内には接触
媒質15が充填してあり、板波探触子20が発生した超音波
は探触部22内の接触媒質15,タイヤ部14及び接触媒質15
を介して被探傷材Sへ、該被探傷材の幅方向と平行に所
定の入射角で入射され、そこで超音波の入射角,被探傷
材Sの板厚及び超音波の周波数に応じた振動モードの板
波超音波に変換されて、被探傷材S中を伝播する。
【0005】被探傷材S中を伝播された板波超音波は、
被探傷材Sの表面又は内部に生じた欠陥、及び被探傷材
のエッジ部で反射され、反射波は被探傷材S表面の接触
媒質15,タイヤ部14及び探傷部22内の接触媒質15を介し
て板波探触子20に受信されて探傷信号が得られる。
【0006】図9は板波超音波探傷による探傷信号の一
例を示すグラフであり、図中、縦軸は探傷信号の強度
を、また横軸は超音波を送信してからの時間を示してい
る。図9の如く、超音波の送信直後から所定の時間A内
に、探触子近傍の乱反射によって受信された複数の信号
が現れている。そして、被探傷材の幅方向に伝播される
板波超音波の伝播時間である時間B内に、被探傷材の欠
陥の反射によって受信された信号が現れており、その後
に被探傷材のエッジ部の反射によって受信された信号が
所定の時間Cだけ現れている。このようにエッジ部から
の反射信号の幅が広いのは、被探傷材中を伝播する板波
超音波は伝播速度が異なる複数の振動モードの板波が重
合した波であるため、各振動モードの板波毎にエッジ部
による反射波が受信されるからである。
【0007】そして、超音波を送信して時間Aが経過し
たタイミングでゲートを開け、時間Bだけゲートを開け
ておくようにすることによって、欠陥による反射波のみ
を受信するようにし、探傷信号内に予め定めた閾値以上
の信号が含まれていた場合、欠陥が存在すると判断す
る。また、探傷信号の強度に基づいて欠陥の大きさを評
価し、超音波を送信してから欠陥による反射波が受信さ
れる時間の1/2と、予め求めた超音波の被探傷材中の
伝播速度との積から、被探傷材の幅方向における欠陥の
存在位置を求めていた。なお、前述したゲート開のタイ
ミング及びゲート領域の幅は、被探傷材の材質,板幅,
及び板厚等に基づいて予め定められる。
【0008】しかし、このような板波超音波探傷方法に
あっては、ゲートを開けるタイミング及びゲートを開け
ておく時間が一定であるため、長手方向に移送される被
探傷材に蛇行が生じた場合、探触子近傍の乱反射による
信号又はエッジ部の反射波による信号がゲート内に入っ
て欠陥の誤検出を生じ、また欠陥の反射波による信号が
ゲートから外れて欠陥の見逃しが生じるという問題があ
った。
【0009】そのため、特開平 7−55773 号公報には次
のような探傷方法が開示してある。被探傷材又はタイヤ
探触子を移動させ、タイヤ探触子から被探傷材へ所定の
周期で超音波を送信する。探傷方向に経時的に得られる
探傷信号を、所定のサンプリング周期でアナログ/ディ
ジタル(A/D)変換して、探傷信号の振幅に応じたデ
ィジタル信号を得、それを複数のメモリ素子がマトリッ
クス状に配置してある2次元配列メモリの1列目のメモ
リ素子にそれぞれ記憶させる。そして、探傷信号を受信
する都度、前同様の操作を行い、2列目,3列目,…と
順番に2次元配列メモリの各メモリ素子に記憶させるこ
とによって2次元情報を得る。
【0010】2次元配列メモリに記憶した2次元情報
は、適宜階調の画像情報に処理されてD/A変換され、
画像信号として表示装置に与えられ、表示装置は2次元
探傷画像を表示する。表示装置に一画面が表示される
と、2次元配列メモリ内の情報は磁気記録装置に画像情
報として記録される。そして、被探領域の次の領域を探
傷した探傷信号が2次元配列メモリに順に与えられ、2
次元配列メモリは前同様に第1列から順に記憶する。前
述した2次元探傷画像には、探触子近傍の乱反射による
像及びエッジ部の反射波による像が、帯状に2本表示さ
れ、両者の間に欠陥による像が島状に表示されるため、
被探傷材に蛇行が生じても、欠陥の誤検出又は見逃しが
防止される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
7−55773 号公報に開示された板波超音波探傷方法にあ
っては、探傷信号を2次元配列メモリに記憶させている
間は、2次元配列メモリに記憶した2次元情報を処理し
て欠陥に係る情報を得ることができないため、長い被探
傷材を探傷するには、大きな容量の2次元配列メモリが
必要であり、装置コストが高いという問題があった。
【0012】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、その目的とするところは超音波の送信周期毎
に得られる時系列信号を前記メモリにその容量の限度ま
で記憶させた場合、前記アドレスから再び記憶させると
共に、記憶させる時系列信号の反射波強度と予め設定し
た閾値とを比較し、閾値以上であった場合、その時系列
信号、及び前記被探傷材において前記時系列信号が得ら
れた箇所の近傍から得られた他の時系列信号を前記メモ
リに記憶させたアドレスを特定し、特定したアドレスに
記憶してある時系列信号から欠陥に係る情報を抽出する
ことによって、小さな容量のメモリの使用を可能にして
装置コストを低くし得る板波超音波探傷方法を提供する
ことにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る板波超音
波探傷方法は、被探傷材又は超音波探触子を移動させ、
超音波探触子から超音波を移動方向と直交する方向へ所
定周期で送信し、それを板波超音波として前記被探傷材
に伝播させ、各反射波を受信して得た時系列信号をメモ
リに、所定のアドレスから順に記憶させ、記憶させた時
系列信号から欠陥に係る情報を抽出して被探傷材を探傷
する方法において、超音波の送信周期毎に得られる時系
列信号を前記メモリにその容量の限度まで記憶させた場
合、前記アドレスから再び記憶させると共に、記憶させ
る時系列信号の反射波強度と予め設定した閾値とを比較
し、閾値以上であった場合、その時系列信号、及び前記
被探傷材において前記時系列信号が得られた箇所の近傍
から得られた他の時系列信号に対応するアドレスを前記
メモリに記憶させたアドレスから特定し、特定したアド
レスに記憶してある時系列信号から欠陥に係る情報を抽
出することを特徴とする。
【0014】被探傷材に移動方向と直交する方向へ板波
超音波を所定周期で伝播させて得た時系列信号をメモリ
の所定アドレスから順にその容量の限度まで記憶させた
場合、再び前記アドレスから記憶させる操作を繰り返
す。一方、時系列信号のメモリへの記憶と並行して、メ
モリに記憶させる時系列信号の反射波強度と予め設定し
た閾値とを比較し、閾値以上の強度であった場合に欠陥
があると判断してトリガを発生し、そのときに記憶した
時系列信号のメモリにおけるアドレス、及び被探傷材に
おいて前記時系列信号が得られた箇所の近傍から得られ
た他の時系列信号に対応するアドレスを前記メモリに記
憶させたアドレスから特定する。そして、特定したアド
レスに記憶してある時系列信号から欠陥に係る情報を抽
出する。このように、メモリへの時系列信号の記憶と、
メモリ内の一部領域に記憶してある時系列信号からの欠
陥に係る情報の抽出とを並行して行うことによって、比
較的小さなメモリを1つ用いて、被探傷材の全長を連続
的に探傷することができる。
【0015】第2発明に係る板波超音波探傷方法は、請
求項1において、前記他の時系列信号は、前記被探傷材
において、前記時系列信号が得られた箇所から移動方向
及びその反対方向へ、所定の超音波送信回数に応じた範
囲だけ離れた領域内で得られた各時系列信号であること
を特徴とする。
【0016】移動方向に長い欠陥があった場合、その欠
陥の全長を探傷して得た各時系列信号の強度が全て閾値
以上になるとは限らない。そこで、被探傷材において、
閾値以上であった時系列信号が得られた箇所から移動方
向及びその反対方向へ、所定の超音波送信回数に応じた
範囲だけ離れた領域内で得られた各時系列信号を特定す
ることによって、欠陥の全長を含む時系列信号が定めら
れ、欠陥の特徴量の1つである欠陥の寸法情報が正確に
抽出される。
【0017】第3発明に係る板波超音波探傷方法は、請
求項1において、特定したアドレスに記憶してある時系
列信号を記録装置に記録し、それらの時系列信号から欠
陥に係る情報を抽出している間に、他の欠陥に係る時系
列信号の反射波強度が閾値以上であった場合、前記情報
の抽出を中止し、被探傷材への超音波の送信が終了して
から、前記記録装置から欠陥に係る情報が未抽出である
時系列信号を読み出して、それを前記メモリに記憶し、
記憶した時系列信号から欠陥に係る情報を抽出すること
を特徴とする。
【0018】前述した如く特定したアドレスに記憶して
ある時系列信号を記録装置に記録する。そして、それら
のアドレスに記憶してある時系列信号から欠陥に係る情
報を抽出している間に、他の欠陥に係る時系列信号の強
度が閾値以上であった場合、欠陥に係る情報の抽出を中
止し、前記他の欠陥に係る時系列信号が記憶してあるア
ドレスを特定する。新たに特定したアドレスに記憶して
ある時系列信号を記録装置に記録すると共に、それらの
時系列信号から欠陥に係る情報を抽出する。このような
操作を被探傷材への超音波の送信が終了して、被探傷材
の探傷領域から複数の探傷信号が得られるまで繰り返
し、それが終了すると、欠陥に係る情報を抽出していな
い時系列信号を記録装置から読み出し、読み出した時系
列信号をメモリに記憶して欠陥に係る情報を抽出する。
これによって、欠陥の近傍に別の欠陥がある場合でも、
これを見逃すことなく、被探傷材の全長を高精度に探傷
することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて具体的に説明する。図1は本発明方法の実施に
使用する板波超音波探傷装置の構成を示すブロック図で
あり、図中11はタイヤ探触子である。タイヤ探触子11は
矢符方向に移送される帯状の被探傷材Sの一方のエッジ
部E上に転接させてある。タイヤ探触子11にはパルサ2
から電圧が印加されるようになっており、パルサ2はパ
ルスタイミングコントローラ1からのパルス信号によっ
て電圧を印加する周期が制御されている。そして、タイ
ヤ探触子11は印加された電圧によって励振され、被探傷
材Sの他方のエッジ部Eへ超音波を送信しその反射波を
受信する。
【0020】タイヤ探触子11が探傷受信した信号は信号
増幅器3にて増幅された後、所定の通過周波数帯域を有
するバンドパスフィルタ4に入力され、ノイズ成分が除
去された信号はアナログ/ディジタル(A/D)変換器
5に与えられる。A/D変換器5によってディジタル信
号に変換された探傷信号はコンピュータ6に備えられた
画像形成部62及び欠陥信号判定部63にそれぞれ与えら
れ、画像形成部62は探傷信号の強度に応じて適宜な階調
の濃淡画像信号を生成する。
【0021】画像形成部62には前述したパルスタイミン
グコントローラ1からパルス信号も与えられるようにな
っており、画像形成部62は、パルスタイミングコントロ
ーラ1から与えられたパルス信号に基づいて、生成した
画像信号を(i列×j行)のサイズのフレームメモリ64
に2次元配列する。
【0022】図2は図1に示した画像形成部62に与えら
れる信号の波形図であり、図3は図1に示したフレーム
メモリ64内に2次元配列された画像信号の波形図であ
る。画像形成部62には、図2(a)の如く、パルスタイ
ミングコントローラ1からのパルス信号と、(b)の如
く、各パルス信号のタイミングで被探傷材の幅方向に伝
播される板波超音波によって探傷された探傷信号とが与
えられる。この探傷信号をパルス信号毎に分割すると、
被探傷材の移送方向の順に該被探傷材の幅方向毎の探傷
信号が得られる。そして、各探傷信号を画像信号に変換
し、それらをx軸が被探傷材の幅方向,y軸が被探傷材
の移送方向,z軸が信号強度である座標軸上に、被探傷
材の移送方向の順に配列して2次元化すると、図3のよ
うになる。なお、両図中、RE はタイヤ探触子近傍の乱
反射による信号であり、KE は欠陥による信号であり、
E は被探傷材の他端エッジ部による信号である。
【0023】画像形成部62はフレームメモリ64の1行目
から順に画像信号を配列して2次元探傷画像を形成し、
最終行であるj行まで配列すると、再び1行目から順に
新たな画像信号を配列して2次元探傷画像を更新する。
一方、欠陥信号判定部63には欠陥を検出するための閾値
が予め設定してあり、欠陥信号判定部63はA/D変換器
5から与えられた探傷信号と閾値とを比較し、閾値以上
であった場合、欠陥であると一次判定して画像形成部62
にトリガを与える。
【0024】図4は欠陥信号判定部63に設定された閾値
を説明するグラフであり、縦軸は信号強度を、横軸は時
間をそれぞれ示している。図中、実線は探傷信号であ
り、破線は閾値である。図4の如く、閾値は、タイヤ探
触子近傍の乱反射による信号R E を検出しないように、
高いレベルから徐々に低くし、欠陥による信号KE を検
出するレベルで一定時間保った後、被探傷材の他端エッ
ジ部による信号TE を検出しないように、徐々に高いレ
ベルにしてある。これによって、一次判定の精度が向上
する。
【0025】欠陥信号判定部63からトリガが与えられる
と、画像形成部62は欠陥を検出すべく画像処理を行うた
めの部分画像を次のように指定する。
【0026】図5は画像形成部62による部分画像の指定
を説明する説明図であり、濃淡の程度を等高線で示して
ある。図5において縦軸は被探傷材の移送方向であり、
横軸は被探傷材の幅方向である。図5の如く、2次元探
傷画像の両端にはタイヤ探触子近傍の乱反射による像R
P 及び被探傷材の他方のエッジ部による像TP が、縦に
帯状に形成されている。そして両像の間に欠陥と思われ
る島状の像KP が形成されている。
【0027】前述した如く、矢符方向に移送される被探
傷材Sの移送速度に応じて定めた周期で、超音波を被探
傷材Sの幅方向へ送信することによって探傷が行われて
いる。そのため、図5の如く、被探傷材の移送方向と同
じ方向に長い欠陥があった場合、その欠陥による像KP
の先頭から末尾まで欠陥信号判定部63(図1参照)から
トリガが与えられるとは限らず、トリガが与えられた部
分の画像のみを部分画像として指定すると、像KP の一
部が欠けてしまい、欠陥の特徴量の1つである長さ及び
面積を正確に得ることができないという問題がある。
【0028】そこで、最初にトリガが与えられた位置o
から、被探傷材Sの移送方向とは逆の方向へm行だけ離
れた位置を起点とし、この起点から被探傷材Sの移送方
向へn行(m<n<i)だけ離れた位置までの間の領域
の画像を指定し、それを部分画像とする。これによっ
て、像KP に欠けが生じることなくこれを抽出すること
ができると共に、取り扱うデータ量を減少することがで
きる。
【0029】画像形成部62が、フレームメモリ64内の2
次元探傷画像において部分画像を指定すると、CPU61
はそれをRAMディスクといった画像記録装置7に与え
て記録させる。一方、コンピュータ6に備えられた欠陥
検出部65は、フレームメモリ64内の部分画像について、
予め設定された基準値を用いて2値化を行って欠陥と思
われる像KP を特定し、特定した像KP に基づいてその
長さ,幅,エッジEからの距離等の情報を算出する。こ
れらの情報に基づいて、欠陥判定部66は像KPが欠陥に
よるものであるか、ノイズによるものであるか、更に、
欠陥によるものであれば被探傷材Sの品質に与える影響
を判定し、CPU61は出力部67から判定結果を上位コン
ピュータ又は外部記憶装置等へ出力させる。
【0030】一方、欠陥検出部65及び欠陥判定部66が処
理を行っている間に、欠陥信号判定部63から欠陥と思わ
れる他の像KP に係るトリガが出力されると、欠陥検出
部65及び欠陥判定部66はその部分画像に係る処理を中止
し、画像形成部62によって他の像KP を含む部分画像が
指定されることを優先させる。このとき、像KP を含む
部分画像は画像記録装置7に記録してあるため、被探傷
材Sの全長を探傷した後に、その部分画像を画像記録装
置7からフレームメモリ64に読み込み、前同様に処理を
行って欠陥の判定を行う。
【0031】図6及び図7は本発明に係る欠陥検出の手
順を示すフローチャートである。画像形成部62はA/D
変換器5から与えられた探傷信号を画像信号に変換し、
変換した画像信号をフレームメモリ64の1行目から順に
配列して2次元探傷画像を形成し、最終行であるj行ま
で配列すると、再び1行目から順に新たな画像信号を配
列して2次元探傷画像を更新していく(ステップS
1)。一方、欠陥信号判定部63はA/D変換器5から与
えられた探傷信号と予め設定してある閾値とを比較し、
探傷信号内に閾値以上の強度の信号があった場合、欠陥
であると一次判定して画像形成部62にトリガを与える。
画像形成部62は欠陥信号判定部63から欠陥と思われる像
についての最初のトリガが与えられたか否かを判断し
(ステップS2)、それが与えられたと判断すると、画
像形成部62はその像を含む部分画像を指定する(ステッ
プS3)。
【0032】画像形成部62は、フレームメモリ64内の2
次元探傷画像において部分画像を指定すると、それを画
像記録装置7に与えて記録させる(ステップS4)。一
方、CPU61は、欠陥信号判定部63から他の像に係るト
リガが与えられたか否かを判断し(ステップS5)、そ
れが与えられていない場合、欠陥検出部65は、フレーム
メモリ64内の部分画像について2値化処理を行って(ス
テップS6)、欠陥と思われる像KP を特定し、特定し
た像KP に基づいてその長さ,幅,エッジEからの距離
等の情報を算出する(ステップS7)。これらの情報に
基づいて、欠陥判定部66は像KP が欠陥によるものであ
るか、ノイズによるものであるか、更に、欠陥によるも
のであれば被探傷材Sの品質に与える影響を判定し(ス
テップS8)、その判定結果を出力部67から上位コンピ
ュータ又は外部記憶装置等へ出力させる(ステップS
9)。
【0033】この間、CPU61はステップS5にて欠陥
と思われる他の像KP に係るトリガが出力されたか否か
を判断し続け、それが出力されたと判断すると、欠陥検
出部65又は欠陥判定部66がステップS6〜S9の操作を
行っているか否かを判断し(ステップS10)、そうであ
る場合、その操作を中止させ(ステップS11)、ステッ
プS3に戻り、画像形成部62は他の像KP を含む部分画
像を指定する。これによって、欠陥検出部65による画像
処理に優先して画像形成部62による部分画像の指定が実
施されるため、欠陥の見逃しが防止される。そして、ス
テップS1〜ステップS11までの操作をステップS12で
被探傷材Sの全長が探傷されたと判断されるまで繰り返
す。
【0034】被探傷材Sの全長が探傷されたと判断され
ると、画像記録装置7内に未処理画像が記録されている
か否かを判断し(ステップS13)、未処理画像が記録さ
れていると判断すると、CPU61はその画像を画像記録
装置7からフレームメモリ64に読み込み(ステップS1
4)、前述したステップS6〜ステップS9と同様の操
作を行う(ステップS15〜ステップS18)。これらの操
作をステップS13にて画像記録装置7内に未処理画像が
記録されていないと判断されるまで繰り返す。
【0035】
【発明の効果】以上詳述した如く第1発明に係る板波超
音波探傷方法にあっては、時系列信号の記憶と、特定し
たアドレスに記憶してある時系列信号からの欠陥に係る
情報の抽出とを並行して行うことによって、小さな容量
のメモリを1つ用いて、被探傷材の全長を連続的に探傷
することができ、装置コストが低い。
【0036】第2発明に係る板波超音波探傷方法にあっ
ては、欠陥の全長を含む時系列信号のアドレスを特定す
ることができ、欠陥の特徴量である欠陥のサイズを正確
に抽出することができ、欠陥の判定精度が高い。
【0037】第3発明に係る板波超音波探傷方法にあっ
ては、欠陥の近傍に別の欠陥がある場合でも、これを見
逃すことなく、被探傷材の全長を高精度に探傷すること
ができると共に、特定したアドレスに記憶してある時系
列信号から欠陥に係る情報の抽出する処理が遅い場合で
あってもこれに対応することができる等、本発明は優れ
た効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に使用する板波超音波探傷装
置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示した画像形成部に与えられる信号の波
形図である。
【図3】図1に示したフレームメモリ内に2次元配列さ
れた画像信号の波形図である。
【図4】欠陥信号判定部に設定された閾値を説明するグ
ラフである。
【図5】画像形成部による部分画像の指定を説明する説
明図である。
【図6】本発明に係る欠陥検出の手順を示すフロチャー
トである。
【図7】本発明に係る欠陥検出の手順を示すフロチャー
トである。
【図8】タイヤ探触子の使用態様を示す模式的断面図で
ある。
【図9】板波超音波探傷による探傷信号の一例を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
1 パルスタイミングコントローラ 2 パルサ 5 A/D変換器 6 コンピュータ 62 画像形成部 63 欠陥信号判定部 64 フレームメモリ 65 欠陥検出部 7 画像記録装置 S 被探傷材 E エッジ部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被探傷材又は超音波探触子を移動させ、
    超音波探触子から超音波を移動方向と直交する方向へ所
    定周期で送信し、それを板波超音波として前記被探傷材
    に伝播させ、各反射波を受信して得た時系列信号をメモ
    リに、所定のアドレスから順に記憶させ、記憶させた時
    系列信号から欠陥に係る情報を抽出して被探傷材を探傷
    する方法において、 超音波の送信周期毎に得られる時系列信号を前記メモリ
    にその容量の限度まで記憶させた場合、前記アドレスか
    ら再び記憶させると共に、記憶させる時系列信号の反射
    波強度と予め設定した閾値とを比較し、閾値以上であっ
    た場合、その時系列信号、及び前記被探傷材において前
    記時系列信号が得られた箇所の近傍から得られた他の時
    系列信号に対応するアドレスを前記メモリに記憶させた
    アドレスから特定し、特定したアドレスに記憶してある
    時系列信号から欠陥に係る情報を抽出することを特徴と
    する板波超音波探傷方法。
  2. 【請求項2】 前記他の時系列信号は、前記被探傷材に
    おいて、前記時系列信号が得られた箇所から移動方向及
    びその反対方向へ、所定の超音波送信回数に応じた範囲
    だけ離れた領域内で得られた各時系列信号である請求項
    1記載の板波超音波探傷方法。
  3. 【請求項3】 特定したアドレスに記憶してある時系列
    信号を記録装置に記録し、それらの時系列信号から欠陥
    に係る情報を抽出している間に、他の欠陥に係る時系列
    信号の反射波強度が閾値以上であった場合、前記情報の
    抽出を中止し、被探傷材への超音波の送信が終了してか
    ら、前記記録装置から欠陥に係る情報が未抽出である時
    系列信号を読み出して、それを前記メモリに記憶し、記
    憶した時系列信号から欠陥に係る情報を抽出する請求項
    1記載の板波超音波探傷方法。
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