JPH09243398A - モジュラーエンコーダ - Google Patents

モジュラーエンコーダ

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Publication number
JPH09243398A
JPH09243398A JP8051653A JP5165396A JPH09243398A JP H09243398 A JPH09243398 A JP H09243398A JP 8051653 A JP8051653 A JP 8051653A JP 5165396 A JP5165396 A JP 5165396A JP H09243398 A JPH09243398 A JP H09243398A
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JP
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magnetic field
rotation
motor
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Withdrawn
Application number
JP8051653A
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English (en)
Inventor
Motomasa Imai
基勝 今井
Yasushi Ono
康 大野
Yasuhiko Hashimoto
康彦 橋本
Shigeki Yamauchi
茂樹 山内
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Nikon Corp
Kawasaki Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Nikon Corp
Kawasaki Heavy Industries Ltd
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Publication date
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  • Transmission And Conversion Of Sensor Element Output (AREA)
  • Stopping Of Electric Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電磁ブレーキを有するモータの回転を検出する
エンコーダにおいて、電磁ブレーキに起因する磁場の影
響を補正するための調整を要さないエンコーダを提供す
る。 【解決手段】検出対象の回転軸に固定され所定の磁場を
発生する磁気手段と、固定部に配置され前記磁気手段の
発生する磁場を検出する磁気検出素子を有し前記回転軸
の回転にともなう前記磁場の変動に基づいて前記回転軸
の回転を検出する磁気的検出系とを有するモジュラーエ
ンコーダにおいて、前記磁気的検出系を前記電磁ブレー
キを所定極性で作動させたときに発生する所定方向の磁
場を見込んで調整しておく。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は回転軸に装着され、
該回転軸の回転数および回転角度を検出するエンコーダ
に関し、特に電磁ブレーキを有するモータの回転検出に
用いられるマルチパターンアブソリュートモジュラーエ
ンコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】エンコーダはサーボモータなどの回転軸
に装着され、該回転軸の回転数や回転角度位置を検出す
るものである。エンコーダはモータ等の被検出物の回転
軸(シャフト)に固定され、該シャフトと共に回転する
円板(符号板)を有する。該符号板は該周辺部に所定の
パターンで形成された透光領域と遮光領域とを有する。
エンコーダは更にモータ本体に対して固定され、符号板
のパターン形成部に光を照射する光源と、符号板を挟ん
で該光源に対向して配置され、符号板を透過した光を受
光する光センサと、光センサからの信号に基づいて符号
板の回転角度位置、即ち回転軸の回転角度位置を示す電
気信号を出力する処理回路とを有する。
【0003】エンコーダは更に、回転軸に固定され所定
の磁場を発生する磁気手段と、固定部に配置された磁気
検出素子とを有し、磁気検出素子により回転軸の回転に
ともなう該磁気手段の発生する磁場の変化を検出するこ
とによって回転軸の回転数を検出する磁気検出系を備え
る。磁気手段は通常、所定パターンの磁極を有する永久
磁石で構成され、磁石の発生する磁場をMRセンサ(磁
気抵抗効果素子)を用いて検出し、回転軸の回転にとも
なう該磁場の変化に対応する電気信号を得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】エンコーダは主にモー
タの回転軸(シャフト)の回転を検出するためにモータ
シャフトに取り付けられて用いられる。ある種のモータ
は以下に説明するような電磁ブレーキを有している。
【0005】図10はモータ内の電磁ブレーキの構成を
図式的に示す断面図である。該図で参照番号101はモ
ータシャフト(回転軸)を示す。モータシャフト101
には円板状のフランジ101aが設けられている。図1
0はブレーキ状態を示し、リング状(円板の中央にモー
タシャフトが挿通される穴があいている)のブレーキデ
ィスク102がバネ105により図の上方に付勢され、
シャフト101のフランジ101aに押しつけられてい
る。この状態ではシャフト101のフランジ101aと
ブレーキディスク間の摩擦により、モータシャフト10
1は回転できない(ブレーキ状態)。
【0006】ブレーキディスク102の下方(モータシ
ャフトのフランジと反対の側)には、コイル104に電
流を流すことにより励磁される輪状の電磁石103が配
置されている。モータシャフト101は電磁石103の
中央部の穴に挿通されている。ブレーキディスク102
は鉄などの強磁性体でつくられており、コイル104に
電流を流して電磁石103を励磁すると、ブレーキディ
スクはバネ105の力に逆らって電磁石103に引きつ
けられる。これにより、モータシャフトのフランジ10
1aとブレーキディスク102の接触が解除され、モー
タシャフト101は自由に回転できるようになる(ブレ
ーキ解除状態)。即ち、モータが回転している間は常に
電磁ブレーキには電流が流され、電磁石が励磁された状
態になっている。
【0007】このような電磁ブレーキを用いたモータに
エンコーダを取り付けた場合に以下のような課題があ
る。
【0008】上述したように電磁ブレーキはモータが回
転している間は常に動作状態にある。ところがモータの
シャフトは通常鉄などの磁性体であるので、電磁ブレー
キの電磁石がコイルを流れる電流のつくる磁界により励
磁されるときにモータのシャフトも強く磁化される。他
方で上述したようにエンコーダはモータのシャフト(回
転軸)に取り付けられる磁気手段(永久磁石)を有し、
該磁気手段の発生する磁場を検出することにより回転軸
の回転数を検出している。ところが電磁ブレーキの働き
によりモータシャフトが磁化されているので、モータの
磁化されたモータシャフトのつくる磁場がエンコーダの
永久磁石のつくる検出用磁場に重畳される。このためそ
のままではエンコーダの磁気検出系は正確に回転数を検
出することが困難となる。そこでエンコーダをモータに
取り付けた後に、磁気検出系をモータシャフトのつくる
磁場の影響を補正する調整を行う必要があった。
【0009】しかもモータの電磁ブレーキの電磁石は電
磁石としてブレーキディスクを引きつけさえすればよい
ので、従来は電磁石の励磁コイルに流す電流の極性は特
に指定されておらず、モータシャフトが磁化される向き
もまちまちになっていた。従ってエンコーダの磁気検出
系の調整をエンコーダ取り付けの度ごとに行わなければ
ならないという課題もあった。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の問題を解決するた
めに、本発明においては、回転軸に装着され、所定パタ
ーンの透光領域と遮光領域が形成された符号板と、固定
部に配置され、前記符号板に光を照射する光源と、固定
部に配置され前記符号板の透光領域を透過した光を受光
する受光手段と、該受光手段の出力に基づいて前記回転
軸の回転角度を示す電気信号を出力する光学的検出系
と、前記回転軸に固定され所定の磁場を発生する磁気手
段と、固定部に配置され前記磁気手段の発生する磁場を
検出する磁気検出素子を有し前記回転軸の回転にともな
う前記磁場の変動に基づいて前記回転軸の回転を検出す
る磁気的検出系とを有するモジュラーエンコーダであっ
て、電磁ブレーキを有するモータの回転検出に用いられ
るエンコーダにおいて、前記磁気的検出系を前記電磁ブ
レーキを所定極性で作動させたときに発生する所定方向
の磁場を見込んで調整しておく。
【0011】
【発明の実施の形態】上記のような本発明のエンコーダ
において、磁気検出系の磁気手段は所定の分割磁極パタ
ーンを有する磁石構成できる。磁気検出素子としてはM
Rセンサが好適である。
【0012】磁気検出素子の感ずる磁場の向きが、回転
軸と共に回転する前記磁石の回転にともなって所定の少
なくとも2方向を周期的にとり、磁気検出素子は該磁場
の少なくとも2方向にそれぞれ対応する2つのレベルの
間で変化する電気信号を出力するように構成する。そし
て磁気検出素子の出力する電気信号を前記2つのレベル
の間でスライスした信号を作成し、該スライスによって
得られた信号に基づいて回転軸の回転を検出する処理回
路を設ける。そして処理回路における磁気検出素子の出
力する電気信号のスライスレベルを前記電磁ブレーキを
所定極性で作動させたときに発生する所定方向の磁場の
存在下で適切なものとなるように調整しておく。
【0013】このように本発明ではエンコーダを電磁ブ
レーキを有するモータに装着した場合、電磁ブレーキに
起因する磁場の作用を予め考慮した調整がなされている
ので、電磁ブレーキを所定極性で作動させる限り、その
都度調整する必要がなく正確な回転検出が行える。
【0014】
【実施例】図1は、本発明の実施例のマルチパターンア
ブソリュートモジュラーエンコーダ40を回転装置すな
わちモータ20に取り付けられた状態で示す。図1にお
いてモジュラーエンコーダの内部は一部断面図で示され
ている。モータ20は上に図10に関連して説明したよ
うな電磁ブレーキを有している。
【0015】モジュラーエンコーダ40はモータの回転
軸に取り付けられ、モータ回転軸の回転と共に回転する
ロータ部分と、モータの本体に対して固定の固定部分と
からなる。
【0016】はじめにロータ部分を説明する。ボス1は
符号板3をモータ20の回転軸22に取り付けるための
部材であり、内部にボア(内腔)1aを有している。該
ボア内にモータ20の回転軸22を受容し、ネジ2によ
り回転軸22に固定される。ボス1の上部には肩部1b
が設けてあり、肩部1b上に符号板3が載置されてい
る。符号板3はその外周部に所定パターンで透光部と遮
光部が交互に形成されたパターン部を有する。本実施例
のパターン部はアブソリュートパターンを含む複数の
(即ちマルチ)パターントラックを有するが、パターン
トラックの構成は公知であるので説明を省略する。
【0017】符号板3はその中央部で肩部1bに接着さ
れる。符号板3の上から押さえ環5を接着する。押さえ
環5は符号板を上から押さえると共に、かつ磁石6を支
持する。磁石6は押さえ環5の上に接着される。磁石6
は環状の形状であり、周知の磁化パターンを有する。磁
石6の詳細については後述する。以上の部分がモータの
回転軸と共に回転するロータ部分を構成する。
【0018】続いて固定部分について説明する。固定部
材7は樹脂製で概して環状の形態を持ち、内部にボア7
aが形成されている。該ボア7a内にモータ本体25から
突き出た突出部21を受容する。突出部21は直径が2
段階になったほぼ円柱状の形状を持つ。固定部材7はネ
ジ8によりモータ本体25の突出部21に固定される。
該突出部の外周には環状溝23が形成され、環状溝23
内にOリング24が配置され、固定部材7とモータ本体
25の間をシールしている。固定部材7には図1におけ
る上方から、概して環状の形状を有する保持部材11が
取り付けられている。保持部材11は保持部材を貫通す
るネジ9により固定部材7に固定されている。図1で保
持部材の更に上方に電気基板12がネジ14により保持
部材に対して固定されている。
【0019】図2は図1に描かれたモータおよびエンコ
ーダを別の角度(図1をモータの軸まわりに90度回転
した方向)から示す一部断面図である。保持部材11は
その一部に発光素子30を保持している。発光素子30
は符号板3の外周に設けられたパターン部に照射する光
源として機能する。本実施例では発光素子30として発
光ダイオードが用いられる。発光素子30は符号板3の
パターン部に向けて上方に光を照射する。符号板3を挟
んで発光素子30に対向する位置の電気基板12上には
受光素子(光センサ)31が取り付けられている。本実
施例では受光素子31はフォトダイオードである。発光
素子30から照射され符号板3のパターン部の透光部を
透過することにより符号板のパターンの情報を含んだ光
が受光素子31で受光され、光電変換されて検出信号と
して出力される。そして受光素子31からの検出信号に
基づいて、電気基板12に設けられた不図示の処理回路
は符号板の回転角度、即ち回転軸22の回転角度を示す
信号を出力する。
【0020】今説明した構成は光学的な手段により符号
板の回転角度即ち回転軸の回転角度を検出するので光学
的検出系と呼ぶことができる。他方本実施例のエンコー
ダは磁気的な手段により回転軸の回転を検出する磁気的
検出系をも有する。磁気的検出系は概略以下のような構
成を有する。
【0021】電気基板12上の磁石6に対向する位置に
はMRセンサ(MR磁気抵抗効果素子)等を用いた磁気
センサ13が取り付けられている。磁気センサ13は回
転軸の回転にともなう磁石6のつくる磁界の変動に応じ
た電気信号を出力する。そして該電気信号に基づいて電
気基板に設けられた不図示の処理回路が回転軸の回転数
を示す信号を出力する。この磁気的検出系の詳細につい
てはこの後に詳述する。
【0022】以上に説明したエンコーダのロータ部分、
固定部分両者はカバー17におおわれている。エンコー
ダからの出力信号は出力信号線15を介して外部に出力
される。
【0023】続いて、図3〜図9を参照して本実施例の
エンコーダの磁気的検出系について説明する。
【0024】図3は磁石6の磁極パターンを示す。(磁
石6はモータの回転軸と共に回転するので、以下におい
ては後出のバイアス磁石と区別して、回転磁石6と称す
る。)回転磁石6は内周側と外周側で2つに分割され、
かつ半周ごとに分割された図にN、Sで示す磁極構成を
有する。回転磁石6の内周部と外周部の境界上で中心か
ら見て90度をなす2つの位置AおよびBにおいて磁場
を検出する。磁気的検出系の側面図である図4からわか
るように回転磁石6上の検出位置AおよびBにそれぞれ
対向する電気基板12上の位置に、MRセンサ13Aお
よび13Bがそれぞれ設けられている。MRセンサ13
A、13Bの上にはそれぞれのセンサにバイアス磁場を
与えるバイアス磁石50A、50Bが配設されている。
【0025】図5は位置A側を例にとって、バイアス磁
石50Aの磁極N、Sを示すが、位置Bについても同様
である。このバイアス磁石50Aはセンサ13Aに対し
て図5の矢印方向のバイアス磁場を与える。
【0026】図6は回転磁石6の回転位置に応じてMR
センサ13Aに与えられる磁場がどのようになるかを示
している。位置Aにおいて回転磁石6の磁極が内周側が
S極で外周側がN極になっているときには(図3のよう
な状態)、回転磁石6のつくる磁場が半径方向内向きと
なるので、合成磁場は図6の(a)に示すような方向に
なる。それに対して、回転磁石が例えば180度回転し
て、内周側がN極で外周側がS極となると、回転磁石の
つくる磁場は半径方向外向きとなるので、合成磁場は図
6の(b)に示すような方向になる。即ちMRセンサ1
3Aの感ずる合成磁場は図7の(a)に示す(ア)、
(イ)の方向となる。
【0027】MRセンサ13Aは図7(b)に示すよう
なパターンを有しておりパターンに直角な方向に磁場が
加わるとその部分の抵抗が低下する性質を有する。従っ
て、合成磁場の方向が図7(a)の(ア)の向きのとき
図7(b)に示したMRセンサ13Aの端子−間の
抵抗が低くなり、合成磁場の方向が(イ)の向きのとき
端子−間の抵抗が低くなる。これを利用してMRセ
ンサの端子−間にDC電圧を印加し、から出力を
取ることにより磁場方向の変化を反映した電気信号を取
り出すことができる。
【0028】図8はMRセンサの出力信号処理回路の一
部を示す。図8におけるMRセンサの出力端子に現れ
る信号の例を図9に示す。一つの例において図8のMR
センサの−間には5Vの直流電圧がかけられてお
り、端子の出力信号(図9)の振幅は約100mVで
ある。この場合図9の信号は約2.5Vの直流成分を含
んでいる。図8のボリュームVRによってスライスレベ
ルを調整してオペアンプOPにより信号をスライスする
ことにより、信号の直流成分をカットすると共に波形を
整形する。実際にはこの後シュミット回路等を用いて公
知の方法で更なる波形整形を行うが、説明は省略する。
【0029】上に「発明が解決しようとする課題」の項
目で説明したように、モータが電磁ブレーキを用いてい
る場合モータの回転軸(シャフト)22が磁化されてい
るため回転軸22は磁場を発生している。この回転軸2
2の発生する磁場のMRセンサ13A、13Bに平行な
方向の成分(言い換えると電気基板12に平行な成分)
がMRセンサの出力信号に影響を与える。回転軸のエン
コーダ取り付け端側がN極に磁化されているとき、MR
センサに平行な磁場成分は回転軸中心から放射状に外へ
向かう磁場となり、S極に磁化されているときは逆に中
心に向かう磁場となる。これらの磁場により図9に示し
たMRセンサの出力信号に上方向または下方向のオフセ
ットが生ずる(即ち信号にある一定のDC成分がプラス
あるいはマイナスされる)。本願発明ではエンコーダを
このオフセット分を予め見込んで調整しておくことによ
り、実際の使用時の調節の煩を除くものである。
【0030】本実施例においてそのような調整は以下の
ように行われる。図1および図2に示されたモータ20
の回転軸のエンコーダとは反対側の端部26にカップリ
ング(不図示)を介して不図示のDCモータの回転シャ
フトを接続しておく。図1において参照番号27はモー
タの制御ラインを示し、このうちU、V、W、Eはモー
タの動作制御用のラインであり、AおよびBは電磁ブレ
ーキの制御ライン、具体的には図10に示すような電磁
ブレーキのコイル104に電流を流すためのラインであ
る。このラインAに24Vを、ラインBに0Vを印加し
て、電磁ブレーキを解除した状態とする。このとき前述
のようにモータ20の回転軸22は磁化されており、M
Rセンサ13A,13Bの出力信号にオフセットを生じ
させる磁場を発生している。この状態でDCモータを回
転させてモータ20の回転軸を回転させる。同時に図8
のオペアンプOPの出力信号(またはそれを更に波形整
形した信号)をオシロスコープでモニターして、デュー
ティ50%の波形となるように図8のボリュームVRに
よりスライスレベルを調整する。
【0031】このような調整を2つのMRセンサ13A
および13Bのそれぞれについて行う。これでエンコー
ダの磁気的検出系はモータの電磁ブレーキの発生する磁
界のもとで正しい回転検出が行えるように調整されたこ
とになる。
【0032】本実施例のエンコーダは以上のようにモー
タの電磁ブレーキを所定極性で動作させる場合(即ち電
磁ブレーキのAラインに24V、Bラインに0V)に合
わせて調整した状態で出荷される。従ってエンコーダの
実際の使用にあたって、電磁ブレーキを作動させる際の
印加電圧の極性を同一にする限り調整し直す必要がな
く、モータに取り付けてすぐに測定を行うことができ
る。
【0033】そのためにはモータの電磁ブレーキの作動
極性を調整時と同一にする必要があるので、エンコーダ
の一部または付属物等に電磁ブレーキに印加すべき電圧
の極性を表示しておくと好適である。
【0034】あるいはエンコーダと電磁ブレーキを含む
モータとを一つのシステムとして形成し、モータの電磁
ブレーキの作動極性を指定する表示をするか、または電
磁ブレーキの電圧印加端子とDC電源との間のコネクタ
の形状を特化する等の方法により、電磁ブレーキに所定
極性の電圧のみが印加されるようにしてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明のエンコーダではモータの電磁ブ
レーキを所定極性で動作させる場合に合わせて調整して
あるので、エンコーダの実際の使用にあたって、電磁ブ
レーキを作動させる際の印加電圧の極性を同一にする限
り調整の必要がなく、モータに取り付けてすぐに測定を
行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例のエンコーダをモータに取り付
けた状態を一部断面図で示す図である。
【図2】図1に示したエンコーダおよびモータを違う角
度から一部断面で示す図である。
【図3】実施例のエンコーダの磁気的検出系の回転磁石
の磁極配置と検出位置を示す図である。
【図4】実施例のエンコーダの磁気的検出系の断面図で
ある。
【図5】実施例のエンコーダの磁気的検出系のバイアス
磁石の磁極とその磁界方向を示す図である。
【図6】実施例のエンコーダの磁気センサにおける合成
磁場を示す図である。
【図7】(a)は実施例のエンコーダの磁気センサにお
ける2通りの磁場方向を示す図であり、(b)は磁気セ
ンサ(MRセンサ)のパターンを示す図である。
【図8】実施例のエンコーダの磁気的検出系の処理回路
の一部を図式的に示す回路図である。
【図9】実施例のエンコーダの磁気センサの出力信号の
一例を示すグラフである。
【図10】モータの電磁ブレーキの構造を図式的に説明
する断面図である。
【符号の説明】
1 ボス 3 符号板 6 回転磁石 12 電気基板 13(13A、13B) 磁気センサ(MRセンサ) 20 モータ 22 回転軸 27 モータおよび電磁ブレーキ制御ライン 40 エンコーダ 101 モータシャフト 102 ブレーキディスク 103 電磁石 104 励磁コイル
フロントページの続き (72)発明者 大野 康 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 (72)発明者 橋本 康彦 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内 (72)発明者 山内 茂樹 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工業 株式会社明石工場内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転軸に装着され、所定パターンが形成
    された符号板と;固定部に配置され、前記符号板の所定
    パターンを読み取って前記回転軸の回転角度を検出する
    回転角度検出手段と;前記回転軸に固定され所定の磁場
    を発生する磁気手段と、固定部に配置され前記磁気手段
    の発生する磁場を検出し、前記回転軸の回転数を検出す
    る回転数検出手段と有するモジュラーエンコーダにおい
    て、該モジュラーエンコーダは電磁ブレーキを有するモ
    ータの回転検出に用いられ、前記回転数検出手段は前記
    電磁ブレーキを所定極性で作動させたときに発生する所
    定方向の磁場を見込んで調整されていること特徴とする
    モジュラーエンコーダ。
  2. 【請求項2】 回転軸に装着され、所定パターンが形成
    された符号板と;固定部に配置され、前記符号板の所定
    パターンを読み取って前記回転軸の回転角度を検出する
    光学的検出系と;前記回転軸に固定され所定の磁場を発
    生する磁気手段と、固定部に配置され前記磁気手段の発
    生する磁場を検出する磁気検出素子とを有し、前記回転
    軸の回転にともなう前記磁場の変動に基づいて前記回転
    軸の回転を検出する磁気的検出系と;を含み、前記磁気
    手段は所定の分割磁極パターンを有する磁石であり、前
    記磁気検出素子に与えられる磁場の向きは回転軸と共に
    回転する前記磁石の回転にともなって所定の少なくとも
    2方向を周期的にとり、前記磁気検出素子は前記磁場の
    少なくとも2方向にそれぞれ応ずる2つのレベルの間で
    変化する電気信号を出力し、前記磁気検出系は前記電気
    信号を前記2つのレベルの間でスライスした信号を作成
    し該スライスによって得られた信号に基づいて回転軸の
    回転を検出する処理回路を更に有するモジュラーエンコ
    ーダにおいて、該モジュラーエンコーダは電磁ブレーキ
    を有するモータの回転検出に用いられ、前記処理回路に
    おける前記電気信号のスライスレベルは、前記電磁ブレ
    ーキを所定極性で作動させたときに発生する所定方向の
    磁場の存在下で適切なものとなるように調整されている
    こと特徴とするモジュラーエンコーダ。
  3. 【請求項3】 エンコーダを用いた、モータの回転検出
    システムであって、モータとエンコーダを含み、前記エ
    ンコーダは回転軸に装着され、所定パターンが形成され
    た符号板と;固定部に配置され、前記符号板の回転角度
    を検出する回転角度検出手段と;前記回転軸に固定され
    所定の磁場を発生する磁気手段と、固定部に配置され前
    記磁気手段の発生する磁場を検出し、前記回転軸の回転
    数を検出する回転数検出手段と;を有するモジュラーエ
    ンコーダであり、前記モータはモータの回転時には常時
    所定極性の電圧を印加されて作動されることにより解除
    状態になる電磁ブレーキを有し、前記第2電気信号出力
    手段は所定極性の電圧で作動する前記電磁ブレーキの発
    生する所定方向の磁場を見込んで調整されていることを
    特徴とするモータの回転検出システム。
  4. 【請求項4】 エンコーダを用いた、モータの回転検出
    システムであって、モータとエンコーダを含み、前記エ
    ンコーダは回転軸に装着され、所定パターンが形成され
    た符号板と;固定部に配置され、前記符号板の所定パタ
    ーンを読み取って前記回転軸の回転角度を検出する光学
    的検出系と;前記回転軸に固定され所定の磁場を発生す
    る磁気手段と、固定部に配置され前記磁気手段の発生す
    る磁場を検出する磁気検出素子とを有し、前記回転軸の
    回転にともなう前記磁場の変動に基づいて前記回転軸の
    回転を検出する磁気的検出系と;を含み、前記磁気手段
    は所定の分割磁極パターンを有する磁石であり、前記磁
    気検出素子に与えられる磁場の向きは前記回転軸と共に
    回転する前記磁石の回転にともなって所定の少なくとも
    2方向を周期的にとり、前記磁気検出素子は前記磁場の
    少なくとも2方向にそれぞれ応ずる2つのレベルの間で
    変化する電気信号を出力し、前記磁気検出系は前記電気
    信号を前記2つのレベルの間でスライスした信号を作成
    し該スライスによって得られた信号に基づいて回転軸の
    回転を検出する処理回路を更に有し、前記モータはモー
    タの回転時には常時所定極性の電圧を印加されて作動さ
    れることにより解除状態になる電磁ブレーキを有し、前
    記処理回路における前記電気信号のスライスレベルは前
    記電磁ブレーキを所定極性で作動させたときに発生する
    所定方向の磁場の存在下で適切なものとなるように調整
    されていること特徴とするモータの回転検出システム。
  5. 【請求項5】 請求項2のエンコーダにおいて、前記ス
    ライスレベルは電磁ブレーキを所定極性で作動させたと
    きに発生する所定磁場の存在下でスライスによって得ら
    れる信号のデューティが50%となるように調整されて
    いることを特徴とするエンコーダ。
  6. 【請求項6】 請求項4のモータの回転検出システムに
    おいて、前記スライスレベルは電磁ブレーキを所定極性
    で作動させたときに発生する所定磁場の存在下でスライ
    スによって得られる信号のデューティが50%となるよ
    うに調整されていることを特徴とするモータの回転検出
    システム。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010210288A (ja) * 2009-03-06 2010-09-24 Nikon Corp エンコーダ
KR101323047B1 (ko) * 2012-01-06 2013-10-29 한국오므론전장주식회사 인서트 몰딩 방식의 캡부를 구비하는 회전 각도 센서 유닛
CN109029509A (zh) * 2018-07-13 2018-12-18 株洲时菱交通设备有限公司 一种冗余式磁编码器

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