JPH09241465A - ポリ塩化ビニル系樹脂組成物 - Google Patents

ポリ塩化ビニル系樹脂組成物

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JPH09241465A
JPH09241465A JP5713796A JP5713796A JPH09241465A JP H09241465 A JPH09241465 A JP H09241465A JP 5713796 A JP5713796 A JP 5713796A JP 5713796 A JP5713796 A JP 5713796A JP H09241465 A JPH09241465 A JP H09241465A
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vinyl chloride
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resin composition
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JP5713796A
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Inventor
Osayasu Noda
修康 野田
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Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Polymer Co Ltd
Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】製品寸法の安定性を向上し、エッジ部や薄肉部
のヒビ割れを起こさない、異形押出成形に適した塩化ビ
ニル系樹脂組成物を提供する。 【解決手段】このポリ塩化ビニル系樹脂組成物は、ポリ
塩化ビニル系樹脂 100重量部、アクリル変性ポリオルガ
ノシロキサン1〜 100重量部、可塑剤10〜 200重量部お
よびメタクリル酸メチル系共重合体1〜30重量部を配合
してなるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車用ウインド
モール材などの異形押出成形で成形された製品におい
て、寸法の安定化およびエッジ部や薄肉部にひび割れを
起こさないポリ塩化ビニル系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車用のウインドモール部品や
冷蔵庫パッキンなどの異形押出成形品では、樹脂特性で
あるバラス効果の影響でダイスから押し出された材料が
膨張する(以下ダイスウエルという)ため製品寸法を安
定させるのが非常に難しかった。異形押出成形品は、製
品寸法が安定していないと、後工程での自動車の車体へ
の組み付けや冷蔵庫の本体への組み込みの際に、支障を
来すことがあった。また溶融時の材料に伸びがないと、
押し出された製品を引取機によって引取るときに薄肉部
にヒビ割れが発生し、外観を損ねるばかりか、シール材
・パッキン材としての機能を損ねることがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】寸法安定性の対策とし
て、外部滑性の強い潤滑剤などを予め材料に練りこんで
ダイス内圧力を下げることで、ダイスウエルを小さくす
る方法がとられたが、寸法を安定させるには多量の潤滑
剤を練りこむ必要があり、潤滑剤を多量に添加すると材
料の練りが不足し、溶融時の材料の伸びを更に下げるば
かりではなく、潤滑剤がブリードアウトして成形品の外
観を損ねることがあった。薄肉部のヒビ割れを防止する
対策としては、成形温度を高めて溶融時の材料の伸びを
高める方法があるが、これでは逆にダイスウエルが大き
くなり寸法が安定しないばかりではなく、製品に光沢が
出て外観を損ねることがあった。またポリメチルメタク
リレート(PMMA)などのゲル化促進剤を予め材料に
練りこんで溶融時の材料の伸びを高める方法も取られた
が、PMMAの影響で溶融粘度が高まりダイスウエルを
大きくしてしまっていた。従って、本発明の目的は、製
品寸法の安定性を向上し、エッジ部や薄肉部のヒビ割れ
を起こさない、異形押出成形に適した塩化ビニル系樹脂
組成物を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の塩化ビニル系樹
脂組成物は、ポリ塩化ビニル系樹脂 100重量部に下記一
般式化2で表されるアクリル変性ポリオルガノシロキサ
ン1〜 100重量部、可塑剤10〜 200重量部およびメタク
リル酸メチル系共重合体1〜30重量部を配合してなるこ
とを特徴とするものである。特には、アクリル変性ポリ
オルガノシロキサンが(a)下記一般式化2で表される
ポリオルガノシロキサンに、(b)アクリル酸エステル
またはこれと共重合可能な単量体との混合物を、乳化グ
ラフト共重合させてなるものであることを好適とする。 一般式
【化2】 {式中のR1 、R2 及びR3 はそれぞれ同一または異な
る炭素数1〜20、の炭化水素基またはハロゲン化炭化水
素基、Yはラジカル反応性基、またはSH基をもつ有機
基であって、各シロキサン単位において同一であっても
異なっていてもよい、Z1 及びZ2 はそれぞれ同一また
は異なる、水素原子、低級アルキル基または一般式−S
iR456 で示されるトリオルガノシリル基(ここ
にR4 及びR5 は、それぞれ同一または異なる炭素数1
〜20の、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基、R6
は炭素数1〜20の、炭化水素基もしくはハロゲン化炭化
水素基、またはラジカル反応性基、もしくはSH基をも
つ有機基である)、mは10,000以下の正の整数、nは1
以上の整数である} 本発明によれば、上記アクリル変性ポリオルガノシロキ
サンの溶融時における外部滑性効果および常温時におけ
る非ブリード性と、メタクリル酸メチル共重合体の溶融
時における弾性効果とを組み合せることで、製品寸法の
安定性とエッジ部や薄肉部のヒビ割れを防止することが
できる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の塩化ビニル系樹脂
組成物について詳細に説明する。上記塩化ビニル系樹脂
組成物に用いられる塩化ビニル系樹脂としては、塩化ビ
ニル単独重合体、50重量%以上の塩化ビニル単量体と、
これと共重合可能なビニル系単量体との共重合体、また
はこれら以外の重合体に塩化ビニルをグラフト重合させ
たグラフト共重合体などが例示されるが、これらの内で
は塩化ビニル単独重合体が好ましい。これらの塩化ビニ
ル系樹脂は通常平均重合度が 300〜 8,000のものが用い
られれるが、成形性と機械的物性とのバランスから平均
重合度が 700〜 3,000のものが好ましい。
【0006】ここで塩化ビニル単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレ
ン、ブチレンなどのα−オレフィン類;酢酸ビニル、カ
プロン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ルなどのビニルエステル類;ブチルビニルエーテル、オ
クチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、フェ
ニルビニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル類;
エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブ
チルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレー
ト、ステアリルメタクリレートなどのアクリル酸または
メタクリル酸のエステル類;スチレン、α−メチルスチ
レンなどの芳香族ビニル類;塩化ビニリデン、フッ化ビ
ニル、臭化ビニル、塩化プロピレンなどのハロゲン化オ
レフィン類;N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキ
シルマレイミドなどのN−置換マレイミド類;アクリル
酸、メタクリル酸、アクリロニトリル、無水マレイン
酸、無水イタコン酸などのアクリル系誘導体などが挙げ
られ、これらは1種または2種以上の組み合わせで用い
られる。
【0007】塩化ビニル単量体とグラフト重合可能な重
合体としては、例えば、エチレン・酢酸ビニル共重合
体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体、エチ
レン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・エチル
アクリレート・一酸化炭素共重合体、エチレン・メチル
メタクリレート共重合体、エチレン・プロピレン共重合
体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体、ポリウレ
タン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、メ
チルメタクリレート・ブタジエン・スチレン共重合体、
アクリロニトリル・ブタジエン・α−メチルスチレン共
重合体、ポリブチルアクリレート、ブチルゴム、ポリス
チレン、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリルゴム
などが挙げられ、これらは1種単独または2種以上の組
み合わせで用いられる。また、これらには上記塩化ビニ
ル単量体と共重合可能なビニル系単量体のような、不飽
和基を1個以上有する単量体を併用してもよい。
【0008】上記塩化ビニル系樹脂組成物において第2
成分として用いられるアクリル変性ポリオルガノシロキ
サンは、(a)前記一般式化2で表されるポリオルガノ
シロキサンに、(b)アクリル酸エステルまたはアクリ
ル酸エステルとこれと共重合可能な単量体との混合物
を、乳化グラフト共重合させてなるものである。このポ
リオルガノシロキサンは、一般式化2におけるR1 、R
2 およびR3 が、それぞれ同一でも互いに異なってもよ
い、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
アルキル基やフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフ
チル基などのアリール基などの炭素数1〜20の炭化水素
基、またはこれらの炭化水素基の炭素原子に結合した水
素原子の少なくとも1つをハロゲン原子で置換した炭素
数1〜20のハロゲン化炭化水素基である。Yはビニル
基、アリル基、γ−アクリロキシプロピル基、γ−メタ
クリロキシプロピル基などのラジカル反応性基、γ−メ
ルカプトプロピル基などのSH基を持つ有機基であっ
て、各シロキサン単位において同一であっても異なって
いてもよい。
【0009】Z1 及びZ2 はそれぞれ同一でも互いに異
なってもよい、水素原子、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などの低級アルキル基またはトリオルガ
ノシリル基であり、このトリオルガノシリル基における
4 及びR5 は、それぞれ同一または異なる炭素数1〜
20の、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基、R6
炭素数1〜20の、炭化水素基もしくはハロゲン化炭化水
素基、またはラジカル反応性基、もしくはSH基をもつ
有機基である。なお、トリオルガノシリル基における炭
素数1〜20の、炭化水素基もしくはハロゲン化炭化水素
基、ラジカル反応性基、もしくはSH基をもつ有機基と
しては、R1 、R2 、R3 およびYとの関連で例示した
ものと同じものを挙げることができる。さらにmは10,0
00以下の正の整数、好ましくは 500〜 8,000の範囲の整
数であり、nは1以上の整数、好ましくは1〜 500の範
囲の整数である。上記の内では、後述する化3式に示さ
れるポリオルガノシロキサンが最も好ましい。
【0010】上記ポリオルガノシロキサンにグラフト乳
化重合される(b)成分のアクリル酸エステルとして
は、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、プロピルアクリレート、ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、ヘキシル
アクリレート、オクチルアクリレート、2−エチルヘキ
シルアクリレート、ラウリルアクリレート、ステアリル
アクリレートなどのアルキルアクリレート;メトキシエ
チルアクリレート、ブトキシエチルアクリレートなどの
アルコキシアルキルアクリレート;シクロヘキシルアク
リレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレー
トなどが挙げられ、これらは1種または2種以上の組み
合わせで使用される。また、アクリル酸エステルと共に
用いられる、これと共重合可能な単量体としては、例え
ば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどのヒドロキ
シル基含有不飽和単量体などが挙げられ、これらは1種
単独または2種以上の組み合わせで使用される。
【0011】この乳化グラフト共重合に際し、(a)上
記ポリオルガノシロキサン/(b)アクリル酸エステル
またはアクリル酸エステルとこれと共重合可能な単量体
との混合物は、重量比で2/8〜8/2、特には4/6
〜7/3の範囲の割合であることが好ましい。また、ア
クリル酸エステルと共に用いられるこれと共重合可能な
単量体は、アクリル酸エステルの30重量%未満であるこ
とが好ましい。このアクリル変性ポリオルガノシロキサ
ンは上記塩化ビニル系樹脂 100重量部に対して1〜 100
重量部、好ましくは1〜50重量部の範囲で用いられる。
これが1重量部未満では溶融時における外部滑性効果が
不足し製品寸法を安定化させることができなくなり、 1
00重量部を超えての使用は添加量に比例して溶融時にお
ける外部滑性効果が向上せず不経済である。
【0012】塩化ビニル系樹脂組成物において第3成分
として用いられる可塑剤は、上記塩化ビニル系樹脂と相
溶性のあるものであればよく、これには例えば、フタル
酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル(以下、DOPとする)、フタ
ル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジルなどのフタ
ル酸エステル類;アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−
n−ヘキシル、セバシン酸ジブチルなどの脂肪族二塩基
酸エステル類;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−n
−エチルヘキシル、リン酸トリクレジル、リン酸トリフ
ェニルなどのリン酸エステル類;トリメリット酸−トリ
−2−エチルヘキシル、トリメリット酸トリブチルなど
のトリメリット酸エステル類;ペンタエリスリトールエ
ステル、ジエチレングリコールベンゾエートなどのグリ
コールエステル類;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマ
ニ油などのエポキシ化植物油類;アセチルトリブチルシ
トレート、アセチルトリオクチルシトレート、トリ−n
−ブチルシトレートなどのクエン酸エステル類;テトラ
−n−オクチルピロメリテート、ポリプロピレンアジぺ
ート、その他ポリエステル系可塑剤などが挙げられ、こ
れらは1種または2種以上の組み合わせで使用される。
これらの可塑剤は上記塩化ビニル系樹脂 100重量部に対
して10〜 200重量部、好ましくは30〜 100重量部の範囲
で添加される。これが10重量部未満では軟質塩化ビニル
系樹脂独特の柔軟性が得られなくなるほかエッジ部にひ
び割れが起こり易くなるのでシール材やパッキン材とし
て好ましくなく、 200重量部を超えると可塑剤のブリー
ドアウトによって製品の外観や寸法安定性を損なうよう
になる。
【0013】塩化ビニル系樹脂組成物において第4成分
として用いられるメタクリル酸メチル系共重合体は、メ
タクリル酸メチルとアクリル酸エステルの共重合体であ
り、メタクリル酸メチルと共重合されるアクリル酸エス
テルとしては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシルなどが挙げられ、
これらは1種または2種以上の組み合わせで使用され
る。これらのメタクリル酸メチル系共重合体は上記塩化
ビニル系樹脂 100重量部に対して1〜30重量部、好まし
くは1〜10重量部の範囲で使用される。これが1重量部
未満では十分な溶融弾性が得られずエッジ部や薄肉部の
ヒビ割れを防止することができず、また30重量部以上で
は溶融弾性が高くなりすぎてダイスウエルを大きくして
しまうため製品寸法の安定化は図れない。
【0014】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物には、上
記4成分に加えて、さらに必要に応じて、塩化ビニル系
樹脂に一般に使用される安定剤、滑剤、改質剤、充填
剤、着色剤などを、本発明の目的を損なわない範囲で添
加配合することができる。安定剤としては、例えば、三
塩基性硫酸鉛、二塩基性亜リン酸鉛、塩基性亜硫酸鉛、
二塩基性フタル酸鉛、鉛白、鉛のラウレートまたはステ
アレートなどの鉛系安定剤;ブチル錫マレート、オクチ
ル錫マレート、ジ−n−アルキル錫メルカプチド、ジ−
n−アルキル錫ジラウレート、ジブチル錫ジマレート、
ジブチル錫ラウリルメルカプチド、ジ−オクチル錫S,
S’−ビス−(イソオクチル−メルカプトアセテー
ト)、ジブチル錫ビス−イソオクチルチオグリコレー
ト、ジ−(n−オクチル)錫マレートポリマー、ジブチ
ル錫メルカプトプロピオナートなどの錫系安定剤;カル
シウム、カドミウム、バリウムまたは亜鉛のラウレート
またはステアレートなどの有機金属塩系安定剤および金
属石ケン系安定剤;アンチモンメルカプトカルボン酸塩
またはエステル塩のようなアンチモン系安定剤;ホスフ
ェート系安定剤;エポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ
油などのエポキシ化油安定剤、BHT、硫黄、メチレン
基などで二量体化したビスフェノールなどのヒンダート
フェノール、サリチル酸エステル、ベンゾフェノン、ベ
ンゾトリアゾールなどの紫外線吸収剤が挙げられ、これ
らは1種または2種以上の組み合せで使用される。
【0015】滑剤としては、例えば、低分子ワックス、
ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、流動パラ
フィンなどの脂肪族炭化水素系滑剤;ステアリルアルコ
ールなどの高級脂肪族アルコール系滑剤;ステアリン酸
アミド、パルミチン酸アミド、メチレンビスステアロア
ミドなどの脂肪族アミド系滑剤;モノステアリン酸グリ
セリン、ジアミノステアリン酸エチル、ブチルステアレ
ートなどの脂肪酸エステル系滑剤;または金属石けん、
シリコーンオイルなどが挙げられ、これらは1種または
2種以上の組み合せで使用される。
【0016】改質剤としては、例えば、エチレン・酢酸
ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エチル共重合
体、塩素化ポリエチレン、メチルメタクリレート・ブタ
ジエン・スチレン共重合体、アクリロニトリル・ブタジ
エン・スチレン共重合体、アクリルゴムなどの耐衝撃改
良剤;アクリロニトリル・ブタジエン・α−メチルスチ
レン共重合体、メチルメタクリレート・アクリル酸エス
テル共重合体、その他マレイミドを使用した共重合体な
どの耐熱改質剤;三酸化アンチモン、水酸化アルミニウ
ム、アンチモン酸ソーダ、リン酸エステルおよびリン酸
化合物、塩素化パラフィン、塩素化オレフィン、ヘキサ
ブロモベンゼンなどの難燃化剤;部分架橋NBR、アク
リルゴム、ポリウレタンなどの弾性付与剤;さらには発
泡剤、帯電防止剤、界面活性剤、導電性付与剤の中から
任意に選択し、1種または2種以上の組み合せで使用さ
れる。
【0017】充填剤としては、例えば、重質炭酸カルシ
ウム、軽質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、ドーソナイトなどの炭酸塩系;シリ
カ、ケイ藻土、酸化チタンなどの酸化物系;水酸化アル
ミニウム、水酸化マグネシウムなどの水酸化物系;硫酸
カルシウム、硫酸バリウムなどの(亜)硫酸塩系;タル
ク、クレー、マイカ、ケイ酸カルシウムなどののケイ酸
塩系;カーボンブラック、グラファイトなどの炭素系;
中空または中実ガラスビーズ、ガラス短繊維、金属繊
維、カーボン短繊維、カーボン繊維などの無機繊維系;
鉄粉、銅粉などの金属粉系;ポリイミド、シリコーンな
どの耐熱性樹脂などが挙げられ、これらは1種または2
種以上の組み合せで使用される。
【0018】着色剤は従来プラスチックの着色に慣用さ
れているものの中から任意のものを選択して用いること
ができる。このような着色剤としては、例えば、アルミ
ニウム粉、ブロンズ粉などの金属粉類、カーボンブラッ
クなどの炭素塩類、酸化チタン、亜鉛華、べんがらなど
の酸化物類、沈降性硫酸バリウムなどの硫酸塩類、炭酸
カルシウム、塩基性炭酸マグネシウムなどの炭酸塩類、
クレー、群青などのケイ酸塩類、黄鉛などのクロム酸塩
類、コバルトブルーなどのアルミン酸塩類、紺青などの
フェロシアン化合物類などの無機顔料;トルイジンレッ
ド、パーマネントカーミンFB、ジスアゾイエローAA
A、レーキレッドCなどのアゾ顔料類、フタロシアニン
ブルー、インダントロンブルー、キナクリドンレッドな
どの多環式顔料類、ビクトリアピュアブルーBOレー
キ、アルカリブルートーナーなどの染付レーキ類、アジ
ン顔料類、蛍光顔料類などの有機顔料および塩基性染
料、酸性染料、油溶染料、分散染料などの染料が挙げら
れ、これらは1種または2種以上の組み合せで使用され
る。
【0019】上記成分からなる本発明の塩化ビニル系樹
脂成形材料は、従来の塩化ビニル系樹脂組成物と同様
に、スーパーミキサー、リボンブレンダーなどの混合機
で混合した後、バンバリーミキサー、ミキシングロー
ル、単軸または二軸押出機などにより混練し、造粒およ
び成形することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の具体的態様を実施例および比
較例により説明するが、本発明はこれらの記載に限定さ
れるものではない。表1および表2に示した処方の各成
分(重量部)を、容量20リットルのヘンシェルミキサー
に投入して混合し、その混合物をL/D=22、圧縮比
3.0のフルフライトスクリューを使用した50mm単軸押出
機にて造粒して試料(ペレット)を得た。これについて
下記の方法で試験を行い、その結果を表1および表2に
併記した。また使用した各成分の明細を下記に示す。
【0021】(試験方法) ・ダイスウエルの測定:キャピログラフ1B(東洋精機
製作所製、商品名)を使用し、測定条件はキャピラリー
1.0×10.0mm、温度 150℃、試料 15g、押出速度 2.0、
5.0 及び10.0m/分とした。各押出速度での 1.0mmのキャ
ピラリーから押し出されたサンプルの径をレーザー光線
にて測定し、ダイスウエルの値とした。 ・溶融時の伸びの測定:キャピログラフ1B(前出)を
使用し、測定条件はキャピラリー 1.0×10.0mm、温度 1
50℃、試料 15g、押出スピード 2.0m/分、引取速度 2.0
m/分とした。押し出されたサンプルを引取装置にて引取
り、押出サンプルが切断するまで引取速度を上げてい
き、切断した時の速度を(A)として(A)/2.0×100
を算出し、溶融時の伸びの値とした。
【0022】・ブリード性:試料(ペレット)を 3.5イ
ンチテストロール(2本)を用いて 150℃で7分間混練
してロールシート成形物を得た。これを鏡面板で挟持し
て 170℃で4分間予熱した後、 100kg/cm2の圧力で4分
間加圧して 120× 120×1.0mm の試料(シート)を得
た。この試料(シート)をサンシャインウエザオメータ
ーを用いて63℃で 800時間照射したときの表面のベタツ
キを観察し、下記の基準で評価した。 (評価基準) ◎:全くブリードアウトしていない。 〇:僅かにブリードアウトしている。 △:ブリードアウトしている。 ×:かなりブリードアウトしている。
【0023】・成形テスト:試料(ペレット)をL/D
=22、圧縮比 3.0のフルフライトスクリューを使用した
50mm単軸押出機にて図1に示す断面形状の異形押出成形
品を押し出した。そのときの寸法安定性とエッジ部の状
態を観察し、下記の基準で評価した。 (寸法安定性) 〇:肉厚変動が少なく安定した形状の成形品が得られ
る。 ×:肉厚変動が大きく良好な成形品が得られない。 (エッジ部の状態) 〇:全くヒビ割れを起こしていない。 △:僅かにヒビ割れを起こしている。 ×:ひどいヒビ割れを起こしている。
【0024】(成分の明細) ・塩化ビニル系樹脂(表中、PVCとする):TK−13
00(信越化学工業社製、商品名、平均重合度 1,300の塩
化ビニル単独重合体) ・塩化ビニル系樹脂(同前):TK−2500LS(信越化
学工業社製、商品名、平均重合度 2,250の塩化ビニル単
独重合体) ・アクリル変性ポリオルガノシロキサン:シャリーヌR
(日信化学工業社製、商品名) (a)ポリオルガノシロキサンの構造:
【化3】 (b)アクリル酸エステルとこれと共重合可能な単量体
との混合物:アクリル酸エステル:メチルアクリレート
98重量% 共重合可能な単量体:2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート 2.0重量% 上記(a)と(b)との配合割合:(a)/(b)=7
/3 ・メタクリル酸メチル共重合体:メタブレンP-551A(三
菱レーヨン社製、商品名)
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【発明の効果】本発明の塩化ビニル系樹脂組成物は、異
形押出成形においても製品寸法が安定し、エッジ部や薄
肉部にヒビ割れも起こさない成形品が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形テストで使用した異形押出成形品の縦断面
図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリ塩化ビニル系樹脂 100重量部、アクリ
    ル変性ポリオルガノシロキサン1〜 100重量部、可塑剤
    10〜 200重量部およびメタクリル酸メチル系共重合体1
    〜30重量部を配合してなるポリ塩化ビニル系樹脂組成
    物。
  2. 【請求項2】アクリル変性ポリオルガノシロキサンが、
    (a)下記一般式化1で表されるポリオルガノシロキサ
    ンに、(b)アクリル酸エステルまたはアクリル酸エス
    テルとこれと共重合可能な単量体との混合物を、乳化グ
    ラフト共重合させてなるものである請求項1記載のポリ
    塩化ビニル系樹脂組成物。 一般式: 【化1】 {式中のR1 、R2 及びR3 はそれぞれ同一または異な
    る炭素数1〜20の、炭化水素基またはハロゲン化炭化水
    素基、Yはラジカル反応性基、またはSH基をもつ有機
    基であって、各シロキサン単位において同一であっても
    異なっていてもよい、Z1 及びZ2 はそれぞれ同一また
    は異なる、水素原子、低級アルキル基または一般式−S
    iR456 で示されるトリオルガノシリル基(ここ
    にR4 及びR5 は、それぞれ同一または異なる炭素数1
    〜20の、炭化水素基またはハロゲン化炭化水素基、R6
    は炭素数1〜20の、炭化水素基もしくはハロゲン化炭化
    水素基、またはラジカル反応性基、もしくはSH基をも
    つ有機基である)、mは10,000以下の正の整数、nは1
    以上の整数である}
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7886499B2 (en) 2003-06-30 2011-02-15 Nissin Chemical Industry Co., Ltd. Building exterior wall-coating emulsion compositions and building exterior walls

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