JPH09241416A - ポリε−カプロラクタムを回収する方法 - Google Patents

ポリε−カプロラクタムを回収する方法

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JPH09241416A
JPH09241416A JP8048499A JP4849996A JPH09241416A JP H09241416 A JPH09241416 A JP H09241416A JP 8048499 A JP8048499 A JP 8048499A JP 4849996 A JP4849996 A JP 4849996A JP H09241416 A JPH09241416 A JP H09241416A
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JP
Japan
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caprolactam
nylon
phosphoric acid
poly
weight
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Pending
Application number
JP8048499A
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English (en)
Inventor
Hirofusa Yamamoto
浩房 山本
Takehiko Matsuoka
猛彦 松岡
Hideo Hori
秀夫 堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Publication of JPH09241416A publication Critical patent/JPH09241416A/ja
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/50Reuse, recycling or recovery technologies
    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)
  • Chemical Or Physical Treatment Of Fibers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ナイロン6とセルロース系繊維を効率良く分離
し、さらに純度の高いε−カプロラクタムを得ること。 【解決手段】ポリε−カプロラクタムおよびセルロース
系繊維により構成される複合物を濃度65重量%以上、
77重量%以下のリン酸水溶液を用いて30〜70℃の
温度で溶解した後、溶解したポリε−カプロラクタムと
不溶のセルロース系繊維とを分離して、ポリε−カプロ
ラクタムを回収する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリε−カプロラ
クタムおよびセルロース系繊維により構成される複合物
からポリε−カプロラクタムを回収する方法および回収
されたポリε−カプロラクタムより得られる高品質なε
−カプロラクタムの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ポリアミドはポリエス
テルとともに衣料用、産業用等の繊維用途あるいは樹脂
成形用途として幅広く使用されている。ポリアミドのう
ち特にポリε−カプロラクタム(以下ナイロン6と略
す)はポリヘキサメチレンアジパミドとともに品質面、
コストの面で有利であり汎用ポリアミドとして生産量の
大きなウエイトを占めている。
【0004】従来から、一部のナイロン6は解重合、蒸
留によりε−カプロラクタムにリサイクルされている。
近年、環境およびエネルギー問題が深刻化するにしたが
いナイロン6のリサイクルはますます重要となってきて
いる。しかしながら現状でのナイロン6リサイクルは重
合段階および後加工段階で発生するオリゴマ、ポリマ
屑、糸屑などに限定されている。
【0005】これは、大部分のポリアミド製品はナイロ
ン6以外の、例えば綿、ポリエステル、ポリウレタンな
どの改質素材を含むため、製品をそのまま解重合、蒸留
した場合、得られたε−カプロラクタムは不純物を多く
含みナイロン6原料として十分満足のできるものではな
いためである。
【0006】ナイロン6および他素材からなる廃材より
ナイロン6またはε−カプロラクタムを回収する方法と
してリン酸などの酸溶媒によりナイロン6成分を溶解す
る方法が提案されている(特開昭52−26555号公
報、USP5241066)が、酸溶媒濃度、溶解温度
条件による溶媒の他改質素材への影響(改質素材の溶
解、分解副生物による回収されたε−カプロラクタムの
品質への影響等)については記載がない。このため実際
の分離にあたっては、改質素材の種類によって、溶媒種
類、溶媒濃度、溶解温度条件を決定する必要があり、複
合素材からナイロン6を分離する方法は十分確立されて
いるとはいえない。
【0007】特にナイロン6とセルロース系繊維とから
なる複合物はセルロース系繊維が酸溶媒に対して、分
解、劣化物生成しやすいため適切な条件設定が必要とな
る。またセルロース系繊維の分解、劣化物が回収された
ε−カプロラクタムの品質低下を招くためナイロン6成
分を高純度で分離する方法が切望されている。
【0008】本発明ではナイロン6とセルロース系繊維
とからなる複合物からナイロン6成分を分離すること及
び分離されたナイロン6成分を解重合することにより高
品質で、かつナイロン6原料として好適なε−カプロラ
クタムを得ることを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らはナイロン6
およびセルロース系繊維からなる複合物からセルロース
系繊維の分解、劣化を抑止しながら、ナイロン6成分を
分離する方法について検討した結果、特定の濃度のリン
酸を用いて、特定温度で処理することにより上記目的を
達成できることを見出し本発明に至った。
【0010】すなわち本発明は「ポリε−カプロラクタ
ムおよびセルロース系繊維により構成される複合物を濃
度65重量%以上、77重量%以下のリン酸水溶液を用
いて30〜70℃の温度で溶解した後、溶解したポリε
−カプロラクタムと不溶のセルロース系繊維とを分離す
ることを特徴とするポリε−カプロラクタムを回収する
方法。」、「前記方法において、使用するリン酸量がポ
リε−カプロラクタム100重量部に対して下記I式で
表される量(W重量部)であることを特徴とするポリε
−カプロラクタムを回収する方法。
【数2】 (ここでTは溶解温度(℃)を表す。)」および「前記
いずれかの方法によってポリε−カプロラクタムを回収
した後、当該ポリε−カプロラクタムを解重合すること
を特徴とするε−カプロラクタムの製造方法。」からな
る。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】本発明でいうポリε−カプロラクタムは、
他のモノマーとの共重合体であっても良い。共重合成分
としては、ヘキサメチレンジアミン、キシリレンジアミ
ンなどのジアミン成分、アジピン酸、イソフタル酸、テ
レフタル酸等のジカルボン酸成分、あるいはラウロラク
タム等のアミノカルボン酸成分などを挙げることができ
る。また末端封鎖剤として酢酸、安息香酸などに由来す
る構造を含有していても良い。
【0013】本発明のセルロース系繊維とは主としてセ
ルロースからなる、またはセルロースから変性される繊
維であって、綿、麻、レーヨン等が例示される。
【0014】ナイロン6とセルロース系繊維とからなる
複合物とは、ナイロン6およびセルロース系繊維の他
に、他の素材、例えばナイロン66、ポリエチレンテレ
フタレート、酸化チタン、繊維用油剤などを含んでいて
も何ら問題なく、ユニフォーム、インナーウエアなどの
衣料用繊維構造物に主として使用されているものである
が、その他の産業用繊維構造物、樹脂成形品等に使用さ
れているものであってもよい。
【0015】本発明においては濃度65〜77重量%の
リン酸水溶液を30〜70℃の温度、好ましくは50〜
70℃の範囲で、複合物を処理して、ナイロン6を溶解
することが重要である。
【0016】リン酸濃度が低いとナイロン6成分の溶解
速度が遅く、また温度が低い場合、例えば室温において
はナイロン6がリン酸水溶液に不溶となりやすく好まし
くない。リン酸濃度が高いと、たとえ処理温度を低温、
例えば25℃とした場合でも、セルロース系繊維が分
解、劣化し、さらにそれにより生成した物との分離が困
難であり、回収ポリε−カプロラクタムを解重合して得
られるε−カプロラクタムの品質低下を招く。
【0017】さらに溶解温度が低いとナイロン6の溶解
が遅く、さらにナイロン6を溶解したリン酸溶液の粘度
が高くなるため、溶液の取扱いが困難となる。また処理
温度が高すぎると、本発明で特定されるリン酸濃度であ
っても、セルロール系繊維の分解、劣化が起こるために
この好ましくない。
【0018】ナイロン6の溶解に使用するリン酸量は、
ナイロン6、100重量部に対して、次のI式で表され
る量(W重量部)であることが好ましい。
【数3】 I式中のTは溶解温度(℃)を表し、実際には上述のと
おり30〜70℃である。ここでWの表すリン酸量とは
リン酸水溶液中の純リン酸に換算した量であり、水分は
含まない量である。
【0019】ナイロン6を溶解するリン酸量がI式の範
囲より少ないと溶液の粘度が急激に高くなり取扱いが困
難となる。溶液粘度を低下させるために水を溶解系に加
えることは可能ではあるが、上記のとおりナイロン6の
溶解速度が低下する。
【0020】このように大量のリン酸を使用することに
よりナイロン6の溶解に使用される溶液の粘度の上昇が
抑制でき、ナイロン6の溶解操作等が容易となる。しか
しI式の範囲より多くのリン酸を用いても溶液粘性低下
の程度は小さく、コストアップの要因となるため好まし
くない。
【0021】I式の範囲のリン酸量を用いることにより
作業性、コスト面ともに優れたナイロン6の回収が可能
となる。
【0022】リン酸水溶液でナイロン6/セルロース系
繊維複合物を処理してから、リン酸処理液から不溶のセ
ルロース系繊維を例えば瀘過などの方法により、分離
し、リン酸に溶解したナイロン6をそのまま解重合を行
うか、リン酸溶液からナイロン6成分を析出させた後、
ナイロン6を通常の方法で解重合することによってε−
カプロラクタムを回収することができる。なお必要であ
れば解重合により得られたε−カプロラクタムを通常の
方法、例えば蒸留操作等を行うことにより純度を高める
ことも可能である。ここで通常の方法とはセルロール系
繊維を含まないナイロン6の解重合、蒸留方法である。
【0023】
【実施例】以下実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。
【0024】実施例1 綿10重量%含有ナイロン6繊維200g(ナイロン
6、180g)を濃度75.0重量%のリン酸水溶液2
400gにより温度30℃で溶解した。溶解時間は3時
間であった。
【0025】ナイロン6を溶解した後、リン酸溶液から
不溶物を除去し、リン酸溶液に水を2000g添加し
た。添加後、析出物を遠心分離機により脱液し、さらに
水洗、乾燥して重量を測定したところ190gあり、組
成分析を行ったところナイロン6、179g,リン酸,
4.4g、水6.6gであることが判った。
【0026】ついで上記析出物190gに解重合時のナ
イロン6に対するリン酸の比率が3.3%となるよう
に、濃度75重量%のリン酸水溶液2gを解重合触媒と
して加え1Lの解重合装置に仕込んだ。窒素雰囲気下で
260℃まで加熱し、加熱蒸気を250g/ hで解重合
装置に吹き込みながら解重合を行った。解重合装置より
留出するε−カプロラクタム、水蒸気を冷却しε−カプ
ロラクタム水溶液を得ながら10時間解重合反応を続け
た。得られた回収ε−カプロラクタム水溶液は2570
g、水分率は93.4%であった。
【0027】回収されたε−カプロラクタム水溶液、2
570gを5kPa、58℃で濃縮し水分率4%の濃縮
ε−カプロラクタムを得た。次いで0.6〜0.8kP
a、170〜180℃で蒸留操作を行いε−カプロラク
タムを得た。えられたε−カプロラクタムは無色結晶、
ガスクロマトグラフィー(GC)による不純物は0.0
2%であり、ナイロン6の原料として使用可能な高品質
であった。
【0028】比較例1 実施例においてリン酸水溶液に
よる処理を95℃で行った以外は実施例1と同様の方法
により、ナイロン6の溶解、分離、析出、解重合、濃
縮、蒸留操作を行った。得られたε−カプロラクタムは
綿の分解物によりやや黄色の結晶、ガスクロマトグラフ
ィーによる不純物は0.29%であり、ナイロン6原料
として好適ではなかった。
【0029】
【表1】
【0030】実施例2〜6 比較例2〜8 表1に示した条件で行った他は実施例1と同様に、リン
酸処理、分離、析出、解重合、濃縮蒸留操作を行った。
比較例3〜6の条件では、リン酸水溶液による処理でナ
イロン6の溶解が著しく遅く、また溶液の粘度が高くな
り、完全には溶解することができなかった。その他の実
施例、比較例で得られたε−カプロラクタム、不純物濃
度およびナイロン6原料としての適性を表1に示す。
【0031】表1の内容から、本発明で特定されるリン
酸水溶液濃度および処理温度をとることによって、ナイ
ロン6に再利用可能な可能な純度の高いε−カプロラク
タムが得られることがわかる。
【0032】
【発明の効果】本発明の回収方法によって、着色がなく
ナイロン6に再利用可能な純度の高いε−カプロラクタ
ムが得られる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリε−カプロラクタムおよびセルロー
    ス系繊維により構成される複合物を濃度65重量%以
    上、77重量%以下のリン酸水溶液を用いて30〜70
    ℃の温度で溶解した後、溶解したポリε−カプロラクタ
    ムと不溶のセルロース系繊維とを分離することを特徴と
    するポリε−カプロラクタムを回収する方法。
  2. 【請求項2】 使用するリン酸量がポリε−カプロラク
    タム100重量部に対して下記I式で表される量(W重
    量部)であることを特徴とする請求項1記載のポリε−
    カプロラクタムを回収する方法。 【数1】 (ここでTは溶解温度(℃)を表す。)
  3. 【請求項3】請求項1または2の方法によってポリε−
    カプロラクタムを回収した後、当該ポリε−カプロラク
    タムを解重合することを特徴とするε−カプロラクタム
    の製造方法。
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Effective date: 20050614