JPH09240986A - ケーブルクレーンの制振制御方法 - Google Patents

ケーブルクレーンの制振制御方法

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JPH09240986A
JPH09240986A JP8212296A JP8212296A JPH09240986A JP H09240986 A JPH09240986 A JP H09240986A JP 8212296 A JP8212296 A JP 8212296A JP 8212296 A JP8212296 A JP 8212296A JP H09240986 A JPH09240986 A JP H09240986A
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trolley
traverse
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traverse trolley
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Application number
JP8212296A
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English (en)
Inventor
Tamotsu Konishi
保 小西
Misaka Kondou
操可 近藤
Masanori Ishii
正典 石井
Kazutoshi Oda
和俊 小田
Kouichi Ekuma
幸五千 荏隈
Koji Kikko
耕治 橘▲高▼
Akira Akagi
晃 赤木
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KITSUTAKA KOGAKU KENKYUSHO KK
Nishimatsu Construction Co Ltd
Original Assignee
KITSUTAKA KOGAKU KENKYUSHO KK
Nishimatsu Construction Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バケットの揺れを自動的に防ぐことができる
ケーブルクレーンの制振制御方法を提供する。 【解決手段】 横行トロリーの進行方向を検出する進行
検出装置と、横行トロリーに対するバケットの吊り下げ
位置を検出するバケット位置検出装置と、バケットの加
速度とその方向を検出する加速度計とを有し、上記進行
検出装置と、バケット位置検出装置と、加速度計との検
出値によって、横行トロリーの進行速度乃至進行方向を
制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブルクレーンの
制振制御方法に関するもので、特に、ダム構築場所でコ
ンクリート打設用に使用するケーブルクレーン(以下、
ダム用ケーブルクレーンという。)に適したケーブルク
レーンの制振制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ダム用ケーブルクレーンは、バケットの
移動距離(横行距離と称している水平方向の移動距離
と、巻上距離と称する昇降方向の移動距離との双方)が
長く、またバケットへの積載量(容量、重量との双方)
が多いため、最も問題となるのがバケットの揺れであ
る。
【0003】ダム用ケーブルクレーンでは、コンクリー
ト投入場所に降ろしたバケット内に、コンクリート製造
設備であるバッチャープラントよりコンクリートを専用
車両またはトロッコで搬送し、コンクリートを積載した
バケットは巻き上げられ横行を開始するが、その際に、
横行トロリーに吊り下げられた重量物であるバケットは
慣性の法則で、横行トロリーに遅れて横行を開始し、
「図3」に破線で示すように、バケット20は所定の角
度傾斜して該横行トロリー10に吊り下げられ、以後進
行方向に往復揺動するような力が与えられる。また、コ
ンクリート打設場所では、横行トロリーの横行を止め、
バケットの巻き下げ移動に移るが、この横行停止時には
バケットは慣性の法則で、横行トロリーに遅れて停止す
るため、バケットは横行開始時とは逆方向に所定の角度
傾斜して吊り下げられ、同じく以後進行方向に往復揺動
するような力が与えられる。また、横行途中で、横行ト
ロリーの横行速度を加速・減速しても同じく、バケット
が進行方向に往復揺動する原因を与えることになる。
【0004】そして、重量物であるバケットに大きな揺
れがあると、その下方、堤体上で作業している人が危険
にさらされる。したがって、現在はバケットの停止位置
近くでは数回に渡って横行トロリーを前後移動させて、
バケットの揺れを止めてからバケットを下降させる作業
を行っている。
【0005】そして、従来上記横行トロリーの前後移動
によるバケットの揺れ止めは、オペレータの手動操作で
行っているので、相応の時間を必要とし施工サイクルの
遅れを引き起こす原因となっている。
【0006】また、上記操作は相当な熟練を必要とし、
そればかりか、高低差や遠距離によってオペレータがバ
ケットを直接目視しできない場合も多いので、合図マン
と称する作業者よりの合図で、これらの操作をしなくて
はならない場合も多く、合図マンもケーブルクレーンを
運転することとなり熟練を必要とし、オペレータと合図
マンとの組み合わせによっても作業能率に大きな差が生
ずるものであり、これら作業を能率的に行える熟練者の
確保が難しくなっているものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は上記欠
点を解決すべくなされたもので、バケットの揺れを自動
的に防ぐことができるケーブルクレーンの制振制御方法
を提供することを課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するた
め、本発明の構成は、横行トロリー10の進行方向を検
出する進行検出装置S1と、上記横行トロリー10に対
するバケット20の吊り下げ位置を検出するバケット位
置検出装置S10と、上記バケット20の加速度とその
方向を検出する加速度計S2とを有し、上記進行検出装
置S1と、バケット位置検出装置S10と、加速度計S
2との検出値によって、横行トロリー10の進行速度乃
至進行方向を制御するようになした技術的手段を講じた
ものである。
【0009】したがって、バケット位置検出装置S10
の検出値によってバケット20が横行トロリー10に対
して進行前後いずれの方向にどの程度の傾斜し、加速度
計S2でどちらの方向にどの程度の加速度で移動しよう
としているかを検出し、これらの検出値を参照して横行
トロリー10の進行駆動を制御すことでバケット20の
揺れを防止する作用を呈するものである。
【0010】たとえば、バケット20が横行トロリー1
0の進行方向に対して後方に位置していて、なお後方に
移動しようとしているとき(すなわち、加速度が負の方
向のとき)は、横行トロリー10を加速すると揺れがま
すます大きくなる原因をつくるので、このような状態で
該横行トロリー10の走行を減速、または停止乃至は後
進させることで、バケット20の揺れを防ぐことができ
る作用を呈するものである。
【0011】上記作用は、言い換えると、横行トロリー
10の走行を加速したい場合は、前記の条件の場合を避
け、バケット20の揺れが進行方向に向かっているとき
(加速度が正の方向のとき)に加速を行うことで揺の発
生を、最小または未然に防ぐ作用を呈するものである。
【0012】また、横行トロリー10を減速乃至は停止
させる際は、バケット20が横行トロリー10の進行方
向に対して前方に位置していて、なお前方に移動しよう
としているとき(加速度が正の方向のとき)は、横行ト
ロリー10を減速すると揺れが益々大きくなる原因とな
るので、このような場合は減速を避け、バケット20の
揺れが進行反対方向に向かっている時に、すなわち加速
度が負の方向の時に減速を行うことで揺れを防ぐことが
できる作用を呈するものである。
【0013】また、「請求項2」の発明は、「請求項
1」記載のバケット位置検出装置S10が、横行トロリ
ー10に設けた傾斜計S11と、横行トロリー10の滑
車12,12に取り付けられた巻き上げ索6の吊り下げ
部6aの傾斜角度に随伴して回動する倣いアーム31,
31と、この倣いアーム31,31の回転角度を検出す
るエンコーダS12,S12と、倣いアーム31に取り
付た測距儀S13とで構成され、上記横行トロリー10
の傾斜角度を傾斜計S11で測定し、滑車12,12と
バケット20の吊り下げ滑車21との夫々の中心を結ぶ
三角形の、二つの角度をエンコーダS12,S12で、
一辺の長さを測距儀S13で測定して、横行トロリー1
0に対する吊り下げ滑車21の位置(バケット20の位
置)を求めるようになした技術的手段を講じたものであ
る。
【0014】したがって、上記傾斜計S11とエンコー
ダS12,S12と測距儀S13とで、滑車12,12
と吊り下げ滑車21との夫々の中心を結ぶ三角形の、一
辺の傾斜角度と、二つの角度と一辺の長さ(滑車12,
12の距離は既知であるので計二辺の長さ)とを求める
ことができるので、横行トロリー10に対する吊り下げ
滑車21の位置(バケット20の位置)を求めることが
できる作用を呈するものである。
【0015】バケット20の位置を求めることで、制振
制御はバケット20の位置に対応し手行なえばよく制御
が効率化できる作用を呈するもので有る。
【0016】また、「請求項3」の発明は、横行トロリ
ー10の進行方向及び進行速度を検出する進行検出装置
S1と、上記横行トロリー10の位置を検出するトロリ
ー位置検出装置S3と、上記横行トロリー10に対する
バケット20の吊り下げ位置を検出するバケット位置検
出装置S10と、上記バケット20の加速度とその方向
を検出する加速度計S2とを有し、上記進行検出装置S
1と、トロリー位置検出装置S3と、バケット位置検出
装置S10と、加速度計S2との検出値によって、さら
に上記各検出値によって求められるバケット20の実際
の位置の値と、予め用意したバケット20の進行予定位
置のデータとの比較値を参照して、横行トロリー10の
進行速度乃至進行方向を制御する制御信号を算出し、こ
の制御信号によって水平移動用ウインチ4の駆動を制御
するようになした技術的手段を講じたものである。
【0017】したがって、上記作用に加え、各検出値に
よって求められるバケット20の実際の位置の値と、予
め用意したバケット20の進行予定位置のデータとの比
較値を参照しているので、予め予定したコンクリート積
み込み場所およびコンクリート打設場所でバケット20
を停止させる際は、停止位置で円滑にバケット20の揺
れが予め防がれた状態で停止することが可能となる作用
を呈するものである。
【0018】また、「請求項4」の発明は、「請求項
3」記載の進行検出装置S1が水平移動用ウインチ4に
設けたエンコーダで構成した技術的手段を講じたもので
ある。
【0019】また、「請求項5」の発明は、「請求項
3」記載の進行検出装置S1が、横行トロリー10の位
置を検出するトロリー位置検出装置S3で兼用されてい
る技術的手段を講じたものである。
【0020】また、「請求項6」の発明は、「請求項
3」または「請求項5」記載のトロリー位置検出装置S
3が、横行トロリー10を自動追尾する一対の自動追尾
測角儀40,40または一対のトータルステーションに
よって構成されている技術的手段を講じたものである。
【0021】また、「請求項7」の発明は、水平移動用
ウインチ4に設けたエンコーダまたは、横行トロリー1
0を自動追尾する一対の自動追尾測距儀40,40また
はトータルステーションによって、横行トロリー10の
進行方向及び進行速度を検出し、また、上記横行トロリ
ー10を自動追尾する一対の自動追尾測距儀40,40
またはトータルステーションによって構成されるトロリ
ー位置検出装置S3によって横行トロリー10の位置を
検出し、横行トロリー10に設けた傾斜計S11と、横
行トロリー10の滑車12,12に取り付けられた巻き
上げ索6の吊り下げ部6aの傾斜角度に随伴して回動す
る倣いアーム31,31と、この倣いアーム31,31
の回転角度を検出するエンコーダS12,S12と、倣
いアーム31に取り付た測距儀S13とで、横行トロリ
ー10に対するバケット20の位置を検出し、バケット
20に設けた加速度計S2で該バケット20の加速度と
その方向を検出し、上記各検出値と、上記各検出値によ
って求められるバケット20の実際の位置の値と、予め
用意したバケット20の進行予定位置のデータとの比較
値を参照して、横行トロリー10の進行速度乃至進行方
向を制御する制御信号を算出し、この制御信号によって
水平移動用ウインチ4の駆動を制御するようになした技
術的手段を講じたものである。
【0022】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様を添付
図面に基づいて説明する。図中、1が固定側塔、2が移
動側塔である。該固定側塔1はダム構築場所の左岸また
は右岸の一方側に設けられ、その近傍には、図では省略
している、コンクリート製造設備であるバッチャープラ
ントが設けられ、バケット20に打設用のコンクリート
を供給できるようになしてある。
【0023】また、上記固定塔1の近傍(通常、コンク
リートの積み込み場所が見える場所)には、ケーブルク
レーンを運転する操作室50aが設けてある。なお、図
で示したように該操作室50aは機械室50bとは通常
別個に設けられるが、同じ建物を兼用してもよいのは無
論である。
【0024】そして、上記移動側塔2は、敷設した図示
しないレールに案内され、「図1」奥手前側に(正確に
は、固定側塔1を中心とした円弧線部位を)移動できる
ようになしてある。なお、移動側塔2は使用しないで両
者を固定塔とすることも皆無ではないが、説明の便宜上
図の一方は移動側塔2と称することにする。なお、ケー
ブルクレーンには、固定形、走行形、軌索形、ブライド
ル形等が有り、本発明はこれらいずれの方式にも適用可
能で有るが、以下図示した片側走行式の例で説明するこ
とにする。
【0025】そして、該固定側塔1と移動側塔2との間
は主索3(「図1」に実線で示す)で連結してある。こ
の主索3は横行トロリー10の走行を案内するもので、
横行トロリー10に設けた滑車11,11が該主索3上
を転動して、横行トロリー10はこの主索3上を往復移
動できるようになしてある。
【0026】上記横行トロリー10は連結した横行索5
(「図1」に二点鎖線で示す)によって駆動されるよう
になしてある。この横行索5は機械室50b内に設置し
た水平移動用ウインチ4より固定側塔1と移動側塔2と
を通って該移動側塔2で折り返し、途中に該横行トロリ
ー10を連結して、固定側塔1を介して上記水平移動用
ウインチ4に戻るようになしてあり、水平移動用ウイン
チ4を正逆転することで、横行トロリー10が主索3に
案内されて前後往復移動(「図1」左右方向で、一般に
は横行方向の移動という。)するようになしてある。
【0027】したがって、上記主索3は平面からみて、
移動側塔2の移動で、固定側塔1を中心として所定の扇
面をカバーすることになり、また、上記横行トロリー1
0は該主索3のいずれの位置にも横行索5で移動できる
ので、上記扇面のいずれの位置へにも横行トロリー10
乃至後記する横行トロリー10に吊り下げたバケット2
0を移動させることが可能となる。
【0028】そして、上記横行トロリー10には、巻き
上げ索6(「図1」に長破線で示す)でバケット20が
巻き上げ、巻き下げ可能に吊り下げてある。この巻き上
げ索6は一端を機械室50b内に設置した巻き上げ用ウ
インチ7に連結し、他端側を固定側塔1と横行トロリー
10とを介して移動側塔2に固定してある。なお、この
巻き上げ索6は横行トロリー10に設けた一対の滑車1
2,12の間にV字状の吊り下げ部6aを設け、この垂
れ下げ部6aにバケット20の上部に設けた吊り下げ滑
車21を掛けて、巻き上げ用ウインチ7の巻き上げ巻き
戻しでバケット20を昇降可能に吊り下げてある。
【0029】以上は従来公知なダム用ケーブルクレーン
の構成であるが、本発明では、上記横行トロリー10の
進行方向を検出する進行検出装置S1を設けている。
【0030】上記横行トロリー10の進行方向を検出す
る進行検出装置S1としては、水平移動用ウインチ4ま
たは横行索5によって回転する滑車等にエンコーダを設
けて構成してあり、該水平移動用ウインチ4で駆動され
る横行索5の移動方向で横行トロリー10の進行方向を
検出(「図3」に示す矢印P1の方向を検出する。な
お、横行索5の移動速度で横行トロリー10の進行速度
をも検出してもよいのは無論である。)している。本発
明でもこのエンコーダによる進行検出装置S1を利用す
ればよいのは無論であるが、後記する横行トロリー10
の位置を検出するトロリー位置検出装置S3を使用する
場合は、このトロリー位置検出装置S3の検出値を経時
的に見ることで、横行トロリー10の進行方向及び進行
速度が検出できるので、このトロリー位置検出装置S3
を進行検出装置S1として使用してもよい。
【0031】また、上記横行トロリー10に対するバケ
ット20の吊り下げ位置を検出するバケット位置検出装
置S10と、上記バケット20の加速度とその方向を検
出する加速度計S2とを設けている。
【0032】上記バケット位置検出装置S10として
は、横行トロリー10に対する相対的位置を求めるもの
で、バケット20の位置(便宜上吊り下げ滑21の位置
を求めている)が横行トロリー10の鉛直下方から、横
行トロリー10の進行方向前方側にあるか後方側にある
かを検出できるようになしてある。
【0033】図示実施態様の上記バケット位置検出装置
S10は、横行トロリー10に設けた傾斜計S11と、
横行トロリー10の滑車12,12に取りつけられた巻
き上げ索6の吊り下げ部6aの傾斜角度に随伴して回動
する倣いアーム31,31と、この倣いアーム31,3
1の回転角度を検出するエンコーダS12,S12と、
倣いアーム31に取り付た測距儀S13とで構成され
て、上記滑車12,12と吊り下げ滑車21との夫々の
中心を結ぶ三角形の、二つの角度をエンコーダS12,
S12で、一辺の長さを測距儀S13で測定して、横行
トロリー10に対する吊り下げ滑車21の位置(バケッ
ト20の位置)を求めるようになしている。
【0034】上記傾斜計S11は横行トロリー10の傾
斜角度を検出するもので、従来公知なXY方向傾斜計を
使用すればよいが、主に、横行トロリー10の傾斜は該
横行トロリー10の進行方向側が順次下方に向かうよう
に傾くか、順次上方に向かうように傾くものであるから
一軸式の傾斜計を使用してもよい。
【0035】また、上記エンコーダS12,S12も従
来公知なもを使用すればよいが、上記倣いアーム31,
31としては一端を滑車12の中心軸に枢着し、複数の
滑車を取り付けて、この複数の滑車に巻き上げ索6の吊
り下げ部6aを蛇行状態に掛けてなる。そして、この倣
いアーム31が横行トロリー10に対してどの程度回動
したかをエンコーダ32で検出するようになしてある。
【0036】また、上記測距儀S13も従来公知なもの
が使用でき、本実施態様では光波式のものを使用した
が、無論その他の方式のものを使用してもよく、倣いア
ーム31に固定され、常にバケット20の所定場所まで
の距離を測定するようになしてある。
【0037】すなわち、「図3」を参照に説明すると、
上記傾斜計S11で線分L2の傾斜角度を求め、エンコ
ーダS12,S12で角度θ1,θ2を求め、測距儀S
13で線分L1の長さを求めることで、バケット20の
横行トロリー10に対する相対的な位置を求めることが
できることになる。
【0038】また、バケット20の相対的位置を求める
のに、後記するトロリー位置検出装置S3と同様なもの
でバケット20自体の位置をも検出し、両検出値(横行
トロリー10の位置バケット20の位置)とにより相対
的な位置を求めることも可能であるが、実際にはこの方
法はバケット20の移動範囲全域をトロリー位置検出装
置S3のような自動追尾測角儀40等で視準できる場所
を求めることが困難で、この方法はあまり実用的ではな
い。
【0039】また、上記加速度計S2は振り子方式等の
従来公知のものが使用でき、加速度の方向と大きさとを
電気信号として検出するようになしてある。
【0040】そして、上記進行検出装置S1と、バケッ
ト位置検出装置S10と、加速度計S2との検出値によ
って、横行トロリー10の進行速度乃至進行方向を制御
するようになしてある。この制御は前に述べたごとく行
なえばよく、実際には検出信号をコンピュータで演算し
て、水平移動用ウインチ4と巻き上げ用ウインチ7との
運転指令信号(主に、水平移動用ウインチ4の駆動を制
御する。)を得るようになしてある。
【0041】なお、上記バケット20には、バケット開
閉検出センサーS21、無線通信モデム22、発電装置
23を設けてある。
【0042】上記バケット開閉検出センサーS21はリ
ミットスイッチ等が使用でき、コンクリート打設場所で
コンクリートが放出されたことを確認してバケット20
の巻き上げ動作に入るようになすのが主たる目的である
が、吊り下げられたバケット20よりコンクリートが放
出されると、荷重が極端に低下し、その反動で空になっ
たバケット20は上昇し上下方向の振動が生ずる。この
上下方向の振動は巻き上げ索6に加わる張力を監視し
て、巻き上げウインチ7の駆動を制御すれば防止できる
が、大きな荷重変動が短時間で生ずると対処できないこ
とになるので、バケット開閉検出センサーS21で予め
荷重低減が生ずることを知り対処可能とするためにも使
用している。。
【0043】また、上記無線モデム22は、上記加速度
計S2、バケット開閉検出センサーS21の検出信号
を、操作室50aまたは機械室50bへ(本実施態様で
は、横行トロリー10へ)無線送信し、該操作室50a
よりの指令信号を受信するのに使用される。
【0044】また、上記発電装置23はこれらバケット
20に設けた各種電気機器に電源を供給するもので、バ
ケット20にまで電力線を連結すると切断の恐れがある
ので、図では明示していないが、吊り下げ滑車21の回
転力で発電機を回転させて電力を得るようになしてい
る。なおこの発電装置23は、風力発電に代えても、あ
るいは風力発電を併用してもよい。
【0045】また、上記横行トロリー10には、他に、
演算回路装置15、無線通信モデム16、発電装置1
7、自動追尾用プリズム18を設けてある。
【0046】上記演算回路装置15はバケット位置検出
装置S10、傾斜計S11の値を無線通信に都合のよい
ような計算結果まで計算し、その結果を無線通信モデム
16によって前記操作室50aまたは機械室50bに無
線送信するようになしてある。さらに、発電装置17は
前記発電装置23と同様に滑車11の回転で発電機を回
転するものまたは風力発電機が使用できるが、前記発電
装置23と共に内燃機関による発電装置や、バッテリー
に代えてもよい。
【0047】また、上記自動追尾用プリズム18は、一
対の自動追尾測角儀40(自動追尾測距測角=トータル
ステーションでもよい)によって横行トロリー10の位
置を求めるトロリー位置検出装置S3のためのものであ
る。このトロリー位置検出装置S3は主索3の全てが見
渡せる右岸と左岸とに自動追尾測角儀40,40を設置
して構成してある。そして、この自動追尾測角儀40の
旋回・起伏中心の三次元座標をそれぞれ計算し、自動追
尾用プリズム18を追尾させることで二台の自動追尾測
角儀40,40間の基線に対する横行トロリー10との
三角形ができるため計算によって該横行トロリー10の
位置を求めることができる。
【0048】なお、横行トロリー10の位置は、上記一
対の自動追尾測角儀40,40よりなるトロリー位置検
出装置S3に代え、水平移動用ウインチ4の回転数より
も求める(移動側塔2の位置も無論参照する。)ことが
できる。しかし、この方法は横行索5が張力変化で伸縮
して測定値に大きな誤差が生ずることがあるのであまり
実用的ではない。
【0049】トロリー位置検出装置S3で横行トロリー
10の位置が求められると、この横行トロリー10に対
するバケット20の相対的位置がバケット位置検出装置
S10で求められているので、結果としてバケット20
の位置が求められる。この横行トロリー10とバケット
20との位置が求められると、ケーブルクレーンの自動
運転に大きく貢献できるのは無論であるが、本発明防振
制御においてもその位置に置ける必要性の度合い等を参
酌することで効率的制御に有効である。具体的には、横
行トロリー10を加速・減速・停止する必要性のある場
所を予め知ることができ、夫々の場所的条件をに対処で
きるようになる。
【0050】したがって、「請求項3」の発明では、進
行検出装置S1で求めた横行トロリー10の進行速度
と、上記トロリー位置検出装置S3の検出値をも条件に
入れて、横行トロリー10の進行速度または進行方向を
制御するようになしている。
【0051】防振のための横行トロリー10の進行の制
御は、進行速度の変更、進行の停止、進行方向の変更等
を組み合わせて行えばよいが、そのためには、横行トロ
リー10の進行方向とは別に進行速度も把握しておくこ
とが望ましいのは無論出ある。また、横行トロリー10
の位置を求めると、バケット20の実際の位置の値と、
予め用意したバケット20の進行予定位置のデータとの
比較値を参照して、横行トロリー10の進行速度乃至進
行方向を制御する制御信号を算出し、この制御信号によ
って水平移動用ウインチ4の駆動を制御するようになし
ている。
【0052】なお、図示自動追尾測角儀には、CCDカ
メラ41が取り付けてあり、自動追尾が何らかの事情で
不可能となって自動追尾測角儀40が横行トロリー10
を見失った場合、CCDカメラ41の映像を見ながら横
行トロリー10を捜すことができるようになしてある。
また、夜間等の暗い場合は夜間視準用マーカーをCCD
カメラ41で捜せばよい。なお、自動追尾測角儀40を
手動で遠隔操作し、CCDカメラ41でモニター42,
42を身ながら、横行トロリー10を捜し出すと、その
後は自動追尾測角儀40の自動追尾機能が働くようにな
してあるのは無論である。
【0053】なお、本発明の自動制御はファジー制御を
行なうと円滑な制御が可能となるもので、各種測定値は
ファジーコントローラに送信される。ファジーコントロ
ーラは、各入力変数に対しメンバーシップ関数を作成
し、夫々の入力変数に、大きい、やや大きい、どちらで
も無い、やや小さい、小さい等の定義付けを行ない、な
おかつその中でも、どの程度そのメンバーシップに属す
るかを定義付けする。その後、各メンバーシップ関数を
用いて作成したファジールールで出力を決定する。この
ファジールールは、「もし要素aが+に大きく、要素b
が−に小さい時、出力cを大きく+に出力する」という
ような規則を何通りも作成し、各入力変数の全て条件を
加味した制御を行なう。
【0054】上記ファジーコントローラから、出力され
る数値は制御用パソコンでの設定値で、通常の制御状態
で、制御状態が最適で無いと判断された場合、ファジー
コントローラから、自動的に設定値変更のデータが生業
用パソコンに送信される。通常状態ではファジーコント
ローラは、演算は行なっているが、直接背鵜ぎょは行な
わない。これはパソコンの計算時間を短縮し制御の高速
化を図るためである。
【0055】
【発明の効果】本発明は上記のごときであるので、バケ
ット20の揺れが生じないように運転でき、安全性が高
く、施工サイクルを短縮できるケーブルクレーンの制振
制御方法を提供できるものである。
【0056】また、バケットの実際の位置を求め、予定
位置と比較することで、安全でなおかつ最速でバケット
を移動できる経路を算出して施工サイクルを短縮できる
ケーブルクレーンの制振制御方法を提供できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明法を実施するダム用ケーブルクレーンの
正面図である。
【図2】要部拡大正面図である。
【図3】同じく、要部拡大正面図である。
【符号の説明】
4 水平移動用ウインチ 6 巻き上げ索 6a 吊り下げ部 10 横行トロリー 12 滑車 20 バケット 21 吊り下げ滑車 31 倣いアーム 40 自動追尾測角儀 S1 進行検出装置 S2 加速度計 S3 トロリー位置検出装置 S10 バケット位置検出装置 S11 傾斜計 S12 エンコーダ S13 測距儀
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 操可 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 石井 正典 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松建 設株式会社内 (72)発明者 小田 和俊 福岡県福岡市中央区薬院2丁目7番1号 西松建設株式会社九州支店内 (72)発明者 荏隈 幸五千 福岡県福岡市中央区薬院2丁目7番1号 西松建設株式会社九州支店内 (72)発明者 橘▲高▼ 耕治 大阪府大阪市東淀川区西淡路1丁目1番36 号 株式会社橘▲高▼工学研究所内 (72)発明者 赤木 晃 大阪府大阪市東淀川区西淡路1丁目1番36 号 株式会社橘▲高▼工学研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 横行トロリー(10)の進行方向を検出
    する進行検出装置(S1)と、 上記横行トロリー(10)に対するバケット(20)の
    吊り下げ位置を検出するバケット位置検出装置(S1
    0)と、 上記バケット(20)の加速度とその方向を検出する加
    速度計(S2)とを有し、 上記進行検出装置(S1)と、バケット位置検出装置
    (S10)と、加速度計(S2)との検出値によって、
    横行トロリー(10)の進行速度乃至進行方向を制御す
    るようになしたケーブルクレーンの制振制御方法。
  2. 【請求項2】 上記バケット位置検出装置(S10)
    が、横行トロリー(10)に設けた傾斜計(S11)
    と、横行トロリー(10)の滑車(12,12)に取り
    付けられた巻き上げ索(6)の吊り下げ部(6a)の傾
    斜角度に随伴して回動する倣いアーム(31,31)
    と、この倣いアーム(31,31)の回転角度を検出す
    るエンコーダ(S12,S12)と、倣いアーム(3
    1)に取り付た測距儀(S13)とで構成され、 上記横行トロリー(10)の傾斜角度を傾斜計(S1
    1)で測定し、滑車(12,12)とバケット(20)
    の吊り下げ滑車(21)との夫々の中心を結ぶ三角形
    の、二つの角度をエンコーダ(S12,S12)で、一
    辺の長さを測距儀(S13)で測定して、横行トロリー
    (10)に対する吊り下げ滑車(21)の位置(バケッ
    ト(20)の位置)を求めるようになした「請求項1」
    記載のケーブルクレーンの制振制御方法。
  3. 【請求項3】 横行トロリー(10)の進行方向及び進
    行速度を検出する進行検出装置(S1)と、 上記横行トロリー(10)の位置を検出するトロリー位
    置検出装置(S3)と、 上記横行トロリー(10)に対するバケット(20)の
    吊り下げ位置を検出するバケット位置検出装置(S1
    0)と、 上記バケット(20)の加速度とその方向を検出する加
    速度計(S2)とを有し、 上記進行検出装置(S1)と、トロリー位置検出装置
    (S3)と、バケット位置検出装置(S10)と、加速
    度計(S2)との検出値によって、さらに上記各検出値
    によって求められるバケット(20)の実際の位置の値
    と、予め用意したバケット(20)の進行予定位置のデ
    ータとの比較値を参照して、横行トロリー(10)の進
    行速度乃至進行方向を制御する制御信号を算出し、この
    制御信号によって水平移動用ウインチ(4)の駆動を制
    御するようになしたケーブルクレーンの制振制御方法。
  4. 【請求項4】 上記進行検出装置(S1)が水平移動用
    ウインチ(4)に設けたエンコーダで構成されている
    「請求項3」記載のケーブルクレーンの制振制御方法。
  5. 【請求項5】 上記進行検出装置(S1)が、横行トロ
    リー(10)の位置を検出するトロリー位置検出装置
    (S3)で兼用されている「請求項3」記載のケーブル
    クレーンの制振制御方法。
  6. 【請求項6】 上記トロリー位置検出装置(S3)が、
    横行トロリー(10)を自動追尾する一対の自動追尾測
    角儀(40,40)または一対のトータルステーション
    によって構成されている「請求項3」または「請求項
    5」記載のケーブルクレーンの制振制御方法。
  7. 【請求項7】 水平移動用ウインチ(4)に設けたエン
    コーダまたは、横行トロリー(10)を自動追尾する一
    対の自動追尾測距儀(40,40)またはトータルステ
    ーションによって、横行トロリー(10)の進行方向及
    び進行速度を検出し、 また、上記横行トロリー(10)を自動追尾する一対の
    自動追尾測距儀(40,40)またはトータルステーシ
    ョンによって構成されるトロリー位置検出装置(S3)
    によって横行トロリー(10)の位置を検出し、 横行トロリー(10)に設けた傾斜計(S11)と、横
    行トロリー(10)の滑車(12,12)に取り付けら
    れた巻き上げ索(6)の吊り下げ部(6a)の傾斜角度
    に随伴して回動する倣いアーム(31,31)と、この
    倣いアーム(31,31)の回転角度を検出するエンコ
    ーダ(S12,S12)と、倣いアーム(31)に取り
    付た測距儀(S13)とで、横行トロリー(10)に対
    するバケット(20)の位置を検出し、 バケット(20)に設けた加速度計(S2)で該バケッ
    ト(20)の加速度とその方向を検出し、 上記各検出値と、上記各検出値によって求められるバケ
    ット(20)の実際の位置の値と、予め用意したバケッ
    ト(20)の進行予定位置のデータとの比較値を参照し
    て、横行トロリー(10)の進行速度乃至進行方向を制
    御する制御信号を算出し、この制御信号によって水平移
    動用ウインチ(4)の駆動を制御するようになしたケー
    ブルクレーンの制振制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104615108A (zh) * 2014-12-31 2015-05-13 天津大学 碾压混凝土施工层间结合时间实时监控方法
JP2021070544A (ja) * 2019-10-29 2021-05-06 イワフジ工業株式会社 架線集材システム

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