JP2795405B2 - ケーブルクレーンの自動運転方法 - Google Patents

ケーブルクレーンの自動運転方法

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JP2795405B2 JP17377696A JP17377696A JP2795405B2 JP 2795405 B2 JP2795405 B2 JP 2795405B2 JP 17377696 A JP17377696 A JP 17377696A JP 17377696 A JP17377696 A JP 17377696A JP 2795405 B2 JP2795405 B2 JP 2795405B2
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耕治 橘▲高▼
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はケーブルクレーンの
自動運転方法に関するもので、特に、ダム構築場所でコ
ンクリート打設用に使用するケーブルクレーン(以下、
ダム用ケーブルクレーンという。)に適したケーブルク
レーンの自動運転方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば図1に示すように、ダム用ケーブ
ルクレーンの運転室50aは通常、ダム左右岸の内、コ
ンクリートの製造設備であるバッチャープラント(図示
せず)が配置されている側のバケット20にコンクリー
トを供給する位置の近傍にある。そして、ダム用ケーブ
ルクレーンはバケット20の移動距離(横行距離と称し
ている水平方向の移動距離と、巻上下距離と称する昇降
方向の移動距離との双方)が長く、コンクリートの打設
場所は、通常は該運転室50aから視認することができ
ないようになっている。
【0003】そこで、従来は前記運転室50aとは別
に、コンクリートの打設場所に運転室50aに無線連絡
を行う合図人を配置し、その指令にしたがって運転室5
0aのオペレータが運転を行うのが最も一般的である。
しかし、この従来法は、見えないところからの無線連絡
でオペレータが実際の運転をするので、大きな危険性を
伴うものである。
【0004】そこで、ダム用ケーブルクレーンの自動運
転が切望されているが、このダム用ケーブルクレーンの
自動運転は以下の二つの大きな原因で実用化が困難とさ
れている。
【0005】第一の原因は、従来の自動運転が、横行ト
ロリー10の横行やバケット20の巻き上げ下げを行う
機械室50b内の横行用ウインチ4と巻上下用ウインチ
7とにエンコーダを取付け、この両ウインチ4,7の回
転数で(後記移動側塔2の位置データを参照するのは無
論である。)バケット20の位置を割り出し、この値を
予定する予定位置データに合わせるように制御するよう
になしてあるので、制御誤差が大きいためである。すな
わち、この従来法はケーブルの微妙な張力の相違、ケー
ブルの弛みや温度変化によるケーブルの伸び等が位置算
出に大きな影響を及ぼし誤差の原因となるためである。
【0006】第二の原因は、ダム用ケーブルクレーンは
バケット20への積載量(容量、重量との双方)が多い
ため、最も問題となるのがバケット20の揺れである。
【0007】ダム用ケーブルクレーンでは、コンクリー
ト投入場所に降ろしたバケット20内に、コンクリート
製造設備であるバッチャープラントよりコンクリートを
専用車両またはトロッコで搬送し、コンクリートを積載
したバケット20は巻き上げられ横行を開始するが、そ
の際に、横行トロリー10に吊り下げられた重量物であ
るバケット20は慣性の法則で、横行トロリー10に遅
れて横行を開始し、図4に二点鎖線で示すように、バケ
ット20は所定の角度傾斜して該横行トロリー10に吊
り下げられ、以後進行方向に往復揺動するような力が与
えられる。
【0008】また、コンクリート打設場所では、横行ト
ロリー10の横行を止め、バケット20の巻き下げ移動
に移るが、この横行停止時にはバケット20は慣性の法
則で、横行トロリー10に遅れて停止するため、バケッ
ト20は横行開始時とは逆方向に所定の角度傾斜して吊
り下げられ、同じく以後進行方向に往復揺動するような
力が与えられる。また、横行途中で、横行トロリー10
の横行速度を加速・減速しても同じく、バケット20が
進行方向に往復揺動する原因を与えることになる。
【0009】そして、重量物であるバケット20に大き
な揺れがあると、その下方、堤体上で作業している人が
危険にさらされ、この危険性を無視してダム用ケーブル
クレーンを自動運転することは無論できない。なお、現
在はバケット20の揺れに対して、該バケット20の停
止位置近くでは数回に渡って横行トロリー10を前後移
動させて、バケット20の揺れを止めてから該バケット
20を下降させる作業を行っている。
【0010】そして、従来前記のケーブルクレーンの運
転及び、横行トロリーの前後移動によるバケットの揺れ
止めは、オペレータの手動操作によって行っているの
で、相応の時間を必要とし施工サイクルの遅れを引き起
こす原因となっている。
【0011】また、前記運転・操作は相当な熟練を必要
とし、オペレータと合図人との組み合わせによっても作
業能率に大きな差が生ずるものであり、これら作業を能
率的に行える熟練者の確保が難しくなっているので、こ
の点からもダム用ケーブルクレーンの自動運転が切望さ
れているものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
問題点を解決すべくなされたもので、制御誤差が少なく
信頼性が高く、しかも、バケットの揺れを自動的に防ぐ
ことができて安全性を確保できるケーブルクレーンの自
動運転方法を提供することを課題とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を達成するため
に、本発明の請求項1のケーブルクレーンの自動運転方
法は、例えば図1〜図4に示すように、主索3に沿って
往復動する横行トロリー10を自動追尾する一対の自動
追尾測角儀または自動追尾測距測角儀40,4を、これ
らを結ぶ直線が前記主索3に交差しないように、該主索
3の両側に設置して、これら自動追尾測角儀または自動
追尾測距測角儀40,40で、該横行トロリー10の三
次元位置の測量を行い、前記横行トロリー10の傾斜角
度を測定するとともに、前記横行トロリー10に、該横
行トロリー10からV字状に垂下された巻き上げ索6の
吊り下げ部6aの下端部によって昇降可能に吊り下げら
れた吊下体(バケット)20の、前記横行トロリー10
に対する位置を、前記V字状の吊り下げ部6aの二つの
上端部と下端部とを結ぶ三角形の、二つの角度と一辺の
長さを測定することによって算出し、この算出された横
行トロリー10に対する吊下体20の相対的位置データ
より該吊下体20の三次元位置を演算し、前記横行トロ
リー10と吊下体20との三次元位置を予めコンピュー
タに入力した予定位置データに合わせるように、該横行
トロリー10と吊下体20の駆動を制御するものであ
る。
【0014】すなわち、請求項1の発明では、まず、横
行トロリーを自動追尾する一対の自動追尾測角儀または
自動追尾測距測角儀(以下、両者を含めて自動追尾測角
儀40,40等という。)40,40で横行トロリー1
0の位置を測量しているので、この横行トロリー10の
三次元位置が従来のケーブルの微妙な張力の相違、ケー
ブルの弛みや温度変化によるケーブルの伸び等に関係な
く、直接的に正確に求められる。
【0015】また、前記一対の自動追尾測角儀40,4
0等を、それらを結ぶ直線が主索3に交差しないよう
に、該主索3の両側に設置しているので、横行トロリー
10が主索3のどの位置に位置していても、その位置を
正確に求められる。すなわち、一対の自動追尾測角儀4
0,40等を、それらを結ぶ直線が主索3に交差するよ
うに、該主索3の両側に設置した場合、交差点またはそ
の近傍に位置する横行トロリー10を計測する際に、一
方の自動追尾測角儀40等と横行トロリー10とを結ぶ
直線と、他方の自動追尾測角儀40等と横行トロリー1
0とを結ぶ直線とが、交差せずに平面視においてほぼ直
線上に位置するために、各々の自動追尾測角儀40,4
0等の水平角の交点が無くなり、計測結果が無限大にな
る場合があるが、本発明においては、一対の自動追尾測
角儀40,40等を、それらを結ぶ直線が主索3に交差
しないように、該主索3の両側に設置しているので、各
々の自動追尾測角儀40,40等の水平角の交点は必ず
存在し、計測結果が無限大になることはない。
【0016】なお、前記横行トロリー10には、自動追
尾測角儀40,40等に追尾させる反射プリズム18を
取付けるが、測定誤差を少なくするためと、あらゆる方
向からの入射光を反射することができるように、プリズ
ムは全周に亙って設けるかあるいは球状とするのが好ま
しい。また、前記吊下体20としては、コンクリートを
積載するためのバケット20やこのバケットを吊り下げ
るためのフックブロックが挙げられる。
【0017】次に、吊下体20の位置を測量するが、こ
の吊下体20は横行トロリー10の横行に伴って、長い
距離を移動するとともに、巻き上げ下げによって大きな
高低差に渡って昇降するので、現実的には全ての移動可
能範囲に渡って該吊下体20を視認することは困難で、
前記自動追尾測角儀40,40等では追尾できない。そ
こで、直接その位置を測量することを断念し、横行トロ
リー10に対する相対的位置を先ず求め、それから演算
で、吊下体20の三次元位置を求めるようにしている。
【0018】すなわち、まず、横行トロリー10に傾斜
計S11を設け、この傾斜計S11によって横行トロリ
ー10の傾斜角を測定する。また、前記横行トロリー1
0に吊り下げ部6aによって吊り下げられた吊下体(バ
ケット)20の、該横行トロリー10に対する位置を、
前記巻き上げ索6の吊り下げ部6aの二つの上端部と下
端部とを結ぶ三角形の、二つの角度と一辺の長さを測定
することによって算出するには、例えば以下のようにし
て行う。
【0019】すなわち、前記横行トロリー10に、前記
吊り下げ部6aの上端部が巻き掛けられる一対の滑車1
2,12を取付けるとともに、前記吊り下げ部6aの傾
斜角度に追随して回動する一対の倣いアーム31,31
を取付け、さらに該一対の倣いアーム31,31の回転
角度を検出するエンコーダS12,S12を取付け、ま
た、一方の倣いアーム31に測距儀S13を取付ける。
そして、前記横行トロリー10の傾斜角度と、一対の滑
車12,12と吊下体20の吊り下げ滑車21との夫々
の中心を結ぶ三角形の、二つの角度をエンコーダS1
2,S12で、一辺の長さを測距儀S13で測定するこ
とで、横行トロリー10に対する吊下体20の位置を測
量する。
【0020】前記横行トロリー10の三次元位置は前記
一対の自動追尾測角儀40,40等で求められているの
で、演算で前記吊下体20の三次元位置を求めることが
できる。したがって、横行トロリー10と吊下体20と
の正確な三次元位置が求められれば、この値と予定した
位置データとを比較して両者を合わすよう駆動源を制御
することによって、ケーブルクレーンの自動運転を正確
に行う。
【0021】請求項2のケーブルクレーンの自動運転方
法は、例えば図5に示すように、一端部を支点として他
端部が回動する主索3の前記他端部の位置を、該他端部
に設けられた走行輪35a(図1参照)の走行始点から
の回転数をエンコーダによって測定することによって求
め、この求められた主索3の他端部の位置と、該主索3
の一端部の位置とから主索3の位置を算出し、前記位置
が算出された主索3に沿って往復動する横行トロリー1
0を、自動追尾測角儀または自動追尾測距測角儀40,
40によって測量することによって、該横行トロリー1
0の三次元位置を算出し、前記横行トロリー10の傾斜
角度を測定するとともに、前記横行トロリー10に、該
横行トロリー10からV字状に垂下された巻き上げ索6
の吊り下げ部6aの下端部によって昇降可能に吊り下げ
られた吊下体(バケット)20の、前記横行トロリー1
0に対する位置を、前記V字状の吊り下げ部6aの二つ
の上端部と下端部とを結ぶ三角形の、二つの角度と一辺
の長さを測定することによって算出し、この算出された
横行トロリー10に対する吊下体20の相対的位置デー
タより該吊下体の三次元位置を演算し、前記横行トロリ
ー10、吊下体20および主索3の他端部の三次元位置
を予めコンピュータに入力した予定位置データに合わせ
るように、該横行トロリー10、吊下体20および主索
3の他端部の駆動を制御するものである。
【0022】すなわち、請求項2の発明では、まず例え
ば、ダムの上流側または下流側に1台の自動追尾測角儀
40等を設置し、主索3の一端部が連結された固定塔1
と、他端部が連結された移動塔2の座標によって横行ト
ロリー10の座標を算出するようにしている。移動塔2
の座標を計測するには、移動塔2の走行輪35aにエン
コーダを取付け、この走行輪35aが既設レール36上
を転動する際において、該既設レール36の始点からの
走行輪35aの回転数をエンコーダによって測定するこ
とによって、既設レール36上の移動塔の座標を計測す
る。
【0023】ここで、前記走行輪35aは既設レール3
6上において、移動開始および終了時にスリップする可
能性があり、このスリップの滑り誤差が累積され大きな
位置誤差となる。そこで、既設レール36上において、
例えば約10メートル毎にリセットピンを設け、その各
リセットピンまでの最下流を基点としたレール距離を求
めておき、走行輪35aが走行中にこのリセットピンを
認識したときに、この値でリセットすることによって、
前記スリップによる累積誤差を防止する。
【0024】一方、前記固定塔1は移動しないので、こ
の固定塔1の座標、つまり前記主索3の回動中心である
一端部の座標は定数である。したがって、固定塔1の座
標および移動塔2の座標が分かれば、主索3の位置が直
線で与えられる。次に、前記自動追尾測角儀40等で、
横行トロリー10に取付けられた反射プリズム18を追
尾する。この自動追尾測角儀40等は、予め位置が求め
られた位置に設置することによって、該自動追尾測角儀
40等の設置位置座標は定数で与えられる。また、現場
のローカル座標系における定点で、この自動追尾測角儀
40等を0セットすれば、この自動追尾測角儀40等の
追尾している方向が直線式で与えられる。その結果、前
記主索3の位置を与えている直線式と、前記自動追尾測
角儀40等の追尾方向を与えている直線式との交点の座
標を算出することによって、横行トロリー10の座標
(三次元位置)が、従来のケーブルの微妙な張力の相
違、ケーブルの弛みや温度変化によるケーブルの伸び等
に関係なく正確に求められる。
【0025】上記のようにして横行トロリー10の三次
元位置が求まれば、次に、前記請求項1の場合と同様に
して、該横行トロリー10に対する吊下体20の相対位
置を求めて、吊下体20の三次元位置を求め、さらに、
横行トロリー10と吊下体20との正確な三次元位置が
求められれば、この値と予定した位置データとを比較し
て両者を合わすよう駆動源を制御することによって、ケ
ーブルクレーンの自動運転を正確に行う。
【0026】請求項3のケーブルクレーンの自動運転方
法は、例えば図6に示すように、一端部を支点として他
端部が回動する主索3に沿って往復動する横行トロリー
10に、第1GPS移動受信機51と該第1GPS移動
受信機51に受信された位置データを無線で送信する第
1送信機52とを設け、前記横行トロリー10に昇降可
能に吊り下げられた吊下体(フックブロック)20a
に、第2GPS移動受信機53と該第2GPS移動受信
機53に受信された位置データを無線で送信する第2送
信機54とを設け、前記主索3の他端部に、第3GPS
移動受信機55と該第3GPS移動受信機55に受信さ
れた位置データを無線で送信する第3送信機56とを設
け、予め三次元位置が求められている位置に、GPS固
定受信機57と該GPS固定受信機57に受信された位
置データを無線で送信する固定送信機58とを設け、前
記第1〜第3移動GPS受信機51,53,55に受信
された位置データを、それぞれ第1〜第3送信機52,
54,56から位置計測演算処理部(図7参照60)に
送信するとともに、前記GPS固定受信機57に受信さ
れた位置データを該固定送信機58から前記位置計測演
算処理部60に送信し、この位置計測演算処理部60に
おいて、前記予め三次元位置が求められている位置に対
する前記横行トロリー10、吊下体(フックブロック)
20aおよび主索3の他端部の相対的位置データによっ
て、これら横行トロリー10、フックブロック20aお
よび主索3の他端部の位置を演算し、この演算された横
行トロリー10、吊下体20aおよび主索3の他端部の
三次元位置を予めコンピュータに入力した予定位置デー
タに合わせるように、該横行トロリー10、吊下体20
aおよび主索3の他端部の駆動を制御するものである。
【0027】すなわち、請求項3の発明においては、G
PS(グローバル・ポジショニング.システム)を利用
して、横行トロリー10、吊下体20および主索3の他
端部のそれぞれの位置を直接的に測量するようにしてい
る。ここで、前記GPSとは、米国国防省が開発してい
る新しい全世界的な衛星航法システムであり、世界中の
どこにいても何時でも、利用者の緯度、経度、高度の三
次元位置を高精度で求めることができるものである。
【0028】そして、この請求項3の発明では、上述し
たように、前記横行トロリー10、吊下体20aおよび
主索3の他端部が連結されている移動塔2のそれぞれに
GPS移動受信機51,53,55を取付け、これによ
って、横行トロリー10、吊下体20a、移動塔2の三
次元位置をリアルタイムに計測する一方で、前記GPS
固定受信機57を設置した位置の三次元位置(座標)を
求めておき、位置計測演算処理部60において、前記予
め三次元位置が求められている位置に対する前記横行ト
ロリー10、吊下体20aおよび主索の他端部(移動
塔)2の相対的位置データによって、これら横行トロリ
ー10、吊下体20aおよび主索3の他端部(移動塔
2)の位置を演算し、この演算された値と予定した位置
データとを比較して両者を合わすよう駆動源を制御する
ことによって、ケーブルクレーンの自動運転を正確に行
う。
【0029】請求項4のケーブルクレーンの自動運転方
法は、請求項1〜3のいずれかにおいて、前記吊下体2
0の加速度とその方向を、吊下体20に設けられた加速
度計S2で計測し、前記横行トロリー10の進行方向お
よび進行速度を進行検出装置S1で検出し、これら加速
度計S2による計測値と、進行検出装置S1による検出
値と、前記横行トロリー10に対する吊下体20の位置
の値とで、該吊下体20の揺れを防ぐように横行トロリ
ー10の進行速度ないし進行方向を制御する信号を算出
し、この制御信号によって、横行トロリー10の駆動を
制御するものである。
【0030】横行トロリー10と吊下体20との正確な
三次元位置が求められれば、正確な自動運転が可能なの
は、前記請求項1〜3と同じ作用であるが、横行トロリ
ー10に対する吊下体20の相対的位置が求められてい
るので(請求項3においては、横行トロリー10と吊下
体20aの三次元位置が求められるので、相対的位置を
求めることができるのは勿論である。)、その時に吊下
体20が揺れているか否か、またどの程度の加速度がど
の方向に加わっているかを検出すれば、吊下体20の揺
れの状態を認識でき、この揺れが打ち消されるように、
あるいは揺れが発生しないように横行トロリー10の進
行速度ないし進行方向を制御することが可能となる。
【0031】具体的には、吊下体20が横行トロリー1
0の進行方向に対して後方に位置していて、なお後方に
移動しようとしているとき(すなわち、加速度が負の方
向のとき)は、横行トロリー10を加速すると揺れがま
すます大きくなる原因をつくるので、このような状態で
は該横行トロリー10の横行を減速、または停止ないし
は後進させることで、吊下体20の揺れを防ぐことがで
きるものである。
【0032】上記作用は、言い換えると、横行トロリー
10の走行を加速したい場合は、前記の条件の場合を避
け、吊下体20の揺れが進行方向に向かっているとき
(加速度が正の方向のとき)に加速を行うことで揺れの
発生を、最小または未然に防いで横行トロリー10の横
行の加速ができるものである。
【0033】また、横行トロリー10を減速ないし停止
させる際は、吊下体20が横行トロリー10の進行方向
に対して前方に位置していて、なお前方に移動しようと
しているとき(加速度が正の方向のとき)は、横行トロ
リー10を減速すると揺れが益々大きくなる原因となる
ので、このような場合は減速を避け、吊下体20の揺れ
が進行反対方向に向かっている時に、すなわち加速度が
負の方向の時に減速を行うことで揺れを防ぎ、横行トロ
リー10の横行の減速ができるものである。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明のケ
ーブルクレーンの運転方法の実施の形態例について説明
する。 (第1実施形態例)図1〜図4は、本発明の第1実施形
態例を説明するためのもので、図中符号1は固定塔、符
号2は移動塔を示す。前記固定塔1はダム構築場所の左
岸または右岸の一方側に設けられ、その近傍には、図で
は省略しているコンクリート製造設備であるバッチャー
プラントが設けられ、さらに、コンクリート積み込み場
所に降ろしたバケット20(吊下体)には、バッチャー
プラントで製造した打設用のコンクリートを供給できる
ようになっている。
【0035】また、前記固定塔1の近傍(通常、コンク
リートの積み込みが見える場所)には、ダム用ケーブル
クレーンを運転する運転室50aが設けられている。な
お、図1に示したように該運転室50aは機械室50b
とは通常別個に設けられるが、同じ建物を兼用してもよ
いのは無論である。
【0036】一方、前記移動塔2は、下面と側面側に走
行輪35a…を有する走行部35に立設されており、該
走行輪35a…がダムの右岸上に敷設されたレール36
上を転動することによって、該レール36に沿って図1
において奥手前側に往復動するようになっている。ま
た、前記レール36は、図2に示すように、固定塔1を
中心とする円弧に沿って水平に敷設されており、よっ
て、前記移動塔2は固定塔1を中心とする円弧を描くよ
うにレール36上を往復動するようになっている。な
お、前記移動塔2は使用しないで両者を固定塔とするこ
とも皆無ではないが、本例では一方を移動塔2として説
明する。また、ケーブルクレーンには、固定形、走行
形、軌索形、ブライドル形等が有り、本発明はこれらい
ずれの方式にも適用可能であるが、以下図示した片側走
行式の例で説明することにする。
【0037】前記固定塔1と移動塔2との間は主索3
(図1に実線で示す)で連結されている。この主索3は
横行トロリー10の走行を案内するもので、横行トロリ
ー10に設けた滑車11,11が該主索3上を転動する
ことによって、横行トロリー10はこの主索3上を往復
移動できるようになっている。
【0038】前記横行トロリー10は連結した横行索5
(図1に二点鎖線で示す)によって駆動されるようにな
っている。この横行索5は機械室50b内に設置した横
行用ウインチ4から固定塔1と移動塔2とを通って該移
動塔2で折り返し、途中に前記横行トロリー10を連結
して、固定塔1を介して前記横行用ウインチ4に戻りル
ープを形成するようになしてあり、横行用ウインチ4を
正逆転することで、横行索5のループが回動して、横行
トロリー10が主索3に案内されて前後往復動(図1に
おいて左右方向で、一般には横行方向の移動という。)
するようになっている。
【0039】したがって、前記主索3は図2に示すよう
に、平面視において、移動塔2の移動で、固定塔1を中
心として所定の扇面をカバーすることになり、また、前
記横行トロリー10は前記主索3のいずれの位置にも横
行索5で移動できるので、前記扇面のいずれの位置へに
も横行トロリー10ないし後述する横行トロリー10に
吊り下げたバケット20を移動させることが可能になっ
ている。
【0040】そして、前記横行トロリー10には、巻き
上げ索6(図1に長破線で示す)によってバケット20
が巻き上げ、巻き下げ可能に吊り下げられている。この
巻き上げ索6は一端が機械室50bに設置した巻上下用
ウインチ7に連結され、他端側が固定塔1と横行トロリ
ー10とを介した後、移動塔2に固定されている。な
お、この巻き上げ索6は、図3に示すように、横行トロ
リー10に設けた一対の滑車12,12にV字状の吊り
下げ部6aを巻き掛け、この吊り下げ部6aの下端部
に、フックブロック20aの上部に設けた吊り下げ滑車
21を掛けて、巻上下用ウインチ7の巻き上げ、巻き戻
しによってフックブロック20aに把持されているバケ
ット20が昇降可能に吊り下げられている。
【0041】以上は、従来公知なダム用ケーブルクレー
ンの構成であるが、本例では、横行トロリー10を自動
追尾する一対の自動追尾測角儀40,40等で横行トロ
リー10の三次元位置の測量を行うようになっている。
【0042】前記一対の自動追尾測角儀40,40等
は、図2に示すように、これらを結ぶ直線が前記主索3
に交差しないように、該主索3の両側、すなわちダムの
上流側と下流側にそれぞれ設置されている。このよう
に、一対の自動追尾測角儀40,40等を、これらを結
ぶ直線が前記主索3に交差しないように配置したのは、
以下の理由によるものである。すなわち、前記一対の自
動追尾測角儀40,40等を、それらを結ぶ直線が主索
3に交差するように配置した場合、交差点近傍に位置す
る横行トロリー10を計測する際に、一方の自動追尾測
角儀40等と横行トロリー10とを結ぶ直線と、他方の
自動追尾測角儀40等と横行トロリー10とを結ぶ直線
とが、交差せずに平面視においてほぼ直線上に位置する
ために、各々の自動追尾測角儀40,40等の水平角の
交点が無くなり、計測結果が無限大になる場合があるか
らである。
【0043】また、前記横行トロリー10には、自動追
尾測角儀40,40等に追尾させる反射プリズム18が
取付けられている。この反射プリズム18は、測定誤差
を少なくするためと、あらゆる方向からの入射光を反射
することができるように、プリズムが全周に亙って設け
られているか、あるいは球状のものが設けられている。
そして、前記自動追尾測角儀40,40等では、それぞ
れの旋回・起伏中心の三次元座標をそれぞれ計算し、反
射プリズム18を追尾させることで二台の自動追尾測角
儀40,40等の間の基線に対する横行トロリー10と
の三角形ができるため計算によって該横行トロリー10
の三次元位置を求めることができる。
【0044】なお、前記自動追尾測角儀40等には、C
CDカメラ41が取付けられており、自動追尾が何等か
の事情で不可能となって自動追尾測角儀40等が横行ト
ロリー10を見失った場合、該CCDカメラ41の映像
を見ながら、該自動追尾測角儀40等を遠隔操作で旋回
・起伏させて、該横行トロリー10を捜すことができる
ようになっている。また、夜間等の暗い場合は夜間視準
用マーカーを前記CCDカメラ41で捜せばよい。な
お、自動追尾測角儀40等を手動で遠隔操作し、CCD
カメラ41でモニター42,42を見ながら、横行トロ
リー10を捜しだすと、その後は自動追尾測角儀40等
の自動追尾機能が働くようになっているのは無論であ
る。
【0045】なお、横行トロリー10の位置は、前記一
対の自動追尾測角儀40,40等に代え、横行用ウイン
チ4の回転数からも求める(移動等2の位置も無論参照
する。)ことができる。しかし、この方法は横行索5が
微妙な張力の相違、弛みや温度変化による伸び等によっ
て伸縮して測定値に大きな誤差が生じることがあるので
あまり実用的ではない。なお、横行索5に張力計を付設
して、横行用ウインチ4の回転数の値を補正するように
しても、横行トロリー10の位置測定の正確性は信頼性
が低いものであった。
【0046】次に、本例では、前記横行トロリー10に
設けた傾斜計S11と、横行トロリー10の一対の滑車
12,12に夫々取付けられた巻き上げ索6の吊り下げ
部6aの傾斜角度に追随して回動する倣いアーム31,
31と、この倣いアーム31,31の回転角度を検出す
るエンコーダS12,S12と、一方の倣いアーム31
に取付けた測距儀S13とで、前記横行トロリー10の
傾斜角度と、滑車12,12とバケット20の吊り下げ
滑車21との夫々の中心を結ぶ三角形の、二つの角度を
エンコーダS12,S12で、一辺の長さを測距儀S1
3で測定して、横行トロリー10に対するバケット20
の位置を測量する。
【0047】前記傾斜計S11は横行トロリー10の傾
斜角度を検出するもので、従来公知なXY方向傾斜計を
使用すればよいが、主に、横行トロリー10の傾斜は該
横行トロリー10の進行方向側が順次下方に向かうよう
に傾くか、順次上方に向かうように傾くものであるから
一軸式の傾斜計を使用してもよい。また、微振動による
影響で傾斜計S11の値が安定しない場合は、光ファイ
バージャイロを使用してもよい。
【0048】また、前記エンコーダS12,S12も従
来公知なものを使用すればよいし、前記倣いアーム31
としては一端を滑車12の中心軸に枢着したものを使用
すればよい。そして、前記倣いアーム31には複数の滑
車を取付けて、この複数の滑車に巻き上げ索6の吊り下
げ部6aを蛇行状態に掛けて、該吊り下げ部6aに引っ
張られて該倣いアーム31が横行トロリー10に対して
どの程度回動したかを前記エンコーダS12で検出する
ようになっている。
【0049】また、前記測距儀S13も従来公知のもの
が使用でき、本例では光波式のものを使用したが、無論
その他の方式のものを使用してもよく、倣いアーム31
に固定され、常にバケット20の所定場所までの距離を
測定するようになっている。
【0050】すなわち、図4を参照して説明すると、前
記傾斜計S11で線分L2の傾斜角度を求め、エンコー
ダS12,S12で角度θ1,θ2を求め、測距儀S1
3で線分L1の長さを求めることで、バケット20の横
行トロリー10に対する相対的な位置を求めることがで
きることになる。
【0051】また、バケット20の横行トロリー10に
対する相対的位置を求めるのに、前記自動追尾測角儀4
0,40等と同様なものでバケット20自体の位置をも
検出し、両検出値(横行トロリー10の位置と、バケッ
ト20の位置)により相対的な位置を求めることも可能
であるが、実際にはこの方法はバケット20の移動範囲
全域を自動追尾測角儀40等で視準できる場所を求める
ことが困難で、この方法はあまり実用的ではない。
【0052】次に、本例では、前記横行トロリー10に
対するバケット20の相対的位置データより該バケット
20の三次元位置を演算する。すなわち、先に、横行ト
ロリー10の三次元位置が測量されているから、この測
量値と横行トロリー10に対するバケット20の相対的
位置データとが判明すれば、バケット20の三次元位置
を演算できることになる。
【0053】なお、前記横行トロリー10には、前記反
射プリズム18の他に、演算カイロ装置15、無線通信
モデム16、発電装置17を設けてある。前記演算回路
装置15は、傾斜計S11、エンコーダS12,S1
2、測距儀S13の測定値からバケット20の相対的位
置を求めるに際して、無線通信に都合のよういような計
算結果まで計算し、その結果を無線通信モデム16によ
って前記運転室50aまたは機械室50bに無線通信す
るようになっている。さらに、前記発電装置17は、後
述する発電装置23と同様に滑車11の回転で発電機を
回転するもの、または風力発電機等が使用できるが、後
述する発電装置23とともに、内燃機関による発電装置
や、バッテリーに代えてもよい。
【0054】そして、本例では、前記横行トロリー10
とバケット20との三次元位置を、予定位置データに合
わせるように横行用ウインチ4と巻上下用ウインチ7と
の駆動源を制御するようになっている。この制御は、横
行トロリー10とバケット20との実際の三次元位置を
コンピュータに順次入力し、予め入力しておいたこれら
の予定位置データとの比較を行い、両者の値が常に合う
ように、駆動源である横行用ウインチ4と巻上下用ウイ
ンチ7とに指令信号を出力すればよい。
【0055】したがって、本例では、常に横行トロリー
10とバケット20との三次元位置を測量し、これを予
定位置に合わせるように駆動制御するので、正確な自動
運転が可能となる。またコンピュータにはその他のデー
タとして、障害物の位置データを入力しておいて、その
位置を避けるように制御したり、コンクリート積み込み
場所および打設場所のデータを入力しておき、その近く
で移動速度を変化させる等の制御ができるのは無論であ
る。
【0056】さらに、本例では、上述した制御にバケッ
ト20の制振制御を加えている。そのため、先ず、横行
トロリー10の進行方向および進行速度を進行検出装置
S1で検出するようになっている。前記横行トロリー1
0の進行方向を検出する進行検出装置S1としては、横
行用ウインチ4または横行索5によって回転する滑車に
エンコーダを取付けて構成してあり、該横行用ウインチ
4で駆動される横行索5の移動方向で横行トロリー1の
進行方向を検出(図4に示す矢印P1の方向を検出す
る。なお、横行索5の移動速度で横行トロリー10の進
行速度をも検出している。)している。本例でもこのエ
ンコーダによる進行検出装置S1を利用すればよいのは
無論であるが、前記自動追尾測角儀40,40等で検出
するトロリー位置を経時的に見ることで、横行トロリー
10の進行方向および進行速度が検出できるので、この
自動追尾測角儀40,40等を進行検出装置S1として
使用してもよい。
【0057】また、本例では前記バケット20の加速度
とその方向を、該バケット20を把持しているフックブ
ロック20aに取付けられた加速度計S2で計測するよ
うにしている。前記加速度計S2は振り子式等の従来公
知のものが使用でき、加速度の方向と大きさとを電気信
号として検出するようになっている。そして、前記進行
検出装置S1による横行トロリー10の進行方向と、横
行トロリー10に対するバケット20の位置の測量結果
と、加速度計S2による加速度とその方向との検知デー
タとで、バケット20の揺れを防ぐように横行トロリー
10の進行速度ないし進行方向を制御する制御信号を算
出し、この制御信号によって横行用ウインチ4の駆動を
制御するようになっている。
【0058】この制御は上述したように、横行トロリー
10よりバケット20が後方にあって、バケット20に
後方に向かう加速度が加わっている場合は、横行トロリ
ー10の加速は行わず、減速したり、停止したり、後進
させる。また、この場合で、バケット20に前方に向か
う加速度が加わっている場合は横行トロリー10の加速
が可能で、加速の必要性がある場合はこのタイミングで
行う。また、横行トロリー10よりバケット20が前方
にあって、バケット20に前方に向かう加速度が加わっ
ている場合は、横行トロリー10の減速は行わず、加速
する。また、この場合で、バケット20に後方に向かう
加速度が加わっている場合は横行トロリー10の減速が
可能で、減速の必要性がある場合はこのタイミングで行
う。なお、実際には検出信号をコンピュータで演算し
て、横行用ウインチ4と巻上下用ウインチ7との運転指
令信号(主に、横行用ウインチ4の駆動を制御する。)
を得るようにしている。そして、本例では横行トロリー
10の位置が常に測量されているので、該横行トロリー
10を加速、減速、停止する必要性のある場所を予め知
ることができ、夫々の場所的条件に対処でき、効率的な
自動運転制御ができるようになる。
【0059】なお、前記バケット20には、バケット開
閉検出センサS21、無線通信モデム22等が設けられ
ている。前記バケット開閉検出センサS21はリミット
スイッチ等が使用でき、コンクリート打設場所でコンク
リートが放出されたことを確認してバケット20の巻き
上げ動作に入るようにするのが主たる目的であるが、吊
り下げられたバケット20よりコンクリートが放出され
ると、荷重が極端に低下し、その反動で空になったバケ
ット20は上昇し上下方向の振動が生じる。この上下方
向の振動は巻き上げ索6に加わる張力を監視して、巻上
下用ウインチ7の駆動を制御すれば防止できるが、大き
な荷重変動が短時間で生じると対処できないことになる
ので、バケット開閉検出センサS21で予め荷重低減が
生じることを知り対処可能とするためにも使用してい
る。
【0060】また、前記無線モデム22は、前記加速度
計S2、バケット開閉検出センサS21の検出信号を、
運転室50aまたは機械室50bへ無線通信し、該運転
室50aよりの指令信号を受信するのに使用される。な
お、前記バケット20には、図示しない超音波式高さセ
ンサが取付けられている。この超音波式高さセンサは、
バケット20の打設面からの高さを検知して、打設面か
ら一定高さ以上では、バケット20を開閉させないよう
にするもので、バケット20の移動中(横行中)の開放
を防止するとともに、コンクリートの適正打設高さを確
保するようになっている。さらに、前記バケット20に
は、図示しないバケット開閉リモコン受信機が取付けら
れている。このバケット開閉リモコン受信機は、バケッ
ト20を開閉させる開閉信号を受信するものであり、こ
の開閉信号はケーブルクレーンの操作を行う運転室50
aから前記フックブロック20aに取付けられたバケッ
ト送受信機に送信され、このバケット送受信機から前記
バケット開閉リモコン受信機に送信するようになってい
る。また、前記フックブロック20aには、前記加速度
計S2、バケット送受信機等の他に、発電装置23、図
示しない傾斜計、打設側リモコン受信機、バッテリ、拡
声器、パトライトもしくはLED等が取付けられてい
る。前記発電装置23はバケット20に設けた各種電気
機器に電源を供給するもので、バケット20にまで電力
線を連結すると切断の恐れがあるので、図では明示して
いないが、吊り下げ滑車21の回転力をチェーンを介し
て発電機に伝達し、この回転力により電力を得るように
してもよいし、この発電装置23を、風力発電に代えて
も、あるいは風力発電と併用してもよい。
【0061】なお、上述した制御は、ファジィ制御を行
うと円滑な制御が可能となるので、各測定値はファジィ
コントローラに送信される。ファジィコントローラは、
各入力変数に対し、メンバーシップ関数を作成し、夫々
の入力変数に、大きい、やや大きい、どとらでもない、
やや小さい、小さい等の定義付けを行い、なおかつその
中でも、どの程度そのメンバーシップに属するかを定義
付けする。その後、各メンバーシップ関数を用いて作成
したファジィルールで出力を決定する。このファジィル
ールは、「もし要素aが+に大きく、要素bが−に小さ
い時、出力cを大きく+に出力する」というような規則
を何通りも作成し、各入力変数の全ての条件を加味した
制御を行う。
【0062】前記ファジィコントローラから出力される
数値は、制御用パソコンでの設定値で、通常の制御状態
で、制御状態が最適でないと判断された場合、ファジィ
コントローラから、自動的に設定値変更のデータが制御
用パソコンに送信される。通常状態ではファジィコント
ローラは、演算は行っているが、直接制御は行わない。
これはパソコンの計算時間を短縮し制御の高速化を図る
ためである。
【0063】なお、本例では、横行用ウインチ4と巻上
下用ウインチ7とを自動制御するようにしているが、さ
らに、図示した移動塔2や、図示しない他方式のケーブ
ルクレーンの揺動塔、走行トロリー、滑車ブロック移動
索塔の夫々の駆動源を制御するのにも適用できるのは勿
論のことである。
【0064】(第2実施形態例)次に、本発明のケーブ
ルクレーンの運転方法の第2実施形態例について説明す
る。なお、本例において、横行トロリー10に対するバ
ケット20の相対的位置を求める方法は、前記第1実施
形態例による方法と同じであるので、この方法について
は説明を省略する。
【0065】本例において、前記第1実施形態例と異な
る点は、横行トロリー10の三次元位置を求める方法で
あるので、以下、この方法について説明する。すなわ
ち、本例ではまず、図5に示すように、ダムの上流側ま
たは下流側に1台の自動追尾測角儀40等を設置してい
る。なお、この自動追尾測角儀40等の設置位置は、横
行トロリー10をその移動範囲全域に亙って視認できる
ような位置に設置し、また、この設置位置を現場のロー
カル座標系における定点に設定しておく。
【0066】次に、前記主索3の一端部が連結された固
定塔1と、他端部が連結された移動塔2の座標によって
横行トロリー10の座標を算出する。すなわち、移動塔
2の座標を計測するには、移動塔2が立設された走行部
35の走行輪35aにエンコーダを取付ける。そして、
この走行輪35aがレール36上を転動する際におい
て、該レール36の始点からの走行輪35aの回転数を
前記エンコーダによって測定することによって、レール
36上の移動塔2の座標を計測する。なお、この座標は
例えば前記ローカル座標系における座標として計測す
る。
【0067】ここで、前記走行輪35aは前記レール3
6上において、移動開始および終了時にスリップする可
能性がある。走行輪35aがスリップすると、このスリ
ップの滑り誤差が累積され大きな位置誤差となる。そこ
で、レール36上において、例えば約10メートル毎に
リセットピンを設け、その各リセットピンまでの最下流
を基点としたレール距離を求めておき、走行輪35aが
走行中にこのリセットピンを認識したときに、この値で
リセットすることによって、前記スリップによる累積誤
差を防止するようにする。なお、前記リセットピンは走
行輪5aが直接接触する形式のものでもよく、また、リ
セットピンを走行輪5aが横切った際にこれを感知する
形式のものでもよい。
【0068】一方、前記固定塔1は移動しないので、こ
の固定塔の前記ローカル座標系における座標、つまり前
記主索3の回動中心である一端部の座標は定数である。
したがって、固定塔1の座標および移動塔2の座標が分
かれば、主索3の位置が直線で与えられる。
【0069】次に、前記自動追尾測角儀40等で、横行
トロリー10に取付けられた反射プリズム18を追尾す
る。この自動追尾測角儀40等は、上述したように、予
め位置が求められた位置に設置することによって、現場
のローカル座標系における該自動追尾測角儀40等の設
置位置座標を定数で与えることができる。そして、この
現場のローカル座標系における定点で、この自動追尾測
角儀40等を0セットすれば、この自動追尾測角40儀
等の追尾している方向が直線式で与えられる。
【0070】その結果、前記主索3の位置を与えている
直線式と、前記自動追尾測角儀40等の追尾方向を与え
ている直線式との交点の座標を算出することによって、
横行トロリーの座標(三次元位置)が、従来のケーブル
の張力に関係なく正確に求められる。
【0071】上記のようにして横行トロリーの三次元位
置が求まれば、前記第1実施形態例の場合と同様にし
て、該横行トロリー10に対するバケット20の相対位
置を求めて、バケットの三次元位置を求め、さらに、横
行トロリー10、バケット20、移動塔2との正確な三
次元位置が求められれば、この値と予定した位置データ
とを比較して両者を合わすよう駆動源を制御することに
よって、ケーブルクレーンの自動運転を正確に行うこと
ができる。
【0072】なお、この駆動源の制御は、前記第1実施
形態例の場合と同様に、横行用ウインチ4と巻上下用ウ
インチ7の駆動を制御する他、前記走行部35を走行さ
せるモータ等の駆動を制御する。また、本例においても
前記第1実施形態例の場合と同様にして、バケット20
の防振制御を行っている。
【0073】(第3実施形態例)次に、本発明のケーブ
ルクレーンの運転方法の第3実施形態例について説明す
る。本例においては、前記横行トロリー10、バケット
20を吊り下げるためのフックブロック(吊下体)20
aおよび移動塔2の位置を、GPS(グローバル・ポジ
ショニング.システム)を利用して、直接的に測量する
ようにしている。なお、本例においては、前記GPSを
利用して直接測量しているので、前記第1実施形態例に
おける自動追尾測角儀40,40等、反射プリズム1
8、傾斜計S11、倣いアーム31,31、エンコーダ
S12,S12、測距儀S13等は設けられていない。
【0074】図6に示すように、横行トロリー10に
は、GPSアンテナ51aを有する第1GPS移動受信
機51と、該第1GPS移動受信機51に受信された位
置データを無線で送信する第1送信機(特定小電力無線
局)52とが設けられている。また、前記横行トロリー
10に昇降可能に吊り下げられたフックブロック20a
には、GPSアンテナ53aを有する第2GPS移動受
信機53と、該第2GPS移動受信機53に受信された
位置データを無線で送信する第2送信機(特定小電力無
線局)54とが設けられている。さらに、前記移動塔2
には、GPSアンテナ55aを有する第3GPS移動受
信機55と、該第3GPS移動受信機55に受信された
位置データを無線で送信する第3送信機(特定小電力無
線局)56とが設けられている。
【0075】一方、予め三次元位置が求められている位
置、例えば本例においては前記運転室50aの側方位置
には、GPSアンテナ57aを有するGPS固定受信機
57と、該GPS固定受信機57に受信された位置デー
タを無線で送信する固定送信機(特定小電力無線局)5
8とが設けられている。また、前記GPS固定受信機5
7の設置位置が現場のローカル座標系における定点に設
定されている。
【0076】そして、前記第1〜第3移動GPS受信機
51,53,55に受信された位置データ(三次元位置
データ)は、それぞれ第1〜第3送信機52,54,5
6から図6に示すような位置計測演算処理部60に送信
される。この位置計測演算処理部60には、受信機61
〜63が接続されており、該受信機61〜63が前記第
1〜第3送信機52,54,56からの位置データを受
信して、該データを位置計測演算処理部60に入力する
ようになっている。
【0077】また、前記GPS固定受信機57に受信さ
れた位置データは、第4送信機58から前記位置計測演
算処理部60に送信される。この位置計測演算処理部6
0には、受信機64が接続されており、該受信機64が
前記第4送信機58からの位置データを受信して、該デ
ータを位置計測演算処理部60に入力するようになって
いる。
【0078】そして、前記位置計測演算処理部60にお
いては、前記GPS固定受信機57に受信された位置デ
ータに対する、前記第1〜第3移動GPS受信機51,
53,55に受信された各位置データの相対位置を計算
し、これによって、前記GPS固定受信機57の設置位
置である、現場のローカル座標系における定点に対する
前記第1〜第3移動GPS受信機51,53,55の座
標値を算出する。つまり、前記ローカル座標系における
横行トロリー10、フックブロック20aおよび移動等
2の位置座標を算出する。
【0079】そして、この算出された横行トロリー1
0、フックブロック20aおよび移動塔2の三次元位置
を予めコンピュータに入力した予定位置データに合わせ
るように、駆動を制御するものである。つまり、横行ト
ロリー10、フックブロック20aおよび移動塔2との
正確な三次元位置が求められれば、この値と予定した位
置データとを比較して両者を合わすよう駆動源を制御す
ることによって、ケーブルクレーンの自動運転を正確に
行うことができる。なお、この駆動源の制御は、前記第
1および第2実施形態例の場合と同様に、横行用ウイン
チ4と巻上下用ウインチ7の駆動を制御する他、前記走
行部35を走行させるモータ等の駆動を制御する。ま
た、本例においても前記第1および第2実施形態例の場
合と同様にして、バケット20の防振制御を行ってい
る。
【0080】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
のケーブルクレーンの自動運転方法によれば、吊下体の
位置を常に正確に測量しつつ自動運転できるので、誤差
数センチ内の極めて正確なケーブルクレーンの自動運転
を行うことができる。特に、視準が常に可能とは限らな
い吊下体の位置測量を、横行トロリーの自動追尾測角儀
等による測量と、横行トロリーに対する吊下体の相対的
位置測量とに分けて行い、両者の測量結果から該吊下体
の三次元位置を求めるため、高精度な測量ができ、正確
なケーブルクレーンの自動運転を行うことができ、この
自動運転の正確性は、コンクリートの積み込み、荷下ろ
しの作業性を向上させ、施工サイクルの短縮に大きく貢
献するものである。さらに、常に吊下体の実際の位置を
求め、予定位置と比較することで、安全でなおかつ最速
で吊下体を移動できる経路を算出して施工サイクルを短
縮することができる。
【0081】請求項2のケーブルクレーンの自動運転方
法によれば、前記請求項1と同様の効果を得ることがで
きるとともに、自動追尾測角儀等1台をトロリーを視準
できる位置に設置すればよいので、山岳部等において、
2台の自動追尾測角儀等を設置する場所を確保しにくい
場合等に有利である。
【0082】請求項3のケーブルクレーンの自動運転方
法によれば、GPS(グローバル・ポジショニング.シ
ステム)を利用して、横行トロリー、吊下体および主索
の他端部のそれぞれの位置を直接的に測量するようにし
ているので、リアルタイムに位置を求めることができる
とともに、誤差の発生要因が少ないので、より正確にケ
ーブルクレーンの自動運転を行うことができる。
【0083】請求項4のケーブルクレーンの自動運転方
法によれば、前記請求項1〜3における制御に加え、吊
下体の自動防振制御が行えるため、安全性が高く、吊下
体の走行速度を最も効率的に設定でき、施工サイクルを
さらに短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のケーブルクレーンの自動運転方法の一
例を説明するためのもので、ダム用ケーブルクレーンを
示す正面図である。
【図2】同、ダム用ケーブルクレーンの概略構成を示す
平面図である。
【図3】同、要部の拡大正面図である。
【図4】同、要部の拡大正面図である。
【図5】本発明のケーブルクレーンの自動運転方法の他
の例を説明するためのもので、ダム用ケーブルクレーン
の概略構成を示す平面図である。
【図6】本発明のケーブルクレーンの自動運転方法のさ
らに他の例を説明するためのもので、ダム用ケーブルク
レーンを示す正面図である。
【図7】同、位置計測演算処理部を示す図である。
【符号の説明】
2 移動塔 3 主索 4 横行用ウインチ 6 巻き上げ索 6a 吊り下げ部 7 巻上下用ウインチ 10 横行トロリー 20 バケット(吊下体) 20a フックブロック(吊下体) 35a 走行輪 40 自動追尾測角儀 51 第1GPS移動受信機 52 第1送信機 53 第2GPS移動受信機53 54 第2送信機 55 第3GPS移動受信機55 56 第3送信機 57 GPS固定受信機 58 第4送信機 S1 進行検出装置 S2 加速度計 S3 トロリー位置検出装置
フロントページの続き (72)発明者 石井 正典 東京都港区虎ノ門一丁目20番10号 西松 建設株式会社内 (72)発明者 小田 和俊 福岡県福岡市中央区薬院2丁目7番1号 西松建設株式会社九州支店内 (72)発明者 荏隈 幸五千 福岡県福岡市中央区薬院2丁目7番1号 西松建設株式会社九州支店内 (72)発明者 橘▲高▼ 耕治 大阪府大阪市東淀川区西淡路1丁目1番 36号 株式会社橘▲高▼工学研究所内 (72)発明者 赤木 晃 大阪府大阪市東淀川区西淡路1丁目1番 36号 株式会社橘▲高▼工学研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−242196(JP,A) 特開 平7−117983(JP,A) 特開 平7−206378(JP,A) 特開 平9−240987(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B66C 13/00 - 15/06 B66C 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主索に沿って往復動する横行トロリーを
    自動追尾する一対の自動追尾測角儀または自動追尾測距
    測角儀を、これらを結ぶ直線が前記主索に交差しないよ
    うに、該主索の両側に設置して、これら自動追尾測角儀
    または自動追尾測距測角儀で、該横行トロリーの三次元
    位置の測量を行い、 前記横行トロリーの傾斜角度を測定するとともに、前記
    横行トロリーに、該横行トロリーからV字状に垂下され
    た巻き上げ索の吊り下げ部の下端部によって昇降可能に
    吊り下げられた吊下体の、前記横行トロリーに対する位
    置を、前記V字状の吊り下げ部の二つの上端部と下端部
    とを結ぶ三角形の、二つの角度と一辺の長さを測定する
    ことによって算出し、この算出された横行トロリーに対
    する吊下体の相対的位置データより該吊下体の三次元位
    置を演算し、 前記横行トロリーと吊下体との三次元位置を予めコンピ
    ュータに入力した予定位置データに合わせるように、該
    横行トロリーと吊下体の駆動を制御するようにしたこと
    を特徴とするケーブルクレーンの自動運転方法。
  2. 【請求項2】 一端部を支点として他端部が回動する主
    索の前記他端部の位置を、該他端部に設けられた走行輪
    の走行始点からの回転数をエンコーダによって測定する
    ことによって求め、この求められた主索の他端部の位置
    と、該主索の一端部の位置とから主索の位置を算出し、 前記位置が算出された主索に沿って往復動する横行トロ
    リーを、自動追尾測角儀または自動追尾測距測角儀によ
    って測量することによって、該横行トロリーの三次元位
    置を算出し、 前記横行トロリーの傾斜角度を測定するとともに、前記
    横行トロリーに、該横行トロリーからV字状に垂下され
    た巻き上げ索の吊り下げ部の下端部によって昇降可能に
    吊り下げられた吊下体の、前記横行トロリーに対する位
    置を、前記V字状の吊り下げ部の二つの上端部と下端部
    とを結ぶ三角形の、二つの角度と一辺の長さを測定する
    ことによって算出し、この算出された横行トロリーに対
    する吊下体の相対的位置データより該吊下体の三次元位
    置を演算し、 前記横行トロリー、吊下体および主索の他端部の三次元
    位置を予めコンピュータに入力した予定位置データに合
    わせるように、該横行トロリー、吊下体および主索の他
    端部の駆動を制御するようにしたことを特徴とするケー
    ブルクレーンの自動運転方法。
  3. 【請求項3】 一端部を支点として他端部が回動する主
    索に沿って往復動する横行トロリーに、第1GPS移動
    受信機と該第1GPS移動受信機に受信された位置デー
    タを無線で送信する第1送信機とを設け、 前記横行トロリーに昇降可能に吊り下げられた吊下体
    に、第2GPS移動受信機と該第2GPS移動受信機に
    受信された位置データを無線で送信する第2送信機とを
    設け、 前記主索の他端部に、第3GPS移動受信機と該第3G
    PS移動受信機に受信された位置データを無線で送信す
    る第3送信機とを設け、 予め三次元位置が求められている位置に、GPS固定受
    信機と該GPS固定受信機に受信された位置データを無
    線で送信する固定送信機とを設け、 前記第1〜第3移動GPS受信機に受信された位置デー
    タを、それぞれ第1〜第3送信機から位置計測演算処理
    部に送信するとともに、前記GPS固定受信機に受信さ
    れた位置データを固定送信機から前記位置計測演算処理
    部に送信し、 この位置計測演算処理部において、前記予め三次元位置
    が求められている位置に対する前記横行トロリー、吊下
    体および主索の他端部の相対的位置データによって、こ
    れら横行トロリー、吊下体および主索の他端部の位置を
    演算し、 この演算された横行トロリー、吊下体および主索の他端
    部の三次元位置を予めコンピュータに入力した予定位置
    データに合わせるように、該横行トロリー、吊下体およ
    び主索の他端部の駆動を制御するようにしたことを特徴
    とするケーブルクレーンの自動運転方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のケーブ
    ルクレーンの自動運転方法において、 前記吊下体の加速度とその方向を、吊下体に設けられた
    加速度計で計測し、前記横行トロリーの進行方向および
    進行速度を進行検出装置で検出し、これら加速度計によ
    る計測値と、進行検出装置による検出値と、前記横行ト
    ロリーに対する吊下体の位置の値とで、該吊下体の揺れ
    を防ぐように横行トロリーの進行速度ないし進行方向を
    制御する信号を算出し、この制御信号によって、横行ト
    ロリーの駆動を制御するようにしたことを特徴とするケ
    ーブルクレーンの自動運転方法。
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