JPH09240604A - 薬剤選択供給装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、薬剤収容容器内で薬剤搬出ロータ
ーを介して攪拌された薬剤から粉塵が発生し、その結果
薬剤収容容器から排出されて薬剤排出案内路を通過する
薬剤と共に粉塵が排出された場合であっても、粉塵のセ
ンサーへの直接の付着を確実に防止することが出来る極
めて優れた薬剤選択供給装置を提供することを目的とす
るものである。 【解決手段】 薬剤選択供給装置１には、前記薬剤収容
容器14より搬出された薬剤16を検知するセンサー４が設
けられ、しかも該センサー４又は薬剤選択供給装置本体
1aの少なくとも何れか一方には、センサー４への薬剤16
の粉塵の付着等を防止する保護手段が設けられた点にあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、主として病院等に
設置され、且つ錠剤、カプセル等の薬剤を収納した薬剤
収容容器を備えると共に、患者毎の処方箋に従って適宜
薬剤を選択して取り出すための薬剤選択供給装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種錠剤、カプセル等の薬剤を
収納した薬剤収容容器を備えた薬剤選択供給装置として
は、以下に示すものが一般的に存在する。

【０００３】即ち、係る薬剤選択供給装置は、図３に示
す様に、錠剤、カプセル等の薬剤を収納する薬剤収納部
10と、その薬剤収納部10内に回転自在に設けられると共
に、周囲に薬剤を整列しうる薬剤整列部11が設けられた
薬剤搬出ローター12と、該薬剤搬出ローター12に設けら
れたギア13とを備えた複数の薬剤収容容器14を放射状に
装着するための円盤状に形成された容器支持台２を有す
ると共に、該容器支持台２の上面に位置する薬剤収容容
器14の装着部2aには、薬剤収容容器14を容器支持台２に
装着する際の案内路となる一対のガイド体３が設けら
れ、且つ容器支持台２の中心方向には、薬剤収容容器14
の前方部に設けられた凹部15に嵌合する凸部5aが形成さ
れた前面板５が立設されてなり、しかも前記装着部2aに
は、モーター等を用いた回転駆動装置９に軸着されたギ
ア８が前記薬剤搬出ローター12に設けられたギア13と連
結可能に突出してなると共に、前面板５近傍の装着部2a
には、回転駆動装置９を介して回転する薬剤搬出ロータ
ー12の薬剤整列部11に落とし込まれて搬出されて排出さ
れた薬剤16を薬剤選択供給装置１内に設けられた薬剤包
装用の分包装置（図示せず）まで供給するための薬剤排
出案内路７が設けられた薬剤選択供給装置本体1aで構成
されてなるものである。

【０００４】尚、上記構成からなる薬剤選択供給装置１
は、処方せん等のデータによって回転駆動装置９を駆動
させると共に、該回転駆動装置９を介して回転する薬剤
搬出ローター12の薬剤整列部11に落とし込まれて搬出さ
れた薬剤16を順次排出することで薬剤選択供給装置本体
1a内に設けられた薬剤包装用の分包装置（図示せず）ま
で供給しなければならず、よって薬剤収容容器14から排
出された薬剤の数量管理に過ちは絶対に許されない。

【０００５】従って、通常、前記構成からなる薬剤選択
供給装置１は、図４に示す様に、薬剤排出案内路７内の
対面する壁部7aに一対の信号送受信部を有した赤外線等
のセンサー４を薬剤排出案内路７の孔径に対応させて複
数埋設することで、薬剤収容容器14より排出されて薬剤
排出案内路７を通過する薬剤16を確実に検知し薬剤16の
数量管理を確実に行うことが出来るものである。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】然しながら、上記構成
からなる薬剤選択供給装置に於いては、下記の様な問題
点があった。即ち、上記構成からなる薬剤選択供給装置
１は、薬剤選択供給装置本体1aの薬剤排出案内路７に設
けられたセンサー４によって薬剤収容容器14より排出さ
れて該薬剤排出案内路７を通過する薬剤16を確実に検知
して薬剤16の数量管理を確実に行うことが出来るもので
あるが、如何せん、薬剤収容容器14に収納される薬剤16
は、決してカプセル等に限定されるものではなく、凝固
状態で各種形状に形成された錠剤等の薬剤16も用いられ
るものである。

【０００７】従って、凝固状態で各種形状に形成された
薬剤16を用いた場合には、薬剤収容容器14内で薬剤搬出
ローター12を介して攪拌された薬剤16から粉塵が発生す
ることとなり、その結果薬剤収容容器14から排出されて
薬剤排出案内路７を通過する薬剤16と共に粉塵も排出さ
れてセンサー４へ付着してしまい、センサー４の検知能
力を著しく低下させて誤動作を誘発したり、特に粉塵の
量が多い場合には、センサー機能そのものが完全に停止
することもある。よってその為にセンサー４の粉塵除去
の為の拭き掃除を定期的に行わなければならず、従って
その掃除が極めて煩雑で、しかも多大な作業時間も必要
であるという極めて重大な問題が生じていた。

【０００８】然して、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、薬剤収容容器内で薬剤搬出ローターを介して
攪拌された薬剤から粉塵が発生し、その結果薬剤収容容
器から排出されて薬剤排出案内路を通過する薬剤と共に
粉塵が排出された場合であっても、粉塵のセンサーへの
直接の付着を確実に防止することが出来る極めて優れた
薬剤選択供給装置を提供することを課題とするものであ
る。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために全く新しい薬剤選択供給装置を発明し、以
下の手段を講じたものである。

【００１０】即ち、本発明は、薬剤収納部10に収納され
た錠剤、カプセル等の薬剤16を順次排出する薬剤収容容
器14を備えた薬剤選択供給装置１に於いて、該薬剤選択
供給装置１には、前記薬剤収容容器14より排出された薬
剤16を検知するセンサー４が設けられ、しかも該センサ
ー４又は薬剤選択供給装置本体1aの少なくとも何れか一
方には、センサー４への薬剤16の粉塵の付着等を防止す
る保護手段が設けられてなることから、粉塵のセンサー
４への直接の付着を確実に防止することが出来、よって
センサー４の粉塵除去の為の拭き掃除を完全に解消する
ことが出来るだけでなく、保護手段を介して薬剤のセン
サーへの直撃をも回避することが可能となり、しいては
センサーの動作不良や誤認をも確実に防止することが出
来る利点がある。

【００１１】更に、保護手段が、帯電防止材から形成さ
れた遮蔽体６で構成されてなることから、センサー４へ
向かう粉塵を確実に遮断することが出来るだけでなく、
遮蔽体への粉塵の付着をも確実に阻止することが出来る
利点がある。

【００１２】更に、センサー４が、薬剤収容容器14を装
着可能な容器支持台２の薬剤排出案内路内７に設けら
れ、しかも前記遮蔽体６が薬剤排出案内路７に着脱自在
な構成にしてなることから、遮蔽体６に薬剤16の摺動落
下等を介してすり傷が付いた場合であっても瞬時に、且
つ容易に古い遮蔽体６を新らしい遮蔽体６に交換するこ
とが出来る利点がある。

【００１３】又、薬剤排出案内路７内に設けられたセン
サー４が、少なくとも一対以上の信号送受信部を有して
薬剤排出案内路７の対面する壁部7aに夫々対向して設け
られ、しかも前記遮蔽体６が前記対面する壁部7aの夫々
を同時に覆うべく略コの字状に形成されてなることか
ら、古い遮蔽体６を新らしい遮蔽体６に交換する際に、
一回の動作で信号送受信部の夫々を保護する各遮蔽体を
一度に交換することが出来る利点がある。

【００１４】

【発明の実施の形態】

＜第一実施形態＞以下、本発明の一実施形態を図面に従
って説明するが、前記薬剤選択供給装置と同じ箇所の説
明は以下省略する。図１（イ）に於いて、７は薬剤選択
供給装置１の薬剤選択供給装置本体1aに設けられた容器
支持台２の上面に位置する薬剤収容容器の装着部2aに設
けられた薬剤排出案内路７を示す。

【００１５】４は薬剤排出案内路７内の対面する壁部7a
に位置決めされると共に、該薬剤排出案内路７の孔径に
対応すべく横三列に埋設された一対の赤外線送受信部4
a，4bからなる薬剤検知用のセンサーを示し、薬剤収容
容器より排出されて薬剤排出案内路７を通過する薬剤を
確実に検知し薬剤16の数量管理を確実に行うことが出来
るものである。

【００１６】６は無色透明の帯電防止樹脂材から形成さ
れ、且つ薬剤から発生した粉塵のセンサー４への付着を
防止する保護手段としての遮蔽体６を示し、該遮蔽体６
は同図（ロ）に示す様に、前記センサー４の赤外線送受
信部4a，4bが埋設された薬剤排出案内路７内の対面する
壁部7aの夫々を同時に覆うことが可能な様に略コの字状
に形成され、しかも該遮蔽体６の上縁部には薬剤排出案
内路７に嵌入された遮蔽体６を容易に薬剤排出案内路７
より抜脱させるための摘み片6aが設けられてなる。

【００１７】本発明に於ける薬剤選択供給装置本体1aに
設けられた薬剤検知用のセンサー４への粉塵の付着等を
防止する保護手段としての遮蔽体６は以上の構成からな
るために、センサー４へ向かう粉塵を確実に遮断するこ
とが出来るだけでなく、遮蔽体６への粉塵の付着をも帯
電防止樹脂材を介して確実に阻止することが出来る利点
がある。

【００１８】更に、センサー４が、薬剤収容容器を装着
可能な容器支持台２の薬剤排出案内路７内に設けられ、
しかも前記遮蔽体６が薬剤排出案内路７に着脱自在な構
成にしてなることから、遮蔽体６に薬剤16の摺動落下等
を介してすり傷が付いた場合であっても瞬時に、且つ容
易に古い遮蔽体６を新らしい遮蔽体６に交換することが
出来る利点がある。

【００１９】更に、薬剤排出案内路７内に設けられたセ
ンサー４が、少なくとも一対以上の信号送受信部4a，4b
を有して薬剤排出案内路７の対面する壁部7aに夫々対向
して設けられ、しかも前記遮蔽体６が前記対面する壁部
7aの夫々を同時に覆うべく略コの字状に形成されてなる
ことから、古い遮蔽体６を新らしい遮蔽体６に交換する
際に、一回の動作で信号送受信部4a，4bの夫々を保護す
る遮蔽体６を一度に交換することが出来る利点がある。

【００２０】従って、薬剤から出た粉塵のセンサー４へ
の直接の付着を遮蔽体６を介して確実に防止することが
出来、よってセンサー４の粉塵除去の為の拭き掃除を完
全に解消することが出来る利点があるが、遮蔽体６によ
って薬剤のセンサー４への直撃をも確実回避することが
可能となり、しいてはセンサーの動作不良や誤認をも確
実に防止することが出来る利点がある。

【００２１】＜第二実施形態＞上記第一実施形態に於い
て、センサー４には、薬剤から発生した粉塵のセンサー
４への付着等を防止する保護手段として無色透明の帯電
防止樹脂材から形成された略コの字状の遮蔽体６が用い
られてなるが、要はセンサー４への粉塵の付着を阻止す
べくセンサー４を保護するものであれば、図２（イ）に
示す様に、保護手段が、薬剤排出案内路７内に設置され
た電極端子（図示せず）に接続可能な電極17b を有する
と共に、センサー４の検知範囲を避けた複数の電気集塵
フィン17c を備えた集塵体17であってもよく、この場合
でも薬剤の粉塵のセンサー４への直接の付着を確実に防
止することが出来る利点があるが、該集塵体17に摘み片
17a を設けることで薬剤排出案内路７に嵌入された集塵
体17を容易に薬剤排出案内路７より抜脱させる利点をも
付することが出来る。

【００２２】＜第三実施形態＞更に、上記各実施形態に
於いて、薬剤から発生した粉塵のセンサーへの付着等を
防止する保護手段はどれも一対以上の信号送受信部4a，
4bが設けられた薬剤排出案内路７の対面する壁部7aの夫
々を同時に覆うべく略コの字状に形成されてなるが、必
ずしも形状は限定されないのは言うまでもなく、更に各
実施形態に用いられた保護手段は全て薬剤選択供給装置
本体側に設けたが、必ずしも保護手段を薬剤選択供給装
置本体側に設ける必要もなく、同図（ロ）に示す様に、
保護手段が、薬剤排出案内路７の対面する壁部7aの夫々
に対向して設けられた信号送受信部4a，4bに帯電防止材
を介してキャップ状又は袋状に形成された遮蔽体６をセ
ンサーに覆い被せてもよく、この場合でも瞬時に、且つ
容易に汚れたり傷等が生じた古い遮蔽体６を新らしい遮
蔽体６に交換することが出来る。

【００２３】然して、保護手段の具体的な形状、材質、
機能等も決して限定されず、要はセンサー又は薬剤選択
供給装置本体の少なくとも何れか一方に保護手段が設け
られていればよく、更に保護手段が設けられたセンサー
の具体的な設置箇所も決して薬剤排出案内路に限定され
るものではなく、要は薬剤収容容器より搬出された薬剤
の搬出を確実に検知することが出来る箇所であればセン
サーが電磁波を用いた電気式又は可動接点を用いた機械
式の何れであってもよく、センサーの具体的な機能、数
量、品種等も決して限定されないのは言うまでもない。

【００２４】

【発明の効果】叙上の様に、本発明は、薬剤選択供給装
置に、薬剤収容容器より排出された薬剤を検知するセン
サーが設けられ、しかも該センサー又は薬剤選択供給装
置本体の少なくとも何れか一方には、センサーへの薬剤
の粉塵の付着等を防止する保護手段が設けられてなるこ
とから、粉塵のセンサーへの直接の付着を確実に防止す
ることが出来、よってセンサーの粉塵除去の為の拭き掃
除を完全に解消してメンテナンスに係る人権費や労働時
間を大幅に低減させることが出来る効果を有するが、保
護手段を介して薬剤のセンサーへの直撃をも回避するこ
とが可能となり、しいてはセンサーの動作不良や誤認を
も確実に防止することが出来、薬剤選択供給装置の耐久
性や精度を更に向上させることが出来る格別な効果を有
する。

【００２５】更に、センサーの保護手段が、帯電防止材
から形成された遮蔽体で構成されてなる場合には、セン
サーへ向かう粉塵を確実に遮断することが出来るだけで
なく、遮蔽体への粉塵の付着をも確実に阻止することが
可能となってメンテナンスの周期を長期に設定すること
が出来る管理上の効果がある。

【００２６】更に、センサーが、薬剤収容容器を装着可
能な容器支持台の薬剤排出案内路内に設けられ、しかも
センサーの保護手段としての遮蔽体が薬剤排出案内路に
着脱自在な場合には、遮蔽体に薬剤の摺動落下等を介し
てすり傷が付いた場合であっても瞬時に、且つ容易に古
い遮蔽体を新らしい遮蔽体に交換することが出来、よっ
てメンテナンスに係る人権費や労働時間を大幅に低減さ
せることが出来る効果がある。

【００２７】又、薬剤排出案内路内に設けられたセンサ
ーが、少なくとも一対以上の信号送受信部を有して薬剤
排出案内路の対面する壁部に夫々対向して設けられ、し
かもセンサーの保護手段としての遮蔽体が対面する壁部
の夫々を同時に覆うべく略コの字状に形成されてなるこ
とから、古い遮蔽体を新らしい遮蔽体に交換する場合で
も、一回の動作で信号送受信部の夫々を保護する各遮蔽
体を一度に交換することが出来、よって大幅な部品交換
作業に係る時間の短縮化を図ることが出来る効果があ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の薬剤選択供給装置の薬剤選択供給装置
本体に設けられた薬剤排出案内路を示し、同図（イ）は
遮蔽体が嵌入された場合の斜視図，同図（ロ）は遮蔽体
を抜脱した場合の斜視図。

【図２】本発明の薬剤選択供給装置本体に用いられる遮
蔽体の他の実施形態を示し、同図（イ），（ロ）は斜視
図。

【図３】従来の薬剤選択供給装置の要部拡大斜視図。

【図４】図３のＡ−Ａ線断面図。

【符号の説明】

１…薬剤選択供給装置 1a…薬剤選択供給装置本体 ４…センサー ６…遮蔽体（センサー保護手段） ７…薬剤排出案内路 10…薬剤収納部 14…薬剤収容容器 16…薬剤

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 薬剤収納部(10)に収納された錠剤、カプ
   セル等の薬剤(16)を順次排出する薬剤収容容器(14)を備
   えた薬剤選択供給装置(1) に於いて、該薬剤選択供給装
   置(1) には、前記薬剤収容容器(14)より排出された薬剤
   (16)を検知するセンサー(4) が設けられ、しかも該セン
   サー(4) 又は薬剤選択供給装置本体(1a)の少なくとも何
   れか一方には、センサー(4) への薬剤(16)の粉塵の付着
   等を防止する保護手段が設けられてなることを特徴とす
   る薬剤選択供給装置。
2. 【請求項２】 前記保護手段が、帯電防止材から形成さ
   れた遮蔽体(6) である請求項１記載の薬剤選択供給装
   置。
3. 【請求項３】 前記センサー(4) が、薬剤収容容器(14)
   を装着可能な容器支持台(2) の薬剤排出案内路(7) 内に
   設けられ、しかも前記遮蔽体(6) が薬剤排出案内路(7)
   に着脱自在な構成にしてなることを特徴とする請求項２
   記載の薬剤選択供給装置。
4. 【請求項４】 前記薬剤排出案内路(7) 内に設けられた
   センサー(4) が、少なくとも一対以上の信号送受信部を
   有して薬剤排出案内路(7) の対面する壁部(7a)に夫々対
   向して設けられ、しかも前記遮蔽体(6) が前記対面する
   壁部(7a)の夫々を同時に覆うべく略コの字状に形成され
   てなることを特徴とする請求項３記載の薬剤選択供給装
   置。