JPH0924026A - 血液回路の圧力測定装置 - Google Patents
血液回路の圧力測定装置Info
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- JPH0924026A JPH0924026A JP7198088A JP19808895A JPH0924026A JP H0924026 A JPH0924026 A JP H0924026A JP 7198088 A JP7198088 A JP 7198088A JP 19808895 A JP19808895 A JP 19808895A JP H0924026 A JPH0924026 A JP H0924026A
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Landscapes
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 血液の圧力を正確に検出でき、構造の簡単な
血液回路の圧力測定装置を提供する。 【構成】 圧力測定装置は、ケーシング内を、可撓性シ
ートのダイヤフラム1で、閉鎖された血液チャンバー8
と空気チャンバー9とに区画している。血液チャンバー
8に通過される血液の圧力をダイヤフラム1を介して空
気チャンバー9に伝達し、空気チャンバー9の圧力を圧
力センサーで検出して血液チャンバー8の圧力を検出す
る。ダイヤフラム1の断面形状は波形に成形され、両面
を凹凸面としている。 【効果】 波形のダイヤフラム1は、平面状のダイヤフ
ラムに比較して変形しやすく、また血液チャンバー8の
表面を凹凸面とするので、血液が表面で乱流状態で流
れ、ダイヤフラム1表面の流速が遅くなり、圧力の誤差
を極減できる。
血液回路の圧力測定装置を提供する。 【構成】 圧力測定装置は、ケーシング内を、可撓性シ
ートのダイヤフラム1で、閉鎖された血液チャンバー8
と空気チャンバー9とに区画している。血液チャンバー
8に通過される血液の圧力をダイヤフラム1を介して空
気チャンバー9に伝達し、空気チャンバー9の圧力を圧
力センサーで検出して血液チャンバー8の圧力を検出す
る。ダイヤフラム1の断面形状は波形に成形され、両面
を凹凸面としている。 【効果】 波形のダイヤフラム1は、平面状のダイヤフ
ラムに比較して変形しやすく、また血液チャンバー8の
表面を凹凸面とするので、血液が表面で乱流状態で流
れ、ダイヤフラム1表面の流速が遅くなり、圧力の誤差
を極減できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、血液回路の圧力を
検出する装置に関する。
検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】血液を体外に循環させて、血液に必要な
処理をするとき、血液の圧力を正確に検出することが大
切である。血液の圧力を正確に制御して処理が行われる
からである。たとえば、血液を濾過膜に透過させるとき
には、血液の圧力を設定圧に調整する必要がある。圧力
が設定値からずれると、濾過条件が最適条件から外れた
り、あるいは、濾過膜に損傷を与える等の弊害が発生す
る。
処理をするとき、血液の圧力を正確に検出することが大
切である。血液の圧力を正確に制御して処理が行われる
からである。たとえば、血液を濾過膜に透過させるとき
には、血液の圧力を設定圧に調整する必要がある。圧力
が設定値からずれると、濾過条件が最適条件から外れた
り、あるいは、濾過膜に損傷を与える等の弊害が発生す
る。
【0003】体外に循環させる血液の圧力を測定するた
めに、図1に示すドリップチャンバー12が使用されて
いる。ドリップチャンバー12は気密に閉塞されたもの
で、上部に空気13を溜めて使用する。気密に閉塞され
るドリップチャンバー12は、空気圧を検出して、血液
14の圧力を測定できる。空気圧を検出するために、ド
リップチャンバー12の上部には圧力センサー15を連
結する。ドリップチャンバーは、供給される血液を底部
から排出する。
めに、図1に示すドリップチャンバー12が使用されて
いる。ドリップチャンバー12は気密に閉塞されたもの
で、上部に空気13を溜めて使用する。気密に閉塞され
るドリップチャンバー12は、空気圧を検出して、血液
14の圧力を測定できる。空気圧を検出するために、ド
リップチャンバー12の上部には圧力センサー15を連
結する。ドリップチャンバーは、供給される血液を底部
から排出する。
【0004】ドリップチャンバーは、血液の圧力を正確
に測定できる特長がある。しかしながら、血液が空気に
接触するのを避けられない。空気に接触する血液は、凝
固が促進される。ドリップチャンバーの内部に濾材を配
設するものは、血液が凝固して濾材に詰まり、血液が流
れなくなって、治療を中断しなければならないことがあ
る。また、空気に接触して細菌感染の恐れがある。さら
に、ドリップチャンバーは、内容積を著しく小さくする
ことが難しいので、プライミングボリューム(PV値)
が大きくなって、患者に負担をかける。ドリップチャン
バーは、1個のPV値が20〜30mlとなる。普通
は、ドリップチャンバーを3〜4個使用するので、全体
では相当な容積となる。
に測定できる特長がある。しかしながら、血液が空気に
接触するのを避けられない。空気に接触する血液は、凝
固が促進される。ドリップチャンバーの内部に濾材を配
設するものは、血液が凝固して濾材に詰まり、血液が流
れなくなって、治療を中断しなければならないことがあ
る。また、空気に接触して細菌感染の恐れがある。さら
に、ドリップチャンバーは、内容積を著しく小さくする
ことが難しいので、プライミングボリューム(PV値)
が大きくなって、患者に負担をかける。ドリップチャン
バーは、1個のPV値が20〜30mlとなる。普通
は、ドリップチャンバーを3〜4個使用するので、全体
では相当な容積となる。
【0005】このような弊害を防止するために、ダイヤ
フラムで血液と空気とを分離するダイヤフラム式の圧力
測定装置が開発されている。この構造の測定装置が、特
開昭61−143069号公報に記載される。この圧力
測定装置は、図2の断面図に示すように、ケーシング5
内に水平にダイヤフラム1を固定している。ダイヤフラ
ム1の下を血液チャンバー2、上を空気チャンバー3と
している。ダイヤフラム1には変形しやすい可撓性シー
ト、たとえば、シリコンゴム等が使用される。
フラムで血液と空気とを分離するダイヤフラム式の圧力
測定装置が開発されている。この構造の測定装置が、特
開昭61−143069号公報に記載される。この圧力
測定装置は、図2の断面図に示すように、ケーシング5
内に水平にダイヤフラム1を固定している。ダイヤフラ
ム1の下を血液チャンバー2、上を空気チャンバー3と
している。ダイヤフラム1には変形しやすい可撓性シー
ト、たとえば、シリコンゴム等が使用される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図2に示す圧力測定装
置は、血液が空気に接触しないので、ドリップチャンバ
ーの欠点を解消できる。しかしながら、この構造の圧力
測定装置は、測定誤差を小さくするのが難しい欠点があ
る。それは、血液チャンバー2と空気チャンバー3の圧
力を完全に同じにできないからである。ダイヤフラム1
を変形させるためには、血液チャンバー2の圧力が空気
チャンバー3よりも高くなる必要がある。ダイヤフラム
を薄くして変形しやすくすると、この弊害は少なくな
る。ただ、薄いダイヤフラムは破れやすくなる。このた
め、ダイヤフラムの膜圧を薄くするのには限界があり、
必要以上に薄くすることはできない。
置は、血液が空気に接触しないので、ドリップチャンバ
ーの欠点を解消できる。しかしながら、この構造の圧力
測定装置は、測定誤差を小さくするのが難しい欠点があ
る。それは、血液チャンバー2と空気チャンバー3の圧
力を完全に同じにできないからである。ダイヤフラム1
を変形させるためには、血液チャンバー2の圧力が空気
チャンバー3よりも高くなる必要がある。ダイヤフラム
を薄くして変形しやすくすると、この弊害は少なくな
る。ただ、薄いダイヤフラムは破れやすくなる。このた
め、ダイヤフラムの膜圧を薄くするのには限界があり、
必要以上に薄くすることはできない。
【0007】ダイヤフラムを内蔵する圧力測定装置の測
定誤差は、血液チャンバーの圧力に対する空気チャンバ
ーの圧力の直線性が悪いことと、血液の圧力を上昇させ
るときと、降下させるときに異なる値を示すヒステリシ
スに起因して発生する。図3は、ダイヤフラム式圧力測
定装置の圧力変化を示すグラフである。この図は、横軸
を血液チャンバーの圧力とし、縦軸を空気チャンバーの
圧力としている。血液の圧力を上昇させるときの空気チ
ャンバーの変化を□でプロットし、圧力を降下させると
きの空気チャンバーの変化を◇でプロットしている。こ
の図に示すように、血液チャンバーの圧力に対して空気
チャンバーの圧力が直線的に変化しない。また、血液の
圧力を上昇させるときは、降下させるときよりも空気チ
ャンバーの圧力が低くなるヒステリシスが発生する。
定誤差は、血液チャンバーの圧力に対する空気チャンバ
ーの圧力の直線性が悪いことと、血液の圧力を上昇させ
るときと、降下させるときに異なる値を示すヒステリシ
スに起因して発生する。図3は、ダイヤフラム式圧力測
定装置の圧力変化を示すグラフである。この図は、横軸
を血液チャンバーの圧力とし、縦軸を空気チャンバーの
圧力としている。血液の圧力を上昇させるときの空気チ
ャンバーの変化を□でプロットし、圧力を降下させると
きの空気チャンバーの変化を◇でプロットしている。こ
の図に示すように、血液チャンバーの圧力に対して空気
チャンバーの圧力が直線的に変化しない。また、血液の
圧力を上昇させるときは、降下させるときよりも空気チ
ャンバーの圧力が低くなるヒステリシスが発生する。
【0008】本発明の第1の目的は、この弊害を防止す
ることにある。すなわち、本発明の大切な目的は、血液
の圧力を正確に検出できる血液回路の圧力測定装置を提
供することにある。
ることにある。すなわち、本発明の大切な目的は、血液
の圧力を正確に検出できる血液回路の圧力測定装置を提
供することにある。
【0009】ダイヤフラム式の圧力測定装置は、ドリッ
プチャンバーに比較するとPV値を小さくできる。た
だ、ダイヤフラム式の圧力測定装置は、PV値を小さく
するために血液チャンバーを小さくすると、測定誤差が
大きくなる欠点がある。それは、血液チャンバーを小さ
くすると、血液チャンバーを通過する血液の流速が速く
なるからである。図2の圧力測定装置は、ダイヤフラム
1の下面に血液を流し、上面の空気は停滞している。流
体は、流速が速くなると圧力が低下する欠点がある。し
たがって、ダイヤフラム1の表面を流れる血液の流速が
速くなると、ダイヤフラム表面の圧力が低下する弊害が
発生する。この現象は、圧力測定装置の検出圧力を低く
表示する。
プチャンバーに比較するとPV値を小さくできる。た
だ、ダイヤフラム式の圧力測定装置は、PV値を小さく
するために血液チャンバーを小さくすると、測定誤差が
大きくなる欠点がある。それは、血液チャンバーを小さ
くすると、血液チャンバーを通過する血液の流速が速く
なるからである。図2の圧力測定装置は、ダイヤフラム
1の下面に血液を流し、上面の空気は停滞している。流
体は、流速が速くなると圧力が低下する欠点がある。し
たがって、ダイヤフラム1の表面を流れる血液の流速が
速くなると、ダイヤフラム表面の圧力が低下する弊害が
発生する。この現象は、圧力測定装置の検出圧力を低く
表示する。
【0010】本発明の第2の目的は、極めて簡単な構造
でこの弊害を防止することにある。したがって、本発明
の目的は、血液がダイヤフラム表面を流れて発生する誤
差を有効に防止できる血液回路の圧力測定装置を提供す
ることにある。
でこの弊害を防止することにある。したがって、本発明
の目的は、血液がダイヤフラム表面を流れて発生する誤
差を有効に防止できる血液回路の圧力測定装置を提供す
ることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の血液回路の圧力
測定装置は、前述の目的を達成するために下記の構成を
備える。圧力測定装置は、ケーシング内を、可撓性シー
トのダイヤフラム1で、閉鎖された血液チャンバー8と
空気チャンバー9とに区画している。血液チャンバー8
に通過される血液の圧力をダイヤフラム1を介して空気
チャンバー9に伝達し、空気チャンバー9の圧力を圧力
センサーで検出して血液チャンバー8の圧力を検出す
る。さらに、本発明の圧力測定装置は、ダイヤフラム1
の断面形状を波形に成形して、両面を凹凸面としてい
る。波形のダイヤフラム1は、平面状のダイヤフラムに
比較して極めて変形しやすい。また、血液チャンバー8
の表面を凹凸面とするので、血液が表面で乱流状態で流
れ、ダイヤフラム1表面の流速が遅くなる。
測定装置は、前述の目的を達成するために下記の構成を
備える。圧力測定装置は、ケーシング内を、可撓性シー
トのダイヤフラム1で、閉鎖された血液チャンバー8と
空気チャンバー9とに区画している。血液チャンバー8
に通過される血液の圧力をダイヤフラム1を介して空気
チャンバー9に伝達し、空気チャンバー9の圧力を圧力
センサーで検出して血液チャンバー8の圧力を検出す
る。さらに、本発明の圧力測定装置は、ダイヤフラム1
の断面形状を波形に成形して、両面を凹凸面としてい
る。波形のダイヤフラム1は、平面状のダイヤフラムに
比較して極めて変形しやすい。また、血液チャンバー8
の表面を凹凸面とするので、血液が表面で乱流状態で流
れ、ダイヤフラム1表面の流速が遅くなる。
【0012】
【作用】本発明の圧力測定装置は、ダイヤフラム1の断
面形状を波形とする。図4は本発明の好ましい実施例の
圧力測定装置を示し、図5にダイヤフラムの斜視図を示
す。これ等の図に示す波形のダイヤフラム1は、図2に
示す平面状のダイヤフラム1に比較して、きわめて変形
しやすい。平面状のダイヤフラムが、伸長されて変位す
るのに対し、波形のダイヤフラム1は、折曲部を変形さ
せることにより、伸長させることなく変位できるからで
ある。図に示す波形ダイヤフラム1は、蛇腹のように折
り畳まれる形状となっているので、極めて変形しやす
い。理想的なダイヤフラムは、変形させるための力を0
とするものである。波形のダイヤフラム1は、変形力を
極限できる。このため、血液チャンバー8と空気チャン
バー9の圧力差を極限して、血液の圧力を正確に測定で
きる。
面形状を波形とする。図4は本発明の好ましい実施例の
圧力測定装置を示し、図5にダイヤフラムの斜視図を示
す。これ等の図に示す波形のダイヤフラム1は、図2に
示す平面状のダイヤフラム1に比較して、きわめて変形
しやすい。平面状のダイヤフラムが、伸長されて変位す
るのに対し、波形のダイヤフラム1は、折曲部を変形さ
せることにより、伸長させることなく変位できるからで
ある。図に示す波形ダイヤフラム1は、蛇腹のように折
り畳まれる形状となっているので、極めて変形しやす
い。理想的なダイヤフラムは、変形させるための力を0
とするものである。波形のダイヤフラム1は、変形力を
極限できる。このため、血液チャンバー8と空気チャン
バー9の圧力差を極限して、血液の圧力を正確に測定で
きる。
【0013】図6は、図4に示す圧力測定装置の測定結
果を示している。この図に示す圧力測定装置は、横軸の
血液チャンバーの圧力に対して、縦軸の空気チャンバー
の圧力がリニアに変化する。さらに、血液の圧力を上昇
させる時と、降下させるときの圧力差はほとんどなく、
ヒステリシス現象も極限できる。
果を示している。この図に示す圧力測定装置は、横軸の
血液チャンバーの圧力に対して、縦軸の空気チャンバー
の圧力がリニアに変化する。さらに、血液の圧力を上昇
させる時と、降下させるときの圧力差はほとんどなく、
ヒステリシス現象も極限できる。
【0014】図6のグラフは、図7に示すシステムを使
用して下記の条件で測定した結果である。図3のグラフ
も測定条件は同じで、圧力測定装置のダイヤフラムには
図7と異なり平面状のものを使用した。圧力測定装置1
7に作用する圧力は、プラズマセパレーター18を介し
て直列に接続されている流量調整弁19で調整した。 血液ポンプ16の流量は100ml/分 圧力測定装置に接続するホースの内径は3.1mm 圧力センサー4には半導体圧力センサーを使用 血液に代わって水を使用 水の温度は37℃ ダイヤフラムの膜圧は380μm ダイヤフラムの外径は24mm ダイヤフラムの材質は軟質の塩化ビニルシート
用して下記の条件で測定した結果である。図3のグラフ
も測定条件は同じで、圧力測定装置のダイヤフラムには
図7と異なり平面状のものを使用した。圧力測定装置1
7に作用する圧力は、プラズマセパレーター18を介し
て直列に接続されている流量調整弁19で調整した。 血液ポンプ16の流量は100ml/分 圧力測定装置に接続するホースの内径は3.1mm 圧力センサー4には半導体圧力センサーを使用 血液に代わって水を使用 水の温度は37℃ ダイヤフラムの膜圧は380μm ダイヤフラムの外径は24mm ダイヤフラムの材質は軟質の塩化ビニルシート
【0015】さらに、図4と図5に示すように、表面を
凹凸面とするダイヤフラム1は、平面状のダイヤフラム
のように、ダイヤフラムの表面に沿って血液が流れるこ
とがない。凹凸面を流れる血液は、ダイヤフラム1の表
面で乱流状態となる。このため、血液がダイヤフラム表
面に沿って流れることに起因する測定誤差を少なくでき
る。
凹凸面とするダイヤフラム1は、平面状のダイヤフラム
のように、ダイヤフラムの表面に沿って血液が流れるこ
とがない。凹凸面を流れる血液は、ダイヤフラム1の表
面で乱流状態となる。このため、血液がダイヤフラム表
面に沿って流れることに起因する測定誤差を少なくでき
る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態
は、本発明の技術思想を具体化するための血液回路の圧
力測定装置を例示するものであって、本発明の圧力測定
装置は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の
ものに特定するものではない。
に基づいて説明する。ただし、以下に示す実施の形態
は、本発明の技術思想を具体化するための血液回路の圧
力測定装置を例示するものであって、本発明の圧力測定
装置は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記の
ものに特定するものではない。
【0017】さらに、この明細書は、特許請求の範囲を
理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応す
る番号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、お
よび「課題を解決するための手段の欄」に示される部材
に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材
を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
理解し易いように、実施の形態に示される部材に対応す
る番号を、「特許請求の範囲の欄」、「作用の欄」、お
よび「課題を解決するための手段の欄」に示される部材
に付記している。ただ、特許請求の範囲に示される部材
を、実施の形態の部材に特定するものでは決してない。
【0018】図4と図5に示す血液回路の圧力測定装置
は、密閉構造のケーシング内を、ダイヤフラム1で、密
閉構造の血液チャンバー8と空気チャンバー9とに区画
している。ケーシングは、上ケースと下ケースとを周縁
で気密に密着している。上ケースは上を閉塞し、下ケー
スは底を閉塞した円筒状で、上ケースと下ケースはプラ
スチックの成形品である。ケーシングは内部のダイヤフ
ラム位置を確認するために、透明のプラスチックで成形
されている。ただし、ケーシングを成形するプラスチッ
クは、内部のダイヤフラム位置を確認できればよいの
で、必ずしも、上ケースと下ケースの両方を透明のプラ
スチックで成形する必要はない。さらに、半透明のプラ
スチックであっても、内部のダイヤフラム位置が確認で
きるものは使用できる。図において、上ケースは、内面
をアーチ状に成形している。ケーシングを淀みなく流す
ためである。
は、密閉構造のケーシング内を、ダイヤフラム1で、密
閉構造の血液チャンバー8と空気チャンバー9とに区画
している。ケーシングは、上ケースと下ケースとを周縁
で気密に密着している。上ケースは上を閉塞し、下ケー
スは底を閉塞した円筒状で、上ケースと下ケースはプラ
スチックの成形品である。ケーシングは内部のダイヤフ
ラム位置を確認するために、透明のプラスチックで成形
されている。ただし、ケーシングを成形するプラスチッ
クは、内部のダイヤフラム位置を確認できればよいの
で、必ずしも、上ケースと下ケースの両方を透明のプラ
スチックで成形する必要はない。さらに、半透明のプラ
スチックであっても、内部のダイヤフラム位置が確認で
きるものは使用できる。図において、上ケースは、内面
をアーチ状に成形している。ケーシングを淀みなく流す
ためである。
【0019】上ケースと下ケースの間にダイヤフラム1
を挟着しているので、血液チャンバー8は上ケースの内
部に設けられ、空気チャンバー9は下ケースの内部に設
けられる。下ケースは空気チャンバー9の容積を決定す
る。空気チャンバー9の容積は、血液チャンバー8に流
入する血液の圧力でダイヤフラム1が変形したときに、
ダイヤフラム1が下ケースの内面に衝突しない深さに設
計される。上ケースは側壁の対向位置に、貫通孔10を
開口している。貫通孔10は一方が血液の流入口で、他
方が血液の排出口である。貫通孔10には、血液を流す
ホースを連結している。
を挟着しているので、血液チャンバー8は上ケースの内
部に設けられ、空気チャンバー9は下ケースの内部に設
けられる。下ケースは空気チャンバー9の容積を決定す
る。空気チャンバー9の容積は、血液チャンバー8に流
入する血液の圧力でダイヤフラム1が変形したときに、
ダイヤフラム1が下ケースの内面に衝突しない深さに設
計される。上ケースは側壁の対向位置に、貫通孔10を
開口している。貫通孔10は一方が血液の流入口で、他
方が血液の排出口である。貫通孔10には、血液を流す
ホースを連結している。
【0020】下ケースにも対向位置に貫通孔11を開口
している。下ケースの貫通孔11は、一方にホースを介
して圧力センサーを連結し、他方には、例えば従来例を
示す図2のように、空気を注入する注射器等をホースで
連結する。このように、下ケースに二つの貫通孔を開口
した圧力測定装置は、圧力センサーと注射器とを別々に
連結して便利に使用できる。ただ、下ケースにはひとつ
の貫通孔を開口することもできる。貫通孔に連結したホ
ースを分岐して、圧力センサーと注射器とを連結するこ
ともできるからである。空気チャンバー9に連結する圧
力センサーには、空気圧を検出できる全てのセンサーが
使用できる。たとえば、圧力センサーには半導体圧力セ
ンサーを使用する。
している。下ケースの貫通孔11は、一方にホースを介
して圧力センサーを連結し、他方には、例えば従来例を
示す図2のように、空気を注入する注射器等をホースで
連結する。このように、下ケースに二つの貫通孔を開口
した圧力測定装置は、圧力センサーと注射器とを別々に
連結して便利に使用できる。ただ、下ケースにはひとつ
の貫通孔を開口することもできる。貫通孔に連結したホ
ースを分岐して、圧力センサーと注射器とを連結するこ
ともできるからである。空気チャンバー9に連結する圧
力センサーには、空気圧を検出できる全てのセンサーが
使用できる。たとえば、圧力センサーには半導体圧力セ
ンサーを使用する。
【0021】ダイヤフラム1は、可撓性シートを円盤状
に裁断したものである。ダイヤフラム1に使用する可撓
性シートには、たとえば、軟質の塩化ビニルシート、軟
質のウレタンシート、シリコンゴム等の合成ゴムシー
ト、天然ゴムシート等、血液と空気とを遮断して自由に
変形できる全ての可撓性シートが使用できる。ダイヤフ
ラム1に軟質の塩化ビニル等の熱可塑性のプラスチック
を使用し、ケーシングにも熱可塑性のプラスチックを使
用すると、ダイヤフラム1とケーシングとを加熱溶着し
てケーシングを気密に閉塞できる。ただし、接着剤を使
用してダイヤフラムとケーシングとを接着することもで
きる。
に裁断したものである。ダイヤフラム1に使用する可撓
性シートには、たとえば、軟質の塩化ビニルシート、軟
質のウレタンシート、シリコンゴム等の合成ゴムシー
ト、天然ゴムシート等、血液と空気とを遮断して自由に
変形できる全ての可撓性シートが使用できる。ダイヤフ
ラム1に軟質の塩化ビニル等の熱可塑性のプラスチック
を使用し、ケーシングにも熱可塑性のプラスチックを使
用すると、ダイヤフラム1とケーシングとを加熱溶着し
てケーシングを気密に閉塞できる。ただし、接着剤を使
用してダイヤフラムとケーシングとを接着することもで
きる。
【0022】ダイヤフラム1は、断面形状を波形に成形
している。図4と図5に示すダイヤフラム1は、断面形
状が三角波となるように成形している。本発明の圧力測
定装置は、ダイヤフラムの波形を三角波状に特定しな
い。たとえば、図8に示すように矩形波状とし、図9に
示すようにサイン波状とし、あるいは図10に示すよう
に階段波状とすることもできる。波形に折曲されている
ダイヤフラム1は、折曲部の数を多くして変形しやすく
できる。図4に示すダイヤフラム1は、4つの山が同心
円にできるように折曲している。この図に示すように、
同心円状の山部を成形して波形に成形するダイヤフラム
1は、好ましくは2山以上の山部を成形して、ダイヤフ
ラムを折曲しやすくする。ただ、山部の数が多すぎる
と、成形精度を高くする必要があるので、多くても山部
の数は10山以下に設計される。
している。図4と図5に示すダイヤフラム1は、断面形
状が三角波となるように成形している。本発明の圧力測
定装置は、ダイヤフラムの波形を三角波状に特定しな
い。たとえば、図8に示すように矩形波状とし、図9に
示すようにサイン波状とし、あるいは図10に示すよう
に階段波状とすることもできる。波形に折曲されている
ダイヤフラム1は、折曲部の数を多くして変形しやすく
できる。図4に示すダイヤフラム1は、4つの山が同心
円にできるように折曲している。この図に示すように、
同心円状の山部を成形して波形に成形するダイヤフラム
1は、好ましくは2山以上の山部を成形して、ダイヤフ
ラムを折曲しやすくする。ただ、山部の数が多すぎる
と、成形精度を高くする必要があるので、多くても山部
の数は10山以下に設計される。
【0023】図5に示すように、ケーシングを円筒状と
する圧力測定装置は、血液チャンバー8に血液が淀まな
い特長がある。ただし、本発明の圧力測定装置はケーシ
ングの形状を円筒に特定するものでない。
する圧力測定装置は、血液チャンバー8に血液が淀まな
い特長がある。ただし、本発明の圧力測定装置はケーシ
ングの形状を円筒に特定するものでない。
【0024】
【発明の効果】本発明の血液回路の圧力測定装置は、簡
単な構造で、血液の圧力を極めて正確に検出できる特長
がある。そせは、本発明の圧力測定装置が、ダイヤフラ
ムの断面形状を波形に成形しているからである。この形
状のダイヤフラムは、波形に折曲されている部分を変形
して全体的に変位できるので、極めて変形しやすくでき
る。このため、血液チャンバーと空気チャンバーの圧力
差を極限して、空気チャンバーの圧力をセンサーで検出
して、血液チャンバーの圧力を正確に検出できる。さら
に、変形しやすいダイヤフラムは、ヒステリシスに起因
する誤差も極限できる。図6の測定結果は、本発明の圧
力測定装置が、ヒステリシス現象に起因する誤差と、直
線性に起因する誤差とを極限することを明示する。この
図に示すように、本発明の圧力測定装置は、血液チャン
バーの広い圧力変化範囲において、空気チャンバーとの
圧力差を極限し、血液の圧力を正確に検出する。
単な構造で、血液の圧力を極めて正確に検出できる特長
がある。そせは、本発明の圧力測定装置が、ダイヤフラ
ムの断面形状を波形に成形しているからである。この形
状のダイヤフラムは、波形に折曲されている部分を変形
して全体的に変位できるので、極めて変形しやすくでき
る。このため、血液チャンバーと空気チャンバーの圧力
差を極限して、空気チャンバーの圧力をセンサーで検出
して、血液チャンバーの圧力を正確に検出できる。さら
に、変形しやすいダイヤフラムは、ヒステリシスに起因
する誤差も極限できる。図6の測定結果は、本発明の圧
力測定装置が、ヒステリシス現象に起因する誤差と、直
線性に起因する誤差とを極限することを明示する。この
図に示すように、本発明の圧力測定装置は、血液チャン
バーの広い圧力変化範囲において、空気チャンバーとの
圧力差を極限し、血液の圧力を正確に検出する。
【0025】さらに、本発明の圧力測定装置は、検出が
流動することに起因する誤差も極限できる特長がある。
それは、本発明の圧力測定装置が、ダイヤフラムの両面
を凹凸面としているからである。血液チャンバーに表出
するダイヤフラムの凹凸面は、血液の流れを乱して乱流
状態とする。ダイヤフラムの表面で乱流となる血液は、
従来の平面状のダイヤフラムのように、表面に沿って速
い流速で流れることはない。ダイヤフラム表面の実質的
な流速は相当に遅くなる。ダイヤフラムの凹部で、血液
が一時的に淀んだ状態となって、表面に沿って流動しな
くなるからである。このため、本発明の圧力測定装置
は、ダイヤフラム表面を血液が流動し、この流速でダイ
ヤフラム表面の圧力が低下することに起因する誤差を極
限できる特長がある。
流動することに起因する誤差も極限できる特長がある。
それは、本発明の圧力測定装置が、ダイヤフラムの両面
を凹凸面としているからである。血液チャンバーに表出
するダイヤフラムの凹凸面は、血液の流れを乱して乱流
状態とする。ダイヤフラムの表面で乱流となる血液は、
従来の平面状のダイヤフラムのように、表面に沿って速
い流速で流れることはない。ダイヤフラム表面の実質的
な流速は相当に遅くなる。ダイヤフラムの凹部で、血液
が一時的に淀んだ状態となって、表面に沿って流動しな
くなるからである。このため、本発明の圧力測定装置
は、ダイヤフラム表面を血液が流動し、この流速でダイ
ヤフラム表面の圧力が低下することに起因する誤差を極
限できる特長がある。
【0026】以上のように、本発明の圧力測定装置は、
ダイヤフラムが極めて変形しやすくて、血液チャンバー
と空気チャンバーとの圧力差を極限でき、ヒステリシス
現象による誤差をほとんど皆無にでき、さらに、血液が
流動することに起因する誤差も極限できることから、簡
単な構造で血液の圧力を極めて正確に測定できる特長を
実現する。
ダイヤフラムが極めて変形しやすくて、血液チャンバー
と空気チャンバーとの圧力差を極限でき、ヒステリシス
現象による誤差をほとんど皆無にでき、さらに、血液が
流動することに起因する誤差も極限できることから、簡
単な構造で血液の圧力を極めて正確に測定できる特長を
実現する。
【0027】さらにまた、本発明の圧力測定装置は、ダ
イヤフラム自体を変形しやすい形状とするので、ダイヤ
フラムに安価な材質のもの、たとえば、軟質の塩化ビニ
ルシート等が使用できるので、安価に多量生産できる特
長がある。この特長も、この種の装置にとって大切であ
る。それは、この用途に使用される圧力測定装置は、ほ
とんど例外なく、使い捨てされるからである。
イヤフラム自体を変形しやすい形状とするので、ダイヤ
フラムに安価な材質のもの、たとえば、軟質の塩化ビニ
ルシート等が使用できるので、安価に多量生産できる特
長がある。この特長も、この種の装置にとって大切であ
る。それは、この用途に使用される圧力測定装置は、ほ
とんど例外なく、使い捨てされるからである。
【図1】従来の血液回路の圧力測定装置のドリップチャ
ンバーを示す断面図
ンバーを示す断面図
【図2】従来のダイヤフラム式の圧力測定装置を示す断
面図
面図
【図3】従来の圧力測定装置の圧力変化を示すグラフ
【図4】本発明の実施例にかかる血液回路の圧力測定装
置を示す断面図
置を示す断面図
【図5】図4に示すダイヤフラムの斜視図
【図6】本発明の圧力装置の圧力変化を示すグラフ
【図7】圧力装置の測定方法を示す概略図
【図8】本発明の他の実施例にかかる圧力測定装置のダ
イヤグラムを示す断面図
イヤグラムを示す断面図
【図9】本発明の他の実施例にかかる圧力測定装置のダ
イヤグラムを示す断面図
イヤグラムを示す断面図
【図10】本発明の他の実施例にかかる圧力測定装置の
ダイヤグラムを示す断面図
ダイヤグラムを示す断面図
1…ダイヤフラム 2…血液チャンバー 3…空気チャンバー 4…圧力センサー 5…ケーシング 6…上ケース 7…下ケース 8…血液チャンバー 9…空気チャンバー 10…貫通孔 11…貫通孔 12…ドリップチャンバー 13…空気 14…血液 15…圧力センサー 16…血液ポンプ 17…圧力測定装置 18…プラズマセパレーター 19…流量調整弁
Claims (1)
- 【請求項1】 ケーシング(5)内が、可撓性シートのダ
イヤフラム(1)でもって、閉鎖された血液チャンバー(8)
と空気チャンバー(9)とに区画されており、血液チャン
バー(8)に通過される血液の圧力をダイヤフラム(1)を介
して空気チャンバー(9)に伝達し、空気チャンバー(9)の
圧力を圧力センサーで検出して血液チャンバー(8)の血
液の圧力を検出する血液回路の圧力測定装置において、 ダイヤフラム(1)が断面形状を波形とし、ダイヤフラム
(1)は両面を凹凸面としていることを特徴とする血液回
路の圧力測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7198088A JPH0924026A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 血液回路の圧力測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7198088A JPH0924026A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 血液回路の圧力測定装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0924026A true JPH0924026A (ja) | 1997-01-28 |
Family
ID=16385308
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7198088A Pending JPH0924026A (ja) | 1995-07-10 | 1995-07-10 | 血液回路の圧力測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0924026A (ja) |
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-
1995
- 1995-07-10 JP JP7198088A patent/JPH0924026A/ja active Pending
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---|---|---|---|
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