JP2018110717A - ダイヤフラム及び圧力検出チャンバ - Google Patents

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Abstract

【課題】血液循環回路内の圧力をより正確に測定することが可能なデバイスを提供する。【解決手段】圧力検出チャンバ32のダイヤフラム46は、中央膜部62と、断面形状が波形状の凹凸部63と、周縁部68とを備える。凹凸部63は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部(第1環状凸部64、第2環状凸部66)を複数有する。環状凸部の各々は、軸に沿った断面形状が湾曲形状を有するとともに、湾曲形状の曲率半径Ra、Rbが0.8〜1.2mmである。ダイヤフラム46の周縁部68以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmであり、ショアA硬度が35以下である。【選択図】図2

Description

本発明は、血液循環回路内の圧力測定に使用するダイヤフラム及び圧力検出チャンバに関する。
従来、体外循環装置(人工心肺装置等)の血液循環回路内の圧力測定には圧力検出チャンバが用いられている。圧力検出チャンバの従来例としては、中空状の容器と、容器内を血液循環回路内と連通する血液室と圧力センサと連通する空気室とに仕切るダイヤフラムとを備えた構成が知られている(例えば、下記特許文献1参照)。
実開昭61−106253号公報
血液循環回路内の圧力測定は安全性を高める上で重要であり、より正確に測定することが可能なデバイスが求められているが、従来のものは受圧時のダイヤフラムの動きがスムーズではなく、正確な圧力測定を行うことが難しかった。
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、血液循環回路内の圧力をより正確に測定することが可能なデバイスを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、血液循環回路内の圧力測定に使用する圧力検出チャンバ内に設けられ、前記圧力検出チャンバの内部を血液室と空気室とに仕切る隔膜を構成するダイヤフラムであって、中央膜部と、前記中央膜部を環状に囲むとともに軸に沿った断面形状が波形状の凹凸部と、前記ダイヤフラムの外周部を構成する周縁部と、を備え、前記凹凸部は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部を複数有し、前記環状凸部の各々は、軸に沿った断面形状が湾曲形状を有するとともに、前記湾曲形状の曲率半径が0.8〜1.2mmであり、前記周縁部以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmであり、ショアA硬度が35以下である、ことを特徴とする。
上記の構成を備えたダイヤフラムによれば、断面が波形状の凹凸部を構成する環状凸部の各々の曲率半径が0.8〜1.2mmであるため、受圧時に圧力の変化に応じて滑らかに変形しやすい。また、周縁部以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmと薄いため圧力に応じて変形しやすい。さらに、ショアA硬度が35以下と軟らかいため圧力に応じて変形しやすい。従って、本発明のダイヤフラムによれば、受圧時のダイヤフラムの動きがスムーズになり、より正確な圧力測定を行うことが可能となる。
前記凹凸部は、前記環状凸部として、前記血液室側に凸状に設けられた第1環状凸部及び第2環状凸部を有し、前記第1環状凸部は前記中央膜部を環状に囲み、前記第2環状凸部は前記第1環状凸部を環状に囲んでもよい。
前記凹凸部は、前記環状凸部としてさらに、前記第1環状凸部と前記第2環状凸部との間に、前記空気室側に凸状に設けられた中間環状凸部を備えてもよい。
この構成により、第1環状凸部と第2環状凸部との間に設けられた中間環状凸部も、受圧時に圧力の変化に応じて滑らかに変形しやすい。このため、受圧時のダイヤフラムの動きが一層スムーズになる。
また、本発明は、血液循環回路内の圧力測定に使用する圧力検出チャンバであって、中空状の検出容器と、前記検出容器の内部を血液室と空気室とに仕切る隔壁を構成するダイヤフラムと、を備え、前記ダイヤフラムは、中央膜部と、前記中央膜部を環状に囲むとともに軸に沿った断面形状が波形状の凹凸部と、前記ダイヤフラムの外周部を構成する周縁部と、を備え、前記凹凸部は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部を複数有し、前記環状凸部の各々は、軸に沿った断面形状が湾曲形状を有するとともに、前記湾曲形状の曲率半径が0.8〜1.2mmであり、前記周縁部以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmであり、ショアA硬度が35以下であることを特徴とする。
上記圧力検出チャンバにおいて、前記凹凸部は、前記環状凸部として、前記血液室側に凸状に設けられた第1環状凸部及び第2環状凸部を有し、前記第1環状凸部は前記中央膜部を環状に囲み、前記第2環状凸部は前記第1環状凸部を環状に囲んでもよい。
上記圧力検出チャンバにおいて、前記凹凸部は、前記環状凸部としてさらに、前記第1環状凸部と前記第2環状凸部との間に、前記空気室側に凸状に設けられた中間環状凸部を備えてもよい。
前記検出容器は、内部に前記血液室が形成された血液容器部と、内部に前記空気室が形成された空気容器部とを有し、前記血液容器部の前記空気容器部側の端部には外方に突出する第1フランジ部が設けられ、前記空気容器部の前記血液容器部側の端部には外方に突出する第2フランジ部が設けられ、前記ダイヤフラムの前記周縁部は、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との間に挟持され、前記第1フランジ部の外周部と前記第2フランジ部の外周部とは、射出成形された環状結合部材によって接合されていてもよい。
この構成により、一定の圧力でダイヤフラムの周縁部を挟み込むことができるため、各フランジ部の外周部と環状結合部材との融着部が安定する。
本発明のダイヤフラム及び圧力検出チャンバによれば、血液循環回路内の圧力をより正確に測定することが可能となる。
体外循環装置の全体概略図である。 圧力検出チャンバの断面図である。 血液容器部と空気容器部との結合構造の説明断面図である。 ダイヤフラムの拡大断面図である。 試験結果を示す図である。
以下、本発明に係るダイヤフラム及び圧力検出チャンバについて好適な実施形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1に示す体外循環装置10は、患者Pの血液の体外循環を行う装置である。体外循環装置10は、人工心肺装置として構成されており、患者Pの心臓に血液が循環しないため患者Pの体内でガス交換(血液への酸素付加及び/又は血液からの二酸化炭素の除去)ができない場合に、体外循環装置10により、血液の循環と、血液に対するガス交換を行うことができる。体外循環装置10は、患者Pの心臓に血液が循環し、患者Pの肺でガス交換を行うことができる場合に、血液の循環の補助を行うこともできる。
図1に示すように、体外循環装置10は、患者Pの静脈(大静脈)から脱血して、血液中のガス交換を行って血液の酸素化を行った後、この血液を再び患者Pの動脈(大動脈)に戻す血液循環回路12を備える。血液循環回路12は、脱血チューブ14と、遠心ポンプ16(血液ポンプ)と、人工肺18と、送血チューブ20とを有する。
脱血チューブ14は、静脈側カテーテル22(脱血側カテーテル)に接続される。静脈側カテーテル22は、患者Pの静脈(大腿静脈)に挿入される。遠心ポンプ16は、脱血チューブ14を介して静脈側カテーテル22に接続される。遠心ポンプ16は、脱血チューブ14を介して脱血した血液を人工肺18に送る。
遠心ポンプ16は、駆動モータ24によって回転駆動される。駆動モータ24は、制御装置26によって動作(回転速度)が制御される。なお、血液ポンプとしては、遠心式以外のポンプが用いられてもよい。
人工肺18は、遠心ポンプ16と送血チューブ20との間に配置されており、脱血チューブ14を介して脱血された血液に対するガス交換動作(血液の酸素化)を行う。人工肺18としては、例えば、中空糸膜型人工肺が用いられる。
送血チューブ20は、人工肺18によりガス交換がなされた血液を、動脈側カテーテル28(返血側カテーテル)を介して患者Pに戻す。動脈側カテーテル28は、患者Pの動脈(大腿動脈)に挿入される。
血液循環回路12内を流れる血液の圧力に異常がないかどうかを検知するために、血液循環回路12には、本発明の実施形態に係る圧力検出チャンバ32が接続されている。図1に示す例では、送血チューブ20に圧力検出用分岐チューブ38が設けられており、当該圧力検出用分岐チューブ38に圧力検出チャンバ32が接続されている。圧力検出チャンバ32は、血液室34と空気室36とを有するダイヤフラム式の検出チャンバである。
圧力検出チャンバ32の血液室34は、圧力検出用分岐チューブ38を介して血液循環回路12と連通している。圧力検出チャンバ32には、連結チューブ40を介して圧力センサ42が接続されている。体外循環装置10は、圧力センサ42(例えば、アネロイド式圧力ゲージ等)により空気室36の圧力を検出することで、血液循環回路12内(図1に示す例では、送血チューブ20内)の圧力を測定することができる。
なお、圧力検出用分岐チューブ38は、血液循環回路12の他の部位、例えば、脱血チューブ14に設けられてもよい。圧力検出用分岐チューブ38は、遠心ポンプ16の上流側(脱血チューブ14)及び下流側(遠心ポンプ16と人工肺18との間)にそれぞれ設けられてもよい。圧力検出用分岐チューブ38は、人工肺18の上流側(遠心ポンプ16と人工肺18との間)及び下流側(送血チューブ20)にそれぞれ設けられてもよい。
図2に示すように、圧力検出チャンバ32は、中空状の検出容器44と、検出容器44の内部を血液室34と空気室36とに仕切る隔膜を構成するダイヤフラム46とを備える。
検出容器44は、内部に血液室34が形成された血液容器部48と、内部に空気室36が形成された空気容器部50とを有する。血液容器部48及び空気容器部50は、例えば、ポリカーボネート等の硬質樹脂により構成される。血液容器部48及び空気容器部50は、内部を観察できるように透明性を有する材料により構成されることが好ましい。
血液容器部48は、筒状(円筒状)の周壁部48aと、ダイヤフラム46と反対側で周壁部48aから連なる錐状の端壁部48bとを有する。血液容器部48には、回路接続用ポート56が設けられている。回路接続用ポート56は、血液室34に連通するとともに血液循環回路12(圧力検出用分岐チューブ38)に接続されるポートであり、検出容器44の中心軸a(以下、「軸a」という)に沿って、端壁部48bの頂部(中央部)に設けられている。なお、回路接続用ポート56は、血液容器部48の他の部位に設けられていてもよい。
空気容器部50は、筒状(円筒状)の周壁部50aと、ダイヤフラム46と反対側で周壁部50aから連なる錐状の端壁部50bとを有する。空気容器部50の端壁部50bには、圧力検出用ポート51が設けられている。圧力検出用ポート51は、端壁部50bからダイヤフラム46とは反対側に突出するとともに、連結チューブ40に接続されている。
血液容器部48と空気容器部50とは、環状結合部材52により相互に結合されている。具体的に、血液容器部48の空気容器部50側の端部には外方に突出する円環状の第1フランジ部58が設けられている。空気容器部50の血液容器部48側の端部には外方に突出する円環状の第2フランジ部60が設けられている。
図3に示すように、ダイヤフラム46の後述する周縁部68は、第1フランジ部58と第2フランジ部60との間に弾性圧縮状態で挟持されることで固定されている。第1フランジ部58の外周部58bと第2フランジ部60の外周部60bとは、射出成形された環状結合部材52によって接合されている。このような接合構造は、第1フランジ部58と第2フランジ部60との間に周縁部68を挟み込み、その状態で、第1フランジ部58の外周部58b及び第2フランジ部60の外周部60bに円周状に環状結合部材52を射出成形(インサート成形)することにより得られる。
第1フランジ部58の、第2フランジ部60側の面には、周縁部68の軸方向一端が嵌合する第1嵌合凹部58cが設けられている。当該第1嵌合凹部58cは、軸aを中心に一周延在する環状に構成されている。第2フランジ部60の、第1フランジ部58側の面には、周縁部68の軸方向他端が嵌合する第2嵌合凹部60cが設けられている。当該第2嵌合凹部60cは、軸aを中心に一周延在する環状に構成されている。
第1フランジ部58は、周壁部48aの開口側端部から径方向外方に突出した環状の基部58aと、当該基部58aから径方向外方に突出した環状の外周部58bとを有する。基部58aと外周部58bとの間には段差58dが形成されている。第2フランジ部60は、周壁部50aの開口側端部から径方向外方に突出した環状の基部60aと、当該基部60aから径方向外方に突出した環状の外周部60bとを有する。基部60aと外周部60bとの間には段差60dが形成されている。
環状結合部材52は、外周構成部52aと、外周構成部52aの一端から径方向内方に向かって突出した第1環状突出部52bと、外周構成部52aの他端から径方向内方に向かって突出した第2環状突出部52cとを有し、コーナー部が直角に曲がった断面略U字状に構成されている。外周構成部52a、第1環状突出部52b及び第2環状突出部52cにより、第1フランジ部58の外周部58bと第2フランジ部60の外周部60bとを覆っている。
図2において、ダイヤフラム46は、適度な弾力性を有するように構成された円形の膜状部材である。ダイヤフラム46は、血液室34側に突出した形状を有する。具体的に、ダイヤフラム46は、中央膜部62と、中央膜部62を囲む凹凸部63と、周縁部68とを有する。
中央膜部62は、ダイヤフラム46の中央部を構成する部位であり、平坦な円形に構成されている。
凹凸部63は、中央膜部62を環状に囲むとともに軸aに沿った断面形状が波形状を有する。ここで、「軸aに沿った断面形状」とは、軸aを含む平面における断面形状のことをいう。凹凸部63は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部を複数有する。本実施形態では、凹凸部63は、複数の環状凸部として、第1環状凸部64(第1コンボリューション部)と、第2環状凸部66(第2コンボリューション部)とを有する。
第1環状凸部64は、血液室34側に凸状に設けられ、中央膜部62を円環状に囲むとともに、軸aに沿った断面形状が湾曲形状を有する。本実施形態では、第1環状凸部64の湾曲形状は、血液室34側に膨出するように弧状に湾曲した形状である。図4において、第1環状凸部64の湾曲形状の曲率半径Raは、0.8〜1.2mmに設定されている。ここで、曲率半径Raは、第1環状凸部64の湾曲形状の内側(空気室36側)の面における曲率半径である。
第1環状凸部64の湾曲形状(曲率半径Ra)は、単一の曲率半径を有してもよいし、0.8〜1.2mmの範囲内で複数の異なる曲率半径を有してもよい。第1環状凸部64の湾曲形状は、部分的に直線部を含んでいてもよい。例えば、第1環状凸部64の頂部が平坦であってもよい。
第2環状凸部66は、血液室34側に凸状に設けられ、第1環状凸部64を円環状に囲むとともに、軸aに沿った断面形状が湾曲形状を有する。本実施形態では、第2環状凸部66の湾曲形状は、血液室34側に膨出するように弧状に湾曲した形状である。第2環状凸部66の、軸aに沿った断面における曲率半径Rbは、0.8〜1.2mmに設定されている。ここで、曲率半径Rbは、第2環状凸部66の湾曲形状の内側(空気室36側)の面における曲率半径である。
第2環状凸部66の湾曲形状(曲率半径Rb)は、単一の曲率半径を有してもよいし、0.8〜1.2mmの範囲内で複数の異なる曲率半径を有してもよい。第2環状凸部66の湾曲形状は、部分的に直線部を含んでいてもよい。例えば、第2環状凸部66の頂部が平坦であってもよい。
本実施形態では、第2環状凸部66の中央膜部62からの突出高さH2は、第1環状凸部64の中央膜部62からの突出高さH1よりも高い。なお、第2環状凸部66の中央膜部62からの突出高さH2は、第1環状凸部64の中央膜部62からの突出高さH1と同じか、それより低くてもよい。
凹凸部63は、環状凸部としてさらに、第1環状凸部64と第2環状凸部66との間に設けられた中間環状凸部70を有する。中間環状凸部70は、第1環状凸部64を円環状に囲むとともに、軸aに沿った断面形状が湾曲形状を有する。本実施形態では、中間環状凸部70の湾曲形状は、空気室36側に膨出するように弧状に湾曲した形状である。中間環状凸部70の湾曲形状の曲率半径Rcは、0.8〜1.2mmに設定されている。ここで、曲率半径Rcは、中間環状凸部70の湾曲形状の内側(血液室34側)の面における曲率半径である。
中間環状凸部70の湾曲形状(曲率半径Rc)は、単一の曲率半径を有してもよいし、0.8〜1.2mmの範囲内で複数の異なる曲率半径を有してもよい。中間環状凸部70の湾曲形状は、部分的に直線部を含んでいてもよい。例えば、中間環状凸部70の頂部が平坦であってもよい。
図4において、中間環状凸部70は、中央膜部62と略同じ軸方向位置に設けられている。なお、中間環状凸部70は、中央膜部62と異なる軸方向位置(中央膜部62よりも血液室34側又は中央膜部62よりも空気室36側)に設けられていてもよい。
ダイヤフラム46は、さらに、周縁部68の内側部から血液室34側に延出するとともに第2環状凸部66に連なる周壁部72を有する。周壁部72の外径は、血液室34側に向かってテーパ状に減少している。軸aに沿った断面において、周縁部68の内側部から連なる周壁部72の根元部72aは、径方向内方へと向かいつつ血液室34側へと湾曲した形状を有する。当該根元部72aの曲率半径Rdは、0.8〜1.2mmに設定されている。ここで、曲率半径Rdは、根元部72aの湾曲形状の内側(血液室34側)の面の曲率半径である。
ダイヤフラム46において、周縁部68以外の部分(周縁部68よりも内側の部分)(受圧時に弾性変形する部分)の厚さtは0.2〜0.4mmに設定されている。ダイヤフラム46の周縁部68以外の部分の厚さtは、上記範囲内で部分的に異なっていてもよい。
ダイヤフラム46は、その全体に亘って、ショアA硬度が35以下である。なお、ダイヤフラム46は、周縁部68以外の部分のショアA硬度が35以下であればよい。ダイヤフラム46のショアA硬度は、上記範囲内で部分的に異なっていてもよい。
ダイヤフラム46の構成材料としては、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンプロピレン系ゴム、又はポリウレタン等が挙げられる。
体外循環装置10(図1)の動作時(血液循環回路12内を血液が流通する際)、ダイヤフラム46は、血液の圧力によって空気室36側に変形する。その分だけ、空気室36の容積が減少して空気圧が上昇し平衡状態となる。従って、そのときの空気圧を圧力センサ42(図1)で検出することにより、血液循環回路12内の圧力を測定することができる。
この場合、本実施形態に係るダイヤフラム46及び圧力検出チャンバ32は、以下の効果を奏する。
第1環状凸部64及び第2環状凸部66の各々の湾曲形状の曲率半径Ra、Rbが0.8〜1.2mmであるため、受圧時に圧力の変化に応じて滑らかに変形しやすい。また、周縁部68以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmと薄いため圧力に応じて変形しやすい。さらに、ショアA硬度が35以下と軟らかいため圧力に応じて変形しやすい。従って、本発明のダイヤフラム46及びこれを備えた圧力検出チャンバ32によれば、受圧時のダイヤフラム46の動きがスムーズになり、より正確な圧力測定を行うことが可能となる。
第1環状凸部64と第2環状凸部66との間には湾曲形状を有する中間環状凸部70が設けられており、当該中間環状凸部70の湾曲形状の曲率半径Rcは、0.8〜1.2mmである。この構成により、第1環状凸部64と第2環状凸部66との間に設けられた中間環状凸部70も、受圧時に圧力の変化に応じて滑らかに変形しやすい。このため、受圧時のダイヤフラム46の動きが一層スムーズになる。
図3に示したように、血液容器部48の空気容器部50側の端部には外方に突出する第1フランジ部58が設けられ、空気容器部50の血液容器部48側の端部には外方に突出する第2フランジ部60が設けられ、ダイヤフラム46の周縁部68は、第1フランジ部58と第2フランジ部60との間に挟持されている。そして、第1フランジ部58の外周部58bと第2フランジ部60の外周部60bとは、射出成形された環状結合部材52によって接合されている。この構成により、一定の圧力でダイヤフラム46の周縁部68を挟み込むことができるため、各フランジ部58、60の外周部58b、60bと環状結合部材52との融着部が安定する。
本発明の効果を確認するため、本発明の実施例及び比較例について、圧力応答性確認試験を行った。なお、圧力応答性とは、血液容器部(血液室内)の圧力がどれだけ空気容器部(空気室内)に伝わっているかの度合いを示す。
図5及び表1は試験結果を示している。図5及び表1に示すように、本試験では、実施例1〜4(本発明)及び比較例1〜5について誤差圧を測定した。なお、表1中の実施例4並びに比較例4及び5については、図5ではグラフ表示を省略している。本試験では、流体として水を満たし、回路側圧力を50〜500mmHgまで変化させて、各圧力について誤差圧を測定した。ここで、誤差圧は、回路側圧力(血液循環回路に直接設置した圧力センサにより検出した圧力)から検出側圧力(空気容器部に接続した圧力センサにより検出した圧力)を引いた値であり、誤差圧が小さいほど、圧力の検出精度が高いといえる。
Figure 2018110717
表1において、「Rどり」の項目は、第1環状凸部及び第2環状凸部が湾曲形状(曲率半径1.0mm)を有する場合に「あり」と表記し、湾曲形状を有しない場合(各環状凸部が台形状の場合)に「なし」と表記した。
本試験では、回路側圧力が高いほど、誤差圧が大きくなる傾向が見られた。そこで、目標圧(回路側圧力の設定値)500mmHgにおける誤差圧が4mmHg以下の場合に、「圧力応答性がよい」と評価した。表1においては、目標圧500mmHgにおける誤差圧が4mmHgを基準値とし、当該基準値以下のものを「OK」(圧力応答性がよい)と表記し、基準値を超えるものを「NG」(圧力応答性が悪い)と表記した。
表1より、比較例1〜5ではいずれも圧力応答性が悪いという結果が得られた。これに対し、実施例1〜4(本発明)ではいずれも圧力応答性がよいという結果が得られた。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能である。
10…体外循環装置 12…血液循環回路
32…圧力検出チャンバ 34…血液室
36…空気室 44…検出容器
46…ダイヤフラム 48…血液容器部
62…中央膜部 64…第1環状凸部
66…第2環状凸部 68…周縁部
70…中間環状凸部

Claims (7)

  1. 血液循環回路内の圧力測定に使用する圧力検出チャンバ内に設けられ、前記圧力検出チャンバの内部を血液室と空気室とに仕切る隔膜を構成するダイヤフラムであって、
    中央膜部と、
    前記中央膜部を環状に囲むとともに軸に沿った断面形状が波形状の凹凸部と、
    前記ダイヤフラムの外周部を構成する周縁部と、を備え、
    前記凹凸部は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部を複数有し、
    前記環状凸部の各々は、軸に沿った断面形状が湾曲形状を有するとともに、前記湾曲形状の曲率半径が0.8〜1.2mmであり、
    前記周縁部以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmであり、
    ショアA硬度が35以下である、
    ことを特徴とするダイヤフラム。
  2. 請求項1記載のダイヤフラムにおいて、
    前記凹凸部は、前記環状凸部として、前記血液室側に凸状に設けられた第1環状凸部及び第2環状凸部を有し、前記第1環状凸部は前記中央膜部を環状に囲み、前記第2環状凸部は前記第1環状凸部を環状に囲む、
    ことを特徴とするダイヤフラム。
  3. 請求項2記載のダイヤフラムにおいて、
    前記凹凸部は、前記環状凸部としてさらに、前記第1環状凸部と前記第2環状凸部との間に、前記空気室側に凸状に設けられた中間環状凸部を備える、
    ことを特徴とするダイヤフラム。
  4. 血液循環回路内の圧力測定に使用する圧力検出チャンバであって、
    中空状の検出容器と、
    前記検出容器の内部を血液室と空気室とに仕切る隔壁を構成するダイヤフラムと、を備え、
    前記ダイヤフラムは、
    中央膜部と、
    前記中央膜部を環状に囲むとともに軸に沿った断面形状が波形状の凹凸部と、
    前記ダイヤフラムの外周部を構成する周縁部と、を備え、
    前記凹凸部は、軸方向に凸状に設けられた環状凸部を複数有し、
    前記環状凸部の各々は、軸に沿った断面形状が湾曲形状を有するとともに、前記湾曲形状の曲率半径が0.8〜1.2mmであり、
    前記周縁部以外の部分の厚さが0.2〜0.4mmであり、
    ショアA硬度が35以下である、
    ことを特徴とする圧力検出チャンバ。
  5. 請求項4記載の圧力検出チャンバにおいて、
    前記凹凸部は、前記環状凸部として、前記血液室側に凸状に設けられた第1環状凸部及び第2環状凸部を有し、前記第1環状凸部は前記中央膜部を環状に囲み、前記第2環状凸部は前記第1環状凸部を環状に囲む、
    ことを特徴とする圧力検出チャンバ。
  6. 請求項5記載の圧力検出チャンバにおいて、
    前記凹凸部は、前記環状凸部としてさらに、前記第1環状凸部と前記第2環状凸部との間に、前記空気室側に凸状に設けられた中間環状凸部を備える、
    ことを特徴とする圧力検出チャンバ。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の圧力検出チャンバにおいて、
    前記検出容器は、内部に前記血液室が形成された血液容器部と、内部に前記空気室が形成された空気容器部とを有し、
    前記血液容器部の前記空気容器部側の端部には外方に突出する第1フランジ部が設けられ、
    前記空気容器部の前記血液容器部側の端部には外方に突出する第2フランジ部が設けられ、
    前記ダイヤフラムの前記周縁部は、前記第1フランジ部と前記第2フランジ部との間に挟持され、
    前記第1フランジ部の外周部と前記第2フランジ部の外周部とは、射出成形された環状結合部材によって接合されている、
    ことを特徴とする圧力検出チャンバ。
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