JPH09240053A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH09240053A
JPH09240053A JP8055921A JP5592196A JPH09240053A JP H09240053 A JPH09240053 A JP H09240053A JP 8055921 A JP8055921 A JP 8055921A JP 5592196 A JP5592196 A JP 5592196A JP H09240053 A JPH09240053 A JP H09240053A
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JP8055921A
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Katsuyuki Hirata
勝行 平田
Kentaro Katori
健太郎 鹿取
Yoshinobu Namita
芳伸 波田
Hironobu Nakada
洋信 中田
Yoshihiko Hirota
好彦 廣田
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Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40025Circuits exciting or modulating particular heads for reproducing continuous tone value scales
    • H04N1/40037Circuits exciting or modulating particular heads for reproducing continuous tone value scales the reproducing element being a laser
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/435Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material
    • B41J2/47Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light
    • B41J2/471Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by selective application of radiation to a printing material or impression-transfer material using the combination of scanning and modulation of light using dot sequential main scanning by means of a light deflector, e.g. a rotating polygonal mirror
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解像度が高く、中間調部の粒状性が良好な画
像形成装置を提供する。 【解決手段】 1画素を4つの分割小画素に分割し、各
分割小画素に関数a〜dを割当てる。関数a〜dは濃度
データをパラメータとする1次関数であり、関数a〜d
の順に傾きが小さくなる。画素の濃度データと関数a〜
dに基づいて4つの分割小画素の露光データを演算し、
各分割小画素の露光を行なう。露光量分布にピークを持
たせることができ、より深い潜像を形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、画像形成装置に
関し、特に、原稿の各画素の画像濃度データに基づいて
感光体を露光させることにより、感光体上に画像を形成
する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、デジタル複写機のような画像
形成装置において感光体に画像を形成する方法として、
感光体を照射する光ビームの強度を、原稿の各画素の画
像濃度データに対応して変調する強度変調方式が知られ
ている。この方式では、読取った画像濃度データと1対
1に対応する濃度の画像を得ることができるので、高い
解像力ときめ細かい滑らかな階調特性を得ることができ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の強度変
調方式では、ハイライト部において、微妙な濃度制御が
必要であり、階調再現を安定させることが容易でなかっ
た。また、ランダムノイズの発生により、中間調部の粒
状性が悪くなる場合があった。そこで本願発明者らは、
強度変調方式において発光時間のデューティ比を100
%より小さくして、階調再現の安定性と粒状性の改善を
図った(特開平4−13163号公報参照)。しかし、
この方法では画像上の万線により解像度が低下するとい
う現象が生じていた。
【0004】それゆえに、この発明の主たる目的は、解
像度が高く、中間調部の粒状性が良好で、ハイライト部
の階調再現性が良好で、ピッチむらなどの画像ノイズが
少ない画像形成装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明は、
原稿の各画素の画像濃度データに基づいて感光体を露光
させることにより、感光体上に画像を形成する画像形成
装置であって、感光体の原稿の一画素に対応する画素領
域を複数の微小画素領域に分割し、複数の微小画素領域
の各々を順次露光させるための発光手段、それぞれが、
複数の微小画素領域に割り当てられ、画像濃度データを
パラメータとする複数の関数を記憶する記憶手段、原稿
の各画素の画像濃度データと記憶手段から読出した複数
の関数とに基づいて複数の微小画素領域の各々の露光量
を演算する露光量演算手段、および露光量演算手段の演
算結果に基づいて発光手段の発光強度を制御する制御手
段を備えたことを特徴としている。
【0006】請求項2に係る発明は、請求項1に係る発
明に加え、原稿の画像を形成するための作像パラメータ
を最適値に設定するための設定手段、記憶手段から読出
した複数の関数に基づいて画像濃度データと感光体の原
稿の一画素に対応する画素領域の露光量との関係を演算
し、その演算結果と設定手段で設定された作像パラメー
タとに基づいて、所望の階調特性を得るためのγ補正用
データを演算するデータ演算手段、およびデータ演算手
段で演算されたγ補正用データに基づいて原稿の各画素
の画像濃度データを補正し、その補正した画像濃度デー
タを原稿の各画素の画像濃度データとして露光量演算手
段に与える補正手段を備える。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照して、こ
の発明の実施の形態について説明する。
【0008】[実施の形態1]図1は、この発明の実施
の形態1によるデジタルフルカラー複写機の全体構成を
示す断面図である。図1を参照して、このデジタル複写
機は、原稿画像を読取るイメージリーダ部2と、読取っ
た画像を再現するプリンタ部1とを備える。
【0009】イメージリーダ部2においては、原稿台4
0に載置された原稿がスキャナ41で露光走査され、そ
の反射光がCCDセンサ42を含む読取光学部43によ
り検知され、光電変換により画素ごとにR、G、Bの3
色の多値電気信号として読み取られる。この多値電気信
号は、反射率のアナログデータとして画像信号処理部4
4に入力される。
【0010】図2は、画像信号処理部44の構成を示す
ブロック図である。この図を参照して、CCDセンサ4
2から画像信号処理部44を介して、プリンタ部1に至
る画像信号の処理の流れを説明する。画像信号処理部4
4は、オフセット、ゲインの補正を行なったCCDセン
サ42からのR、G、Bのそれぞれの反射率データをA
/D変換器100により多値デジタル信号に変換し、次
にシェーディング補正部102において、シェーディン
グ補正を行なう。補正されたデジタル値は、log変換
回路104により濃度データに変換される。次に、下色
除去・墨加刷回路106により、黒再現を改善するため
に、3色のデータの共通部分を黒データとして計算する
とともに、3色のデータから黒データを差し引く。そし
て、マスキング処理回路108において、R、G、Bの
データがY、M、C、Bkの信号に変換される。そし
て、ノード補正回路110において、Y、M、C、Bk
のデータに所定係数を乗じて濃度補正し、空間周波数補
正回路112によりデータのスムージングなどを行なっ
た後、処理後のデータを印字データとしてプリンタ部1
へ送る。
【0011】図1に戻って説明を続けると、プリンタ部
1には、中央部よりやや右側に感光体ドラム10が矢印
fの方向に回転駆動可能に設置されている。感光体ドラ
ム10の周囲には、転写ドラム20が矢印gの方向に回
転駆動可能に設置されている。さらに、帯電チャージャ
11、磁気ブラシ式の現像装置12、13、14、1
5、転写チャージャ23、残留トナーのクリーニング装
置16、イレイサーランプ17が感光体ドラム10の周
りに順に配置される。画像は、帯電処理の直後にプリン
トヘッド部50によって感光体ドラム10上に露光され
る。一方、用紙吸着チャージャ21、分離チャージャ2
4、25、分離爪25が、転写ドラム20の周りに配置
される。
【0012】プリントヘッド部50は、入力信号に対し
て感光体および現像特性などの画像再現性に応じた階調
補正(γ補正)を行なった後、D/A変換により露光デ
ータを発生する。この露光データに基づき、プリントヘ
ッド部50にてレーザが駆動され、回転駆動される感光
体ドラム10を露光する。
【0013】図3は、プリンタ部1におけるレーザ光学
系の構成を示す斜視図である。図3を参照して、駆動信
号に応じて半導体レーザ素子100から出射されたレー
ザビームは、コリメータレンズ101とシリンドリカル
レンズ102を通って、ポリゴンミラー103の1つの
面に入射する。この面で反射されたビームは、f−θレ
ンズ104を通ってミラー105で反射され、スリット
(図示せず)から光学ユニットの外に出て感光体ドラム
10に入射し、感光体ドラム10を軸方向に露光する。
ポリゴンミラー103の回転につれ、ポリゴンミラー1
03の1つの面から反射されるビームの出射方向が図に
示すように変わって感光体ドラム10を軸方向に走査す
る。この軸方向の走査の同期をとるために走査開始時
に、レーザビームはミラー106および107で反射さ
れ、フォトダイオード(SOSセンサ)108に入射す
る。SOSセンサ108が第1走査ラインの走査開始を
検出すると、後述するドライブI/O310およびパラ
レルI/O311から送られた所定の光強度、クロック
信号に基づき、1ライン目の走査を開始する。以後同様
に走査を行ない、有効画像エリア内の潜像を形成する。
【0014】再び図1に戻って説明すると、感光体ドラ
ム10は、露光を受ける前にイレーサランプ17で照射
され、帯電チャージャ11により一様に帯電されてい
る。この状態で露光を受けると、感光体ドラム10上に
原稿の静電潜像が形成される。現像装置12、13、1
4、15は、トナーとキャリアから2成分の現像剤を収
容しており、感光体ドラム10に対向して、静電潜像を
対応する色のトナーで可視像化する。
【0015】一方、プリンタ本体1には、自動給紙ユニ
ット61、62および63が3段設けられている。各ユ
ニット内に装填されている用紙のサイズは、それぞれセ
ンサSE11〜SE13で検知される。自動給紙ユニッ
ト61、62および63から給紙、搬送されてきた用紙
は、転写ドラム20上へ吸着位置と同期するように送り
込まれ、用紙吸着ローラ22、用紙吸着チャージャ21
によって転写フィルム上に静電的に吸着される。現像さ
れた感光体ドラム10上の画像は、転写ドラム20上に
吸着した用紙へ転写チャージャ23を出力することで転
写される。
【0016】以上のような、画像読取、潜像形成、現
像、転写のプロセス動作を必要な色の数だけ(通常のフ
ルカラー画像形成の場合は4回)繰返した後、用紙は転
写ドラム20から分離チャージャ24、25、分離爪2
6により分離される。そして、搬送装置27を経て、定
着器30へ搬送され、ここでトナー像が用紙に加熱定着
されて排紙用トレイ30に排紙される。
【0017】次に、図1に示すデジタル複写機のプリン
タ制御系について説明する。図4は、図1に示すデジタ
ル複写機のプリンタ制御系の構成を示すブロック図であ
る。
【0018】図2を参照して、このデジタル複写機は、
さらにプリンタ制御部201含み、プリンタ制御部20
1には、制御ROM202、データROM203、RA
M204がそれぞれ接続される。制御ROM202に
は、制御用の各種プログラムが格納されている。データ
ROM203には、後述する自動濃度制御およびγ補正
制御に必要な各種データが格納されている。プリンタ制
御部201は、制御ROM202、データROM20
3、およびRAM204に記憶されている各種データに
よってプリント動作の制御を行なうとともに、後述する
自動濃度制御およびγ補正制御等を行なう。
【0019】プリンタ制御部201には、さらに、操作
パネル205、感光体駆動カウンタ208、環境センサ
209がそれぞれ接続されている。プリンタ制御部20
1は、さらに、AIDCセンサ214、現像装置駆動カ
ウンタ210、Vセンサ207が接続されている。プリ
ンタ制御部201には、操作パネル205から各種操作
指令が入力されるとともに、リセットボタン206から
リセット信号が入力され、Vセンサ207から感光体6
の表面電位の検出信号が入力され、AIDCセンサ21
4から感光体6の表面に付着するトナーの付着量が光学
的に検出された検出信号が入力され、感光体駆動カウン
タ208から感光体6の駆動回数を示す信号が入力さ
れ、環境センサ209から温度および湿度等の環境特性
を示す信号が入力され、現像装置駆動カウンタ210か
ら現像装置12、13、14、15の駆動回数を示す信
号が入力される。
【0020】プリンタ制御部201は、上記各種入力情
報に基づき後述する自動濃度制御およびγ補正制御を行
なうため、帯電チャージャ8のグリッド電位Vgを発生
するVg発生ユニット215、および各現像装置12、
13、14、15の現像バイアス電位Vbを発生するV
b発生ユニット213を制御する。
【0021】一方、画像信号処理部44からの画像デー
タ(8ビット)は、インタフェース部301を介して、
ファーストイン・ファーストアウトメモリ(以下、FI
FOメモリという)302に入力される。このFIFO
メモリ302は、主走査方向の所定の行数分の画像の階
調データを記憶することができるラインバッファメモリ
であり、イメージリーダ部2とプリンタ部1との動作ク
ロック周波数の相違を吸収するために設けられる。
【0022】FIFOメモリ302のデータは、次にγ
補正部303に入力される。後で説明するように、デー
タROM203のγ補正用データがプリント制御部20
1によりγ補正部303へ送られ、γ補正部303は、
入力データ(ID)を補正して得た発光レベルを関数処
理部304に送る。ここで、クロック発生部305から
のクロック信号により1画素が複数の分割小画素に分割
され、メモリ306から読出した複数の関数に基づい
て、それぞれの入力データに対して関数処理が施され
る。また、メモリ306から読出された複数の関数はプ
リンタ制御部201にも送られ、プリンタ制御部201
でγ補正用発光特性データの演算に用いられる。
【0023】関数処理後D/A変換部307に送られ、
発光レベル(デジタル値)から変換されたアナログ電圧
は、次に、増幅回路309において、プリンタ制御部2
01からのゲイン設定値に対応してゲイン信号発生回路
308により設定されたゲインで増幅された後、ドライ
ブI/O310を介して、半導体レーザ(LD)ドライ
バ312へ送られ、半導体レーザ100をその値の光強
度で発光させる。
【0024】次に、関数処理部304について詳細に説
明する。図5は、この実施の形態で用いる関数の一例を
示す図である。この実施の形態では、これらの互いに傾
きの異なる1次関数を使用する。図5を参照して、関数
aは、濃度データ上の点Daまでは単調に増加する1次
関数で表わされ、点Daより大きい点では最大露光強度
で露光する関数である。また、関数bは、濃度データ上
の点Db(ただし、Db>Da)までは単調に増加する
1次式で表わされ、点Dbより大きい点では最大露光強
度で露光する関数である。さらに、関数cは、濃度デー
タの最大値Dcまで単調に増加する1次式の関数であ
り、関数dは、濃度データの大小にかかわらず、常に露
光を行なわない関数である。
【0025】図6は、所定画素周期の各分割画素にこれ
らの関数a〜dを配列させた状態を示す図である。これ
を関数配列パラメータと呼ぶことにする。この実施の形
態において、関数配列パラメータは2画素周期で設定さ
れ、中心から左右対象に関数を配列させたものである。
【0026】変調周波数の4倍の周波数のクロック信号
を関数処理部304に送ることで、1画素の1/4(2
5%)の単位で独立して半導体レーザ100の発光制御
が可能となるので、この分割小画素にこれらの関数を割
付け、画像濃度データを関数処理することでドットを形
成する。
【0027】図7は、特開平4−13163号公報にお
ける露光データを、また、図8はシミュレーションによ
り得られた、特開平4−13163号公報における感光
体上の潜像電位部分のレイアウトを示している。この例
では、1画素を2分割し2画素周期でデューティ比75
%に設定している。また発光部においては、1画素ごと
に濃度データに対応した露光強度で一様に露光するた
め、露光データにピークを持たず、深い潜像を形成する
ことができない上、画像、転写、定着のプロセスを経る
と、どうしても形成ドットの飛び散りなどが発生し画質
を著しく劣化させる。
【0028】図9は、この実施の形態における、関数配
列パラメータに基づきデータを関数処理した図である。
図9(a)は、濃度レベルがD<Daのときの関数処理
後の画像データを示す。図5のハイライト部領域1を参
照して、この領域1では、関数a〜dはいずれも単調増
加関数であるため、濃度レベルの増加に伴い関数a〜d
も増加する。この関数処理によって、図9(a)に示さ
れるように画像データが加工される。
【0029】図9(b)は、濃度レベルがDa<D<D
bのときの関数処理後の画像データを示す。図4の中間
調領域2を参照して、この領域2では、関数aは発光デ
ータが最大値固定となり、関数bおよびcはいずれも単
調増加関数であるため、濃度レベルの増加に伴い関数b
およびcはともに増加する。この関数処理によって、図
9(b)に示されるように画像データが加工される。
【0030】図9(c)は、濃度レベルがDb<D<D
cのときの関数処理後の画像データを示す。図4のベタ
部領域3を参照して、この領域3では、関数aおよびb
の画像データが最大値固定となり、関数cが単調増加関
数であるため、濃度レベルの増加に伴い関数cのみ増加
する。この関数処理によって、画像データは図9(c)
に示されるように加工される。
【0031】なお、濃度データが最大値(255レベ
ル)のときには、関数a〜cの画像データが最大値固定
となるため、関数処理後の画像データは図9(d)のよ
うになる。なお、関数dは、前述のとおり濃度データの
大小にかかわらず、常に露光を行なわない関数である。
【0032】図10は、この実施の形態における、クロ
ック、関数配列パラメータ、入力画像データおよび関数
処理後画像データ間の(露光データ)の関係の一例を示
す図である。クロックは、変調周波数の4倍の周波数の
信号である。関数配列パラメータは、図6で示したよう
に2画素周期で設定されている。入力画像データは関数
配列パラメータによって関数処理され、最下段に示す関
数処理後画像データが得られる。関数処理後画像データ
に対応して半導体レーザ100の発光強度が変調され
る。このときの見かけ上のデューティ比は75%になっ
ている。
【0033】図11は、このようにして2ドット周期で
画像形成した例を示す図、図12は、シミュレーション
により得られた感光体上の潜像電位分布の例を示す図で
ある。
【0034】以上の処理により、この実施の形態では、
各分割小画素ごとに設定した関数により得られた露光強
度での制御が可能になるため、露光データにピークを持
たすことができ、より深い潜像を形成することが可能と
なる。特にハイライト部から中間調部にかけての粒状性
が飛躍的に向上する。また、図4および図5に示される
ような関数、関数配列パラメータを用いることで、応答
性の悪い半導体レーザを使用しても、レーザのオーバー
シュートおよびアンダーシュートによる影響の少ない良
好な画像を形成することができる。
【0035】なお、この実施の形態では、画像形成時に
使用する関数および関数配列パラメータは図5および図
6とする構成としたが、必ずしもこれらを用いた構成で
ある必要はない。たとえば、関数については、図13に
示されるものであってもよい。図13に示される関数を
用いた場合、得られる関数処理後画像データは、濃度レ
ベルの増加に伴い主走査方向のドット幅を変えながら画
像を形成することができる。この関数を用いた場合、ハ
イライト部の粒状性をより重視した画像設計を行なえる
というメリットがある。
【0036】本実施の形態のデジタル複写機は、上記の
ように構成され、画像データのγ補正に用いるγ補正用
発光データを装置内部で随時演算することによりγ補正
制御(画像濃度安定化制御)を行なっている。また、本
実施の形態では、VセンサとAIDCセンサの多点入力
によるセンシングを行ない、画像形成動作毎にγ補正用
発光データを演算し作成している。以下、本実施の形態
のγ補正制御についてフローチャートを用いて詳細に説
明する。
【0037】図14は、図1に示すデジタル複写機のプ
リンタ制御系のメインフローチャートである。図14を
参照して、デジタル複写機の電源がオンされると、ま
ず、ステップS1においてAIDC較正処理が実行され
る。
【0038】AIDCセンサ214の出力特性は、トナ
ー粉煙などによる汚れやセンサの取付ばらつき等により
変動する。図15は、汚れがある場合とない場合のAI
DCセンサの出力特性を示す図である。図15に示す出
力特性は、C、M、Yトナーにおける出力特性を示して
おり、実線はAIDCセンサに汚れがない場合を示して
おり、破線はAIDCセンサに汚れがある場合を示して
いる。
【0039】たとえば、出力特性が汚れがない場合から
汚れがある場合へ変動した場合(実線から破線へ変動し
た場合)、感光体10上のトナー付着量が同一であって
も、AIDCセンサ214の出力特性が変動しているた
め、正確なトナー付着量を検出することができない。そ
こで、ステップS1において、テストトナー像を作成
し、そのときのAIDCセンサ214の出力より、AI
DCセンサ214の出力とトナー付着量との関係を規格
化し、規格化された出力特性をAIDCセンサ214の
出力特性とする。
【0040】また、カラートナーとブラックトナーとで
は反射光量が異なるため、カラートナー用とブラックト
ナー用との出力特性をそれぞれ作成する。上記の処理に
より、作成されたAIDCセンサの出力特性は、たとえ
ば、カラートナー(シアントナー)の場合、図16に示
すようになり、ブラックトナーの場合、図17に示すよ
うになる。
【0041】次に、上記のAIDC較正処理についてさ
らに詳細に説明する。図18は、AIDC較正処理を説
明するためのフローチャートである。
【0042】図18を参照して、まずステップS21に
おいて、トナー付着量が最大となるベタレベルでのAI
DCセンサの出力Vabを得るためのグリッド電位V
g、現像バイアス電位Vb、露光量LDの各最大出力を
設定する。
【0043】次に、ステップS22において、感光体地
肌レベル、ベタレベル検出処理を実行する。まず、ステ
ップS21で設定した条件でテストトナー像を作成し、
このときのAIDCセンサの出力Vabを検出する。ま
た、合わせてトナー像のない感光体地肌レベルでのAI
DCセンサの出力Vanを検出する。次に、これを基に
センサの出力とトナー付着量との関係(AIDCセンサ
の出力特性)を規格化し、RAM204に記憶する。な
お、ベタレベルのAIDCセンサの出力Vabについて
は、前述したようにカラートナー用としてのシアントナ
ー像と、ブラックトナー像との2種類のセンサ出力特
性、たとえば、図16および図17に示すセンサ出力特
性を規格化して記憶する。
【0044】次に、図18に示すステップS22の処理
についてさらに詳細に説明する。図19は、感光体地肌
レベル、ベタレベル検出処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【0045】図19を参照して、まずステップS31に
おいて、上記のように感光体地肌レベル、ベタレベルの
検出処理が行なわれる。次に、ステップS32におい
て、地肌レベルのAIDCセンサの出力Vanから前回
のデータまたは予め設定されている所定の比較値を減算
し、その絶対値が所定のしきい値X以下であるか否かが
判断される。所定のしきい値Xより大きい場合はステッ
プS38へ移行し、以下の場合はステップS33へ移行
する。
【0046】しきい値X以下の場合、ステップS33に
おいて、ステップS32と同様に、ベタレベルのAID
Cセンサの出力Vabから前回のデータまたは比較値を
減算した値の絶対値が所定のしきい値Y以下であるか否
かが判断される。しきい値Yより大きい場合ステップS
34へ移行し、以下の場合は、S44において、AID
Cセンサの出力特性を規格化、記憶して、ステップS2
3へ移行し以降の処理を継続する。
【0047】ステップS33においてしきい値Yより大
きいと判断された場合、ステップS34において、しき
い値Yを超えた回数N2 が所定の回数n2 以下であるか
否かが判断される。n2 以下の場合、ステップS35に
おいて、しきい値を超えた回数N2 をインクリメントす
る。次に、ステップS36において、今回のデータをキ
ャンセルし、ステップS33へ移行し以降の処理を継続
する。
【0048】一方、ステップS34において、しきい値
を超えた回数N2 がn2 より大きい場合、ステップS3
7へ移行しサービスコール処理(サービスマンを呼ぶよ
うに使用者に指示するための処理、たとえば、操作パネ
ル上に所定の警告画面を表示)を実行し、ステップS4
3において装置を停止させる。
【0049】また、ステップS32において、しきい値
Xより大きいと判断された場合、ステップS38におい
て、しきい値Xを超えた回数N1 が所定の回数n1 以下
であるか否かが判断される。n1 以下の場合ステップS
39へ移行し、しきい値Xを超えた回数N1 をインクリ
メントし、ステップS40へ移行し今回のデータをキャ
ンセルし、さらに、ステップS33へ移行し以降の処理
を継続する。
【0050】一方、n1 より大きい場合、ステップS4
1へ移行し、サービスコール処理を実行し、さらにステ
ップS43へ移行し、装置を停止させる。
【0051】再び図18を参照して、次に、ステップS
23において、所定のグリッド電位Vgおよび現像バイ
アス電位Vbと異なる5段階の露光量レベルとにより5
種類のテストトナー像を各色ごとすなわち2色分作成す
る。このときの露光量レベルについては、図20に示す
12段階の露光量ステップの中から1(32階調レベ
ル)、3(64階調レベル)、5(96階調レベル)、
9(160階調レベル)、10(192階調レベル)の
5階調分でテストトナー像を作成する。
【0052】次に、ステップS24において、各色ごと
の作成したテストトナー像に対するAIDCセンサの出
力Vabを検出し、検出した出力Vabおよび地肌レベ
ルのAIDCセンサの出力Vanに対するステップS2
2で作成したセンサ出力と付着量との関係からトナー付
着量を求める。
【0053】次に、ステップS25において、ステップ
S24で得られたトナー付着量を基に、各色ごとに付着
量が0.05mg/cm2 〜0.5mg/cm2 の領域
内にある3つの露光量レベルを図20から選択し記憶す
る。
【0054】トナー付着量が上記範囲となるように露光
量レベルを選択するのは、以下の理由による。トナー付
着量が多くなるにつれて感光体10表面上での正反射光
量成分が低下するため、AIDCセンサ214の出力が
低下する。したがって、センサの検出感度も低下し、ト
ナー付着がある一定量以上になると、AIDCセンサ2
14の出力は完全に飽和してしまう。この結果、センサ
の検出精度を向上するためには、本実施の形態の場合で
は、およそトナー付着量が0.05mg/cm 2 〜0.
5mg/cm2 となる領域を用いることが好ましい。
【0055】再び図14を参照して、AIDC較正処理
の後、ステップS2において、AIDC検出処理が実行
される。この処理は、AIDCセンサ214を用いてト
ナー付着量を求めるサブルーチンである。
【0056】まず、所定のグリッド電位Vgおよび現像
バイアス電位Vbの下で3段階の露光量レベル×4色の
12種類のテストトナー像を作成する。この3段階の露
光量レベルは、上記のステップS25で選択した3つの
露光量レベルである。作成された各テストトナー像のト
ナー付着量をAIDCセンサ214を用いて検出する。
すなわち、上記のステップS22で求めたAIDCセン
サの出力特性を用いて、AIDCセンサ214の出力に
対応するトナー付着量を求める。
【0057】以下、上記のAIDC検出処理についてさ
らに詳細に説明する。図21は、AIDC検出処理を説
明するためのフローチャートである。
【0058】図21を参照して、まず、ステップS51
において、所定のグリッド電位Vg(ステップS23と
同じ電位)、現像バイアス電位Vb(予測した暗減衰率
に基づき各色により切換えられる電位)、およびステッ
プS25で選択した3段階の露光量レベルの条件の下、
感光体10上に3つのテストトナー像(低濃度側のテス
トトナー像M1、中間の濃度のレベルのテストトナー像
M2、高濃度側のテストトナーM3)を各色ごとに作成
する。
【0059】次に、上記のステップS51の処理につい
てさらに詳細に説明する。図22ないし図24は、ステ
ップS51に示す3レベルのテストトナー像作成処理を
説明するための第1ないし第3のフローチャートであ
る。
【0060】まず、図22を参照して、ステップS61
において、シアントナーを用いて3レベルのテストトナ
ー像が作成される。次に、ステップS62において、3
レベルともにほとんど現像されているかいないか否かが
判断される。ほとんど現像されていない場合はステップ
S63へ移行し、現像されている場合は、図23に示す
ステップS81へ移行する。
【0061】次に、ほとんど現像されていない場合、ス
テップS63において、シアン現像時の出力が異常であ
ると判断する。次に、ステップS64において、黒トナ
ーを用いて3レベルのテストトナー像を作成する。次
に、ステップS65において、3レベルともにほとんど
現像されていないか否かが判断される。ほとんど現像さ
れていない場合はステップS66へ移行し、現像されて
いる場合はステップS69へ移行する。
【0062】次に、ほとんど現像されていない場合、ス
テップS66において、黒現像時の出力が異常であると
判断される。次に、ステップS67において、サービス
コール処理が実行される。次に、ステップS68におい
て、装置が停止される。
【0063】一方、ステップS65において、現像され
ていると判断された場合、ステップS69において、3
レベルともにほとんどベタ出力であるか否かが判断され
る。ベタ出力である場合はステップS66へ移行し以降
の処理を継続し、ベタ出力でない場合はステップS70
へ移行する。
【0064】次に、ステップS70において、黒現像時
の出力が正常であると判断される。次に、ステップS7
1において、黒トナーを用いた黒コピー処理のみが許可
される。次に、ステップS70において、サービスコー
ル処理が実行され、図21に示すステップS52へ移行
する。
【0065】一方、ステップS62において、現像され
ていると判断された場合、図23に示すステップS81
において、シアントナーを用いた3レベルがほとんどベ
タ出力であるか否かが判断される。ベタ出力である場合
はステップS82へ移行し、その他の場合は図24に示
すステップS101へ移行する。
【0066】ベタ出力である場合、ステップS82にお
いて、シアン現像時の出力が異常であると判断される。
以降、ステップS83〜S91は、上記で説明したステ
ップS64〜S72と同様であるので以下その説明を省
略する。
【0067】一方、ステップS81においてベタ出力で
ないと判断された場合、図24に示すステップS101
において、シアン現像時の出力は正常であると判断され
る。次に、ステップS102において、黒トナーを用い
た3レベルのテストトナー像が作成される。次に、ステ
ップS103において、3レベルともにほとんど現像さ
れているか否かが判断される。ほとんど現像されていな
い場合はステップS104へ移行し、現像されている場
合はステップS107へ移行する。
【0068】次に、ほとんど現像されていない場合、ス
テップS104において、黒現像時の出力が異常である
と判断される。次に、ステップS105において、サー
ビスコール処理が実行される。次に、ステップS106
において、装置が停止される。
【0069】また、ステップS103において、現像さ
れていると判断された場合、ステップS107におい
て、3レベルともにほとんどベタ出力であるか否かが判
断される。ベタ出力である場合はステップS104へ移
行し以降の処理を継続し、ベタ出力でない場合はステッ
プS108へ移行する。
【0070】ベタ出力でない場合、ステップS108に
おいて、黒現像時の出力が正常であると判断される。次
に、ステップS109において、イエロートナーを用い
て3レベルのテストトナー像が作成される。次に、ステ
ップS110において、3レベルがほとんど現像されて
いるかいないかが判断される。ほとんど現像されていな
い場合はステップS111へ移行し、現像されている場
合はステップS114へ移行する。
【0071】次に、ほとんど現像されていない場合、ス
テップS111において、イエロー現像時の出力が異常
であると判断される。次に、ステップS112におい
て、黒コピーのみを許可する処理が行なわれる。次に、
ステップS113において、サービスコール処理が実行
され、ステップS52へ移行する。
【0072】一方、ステップS110において、現像さ
れていると判断された場合ステップS114において、
3レベルがほとんどベタ出力であるか否かが判断され
る。ベタ出力である場合はステップS111へ移行し以
降の処理が継続され、ベタ出力でない場合はステップS
115へ移行する。ベタ出力でない場合、ステップS1
15において、イエロー現像時の出力が正常であると判
断される。
【0073】次に、ステップS116において、マゼン
タトナーを用いて3レベルのテストトナー像が作成され
る。次に、ステップS117において、3レベルがほと
んど現像されているか否かが判断される。ほとんど現像
されていない場合はステップS118へ移行し、マゼン
タ現像時の出力が異常であると判断され、ステップS1
12へ移行する。一方、現像されている場合は、ステッ
プS119において、3レベルがほとんどベタ出力であ
るか否かが判断される。ほとんどベタ出力である場合は
ステップS118へ移行し以降の処理を継続し、ベタ出
力でない場合はステップS120へ移行し、マゼンタ現
像時の出力が正常であると判断され、ステップS52へ
移行する。
【0074】以上の処理により、シアン出力が正常な場
合において、黒出力が正常で、イエロー、マゼンタのう
ちどちらか一方でも異常のときは黒コピーのみが許可さ
れ、カラーコピーは行なえず、全色正常の場合、フルカ
ラーコピーが許可され、黒出力が異常の場合装置が停止
される。
【0075】再び図21を参照して、次に、ステップS
52において、感光体10近傍に設けられたAIDCセ
ンサ214によりテストトナー像の濃度を検出する。各
色ごとに検出した出力値Vaに対してステップS1と同
様に処理し、ステップS22で記憶したAIDCセンサ
の出力特性をRAM204から読出し、この出力特性を
用いてAIDCセンサの出力Vaをトナー付着量に換算
する。
【0076】次に、ステップS53において、ステップ
S52の結果に基づいて、次回のテストトナー像の打出
し露光量レベルの決定および更新処理を行なう。すなわ
ち、次回からは、ステップS51で作成するテストトナ
ー像の3段階の露光量レベルは、各色ごとにステップS
53で設定更新されたデータによって決定される。した
がって、後述するようにコピー終了後常にステップS1
に戻ってAIDC較正処理を行なうのではなく、ステッ
プS2のAIDC検出処理へ戻り、ステップS2の通常
テストトナー検出時に次回分の3段階の露光量レベルを
決定する。
【0077】次に、上記ステップS53の露光量レベル
の決定更新処理について詳細に説明する。図25は、露
光量レベルの決定更新処理を説明するためのフローチャ
ートである。本実施の形態では、前述したように、トナ
ー付着量が0.05mg/cm2 〜0.5mg/cm2
の領域内になるように図20に示す露光量レベルから3
つのテストパターンの露光量レベル(露光量ステップS
TP1〜STP3)を各色ごとに以下の処理により選択
している。
【0078】図25を参照して、まずステップS131
において、ステップS52で検出した低濃度側のテスト
トナー像M1について、各色ごとにテストトナー像M1
のトナー付着量が0.05mg/cm2 以上であるか否
かが判断される。テストトナー像M1のトナー付着量が
0.05mg/cm2 以上でない場合ステップS142
へ移行し、低濃度側の露光量ステップSTP1を図20
に従い1ステップだけアップさせ、ステップS134へ
移行する。
【0079】一方、テストトナー像M1のトナー付着量
が0.05mg/cm2 以上である場合、ステップS2
32へ移行し、テストトナー像M1のトナー付着量が
0.1mg/cm2 以下であるか否かが判断される。テ
ストトナー像M1のトナー付着量が0.1mg/cm2
以下でない場合、ステップS239へ移行し、露光量ス
テップSTP1を図20に従い1ステップダウンさせ、
次回のテストトナー像作成時の低濃度側の露光量レベル
として設定し、RAM204に記憶する。
【0080】一方、テストトナー像M1のトナー付着量
が0.1mg/cm2 以下の場合、ステップS133に
おいて、露光量ステップSTP1を変更せず、次回のテ
ストトナー像作成時の露光量レベルとしてそのまま露光
量ステップSTP1を設定し、RAM204に記憶す
る。
【0081】次に、ステップS134において、ステッ
プS52で検出した中間の濃度レベルのテストトナー像
M2のトナー付着量が0.25mg/cm2 以上である
か否かが判断される。テストトナー像M2のトナー付着
量が0.25mg/cm2 以上でない場合ステップS1
40へ移行し、中間の濃度レベルの露光量ステップST
P2を図19に従い1ステップアップさせ、次回のテス
トトナー像作成時の中間の濃度レベルの露光量レベルと
して設定し、RAM204に記憶する。
【0082】一方、テストトナー像M2のトナー付着量
が0.25mg/cm2 以上の場合ステップS135へ
移行し、露光量ステップSTP2を1ステップダウンさ
せ、次回のテストトナー像作成時の露光量レベルとして
設定し、RAM204に記憶する。
【0083】次に、ステップS136において、ステッ
プS52で検出した高濃度側のテストトナー像M3のト
ナー付着量が0.4mg/cm2 以上であるか否かを判
断する。テストトナー像M3のトナー付着量が0.4m
g/cm2 以上でない場合、ステップS143へ移行
し、高濃度側の露光量ステップSTP3を図20に従い
1ステップアップさせ、次回の高濃度側のテストトナー
作成時の露光量レベルとして設定し、RAM204に記
憶する。
【0084】一方、テストトナー像M3のトナー付着量
が0.4mg/cm2 以上である場合、ステップS13
7へ移行し、テストトナー像M3のトナー付着量が0.
5mg/cm2 以下であるか否かが判断される。テスト
トナー像M3のトナー付着量が0.5mg/cm2 以下
でない場合ステップS141へ移行し、露光量ステップ
STP3を1ステップダウンさせ、次回の高濃度側のテ
ストトナー像作成時の露光量レベルとして設定し、RA
M204に記憶する。
【0085】一方、テストトナー像M3のトナー付着量
が0.5mg/cm2 以下である場合、ステップS13
8において、露光量ステップSTP3を変更せずに次回
の高濃度側のテストトナー像作成時の露光量レベルとし
てそのまま設定し、RAM204に記憶する。
【0086】上記の処理により、各色ごとに常にトナー
付着量が0.05mg/cm2 〜0.5mg/cm2
領域内となるように、3つのテストトナー像作成時の露
光領域レベル(露光領域ステップSTP1〜STP3)
を設定し更新している。したがって、次回のテストトナ
ー像作成時には、RAM204に記憶している光量ステ
ップSTP1〜STP3を各色ごとに読出し、図20に
基づいて露光量レベルが上記のように設定される。この
結果、常にAIDCセンサの検出感度の高い領域内でテ
ストトナー像を作成することができ、後述するγ補正用
発光データを高精度に演算することが可能となる。
【0087】再び図14を参照して、ステップS3にお
いてV(感光体表面電位)検出処理を行なう。V検出処
理は、Vセンサ207を用いて感光体10の表面電位を
検出する処理である。具体的には、所定の露光量および
グリッド電位Vgの条件下で、潜像パターン(テストパ
ターン)を10段階の露光量レベル(図20に示す露光
量ステップとは異なる)で作成し、Vセンサ207によ
り感光体6に形成された各潜像パターンの表面電位を検
出する。また、表面電位の検出精度を向上するため、電
源投入時は、露光量およびグリッド電位Vgを3段階切
換えて、各段階で、10段階の露光量レベルで潜像パタ
ーンを形成し、3×10点の表面電位を検出する。ま
た、電源投入時には、3×10点の表面電位検出後、感
光体表面をイレーサランプ7でイレースして、イレース
後の表面電位Vrを検出し、他の場合は、10点の表面
電位検出後、イレースした感光体表面電位Vrを検出す
る。なお、この処理では、Vセンサ207を用いて表面
電位を検出しているが、直接検出せずに、所定の演算に
より表面電位を直接予測するようにしてもよい。
【0088】次に、上記のV検出処理についてさらに詳
細に説明する。図26は、V検出処理を説明するための
フローチャートである。まず、ステップS151におい
て、上記に説明したV検出処理が実行される。次に、ス
テップS152において、すべてのVセンサ207の出
力が同じ出力であるか否かが判断される。同じ出力であ
る場合はステップS153へ移行し、異なる場合はステ
ップS156へ移行する。
【0089】すべてのVセンサの出力が同じである場
合、ステップS153において、Vセンサの出力が異常
であると判断する。次に、ステップS154において、
サービスコール処理を実行する。次に、ステップS15
5において、装置を停止させる。
【0090】一方、Vセンサの出力が異なると判断され
た場合、ステップS156において、Vセンサ207の
出力が正常であると判断し、ステップS4へ移行する。
上記の処理によりVセンサ207の出力データの異常を
検出し、装置を停止させることが可能となる。
【0091】以上説明したステップS1〜S3により検
出動作は終了し、以後演算処理が実行される。
【0092】次に、図14に示すステップS4の感光体
感度特性算出処理について詳細に説明する。図27は、
感光体感度特性算出処理を説明するためのフローチャー
トである。図27を参照して、まず、ステップS161
において、感光体感度特性近似式作成処理が行なわれ
る。次に、ステップS162において、帯電効率算出処
理が実行される。次に、ステップS163において、感
光体感度特性の各位置の予測処理が実行され、ステップ
S5へ移行する。
【0093】次に、上記の感光体感度特性近似式作成処
理についてさらに詳細に説明する。図28は、感光体感
度特性近似式作成処理を説明するためのフローチャート
である。
【0094】まず、ステップS171において、感光体
10の感度特性が算出される。具体的には、上記のステ
ップS3で検出した10レベルの潜像パターンに対する
感光体10の表面電位のデータを用いて、感光体明減衰
カーブを近似する。感光体明減衰カーブは、単純減衰特
性を有するため、V×ea*x+b 形態で近似できるものと
し、各係数を最小自乗法で求める。
【0095】次に、感光体明減衰カーブの近似式の作成
方法について以下に説明する。上記のようにステップS
3の検出データにより検出した感光体の表面電位Vに基
づき、露光のリップルを含む形で近似し、実効の現像電
位を算出できるようにする。すなわち、電位計で検出で
きるのは、露光のリップルによる平均電位と考え、ここ
では、リップルの極大値と極小値との平均電位の形で以
下に示す近似式の係数を最小自乗法で求める。
【0096】 ここで、Vbi:バイアス露光下の表面電位(≠V
0 ),Vr:残留電位,E(n):平均露光量からバイ
アス光量を減算したもの(各階調における変調露光
量),A:平均露光下の極大値(係数),B:平均露光
下の極小値(係数),Ks:感光体の感度係数,D:変
調時間に対する露光点灯比,n:テストパターン用の階
調(n=1〜10),また、指数部の“*”は“乗算”
を示す。なお、本実施の形態では、画像書込用の光源と
して半導体レーザ(レーザダイオード)を使用してい
る。レーザダイオードの発光の応答性を良くするため、
常時、バイアス電流を印加しており、レーザダイオード
は、これにより自然発光している。したがって、上記の
Vbiは、この自然発光の露光下での感光体表面電位を
示している。
【0097】上記の近似式では、検出の容易さと信頼性
とによりバイアス露光下の表面電位Vbiを減衰の初期
値としている。上記の近似式により得られた係数を用い
て、実際の使用環境下で任意のグリッド電位Vgおよび
露光量での感光体の表面電位Vを算出することができ
る。
【0098】次に、最小自乗法を用いて、上記近似式の
各係数A、B、Ksを求めるために、まず、初期値を決
定する必要がある。Ksの初期値Ks0は以下の式によ
り決定される。
【0099】
【数1】
【0100】ここで、Vs(n):平均表面電位(各階
調の検出電位),m:帯電チャージャのグリッド電位V
g,なお、Aの初期値は1.4を用いている。
【0101】上記の処理により、電源投入時は、露光量
およびグリッド電位Vgを3回切換えて感光体の表面電
位を検出しているので、3本分の感光体明減衰カーブす
なわち感光体の感度特性カーブが作成される。図29
は、電源投入時の感光体の感度特性を示す図である。ま
た、電源投入時以外は、1回だけ表面電位を検出してい
るので1本分の感光体の感度特性カーブが作成される。
なお、上記の処理により求められたKsおよびAは、V
センサの位置における感光体の表面電位を求めるための
係数であるため、以降の説明ではKsvおよびAvと称
す。
【0102】再び、図28を参照して、次に、ステップ
S172において、上記の様に係数Aの算出処理が実行
される。次に、ステップS173において、予め定めら
れた所定の最大値Amax、最小値Aminとの間に係
数Aがあるか否かが判断される。係数AがAminから
Amaxの間にある場合ステップS174へ移行し、そ
の他の場合ステップS176へ移行する。次に、ステッ
プS176において、係数Aを所定の値Asに変更す
る。Asとしては、前回計算された係数Aまたは予め定
められた所定の設定値が用いられる。
【0103】次に、ステップS174において、上記の
様に係数Ksの算出処理が実行される。次に、ステップ
S175において、予め定められた所定の最小値Ksm
inと最大値Ksmaxとの間に係数Ksがあるか否か
が判断される。係数Ksが上記範囲にある場合はステッ
プS162へ移行し、その他の場合はステップS177
へ移行する。次に、ステップS177において、係数K
sを所定の値Kssに変更する。Kssとしては、前回
計算された係数Ksまたは予め定められた所定の設定値
が用いられる。
【0104】上記のように、前回の算出結果、またはイ
ニシャルの設定値とを比較し、その差または比が、設定
されたしきい値を超えて異なる場合、その値はイレギュ
ラーとみなし、前回の算出結果、またはイニシャルの設
定値を採用し、次段に進むようにしてもよい。さらに、
設定されたしきい値を所定回数以上イレギュラーの算出
結果が続いた場合、感光体10、帯電チャージャ8、V
g発生ユニット215、Vセンサ207のいずれかが不
良であることを表示させるようにしてもよい。さらに、
上記算出結果は、感光体6、現像剤、AIDCセンサ2
14、Vセンサ207等の交換により自動的またはリセ
ットボタン206によりリセットされるようにしてもよ
い。
【0105】次に、上記の帯電効率算出処理について詳
細に説明する。図30は、帯電効率算出処理を説明する
ためのフローチャートである。まず、ステップS181
において、帯電効率算出処理が実行される。すなわち、
上記のステップS3で検出した表面電位を用いて感光体
10の帯電効率の算出を行なう。帯電効率は、後述する
所望の表面電位を得るためのグリッド電位Vgを算出す
るために用いる。帯電効率の算出は、グリッド電位Vg
に対する表面電位Vbiの関係を1次式として求める。
この1次関数は、本来切片を持たない関数またはイレー
ス後電位Vrを切片として持つ関数であるが、実使用付
近での精度を高めるため切片を持たせた形で以下の式に
より近似する。
【0106】Vbi=α×Vg+β …(4) ここで、αは帯電効率であり、βは切片である。上式に
より、たとえば、図20に示す表面電位とグリッド電位
との関係が得られる。上式により求められたαおよびβ
は、Vセンサ207の位置における係数であるため、以
下の説明ではαv、βvと称す。
【0107】再び、図30を参照して、次に、ステップ
S182において、算出された帯電効率αが予め設定さ
れた最小値αminより大きく最大値αmaxより小さ
いか否かが判断される。この条件を満たす場合はステッ
プS186へ移行し、帯電効率αは正常な値であると判
断し、ステップS163へ移行する。
【0108】一方、上記の条件を満たさない場合、ステ
ップS183へ移行し、帯電またはレーザ発光が異常で
あると判断する。次に、ステップS184へ移行し、サ
ービスコール処理を実行する。次に、ステップS185
において、装置を停止させる。
【0109】上記の処理により、係数A、Ks、帯電効
率α等のγ補正用発光特性データを作成するために用い
られるデータに異常がある場合、所定のデータに変更す
ることができるとともに、保守が必要であることを使用
者に警告し、装置を停止させることが可能となる。この
結果、使用者は装置が異常な状態のまま使用することが
なく、常に良好な状態で装置を使用することが可能とな
る。
【0110】また、前回の算出結果、またはイニシャル
の設定値とを比較し、その差または比が、設定されたし
きい値を超えて異なる場合、その値はイレギュラーとみ
なし、前回の算出結果、またはイニシャルの設定値を採
用し、次段に進むようにしてもよい。さらに、設定され
たしきい値を所定回数以上イレギュラーの算出結果が続
いた場合、感光体10、帯電チャージャ8、Vg発生ユ
ニット115、Vセンサ207のいずれかが不良である
ことを表示させるようにしてもよい。さらに、上記算出
結果は、感光体10、現像剤、AIDCセンサ214、
Vセンサ207等の交換により自動的またはリセットボ
タン206によりリセットされるようにしてもよい。
【0111】再び、図27を参照して、次に、ステップ
S163では、現像装置12〜15の各現像位置での感
光体6の感光特性カーブを予測する。上記の処理で求め
た各係数はVセンサの位置での係数である。そこで、各
現像位置での係数をVセンサの位置の係数に対する比例
計算により算出する。各現像位置での感光体の感光特性
の算出は、一連のγ補正制御において唯一直接演算する
ことができないため、以下に説明する経験則を用いて演
算することになる。
【0112】経験則に関しては、環境、膜厚、通紙モー
ド、休止モード、ビーム径等を制御因子として実験によ
り分散分析を行なった。その結果、寄与率の高い(5%
以上程度)ものについて、その影響を所定のデータとし
て各制御因子ごとにルックアップテーブルとしてデータ
ROM203に記憶し、Vセンサ207の位置のAv、
Ksv、αv、βvに対する各現像位置のそれぞれの比
を得ることができる。
【0113】具体例として、各現像装置の位置における
温度とKsの比との関係を図21に示し、温度とαの比
との関係を図33に示し、プリント枚数とαの比との関
係を図34に示し、プリント枚数とAの比との関係を図
35に示す。また、図32〜図35の○は現像装置12
の現像位置に関するデータであり、△は現像装置13の
現像位置に関するデータであり、×は現像装置14の現
像位置に関するデータであり、□は現像装置15に関す
るデータである。これらの各データがルックアップテー
ブルとしてデータROM203に予め記憶されている。
したがって、記憶されているルックアップテーブルのデ
ータを基に、各現像位置での感光体の感度特性を得るこ
とができる。
【0114】また、感光体の回転速度切換機能を有する
場合には、現像位置での予測は速度切換による速度の増
減に応じた到達時間に相当する位置の補正係数を選択す
ることにより各現像位置での感光体の感度特性を算出す
ることが可能である。さらに、プリント密度(解像度)
切替機能を有する場合には、上記と同様にプリント密度
に応じた補正係数を選択するようにしてもよい。
【0115】図36は、上記演算により求められた各現
像位置での感光体の感度特性を示す図である。図36で
は、最も上の曲線がVセンサ207の位置における感光
体の感度特性を示す曲線であり、以下順に現像装置12
〜15の各現像位置での感光体の感度特性を示す曲線が
順次示されている。以上の処理により、Vセンサ207
の位置における各係数を用いて各現像位置での各係数を
求め、最終的に各現像位置での感光体の感度特性を得る
ことが可能となる。
【0116】再び、図14を参照して、次に、ステップ
S5において、LDパワー光量(作像時の最大露光量)
の最適化を行なう。LDパワー光量は、現像条件によら
ず感光体の条件により一義的に決定する。上記の各現像
位置での予測した感光体の感度特性に基づき各現像位置
での半減光量Eh(i)の2.5倍程度の値にLDパワ
ー光量Pmax(i)を決定する。なお、上記の半減光
量Eh(i)は、ある電位で帯電した感光体を露光位置
で露光し、その後、各現像位置に感光体が到達したと
き、感光体の電位が1/2に半減する露光量である。
【0117】LDパワー光量の算出にあたっては以下の
式を用いた。 ここで、i=1〜4(ここで、i=1は、イエロー現像
装置12、i=2は、マゼンタ現像装置13、i=3
は、シアン現像装置14、i=4は、ブラック現像装置
15をそれぞれ示し、Eh(1)〜Eh(4)は、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各現像位置での半
減光量をそれぞれ示し、A(1)〜A(4)、B(1)
〜B(4)、Ks(1)〜Ks(4)は、各現像位置で
の各係数をそれぞれ示している。)である。LDパワー
光量の算出は、(5)式の(6)式となるEh(i)を
求めればよいが、(7)式および(8)式の(9)式と
なるEha(i)とEhb(i)をそれぞれ求め、これ
らを平均したものをEh(i)とし、それを2.5倍し
たものをPmax(i)とした。すなわち、次式により
Pmax(i)を算出した。
【0118】 Pmax(i)=2.5×(−Ks(i))×ln(1/2) ×(1/A(i)+1/B(i))/2 …(10) 以上の計算により各現像位置(i=1〜4)での半減光
量の2.5倍程度の値のLDパワー光量Pmax(i)
を決定する。
【0119】また、たとえば、モノカラーコピー時のみ
システムスピードを上げる等、検出時と作像時とのシス
テムスピードが異なる場合、その時間単位当りの積算光
量が上記条件で求めた光量と等価となるようにLDパワ
ー光量を決定する。
【0120】次に、図14のステップS6に示す現像効
率算出処理について詳細に説明する。図37は、現像効
率算出処理を説明するためのフローチャートである。ま
ず、ステップS191において、実効現像電位算出処理
が実行される。
【0121】具体的には、上記のステップS2で作成し
た3階調×4色のテストパターン(以下、AIDCパタ
ーンと称す)の実効現像電位を求める。ここでは、各現
像位置での予測された感光体の感度特性を用いてパター
ン作成時の条件を入力することにより算出する。
【0122】まず、平均の現像電位Ve(i、n)を次
式により求める。 Ve(i,n)=(Vbi(i)−Vr)×(Ks(i)) /{(B(i)−A(i))×E(n)} ×(e(-B(i)*E(n)*D/Ks(i))−e(-A(i)*E(n)*D/Ks(i))) +Vr …(11) 次に、均一露光時の各現像位置でのV(C)=Vb+V
mgとなる光量C(i)を次式により求める。
【0123】 C(i)=Ks(i)×ln{(Vbi(i)−Vr) /(Vb(i)+Vmg(i)−Vr)} …(12) ここで、Vmgはかぶり出し電位(現像開始電位)補正
係数であり、初期値は0である。
【0124】次に、AIDCパターンの実効の現像電位
ΔVe(i,n)を算出する。算出にあたっては露光の
リップルが現像バイアス電位Vbより十分大きいとき、
現像バイアス電位Vbにまたがっているとき、または十
分に小さいときの3つの場合に分ける。
【0125】まず、(C(i)/B(i))<E(n)
×Dのとき(リップルがVbより十分大きいとき)、次
式により算出する。
【0126】 ΔVe(i,n)=Vb(i)+Vmg(i)−Ve(i,n) …(13) 次に、(C(i)/A(i))<E(n)×D<(C
(i)/B(i))のとき(Vbにまたがっていると
き)、以下の式により求める。
【0127】 ΔVe(i,n)=[−1/{(A(i)−B(i))×E(n)×D}] ×{Ks(i)×(Vbi(i)−Vr) ×e(-A(i)*E(n)*D/Ks(i))+(A(i)×E(n) ×D−C(i)−Ks(i))×(Vb(i) +Vmg(i)−Vr)} …(14) 最後に、(C(i)/A(i))>E(n)×Dのとき
(Vbより十分小さいとき)、次式により求める。
【0128】ΔVe(i,n)=0 …(15) 再び、図37を参照して、次に、ステップS192にお
いて、各色ごとの現像効率算出処理が実行され、ステッ
プS7へ移行する。
【0129】次に、上記の各色ごとの現像効率算出処理
について詳細に説明する。図38は、各色ごとの現像効
率算出処理を説明するためのフローチャートである。ま
ず、ステップS201において、各色ごとの現像効率算
出処理が実行される。
【0130】具体的には、上記のステップS2で求めた
トナーの付着量と上記実効現像電位の算出により求めた
実効の現像電位とにより現像効率を求める。付着量と実
効現像電位との関係を1次式で近似し、その傾きと切片
を求める。このときの傾きを現像効率とする。本来1次
式の切片は0となるはずであるが、必ずしも現像バイア
ス電位Vbのレベルよりかぶり出すとは限らないため、
何らかの値を持つこととなる。そこで、切片はかぶり出
し電位補正係数Vmgとして用いる。
【0131】実際のかぶり出し電位補正係数Vmgの算
出は、傾き(現像効率η(i))と切片(ν(i))と
により求める。図39は、表面電位と付着量との関係を
示す図である。図39に示すように、かぶり出し電位補
正係数Vmg(i)は、 Vmg(i)=ν(i)/η(i) …(16) により求めることができる。ここで算出したVmg
(i)を用いて、上記した実効現像電位の算出処理を再
計算することにより切片のない形(ν(i)=0)で現
像効率の算出が可能となる。
【0132】また、かぶり出し電位をマニュアルで調整
するための調整キーを操作パネル205に設けてもよ
い。この場合は、サービスマンがマニュアルでもかぶり
出し電位を補正することができる。
【0133】再び、図38を参照して、次に、ステップ
S202において、算出された現像効率η(i)が各色
ごとに設定された最小値ηmin(i)より大きく最大
値ηmax(i)より小さいか否かが判断される。この
条件を満たす場合はステップS203へ移行し、満たさ
ない場合はステップS205へ移行する。上記範囲に入
る場合、ステップS203において、現像装置等が正常
であると判断され、ステップS7へ移行する。
【0134】一方、ステップS202の条件を満たさな
い場合、ステップS205において、現像効率η(i)
を予め定められた所定の値ηs(i)に変更し、ステッ
プS7へ移行する。ここで、用いられるηs(i)は、
前回算出された値または予め定められた所定の設定値で
ある。
【0135】また、前回の算出結果またはイニシャルの
設定値と比較し、その差または比が、設定されたしきい
値を超えて異なる場合、その値はイレギュラーとみな
し、前回の算出結果またはイニシャルの設定値を採用
し、次の処理に進むようにしてもよい。さらに、設定さ
れたしきい値を所定回数以上イレギュラーの算出結果が
続いた場合において、算出された感光体に関する各係数
が正常な場合、Vb発生ユニット213、現像装置12
〜15、AIDCセンサ214のいずれかが不良である
ことを表示するようにしてもよい。さらに、上記算出結
果は、感光体10、現像剤、AIDCセンサ214、V
センサ207等の交換により自動的またはリセットボタ
ン206によりリセットされるようにしてもよい。
【0136】再び、図14を参照して、次に、ステップ
S7において、各色ごとに必要とされる実効現像電位Δ
Veの算出を行なう。まず、現像特性カーブの近似を行
なう。現像特性は、直線(電位と付着量とはリニアな関
係)となるはずであるが、低温低湿時、低T/C時(キ
ャリアに対するトナーの含有率が低い場合)等の高付着
時には必ずしもリニアとならない場合が考えられる。そ
のため、ここでは、上記各色の現像効率の算出処理によ
り求めた現像効率を用いて、若干高付着側を鈍らせた形
で各色の現像特性カーブを近似する。図40は、上記処
理により求めた現像特性カーブの一例を示す図である。
【0137】次に、ステップS5で求めたLDパワー光
量と上記処理により求めた現像特性カーブとにより所望
の最大付着量(最大濃度)を得るための各色ごとの必要
とされる実効現像電位ΔVeを算出する。まず、所望の
最大付着量を転写材上での量とするため転写特性を予測
して算出する。ここで、転写特性の予測は、データRO
M203に予め格納した所定の係数を用いて、環境セン
サ209から入力される湿度情報、操作パネル205か
ら入力される転写材情報、現像装置駆動カウンタ210
から入力されるカウンタ情報の少なくとも1つ以上の情
報により補正をかけて行なう。図41は、転写紙に転写
されるトナー量と転写されずに感光体上に残留するトナ
ーの残り量との関係を示す図であり、図42は、絶対温
度に対する係数を示す図であり、図43は、紙種に対す
る係数を示す図であり、図44は、耐久枚数に対する係
数を示す図である。上記補正処理には、たとえば、図4
1〜図44に示す各情報が少なくとも1つ以上用いられ
る。
【0138】本実施の形態では、目標とする紙上付着量
を0.7mg/cm2 としている。感光体10上のトナ
ー付着量が0.7mg/cm2 のときの感光体10上の
トナー残り量(R0.7 )を図41から読出し、さらにそ
のときの環境センサ209から入力される環境情報、操
作パネル205から入力される転写材情報、感光体駆動
カウンタ210から入力されるカウンタ情報に基づき、
たとえば、図42〜図44に示す各情報に対する転写効
率係数d1、d2、d3を読出す。次に、次式を用いて
各色ごとに必要とされる実効の現像電位ΔVe(255)
算出する。
【0139】 ΔVe(255) =(0.7+R0.7 ×d1×d2×d3) /η(i) …(17) 次に、ステップS8において、作像パラメータであるグ
リッド電位Vgおよび現像バイアス電位Vbを決定す
る。具体的には、まず、後に示す各現像位置での感光体
感度特性の近似式を逆算して、上記処理で求めた各色ご
との必要な実効の現像電位ΔVeを満たすための各色ご
との現像バイアス電位Vbを算出する。このとき、上記
現像効率の算出処理において求めたかぶり出し電位補正
係数も考慮する。
【0140】次に、求めた現像バイアス電位Vbに設定
かぶりマージンを加算したものを各色の表面電位Vbi
とし、ステップS181で求めた帯電効率を用いてこの
Vbiを得るグリッド電位Vgを算出する。このとき、
設定可能なグリッド電位Vg、現像バイアス電位Vbの
範囲をどちらかが超えた場合、設定可能な範囲で最も近
い値を設定し、他方をその値に合わせて再計算(Vb+
かぶりマージンまたはVbi−かぶりマージン)する。
【0141】次に、ステップS9において、マルチコピ
ー時の補正用電位を求める。すなわち、マルチコピー時
の感度変化補正のための電位を求める。帯電効率がマル
チコピー中に大きく変わらないとすると、潜像形成系の
変化は、感光体10の感度変化によるものと考えられ
る。LDパワー光量は、感光体の感度より決定している
ため、露光量と電位とで規格化することにより補正でき
ると考えられる。幾何的に規格化を行なう場合、最大値
または最小値で行なってもよいが、ここでは、感度が高
いハーフトーン部の方が画像に対するインパクトが大き
いので、半減光量近辺またはある一定階調で規格化を行
なう。つまり、その階調の電位が常に一定になるように
LDパワー光量にフィードバックをかける。ただし、実
際の検出は、Vセンサ207で行なうため、Vセンサ2
07の位置での電位が補正できていれば、現像位置での
電位を補正できているものとする。
【0142】具体的には、この処理において、その露光
量E1の照射時の電位V1を、後で示すD_A、D_
B、E(E1)を用いて次式により算出しておく。
【0143】
【数2】
【0144】これは、γ補正カーブ作成時の露光量E1
の照射時の電位となる。
【0145】次に、ステップS10において、リニア発
光時のγ特性を予測する。まず、バイアス光量から設定
したLDパワー光量まで255分割した光量を求める。
図6で示した一画素内の4つの分割小画素をそれぞれD
_0画素、D_1画素、D_2画素、D_3画素と名付
け、それぞれに割りつけられた関数D_E0(n)、D
_E1(n)、D_E2(n)、D_E3(n)の希望
演算階調nに対する増加率をそれぞれD_0A、D_1
A、D_2A、D_3Aとし、オフセット値をそれぞれ
D_0B、D_1B、D_2B、D_3Bとすると、関
数D_E0(n)、D_E1(n)、D_E2(n)、
D_E3(n)は、それぞれ以下に示す式(19)〜
(22)で求められる。
【0146】 D_E0(n)=D_0A×(n−D_0B) … (19) D_E1(n)=D_1A×(n−D_1B) … (20) D_E2(n)=D_2A×(n−D_2B) … (21) D_E3(n)=D_3A×(n−D_3B) … (22) ここで、各画素の分割数を一般化してm+1とし、jを
0〜mの整数とし、最大変調可能光量をPmaxとし、
最小バイアス光量をPbiasとすると、注目画素の積
算光量E(n)は次式(23)で求められる。
【0147】
【数3】
【0148】次に、それぞれの階調に対して次のように
して実効現像電位ΔVを求める。まず、それぞれの階調
における、注目画素のそれぞれの微小画素の積算光量に
対する比を求める。これにより発光パターンの形状が決
定される。注目微小画素の積算光量の比をD_jSTD
(n)とすると、 D_jSTD(n)=(D_Ej(n)×((Pmax−Pbias) /255))/(E(n)×4) … (24) となる。
【0149】次に、発光パターンにより決定される感光
体上での光量分布関数の最大値Q(n)、最小値P
(n)は次式(25)(26)にて求められる。
【0150】 P(n)=(D_0STD(n)+(D_1STD(n)−D_2STD (n))/3.5+(D_2STD(n)−(D_1STD(n))/30) ×4.0555 … (25) Q(n)=P(n)−0.9578+1.8889×{2×(D_1STD (n)−D_0STD(n))+(D_2STD(n)−D_1STD(n)) +(D_2STD(n)−D_0STD(n))+(D_3STD(n) −D_2STD(n))+(D_3STD(n)−D_1STD(n))} … (26) この実施の形態で示した式は一例であり他の係数であっ
ても同様の効果が得られる。これにより走査方向の光量
分布関数の係数を求めることができた。
【0151】さらに副走査方向の光量分布関数の最大
値、最小値はステップS4でA、Bとして既に求められ
ている。そこで、これらを掛け合せることにより主、副
の最大値、最小値を求めることができる。
【0152】ここで、感光体上の光量分布の最大値をD
A、最小値をD B、拡散係数をτとすると、次式
(27)〜(33)で256階調に対する実効の現像電
位が求められる。
【0153】
【数4】
【0154】ここで求めた露光量と実効現像電位ΔVe
との関係は、たとえば、図45に示すようになる。
【0155】次に、それぞれの実効現像電位ΔVeに対
して、現像効率を用いて感光体上のトナー付着量を求め
る。ここで求めた実効現像電位ΔVeと感光体上のトナ
ー付着量との関係は、たとえば、図46に示すようにな
る。
【0156】次に、それぞれの感光体上のトナー付着量
に対して、予測転写残量を減算し、紙上付着量を求め
る。ここで、予測転写残量は、予めルックアップテーブ
ルに記憶されており、環境センサ209の情報によりフ
ィードバックされる。紙上付着量をPT(n,i)、感
光体上のトナー付着量をPA(n,i)とすると、紙上
付着量は以下の式で表わされる。
【0157】 PT(n,i)=PA(n,i)−R(n)×d1×d2×d3 …(34) 次に、トナーの特性による紙上付着量と濃度との関係を
求める。この処理は、予め計測しておいた特性をルック
アップテーブルに記憶しておく。たとえば、図47に示
す紙上付着量と濃度との関係が予め記憶されている。し
たがって、このルックアップテーブルを用いて紙上の濃
度を求めることにより、256階調分の濃度を算出する
ことができる。この結果、たとえば、図48に示すよう
なγ特性カーブを得ることができる。
【0158】次に、ステップS11において、上記の処
理により作成したγ特性カーブを用いてγ補正用発光特
性データを作成する。この演算方法は、γ特性カーブが
リニアな特性となるようにする場合、算出すべきγ補正
用発光特性データは、γ特性カーブのX−Y軸変換によ
り計算することができる。
【0159】まず、ステップS10で求めたγ特性カー
ブを目標とする濃度(目標の付着量の濃度)とレベル0
との間で8ビットで規格化する。このとき、γ特性カー
ブの最大濃度が目標とする濃度に達しない場合、その不
足分に応じて規格化のゲインを調整する。この結果、た
とえば、図49に示すような濃度データと発光データと
が得られる。
【0160】次に、8ビットのデータを10ビットに変
換し(4倍)、X−Y軸を変換する。その後、データ欠
損分を直線補完する。この結果、図50に示すデータが
得られる。
【0161】最後に、移動平均フィルタを用いて得られ
たデータをスムージング処理する。この結果、ステップ
S10で作成したγ特性カーブをリニアに変換するため
のγ補正用発光特性データが作成される。
【0162】また、この実施の形態では、複数異なる発
光パターンのγ補正用発光特性データを作成することも
可能である。これは以上に述べた実施の形態より発光パ
ターンを決定する関数のパラメータであるD_0A、D
_1A、D_2A、D_3A、D_0B、D_1B、D
_2B、D_3Bを1色につき2種類以上定義すること
により、たとえば画素内のすべての微小画素が同じ光量
で発光しているモードAとある山形の形状で発光してい
るモードBの2種類のγ補正用発光特性データを作成す
ることが可能である。
【0163】再び、図14を参照して、ステップS12
において、プリントキーが入力される。次に、ステップ
S13において、プリントスイッチがオンされているか
否かが判断される。プリントスイッチがオンされている
場合はステップS14へ移行し、オンされていない場合
はステップS12を繰返す。次に、ステップS14にお
いて、各色の作像処理が実行される。次に、ステップS
15において、コピーが終了したか否かが確認される。
コピーが終了していない場合はステップS14へ移行
し、コピーが終了している場合はステップS2へ移行し
以降の処理を繰返す。
【0164】以上の処理により、常に最適な作像パラメ
ータおよびγ補正用発光特性データを演算により求める
ことができ、良好な画像を形成することができる。
【0165】[実施の形態2]次に、実施の形態2につ
いて説明する。実施の形態1と異なる点は、関数配列パ
ラメータを複数用いることである。すなわち図5の関数
配列パラメータの代わりに、図52に示されるようなシ
アン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色について、
それぞれ奇数ライン関数配列パラメータと偶数ライン関
数配列パラメータを用いることである。関数は、実施の
形態1と同様に図4の互いに傾きの異なる1次関数を使
用する。
【0166】シアンの奇数ライン、偶数ラインの関数配
列パラメータは、2画素周期で設定され、かつ、奇数ラ
インと偶数ラインとで周期の位相が逆に設定される。一
般に、所定数N(この実施の形態ではN=2)のドット
の周期で主走査方向の関数の配列を決定する第1の関数
配列パラメータと、第1のパラメータよりN/2ドット
分関数の配列をずらした第2の関数配列パラメータを記
憶しておき、第1のパラメータと第2のパラメータとを
1ラインごとに切換えて関数処理を行なう。
【0167】また、この実施の形態において、ブラック
の奇数ラインおよび偶数ラインの関数配列パラメータは
それぞれ、他色の偶数ラインおよび奇数ラインの関数配
列パラメータと同じ構成とした。
【0168】入力画像データは奇数ラインか偶数ライン
かに応じて、それぞれ奇数ライン関数配列パラメータと
偶数ライン関数配列パラメータによって関数処理され、
それぞれのラインの関数処理後データが得られる。関数
配列パラメータは、実施の形態1の図6と同様、2画素
周期で設定されている。
【0169】図53は、シアンの奇数ラインにおける、
クロック、関数配列パラメータ、入力画像データおよび
関数処理後画像データ(露光データ)の関係の一例を示
す図である。クロックは、変調周波数の4倍の周波数の
信号である。関数配列パラメータは、図6で示したよう
に2画素周期で設定されている。入力画像データは関数
配列パラメータによって関数処理され、最下段に示す関
数処理後画像データが得られる。関数処理後画像データ
に対応して半導体レーザ100の発光強度が変調され
る。このときの見かけ上のデューティ比は75%になっ
ている。
【0170】同様に、図54は、シアンの偶数ラインに
おける、クロック、関数配列パラメータ、入力画像デー
タおよび関数処理後画像データ(露光データ)の関係の
一例を示している。
【0171】図3において、SOSセンサ108が第1
走査ラインの走査開始を検出すると、図4のドライブI
/O310およびパラレルI/O311から送られた、
シアンの奇数ライン関数配列パラメータによって関数処
理され、露光データ変換後に得られた所定の光強度、ク
ロック信号に基づき、1ライン目の走査が開始される。
続いて、SOSセンサ108が第2走査ラインの走査開
始信号を検出すると、今度はシアンの偶数ライン関数配
列パラメータによって関数処理され、露光データ変換後
に得られた所定の光強度、クロック信号に基づき、2ラ
イン目の走査を行なう。以後、3,5,7,…,2n−
1(ただし、nは自然数である)ラインは奇数ラインの
関数配列パラメータに基づき関数処理された露光データ
を、2,4,8,…,2nラインは偶数ラインの関数配
列パラメータに基づき関数処理された露光データをもと
に走査を行ない、有効画像エリア内の潜像を形成する。
【0172】以後マゼンタ、イエロー、ブラックについ
ても同様に、各色の奇数ライン関数配列パラメータおよ
び偶数ライン関数配列パラメータによって関数処理され
た露光データに基づき走査を行ない有効画像エリア内の
潜像を形成する。
【0173】図55(a)(b)(c)(d)は、それ
ぞれ、このようにして2ドット周期で画像形成したシア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックのドットパターンの
例を示す図である。ここではたとえば、シアン、マゼン
タ、イエローの奇数、偶数、偶数ラインのドット形成位
置を同じとし、ブラック作像時には、その非発光部が他
色の非発光部と重ならないようにした。
【0174】副走査ラインの奇数部、偶数部それぞれに
対応した関数処理パラメータに基づき関数処理を行な
い、得られた所定の光強度で、各色45度のドット角度
を形成することは、単一色の画像形成にも適用できる。
この場合は、所定の単一色で、読取り、レーザ露光によ
る潜像形成、画像、転写のプロセスを1回行なう。
【0175】以上の処理により、この実施の形態では、
各分割小画素ごとに設定した関数により得られた露光強
度での制御が可能になるため、露光データにピークを持
たすことができ、より深い潜像を形成することが可能と
なる。特にハイライト部から中間調部にかけての粒状性
が飛躍的に向上する。また、図4および図52に示され
るような関数、関数配列パラメータを用いることで、応
答性の悪い半導体レーザを用いても、レーザのオーバー
シュートおよびアンダーシュートによる影響の少ない良
好な画像を形成することができる。
【0176】また、この実施の形態において、ブラック
の奇数ラインおよび偶数ラインの関数配列パラメータは
それぞれ、他色の偶数ラインおよび奇数ラインの関数配
列パラメータと同じ構成とすることで、ブラック作像時
には、その非発光部が他色の非発光部と重ならないよう
にドットを形成できる。このため、ブラックのドット形
成タイミングを他の色と1ドット周期だけずらせるの
で、4色の色重ね時の色モアレが軽減される。これは色
モアレの発生が主に周期的な各色のドットの再現位置の
ずれに起因するので、非ドット形成部分にはみ出した色
が見えないように他の色で覆ってしまうことがモアレ防
止に効果的であるためである。
【0177】
【発明の効果】以上のように、この発明にあっては、各
画素領域が複数の微小画素領域に分割され、各微小画素
領域に関数が割当られ、その関数と画像濃度データとに
もとづいて各微小画素領域の露光量が演算される。した
がって、各画素領域の露光量分布にピークを持たせるこ
とができ、より深い潜像を形成できる。このため、中間
調部の粒状性が改善され、ハイライト部の階調再現性が
向上し、ピッチムラなどの画像ノイズが減少する。
【0178】また、設定された作像パラメータに応じて
γ補正用データを演算する演算手段を設ければ、大容量
のメモリを用いることなく良好な階調特性を得ることが
できる。また、記憶手段から読出した複数の関数に基づ
いて画像濃度データと感光体の一画素に対応する画素領
域の露光量との関係を演算し、その演算結果と設定され
た作像パラメータとに基づいてγ補正用データを演算す
れば、γ補正用データを容易かつ正確に演算できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1によるデジタル複写機の
全体構成を示す断面図である。
【図2】図1に示すデジタル複写機の画像処理部の構成
を示すブロック図である。
【図3】図1に示すデジタル複写機のプリンタ部の光学
系を示す斜視図である。
【図4】図1に示すデジタル複写機のプリンタ制御系の
構成を示すブロック図である。
【図5】関数処理に用いる関数を示す図である。
【図6】関数配列パラメータを示す図である。
【図7】画像データの比較例を示す図である。
【図8】図7に示す画像データからシミュレーションに
より得られた感光体上の潜像電位分布を示す図である。
【図9】関数配列パラメータに基づき加工された画像デ
ータを示す図である。
【図10】デューティ処理クロック、関数配列パラメー
タ、入力画像データおよび加工後画像データの関係を示
す図である。
【図11】得られたドットパターンを示す図である。
【図12】シミュレーションにより得られた感光体上の
潜像電位分布を示す図である。
【図13】関数処理に用いる他の関数を示す図である。
【図14】図1に示すデジタル複写機のプリンタ制御系
のメインフローチャートである。
【図15】汚れがある場合とない場合とのAIDCセン
サの出力特性を示す図である。
【図16】カラートナーのAIDCセンサの規格化され
た出力特性を示す図である。
【図17】ブラックトナーのAIDCセンサの規格化さ
れた出力特性を示す図である。
【図18】AIDC較正処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図19】感光体地肌レベル、ベタレベル検出処理を説
明するためのフローチャートである。
【図20】露光量ステップと露光量レベルとの関係を示
す図である。
【図21】AIDC検出処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図22】各色ごとの3レベルのテストトナー像作成処
理を説明するための第1のフローチャートである。
【図23】各色ごとの3レベルのテストトナー像作成処
理を説明するための第2のフローチャートである。
【図24】各色ごとの3レベルのテストトナー像作成処
理を説明するための第3のフローチャートである。
【図25】露光量レベルの決定更新処理を説明するため
のフローチャートである。
【図26】V検出処理を説明するためのフローチャート
である。
【図27】感光体感度特性算出処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図28】感光体感度特性の近似式作成処理を説明する
ためのフローチャートである。
【図29】電源投入時の感光体の感度特性を示す図であ
る。
【図30】帯電効率算出処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図31】表面電位とグリッド電位との関係を示す図で
ある。
【図32】各現像装置の位置における温度とKsの比と
の関係を示す図である。
【図33】各現像装置の位置における温度とαの比との
関係を示す図である。
【図34】各現像装置の位置におけるプリント枚数とα
の比との関係を示す図である。
【図35】各現像装置の位置におけるプリント枚数とA
の比との関係を示す図である。
【図36】各現像位置での感光体の感度特性を示す図で
ある。
【図37】現像効率算出処理を説明するためのフローチ
ャートである。
【図38】各色の現像効率算出処理を説明するためのフ
ローチャートである。
【図39】表面電位と付着量との関係を示す図である。
【図40】現像特性のカーブの一例を示す図である。
【図41】転写紙に転写されるトナー量と転写されずに
感光体上に残留するトナーの残り量との関係を示す図で
ある。
【図42】絶対湿度に対する転写効率係数を示す図であ
る。
【図43】紙種に対する転写効率係数を示す図である。
【図44】耐久枚数に対する転写効率係数を示す図であ
る。
【図45】露光量と実効現像電位との関係を示す図であ
る。
【図46】感光体上の付着量と実効現像電位との関係を
示す図である。
【図47】紙上付着量と濃度との関係を示す図である。
【図48】γ補正特性カーブを示す図である。
【図49】濃度データと発光データとの関係を示す図で
ある。
【図50】X−Y軸変換されたデータを示す図である。
【図51】2つのモードに対するX−Y軸変換されたデ
ータを示す図である。
【図52】この発明の実施の形態2によるデジタル複写
機の関数配列パラメータを示す図である。
【図53】奇数ラインについて、デューティ処理クロッ
ク、関数配列パラメータ、入力画像データおよび加工後
画像データの関係を示す図である。
【図54】偶数ラインについて、デューティ処理クロッ
ク、関数配列パラメータ、入力画像データおよび加工後
画像データの関係を示す図である。
【図55】得られたドットパターンを示す図である。
【符号の説明】
1 プリンタ部 2 イメージリーダ部 10 感光体ドラム 11 帯電チャージャ 12〜15 現像装置 16 クリーニング装置 17 イレーサランプ 20 転写ドラム 21 用紙吸着チャージャ 24,25 分離チャージャ 26 分離爪 27 搬送装置 30 定着装置 42 CCDセンサ 44 画像信号処理部 50 プリントヘッド部 100 半導体レーザ 103 ポリゴンミラー 104 f−θレンズ 105 ミラー 201 プリンタ制御部 202 制御ROM 203 データROM 204 ROM 205 操作パネル 206 リセットボタン 207 Vセンサ 208 感光体駆動カウンタ 209 環境センサ 210 現像装置駆動カウンタ 211 現像装置駆動回路 212 トナー補給駆動装置 213 Vb発生ユニット 214 AIDCセンサ 215 Vg発生ユニット 303 γ補正部 304 関数処理部 305 クロック発生部 306 メモリ 312 LDドライバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 波田 芳伸 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 中田 洋信 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内 (72)発明者 廣田 好彦 大阪市中央区安土町二丁目3番13号大阪国 際ビル ミノルタ株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿の各画素の画像濃度データに基づい
    て感光体を露光させることにより、前記感光体上に画像
    を形成する画像形成装置であって、 前記感光体の前記原稿の一画素に対応する画素領域を複
    数の微小画素領域に分割し、該複数の微小画素領域の各
    々を順次露光させるための発光手段、 それぞれが、前記複数の微小画素領域に割り当てられ、
    前記画像濃度データをパラメータとする複数の関数を記
    憶する記憶手段、 前記原稿の各画素の画像濃度データと前記記憶手段から
    読出した前記複数の関数とに基づいて前記複数の微小画
    素領域の各々の露光量を演算する露光量演算手段、およ
    び前記露光量演算手段の演算結果に基づいて前記発光手
    段の発光強度を制御する制御手段を備える、画像形成装
    置。
  2. 【請求項2】 さらに、前記原稿の画像を形成するため
    の作像パラメータを最適値に設定するための設定手段、 前記記憶手段から読出した前記複数の関数に基づいて前
    記画像濃度データと前記感光体の前記原稿の一画素に対
    応する画素領域の露光量との関係を演算し、その演算結
    果と前記設定手段で設定された作像パラメータとに基づ
    いて、所望の階調特性を得るためのγ補正用データを演
    算するデータ演算手段、および前記データ演算手段で演
    算されたγ補正用データに基づいて前記原稿の各画素の
    画像濃度データを補正し、該補正した画像濃度データを
    前記原稿の各画素の画像濃度データとして前記露光量演
    算手段に与える補正手段を備える、請求項1に記載の画
    像形成装置。
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