JP3189318B2 - デジタル画像形成装置 - Google Patents

デジタル画像形成装置

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JP3189318B2
JP3189318B2 JP26193391A JP26193391A JP3189318B2 JP 3189318 B2 JP3189318 B2 JP 3189318B2 JP 26193391 A JP26193391 A JP 26193391A JP 26193391 A JP26193391 A JP 26193391A JP 3189318 B2 JP3189318 B2 JP 3189318B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、デジタルプリンタ、デ
ジタル複写機などの反転現像系電子写真式のデジタル画
像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】デジタル値に変換された画像データに基
づいてレーザ手段を駆動し、画像を再現するレーザプリ
ンタなどの反転現像系電子写真プロセスを有するデジタ
ル画像形成装置が、種々実用化されており、写真等のい
わゆる中間調画像を忠実に再生するためのデジタル画像
形成法も種々提案されている。
【0003】この種のデジタル画像形成法としては、デ
ィザマトリクスを用いた面積階調法やレーザのパルス幅
(すなわち発光時間)もしくは発光強度を変化させて、
レーザ光量(=発光時間×強度)を変化させることによ
って印字される1ドットに対する階調を表現する多値化
レーザ露光法(パルス幅変調方式、強度変調方式)等が
知られており(例えば、特開昭62−91077号公
報、特開昭62−39972号公報、特開昭62−18
8562号公報および特開昭61−22597号公報参
照。)、さらには、ディザとパルス幅変調方式あるいは
強度変調方式とを組み合わせた多値化ディザ法も知られ
ている。
【0004】ところで、この種の階調法によれば、再現
すべき画像データの階調度に1対1に対応した階調を有
する画像濃度を原理的には再現し得るはずであるが、実
際には感光体の感光特性、トナーの特性などが絡み合っ
て、再現すべき原稿濃度と再現された画像濃度(以下、
画像再現濃度という。)とは正確には比例せず、本来得
られるべき比例特性からずれた特性を示す。上記比例特
性からずれた特性は一般にγ特性と呼ばれ、特に中間調
原稿に対する再現画像の忠実度を低下させる大きな要因
となっている。
【0005】従って、再現画像の忠実度を向上させるた
めに、従来より、読み取った原稿濃度を所定のγ補正用
変換テーブルを用いて変換し、変換した原稿濃度にもと
づいてデジタル画像を形成することにより、原稿濃度と
画像濃度との関係が上記比例特性を満足するようにす
る、いわゆるγ補正が行われている。このように、通常
はγ補正を施すことにより、原稿濃度の高低に応じて画
像を忠実に再現することができる。
【0006】ところで一方、画像濃度に影響を与える他
の要因として感光体およびトナーの特性から、温度・湿
度等の外部環境の変化によって、現像の際に感光体のト
ナー付着量が変化するという現象がある。一般的には、
高温高湿の環境ではトナーの付着量が増え、低濃度部か
ら中間濃度部までのγ特性の傾きが大きくなり再現画像
が濃くなり、また、低温低湿の環境ではトナーの付着量
が減り、低濃度部から中間濃度部までのγ特性の傾きが
小さくなり再現画像が薄くなることが知られている。
【0007】このように環境の変化によって再現画像の
濃度が変化するといった問題があり、この問題を解決し
て画像濃度を安定させるために、一般の電子写真式の複
写機やプリンタにおいては、最大画像濃度を一定に制御
する濃度コントロールが行われている。上記濃度コント
ロールとして一般的に採用されている方法について、図
6に図示した、感光体ドラム41と現像機ローラ45r
とを含む画像形成部の模式図を参照して説明する。
【0008】図6において、感光体ドラム41には、放
電電位VCの帯電チャージャ43が対向して設置され
る。帯電チャージャ43のグリッドにはグリッド電位発
生ユニット243により負のグリッド電位VGが印加さ
れている。グリッド電位VGと、帯電直後であってレー
ザ露光前の感光体ドラム41の表面電位VOとの関係は
ほぼVO=VGと見なせるので、感光体ドラム41表面の
電位VOはグリッド電位VGにより制御できる。なお、帯
電直後であってレーザ露光前の感光体ドラム41の表面
電位VOは、表面電位計であるVOセンサ44により検知
される。なお、レーザ露光後であってもその露光量が最
小であるとき(後述の実施例においては、レーザダイオ
ード露光量レベル(以下、レーザ露光量レベルEXLと
いう。)が0であるとき)の感光体ドラム41の表面電
位も上記表面電位V0となる。
【0009】まず、レーザ露光前において、帯電チャー
ジャ43によって感光体ドラム41には負の表面電位V
Oが、また、現像バイアス発生ユニット244により現
像機45rのローラには低電位の負のバイアス電圧V
B(|VB|<|VO|)が与えられる。すなわち、現像
スリーブ表面電位はVBである。レーザ露光によって感
光体ドラム41上の照射位置の電位が低下して表面電位
Oから、静電潜像の減衰電位、すなわちレーザ露光後
の表面電位VIへ遷移する。なお、以下において、最大
露光量のときの表面電位VIをVImという。
【0010】上記減衰電位VIが現像バイアス電位VB
りも低電位になると、現像機45rのスリーブ表面に運
ばれてきた負電荷を有するトナーが感光体ドラム41上
に付着する。ここで、表面電位VOと現像バイアス電位
Bの差は大きすぎても小さすぎてもよくなく、また、
トナー付着量は、現像電圧△V=|VB−VI|が大きい
ほど多い。一方、減衰電位VIは、同じ露光量であって
も表面電位VOが変化するにつれて変化する。そこで、
例えば、表面電位VOと現像バイアス電位VBの差を一定
にしつつ、表面電位VOおよび現像バイアス電位VBを変
化すれば、現像バイアス電位VBと表面電位VIとの差が
変化するので、トナー付着量を変えることができ、濃度
を制御することができる。この種の濃度コントロール
は、表面電位VOと現像バイアス電位VBをマニュアル的
または自動的に変化させることによって最大濃度を一定
にするという形で行われている。
【0011】自動濃度コントロールでは、まず感光体ド
ラム41の表面に濃度コントロールの基準となる基準ト
ナー像を形成し、感光体ドラム41近傍に設けられたA
IDCセンサ210によって、基準トナー像からの反射
光量を検出して基準トナー像の画像再現濃度を測定す
る。このAIDCセンサ210によって検出された検出
値はプリンタ制御部201に入力され、上記AIDCセ
ンサ210からの検出値と所定の数値との比較結果に応
じて、プリンタ制御部201はVG発生ユニット243
およびVB発生ユニット244を駆動する。このとき、
画像の背景部のかぶりや2成分現像剤におけるキャリア
の感光体への付着を防止するため、従来では表面電位V
0と現像バイアス電位VBの差を一定に保ちつつ濃度コン
トロールを行っていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
に、再現画像の濃度を一定とさせるために、表面電位V
0と現像バイアス電位VBの差を一定に保ちつつ感光体ド
ラム表面電位VOおよび現像バイアスVBを変化させて濃
度コントロールを行うと、上記γ特性は大きく影響を受
けてしまうという問題があった。すなわち、使用環境に
応じて表面電位V0および現像バイアス電位VBを変化さ
せて濃度コントロールを行った場合にγ特性自体が大き
く変化するために、原稿に対して常に一定の階調再現性
を持った再現画像を得ることができないという問題があ
った。
【0013】また、デジタル画像形成装置、特にフルカ
ラー画像形成装置においては、再現されるべき画像の輪
郭が強調されてプリントされる、いわゆる疑似りんかく
の除去、並びにかぶりの除去は重大な課題であり、以
下、疑似りんかくおよびかぶりの発生について述べる。
【0014】図8は、上述のように、感光体ドラム41
上の表面電位V0と現像バイアス電位VBとの差が一定に
なるように濃度コントロールする従来のデジタルカラー
複写機における、光量−濃度特性、画像再現特性、γ補
正特性および画像読取特性を含むセンシトメトリーを示
すグラフである。なお、上記図8および以下において参
照する図10および図13において、画像再現濃度ID
は、原稿濃度ODが0であっても用紙の下地の濃度ID
uが測定されている。また、図8の光量−濃度特性にお
ける特性DC2はグリッド電位VG=570Vと現像バ
イアス電位VB=345Vのときの特性であり、また、
特性DC6はグリッド電位VG=700Vと現像バイア
ス電位VB=450Vのときの特性であり、さらに、特
性DC10はグリッド電位VG=900Vと現像バイア
ス電位VB=620Vのときの特性である。ここで、γ
補正特性T2、T6およびT10をそれぞれ、図8の第
1象限に図示した目標の画像再現特性を得ることができ
るように、上記光量−濃度特性DC2、DC6およびD
C10に基づいて公知の通り予め作成することができ
る。
【0015】ところで、上記の疑似りんかくの発生原因
は詳細後述するようにγ補正特性にあり、また、このか
ぶりの発生原因としては感光体ドラム41の感光特性の
劣化による未露光時の表面電位V0の低下(以下、感光
体の表面電位V0の低下という。)、および現像剤の劣
化が考えられる。前者のかぶり対策としてはグリッド電
位VGを上昇させ、表面電位V0を初期の値とほぼ同一に
する方法がある。しかしながら、後者の原因により生じ
たかぶりを除去するためには、グリッド電位VGを上昇
させても、かぶりの除去効果は少ないことが知られてお
り、対策としては、現像剤を交換することによってかぶ
りを除去することができる。
【0016】図9は図8のγ補正特性T6の低濃度部を
拡大したグラフである。図9から明らかなように、従来
例において作成したγ補正特性T6は、レーザ露光量が
0から画像再現開始光量aまで比較的大きな傾きで急激
に立ち上がり、上記画像再現開始光量a以降は比較的小
さな傾きでゆるやかに変化した特性を有する。ここで、
画像再現開始光量とはレーザ露光量を0から大きい方向
に変化したときに始めて画像が再現されるときのレーザ
露光量である。しかしながら、この従来例のγ補正特性
T6においては、感光体の表面電位V0の変化、現像バ
イアス電位VBの変化、または感光体の感度特性の変化
などによって、上記画像再現開始光量aが変化し、これ
によって、画像再現特性が大きく変化するという問題が
あった。
【0017】特に表面電位V0が低下し画像再現開始光
量aが小さくなったときに、図10の300に示すよう
にハイライト部が元の原稿の濃度よりも濃く再現され、
特にフルカラー画像ではにごりとなってかぶりが生じ
る。また、図9に示すように、γ補正特性T6のハイラ
イト部における特性の傾きの大きい立ち上がり部分にお
いて各隣接するレーザ露光量の差が大きく階調数が少な
いので、上述の疑似りんかくが生じるという問題があっ
た。
【0018】本願の請求項1に係る発明の目的は、低濃
度部において生じる疑似りんかくとかぶりを防止するこ
とができ、原稿に対して常に一定の階調再現性を持った
再現画像を、従来例に比較して良好な階調特性で得るこ
とのできるデジタル画像形成装置を提供することにあ
る。
【0019】本願の請求項2に係る発明の目的は、プロ
セス変動による疑似りんかくの発生を防止するととも
に、下地のかぶりの許容幅を大きくしたデジタル画像形
成装置を提供することである。
【0020】本願の請求項3に係る発明の目的は、請求
項2に係る発明の目的に加えて、AIDCの動作中にお
ける低濃度再現の安定性を確保することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本願の請求項1に係る本
発明は、再現される画像において所定の階調特性が得ら
れるように予め決められた階調補正データを用いて入力
された画像情報に対して階調補正を行う階調補正手段
と、上記階調補正手段から出力される画像情報に応じた
光量で上記感光体に光を照射する露光手段とを備えた反
転現像系電子写真式のデジタル画像形成装置において、
上記階調補正手段は、上記露光手段の光量が、上記露光
手段の光量を0から大きい方向に変化したときに始めて
画像が再現されるときの画像再現開始光量から0に向か
うときに、各画像情報に対する上記露光手段の光量のデ
ータである上記階調補正データの特性の傾きを、上記画
像再現開始光量のときの上記階調補正データの特性の傾
きから順次大きくなるように予め設定した階調補正デー
タを用いて階調補正を行うことを特徴とする。
【0022】また、本願の請求項2に係る発明は、再現
される画像において所定の階調特性が得られるように予
め決められた階調補正データを用いて入力された画像情
報に対して階調補正を行う階調補正手段と、上記階調補
正手段から出力される画像情報に応じた光量で上記感光
体に光を照射する露光手段とを備えた反転現像系電子写
真式のデジタル画像形成装置において、上記階調補正手
段は、上記露光手段の光量が上記露光手段の光量を0か
ら大きい方向に変化したときに始めて画像が再現される
ときの画像再現開始光量から0に向かうときに、途中に
設定されたしきい値レベルまでは、各画像情報に対する
上記露光手段の光量のデータである上記階調補正データ
の特性の傾きが上記画像再現開始光量における上記階調
補正データの特性の傾きから順次大きくなり、上記しき
い値レベルから0の間では上記露光手段の光量が一気に
0に近付くように予め設定した階調補正データを用いて
階調補正を行うことを特徴とする。
【0023】さらに、本願の請求項3に係る発明は、請
求項2に係る発明において、AIDCにより定められた
グリッド電位とバイアス電位の複数の組に対してそれぞ
れγ補正テーブルを備え、上記画像再現開始光量と上記
しきい値との間における上記階調補正データの特性を再
現開始光量の変化分だけシフトさせた特性を有するγ補
正テーブルを選択することを特徴とする。
【0024】
【作用】本願の請求項1に係る発明では、階調補正手段
は、露光手段の光量を0から大きい方向に変化させたと
きに始めて画像が再現されるときの画像再現開始光量か
ら0に向かうときに、各画像情報に対する上記露光手段
の光量のデータである上記階調補正データの特性の傾き
を、上記画像再現開始光量のときの上記階調補正データ
の特性の傾きから順次大きくなるように予め設定した階
調補正データに基づいて階調補正を行う。したがって、
上記画像再現開始光量以下の低濃度部において、上記階
調補正データの特性の傾きは、上記画像再現開始光量の
ときの上記階調補正データの特性の傾きから順次大きく
なる。これにより、低濃度部において生じる疑似りんか
くとかぶりが防止され、原稿に対して常に一定の階調再
現性を持った再現画像を得る。
【0025】本願の請求項2に係る発明では、階調補正
手段は、上記画像再現開始光量以下の出力信号レベルに
ついて上記画像再現開始光量から上記しきい値レベルま
では、各画像情報に対する上記露光手段の光量のデータ
である上記階調補正データの特性の傾きが上記画像再現
開始光量における上記階調補正データの特性の傾きから
順次大きくなり、上記しきい値レベルから0の間では上
記露光手段の光量が一気に0に近付くように予め設定し
た階調補正データに基づいて階調補正を行う。したがっ
て、上記画像再現開始光量以下の低濃度部において、上
記階調補正データの特性の傾きは、しきい値レベルまで
は上記画像再現開始光量のときの上記階調補正データの
特性の傾きから順次大きくなり、上記しきい値以降は上
記露光手段の光量が一気に0に近付く。これにより、電
子写真プロセスの変動による、下地のかぶりの許容幅が
大きくなり、電子写真プロセス変動による疑似りんかく
の発生も抑えられる。
【0026】本願の請求項3に係る発明では、上記画像
再現開始光量と上記しきい値との間における上記階調補
正データの特性を再現開始光量の変化分だけシフトさせ
た特性を有するγ補正テーブルに基づいて、階調補正を
行なう。
【0027】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本発明に係るデ
ジタル画像形成装置の実施例を説明する。
【0028】実施例1 実施例1のデジタル画像形成装置は、強度変調方式でプ
リントを行う反転現像系電子写真プロセスを有する図1
に示すような構成を有するデジタルカラー複写機におい
て、AIDCセンサ210で測定された基準トナー像の
トナー付着量に基づいて、帯電チャージャ43のグリッ
ド電位VGと現像機45aないし45dの現像バイアス
電位VBを変化させて画像再現濃度の調整を行う際に、
感光体の表面電位V0の低下時に生じる疑似りんかくと
かぶりを除去するために、画像再現開始光量a以下のレ
ーザ露光量において、従来例のように常に大きな傾きを
有するγ補正特性ではなく、図11に示すように、レー
ザ露光量レベルEXLが画像再現開始光量aから0に向
かうときにγ補正特性の傾きを画像再現開始光量aのと
きのγ補正特性の傾きから順次大きくなるように、γ補
正特性を設定するようにしたものである。
【0029】実施例1のデジタル画像形成装置を次の順
序で説明する。 (a)デジタルカラー複写機の構成 (b)画像信号処理 (c)反転現像系電子写真プロセスにおける自動濃度制
御と階調補正 (d)プリンタ制御のフロー
【0030】(a)デジタルカラー複写機の構成 図1は、本発明の実施例に係るデジタルカラー複写機の
全体構成を示す断面図である。このデジタルカラー複写
機は、原稿画像を読み取るイメージリーダ部100と、
イメージリーダ部100で読み取った画像を再現する複
写部200とに大きく分けられる。
【0031】イメージリーダ部100において、スキャ
ナ10は、原稿を照射する露光ランプ12と、原稿から
の反射光を集光するロッドレンズアレー13、および集
光された光を電気信号に変換する密着型のCCDカラー
イメージセンサ14を備えている。スキャナ10は、原
稿読取時にはモータ11により駆動されて、矢印の方向
(副走査方向)に移動し、プラテン15上に載置された
原稿を走査する。露光ランプ12で照射された原稿面の
画像は、イメージセンサ14で光電変換される。イメー
ジセンサ14により得られたR,G,Bの3色の多値電気
信号は、読取信号処理部20により、イエロー(Y)、
マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のいず
れかの8ビットの階調データに変換され、同期用バッフ
ァメモリ30に記憶される。
【0032】次いで、複写部200において、プリント
ヘッド部31は、入力される階調データに対して感光体
の階調特性に応じた階調補正(γ補正)を行った後、補
正後の画像データをD/A変換してレーザダイオード駆
動信号を生成して、この駆動信号により半導体レーザを
発光させる(図5参照)。
【0033】階調データに対応してプリントヘッド部3
1から発生されるレーザビームは、反射鏡37を介し
て、回転駆動される感光体ドラム41を露光する。感光
体ドラム41は、1複写ごとに露光を受ける前にイレー
サランプ42で照射され、帯電チャージャ43により一
様に帯電されている。この状態で露光を受けると、感光
体ドラム41上に原稿の静電潜像が形成される。シア
ン、マゼンタ、イエロー、ブラックのトナー現像機45
a〜45dのうちいずれか一つだけが選択され、感光体ド
ラム41上の静電潜像を現像する。現像されたトナー像
は、転写チャージャ46により転写ドラム51上に巻き
つけられた複写紙に転写される。また、感光体上の所定
領域に所定光量で露光をうけて現像された基準トナー像
のトナー付着量は、AIDCセンサ210により光学的
に検知される。すなわち、基準トナー像に斜めから光が
入射され、基準トナー像からの反射光が検出される。上
記トナー付着量はトナー像からの反射光強度から測定さ
れる。
【0034】上記印字過程は、イエロー(Y)、マゼン
タ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の4色に
ついて繰り返して行われる。このとき、感光体ドラム4
1と転写ドラム51の動作に同期して、スキャナ10
は、スキャン動作を繰り返す。その後、複写紙は分離爪
47を作動させることによって転写ドラム51から分離
され、定着装置48を通って定着され、排紙トレー49
に排紙される。なお、複写紙は用紙カセット50より給
紙され、転写ドラム51上のチャッキング機構52によ
りその先端がチャッキングされ、転写時に位置ずれが生
じないようにしている。
【0035】図2は図1のデジタルカラー複写機のイメ
ージリーダ部100の制御系のブロック図であり、図3
は図1のデジタルカラー複写機の複写部200の制御系
のブロック図である。
【0036】図2に示すように、イメージリーダ部10
0はイメージリーダ制御部101により制御される。イ
メージリーダ制御部101は、プラテン15上の原稿の
位置を示す位置検出スイッチ102からの位置信号によ
って、ドライブ入出力装置(以下、ドライブI/Oとい
う。)103を介して露光ランプ12を制御し、また、
ドライブI/O103およびパラレル入出力インターフ
ェース装置(以下、パラレルI/Oという。)104を
介してスキャンモータドライバ105を制御する。スキ
ャンモータ11はスキャンモータドライバ105により
駆動される。一方、イメージリーダ制御部101は、画
像制御部106とバスを介して接続されている。画像制
御部106はCCDカラーイメージセンサ14および画
像信号処理部20のそれぞれとバスを介して互いに接続
されている。イメージセンサ14からの画像信号は、画
像信号処理部20に入力されて処理される。
【0037】図3に示すように、複写部200には、複
写動作一般の制御を行うプリンタ制御部201が備えら
れる。CPUを備えるプリンタ制御部201には、制御
用のプログラムが格納された制御ROM202と、γ補
正データを含むγ補正テーブルなどの各種データが格納
されたデータROM203とが接続される。プリンタ制
御部201は、これらROM202,203のデータに
よってプリント動作の制御を行う。
【0038】プリンタ制御部201は、感光体ドラム4
1の表面電位VOを検知するVOセンサ44、感光体ドラ
ム41の表面に付着する基準トナー像のトナー付着量を
光学的に検出するAIDCセンサ210、現像機45a
〜45d内におけるトナー濃度を検出するATDCセン
サ211、温度センサ212および湿度センサ213の
各種センサからのアナログ信号が入力される。なお、A
IDCセンサ210は、図6に示すように配置される。
【0039】さらに、プリンタ制御部201には、かぶ
り除去のレベルを設定するための2ビットのかぶり入力
スイッチ214と、各色のカラーバランスレベルを設定
するための各4ビットのカラーバランススイッチ216
と、感光体特性のロット依存性を表す3ビットの感光体
ロットスイッチ218が、それぞれI/O215,21
7,219を介して接続される。4ステップのかぶり入
力値は、本実施例ではDIPスイッチによりサービスマ
ンまたはユーザーが設定するが、操作パネル221から
パラレルI/O222を介して入力してもよい。また、
操作パネル221でのキー入力によって、パラレルI/
O222を介して、プリンタ制御部201に各種データ
が入力される。
【0040】プリンタ制御部201は、各センサ44、
210〜213、操作パネル221、各スイッチ21
4、216、218、およびデータROM203からの
データによって、制御ROM202の内容に従って、複
写制御部231と表示パネル232とを制御し、さら
に、AIDCセンサ210による自動、若しくは、操作
パネル221への入力による手動の濃度コントロールを
行うため、パラレルI/O241およびドライブI/O
242を介して帯電チャージャ43のグリッド電位VG
を発生するVG発生用高圧ユニット243および現像機
45a〜45dの現像バイアス電位VBを発生するVB発生
ユニット244を制御する。プリンタ制御部201はま
た、イメージリーダ部100の画像信号処理部20と画
像データバスで接続されており、画像データバスを介し
て受信される画像濃度信号に基づいて、γ補正テーブル
の格納されているデータROM203の内容を参照して
ドライブI/O261およびパラレルI/O262を介
して半導体レーザドライバ263を制御している。半導
体レーザ264は半導体レーザドライバ263によっ
て、その発光が駆動される。階調表現は、半導体レーザ
264の発光強度の変調により行われる。
【0041】(b)画像信号処理 図4は、CCDカラーイメージセンサ14から画像信号
処理部20を介してプリンタ制御部201に至る画像信
号の処理の流れを説明するための図である。これを参照
して、CCDカラーイメージセンサ14からの出力信号
を処理して階調データを出力する読取信号処理について
説明する。
【0042】図4に示すように、画像信号処理部20に
おいては、CCDカラーイメージセンサ14によって光
電変換された画像信号は、A/D変換器21でR,G,
Bの多値デジタル画像データに変換される。この変換さ
れた画像データはそれぞれ、シェーディング補正回路2
2でシェーディング補正される。このシェーディング補
正された画像データは原稿の反射光データであるため、
log変換回路23によってlog変換を行って実際の
画像の濃度データに変換される。さらに、アンダーカラ
ー除去・墨加刷回路24で、余計な黒色の発色を取り除
くとともに、真の黒色データKをR,G,Bデータより
生成する。そして、マスキング処理回路25にて、R,
G,Bの3色のデータがY,M,Cの3色のデータに変
換される。こうして変換されたY,M,Cデータにそれ
ぞれ所定の係数を乗じる濃度補正処理を濃度補正回路2
6にて行い、空間周波数補正処理を空間周波数補正回路
27において行った後、プリンタ制御部201に出力す
る。
【0043】図5はプリンタ制御部201における画像
データ処理のブロック図である。画像信号処理部20か
らの8ビットの画像データは、インターフェース部25
1を介して、ファーストイン・ファーストアウトメモリ
(以下、FIFOメモリという。)252に入力され
る。このFIFOメモリ252は、主走査方向の所定の
行数分の画像の階調データを記憶することができるライ
ンバッファメモリであり、イメージリーダ部100と複
写部200との動作クロック周波数の相違を吸収するた
めに設けられる。FIFOメモリ252のデータは、γ
補正部253に入力される。詳細後述するように、デー
タROM203のγ補正テーブルのγ補正データがプリ
ンタ制御部201内のレーザ露光制御部220からγ補
正部253に送られ、γ補正部253は、入力データ
(ID)を補正して出力レベルをD/A変換部254に
送る。
【0044】D/A変換部254は、入力されたデジタ
ルデータをアナログ電圧に変換した後、変換後のアナロ
グ電圧を増幅器255、可変減衰器266、ドライブI
/O261および半導体レーザドライバ263を介し
て、半導体レーザダイオードLDを有する半導体レーザ
264に出力し、これによって、半導体レーザ264を
上記デジタルデータに対応した強度で発光させる。ここ
で、可変減衰器266の減衰量は、レーザ露光制御部2
20から入力されるゲイン切換信号に応じて8段階で変
化され、これによって、半導体レーザ264が発光する
レーザ光の電力が8段階で変化される。
【0045】さらに、クロック発生器270a,270
bは互いに異なるクロック周波数を有する各クロック信
号を発生し、それぞれスイッチSWのa側、b側および
パラレルI/O262を介して半導体レーザドライバ2
63に出力する。なお、スイッチSWは、レーザ露光制
御部220から出力されるクロック切換信号によって切
り換えられ、これによって、上記各クロック信号が選択
的に半導体レーザドライバ263に入力される。
【0046】(c)反転現像系電子写真プロセスにおけ
る自動濃度制御と階調補正
【0047】図11に実施例1の改善されたγ補正特性
T6’を示す。図11から明らかなように、実施例1で
は、画像再現開始光量a以下のレーザ露光量において、
従来例のように常に大きな傾きではなく、レーザ露光量
レベルEXLが画像再現開始光量aから0に向かうとき
にγ補正特性の傾きを画像再現開始光量aのときのγ補
正特性の傾きから順次大きくなるように、すなわち画像
再現開始光量a以下においてγ補正特性がなめらかに変
化するように、γ補正特性T6’の低濃度部の特性を設
定している。
【0048】この改善されたγ補正特性T6’を用いて
γ補正処理を行ったときの画像再現特性を図13に示
す。図13において301で示すように、低濃度部にお
いて表面電位V0の変化に対して階調変化が小さく抑え
られるので、疑似りんかくを完全に防止することができ
るとともに、かぶりを防止することができる。
【0049】なお、図11に図示したγ補正特性T6’
の代わりに、図12に示すように、γ補正特性T6’の
いくつかの変曲点で折り曲がるように折れ線近似した、
γ補正特性の折れ線特性T6’’をγ補正特性として用
いてもよい。この場合、γ補正特性の折れ線の折れ曲が
り点におけるγ補正データのみをデータROM203に
格納し、各折れ曲がり点間の画像読取データRDに対し
ては、各折れ曲がり点を結ぶ直線で近似的にレーザ露光
量レベルEXLを求めてγ補正処理を行う。従って、デ
ータROM203に格納するγ補正データを大幅に軽減
できるという利点がある。
【0050】図7は、本実施例において、感光体ドラム
41上に形成される基準画像の各濃度レベル、すなわ
ち、AIDCセンサ210によって検出される各濃度検
出レベルLBAにおけるグリッド電位VG、未露光時の
表面電位V0、現像バイアス電位VBおよび最大光量で露
光したときの表面電位VImの変化を示す図式的なグラ
フである。図7において、VG,V0,VB,VImの添字
の最後に、AIDCセンサ210によって検出される濃
度検出レベルLBAの添字を付している。また、最大光
量で1ドットを照射したときの各電位の変化を示す。
【0051】表1は、本実施例において設定される
(VB,VG)の組のデータの例を示す。なお、本実施例に
おいて、現像バイアス電位VBとグリッド電位VGは負で
あるが、表1では簡単のため絶対値で示される。
【0052】
【表1】
【0053】表1において、「検出されたトナー付着
量」は、上記基準トナー像の作像条件のもとで作像され
た基準トナー像についてAIDCセンサ210によって
測定されたトナー付着量であり、「現像効率」はこのト
ナー付着量を現像電圧で割った除算値で定義される。ま
た、目標のトナー付着量を得るために必要な現像電圧Δ
Vd(以下、設定現像電圧という。)は、目標のトナー
付着量を現像効率で割った除算値で定義される。本実施
例においては、目標のトナー付着量は1mg/cm2
あり、表1において、このときの設定現像電圧ΔVdを
示している。
【0054】表1に示すように、AIDCセンサ210
の検出値は、その大きさを基に最左欄に示す0〜11の
濃度検出レベルLBAに対応させられ、各濃度検出レベ
ルLBAに対応して、グリッド電位VGを500Vから
1000Vまで変化させ、また現像バイアス電位VB
280Vから710Vまで変化させるとともに、各濃度
検出レベルLBAに対応してそれぞれ、上述のように低
濃度部のγ特性に対して改善されたγ補正テーブルT
0’ないしT11’を用いてγ補正処理を行う。すなわ
ち、本実施例においては、濃度検出レベルLBAが0か
ら11までに対応して合計12個の改善されたγ補正テ
ーブルT0’ないしT11が予めデータROM203に
格納される。
【0055】以下、本実施例のデジタルカラー複写機に
ついて本発明に係る濃度コントロール動作について説明
する。
【0056】本実施例の反転現像系電子写真プロセスに
おいては、従来例と同様に、画像再現濃度はグリッド電
位VGと現像バイアス電位VBにより自動的に制御され
る。
【0057】一方、所定の条件下での画像へのトナー付
着量はAIDCセンサ210により検出される。すなわ
ち、本実施例においては、グリッド電位VG=600
V、現像バイアス電位VB=400V、レーザ露光量レ
ベルEXL=120の条件(以下、基準トナー像の作像
条件という。このとき、レーザ露光後の表面電位VI
300Vであり、現像電圧ΔV=│VB−VI│=100
Vである。)のもとで、感光体ドラム41の濃度制御の
基準となる基準トナー像を形成し、感光体ドラム41近
傍に設けられたAIDCセンサ210によって、基準ト
ナー像の正反射光と散乱反射光とを検出し、それぞれの
検出信号はプリンタ制御部201に入力され、ここで両
検出信号の差からトナー付着量が求められ、このトナー
付着量から上記基準トナー像の濃度が測定される。
【0058】そこで、この検出値に対応して、感光体ド
ラム41の表面電位VO、すなわちグリッド電位VGと現
像バイアス電位VBを変化させれば最大濃度レベルでの
トナー付着量を一定に保持することができる。また、本
実施例においては、レーザ露光量レベルEXLが画像再
現開始光量aから0に向かうときにγ補正特性の傾きを
画像再現開始光量aのときのγ補正特性の傾きから順次
大きくなるように、γ補正特性T6’の低濃度部の特性
を設定しているので、上述のように、従来例において生
じた疑似りんかくとかぶりを防止することができる。
【0059】(d)プリント制御のフロー 以下では、プリンタ制御部201におけるプリント動作
制御のフローについて、プリンタ制御部201の制御フ
ローを示す図14を参照して説明する。
【0060】まず、ステップS1においてプリンタ制御
部201内の初期設定を行った後、ステップS2におい
て操作パネル221の入力処理を行う。次いで、ステッ
プS3において操作パネル221のプリントスイッチ
(図示せず。)がオンされたか否かが判断される。プリ
ントスイッチがオンされていないときは(ステップS3
においてNO)ステップS2に戻り、プリントスイッチ
がオンされるまで待機状態となる。
【0061】一方、プリントスイッチがオンされたとき
(ステップS3においてYES)、ステップS4におい
て、AIDC処理が実行される。このAIDC処理にお
いては、グリッド電位VGと現像バイアス電位VBをそれ
ぞれ所定の標準値に設定した後、感光体ドラム41上に
所定の検出画像パターンを作像して、その画像パターン
のトナー付着量を画像再現濃度を、AIDCセンサ21
0によって測定し、プリンタ制御部201内のRAMに
取り込む。
【0062】次いで、ステップS5においてγ補正テー
ブル選定処理が行われ、上記AIDC測定処理において
測定されたトナー付着量に対応する濃度検出レベルLB
Aに基づいて、表1からグリッド電位VGと現像バイア
ス電位VBとγ補正テーブル(T0からT11までの1
つ)を選択する。さらに、ステップS6において、上記
選択されたグリッド電位VGと現像バイアス電位VBとγ
補正テーブルに基づいて公知の複写動作が行われる。
【0063】次いで、ステップS7において複写動作が
終了したか否かが判断され、終了しているときは(ステ
ップS7においてYES)ステップS2に戻り、一方、
終了していないときは(ステップS7においてNO)ス
テップS5に戻る。
【0064】実施例2 実施例2のデジタル画像形成装置は、強度変調方式でプ
リントを行う反転現像系電子写真プロセスを有する図1
に示すようなデジタルカラー複写機において、AIDC
センサ210で測定された基準トナー像のトナー付着量
に基づいて、帯電チャージャ43のグリッド電位VG
現像機45aないし45dの現像バイアス電位VBを変
化させて画像再現濃度の調整を行う際に、感光体の表面
電位V0の低下等のプロセス変化の際に生じる疑似りん
かくとかぶりを除去するために、画像再現開始光量a以
下のレーザ露光量において、従来例のように常に大きな
傾きを有するγ補正特性ではなく、図18および図20
に示すように、レーザ露光量レベルEXLが画像再現開
始光量a以下の低濃度域において、この画像再現開始光
量aから0に向かう途中に設定されたしきい値レベルt
hまでは、各画像情報に対するγ補正特性の傾きが上記
画像再現開始光量における上記γ補正特性の傾きから順
次大きくなり、上記しきい値レベルthから0の間の領
域にて、経路L1,L2もしくはL3を通って一気に0
に近付くように、γ補正特性を設定したものである。
【0065】実施例2においても、実施例1において説
明した (a)デジタルカラー複写機の構成 (b)画像信号処理 (c)反転現像系電子写真プロセスにおける自動濃度制
御と階調補正 (d)プリンタ制御のフロー のうち、上記(a),(b)および(d)の内容は実施
例1と同じであから、以下では、実施例2における上記
(c)について説明する。
【0066】既に説明した実施例1では、図11に示す
ように、レーザ露光量レベルEXLが画像再現開始光量
aから0に向かうときにγ補正特性の傾きを画像再現開
始光量aのときのγ補正特性の傾きから順次大きくなる
ように、γ補正特性を設定することにより、疑似りんか
くの発生を防止するようにしたが、本願の発明者らは、
さらに、以下の点に注目し、より効果的に疑似りんかく
の発生を防止することができることを見い出した。
【0067】すなわち、読取レベルの1レベルあたりの
光量の変化量が大きすぎて潜像電位差が大きくなると、
画像再現開始光量以下であっも、疑似りんかくが発生す
る。この原因としては、次に述べるエッジ効果によるも
のと、光量変調時の立上り特性によるものとがある。
【0068】エッジ効果によるもの 電子写真の現像プロセスにおいて画像のりんかく領域に
トナーが集積するエッジ効果はよく知られている。すな
わち、反転現像系のデジタル画像形成装置では、かぶり
マージンを多くとるために、図15および図16に、一
つの現像バイアス電位VBに対する感光体ドラム41の
露光後の異なる2つの表面電位VIについて、感光体ド
ラム41の表面上の表面電荷、それに対向する現像機4
5rのスリーブの表面上の電荷、画像のりんかく領域で
の上記感光体ドラム41の表面と現像機45rのスリー
ブの表面との間の電気力線および現像機45rのスリー
ブの表面上から感光体ドラム41の表面上へのトナーの
転写状態を示すように、画像のりんかくを構成するエッ
ジ領域にトナーが集積する、いわゆるエッジ効果が大き
くなる。また、デジタル露光系では、潜像がシャープで
あるために、エッジ効果が発生しやすい。このエッジ効
果は、図16に示すように、露光後電位VIがバイアス
電位VBを越えないうちから生じる。すなわち、画像再
現開始光量以下でも、エッジ効果による疑似りんかくが
発生する可能性がある。
【0069】ここでまた、感光体ドラム41の感光体の
光減衰カーブは、図19に黒丸印で示すように、指数関
数的に変化し、光量レベルが小さいときの光量1レベル
あたりの電位差が大きい。したがって、画像再現開始光
量以下であっても、読取レベル1に対する光量変化量を
大きく取ることはできない。一方で、読取レベル0で
は、光量レベルを0にするようなカーブでなければかぶ
りを抑えることはできない。
【0070】立上り特性によるもの 半導体レーザダイオード264の光量は、半導体ダイオ
ードレーザ264に流す電流で制御するものであるの
で、図17に示すように、半導体ダイオードレーザ26
4の半導体レーザドライバ263の立上り特性により、
急激な電流レベルの変化には、オーバシュートを生じ
る。このため、半導体レーザダイオード264の光量も
その出力の立上り時に大きくなり、上記図17の中段に
示されるように、これが画像のりんかく領域での感光体
ドラム41の表面電位に反映される。上記オーバシュー
トは、半導体レーザダイオード264の電流レベルの変
化量が大きくなるほど大きくなる。
【0071】以上の考察に基づき、実施例2では、図1
8において黒丸印で示す実施例1のγ補正テーブルに代
えて、かぶりマージン以下の画像が再現しない光量レベ
ルにおいて、図18において白丸印で示すように、再現
開始光量aから0に向かう途中に設定したしきい値レベ
ルthに達するまでは、光量レベルを徐々に変化させ、
このレベル以下では星印H1,H2を結ぶ経路L1,星
印H1,0を結ぶ経路L3,あるいは星印H3,0を結
ぶ経路L2に沿って一気に0に近付くγ補正テーブルを
用いて、画像再現を行う。イメージリーダ部100の読
取りばらつきが小さいときには、光量レベルは、上記経
路L2を経由して0に近付けられる。また、かぶりマー
ジンが小さいときは、光量レベルは、上記経路L1を経
由して0に近付けられる。
【0072】このときの、静電潜像電位カーブは、図1
9において黒丸印で示す実施例1の静電潜像電位カーブ
に対して、図19において白丸印で示すようになる。こ
の静電潜像カーブの特徴は、読取レベル1から2では、
光量が大きく変化し、それ以後aまでが緩やかに変化す
る点にある。すなわち、レベル1から2間の電位ギャッ
プは大きいが、現像バイアス電位VBに対して、電位的
に異なっているので、上記した立上りやエッジ効果によ
り疑似りんかくが発生するおそれはない。また、レベル
2以降は、電位変動が小さいので問題はない。
【0073】ここでは、読取レベル2から5までを等間
隔に光量変化させているが、感度特性の非線形性から、
電位差的には、現像バイアス電位VBに近付くほど、1
レベル当りの電位差は小さくなっている。上記のよう
に、読取レベル2から5までを等間隔に光量変化させず
に、光量変化幅を徐々に変化させるようにしてもよい。
【0074】上記のように、レベル0か1の光量変動を
小さく抑えているのは、かぶり防止のためで、下地の読
取データが0ないし1の間でばイメージリーダ部100
の読取りがばらついたときも、かぶりのレベルとして、
大きな変化を生じない。そして、レベル0から1の光量
変動幅をどれくらいに取ればよいかは、かぶりマージン
|V0−VB|がどれくらいの余裕があるか、イメージリ
ーダ部100の読取りのばらつきがどのくらいあるかに
より異なるが、かぶりマージンを大きく取り過ぎると、
・再現開始光量aが大きくなるので、光量変化幅を大き
く取らなければならない、・エッジ効果が大きくなる、
ために得策とはいえない。
【0075】したがって、図18の経路L1に示すよう
に、かぶりマージンは、小さくとっておいて、イメージ
リーダ部100の読取ばらつきを考慮したγ補正カーブ
を作成した方が、疑似りんかくの発生の抑制のために
は、よい結果をもたらす。
【0076】なお、低濃度域において、図18において
説明したγ補正特性に代えて、図20に示すように、こ
れらγ補正特性のいくつかの変曲点で折り曲がるように
折れ線近似した、γ補正特性の折れ線特性T6’’をγ
補正特性として用いてもよい。この場合、γ補正特性の
折れ線の折れ曲がり点におけるγ補正データのみをデー
タROM203に格納し、各折れ曲がり点間の画像読取
データRDに対しては、各折れ曲がり点を結ぶ直線で近
似的にレーザ露光量レベルEXLを求めてγ補正処理を
行う。したがって、データROM203に格納するγ補
正データを大幅に軽減できる。
【0077】実施例3 実施例3のデジタル画像形成装置では、実施例2のデジ
タル画像形成装置において、強度変調方式でプリントを
行う反転現像系電子写真プロセスを有する上記実施例2
のデジタルカラー複写機において、AIDCセンサ21
0で測定された基準トナー像のトナー付着量に基づい
て、帯電チャージャ43のグリッド電位VGと現像機4
5aないし45dの現像バイアス電位VBを変化させて
画像再現濃度の調整を行うときに、レーザ露光量レベル
EXLが画像再現開始光量aから0に向かう途中に設定
したしきい値レベルまでの補正カーブを、再現開始光量
aの変化分だけシフトさせた特性を有するγ補正テーブ
ルを用いる。
【0078】実施例3のようにすれば、画像再現開始光
量aから上記しきい値レベルの領域において、再現開始
光量の変化分に応じてγ補正カーブがシフトするので、
AIDC動作中における低濃度再現の安定性が確保され
る。
【0079】以上の実施例において、半導体レーザ26
4を強度変調方式により駆動しているが、本発明はこれ
に限らず、パルス幅変調方式により駆動してもよい。こ
れはパルス幅変調の場合も低濃度では、強度変調方式の
ように露光部の電位が変化するためであるが、階調変化
に対する露光電位の変化は強度変調の場合に特に顕著で
あるため、本発明は、強度変調方式において、特に効果
が大きい。
【0080】
【発明の効果】本願の請求項1に係る発明によれば、所
定の階調補正データを用いて入力された画像情報に対し
て階調補正を行う反転現像系電子写真式のデジタル画像
形成装置において、感光体に対して上記階調補正された
画像情報に応じた光量で露光を行う露光手段の光量が、
上記露光手段の光量を0から大きい方向に変化したとき
に始めて画像が再現されるときの画像再現開始光量から
0に向かうときに、各画像情報に対する上記露光手段の
光量のデータである上記階調補正データの特性の傾き
を、上記画像再現開始光量のときの上記階調補正データ
の特性の傾きから順次大きくなるように予め設定したの
で、低濃度部において生じる疑似りんかくとかぶりを防
止することができ、原稿に対して常に一定の階調再現性
を持った再現画像を従来例に比較し良好な階調特性で得
ることができるという利点がある。
【0081】また、本願の請求項2に係る発明によれ
ば、レーザ露光量レベルEXLが画像再現開始光量以下
の低濃度域についてこの画像再現開始光量から0にむか
う途中に設定されるしきい値レベルまでは、各画像情報
に対するγ補正特性の傾きが画像再現開始光量における
上記γ補正データの特性の傾きから順次大きくなり、し
きい値レベルから0の間の範囲にて一気に0に近付くよ
うに、γ補正特性を設定しているので、感光体ドラムの
表面電位、現像バイアス電位等が変動したときに生じる
疑似りんかくが防止されるとともに、下地かぶりの許容
幅が大きくなる。
【0082】さらに、本願の請求項3に係る発明によれ
ば、画像再現開始光量以下の低濃度域についてこの画像
再現開始光量から0に向かう途中に設定されたしきい値
の領域において、再現開始光量の変化分に応じてγ補正
カーブがシフトするので、AIDC動作中における低濃
度再現の安定性が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る一実施例のデジタルカラー複写
機の全体の構成を示す断面図である。
【図2】 図1のデジタルカラー複写機のイメージリー
ダ部の制御系のブロック図である。
【図3】 図1のデジタルカラー複写機の複写部の制御
系のブロック図である。
【図4】 図2のイメージリーダ部の画像信号処理部の
ブロック図である。
【図5】 図3のプリンタ制御部の画像データ処理系の
ブロック図である。
【図6】 図1の感光体ドラムの回りに配置された装置
を図式的に示す図である。
【図7】 本実施例において現像バイアス電位VBを一
定に保ってグリッド電位VGを変化したときの感光体ド
ラムの電位変化を図式的に示す図である。
【図8】 従来例のデジタルカラー複写機の光量−濃度
特性、画像再現特性、γ補正特性および画像読取特性を
含むセンシトメトリーを示すグラフである。
【図9】 図8のγ補正特性の低濃度部を拡大して示す
グラフである。
【図10】 従来例のデジタルカラー複写機における初
期状態と感光体ドラムの表面電位V0の低下時の画像再
現特性を示すグラフである。
【図11】 実施例1のデジタルカラー複写機のγ補正
特性の低濃度部を拡大して示すグラフである。
【図12】 実施例1の変形例のγ補正特性の低濃度部
を拡大して示すグラフである。
【図13】 実施例1のデジタルカラー複写機における
初期状態と感光体ドラムの表面電位V0の低下時の画像
再現特性を示すグラフである。
【図14】 図3のプリンタ制御部の制御フローを示す
フローチャートである。
【図15】 エッジ効果現象による疑似りんかくの発生
の説明図である。
【図16】 エッジ効果現象による疑似りんかくの発生
の説明図である。
【図17】 半導体レーザ出力の立上り特性による疑似
りんかくの発生の説明図である。
【図18】 実施例2のγ補正特性の低濃度部を拡大し
て示すグラフである。
【図19】 実施例2の潜像電位特性を示すグラフであ
る。
【図20】 実施例2のγ補正特性を折れ線近似したも
ののグラフである。
【符号の説明】
20 画像信号処理部 31 プリントヘッド 41 感光体ドラム 43 帯電チャージャ 45a 現像機 45b 現像機 45c 現像機 45d 現像機 100 イメージリーダ部 200 複写部 201 プリンタ制御部 203 データROM 210 AIDCセンサ 243 VG発生ユニット 244 VB発生ユニット 253 γ補正部 242 ドライブI/O 261 ドライブI/O 241 パラレルI/O 262 パラレルI/O 264 半導体レーザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 孝信 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 内藤 芳一 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 濱道 優 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 木下 健 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭63−153140(JP,A) 特開 昭63−153141(JP,A) 特開 平1−196347(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/40 - 1/409 H04N 1/46 H04N 1/60

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 再現される画像において所定の階調特性
    が得られるように予め決められた階調補正データを用い
    て入力された画像情報に対して階調補正を行う階調補正
    手段と、上記階調補正手段から出力される画像情報に応
    じた光量で上記感光体に光を照射する露光手段とを備え
    た反転現像系電子写真式のデジタル画像形成装置におい
    て、上記階調補正手段は、上記露光手段の光量が、上記
    露光手段の光量を0から大きい方向に変化したときに始
    めて画像が再現されるときの画像再現開始光量から0に
    向かうときに、各画像情報に対する上記露光手段の光量
    のデータである上記階調補正データの特性の傾きを、上
    記画像再現開始光量のときの上記階調補正データの特性
    の傾きから順次大きくなるように予め設定した階調補正
    データを用いて階調補正を行うことを特徴とするデジタ
    ル画像形成装置。
  2. 【請求項2】 再現される画像において所定の階調特性
    が得られるように予め決められた階調補正データを用い
    て入力された画像情報に対して階調補正を行う階調補正
    手段と、上記階調補正手段から出力される画像情報に応
    じた光量で上記感光体に光を照射する露光手段とを備え
    た反転現像系電子写真式のデジタル画像形成装置におい
    て、上記階調補正手段は、上記露光手段の光量が上記露
    光手段の光量を0から大きい方向に変化したときに始め
    て画像が再現されるときの画像再現開始光量から0に向
    かうときに、途中に設定されたしきい値レベルまでは、
    各画像情報に対する上記露光手段の光量のデータである
    上記階調補正データの特性の傾きが上記画像再現開始光
    量における上記階調補正データの特性の傾きから順次大
    きくなり、上記しきい値レベルから0の間では上記露光
    手段の光量が一気に0に近付くように予め設定した階調
    補正データを用いて階調補正を行うことを特徴とするデ
    ジタル画像形成装置。
  3. 【請求項3】 AIDCにより定められたグリッド電位
    とバイアス電位の複数の組に対してそれぞれγ補正テー
    ブルを備え、上記画像再現開始光量と上記しきい値との
    間における上記階調補正データの特性を再現開始光量の
    変化分だけシフトさせた特性を有するγ補正テーブルを
    選択することを特徴とする請求項2記載のデジタル画像
    形成装置。
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