JPH09239298A - Icp用噴霧装置 - Google Patents

Icp用噴霧装置

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JPH09239298A
JPH09239298A JP7538296A JP7538296A JPH09239298A JP H09239298 A JPH09239298 A JP H09239298A JP 7538296 A JP7538296 A JP 7538296A JP 7538296 A JP7538296 A JP 7538296A JP H09239298 A JPH09239298 A JP H09239298A
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JP
Japan
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nozzle
cleaning liquid
spraying device
opening
icp
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JP7538296A
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English (en)
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Hideto Furumi
秀人 古味
Takeshi Goto
武 後藤
Chie Niimura
千江 新村
Yoji Arata
洋治 荒田
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KINOUSUI KENKYUSHO KK
Original Assignee
KINOUSUI KENKYUSHO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICPによる元素分析において、前回の試料
の影響を受けることなく正確な測定を行うことができ、
また、プラズマを点灯したままで洗浄することができる
噴霧装置を提供する。 【解決手段】 試料溶液をキャリアガスによって霧化
し、ICP5に導入する噴霧装置1において、噴霧装置
1の内部に通じる開口部を通して洗浄液を導入し、導入
した洗浄液を噴霧装置1の壁面に付着させるノズル4
1,42をスプレーチャンバー2,ネブライザー3に備
えることによって、前回の測定によって噴霧装置1の壁
面に付着している溶液を洗浄液により洗浄し、前回の試
料の影響を受けることなく正確な測定を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ICP−MS(誘
導結合プラズマ質量分析装置)やICP−AES(誘導
結合プラズマ原子発光分析装置)等の元素分析装置に用
いるICP(誘導結合プラズマ)に霧化試料を導入する
ための噴霧装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、ICP(誘導誘導結合プラズマ)
を用いて発光分光を行う場合には、イオン化されたアル
ゴンガスを強熱して生成されるプラズマ炎中に霧化した
試料溶液をキャリアガスとともに導入し、発光分光の光
源としている。そこで、ICPを用いた元素分析装置で
は、試料溶液を霧化するための噴霧装置を付属装置とし
て備えている。
【0003】図6はICPの構成を説明するための図で
ある。図6において、ICP5はプラズマ炎を生成する
放電管51を備えるとともに、放電管51中に霧化した
試料溶液をキャリアガスとともに導入する噴霧装置1を
備える。噴霧装置1はスプレーチャンバー2とネブライ
ザー3を備え、ネブライザー3中で試料溶液をキャリア
ガスによって霧化させ、スプレーチャンバー2中で粒子
の大きなものを除去し、均一粒子をものをプラズマ中の
導入する。
【0004】ICPによる微量分析を行う場合には噴霧
装置の保守管理が重要であり、試料溶液中の元素が噴霧
装置のネブライザー3やスプレーチャンバー2の壁面に
付着し、次の測定試料中に混入して測定誤差を生じる場
合がある。例えば、高濃度の元素の溶液を導入すると、
ネブライザーの壁面やスプレーチャンバー周辺に溶液の
一部がしばらく残留する。この直後に低濃度の溶液を導
入すると、前回の高濃度の溶液や揮発した元素が混入す
る。この混入した試料溶液をICPで測定すると、低濃
度の溶液の測定値が高い値で測定され、不正確な測定値
となるおそれがある。特に、微量測定を行うICP−M
Sや揮発しやすいアルカリ等の元素の測定を行う場合に
は大きな問題となる。
【0005】従来、このような測定誤差を発生させない
ために、測定元素の濃度の高い試料と低い試料を分けて
測定したり、測定元素の濃度の低い試料から高い試料の
順で測定する等の測定手順を考慮して測定を行ってい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のように、測定元
素の濃度に応じた測定手順を考慮し設定して、残留溶液
による測定誤差を除去を行う方法では、測定手順に制限
が生じたり、測定時間が長時間化するといった問題があ
る。
【0007】また、測定中に誤って測定元素の濃度の高
い溶液が混入した場合には、測定を中断して装置を停止
した後、スプレーチャンバーを取り外して内部を洗浄
し、再度測定をやり直す必要がある。一般に、プラズマ
は一定時間(通常30分以上)連続的に保持しないと安
定な状態とならないため、プラズマの点灯直後に測定を
行うことはできない。したがって、噴霧装置の洗浄のた
めにICPのプラズマを消灯させると、測定に要する時
間が長時間化することにもなる。
【0008】そこで、本発明は従来の問題点を解決し、
ICPによる元素分析において、前回の試料の影響を受
けることなく正確な測定を行うことができ、また、プラ
ズマを点灯したままで洗浄することができる噴霧装置を
提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、試料溶液をキ
ャリアガスによって霧化し、ICPに導入する噴霧装置
において、噴霧装置の内部に通じる開口部を通して洗浄
液を導入し、導入した洗浄液を噴霧装置の内面に付着さ
せるノズルを備えることによって、前回の測定によって
噴霧装置の内面に付着している溶液を洗浄液により洗浄
し、前回の試料の影響を受けることなく正確な測定を行
う。また、この噴霧装置による洗浄は、ICPのプラズ
マを点灯したままで行うことができ、測定を中断するこ
となく連続して行うことができる。
【0010】ICPを用いた元素分析装置において、噴
霧装置により霧化した試料溶液をICPのプラズマ中に
導入して分光分析を行う。該試料溶液の分光分析が終了
し次の試料溶液を導入する前に、噴霧装置の内部にノズ
ルを通して洗浄液を導入する。導入された洗浄液は噴霧
装置の内面に付着し、前回の測定で残留している試料溶
液を洗浄する。この洗浄はICPのプラズマを点灯した
状態で行うことができる。洗浄後、次の試料溶液を噴霧
装置に導入して霧化させ、ICPのプラズマ中に導入し
て分光分析を行う。噴霧装置の内面は洗浄液によって洗
浄されているため、前回の試料の影響を除去することが
できる。また、ICPのプラズマを点灯したままで洗浄
を行うことができるため、試料溶液の分光分析は中断す
ることなく連続して行うことができる。
【0011】また、噴霧装置をスプレーチャンバーとネ
ブライザーを備えた構成とし、ノズルはスプレーチャン
バーおよびネブライザーの両方あるいは一方に設けるこ
とができる。また、ノズルから噴霧装置内への洗浄液の
導入は液体のままあるいは霧状で行うことができ、液体
のまま導入する場合には、ノズルの開口部を噴霧装置の
内壁面に形成し、開口部から流出させた洗浄液を内壁面
に付着させ壁面に沿って流下させて洗浄を行い、また、
霧状で導入する場合には、ノズルの開口部を噴霧装置の
内壁面から突出して形成し、洗浄液を開口部から噴霧装
置内部に霧化して壁面に付着させて洗浄を行う。
【0012】また、ノズルの開口部をネブライザーの噴
出口の上方に設け、洗浄液をノズル開口部から霧化して
ネブライザー内に放出し、ネブライザー内の内壁面に付
着させて洗浄を行う構成とすることもできる。この構成
では、スプレーチャンバー内の洗浄は、スプレーチャン
バー内に別個に設けたノズルにより行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図を
参照しながら詳細に説明する。図1は本発明の第1の実
施の形態を説明するための概略図である。図1におい
て、噴霧装置1は試料溶液をAr等のキャリアガスによ
って霧化するネブライザー3と、試料溶液中の大きな粒
子のものを除去し、均一粒子のものをICP5のプラズ
マ中の導入するスプレーチャンバー2とを備えている。
なお、ネブライザーは同軸型とバビントン型の2種類が
知られており、図1では同軸型ネブライザーによる構成
を示している。
【0014】図中の同軸型ネブライザー3は同軸に配置
した二重管を有し、一方の管は試料溶液を導入し他方の
管はキャリアガスを導入するものであり、キャリアガス
によって溶液試料を霧状としてスプレーチャンバー2側
に放出する。また、図中のスプレーチャンバー2は、I
CP5側に霧化した試料溶液を送る開口部および液化し
た試料溶液を排出するためのドレイン23を備えた外管
21と、この外管21の内側に配置されるとともに、一
端はネブライザー3に接続され他端は開放端の内管22
を備えた同心円状の2層構造である。内管22はネブラ
イザー3による霧化機構の一部を構成し、霧化され試料
溶液中の大きな粒子を除去する。また、外管21は内管
22から放出された試料溶液の粒子からさらに均一な粒
子を選んでICP5側に送る。
【0015】本発明の第1の実施の形態は、ノズル4
(第1ノズル41,第2ノズル42),およびノズル4
に洗浄液を導入するための洗浄液導入機構7を備え、噴
霧装置1の内部を洗浄する機構を構成する。第1ノズル
41はスプレーチャンバー2の外管21を貫通してその
開口部を外管21の内側に位置させ、第2ノズル42は
スプレーチャンバー2の外管21および内管22を貫通
してその開口部を内管22の内側に位置させる。第1ノ
ズル41と第2ノズル42の開口部はスプリンクラー状
に形成され、洗浄液導入機構7によって導入された洗浄
液を霧化して放出する。霧化された洗浄液は、外管21
の内面あるいは内管22の外面,内面に付着し、前回の
測定によって付着している試料溶液と混合し、前回の試
料溶液を洗浄する。混合した試料溶液および洗浄液は、
スプレーチャンバー2のドレイン23から排出される。
なお、第1ノズル41の設置数および外管21での設置
位置は任意とすることができ、また、第2ノズル42の
設置数および内管22での設置位置も任意とすることが
でき、ノズルの数や配管の本数を増加させることによっ
て洗浄効率を向上させることもできる。
【0016】図1中の洗浄液導入機構7は、洗浄液容器
71,ペリスタルティックポンプ72,およびバルブ7
3により構成することができ、バルブ73の一端にノズ
ル4を接続する。バルブ73を開放してペリスタルティ
ックポンプ72を駆動すると、洗浄液容器71内に収め
られている洗浄液はノズル4側に送り出され、第1ノズ
ル41および第2ノズル42からスプレーチャンバー2
およびネブライザー3側に洗浄液が導入される。なお、
洗浄液として例えば純水や硝酸、測定条件によっては水
道水等を用いることができる。
【0017】次に、第1の実施の形態による噴霧装置の
洗浄処理動作の概略について説明する。試料溶液を噴霧
装置1に導入し、霧化した試料溶液をICP5に導入し
て分光分析を行った後、噴霧装置1の洗浄を行う。この
洗浄では、ICP5のプラズマは点灯状態としたまま
で、バルブ73を開きペリスタルティックポンプ72を
回して、洗浄液容器71から洗浄液をノズル4に供給
し、第1ノズル41および第2ノズル42からスプレー
チャンバー2およびネブライザー3側に洗浄液が導入し
て洗浄を行う。洗浄した液はドレイン23から排出され
る。
【0018】噴霧装置1の洗浄状態は、ICPを用いた
分析装置において測定元素のピークをモニターし、該ピ
ーク強度が低下したことによって確認することができ
る。噴霧装置1の洗浄が確認された後、ペリスタルティ
ックポンプ72を止めバルブ73を閉めて、洗浄処理を
終了する。
【0019】次に、本発明の第2の実施の形態について
図2を用いて説明する。第2の実施の形態は、図1の第
1の実施の形態とノズル4の構成以外は共通であるた
め、ここではノズル4についてのみ説明し、その他の第
1の実施の形態と共通する部分については説明を省略す
る。
【0020】図2において、ノズル4は第1ノズル43
と第2ノズル44を備え、第1ノズル43はスプレーチ
ャンバー2の外管21を貫通してその開口部の縁を外管
21の内壁面に接して形成し、また、第2ノズル44は
スプレーチャンバー2の外管21および内管22を貫通
してその開口部の縁を内管22の内壁面に接して形成す
る。第1ノズル41と第2ノズル42の開口部は、各管
部における洗浄液の噴き出し口となり、洗浄液導入機構
7によって導入された洗浄液を壁面に付着させ、重力に
よって管の表面をつたって流下させる。通常、噴霧装置
1を構成する管部はネブライザー3側を上方としドレイ
ン23側を下方として傾斜させた配置としており、ま
た、管部の表面は液体に対して良好な表面活性を有して
いるため、開口部から放出された洗浄液は、管の内面全
体をつたって流下して全体の洗浄を行うことができる。
【0021】なお、第1ノズル43の設置数および外管
21での設置位置は任意とすることができ、また、第2
ノズル44の設置数および内管22での設置位置も任意
とすることができ、ノズルの数や配管の本数を増加させ
ることによって洗浄効率を向上させることもできる。
【0022】また、図2において、内管22の外壁面の
洗浄は、第1ノズル43から放出される洗浄液により行
うことも、また、第1ノズル43の先端を内管22の外
壁面の近傍まで延長すること(図示していない)によっ
て行うこともできる。
【0023】次に、本発明の第3の実施の形態について
図3を用いて説明する。第3の実施の形態は、図1の第
1の実施の形態とノズル4の構成以外は共通であるた
め、ここではノズル4についてのみ説明し、その他の第
1の実施の形態と共通する部分については説明を省略す
る。
【0024】図3において、ノズル4は第1ノズル41
と第2ノズル46を備える。第1ノズル41はスプレー
チャンバー2の外管21を貫通してスプリンクラー状に
形成した開口部を外管21の内側に位置させ、洗浄液導
入機構7によって導入し洗浄液を霧化して放出する。霧
化された洗浄液は、外管21の内面および内管22の外
面に付着し、前回の測定によって付着している試料溶液
と混合し、この試料溶液の洗浄を行う。混合した試料溶
液および洗浄液は、スプレーチャンバー2のドレイン2
3から排出される。また、第2ノズル46は同軸型のネ
ブライザー3と一体に形成し、その開口部は試料溶液お
よびキャリアガスを放出するノズル開口部65から後方
に位置をずらして配設する。第2ノズル46から放出さ
れた洗浄液はノズル開口部65を洗浄するとともに、ス
プレーチャンバー2の内管22の内壁面を洗浄し、ドレ
インから排出される。なお、洗浄液の内壁面への放出
は、滴下あるいはキャリアガスによる霧化によって行う
ことができる。
【0025】なお、前記第1の実施の形態と同様に、第
1ノズル43の設置数および外管21での設置位置は任
意とすることができ、また、ノズルの数や配管の本数を
増加させることによって洗浄効率を向上させることもで
きる。
【0026】次に、本発明の第4の実施の形態について
図4を用いて説明する。第4の実施の形態は、図3の第
3の実施の形態とネブライザーの構成以外は共通である
ため、ここでは相違する部分についてのみ説明し、その
他の共通する部分については説明を省略する。
【0027】図4において、第4の実施の形態のノズル
4は第1ノズル41と第2ノズル48を備える。第1ノ
ズル41は第2の実施の形態あるいは第3の実施の形態
と同様との構成とすることができる。なお、図4に示す
第1ノズル41は第3の実施の形態と同様の構成を示し
ている。
【0028】第4の実施の形態のネブライザー3はバビ
ントン型について本発明を適用した例であり、第2ノズ
ル48は、絞った開口部を試料溶液を放出する開口部に
併設する構成によって、バビントン型のネブライザー3
と一体に形成する。第2ノズル48から放出された洗浄
液は、バビントン型のネブライザー3の先端部から滴下
されるかあるいはキャリアガスによって霧状となってス
プレーチャンバー2の内管22の内部に放出され、内管
22の内壁面を洗浄する。なお、このとき、第2ノズル
48の少なくとも1つの開口部を試料溶液用開口部の上
方に配設することによって、試料溶液用開口部の洗浄を
行うことができる。
【0029】また、前記第1の実施の形態と同様に、第
1ノズル43の設置数および外管21での設置位置は任
意とすることができ、また、ノズルの数や配管の本数を
増加させることによって洗浄効率を向上させることもで
きる。
【0030】次に、図5(a),(b)を用いてバビン
トン型ネブライザーの構成例を説明し、図5(c)を用
いて同軸型ネブライザーの構成例について説明する。
【0031】図5(a)に示すネブライザーは、試料溶
液を導入する管とキャリアガスを導入する管を収めたバ
ビントン型ネブライザー3の共通筒内に洗浄液を導入す
る管を収め、筒の先端にそれぞれの管の開口部を形成す
るものである。図5(a)では、3つの洗浄液用開口部
64と、それぞれ1つずつの試料溶液用開口部61およ
びキャリアガス用開口部62を備えた例を示している。
【0032】試料溶液用開口部61およびキャリアガス
用開口部62は共通の溝63内に開口させて連結した構
成とし、試料溶液用開口部61から供給され溝に沿って
流下した試料溶液をキャリアガスにより霧化する構成と
している。また、洗浄液用開口部64の少なくとも1つ
は、試料溶液用開口部61の上方に配置される。洗浄液
用開口部64から滴下した洗浄液は溝63内の試料溶液
用開口部61およびキャリアガス用開口部62を洗浄
し、さらに、滴下あるいはキャリアガスによる霧化によ
って噴霧装置1の内面の洗浄を行う。
【0033】また、図5(b)に示すネブライザーは、
図5(a)に示すバビントン型ネブライザーとほぼ共通
する構成であり、2段に形成された溝66内に洗浄液用
開口部64と試料溶液用開口部61およびキャリアガス
用開口部62を順に上方から下方に向かって縦方向に配
設する構成であり、洗浄液用開口部64は溝66の1段
目に形成し、試料溶液用開口部61とキャリアガス用開
口部62は溝66の2段目に形成する。この構成によっ
て、洗浄液用開口部64から滴下した洗浄液は、溝66
の2段目に形成された試料溶液用開口部61とキャリア
ガス用開口部62を洗浄し、さらに、滴下あるいはキャ
リアガスによる霧化によって噴霧装置1内の内面の洗浄
を行う。
【0034】また、図5(c)の一部を切断した図は同
軸型ネブライザーの構成例である。図5(c)におい
て、同軸型ネブライザーは、試料溶液を導入する管をキ
ャリアガスが通る先細の筒内に収め、先端のノズル開口
部65において試料溶液用開口部67を開放して形成さ
れる。さらに、同筒内に洗浄液用の管を収めると共に、
ノズル開口部65から後方の筒部上壁部に洗浄液用開口
部68を開口し、洗浄液用の管の先端を洗浄液用開口部
68に配置する。洗浄液用開口部64から滴下した洗浄
液は、ノズル表面,ノズル開口部65および試料溶液用
開口部67を洗浄し、さらに、滴下あるいはキャリアガ
スによる霧化によって噴霧装置1内の内面の洗浄を行
う。
【0035】前記第1〜第4の実施の形態において、ペ
リスタルティックポンプを用いた洗浄液導入機構を用い
ることによって、洗浄処理を自動制御あるいはスイッチ
投入時に行うことができる。また、ペリスタルティック
ポンプを用いず、洗浄液容器を手で押すことによって手
動で行う構成とすることもできる。
【0036】また、前記実施の形態によれば、前回の試
料の影響を受けずに正確な測定を連続して行うことがで
き、また、プラズマを点灯したままで洗浄処理を行うこ
とができるため、プラズマの消灯や点灯によるプラズマ
安定までの待ち時間を不要とすることかできる。
【0037】また、試料の測定順や作業順の誤りや、高
い濃度の試料の導入等があった場合でも、誤った時点か
ら行うことができ測定を最初から行う必要がない。
【0038】また、例えば、ppmオーダーからppt
オーダーまで等の濃度差が1,000,000倍以上の
広い濃度範囲の試料の測定においても、濃度の高い標準
溶液や試料と、濃度の低い標準溶液や試料あるいはゼロ
水との測定を、測定の途中に洗浄処理を挿入するだけ
で、連続して行うことができる。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ICPによる元素分析において、前回の試料の影響を受
けることなく正確な測定を行うことができ、また、プラ
ズマを点灯したままで噴霧装置を洗浄することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を説明するための概
略図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を説明するための概
略図である。
【図3】本発明の第3の実施の形態を説明するための概
略図である。
【図4】本発明の第4の実施の形態を説明するための概
略図である。
【図5】本発明のICP用噴霧装置に適用することがで
きるネブライザーの構成を説明するための概略図であ
る。
【図6】ICPの構成を説明するための図である
【符号の説明】
1 噴霧装置 2 スプレーチャンバー 3 ネブライザー 4,41,42,43,44,46,48 ノズル 5 ICP 7 洗浄液導入機構 61,67 試料溶液用開口部 62 キャリヤガス用開口部 63,66 溝 64,68 洗浄液用開口部 65 ノズル開口部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒田 洋治 茨城県つくば市千現2丁目1番6 株式会 社機能水研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 試料溶液をキャリアガスによって霧化
    し、ICPに導入する噴霧装置において、噴霧装置の内
    部に通じる開口部を通して洗浄液を導入し該洗浄液を噴
    霧装置の内面に付着させるノズルを備えたことを特徴と
    するICP用噴霧装置。
  2. 【請求項2】 前記噴霧装置はスプレーチャンバーとネ
    ブライザーを備え、スプレーチャンバーあるいはネブラ
    イザーの少なくとも一方は前記ノズルを備えることを特
    徴とする請求項1記載のICP用噴霧装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの開口部は噴霧装置の内壁面
    に形成され、洗浄液を内壁面に付着させ該壁面に沿って
    流下させることを特徴とする請求項1,又は2記載のI
    CP用噴霧装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルの開口部は噴霧装置の内壁面
    から突出して形成され、洗浄液を噴霧装置内部に噴霧さ
    せ内壁面に付着させることを特徴とする請求項1,又は
    2記載のICP用噴霧装置。
  5. 【請求項5】 前記ノズルの開口部はネブライザーの噴
    出口の上方に設けることを特徴とする請求項2記載のI
    CP用噴霧装置。
JP7538296A 1996-03-06 1996-03-06 Icp用噴霧装置 Withdrawn JPH09239298A (ja)

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