JPH09239236A - 排ガスの脱硫方法及び装置 - Google Patents

排ガスの脱硫方法及び装置

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JPH09239236A
JPH09239236A JP8082125A JP8212596A JPH09239236A JP H09239236 A JPH09239236 A JP H09239236A JP 8082125 A JP8082125 A JP 8082125A JP 8212596 A JP8212596 A JP 8212596A JP H09239236 A JPH09239236 A JP H09239236A
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直樹 酒井
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政則 谷津
Hisahiro Kaji
尚弘 鍛冶
Akira Ishizawa
亮 石澤
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Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撹拌機吐出量に対する槽内上下の液循環量の
比を大きくすると共に各撹拌機周囲の液上昇流速分布の
不均一性が小さい大容量排ガス用の脱硫方法を提供す
る。 【解決手段】 本発明によれば、排ガスを、密閉槽内に
形成された排ガス脱硫室内に収容されている吸収液中に
吹込む工程を有する排ガスの脱硫方法において、(i)
該密閉槽としてその水平断面が四辺形の密閉槽を用いる
こと、(ii)該密閉槽内に形成された排ガス脱硫室の水
平断面を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数の同一
形状の四辺形に仕切ったときに形成される各単位四辺形
の中心部又はほぼ中心部に相当する位置に水平方向に回
転する撹拌羽根を有する撹拌機を1つ配設すること、
(iii)該隣接する撹拌機の回転方向が相互に逆方向に
あること、を特徴とする排ガスの脱硫方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの脱硫方法
及び脱硫装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、多数の透孔を有する水平隔板によ
ってその内部が2つ又は3つの室に区画された密閉槽
と、その水平隔板に配設された多数の透孔に垂設された
多数のガス分散管を備えた多管式排ガス脱硫装置は知ら
れている(特公平3−70532号、特開平3−729
13号、特開平3−262510号等)。
【0003】このような従来の排ガス脱硫装置において
は、その密閉槽としては、その水平断面が円形のものが
用いられているが、該密閉槽を大型化するに伴い、吸収
液を収容する排ガス脱硫室における槽径に対する液深の
比が小さくなる。この比が小さくなるに従い、撹拌機吐
出量に対する槽内上下の液循環量の比が低下し、排ガス
の円滑な脱硫に必要な液循環が得られなくなる。この傾
向への対処として、排ガス脱硫室内に複数の撹拌機を設
置するとともに、その周壁に複数のバッフル板を配設し
ているが、さらに大型化すると上記傾向に加え、各撹拌
機周囲の液上昇流速分布の不均一性が拡大し、脱硫室内
に全体として十分な上下方向の液循環量を与えても局部
的には不足するところが出てくる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、撹拌機吐出
量に対する槽内上下の液循環量の比を大きくすると共に
各撹拌機周囲の液上昇流速分布の不均一性が小さい大容
量排ガス用の脱硫方法及装置を提供することをその課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、排ガスを、密閉槽内
に形成された排ガス脱硫室内に収容されている吸収液中
に吹込む工程を有する排ガスの脱硫方法において、
(i)該密閉槽としてその水平断面が四辺形の密閉槽を
用いること、(ii)該密閉槽内に形成された排ガス脱硫
室の水平断面を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数
の同一形状の四辺形に仕切ったときに形成される各単位
四辺形の中心部又はほぼ中心部に相当する位置に水平方
向に回転する撹拌羽根を有する撹拌機を1つ配設するこ
と、(iii)該隣接する撹拌機の回転方向が相互に逆方
向にあること、を特徴とする排ガスの脱硫方法が提供さ
れる。また、本発明によれば、排ガスを、密閉槽内に形
成された排ガス脱硫室内に収容されている吸収液中に吹
込む工程を有する排ガスの脱硫方法において、(i)該
密閉槽としてその水平断面が四辺形の密閉槽を用いるこ
と、(ii)該密閉槽内に形成された排ガス脱硫室の水平
断面を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形
状の四辺形に仕切ったときに形成される各単位四辺形の
中心部又はほぼ中心部に相当する位置に水平方向に回転
する撹拌羽根を有する撹拌機を1つ配設すること、(ii
i)該隣接する撹拌機の少なくとも2つの回転方向が相
互に順方向にあること、(iv)該隣接し、かつ回転方向
が相互に順方向にある撹拌機によって形成される回動す
る吸収液流をバッフル板に衝突させること、を特徴とす
る排ガスの脱硫方法が提供される。さらに、本発明によ
れば、多数の透孔を有する第1隔板とその上方に位置す
る第2隔板とによってその内部が第1室と第1室の上方
に隣接する第2室と第2室の上方に隣接する第3室とに
区画された密閉槽と、第2室の周壁に形成された排ガス
入口と、第3室の天板又は側壁に配設された浄化排ガス
出口と、第1隔板の透孔に垂設された排ガス分散管と、
第1室と第3室とを連絡する排ガス上昇筒と、第1室に
配設された水平方向に回転する撹拌羽根を有する複数の
撹拌機を備え、前記密閉槽はその水平断面が四辺形の密
閉槽であり、かつ前記撹拌機は第1室の水平断面を縦方
向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形
に仕切ったときに形成される各単位四辺形の中心部又は
ほぼ中心部に相当する位置に1つ配設されていることを
特徴とする排ガスの脱硫装置が提供される。さらにま
た、本発明によれば、多数の透孔を有する隔板によって
その内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに
区画された密閉槽と、第2室の周壁に形成された排ガス
入口と、隔板の透孔に垂設された排ガス分散管と、第1
室の上部周壁に形成された浄化排ガス出口と、第1室に
配設された水平方向に回転する撹拌羽根を有する複数の
撹拌機を備え、前記密閉槽はその水平断面が四辺形の密
閉槽であり、かつ前記撹拌機は第1室の水平断面を縦方
向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形
に仕切ったときに形成される各単位四辺形の中心部又は
ほぼ中心部に相当する位置に1つ配設されていることを
特徴とする排ガスの脱硫装置が提供される。さらにま
た、本発明によれば多数の透孔を有する隔板によってそ
の内部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに区
画された密閉槽と、第2室の周壁に形成された排ガス入
口と、隔板の透孔に垂設された排ガス分散管と、第2室
を貫通し、その下端が第1室内に開口し、その上端に排
ガス出口を有する浄化排ガス上昇筒と、第1室に配設さ
れた水平方向に回転する撹拌羽根を有する複数の撹拌機
を備え、前記密閉槽はその水平断面が四辺形の密閉槽で
あり、かつ前記撹拌機は第1室の水平断面を縦方向と横
方向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形に仕切
ったときに形成される各単位四辺形の中心部又はほぼ中
心部に相当する位置に1つ配設されていることを特徴と
する排ガスの脱硫装置が提供される。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いる密閉槽は、
その水平断面が四辺形(正方形又は長方形)を示すもの
である。本発明では、排ガス脱硫室の水平断面を縦方向
と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形が
形成されるように仕切ったときに形成されるそれらの単
位四辺形の各々の中心部又はほぼ中心部に相当する位置
に、水平方向に回転する撹拌羽根を有する撹拌機を1つ
配設する。図1に、密閉槽又は密閉槽内に形成された排
ガス脱硫室の水平断面を縦方向の仮想仕切線と横方向の
仮想仕切線で同一形状の単位四辺形が形成されるように
仕切ったときの状態説明図を示す。図1において、線A
(1)、A(2)、B(1)及びB(2)により形成さ
れる四辺形は、密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面形状
を示す。ma及びnbはその四辺形(正方形又は長方
形)の横方向の長さと縦方向の長さを示す。L1(a)
は横方向の仮想仕切線を示し、L1(b)及びL2(b)
は縦方向の仮想仕切線を示す。R(1)〜R(6)は、
密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を形成する四辺形
〔A(1)、A(2)、B(1)、B(2)で囲まれる
四辺形〕をそれらの仮想仕切線により複数の同一形状の
四辺形が形成されるように仕切ったときに形成される単
位四辺形をそれぞれ示す。X1〜X6はそれらの単位四辺
形R(1)〜R(6)の中心部又はほぼ中心部を示し、
各X1〜X6は、R(1)〜R(6)において、その単位
四辺形における左辺からc、右辺からd、上辺からe、
下辺からfの位置にある。図1に示した6つの単位四辺
形R(1)〜R(6)はいずれも同一形状を有し、その
横方向の上辺と下辺の長さはaで、その縦方向の両側辺
の長さはbで、その面積はa×bである。これらの単位
四辺形R(1)〜R(6)において、a:bは0.7〜
1.4に、望ましくは0.95〜1.05とするのが好
ましい。a/bの比がこの範囲を逸脱すると、排ガスの
脱硫を効率よく行うことが困難になる。また、単位四辺
形におけるc:d及びe:fは0.9〜1.1に、望ま
しくは0.98〜1.02とする。c/d及びe/fが
この範囲を逸脱すると、排ガスの脱硫を効率よく行うこ
とが困難になる。
【0007】図2に、密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断
面を仮想仕切線により4つの単位四辺形が形成されるよ
うに仕切ったときの状態説明図を示し、図3に、密閉槽
又は排ガス脱硫室の水平断面を仮想仕切線により8つの
単位四辺形が形成されるように仕切ったときの状態説明
図を示し、図4に密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を
仮想仕切線により9つの単位四辺形が形成されるように
仕切った状態説明図を示す。これらの図において示した
符号において、図1に示した符号と同一の符号は同一の
意味を有する。図5に、図1に示した各単位四辺形内に
撹拌機を1つ配設したときの状態説明図を示す。図6
に、図2に示した各単位四辺形内に撹拌機を1つ配設し
たときの状態説明図を示す。図7に、図3に示した各単
位四辺形内に撹拌機を1つ配設したときの状態説明図を
示す。図8に、図4に示した各単位四辺形内に撹拌機を
1つ配設したときの状態説明図を示す。これらの図にお
いて、撹拌機Sは、各単位四辺形Rの中心部又はほぼ中
心部Xに対応する位置に配設されている。即ち、各単位
四辺形Rの中心部又はほぼ中心部Xの位置に、水平方向
に回転する撹拌羽根を有する撹拌機の垂直回転軸を位置
させる。
【0008】本発明で用いる撹拌機は、水平方向に回転
して、吸収液を下方向に流動させるように形成された撹
拌羽根を有するものが用いられる。このような撹拌羽根
の回転により、密閉槽内に収容された吸収液は、撹拌羽
根の上方から撹拌羽根の下方向に流動され、密閉槽の底
面に衝突してその流れを反転して、上方向に拡がりをも
って上昇する。また、吸収液は、この撹拌羽根の回転方
向へも回動する。各単位四辺形Rの中心部又はほぼ中心
部に配設される撹拌機の回転方向は、その縦方向及び横
方向に隣接する各単位四辺形Rの中心部又はほぼ中心部
に配設される撹拌器の回転方向とは相互に異った方向に
回転させるのが好ましい。図5〜図8に、撹拌機の回転
方向を矢印で示す。このように隣接する撹拌機を相互に
異った回転方向に回転させるときには、各撹拌羽根の回
転により吸収液の表面に形成される吸収液の波が相互に
打消し合って、大きな波動の形成が防止される。吸収液
の表面に大きな波動が生じると、これは、脱硫装置の脱
硫性能の低下原因となったり、吸収液内に配設されてい
る構造物の破壊原因となるので好ましいものではない。
また、各撹拌羽根の回転により生じた回転方向へ回動す
る吸収液は相互に衝突し、上方向へ拡がりをもって流動
する上昇流となることから、上方向へ向う吸収液の流量
が増大する。さらに、撹拌機によって形成される吸収液
の回動流は、排ガス脱硫室の周壁(密閉槽側板)にも衝
突し、上方向へ拡がりをもって流動する上昇流となるこ
とから、上方向へ向う吸収液の流量が増加する。このよ
うにして、撹拌羽根の周囲には、流速分布均一性のよい
十分な量の上昇液流が形成され、その結果、効率の良い
排ガスの脱硫が達成される。本発明で用いる撹拌機の大
きさは、その消費電力で表わして、吸収液10m3
り、0.4kw以上、好ましくは0.8〜1.2kwで
ある。
【0009】本発明で用いる密閉槽の排ガス脱硫室にお
いて、その単位四辺形Rで形成される部分は、同一形状
に形成され、かつその中心部又はほぼ中心部に撹拌機が
1つ配設されていることから、それらの単位四辺形Rを
相互に仕切る仕切板が存在しないにもかかわらず、あた
かも仕切板により相互に仕切られた区画室と同様な液流
れを示す。即ち、本発明の場合、各単位四辺形Rに相当
する区画を仮想単位排ガス脱硫室と見なして、それらの
各仮想単位脱硫室に排ガスの脱硫処理に必要な装置や部
材、例えば、撹拌機、排ガス分散管、空気噴出管、吸収
剤供給管等を配設する。これによって、密閉槽の排ガス
脱硫室(第1室)内には、同一ないし類似の構造の小型
の仮想単位脱硫室が、第1室を形成する排ガス脱硫室の
水平断面全体にわたって均一に分布された状態で複数形
成される。そして、このような構造の排ガス脱硫室を用
いることにより、排ガスの脱硫処理を効率よく、かつ安
定的に行うことができ、また、装置の運転も容易にな
る。さらに、排ガス脱硫室を前記のような複数の仮想単
位脱硫室からなる構造とすることにより、装置の大型化
も容易になり、装置を大型化する場合には、その小型の
仮想単位脱硫室の数を増加すればよい。
【0010】本発明においては、隣接する撹拌機の少な
くとも2つを相互に順回転させることもできる。但し、
この場合には、バッフル板の配設を必要とし、バッフル
板の配設がない限り、排ガス脱硫室内には吸収液の十分
な量の上昇流を生じさせることができない。これらのバ
ッフル板を配設した例を図9〜図12に示す。これらの
図において、Pはバッフル板を示す。図9においては、
10個のバッフル板P1〜P10が、各単位四辺形R
(1)〜R(6)の一辺の長さのほぼ1/2の点におい
て各側板から内方に突出するように配設されている。図
10においては、8個のバッフル板P1〜P8が、図9の
場合と同様に、各単位四辺形R(1)〜R(4)の一辺
の長さのほぼ1/2の点において各側板から内方に突出
するように配設されている。図11においては、17個
のバッフル板P1〜P17が配設されているが、そのう
ち、P1〜P10は、図9の場合と同様にして配設されて
いるが、P11〜P17は、各単位四辺形R(1)〜R
(6)の一辺の長さのほぼ1/2の点において仮想仕切
線と直交するように配設されている。図12において
は、11個のバッフル板P1〜P11が配設されている
が、そのうち、P1〜P8は、図10の場合と同様にして
配設されているが、P9〜P11は、各単位四辺形R
(1)〜R(4)の一辺の長さのほぼ1/2の点におい
て仮想仕切線と直交するように配設されている。
【0011】本発明で用いるバッフル板Pは、撹拌機の
回転方向へ回動する吸収液流をその表面に受けて上方向
へ拡がりをもって流動する液流に変換させる機能を有す
るものである。バッフル板Pにおいて、その表面形状は
平面や曲面であることができ、その幅Wは、単位四辺形
と水平断面積が同じである円の直径(等面積直径)De
との比W/Deが0.05〜0.15、好ましくは0.
08〜0.10となるように規定する。なお、仮想仕切
線と直交するバッフル板の幅は、前記比W/Deの2倍
とする。このバッフル板Pは、その表面に、撹拌機の回
転方向へ回動する吸収液流が衝突するように配設すれば
よく、例えば、図9〜図12に示したように、排ガス脱
硫室の底面に、バッフル板の面が各単位四辺形の少なく
とも1つの辺に対して直角になるようにあるいはやや傾
斜するように立設することができる。また、バッフル板
Pは、各単位四辺形の辺の長さのほぼ1/2の個所に配
設するのがよい。さらに、バッフル板Pの上端は、排ガ
ス脱硫室内の吸収液の静止液面と同じかやや上方に位置
させるのが好ましい。バッフル板の材質は、金属板や、
プラスチック板、セラミックス板等であることができ
る。また、前記バッフル板Pは、必要に応じて、図5〜
図8に示した隣接する撹拌機が相互に逆方向に回転する
場合にも配設することができる。
【0012】次に本発明を図面を参照して説明する。図
13は3室構造の排ガス脱硫装置の1例についての模式
図を示す。この図において、1は脱硫装置、2は密閉
槽、3は第1隔板、4は第1室、5は第2室、6は第3
室、7は排ガス導入口、8は排ガス排出口、9は排ガス
分散管、10は排ガス噴出孔、11は攪拌羽根、12は
攪拌軸、13は吸収剤供給管、14は酸化用空気供給
管、15は吸収液抜出管、16は第2隔板、17は排ガ
ス上昇筒、18は洗浄液供給管、19は洗浄液排出管、
20は天板、Lは吸収液、Wは吸収液の静止液面、Aは
気液混合相(フロス層)、Bは固液体分離空間を各々示
す。図14に、単位四辺形R内に排ガス分散管、撹拌機
及び排ガス上昇筒を配設したときの1例についての説明
図を示す。図14において、9は排ガス分散管、12は
撹拌軸、17は排ガス上昇筒を示し、A(1)は密閉槽
の横方向側板により形成される線、B(1)は密閉槽の
縦方向側板により形成される線、L1(a)及びL
1(b)は仮想仕切線を示す。
【0013】図13に示す排ガス脱硫装置は、その水平
断面形状が四辺形の密閉槽2の内部を第1隔板3及び第
2隔板16によって区画して、第1室4、第2室5及び
第3室6の3室構造に形成されている。第1隔板3及び
第2隔板16は、水平板、階段状板、傾斜板等のいずれ
でもよい。第1室4はその内部に吸収液を収容し、排ガ
ス脱硫室を形成する。第2室5には排ガス導入口7が配
設され、ここから導入された排ガスは、排ガス分散管9
を通じて排ガス噴出孔10から吸収液Lの静止液面Wよ
り下の部分に吹き込まれる。排ガス噴出孔10より上方
には、気液混合相Aが形成され、ここで排ガス中の亜硫
酸ガスが吸収される。吸収液Lとしては、カルシウム化
合物又はカルシウム化合物含有物、例えば石灰石及び/
又は消石灰を吸収剤として含む石こうスラリー等が用い
られる。
【0014】第1室4内の気液混合相Aの上方に放散さ
れた浄化排ガスは、第1室4の上部空間B(固液体分離
空間)を上昇しながらかつ水平方向に移動する。このよ
うにして浄化排ガスが流動する間に、排ガス中のミスト
及び固体粒子は固液体分離空間Bにおいて重力沈降によ
り及び排ガス分散管9との衝突によりその大部分は浄化
排ガスから分離される。固液体の分離された浄化排ガス
は、排ガス上昇筒17を上昇し、第3室6に導入され
る。第3室6において、浄化排ガスは上昇流から略水平
流に方向転換し、浄化排ガスに同伴されるミスト及び固
体粒子が分離された後に排ガス排出口8から排出され
る。
【0015】第3室6の底面(第2隔板16)上に堆積
した固体粒子は、洗浄液、例えば石こう含有スラリー、
石こうを分離した吸収液、水、海水などの液体を間欠的
又は連続的に洗浄液供給管18から供給して第2隔板1
6の表面から剥離させ、洗浄液とともに1箇所以上の洗
浄液排出口19から排出させる。排ガス上昇筒17から
第3室6に導入された浄化排ガスは、第3室6の天板2
0に衝突した後、略水平流に方向転換するため、排ガス
に同伴されるミスト及び固体粒子がその衝突及び重力沈
降により浄化排ガスから分離される。なお、排ガス排出
口8は、必ずしも側壁に配設する必要はなく、天板20
に配設することもできる。
【0016】排ガス分散管9は、円形、三角形、四角
形、六角形などの多角形若しくはトラフなどの任意の断
面形状のものとすることができる。また、排ガス分散管
9の周壁には、水平面からほぼ一定の高さの位置に複数
の排ガス噴出孔10が開いており、その排ガス噴出孔の
形状は円形、三角、四角、六角、星型など任意の形状と
することができるし、スリット状にすることも可能であ
る。この排ガス噴出孔10は、排ガス分散管9に対し、
高さ一定の一列に配列してもよいし、高さの異なる二列
または三列以上に配列してもよい。さら、排ガス分散管
9は、その先端をノズル構造にし、その先端ノズルから
排ガスを下方向に噴出させることもできる。排ガス分散
管9の相当内直径は、一般的には、25〜300mm、
好ましくは50〜300mmである。排ガス噴出孔10
の相当直径は3〜100mm、好ましくは5〜50mm
である。3mm未満では、閉塞の問題がある。なお、排
ガス分散管の相当内直径及び排ガス噴出孔の相当直径は
次式で示される。 A:排ガス分散管の排ガス噴出孔の配設位置における内
部空間の水平断面積 B:排ガス分散管の排ガス噴出孔の配設位置における内
部空間の水平断面を囲む周辺の長さ C:排ガス噴出孔の面積 D:排ガス噴出孔の周辺の長さ 排ガス分散管9の下端開口部の形状は、単純な水平端面
をもつもの、任意の傾斜端面をもつもの、鋸の刃状また
は複数のノッチを切った形状をもつものなどいずれでも
よい。排ガス分散管9としては、内径25〜300mm
の円筒管からなり、その側壁のほぼ一定の高さに一定間
隔で開口した直径5〜100mmの円形孔を形成したも
のの使用が好ましい。このような排ガス分散管は、市販
の低廉なプラスチック円筒管を使用して容易に作製する
ことができる。
【0017】排ガス上昇筒17の横断面形状は、円形や
正方形、長方形等の各種の形状であることができる。こ
の排ガス上昇筒の数は、排ガス上昇筒内の排ガスの上昇
速度が6〜20m/s、好ましくは8〜15m/sとな
るように決めればよい。排ガスの上昇速度が6m/sよ
り小さくなると第1室が大きくなりすぎるので経済的で
なく、一方、20m/sを超えると排ガス中のミスト及
び固体粒子が排ガスに巻込まれて上昇するという問題を
生じる。
【0018】図13に示した第1室4内においては、亜
硫酸ガスと吸収剤と酸素との反応が起り、この反応で生
成した石こうは、これを吸収液とともにライン15を介
して系外へ排出し、一方、その反応で消費した吸収剤に
相当する吸収剤をライン13を介して吸収液中へ供給す
る。
【0019】気液混合相Aにおいては、以下の反応式で
示される亜硫酸ガスと吸収剤と酸素との反応が起り、排
ガス中の亜硫酸ガスは石こうとして固定化される。 SO2+CaCO3+1/2O2+H2O→ CaSO4・2H
2O↓+CO2↑ 排ガスの脱硫率を向上させるためには、気液混合相Aに
おける前記反応を効率よく行わせることが必要となる。
1時間当りに吸収液中へ導入される空気中の酸素と亜硫
酸ガスとのモル比(O2/SO2)を0.5〜6、好まし
くは1〜5の範囲に設定し、これにより、前記反応を効
率よく行わせることができる。
【0020】ライン14を介して吸収液中へ吹込む空気
量を多くするにつれて空気を吸収液へ吹込むエネルギー
量も増大することから、過剰の空気量の吹込みは好まし
いものではない。従って、経済的な観点からは、空気吹
込み量は、前記O2/SO2モル比が特に1〜5の範囲に
なるように規定するのがよい。
【0021】本発明においては、排ガス脱硫室4の吸収
液の静止液面Wの高さHと等面積直径Deとの比H/D
eを0.2以上、好ましくは0.25以上にするのがよ
い。前記値より小さくなると、撹拌により好ましい吸収
液の液流れを形成するのが困難になるので好ましくな
い。
【0022】図15は、2室構造の排ガス脱硫装置の1
例についての模式図を示す。この図において、図13に
示された符号と同一の符号は同一の意味を有する。図1
5に示した脱硫装置においては、第1室4内の吸収液と
接触して浄化された排ガスは、その平均上昇速度を0.
5〜5m/s、好ましくは0.7〜4m/s、平均水平
速度を8m/s以下、好ましくは6m/s以下に保持さ
れ、第1室4の上部空間Bを上昇しながらかつ水平方向
に移動する。このようにして浄化排ガスが流動する間
に、排ガス中のミスト及び固体粒子は、固液体分離空間
Bにおいて重力沈降により及び排ガス分散管9との衝突
分離により排ガス中から分離され、ミスト及び固体の分
離された浄化排ガスは排ガス排出口8から排出される。
【0023】図16は、2室構造の排ガス脱硫装置の他
の例についての模式図を示す。図16に示した装置は、
その中央部には、第2室5を貫通し、その下端が第1室
4内に開口する排ガス上昇筒31が立設されている。こ
の排ガス上昇筒の横断面形状は四角形や八角形等の方形
状や円形状等であることができる。排ガス上昇筒31の
配設数は1個又は複数個であることができ、装置規模に
よって適宜選定する。排ガス排出口8は排ガス上昇筒の
上端に配設された密閉板に配設してもよいし、排ガス上
昇筒の側壁に配設してもよい。図16の場合、排ガス排
出口8は側壁に配設されている。排ガス上昇筒31の上
部内部には充填層32が配設され、その上方には吸収液
分散手段としてのスプレーノズル37が配設されてい
る。充填層32は、必要に応じ、省略することができ
る。充填層32に用いる充填材としては、従来公知の各
種のもの、例えば、ラシッヒリング、テラレット、ポー
ルリング、サドル、レッシングリング、木格子等を挙げ
ることができる。充填層32の厚さは特に制約されず、
適宜決められるが、通常は0.5〜5mである。充填層
は、多孔板上に充填して形成されることができるし、内
面に金網を積層した多孔板上に充填して形成させること
もできる。
【0024】図16に示した装置を用いて排ガスの浄化
処理を行うには、排ガスを排ガス導入ダクト7から第2
室5内に導入し、ここからガス分散管9を介して第1室
4内の吸収液L中に吹込む。吸収液中に吹込まれた排ガ
スは気泡となって上昇し、その分散管のガス噴出孔より
上方には気泡と吸収液との混合相からなる気液混合相A
が形成される。排ガスが吸収液中を気泡として上昇する
間に排ガス中に含まれている汚染物質は吸収液と反応
し、排ガス中から除去される。このようにして浄化され
た排ガスは、気液混合相Aから上部空間に放散され、排
ガス上昇筒31開口内に集められ、ここからその筒内を
上昇する。排ガス上昇筒内には、吸収液導管36、ポン
プ35を通って循環させる吸収液がスプレーノズル37
からスプレーされ、充填層32内を流下している。排ガ
ス上昇筒31内を上昇する排ガスは、この充填層32内
において流下する吸収液と接触した後、浄化排ガス排出
口8を通って排出される。吸収剤は、吸収剤導入管13
から吸収液中に導入される。また、この吸収剤は、吸収
液導管34に導入することもできる。
【0025】排ガス上昇筒31の横断面積S1と第1室
4の横断面積S2との比S1/S2は、0.1〜0.9、
好ましくは0.3〜0.7の範囲に規定するのがよい。
1/S2が前記範囲より大きくなると、排ガス分散管9
の必要本数を配設するための隔板3の表面を広くする必
要が生じ、装置全体が大きくなる上、少量の吸収液を排
ガス上昇筒31内に分散させるときに、その吸収液を安
定的に均一に分散させるのが困難になる。一方、前記範
囲より小さくなると、排ガス上昇筒31内を上昇するガ
ス上昇線速度が高速になりすぎて、排ガスの圧力損失が
大きくなったり、第1室4の上部空間での排ガスの偏流
が大きくなる等の問題が生じるので好ましくない。排ガ
ス上昇筒31の高さは特に制約されないが、隔板3から
スプレーノズル18までの距離は2m以上、好ましくは
4〜7mの範囲に規定するのがよい。また、排ガス上昇
筒31を上昇する排ガスの上昇線速度は、1.0m/秒
以上、好ましくは1.5〜3m/秒の範囲に規定するの
がよい。排ガスの上昇線速度が前記範囲より小さいと、
充分な気液接触効率が確保できない等の不都合を生じる
ので好ましくない。排ガスの上昇線速度を前記範囲に規
定することにより、排ガス上昇筒31内における排ガス
からの汚染物質の除去を少ない吸収液の使用量で効率よ
く除去することができる。さらに、スプレーノズル37
からスプレーさせる吸収液の量は、標準状態に換算され
た排ガス量1m3/hr当り、通常、0.1〜10kg
/hr、好ましくは0.2〜2kg/hrである。この
ような吸収液量をスプレーさせることにより、排ガス中
に残存する極く少量の汚染物質を効果的に除去すること
ができる。
【0026】図16に示した装置は2室構造のもので、
しかも排ガス上昇筒の数も少なく、通常は1個で十分で
あることから、構造簡単で装置コストが低いという利点
が得られる。その上、排ガス上昇筒を上昇する排ガス流
速は、その排ガス上昇筒の横断面積により自由に選定す
ることができ、その断面積を小さくすることにより速く
することができるので、排ガス上昇筒内での排ガスと吸
収液との接触を緊密に行うことができ、排ガス上昇筒内
での排ガス中からの汚染物質の除去率を高くすることが
できる。さらに、図16に示す装置の場合には、天板の
高さが低くなるので、撹拌機のシャフト長さが短かくな
り、取り付けが容易となる上、図13に示す3室構造の
装置に見られる第3室の底板(第2隔板3)上への石膏
堆積がなくなる等の利点も得られる。
【0027】本発明の脱硫装置において、その密閉槽内
の圧力は負圧又は加圧のいずれであってもよいが、好ま
しくは負圧である。負圧の場合には、大気圧よりも0〜
1,000mm水柱程度低い圧力が採用される。密閉槽
内を負圧にするには、排ガス排出口を、排煙処理ファン
に連結し、その排ガス排出口を介して密閉槽内の排ガス
を吸引して排出させる。密閉槽内を加圧するには排煙処
理ファンを脱硫装置の入口に設置し、密閉槽内へ排ガス
を押し込む。密閉槽内を加圧にする場合と負圧にする場
合を比較すると、負圧にする方が排煙処理ファンの動力
が小さくなる。水平断面が丸型の脱硫装置では密閉槽内
圧力を加圧から負圧に変えた場合、槽形状を保つため構
造部材重量が増加するのに対し、水平断面が四辺形の脱
硫装置では構造部材重量は変らない。故に水平断面を四
辺形にすることにより負圧にすることによる排煙処理フ
ァン動力減少の利点をそのまま享受することができる。
【0028】
【発明の効果】本発明で用いる密閉槽は、その水平断面
が四辺形を有し、かつその水平断面を縦方向と横方向の
仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形に仕切ったと
きに形成される各四辺形の中心部又はほぼ中心部に相当
する位置に水平方向に回転する撹拌羽部を有する撹拌機
を1つ配設した構造を有する。従って、本発明では、密
閉槽を大型化し、そのため、槽の水平断面積に対する液
深(静置液面の高さ)の比が小さくなっても、撹拌機吐
出量に対する槽内上下の液循環量の比を大きく保持する
ことができるとともに、各撹拌機周囲の液上昇流速分布
の不均一性も小さく保持することができ、その結果、排
ガスの脱硫処理を効率良くかつ安全に行うことができ
る。しかも、本発明の場合には、その密閉槽が角型のも
のであり、その内部構造が四辺形Rによって構成される
仮想単位脱硫室を複数配設した構造であることから、脱
硫装置が大型のものであっても、その設計及び建設は容
易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を縦方向の
仮想仕切線と横方向の仮想仕切線で同一形状の単位四辺
形が形成されるように仕切ったときの状態説明図を示
す。
【図2】密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を仮想仕切
線により4つの単位四辺形が形成されるように仕切った
ときの状態説明図を示す。
【図3】密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を仮想仕切
線により8つの単位四辺形が形成されるように仕切った
ときの状態説明図を示す。
【図4】密閉槽又は排ガス脱硫室の水平断面を仮想仕切
線により9つの単位四辺形が形成されるように仕切った
ときの状態説明図を示す。
【図5】図1に示した各単位四辺形内に撹拌機を1つ配
設したときの状態説明図を示す。
【図6】図2に示した各単位四辺形内に撹拌機を1つ配
設したときの状態説明図を示す。
【図7】図3に示した各単位四辺形内に撹拌機を1つ配
設したときの状態説明図を示す。
【図8】図4に示した各単位四辺形内に撹拌機を1つ配
設したときの状態説明図を示す。
【図9】図5に示した構造を有し、隣接する撹拌機の少
なくとも2つの回転方向が相互に順方向である排ガス脱
硫室内に10個のバッフル板を配設したときの状態説明
図を示す。
【図10】図6に示した構造を有し、隣接する撹拌機の
少なくとも2つの回転方向が相互に順方向である排ガス
脱硫室内に8個のバッフル板を配設したときの状態説明
図を示す。
【図11】図7に示した構造を有し、隣接する撹拌機の
少なくとも2つの回転方向が相互に順方向である排ガス
脱硫室内に17個のバッフル板を配設したときの状態説
明図を示す。
【図12】図8に示した構造を有し、隣接する撹拌機の
少なくとも2つの回転方向が相互に順方向である排ガス
脱硫室内に11個のバッフル板を配設したときの状態説
明図を示す。
【図13】3室構造の脱硫装置の1例についての模式図
を示す。
【図14】四辺形内に排ガス分散管、撹拌軸及び排ガス
上昇筒を配設したときの1例についての説明図を示す。
【図15】2室構造の脱硫装置の1例についての模式図
を示す。
【図16】2室構造の脱硫装置の他の例についての模式
図を示す。
【符号の説明】
1:脱硫装置 2:密閉槽 3:第1隔板 4:第1室 5:第2室 6:第3室 7:排ガス導入口 8:排ガス排出口 9:排ガス分散管 10:排ガス噴出孔 11:撹拌羽根 12:撹拌軸 13:吸収剤供給管 14:酸化用空気供給管 15:吸収液抜出管 16:第2隔板 17:排ガス上昇筒 18:洗浄液供給管 19:洗浄液排出口 A(1)、A(2)、B(1)、B(2):四辺形の辺 R :四辺形 L1:仮想仕切線 X :四辺形の中心部 S :撹拌機 P :バッフル板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鍛冶 尚弘 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 石澤 亮 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガスを、密閉槽内に形成された排ガス
    脱硫室内に収容されている吸収液中に吹込む工程を有す
    る排ガスの脱硫方法において、 (i)該密閉槽としてその水平断面が四辺形の密閉槽を
    用いること、 (ii)該密閉槽内に形成された排ガス脱硫室の水平断面
    を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の
    四辺形に仕切ったときに形成される各単位四辺形の中心
    部又はほぼ中心部に相当する位置に水平方向に回転する
    撹拌羽根を有する撹拌機を1つ配設すること、 (iii)該隣接する撹拌機の回転方向が相互に逆方向に
    あること、を特徴とする排ガスの脱硫方法。
  2. 【請求項2】 排ガスを、密閉槽内に形成された排ガス
    脱硫室内に収容されている吸収液中に吹込む工程を有す
    る排ガスの脱硫方法において、 (i)該密閉槽としてその水平断面が四辺形の密閉槽を
    用いること、 (ii)該密閉槽内に形成された排ガス脱硫室の水平断面
    を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の
    四辺形に仕切ったときに形成される各単位四辺形の中心
    部又はほぼ中心部に相当する位置に水平方向に回転する
    撹拌羽根を有する撹拌機を1つ配設すること、 (iii)該隣接する撹拌機の少なくとも2つの回転方向
    が相互に順方向にあること、 (iv)該隣接し、かつ回転方向が相互に順方向にある撹
    拌機によって形成される回動する吸収液流をバッフル板
    に衝突させること、を特徴とする排ガスの脱硫方法。
  3. 【請求項3】 該単位四辺形の横方向の辺aと縦方向の
    辺bとの比a/bが0.7〜1.4の範囲にある請求項
    1又は2の方法。
  4. 【請求項4】 該単位四辺形と水平断面積が同じである
    円の直径Deに対する吸収液の静止液面の高さHの比H
    /Deが0.2以上である請求項1〜3のいずれかの方
    法。
  5. 【請求項5】 該密閉槽内を大気圧より低い圧力に保持
    する請求項1〜4のいずれかの方法。
  6. 【請求項6】 多数の透孔を有する第1隔板とその上方
    に位置する第2隔板とによってその内部が第1室と第1
    室の上方に隣接する第2室と第2室の上方に隣接する第
    3室とに区画された密閉槽と、第2室の周壁に形成され
    た排ガス入口と、第3室の天板又は側壁に配設された浄
    化排ガス出口と、第1隔板の透孔に垂設された排ガス分
    散管と、第1室と第3室とを連絡する排ガス上昇筒と、
    第1室に配設された水平方向に回転する撹拌羽根を有す
    る複数の撹拌機を備え、前記密閉槽はその水平断面が四
    辺形の密閉槽であり、かつ前記撹拌機は第1室の水平断
    面を縦方向と横方向の仮想仕切線により複数の同一形状
    の四辺形に仕切ったときに形成される各単位四辺形の中
    心部又はほぼ中心部に相当する位置に1つ配設されてい
    ることを特徴とする排ガスの脱硫装置。
  7. 【請求項7】 多数の透孔を有する隔板によってその内
    部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに区画さ
    れた密閉槽と、第2室の周壁に形成された排ガス入口
    と、隔板の透孔に垂設された排ガス分散管と、第1室の
    上部周壁に形成された浄化排ガス出口と、第1室に配設
    された水平方向に回転する撹拌羽根を有する複数の撹拌
    機を備え、前記密閉槽はその水平断面が四辺形の密閉槽
    であり、かつ前記撹拌機は第1室の水平断面を縦方向と
    横方向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形に仕
    切ったときに形成される各単位四辺形の中心部又はほぼ
    中心部に相当する位置に1つ配設されていることを特徴
    とする排ガスの脱硫装置。
  8. 【請求項8】 多数の透孔を有する隔板によってその内
    部が第1室と第1室の上方に隣接する第2室とに区画さ
    れた密閉槽と、第2室の周壁に形成された排ガス入口
    と、隔板の透孔に垂設された排ガス分散管と、第2室を
    貫通し、その下端が第1室内に開口し、その上端に排ガ
    ス出口を有する浄化排ガス上昇筒と、第1室に配設され
    た水平方向に回転する撹拌羽根を有する複数の撹拌機を
    備え、前記密閉槽はその水平断面が四辺形の密閉槽であ
    り、かつ前記撹拌機は第1室の水平断面を縦方向と横方
    向の仮想仕切線により複数の同一形状の四辺形に仕切っ
    たときに形成される各単位四辺形の中心部又はほぼ中心
    部に相当する位置に1つ配設されていることを特徴とす
    る排ガスの脱硫装置。
  9. 【請求項9】 該単位四辺形の横方向の辺aと縦方向の
    辺bとの比a/bが0.8〜1.2の範囲にある請求項
    6〜8のいずれかの装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011052477A1 (ja) * 2009-10-26 2011-05-05 千代田化工建設株式会社 排ガス処理装置
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