JPH09238791A - 商品陳列具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 商品をフック部材に対して常に鉛直状態に整
列させて吊下げることができ、商品の見栄えのよい陳列
を可能にする。 【解決手段】 商品陳列用枠体や壁面等に固定される取
り付け部材１２から前方に延出され、複数の商品１７を
着脱可能に吊持するフック部材１３と、該フック部材の
上部に位置する前記取り付け部材１２から前記フック部
材１３に沿って延出された支持部材１４と、前記フック
部材１３に吊持された商品３０を前方に自動的に押し付
けることができる押し付け体１７と、前記フック部材１
３に吊持された最前端の商品３０に対し該商品のフック
部材１３との係合位置より下方に位置する部分に配置さ
れ、該部分と当接することによりフック部材１３に吊持
された商品３０を駐止状態とするか又は略鉛直状態に整
列した姿勢に矯正する商品陳列矯正部材１６と、を備え
てなる商品陳列具。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、複数の商品を吊り
下げた状態に整列して陳列するのに好適な商品陳列具に
関する。

【０００２】

【従来の技術】図１１は、従来における商品陳列具の一
例を示している。図１１において、商品陳列具１は、店
内に設置した商品陳列用の枠体や壁面等に固定された取
り付け部材（スライドレール）２と、定荷重バネ６の巻
き取りにより商品を前方へ押出す商品押し付け体５とか
ら構成され、この取り付け部材２の先端には、商品の滑
り落ちを防止するため突起状の係止部４を設けた先端具
３が取り付けられている。

【０００３】このように構成された商品陳列具１を用い
て商品を陳列する場合は、図１１に示すように商品３０
を収納した合成樹脂製容器３０ａの上端部に形成した穴
を２本の平行なスライドレール２に係合することにより
吊下げ状態に保持し、この仕様で多数の商品を取り付け
部材２の長手方向に整列させて吊下げる。商品陳列具１
に保持されている商品を取出す場合は、先端側の商品を
手で把持して先端具３の係止部４から抜き取ることで行
われる。この時、商品押し付け体５の作用により、商品
群全体が前方に押され、先端の商品は、常に商品陳列棚
の最先端で整列することになる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の商
品陳列具では、商品を収納した合成樹脂製容器４の上端
部の穴の形状を２本の平行な取り付け部材２と先端具３
の係止部４の形状を考慮した特定の形状とすることが必
要であり、歯ブラシ等の細身の商品陳列には不向きであ
る。また、先端具３の係止部４だけでは商品の滑り落ち
を防止することはできず、おのずと商品の重量に応じた
定荷重バネ６を選択する必要がある。更に、バネ力の弱
い定荷重バネ６を用い、商品押し付け体５を円滑に摺動
させるには、取り付け部材２と商品押し付け体５の摺動
部の加工精度を上げる必要がある等の問題があった。

【０００５】従って、本発明の目的は、フック部材から
商品が滑り落ちることなく、常に前方に押し出された状
態で陳列でき、特に最前端の商品をフック部材に対して
常に略鉛直状態にでき、商品の見栄えのよい陳列を可能
にした商品陳列具を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の請求
項１に記載の発明は、商品陳列用枠体や壁面等に固定さ
れる取り付け部材から前方に延出され、複数の商品を着
脱可能に吊持するフック部材と、該フック部材の上部に
位置する前記取り付け部材から前記フック部材に沿って
延出された支持部材と、前記フック部材に吊持された商
品を前方に自動的に押し付けることができる押し付け体
と、前記フック部材に吊持された最前端の商品に対し該
商品のフック部材との係合位置より下方に位置する部分
に配置され、該部分と当接することによりフック部材に
吊持された商品を駐止状態とするか又は略鉛直状態に整
列した姿勢に矯正する商品整列矯正部材と、を備えてな
るものである。

【０００７】本発明の請求項２に記載の発明は、前記フ
ック部材に吊持された商品を前方に自動的に押し付ける
手段が該支持部材と前記押し付け体を連結したスプリン
グコイルによるものである。本発明の請求項３に記載の
発明は、前記フック部材に吊持された商品を前方に自動
的に押し付ける手段が前記押し付け体を常時所定の押し
圧力によって前方へ移動させる板バネによるものであ
る。本発明の請求項４に記載の発明は、カバーケースを
前記支持部材に取り付けたものである。本発明の請求項
５に記載の発明は、前記押し付け体を前記支持部材の後
方部で静止状態とする係止手段を有し、かつ、前方部に
おいて当該静止状態を解除する係止解除手段を有するも
のである。本発明の請求項６に記載の発明は、前記支持
部材の先端に回動支持機構により前記商品整列矯正部材
を回動可能に支持するとともに最前端の商品と当接する
方向に付勢するものである。本発明の請求項７に記載の
発明は、前記回動支持機構は、前記商品整列矯正部材を
最前端の商品に当接させる商品の整列矯正位置と該位置
から離間する商品開放位置に切り替え可能に保持する手
段を有するものである。

【０００８】本発明においては、押し付け体がフック部
材に吊持された商品を、例えばスプリングコイル又は板
バネ等の手段により前方に自動的に押し付け、更に商品
整列矯正部材が最前端の商品に対し該商品のフック部材
との係合位置より下方に位置する部分に当接することに
より、フック部材に吊持された商品、特に最前端の商品
を脱落しないように駐止状態とするか又は略鉛直状態に
整列した姿勢に矯正し、見栄えのよい商品陳列を可能に
する。

【０００９】また、本発明においては、カバーケースを
支持部材に取り付けることにより、スプリングコイルや
板バネがカバーケースにより覆われ、見栄えのよい陳列
具となる。

【００１０】また、本発明においては、係止手段によ
り、押し付け体を支持部材の後方部に静止させておけ
ば、多量の商品をフック部材に陳列したり、取り出した
りする際、押し付け体が邪摩にならず作業性が向上す
る。

【００１１】また、本発明においては、商品整列矯正部
材を回動支持機構により回動可能に支持するとともに最
前端の商品と当接する方向に付勢し、商品整列矯正部材
を最前端の商品に当接させる商品の整列矯正位置と該位
置から離間する商品開放位置に切り替え可能に保持する
ことにより、フック部材に吊持された商品、特に最前端
の商品を脱落しないように駐止状態とするか又は略鉛直
状態に整列した姿勢に矯正し、見栄えのよい商品陳列が
可能になるとともに、商品の取り出しを容易にする。

【００１２】

【発明の実施の形態】

（第１の実施形態）本発明の第１の実施形態について、
図１を参照して説明する。図１は、本発明の第１の実施
形態における商品陳列具の斜視図である。図１におい
て、商品陳列具１１は、店内に設置した商品陳列用の枠
体や壁面等に固定されるコ字状の取り付け部材１２と、
この取り付け部材１２に一端部が固着され、他端部側が
前方へ延出する金属製のロット材で成形された商品吊り
下げ用のフック部材１３と、このフック部材１３と連結
しコ字状に折り曲げてフック部材１３の先端側へ平行に
延出したロット状の支持部材１４と、支持部材１４に摺
動可能に取り付けられスプリングコイル１８の引張り力
によりフック部材１３に吊持された商品を前方に自動的
に押し出す押し付け体１７と、支持部材１４の先端に支
持ブロック１５１を介して回動可能（図では省略）に取
り付けられた、商品の脱落防止を兼ねる商品整列矯正部
材１６を備えている。

【００１３】押し付け体１７は、支持部材１４とフック
部材１３に摺動可能なガイド部１７１、１７２と押出し
板１７３を備え、押出し板１７３の上方部に一端を固定
するスプリングコイル１８の作用により前方へ自動的に
押出される。

【００１４】商品陳列矯正部材１６は、フック部材１３
に吊持された最前端の商品３０のフック部材１３との係
合位置より下方に位置する部分（商品の重心位置より上
方）に当接することにより、フック部材１３に吊持され
た商品３０を駐止状態とするか又は略鉛直状態に整列し
た姿勢に矯正するもので、アクリル等の透明板材により
上下方向に長い矩形状に成形されている。

【００１５】上記のように構成された商品陳列具を用い
て商品を陳列する場合は、図１に示すように、商品を収
納した合成樹脂製容器３０ａの上端部に形成した穴又は
引掛け用の切欠をフック部材１３に係合することにより
吊下げ状態に保持し、この仕様で多数の商品をフック部
材１３の長手方向に整列させて吊下げる。この時スプリ
ングコイル１８で付勢される押し付け体１７の押出し板
１７３が合成樹脂製容器３０ａを前方に押出す一方、商
品整列矯正部材１６によりフック部材１３の先端部分１
３ａ側へ滑り落ちようとする商品３０の移動を抑え、駐
止状態にすると同時に、商品３０を図１に示すようにフ
ック部材１３に対して鉛直に吊下げられた状態に整列さ
せる。このように、押し付け体１７と商品整列矯正部材
１６との組合せにより商品の重いもの、軽いものいずれ
の商品に対しても陳列の見栄えがよくなる。また、商品
整列矯正部材１６の下端部を商品側３０へ折り曲げて当
接部１６１を形成することにより、商品３０との接触面
積を小さくでき、商品整列矯正部材１６の摩擦による商
品３０への損傷を減少できる。

【００１６】また、商品陳列具１から商品３０を取り出
す場合は、フック部材１３の先端側に位置する商品３０
を指で把持してフック部材１３の先端から抜き取る。こ
れにつれて商品整列矯正部材１６が回動されるから（図
では省略）、商品の取り出しを容易に行うことができ
る。この場合、商品３０をフック部材１３から抜き取っ
た後は、商品整列矯正部材１６が直ちに元の位置に戻る
とともに、押し付け体１７による前出しにより、フック
部材１３に吊持されている商品３０は鉛直に吊下げられ
た状態に整列される。

【００１７】（第２の実施形態）図２により本発明の第
２の実施形態について説明する。図２は本発明の第２の
実施形態における裏面から見た商品陳列具の斜視図であ
る。図２において、図１と同一の構成要素には同一符号
を付してその構成説明を省略し、図１と異なる部分を重
点に述べる。図２において、図１と異なる点は、フック
部材１３に吊持された商品を前方に自動的に押し付ける
手段である。即ち、図１のスプリングコイルに代えて、
板バネ１９を取り付けたものである。板バネ１９は、一
端を押し付け体１７の本体１７９ｂの内部に巻き付け、
他端を支持部材１４の前方に位置する支持ブロック１５
に取り付けたものである。また、図２においては、押し
付け体１７はガイドローラ１７４によって支持部材１４
に沿って案内され、摺動する。

【００１８】このような第２の実施形態においては、第
１の実施形態と同様な作用効果が得られる。

【００１９】（第３の実施形態）図３〜図５により本発
明の第３の実施形態について説明する。図３は本発明の
第３の実施形態における裏面より見た商品陳列具の斜視
図であり、図４はその側面図であり、図５は図３におけ
るＡ−Ａ′断面図である。この図３において図１と異な
る点は、図２と同様にフック部材１３に吊持された商品
を前方に自動的に押し付ける手段及び支持部材１４に押
し付け体が摺動する案内溝１７６を有したカバーケース
２０にある。

【００２０】このような第３の実施形態においては、第
１の実施形態と同様な作用効果が得られるほか、カバー
ケース２０がスプリングコイルや板バネを覆い隠すため
（図４及び図５）、見栄えのよい陳列具となる。

【００２１】（第４の実施形態）図６により本発明の第
４の実施形態について説明する。図６は本発明の第４の
実施形態における裏面より見た商品陳列具の分解斜視図
である。図６において図３と異なる点は、商品整列矯正
部材１６の回転支持機構にある。即ち、図３のストッパ
ー部材及びスプリング（図では省略）に代えて回転支持
機構１５を構成する支持ブロック１５２の略中央上部に
一対の係合部１５２ａを一体成形し、これをトーション
バネ１５４とピン１５３を介して商品整列矯正部材１６
に取り付けたものである。

【００２２】このような第４の実施形態においては、第
３の実施形態と同様な作用効果が得られるほか、図６に
おいて、商品陳列具から商品３０を補充する場合やフッ
ク部材１３から商品３０を全部抜き取る場合は、商品整
列矯正部材１６を上方へ回動させ、これを支持ブロック
１５２方向にスライドさせると、支持ブロック１５２の
係合部１５２ａと値段表ホルダ２１の係合部１５２ｂが
係合するため、商品整列矯正部材１６は、水平状態に保
持される。このため、回動支持機構１５の構成を簡単に
でき、商品陳列具を低コスト化できる。また、商品の補
充や抜き取りが容易となる。

【００２３】（第５の実施形態）図７〜図１０により、
本発明の第５の実施形態について説明する。図７及び図
８は、本発明の第５の実施形態における商品陳列具の横
断面図であり、図７は押し付け体１７が支持部材１４の
後方部で、係止した状態を示し、図８は、この係止状態
が解除され、押し付け体１７が前方へ押出される状態を
示す。図９は、商品陳列具の一部を切り欠いて示す後方
部の斜視図であり、図１０（ａ）及び図１０（ｂ）は、
押し付け体係止手段の係止作用を説明するための商品陳
列具の一部を切り欠いて示す断面図である。図７及び図
８において、図３と異なる点は、押し付け体１７を支持
部材１４に静止する係止具にある。即ち、図７のカバー
ケース２０の上方部には、係止手段２１２と係止解除手
段２１１とが取り付けられている。

【００２４】係止は、カバーケース２０に固定される突
起状の係止部ストッパー２１２ａと押し付け体１７の後
方に位置する係止部突起１７８の係合により行われる。
また、係止解除手段２１１は、係止解除突起２１１ａ、
係止解除レバー２１１ｂ及びこれを連結する連結部２１
１ｃとから成り、支持部材１４上、長手方向に移動が可
能となるように取り付けられている。図１０（ｂ）の状
態にある押し付け体１７の係止状態を解除するには、前
方部において、係止解除レバー２１１ｂを指で把持し、
前方へ引張ればよい。即ち、これにより係止解除突起２
１１ａが係止部突起１７８を上方に押し上げ、係止状態
が解除される（図１０ａ）。

【００２５】このような第５の実施形態をとることによ
り、第４の実施形態と同様な作用効果が得られるほか、
商品陳列具１を用いて商品を陳列したり、取り除いたり
する場合は、押し付け体１７が邪摩にならず、作業性が
向上する。

【００２６】

【発明の効果】本発明によれば、商品の軽重にかかわら
ずフック部材に吊持された商品を鉛直状態に整列した姿
勢に矯正し、見栄えのよい商品陳列を行うことができ
る。また、本発明によれば、スプリングコイルや板バネ
等がカバーケースによって隠されるため、見栄えがよ
い。

【００２７】また、本発明によれば、商品整列矯正部材
を回動支持機構により回動可能に支持するとともに最前
端の商品と当接する方向に付勢し、商品整列矯正部材を
最前端の商品に当接させる商品の整列矯正位置と該位置
から離間する商品開放位置に切り替え可能に保持するこ
とにより、フック部材に吊持された商品を鉛直状態に整
列した姿勢に矯正し、見栄えのよい商品陳列が可能にな
るとともに、商品の取り出しを容易に行うことができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施形態における商品陳列具の
斜視図である。

【図２】本発明の第２の実施形態における裏面より見た
商品陳列具の斜視図である。

【図３】本発明の第３の実施形態における裏面より見た
商品陳列具の斜視図である。

【図４】本発明の第３の実施形態における側面図であ
る。

【図５】本発明の第３の実施形態における断面図であ
る。

【図６】本発明の第４の実施形態における裏面より見た
商品陳列具の分解斜視図である。

【図７】本発明の第５の実施形態における商品陳列具の
横断面図である。

【図８】本発明の第５の実施形態における商品陳列具の
他の横断面図である。

【図９】本発明の第５の実施形態における商品陳列具の
一部を切り欠いて示す斜視図である。

【図１０】本発明の第５の実施形態における商品陳列具
の係止手段を説明する断面図である。

【図１１】従来の商品陳列具の斜視図である。

【符号の説明】

１１、１１Ａ、１１Ｂ、１１Ｃ、１１Ｄ 商品陳列具 １２ 取り付け部材 １３ フック部材 １４ 支持部材 １５ 回転支持機構 １６ 商品整列矯正部材 １７ 押し付け体 １８ スプリングコイル １９ 板バネ ２０ カバーケース ３０ 商品 ２１１ 係止解除手段 ２１２ 係止手段

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品陳列用枠体や壁面等に固定される取
   り付け部材から前方に延出され、複数の商品を着脱可能
   に吊持するフック部材と、 該フック部材の上部に位置する前記取り付け部材から前
   記フック部材に沿って延出された支持部材と、 前記フック部材に吊持された商品を前方に自動的に押し
   付けることができる押し付け体と、 前記フック部材に吊持された最前端の商品に対し該商品
   のフック部材との係合位置より下方に位置する部分に配
   置され、該部分と当接することによりフック部材に吊持
   された商品を駐止状態とするか又は略鉛直状態に整列し
   た姿勢に矯正する商品整列矯正部材と、を備えてなる商
   品陳列具。
2. 【請求項２】 前記フック部材に吊持された商品を前方
   に自動的に押し付ける手段が、該支持部材と前記押し付
   け体を連結したスプリングコイルによるものである請求
   項１記載の商品陳列具。
3. 【請求項３】 前記フック部材に吊持された商品を前方
   に自動的に押し付ける手段が、前記押し付け体を常時所
   定の押し圧力によって前方へ移動させる板バネによるも
   のである請求項１記載の商品陳列具。
4. 【請求項４】 カバーケースを前記支持部材に取り付け
   たものである請求項２又は３記載の商品陳列具。
5. 【請求項５】 前記押し付け体を前記支持部材の後方部
   で静止状態とする係止手段を有し、かつ前方部において
   当該静止状態を解除する係止解除手段を有する請求項１
   記載の商品陳列具。
6. 【請求項６】 前記支持部材の先端に回動支持機構によ
   り前記商品整列矯正部材を回動可能に支持するとともに
   最前端の商品と当接する方向に付勢する請求項１記載の
   商品陳列具。
7. 【請求項７】 前記回動支持機構は、前記商品整列矯正
   部材を最前端の商品に当接させる商品の整列矯正位置と
   該位置から離間する商品開放位置に切り替え可能に保持
   する手段を有する請求項６記載の商品陳列具。