JPH09238502A - 耕耘装置におけるスタンド装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課 題】 耕耘装置にスタンド装置を常装させるとと
もに、スタンドの作用及び非作用姿勢の切り換え操作を
簡単に行うことができる装置を提供する。 【解決手段】 走行機体３に着脱可能に支持される耕耘
装置のスタンド装置６を、耕耘装置１のロータリカバー
４の側面において、このロータリカバー４に形成される
伝動ケース４２の後部に取付けるとともに、スタンド作
用姿勢と非作用姿勢に切換可能に構成した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明が属する技術分野】本発明は、トラクタ或いは耕
耘機等の走行作業機に着脱可能に装着される耕耘装置の
スタンド装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、トラクタに装着された耕耘装置
は、ツールバー等の支持部材に形成された取付孔に接地
用の支持杆を差し込んだ状態で、両者を取付ピンを挿通
してスタンド作用姿勢に形成したスタンド装置とするこ
とにより、前記耕耘装置を機体から取り外した際に、こ
のスタンド装置と耕耘装置のロータリー部とを接地させ
て耕耘装置を地面に立姿を維持するようにしている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、前記従来の構
造のスタンド装置は、トラクタに装着して作業を行う場
合には邪魔になるので、取り外す必要があり、取り外し
が面倒であるとともに取り外したスタンド、及び取付ピ
ン等を紛失しないように保管を配慮しなければならない
等の不便がある。

【０００４】また、ツールバーに取付けられるスタンド
は、このツールバーの高さに応じて支持杆の取付位置を
上下に調節して取付けなければならない等、取付作業が
煩雑になる問題がある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】前記従来の問題点を解消
するための本発明の耕耘装置におけるスタンド装置は、
走行機体３に着脱可能に支持されるとともに、スタンド
装置６を備えた耕耘装置１において、前記スタンド装置
６を耕耘装置１のロータリカバー４の側面において、該
ロータリカバー４に形成される伝動ケース４２の後部に
取付けるとともに、スタンド作用姿勢と非作用姿勢に切
換可能に構成している。

【０００６】また、スタンド装置６の取付板６３をロー
タリカバー４と該ロータリカバー４に接続されて後方に
延する副サイドカバー４５とに跨がって取付け固定した
ことを特徴としている。そしてスタンド装置６の支持杆
６１の両側を取付板６３に固着した取付ブラケット６６
を介し支持ピン６５を挿通させて支持するに当り、該取
付ブラケット６６にブラケット部と受部６６ａとを一体
的なＬ形状に形成するとともに、両側の取付ブラケット
６６を同形状に形成して相対向するように取付板６３に
固定したことを特徴としている。

【０００７】さらに、スタンド装置６を非作用姿勢に切
替えた時に、該姿勢を保持するスタンドロック機構を取
付ブラケット６６に設けたことを特徴としている。

【０００８】

【発明の実施の形態】１は、本発明に係るスタンド装置
６を有する耕耘装置であり、トラクタ等の走行機体３の
後部で昇降リンク３ａに設けられたヒッチ３０にトップ
マスト１０を介して着脱可能に装着されている。前記耕
耘装置１は、トップマスト１０を有する機体フレーム１
ａに耕耘爪を有するロータリ部１Ｒを回転駆動可能に横
架するとともに、その上方及び後方をロータリカバー
（メインカバー）４とリヤカバー５で覆っている。そし
て図３に示すように、機体フレーム１ａの央部には２本
一対のツールバー１１をトップマスト１０に設けたハン
ドル付の調節ネジ杆１１ａによって取付け高さを調節可
能とするように枢支して後方に向けて延設している。

【０００９】そして前記２本一対のツールバー１１の後
端部には、施肥機或いは転輪等他の作業機（不図示）を
取付支持可能な断面多角形（図面では４角形）の支持杆
１１ｂを横向きに設けている。前記ロータリカバー４
は、ロータリ部１Ｒの上方を覆う天板カバー４０と、そ
の両サイドを覆う主サイドカバー４１，４１とを一体的
に形成しており、機体フレーム１ａの左右両端に垂下さ
せて固定したチェンケース（伝動ケース）４２と支持板
４３（図３）で形成される門型の枠内で互いの接合部を
取付けている。

【００１０】そして、ロータリカバー４を構成する天板
カバー４０の後端部には、リヤカバー５を回動可能に軸
支するとともに、このリヤカバー５の両サイドを覆う副
サイドカバー４５を上記主サイドカバー４１の後端部に
取付けて延設している。６は、本発明に係るスタンド装
置であり、接地杆６０と支持杆６１とによりＴ字状に形
成されたスタンド部６ａ（図３）を耕耘装置１の一側で
作用姿勢と非作用姿勢とに切換可能に支持する取付部６
ｂ（図６）とにより構成し、前記接地杆６０の前端部側
は内向きに屈曲して形成している。

【００１１】このスタンド装置６は、取付部６ｂのベー
スとなる広幅な取付板６３を前記主サイドカバー４１と
副サイドカバー４５との連設部の両者に跨がり、取付ボ
ルト６４でそれぞれ締着することにより、両サイドカバ
ー４１，４５との接続部の剛性を高めることができるよ
うに取付けており、この取付板６３の側面には支持杆６
１の基部に支持ピン６５を挿通させて支持する左右一対
の支持杆６１の受部６６ａ，６６ａを形成した取付ブラ
ケット６６，６６を、図６に示すように相対向させて突
設している。

【００１２】６７は上記取付ブラケット６６と支持杆６
１の中途部とを連結するように介装した、支点起立用の
スプリングであり、このスプリング６７は図７の実線で
示すスタンド作用姿勢に支持杆６１を取付ブラケット６
６の受部６６ａに押接させることにより適正姿勢に維持
させる。また、スタンド部６ａが支持ピン６５を中心に
上方に回動した鎖線で示す非作用姿勢を図４，図５，図
７上記と同様に押接固定支持することができるようにし
ている。

【００１３】また、一方の取付ブラケット６６の外側に
は、支持ピン６５を支点として支持杆６１の途中に設け
た孔６１ａに貫入する突起６８ａを有する弾性体６８を
一定角度回動可能に構成している。つまり、スタンド装
置の支持杆６１を非作用姿勢では弾性体６８の突起６８
ａが一方の取付ブラケット６６に設けた孔６６ｂを貫通
して支持杆６１の孔６１ａとで係止することにより、支
持杆６１が不用意に回動しないようになっている。

【００１４】そして前記両側の取付ブラケット６６は、
ブラケット部と受部６６ａとを同形なＬ形状に形成する
ことにより、同一のプレス型により同一の加工法で廉価
に製作することができる。以上のように構成したスタン
ド装置６は、図２に示す耕耘作業時には非作用姿勢に切
換えられるので、邪魔になることなく支持される。

【００１５】このときスタンド部６ａの接地杆６０は平
面視において、その先端がチェンケース４２で機外に突
出することなく、このチェンケース４２上に設けた給油
キャップ４２ａ（図３）を覆うように内側に位置するの
で、この部位に機体の直行に伴って草や木が接当しても
引掛けることを防止すると共に、これが前記給油キャッ
プ４２ａへ接触することを防止している。

【００１６】また、スタンド部６ａは支持杆６１がチェ
ンケース４２の背後において大きく突出することなく、
コンパクトな収納状態になるので走行時に外部のものを
引掛けて走行に支障を生ずることがない。そして、耕耘
装置１をトラクタ３から取り外したい場合には、図４に
示す状態、つまりスタンド装置６の支持杆６１の回動が
弾性体６８の途中部に設けた突起６８ａにより非作用姿
勢を保持している状態から、図５に示すように弾性体６
８を矢印Ａ方向に回動させて、この弾性体６８の突起６
８ａを支持杆６１の孔６１ａと、一方の取付ブラケット
６６の孔６６ｂから取外すことにより、スタンド部６ａ
の支持杆６１をスプリング６７に抗し支持ピン６５を中
心に回動させて切替えることにより簡単にスタンド作用
姿勢（図６）にすることができ、次いで耕耘装置１をロ
ータリ部１Ｒと接地部６ａとが地面に接地するように下
降させるとともに、この状態においてヒッチ３を外し操
作して機体を前進させることにより両者を完全に切り離
すことができ、耕耘装置１を地面に安定よく立姿に維持
することができる。なお、図８に示すように支持ピン６
５に巻きスプリング６９を取付て弾性体６８を、弾性力
を有しない他の部材に取替えても良い。

【００１７】

【発明の効果】請求項１の発明により、スタンド装置は
伝動ケースが設置される側のロータリカバーのサイドカ
バーにスタンド作用姿勢と、非作用姿勢に切り換え可能
に取付けられるので、スタンド装置を耕耘装置に取付け
た状態とすることができて、その取付け及び取外し作業
を不要にすることができる。

【００１８】また、スタンド装置を耕耘装置の機体から
大きくはみ出させることが防止でき、スタンド装置を取
付けた状態でも不便がなく、スタンド作用姿勢と非作用
姿勢における作業を良好に行うことができる。請求項２
の発明により、スタンド装置はロータリカバーと副サイ
ドカバーとにより安定よく取付けられて耕耘装置を良好
に立姿に維持することができるとともに、前記ロータリ
カバー及び副サイドカバーは取付板によって連結補強す
ることができる。

【００１９】請求項３の発明により、両側の取付ブラケ
ットを同一加工法により簡単に製作することができると
ともに、スタンド部を安定よく適正位置に切り換え支持
することができる。請求項４の発明により、スタンド装
置とを非作用姿勢に切替えた時、その姿勢を確実に保持
することができ、不用意な回動を防止することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】耕耘装置のスタンド立設状態を示す側面図であ
る。

【図２】耕耘装置のトラクタ装着状態を示す側面図であ
る。

【図３】耕耘装置の平面図である。

【図４】スタンドの非作用姿勢を示す正面図である。

【図５】スタンドを不作用姿勢から作用姿勢に切替える
時の正面作動説明図である。

【図６】スタンドの作用姿勢を示す正面図である。

【図７】図４の側面図である。

【図８】スタンド装置の他の実施例を示す正面図であ
る。

【符号の説明】 １ 耕耘装置 ３ 走行機体 ４ ロータリーカバー ５ リヤカバー ６ スタンド装置 ４０ 天板カバー ４１ 主サイドカバー ４２ チエンケ
ース（伝動ケース） ４５ 副サイドカバー ６０ 接地杆 ６１ 支持杆 ６１ａ 孔部 ６３ 取付板 ６４ 取付ボル
ト ６５ 支持ピン ６６ 取付ブラ
ケット ６６ａ 受部 ６６ｂ 孔部 ６７ スプリング ６８ 弾性体 ６８ａ 突起 ６９ 巻きスプ
リング

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 走行機体３に着脱可能に支持されるとと
   もに、スタンド装置６を備えた耕耘装置１において、前
   記スタンド装置６を耕耘装置１のロータリカバー４の側
   面において、このロータリカバー４に形成される伝動ケ
   ース４２の後部に取付けるとともに、スタンド作用姿勢
   と非作用姿勢に切換可能に構成したことを特徴とする耕
   耘装置におけるスタンド装置。
2. 【請求項２】 スタンド装置６の取付板６３を、ロータ
   リカバー４と、このロータリカバー４に接続されて後方
   に延長する副サイドカバー４５とに跨がって取付け固定
   する請求項１記載の耕耘装置におけるスタンド装置。
3. 【請求項３】 スタンド装置６の支持杆６１の両側を取
   付板６３に固着した取付ブラケット６６を介して支持ピ
   ン６５を挿通させて支持するに当り、この取付ブラケッ
   ト６６にブラケット部と受部６６ａとを一体的なＬ形状
   に形成するとともに、両側の取付ブラケット６６を同形
   状に形成して相対向するように取付板６３に固定した請
   求項１又は２記載の耕耘装置におけるスタンド装置。
4. 【請求項４】 スタンド装置６を非作用姿勢に切替えた
   時に、該姿勢を保持するロック機構を取付ブラケット６
   ６に設けた請求項１又は２或いは３に聞く際の耕耘装置
   におけるスタンド装置。