JPH09237795A - 化合物半導体装置 - Google Patents

化合物半導体装置

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JPH09237795A
JPH09237795A JP11765396A JP11765396A JPH09237795A JP H09237795 A JPH09237795 A JP H09237795A JP 11765396 A JP11765396 A JP 11765396A JP 11765396 A JP11765396 A JP 11765396A JP H09237795 A JPH09237795 A JP H09237795A
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JP
Japan
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layer
gaas layer
type gaas
passivation
semiconductor device
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JP11765396A
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English (en)
Inventor
Tetsuo Asano
哲郎 浅野
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 n型GaAsのチャネル領域の表面準位の発
生を防止する。 【解決手段】 チャネル領域となるn型GaAs層11
と、該n型GaAs層11上に直接接触して配設された
ゲート電極13と、該n型GaAs層11上に配設され
たソース・ドレイン電極14、15と、前記ゲート電極
13とソース・ドレイン電極14、15との間の前記n
型GaAs層11上に、該GaAs層11に格子整合し
たGaInP層20をパッシベーション層として備えた
ことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化合物半導体装置
に係り、特にGaAs MESFET(Metal Semicond
uctor Field Effect Transistor)、GaAs HEM
T(High ElectronMobility Transistor)等のデバイス
のパッシベーション層の構造に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs MESFET、HEMT等の
デバイスは、電子の移動度が高く、超高速・超高周波用
途のデバイスとして好適であり、近年携帯電話等の用途
に広く用いられている。しかしながら、このGaAsデ
バイスは、パッシベーション(表面保護)がシリコンデ
バイスと比較して難しく、発振用の素子として用いる場
合には、位相雑音の改善、高出力用の素子として用いる
場合には、高出力化、高利得化、高効率化、直線性の改
善等が要請されている。
【0003】図12は、従来のGaAsパワーMESF
ETの構造の一例を示す。尚、この構造は「2.9V Opera
tion GaAs Power MESFET(IEEE ELECTRON DEVICE LETTE
RS,VOL. 15,NO.9,September 1994)」と題する論文に記
載されたものである。このGaAsデバイスの構造は、
GaAs基板10上にチャネル領域となるn型GaAs
層11が形成されている。n型GaAs層11は、Ga
As基板10とバッファ層であるアンドープ(Undoped)
層10Aを介して絶縁分離されている。
【0004】チャネル領域11上には、ソース電極14
及びドレイン電極15が設けられている。そして、両電
極14、15間にはリセスエッチが施され、リセスエッ
チされた部分12にゲート電極13が配置され、n型G
aAs層11と直接接触することにより、ショットキ接
合を形成している。リセスエッチは、表面のアンドープ
GaAs層16をエッチングしてn型GaAs層11を
露出させると共に、ソース電極とドレイン電極間の抵抗
値を調整し、且つゲート電極とドレイン電極間の耐圧を
向上させる等の目的により行われる。
【0005】チャネル領域となるn型GaAs層11表
面上のソース・ドレイン電極14、15とゲート電極1
3間には、アンドープGaAs層16がパッシベーショ
ン(保護)膜として設けられている。n型GaAs層1
1の表面には、パッシベーション層がないと表面準位が
多く存在して、このため厚い自然空乏層が形成され、そ
の部分はキャリアが存在できず、電流が流れにくくなる
という、いわゆるチャネルの狭窄現象が大きくなること
が知られている。係るチャネルの狭窄現象は、GaAs
デバイスの高出力化、高効率化等の妨げとなり、又、入
出力の直線性を劣化させる。又、表面準位は前述した発
振素子としてのGaAsデバイスにおいては、位相雑音
悪化の原因にもなる。
【0006】このため、従来、アンドープ(Undoped)
GaAs層16を、パッシベーション層としてエピ成長
等によりチャネル領域11上に連続して形成することが
広く行われており、上述したように表面準位が多く存在
することによる厚い自然空乏層の形成という問題を防止
することができる。尚、電気的には、アンドープのGa
As層16は絶縁体として働く。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図12
に示すアンドープGaAs層16を、n型GaAs層1
1のパッシベーション層として用いると、表面準位の生
成の減少という点については有効であるが、その製造が
難しいという問題がある。係る構造の場合、パッシベー
ション層であるアンドープGaAs層16とチャネル領
域のGaAs層11とが同一の材料であるため、選択的
にアンドープGaAs層のみをエッチングすることがで
きない。
【0008】このため、ゲート電極形成時、又、ソー
ス、ドレイン電極形成時のアンドープGaAs層16と
その下地のn型GaAs層11のエッチングの深さの制
御、即ち、n型GaAs層の表面を確実に露出させるこ
とが難しく、この再現性に困難をきたしていた。即ち、
アンドープGaAs層16をエッチングして、n型Ga
As層11の表面を露出させる際に、オーバエッチ、又
はアンダーエッチになり易いという問題がある。オーバ
エッチになるとソース・ドレイン間電流IDDSが減
り、アンダーエッチでアンドープGaAs層16が残る
と、後に形成するゲート電極とアンドープGaAs層1
6とでショットキ接合が形成されてしまい、アンドープ
GaAs層16を介する分だけソース・ドレインコンダ
クタンスgmが悪化する。
【0009】又、ソース・ドレイン電極形成時には、ソ
ース・ドレイン電極とn型GaAs層の間にアンドープ
GaAs層16が介在する分だけオーミック抵抗が大き
くなり、諸特性の悪化を招く。このように、アンドープ
GaAs層16とn型GaAs層11とが同質のGaA
s層であるため、エッチングの終点検出が難しく、良好
なエッチングの再現性を得ることが困難であった。
【0010】本発明は上述した事情に鑑みてなされたも
ので、チャネル領域の表面上に少なくとも一層以上のパ
ッシベーション層を設けて表面準位の問題を解決しつ
つ、且つデバイスを良好な再現性で製造することができ
る化合物半導体装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、以下の構成を採用した。即ち、本発明の
第1の構成は、チャネル領域となるn型GaAs層と、
該GaAs層上に直接接触して配設されたゲート電極
と、該GaAs層上に配設されたソース・ドレイン電極
と、前記ゲート電極とソース・ドレイン電極との間の前
記n型GaAs層上に、該GaAs層に格子整合したG
aInP層をパッシベーション層として備えたことを特
徴とする。
【0012】また、第2の構成は、チャネル領域となる
n型GaAs層と、少なくとも前記チャネル領域の前記
n型GaAs層上に形成されたアンドープのGaAs層
の第1のパッシベーション層と、該第1のパッシベーシ
ョン層上に配設されたゲート電極と、前記n型GaAs
層上に配設されたソース・ドレイン電極と、前記第1の
パッシベーション層上に前記n型GaAs層に格子整合
したGaInP層の第2のパッシベーション層を備えた
ことを特徴とする。
【0013】ここで、前記第1のパッシベーション層の
膜厚は前記第2パシベーション層よりも薄いことを特徴
とする。本発明の第1の構成は、パッシベーション層と
して、アンドープGaAs層に代えて、GaAsと格子
整合したGaInP層を採用したものである。GaIn
PはアンドープGaAs層と同様にGaAs表面の表面
準位の生成を減少させる他、同じ膜厚であれば、アンド
ープGaAs層よりGaInPの方がバンドギャップが
大きいので、自然空乏層の厚みを小さくできる。アンド
ープGaAs層と同じ程度のパッシベーション効果をも
たせるなら、GaInPの方が膜厚を薄くできるので加
工が容易である。
【0014】また、本発明の第2の構成は、n型GaA
s層のチャネル領域上にアンドープのGaAs層の第1
のパッシベーションを設け、その第1のパッシベーショ
ン上に上記したGaInP層の第2のパッシベーション
を積層していることにより、上記したように、自然空乏
層の厚みを小さくできると共に、GaInP層が仮にエ
ッチングされたとしてもアンドープのGaAs層の第1
のパッシベーションによってn型GaAs層の表面が露
出されることはない。
【0015】上記した、GaAs層とGaInP層とは
エッチングするためのエッチャントが異なり、選択エッ
チングが可能となる。又、GaInP層は、塩酸系のエ
ッチャントに溶解するが、GaAs層は溶解しない。し
たがって、塩酸系のエッチャントを用いてGaInP層
とGaAs層の二層膜をエッチングすることにより、G
aAs層の表面が露出した段階でエッチングを容易に終
了することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図1乃至図11を参照しな
がら、本発明の化合物半導体装置の構造及びその製造方
法について説明する。各図中、同一符号は同一又は相当
部分を示す。図1は本発明の第1の実施形態の化合物半
導体装置の断面図である。このGaAsデバイスの構造
は、図12に示した従来技術のデバイスと同様のGaA
sMESFETである。GaAs基板10上に、バッフ
ァ層となるアンドープGaAs層10Aを介してチャネ
ル領域となるn型GaAs層11が形成されている。そ
して、n型GaAs層11上には、Ti/Al等のゲー
ト電極13が直接接触することにより、ショットキ接合
が形成されている。また、n型GaAs層11上には、
AuGe/Ni/Au等のソース電極14及びドレイン
電極15が直接接触することにより、オーミック接触が
形成されている。
【0017】このGaAsデバイスが従来技術のデバイ
スと異なる点は、n型GaAs層11を保護するパッシ
ベーション層として、GaAs層11に格子整合したG
aInP層20を備えていることである。GaxInY
PのXとYの成分比を概略0.5と0.5程度とするこ
とにより、GaInP層20はGaAs層11に格子整
合することができる。即ち、n型GaAs層11上に、
上述の成分比のGaInPを有機金属CVD(MOCV
D)又は分子線エピタキシャル(MBE)により成長さ
せることで、格子整合した結晶層を連続的に形成するこ
とができる。
【0018】アンドープGaInP層20は結晶として
GaAs層11と格子整合しており、n型GaAs層1
1に対してパッシベーション(保護)層として機能する
ので、GaAs層11内での表面準位の生成を減少させ
ることができる。このため、自然空乏層を薄くできるの
で、チャネルの狭窄現象を減少でき、パワーデバイスの
出力特性、入出力の直線性等を改善することができる。
又、発振素子においては、位相雑音を低減できる。
【0019】図2から図7は本発明の第1の実施形態の
化合物半導体装置の製造工程の断面図である。図2は、
GaAs MESFETの製造に使用するウエハの概略
を示す。GaAs基板10上にチャネル領域を絶縁分離
するためのアンドープGaAs層10Aが厚さ4000
オングストローム程度形成され、その上にチャネル領域
となる濃度3×1017cm-3程度のn型GaAs層11
が厚さ3000オングストローム程度形成され、更にそ
の上にパッシベーション層となるGaAs層と格子整合
したアンドープGaInP層20が厚さ1000オング
ストローム程度形成されている。
【0020】次に、図3に示すように、GaInP層2
0上にホトレジスト膜21を全面に塗布する。そして、
ソース・ドレイン電極パターンのマスク合わせを行い、
露光して現像し、ソース・ドレイン電極が形成される部
分にレジスト膜21の開口を設ける。その開口からレジ
スト膜21をマスクとして塩酸系のエッチャントを用い
てGaInP層20を選択的にエッチングし、チャネル
領域にGaInP層20を残存するGaInP層20の
エッチングが終了すると、その下地のn型GaAs層1
1が露出するが、このGaAs層11は塩酸系のエッチ
ャントではエッチングされない。従って、GaInP層
20のエッチング終了後、更にエッチングを行っても、
その下地のn型GaAs層11の表面がエッチングされ
ることは無く、確実にn型GaAs層11の表面が露出
した段階でエッチングを止めることができる。
【0021】次に、図4に示すように、オーミック電極
金属であるAuGe/Ni/Au膜24を蒸着により被
着する。そしてリフトオフにより、レジスト膜上のAu
Ge/Ni/Au膜24をレジスト膜21と共に除去す
ることにより、図5に示すような、ソース電極14及び
ドレイン電極15が形成される。AuGe/Ni/Au
膜からなるソース電極14及びドレイン電極15は、n
型GaAs層11の表面が完全に露出した状態で形成さ
れる。従って、350℃〜400℃の熱処理でアロイ
(合金化)することにより、確実なオーミック接触をn
型GaAs層11に対して取ることができる。
【0022】次に、ゲート電極の形成について図6、図
7を参照して説明する。まず、図6に示すように、基板
全面にホトレジスト膜22を塗布する。そして、ホトリ
ソグラフィでゲート電極が形成される部分に、ホトレジ
スト膜22の開口を形成する。これはゲート電極パター
ンのマスクを用いて、ホトレジスト膜22を露光して現
像することにより、開口を形成する。
【0023】次に、この開口を介してGaInP層20
を塩酸系のエッチャントでエッチングし、ゲート電極が
形成される領域のGaInP層20をエッチング除去
し、下層のn型GaAs層11の表面を露出する。n型
GaAs層は前述したように塩酸系のエッチャントによ
りエッチングされないので、十分なエッチング時間をか
けることにより、GaInP層20を完全にエッチング
して、GaAs層11の表面を完全に露出させることが
できる。
【0024】そして、図7に示すように、n型GaAs
層11に対してショットキ接合を形成する金属である、
例えばTi/Al膜23を蒸着により被着し、リフトオ
フによりレジスト膜22を除去すると共に、余分なTi
/Al膜23を除去して、ゲート電極13を形成するこ
とにより、図1に示すパッシベーション層としてGaI
nP層20を備えたGaAsデバイスが完成する。
【0025】このようにして製造されたGaAsデバイ
スは、パッシベーション層をエッチングする際に、下地
のGaAs層に対して選択的にエッチングすることがで
きる。従って、チャネル領域のn型GaAs層のオーバ
エッチ或いはアンダーエッチの問題を生じることなく、
確実に且つ容易に下地のn型GaAs層表面が完全に露
出した段階でエッチングを終了することができる。
【0026】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。図9は第2の実施形態の化合物半導体装置を示
す断面図である。同一符号については既に説明したの
で、ここでは、第1の実施形態と異なる部分を説明す
る。第2の実施形態では、図9に示すように、n型Ga
As層11のチャネル領域、即ち、ソース、ドレイン電
極間上に2層のパッシベーション層30、20を形成し
ているところである。上層に配置される第2のパッシベ
ーション層20は上記したGaInP層で第1の実施形
態で説明したように、n型GaAs層に格子整合したも
のである。
【0027】第1の実施形態で説明した化合物半導体装
置では、パッシベーション層であるGaInP層20を
エッチングする際、図6に示すように、基板全面にホト
レジスト膜22を塗布した後、ゲート電極形成領域のホ
トレジスト膜22に開口部を形成し、露出されたGaI
nP層20を塩酸系のエッチャントでn型GaAs層1
1が完全に露出するまで十分に時間をかけてエッチング
される。
【0028】この時、n型GaAs層は上記したように
塩酸系のエッチャントでエッチングされないが、長時間
のエッチング、エッチング条件等の変化により、エッチ
ングされるGaInP層は、図8に示すように、横方向
に広がるように余分にエッチングされる場合がある。こ
の状態で、ゲート電極13を蒸着により被着して形成す
ると、図13に示すように、ゲート電極13とパッシベ
ーション層であるGaInP層20との間にすき間xが
生じn型GaAs層11の表面が露出し、表面準位が発
生してャネルの狭窄を起こし前述した課題で述べたよう
に諸特性が低下するという新たな課題が発生する可能性
がある。
【0029】第2の実施形態では、上記したように、パ
ッシベーション層であるGaInP層20を第2のパッ
シベーション層として、その下層にGaAs層からなる
第1のパッシベーション層30を設けてエッチングにる
n型GaAs層の表面露出を完全に防止し、チャネルの
狭窄が生じない化合物半導体装置を提供する。即ち、第
2の実施形態では、図9に示すように、n型GaAs層
11上に第1のパッシベーション層30が形成され、そ
の第1のパッシベーション層30上に、第1の実施形態
で説明したGaInP層20を第2のパッシベーション
層として配置する。
【0030】第1のパッシベーション層30は、アンド
ープのGaAs層が用いられ、少なくともチャネル領域
に選択的に形成してもよいが、第1のパッシベーション
層30と下層のn型GaAs層11とは同一材料であ
り、両者は同一のエッチャントでエッチングされるため
にるため、チャネル領域部分に選択的に残留させること
は製造工程上、煩雑となるために、本実施形態では、n
型GaAs層11の略全面に形成している。
【0031】さらに、第1のパッシベーション層30は
上記したようにアンドープのGaAs層であるために絶
縁層として働くが、第1のパッシベーション層30は絶
縁性よりもエッチングストッパ機能が求められることか
ら、第1のパッシベーション層30の膜厚は数十Å〜数
百Åと極めて薄く形成することができる。第1のパッシ
ベーション層30は薄膜状に形成されるために、ゲート
電極、ソース・ドレイン電極とn型GaAs層間11の
抵抗値に悪影響を及ぼすには至らない。尚、本実施形態
では、第1のパッシベーション層30は約100Åの膜
厚で形成されている。
【0032】第2の実施形態の化合物半導体装置を製造
する場合、例えば、図11に示すように、GaAs基板
10上にチャネル領域を絶縁分離するためのアンドープ
GaAs層10Aが厚さ4000オングストローム程度
に形成し、その上にチャネル領域となる濃度3×1017
cm-3程度のn型GaAs層11が厚さ3000オング
ストローム程度形成し、その上に第1のパッシベーショ
ン層30となるアンドープGaAs層を厚さ約100オ
ングストローム程度形成する。更にその上に第2のパッ
シベーション層20となるGaAs層と格子整合したア
ンドープGaInP層を厚さ約1000オングストロー
ム程度に形成した後、図3〜図7で説明した方法で形成
することができる。
【0033】上述したように、本発明の化合物半導体装
置によれば、チャネル領域のn型GaAs層11のエッ
チング終点の制御が容易に行え、オーバエッチによるド
レインソース電流IDDSのバラツキといった問題が無
くなり特性が安定化する。又、アンダーエッチによるg
mの劣化、或いはオーミック接触の接触不良といった問
題が無くなり、特性が安定化し且つ製造歩留が向上す
る。又、エッチングの際のクリティカルな条件が無くな
るので、製造が容易となる。
【0034】又、GaAs層と格子整合したパッシベー
ション層であるGaInP層は、GaAs層よりもバン
ドギャップが大きいため、より効果的にパッシベーショ
ン層としての機能を果たすことができ、耐圧の向上、リ
ーク電流の減少に有効である。このため、パッシベーシ
ョン層自体を薄く形成することができる共に、加工性が
良い。又、単位ゲート幅あたりの出力電力が大きくなる
のでトータルゲート幅を小さくすることができ、チップ
サイズを小さくできる。尚、上述した2つの実施の形態
の説明では、n型GaAs層に直接ソース・ドレイン電
極を接触させる例について説明したが、n型GaAs層
の上にn+ 型GaAs層を形成し、その表面上にソー
ス・ドレイン電極を接触させるようにしてもよいのは、
勿論のことである。
【0035】
【発明の効果】以上に詳細に説明したように、本発明
は、GaAs MESFET等の化合物半導体装置にお
いて、パッシベーション層としてn型GaAsと格子整
合したGaInP層を備えたものである。これにより、
パッシベーション層の選択エッチングが可能となること
から、化合物半導体装置の製造が容易となり、且つ特性
のバラツキが減少し、高い製造歩留で量産が可能とな
る。
【0036】更に、本発明によれば、チャネル領域にア
ンドープGaAs層の第1のパッシベーションと、その
上にn型GaAsと格子整合したGaInP層の第2の
パッシベーションを備えたものである。これにより、第
2のパッシベーションがエッチングされた時であっても
第1のパッシベーションによって下層のn型GaAs層
表面が露出されない。上記したように、第2のパッシベ
ーション層の選択エッチングが可能となることから、化
合物半導体装置の製造が容易となり、且つ特性のバラツ
キが減少し、高い製造歩留で量産が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の断面図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図3】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図4】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図5】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図6】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図7】本発明の第1の実施の形態の化合物半導体装置
の製造工程の断面図。
【図8】本発明の第2の実施の形態の化合物半導体装置
を説明するための断面図。
【図9】本発明の第2の実施の形態の化合物半導体装置
の断面図である。
【図10】本発明の第2の実施の形態の化合物半導体装
置を説明するための断面図。
【図11】本発明の第2の実施の形態の化合物半導体装
置を説明するための断面図。
【図12】従来の化合物半導体装置の一例の断面図であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チャネル領域となるn型GaAs層と、
    該n型GaAs層上に直接接触して配設されたゲート電
    極と、該n型GaAs層上に配設されたソース・ドレイ
    ン電極と、前記ゲート電極とソース・ドレイン電極との
    間の前記n型GaAs層上に、該GaAs層に格子整合
    したGaInP層をパッシベーション層として備えたこ
    とを特徴とする化合物半導体装置。
  2. 【請求項2】 チャネル領域となるn型GaAs層と、
    少なくとも前記チャネル領域の前記n型GaAs層上に
    形成されたアンドープのGaAs層の第1のパッシベー
    ション層と、該第1のパッシベーション層上に配設され
    たゲート電極と、前記n型GaAs層上に配設されたソ
    ース・ドレイン電極と、前記第1のパッシベーション層
    上に前記n型GaAs層に格子整合したGaInP層の
    第2のパッシベーション層を備えたことを特徴とする化
    合物半導体装置。
  3. 【請求項3】 前記第1のパッシベーション層の膜厚は
    前記第2のパシベーション層よりも薄いことを特徴とす
    る請求項2記載の化合物半導体装置。
  4. 【請求項4】 前記ソース・ドレイン電極は第1のパシ
    ベーション層を介して形成されたことを特徴とする請求
    項2記載の化合物半導体装置。
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