JPH09237568A - 電子放出素子、電子源、それを用いた画像形成装置および特性回復方法 - Google Patents
電子放出素子、電子源、それを用いた画像形成装置および特性回復方法Info
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- JPH09237568A JPH09237568A JP15743196A JP15743196A JPH09237568A JP H09237568 A JPH09237568 A JP H09237568A JP 15743196 A JP15743196 A JP 15743196A JP 15743196 A JP15743196 A JP 15743196A JP H09237568 A JPH09237568 A JP H09237568A
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Abstract
を提供する。 【解決手段】 素子電極2,3間に、電子放出部5を有
する導電性薄膜4を備える電子放出素子において、導電
性薄膜4が、第1の金属元素と、低仕事関数材料部分を
形成する第2の金属元素を含み、素子電極2,3間への
電圧印加により、第2の金属元素が、導電性薄膜4の内
部から表面に移動するものであることを特徴とする。
Description
電子放出素子を用いた電子源、該電子源を用いた画像形
成装置及びそれらの特性回復方法に関する。
て熱電子放出素子と冷陰極電子放出素子を用いた2種類
のものが知られている。冷陰極電子放出素子には電界放
出型(以下、「FE型」という。)、金属/絶縁層/金
属型(以下、「MIM型」という。)や表面伝導型電子
放出素子等がある。
and W.W.Dolan,“Field Emis
sion”,Advance in Electron
Physics,8,89(1956)あるいはC.
A.Spindt,“Physical Proper
ties of thin−filmfield em
ission cathodes withmolyb
denum cones”,J.Appl.Phy
s.,47,5248(1976)等に開示されたもの
が知られている。
d,“Operation ofTunnel−Emi
ssion Devices”,J.Appl.Phy
s.,32,646(1961)等に開示されたものが
知られている。
M.I.Elinson,RadioEng.Elec
tron Phys.,10,1290(1965)等
に開示されたものがある。
に形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流す
ことにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。この表面伝導型電子放出素子としては、前記エリン
ソン等によるSnO2薄膜を用いたもの、Au薄膜によ
るもの[G.Dittmer:“ThinSolid
Films”,9,317(1972)]、In2O3
/SnO2薄膜によるもの[M.Hartwell a
nd C.G.Fonstad:“IEEE Tran
s.ED Conf.”,519(1975)]、カー
ボン薄膜によるもの[荒木久 他:真空、第26巻、第
1号、22頁(1983)]等が報告されている。
例として、本出願人により報告されている構成の一例を
図2に模式的に示す。図2(a)は平面図、図2(b)
は断面図である。図2において、1は基体、2,3は素
子電極、4は導電性薄膜、5は電子放出部である。基体
1上に素子電極2,3と導電性薄膜4を形成した後、通
電フォーミングと呼ばれる通電処理により、電子放出部
5が形成される。これは上記素子電極2,3間に電圧を
印加し、導電性薄膜に電流を流すことにより、導電性薄
膜4を局所的に破壊、変形もしくは変質させて、電気的
に高抵抗の状態にした電子放出部5を形成するもので、
導電性薄膜の一部に亀裂が形成され、素子電極間に電圧
を印加して電流を流すことにより、その亀裂付近から電
子放出が行われるものである。
電子放出部を形成する通電フォーミング、その他の工程
については、例えば本出願人による出願、特開平7−2
35255号公報などに詳述されている。
構造が単純で製造が容易であることから、大面積にわた
り多数の素子を配列形成するのに適しているという利点
がある。そこでこの特性を活かし、例えば荷電ビーム
源、表示装置などへの応用が研究されている。多数の表
面伝導型電子放出素子を配列形成した例としては、後述
するように並列に表面伝導型電子放出素子を配列し、個
々の素子の両端をそれぞれの配線(共通配線とも呼ぶ)
にそれぞれ結線した素子行を多数配列した電子源が挙げ
られる(例えば、特開昭64−31332号公報、特開
平1−283749号公報、特開平2−257552公
報など)。
は、近年、液晶を用いた平板型表示装置が、CRTに替
わって普及してきたが、自発光型でないためバックライ
トを装備しなければならないなどの問題点があり、自発
光型の表示装置の開発が望まれてきた。自発光型表示装
置としては、表面伝導型電子放出素子を多数配置した電
子源と、電子源より放出された電子により、可視光を発
光せしめる蛍光体とを組み合わせた表示装置である画像
形成装置が挙げられる(例えば、米国特許5,066,
883号)。
供する場合、その電子放出特性が安定に長時間維持され
ることが必要である。
特性として重要な要因は電子放出に伴う電流(以下「放
出電流」(Ie)と記す)の大きさと電子放出効率
(η)である。
素子電極間を流れる電流(以下「素子電流」Ifと記
す)に対する比を意味する。すなわち、η=Ie/If
である。
当たっては、上記放出電流の強さと電子放出効率が安定
に長時間維持されることが求められるのはもちろん、特
性それ自体も放出電流が大きく、電子放出効率が高いこ
とが望ましい。
成装置に応用した場合、放出電流Ieが大きいことは、
明るい画像を得るために必要であり、電子放出効率ηが
高ければ、同じ明るさを得るための消費電力が小さくて
済み、駆動回路にかかる負担が軽減できるなど、全体と
してのコストを下げることが期待できる。
素子においては、この点で必ずしも満足のゆくものが得
られておらず、放出電流Ieと電子放出効率ηの向上、
及び電子放出特性の安定性の向上が、さらに求められる
場合もある。
電子放出特性の安定性が一層優れた表面伝導型電子放出
素子を提供することであり、さらには放出電流Ie及び
電子放出効率ηの良い表面伝導型電子放出素子を提供す
ることである。
めになされた本発明は、以下の構成を有するものであ
る。
る一対の素子電極と、該一対の素子電極の両方に電気的
に接触した導電性薄膜と、該導電性薄膜の一部に形成さ
れた電子放出部を有する電子放出素子において、上記導
電性薄膜が、微粒子により形成され、主要構成元素であ
る第1の金属元素と、導電性薄膜表面に析出して、低仕
事関数材料部分を形成する1種ないし2種以上の第2の
金属元素とを含み、上記一対の素子電極間に電圧を印加
することにより、上記第2の金属元素が、導電性薄膜内
部から、導電性薄膜表面の少なくとも一部に移動するこ
とを特徴とする電子放出素子にある。
の特徴として、「上記導電性薄膜が、上記第1の金属元
素と、第2の金属元素を含む合金よりなる微粒子により
構成される」こと、「上記導電性薄膜が、実質的に上記
第1の金属元素よりなる微粒子と、実質的に上記第2の
金属元素よりなる微粒子を含む」こと、「上記第1の金
属元素の最も安定なイオンのイオン半径が、上記第2の
金属元素の最も安定なイオンのイオン半径のいずれより
も大きい」こと、「上記導電性薄膜が、上記第lの金属
元素と上記第2の金属元素により構成される金属間化合
物の相を、上記第1の金属元素よりなる相により包含し
てなる構造の微粒子により、構成されている」こと、
「上記第1の金属元素が貴金属元素であり、上記第2の
金属元素がアルカリ金属元素ないしアルカリ土類金属元
素である」こと、「上記導電性薄膜が、実質的に貴金属
元素と、アルカリ金属元素ないしアルカリ土類金属元素
により構成され、その平均組成が、アルカリ金属元素な
いしアルカリ土類金属元素の含有量が、3原子%以上、
8原子%以下である」こと、をも含むものである。
発明第一の電子放出素子の複数を一方向に配列した素子
行を、一列ないし複数列有し、該電子放出素子を駆動す
るための配線を有してなることを特徴とする電子源にあ
る。
として、「上記配線が、はしご型配線である」こと、
「上記配線が、マトリクス状に配線されている」こと、
をも含むものである。
記本発明第二の電子源と、該電子源から放出された電子
ビームにより所望の画素を照射して発光させることによ
り画像を形成する画像形成部材とを内包してなることを
特徴とする画像形成装置にある。
記本発明第二の電子源と、該電子源から放出された電子
ビームにより所望の画素を照射して発光させることによ
り画像を形成する画像形成部材と、入力信号に基づいて
該画像形成部材に照射される電子ビームを変調する電子
ビーム変調手段とを内包してなることを特徴とする画像
形成装置にある。
第四の電子放出素子若しくは電子源若しくは画像形成装
置の特性を回復させる方法であって、上記電子放出素子
に、該電子放出素子の素子電流に対する閾値電圧よりも
高く、通常の電子放出駆動時の印加電圧よりも低い電圧
を印加することを特徴とする特性回復方法にある。
う言葉を用いるので、その意味について説明する。
も小さなものを「超微粒子」と呼ぶ。「超微粒子」より
もさらに小さく、原子の数が数百個程度以下のものを
「クラスター」と呼ぶことは広く行われている。
ではなく、どの様な性質に注目して分類するかにより変
化する。また「微粒子」と「超微粒子」を一括して「微
粒子」と呼ぶ場合もあり、本明細書中での記述はこれに
沿ったものである。
粒子」(木下是雄 編、共立出版1986年9月1日発
行)では、「本稿で微粒子と言うときにはその直径がだ
いたい2〜3μm程度から10nm程度までとし、特に
超微粒子というときは粒径が10nm程度から2〜3n
m程度までを意味することにする。両者を一括して単に
微粒子と書くこともあってけっして厳密なものではな
く、だいたいの目安である。粒子を構成する原子の数が
2個から数十〜数百個程度の場合はクラスターと呼
ぶ。」(195ページ 22〜26行目)と記述されて
いる。
微粒子プロジェクト”での「超微粒子」の定義は、粒径
の下限はさらに小さく、次のようなものであった。
ジェクト”(1981〜1986)では、粒子の大きさ
(径)がおよそ1〜100nmの範囲のものを“超微粒
子”(ultra fine particle)と呼
ぶことにした。すると1個の超微粒子はおよそ100〜
108 個くらいの原子の集合体という事になる。原子の
尺度でみれば超微粒子は大〜巨大粒子である。」(「超
微粒子−創造科学技術」林主税、上田良二、田崎明
編;三田出版 1988年 2ページ1〜4行目)/
「超微粒子よりさらに小さいもの、すなわち原子が数個
〜数百個で構成される1個の粒子は、ふつうクラスター
と呼ばれる」(同書2ページ12〜13行目)。
本明細書において「微粒子」とは多数の原子・分子の集
合体で、粒径の下限は数Å〜1nm程度、上限は数μm
程度のものを指すこととする。
述したような冷陰極電子放出素子に分類されるもので、
電子放出機構の点から表面伝導型の電子放出素子と云え
る。
実施の形態について説明する。全体の構成は、従来の表
面伝導型電子放出素子と同様に、図2に示す構成をとる
ことができる。図1は、上記の第1の具体的な構成の場
合の、電子放出部付近の構造を説明するための模式図で
ある。(従って、図1は、本発明の電子放出素子の電子
放出部付近の形状をそのまま拡大したものではない。) 上記通電フォーミング処理により形成された電子放出部
を挟んで、低電位側及び高電位側の導電性薄膜が対峙し
ている。導電性薄膜は、上記合金を主成分とする微粒子
の集合体である。本発明者らは、鋭意検討の結果、ここ
に示す電子放出部からの電子放出の様子は以下のような
ものであろうと推定している。
側導電性薄膜と、図の上方にあるアノード電極(不図
示)の両方の影響を受け、一部はアノードに向かって飛
行し、他は高電位側導電性薄膜に入射する。入射した電
子の一部は、弾性散乱され、入射時と同じ運動エネルギ
ーを持って導電性薄膜の外に飛び出し、他の部分は導電
性薄膜に吸収される。
電流Ieとして観測され、高電位側の導電性薄膜に吸収
された電子は、素子電流Ifの一部として観測される。
合、導電性薄膜の表面の仕事関数が電子放出特性に与え
る影響は、次のように考えられる。
放出される電子の量に影響を与える。この部分の仕事関
数が小さい方が、電子の放出量が増え、放出電流Ieを
増加させる効果が期待される。
射した電子が弾性散乱される確率に影響を与える。この
部分の仕事関数が低い方が電子が弾性散乱される確率が
高くなり、素子電流Ifに対する放出電流Ieの比、す
なわち電子放出効率ηが高くなることが期待される。
い方が好ましいと言える。この状況を実現する手法とし
ては、低仕事関数の材料を導電性薄膜の表面に成膜する
事が考えられる。しかしながら、導電性薄膜の表面、特
に上述したような電子放出に関わる部分では、電流によ
るジュール熱の発生や、入射する電子のエネルギーによ
り局所的に温度が高くなっているため、低仕事関数材料
が比較的低い温度で蒸発してしまう場合は、蒸発などに
より低仕事関数材料の部分が短時間の内に失われてしま
い、電子放出特性を安定に維持することが困難であろ
う。
成する元素を、導電性薄膜に含有させ、これを上記低仕
事関数材料の部分の失われた部分に連続的に供給するこ
とで、電子放出特性を安定に維持する方法の実現が望ま
れていた。
条件を満たす合金の微粒子膜において、低仕事関数材料
を表面に拡散、析出させることが期待できる結果を得、
これを表面伝導型電子放出素子の導電性薄膜に応用し
て、所望の効果が得られることを見いだした。
主成分の金属元素と、低仕事関数材料部分を構成する金
属元素の最も安定な価数のイオンのイオン半径を比較し
たとき、後者の方が前者よりも小さい、という条件であ
る。
して、表面の組成変化を観察することによって行い、上
記の条件が満たされる場合、微粒子膜表面で、低仕事関
数材料部分を形成する元素の割合が時間とともに増加す
ることを見いだした。この様な現象が生ずる理由は良く
わかっていないが、低仕事関数を構成する元素が、加熱
により微粒子表面に析出し、その後微粒子膜内部の微粒
子表面を通って、微粒子膜表面まで拡散したのではない
かと推定する。上記低仕事関数材料部分を構成する元素
が、合金中から析出する現象は、合金の平衡状態図から
は期待されない場合もあるが、微粒子膜においては、表
面積が非常に大きく、この部分に特殊な状況があって、
何らかの役割を果たしているのではないかと推測してい
る。
種イオンに対するイオン半径の値は、複数の研究者によ
って報告されているが、イオンの存在する環境や、実測
データからイオン半径を求める方法などによって結果が
異なる。そのため、値そのものは絶対的なものではな
い。しかし、各種イオンの大小関係は、概ね一致してい
るため、上述のような条件を定めることが可能である。
微粒子膜を導電性薄膜として用いた、表面伝導型電子放
出素子を作成した。この場合、予備的検討における加熱
処理の代わりに、素子に通電することにより、低仕事関
数材料部分を構成する金属元素の析出と拡散のエネルギ
ーを与えることができるものと思われる。なお、最初の
低仕事関数材料の部分の形成は、後述するように、低仕
事関数材料部分を構成する金属元素と同じ元素を含む金
属化合物の蒸気を含有する雰囲気中で、活性化処理を施
すことにより形成しても良い。
属元素よりなる金属微粒子と、低仕事関数材料部分を構
成する金属元素よりなる金属微粒子の混合微粒子膜を用
いても同様の効果が得られる。この場合、上記の析出過
程がないことは当然で、前者の金属微粒子の表面上を、
後者の微粒子から低仕事関数材料部分を構成する金属元
素が、微粒子膜表面へ拡散してゆくのであろう。
と、低仕事関数材料部分を構成する金属元素との組み合
わせとして可能なものを、表1に列挙する。
放出素子の具体的な形態についての想定される作用の説
明である。
の元素に対し、用いることのできる第2の元素は、多く
の場合1種類には限らず、2種類以上ある。従って、第
2の元素として2種類の元素を同時に用いることも可能
である。
法について、図3を用いて説明する。
等を用いて十分に洗浄し、真空蒸着法、スパッタ法等に
より素子電極材料を堆積、例えばフォトリソグラフィー
技術を用いてパターニングして素子電極2,3を形成す
る(図3(a))。
合金微粒子膜または少なくとも2種類の金属微粒子の混
合微粒子膜よりなる、導電性薄膜4を形成する(図3
(b))。
トを用いたスパッタ法により上記基板上に合金膜を堆積
させる。このときスパッタリングガスの圧力を通常の成
膜の場合より高い適当な圧力にすると、通常の連続膜に
はならず、微粒子膜が推積する。また、蒸着法を用いる
場合も、蒸着装置内にアルゴンなどの不活性ガスを適当
な圧力になるように導入して薄膜を堆積させると、微粒
子膜を得ることができる。
る薄膜体積の際、2種類ないしそれ以上のターゲットま
たは蒸着源を用い、シャッターを開閉して交互にスパッ
タまたは蒸着を行うことにより、混合微粒子膜とするこ
とができる。
に、有機金属錯体溶液の塗布と加熱焼成処理により所望
の微粒子膜を得ることも可能である。
このフォーミング工程の方法の一例として通電処理によ
る方法を説明する。素子電極2,3間に、不図示の電源
を用いて、通電を行うと、導電性薄膜4の部位に、構造
の変化した電子放出部5が形成される(図3(c))。
通電フォーミングによれば導電性薄膜4に局所的に破
壊、変形もしくは変質等の構造の変化した部位が形成さ
れる。該部位が電子放出部5を構成する。通電フォーミ
ングの電圧波形の例を図4に示す。
れにはパルス波高値を定電圧としたパルスを連続的に印
加する図4(a)に示した手法とパルス波高値を増加さ
せながら、電圧パルスを印加する図4(b)に示した手
法がある。
形のパルス幅とパルス間隔である。通常T1はlμse
c.〜10msec.、T2は、10μsec.〜10
msec.の範囲で設定される。三角波の波高値(通電
フォーミング時のピーク電圧)は、表面伝導型電子放出
素子の形態に応じて適宜選択される。このような条件の
もと、例えば、数秒から数十分間電圧を印加する。パル
ス波形は三角波に限定されるものではなく、矩形波など
所望の波形を採用することができる。
(a)に示したのと同様とすることができる。三角波の
波高値(通電フォーミング時のピーク電圧)は、例えば
0.1V程度のステップで、徐々に増加させることがで
きる。
休止期間中に、導電性薄膜4を局所的に破壊、変形しな
い程度のパルス電圧を挿入し、電流を測定して検知する
ことができる。例えば0.1V程度の電圧印加により流
れる素子電流を測定し、抵抗値を求めて、1MΩ以上の
抵抗を示した時、通電フォーミングを終了させる。
化工程と呼ばれる処理を施す場合がある。活性化工程と
は、この工程により、素子電流If、放出電流Ieが、
著しく変化する工程である。
料を構成する金属元素を含む金属化合物の蒸気を含有す
る雰囲気下で、通電フォーミングと同様に、パルスの印
加を繰り返すことで行うことができる。上記の雰囲気形
成に用いる化合物としては、当該金属のフッ化物、塩化
物、臭化物、ヨウ化物等の金属ハロゲン化物、メチル化
物、エチル化物、ベンジル化物などのアルキル金属類、
アセチルアセトナート、ジピバノイルメタナート、ヘキ
サフルオロアセチルアセトナート等の金属b−ジケトナ
ート類、アリル錯体、シクロペンタジエニル錯体等の金
属エニル錯体類、ベンゼン錯体等のアレーン錯体、金属
カルボニル類、金属アルコキシド類など及びこれらの複
合した化合物などを挙げることが出来る。
る金属元素として挙げられた元素を含む金属化合物とし
て、例えば、NbF5 ,NbC15 ,Nb(C5 H5 )
(CO)4 Nb(C5 H5 )2 Cl2 ,Ta(C5 H
5 )(CO)4 ,Ta(OC2H5 )5 ,Ta(C5 H5
)2 Cl2 ,Ta(C5 H5 )2 H3 ,WF6 ,W
(CO)6 ,W(C5 H5 )2 Cl2 ,W(C5 H5 )
2 H2 ,W(CH3 )6 等が挙げられる。この場合、条
件によっては、当該金属以外に炭素などの物質が被膜中
に含有される場合もある。
放出素子は、安定化工程を行うことが好ましい。この工
程は、真空容器内の有機物質の分子や、上記活性化工程
で導入した金属化合物を除去する工程である。真空容器
を排気する真空排気装置は、装置から発生するオイルが
素子の特性に影響を与えないように、オイルを使用しな
いものを用いるのが好ましい。具体的には、ソープショ
ンポンプ、イオンポンプ等の真空排気装置を挙げること
が出来る。
に由来する炭素や炭素化合物、あるいは活性化工程で推
積させた金属ないしその化合物が新たに堆積しない分圧
で1.3×10-6Pa以下が好ましく、さらには1.3
×10-8Pa以下が特に好ましい。さらに真空容器内を
排気するときには、真空容器全体を加熱して、真空容器
内壁や、電子放出素子に吸着した有機物質分子や金属化
合物分子を排気しやすくするのが好ましい。このときの
加熱条件は、80〜250℃、好ましくは150℃以上
で、できるだけ長時間処理するのが望ましいが、特にこ
の条件に限るものではなく、真空容器の大きさや形状、
電子放出素子の構成などの諸条件により適宜選ばれる条
件により行う。真空容器内の圧力は極力低くすることが
必要で、1×10-5Pa以下が好ましく、さらに1.3
×10-6Pa以下が特に好ましい。
は、上記安定化処理終了時の雰囲気を維持するのが好ま
しいが、これに限るものではなく、残留する有機物質及
び活性化工程で導入された金属化合物が十分除去されて
いれば、圧力自体は多少上昇しても十分安定な特性を維
持することが出来る。
り、新たな金属またはその化合物ないし炭素あるいは炭
素化合物の堆積を抑制でき、また真空容器や基板などに
吸着したH2 O,O2 など電子放出特性に悪影響を与え
るガスも除去でき、結果として素子電流If,放出電流
Ieが安定する。
別の形態について説明する。この場合、導電性薄膜は、
主要構成元素である貴金属元素と、低仕事関数材料部分
を構成する元素である、アルカリ金属元素、ないしアル
カリ土類金属元素よりなる微粒子により構成されるが、
図5に模式的に示すように、該微粒子は上記貴金属元素
とアルカリ金属ないしアルカリ土類金属元素よりなる金
属間化合物の相が、貴金属よりなる相に包含されている
ものである。
れらの酸化物は極めて低い仕事関数を有することが知ら
れている。これらの値は、表1に示されて各種元素と比
べても極めて低いため、導電性薄膜の表面の一部だけで
もこれらの低仕事関数材料により被覆されていれば、電
子放出特性の向上が期待される。
は、反応性も極めて大きいため、これらの元素を含む金
属層が微粒子表面に露出していると、たとえ真空容器の
内部であっても僅かに存在する酸素などと反応してしま
い安定に維持することは困難である。
とアルカリ金属ないしアルカリ土類金属の金属間化合物
の相を、安定性の高い貴金属相で包含する構成として、
微粒子よりなる導電性薄膜中にアルカリ金属ないしアル
カリ土類金属元素を安定に含有させた。
な不活性ガス雰囲気中で、独立した貴金属とアルカリ金
属ないしアルカリ土類金属の蒸着源から、同時に金属を
蒸発させ、基板上に堆積させることにより形成すること
ができる。この際、アルカリ金属ないしアルカリ土類金
属の含有量が少なすぎると電子放出特性の向上を招来す
ることができず、逆に多すぎると、微粒子表面に金属間
化合物相が露出してしまうためと思われるが、電子放出
特性が安定しなくなり不都合である。アルカリ金属ない
しアルカリ土類金属の含有量の適当な値は、組み合わせ
により多少異なるが、概ね3〜8at.%程度である。
は、酸素と結合した状態の方が、金属間化合物を形成し
た状態よりもエネルギー的に安定であり、このため金属
間化合物相が貴金属相により包含されていても、熱など
のエネルギーを与えられると、内部から表面に向かっ
て、僅かずつ拡散し、表面に酸素と結合した低仕事関数
材料部分を形成するものと推定している。この、低仕事
関数材料部分も素子を駆動することにより蒸発などで失
われるが、上記のような内部からの拡散がつづくため、
安定的に維持されるのであろう。また、前述したよう
に、アルカリ金属ないしアルカリ土類金属により構成さ
れる低仕事関数材料部分は、表面の一部のみを被覆した
場合にも十分な効果が得られるため、内部からの拡散に
よるアルカリ金属ないしアルカリ土類金属の補給の速度
が小さくても、効果が持続するものと考えている。
可能な電子放出素子の基本特性について図6、図7を参
照しながら説明する。
であり、この真空処理装置は測定評価装置としての機能
をも兼ね備えている。
2は排気ポンプである。真空容器11内には電子放出素
子が配されている。13は、電子放出素子に素子電圧V
fを印加するための電源、14は素子電極2,3間の導
電性薄膜4を流れる素子電流Ifを測定するための電流
計、15は素子の電子放出部5より放出される放出電流
Ieを捕捉するためのアノード電極である。16はアノ
ード電極15に電圧を印加するための高圧電源、17は
素子の電子放出部5より放出される放出電流Ieを測定
するための電流計である。一例として、アノード電極の
電圧を1KV〜10KVの範囲とし、アノード電極と電
子放出素子との距離Hを2mm〜8mmの範囲として測
定を行うことができる。
真空雰囲気下での測定に必要な機器(不図示)が設けら
れていて、所望の真空雰囲気下での測定評価を行えるよ
うになっている。排気ポンプ12は、ターボポンプ、ロ
ータリーポンプからなる通常の高真空装置系と更に、イ
オンポンプ等からなる超高真空装置系とにより構成され
ている。ここに示した電子源基板を配した真空処理装置
の全体は、不図示のヒーターにより加熱できる。従っ
て、この真空処理装置を用いると、前述の通電フォーミ
ング以降の工程も行うことができる。
て測定された放出電流Ie、素子電流Ifと素子電圧V
fの関係を模式的に示した図である。図7においては、
放出電流Ieが素子電流Ifに比べて著しく小さいの
で、任意単位で示している。なお。縦・横軸ともリニア
スケールである。
伝導型電子放出素子は、放出電流Ieに関して対する三
つの特徴的性質を有する。即ち、 (i)本素子はある電圧(しきい値電圧と呼ぶ、図7中
のVth)以上の素子電圧を印加すると急激に放出電流
Ieが増加し、一方しきい値電圧Vth以下では放出電
流Ieがほとんど検出されない。つまり、放出電流Ie
に対する明確なしきい値電圧Vthを持った非線形素子
である。 (ii)放出電流Ieが素子電圧Vfに単調増加依存す
るため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御できる。 (iii)アノード電極15に捕捉される放出電荷は、
素子電圧Vfを印加する時間に依存する。つまり、アノ
ード電極15に捕捉される電荷量は、素子電圧Vfを印
加する時間により制御できる。
の表面伝導型電子放出素子は、入力信号に応じて、電子
放出特性を容易に制御できることになる。この性質を利
用すると複数の電子放出素子を配して構成した電子源、
画像形成装置等、多方面への応用が可能となる。
おいては、以下のような方法で、一旦劣化した電子放出
特性を回復することが可能である。
際に印加する電圧よりも低い電圧を素子に印加すること
である。この操作により、素子を長時間駆動し続けた際
に、特性の若干の劣化が見られた場合にも、その特性の
回復が可能である。
のと考えられる。本発明の素子においては、導電性薄膜
表面の低仕事関数材料部分が、駆動に伴って徐々に失わ
れても、導電性薄膜内部から必要な元素が徐々に補給さ
れるので、その機能を保つことができる。しかしなが
ら、条件が過酷で、低仕事関数材料部分の消耗が激しい
場所、例えば電子放出部の高電位側導電性薄膜の端部な
ど、においては、上記元素の補給が間に合わないため
に、若干の劣化を示すものと思われる。このときに、通
常の駆動の際よりも低い電圧を印加すると、低仕事関数
材料部分の消耗が少なくなり、内部からの上記元素の補
給がある程度進むと特性が回復するものと考えられる。
ただし、このとき印加する電圧は、If−Vf特性の閾
値電圧よりは高いことが必要である。これは、印加電圧
が上記閾値電圧よりも低いと、素子に電流が流れず、上
記元素が拡散・移動するためのエネルギーが与えられな
いためであろうと思われる。
Vfに対して単調増加する(以下、「MI特性」とい
う。)例を示したが、素子電流Ifが素子電圧Vfに対
して電圧制御型負性抵抗特性(以下、「VCNR特性」
という。)を示す場合もある(不図示)。これら特性
は、前述の工程を制御することで制御できる。
を基体上に複数配置して構成された電子源と、それを用
いて構成した画像形成装置について説明する。
のが採用できる。
出素子の個々を両端で接続し、電子放出素子の行を多数
個配し(行方向と呼ぶ)、この配線と直交する方向(列
方向と呼ぶ)で、該電子放出素子の上方に配した制御電
極(グリッドとも呼ぶ)により、電子放出素子からの電
子を制御駆動するはしご状配置のものがある。これとは
別に、電子放出素子をX方向及びY方向に行列状に複数
個配し、同じ行に配された複数の電子放出素子の電極の
一方を、X方向の配線に共通に接続し、同じ列に配され
た複数の電子放出素子の電極の他方を、Y方向の配線に
共通に接続するものが挙げられる。このようなものは所
謂単純マトリクス配置である。まず単純マトリクス配置
について以下に詳述する。
子については、前述したとおり(i)から(iii)の
特性がある。即ち、表面伝導型電子放出素子からの放出
電子は、しきい値電圧以上では、対向する素子電極間に
印加するパルス状電圧の波高値と幅で制御できる。一
方、しきい値電圧以下では、殆ど放出されない。この特
性によれば、多数の電子放出素子を配置した場合におい
ても、個々の素子に、パルス状電圧を適宜印加すれれ
ば、入力信号に応じて、表面伝導型電子放出素子を選択
して電子放出量を制御できる。
な電子放出素子を複数配して得られる電子源基板につい
て、図8を用いて説明する。図8において、21は電子
源基板、22はX方向配線、23はY方向配線である。
24は表面伝導型電子放出素子、25は結線である。
2,…Dxmからなり、真空蒸着法、印刷法、スパッタ
法等を用いて形成された導電性金属等で構成することが
できる。配線の材料、膜厚、巾は、適宜設計される。Y
方向配線23は、Dy1,Dy2,…Dynのn本の配
線よりなり、X方向配線22と同様に形成される。これ
らm本のX方向配線22とn本のY方向配線23との間
には、不図示の層間絶縁層が設けられており、両者を電
気的に分離している(m、nは、共に正の整数)。
法、スパッタ法等を用いて形成されたSiO2 等で構成
される。例えば、X方向配線22を形成した基板21の
全面或は一部に所望の形状で形成され、特に、X方向配
線22とY方向配線23の交差部の電位差に耐え得るよ
うに、膜厚、材料、製法が、適宜設定される。X方向配
線22とY方向配線23は、それぞれ外部端子として引
き出されている。
電極(不図示)は、m本のX方向配線22とn本のY方
向配線23と導電性金属等からなる結線25によって電
気的に接続されている。
25を構成する材料及び一対の素子電極を構成する材料
は、その構成元素の一部あるいは全部が同一であって
も、またそれぞれ異なってもよい。これら材料は、例え
ば前述の素子電極の材料より適宜選択される。素子電極
を構成する材料と配線材料が同一である場合には、素子
電極に接続した配線は素子電極ということもできる。
面伝導型放出素子24の行を、選択するための走査信号
を印加する不図示の走査信号印加手段が接続される。一
方、Y方向配線23には、Y方向に配列した表面伝導型
放出素子24の各列を人力信号に応じて、変調するため
の不図示の変調信号発生手段が接続される。各電子放出
素子に印加される駆動電圧は、当該素子に印加される走
査信号と変調信号の差電圧として供給される。
線を用いて、個別の素子を選択し、独立に駆動可能とす
ることができる。
用いて構成した画像形成装置について、図9と図10及
び図11を用いて説明する。図9は、画像形成装置の画
像表示装置の一例を示す模式図であり、図10は、図9
の画像形成装置に使用される蛍光膜の模式図である。図
11は、NTSC方式のテレビ信号に応じて表示を行な
うための駆動回路の一例を示すブロック図である。
配した電子源基板、31は電子源基板21を固定したリ
アプレート、36はガラス基板33の内面に蛍光膜34
とメタルバック35等が形成されたフェースプレートで
ある。32は、支持枠であり該支持枠32には、リアプ
レート31、フェースプレート36が低融点のフリット
ガラスなどを用いて、接合される。
る。22、23は、表面伝導型電子放出素子の一対の素
子電極と接続されたX方向配線及びY方向配線である。
ート36、支持枠32、リアプレート31で構成され
る。リアプレート31は主に基板21の強度を補強する
目的で設けられるため、基板21自体で十分な強度を持
つ場合は別体のリアプレート31は不要とすることがで
きる。即ち、基板21に直接支持枠32を封着し、フェ
ースプレート36、支持枠32及び基板21で外囲器3
7を構成しても良い。一方、フェースプレート36、リ
アプレート31間に、スペーサーとよばれる不図示の支
持体を設置することにより、大気圧に対して十分な強度
をもつ外囲器37を構成することもできる。
光膜34は、モノクロームの場合は蛍光体のみから構成
することができる。カラーの蛍光膜の場合は、蛍光体の
配列によリブラックストライプあるいはブラックマトリ
クスなどと呼ばれる黒色導電材38と蛍光体39とから
構成することができる。ブラックストライプ、ブラック
マトリクスを設ける目的は、カラー表示の場合、必要と
なる三原色蛍光体の各蛍光体39間の塗り分け部を黒く
することで混色等を目立たなくすることと、蛍光膜34
における外光反射によるコントラストの低下を抑制する
ことにある。ブラックストライプの材料としては、通常
用いられている黒鉛を主成分とする材料の他、導電性が
あり、光の透過及び反射が少ない材料を用いることがで
きる。
は、モノクローム、カラーによらず、沈澱法、印刷法等
が採用できる。蛍光膜34の内面側には、通常メタルバ
ック35が設けられる。メタルバックを設ける目的は、
蛍光体の発光のうち内面側への光をフェースプレート3
6側へ鏡面反射させることにより輝度を向上させるこ
と、電子ビーム加速電圧を印加するための電極として作
用させること、外囲器内で発生した負イオンの衝突によ
るダメージから蛍光体を保護すること等である。メタル
バックは、蛍光膜作製後、蛍光膜の内面側表面の平滑化
処理(通常、「フィルミング」と呼ばれる。)を行い、
その後Alを真空蒸着等を用いて堆積させることで作製
できる。
4の導電性を高めるため、蛍光膜34の外面側に透明電
極(不図示)を設けてもよい。
各色蛍光体と電子放出素子とを対応させる必要があり、
十分な位置合わせが不可欠となる。
例を以下に説明する。
す模式図である。画像形成装置41は、排気管42を介
して真空チャンバー43に連結され、さらにゲートバル
ブ44を介して排気装置45に接続されている。真空チ
ャンバー43には、内部の圧力及び雰囲気中の各成分の
分圧を測定するために、圧力計46、四重極質量分析器
47等が取り付けられている。画像表示装置41の外囲
器37内部の圧力などを直接測定することは困難である
ため、該真空チャンバー43内の圧力などを測定し、処
理条件を制御する。
スを真空チャンバー内に導入して雰囲気を制御するた
め、ガス導入ライン48が接続されている。該ガス導入
ライン48の他端には導入物質源50が接続されてお
り、導入物質がアンプルやボンベなどに入れて貯蔵され
ている。ガス導入ラインの途中には、導入物質を導入す
るレートを制御するための導入制御手段49が設けられ
ている。該導入量制御手段としては具体的には、スロー
リークバルブなど逃す流量を制御可能なバルブや、マス
フローコントローラーなどが、導入物質の種類に応じ
て、それぞれ使用が可能である。
気し、フォーミングを行う。この際、例えば図13に示
すように、Y方向配線23を共通電極51に接続し、X
方向配線22の内の、行選択手段53により選択された
一つのX方向配線に接続された素子24すべてに電源5
2によって、同時に電圧パルスを印加して、フォーミン
グを行うことができる。パルスの形状や、処理の終了の
判定などの条件は、個別素子のフォーミングについての
既述の方法に準じて選択すればよい。また、複数のX方
向配線に、行選択手段53による選択行を順次切り替え
ることにより、位相をずらせたパルスを順次印加(スク
ロール)することにより、複数のX方向配線に接続され
た素子をまとめてフォーミングする事も可能である。
外囲器37内は、十分に排気した後金属化合物がガス導
人ライン48から導入される。
気中で、各電子放出素子に電圧を印加することにより、
金属が電子放出部付近に堆積し、電子放出量が上昇する
のは、個別素子の場合と同様である。このときの電圧の
印加方法は、上記フォーミングの場合と同様の結線によ
り、選択された一つのX方向配線につながった素子に、
電圧パルスを印加すればよい。また、スクロールするこ
とによりまとめて活性化を行っても良い。
様に、安定化工程を行うことが好ましい。
保持しながら、イオンポンプ、ソープションポンプなど
のオイルを使用しない排気装置45によりの排気管42
を通じて排気し、有機物質及び活性化処理の際に導入し
た金属化合物の十分少ない雰囲気にした後、排気管をバ
ーナーで熱して溶解させて封じきる。外囲器37の封止
後の圧力を維持するために、ゲッター処理を行なうこと
もできる。これは、外囲器37の封止を行う直前あるい
は封止後に、抵抗加熱あるいは高周波加熱等を用いた加
熱により、外囲器37内の所定の位置(不図示)に配置
されたゲッターを加熱し、蒸着膜を形成する処理であ
る。ゲッターは通常はBa等が主成分であり、該蒸着膜
の吸着作用により、外囲器37内の雰囲気を維持するも
のである。
て構成した画像表示装置に、NTSC方式のテレビ信号
に基づいたテレビジョン表示を行う為の駆動回路の構成
例について、図11を用いて説明する。図11におい
て、61は画像表示装置、62は走査回路、63は制御
回路、64はシフトレジスタである。65はラインメモ
リ、66は同期信号分離回路、67は変調信号発生器、
VxおよびVaは直流電圧源である。
oxm、端子Doy1乃至Doyn、及び高圧端子Hv
を介して外部の電気回路と接続している。端子Dox1
乃至Doxmには、画像表示装置内に設けられている電
子源、即ち、M行N列の行列状にマトリクス配線された
表面伝導型電子放出素子群を一行(N素子)ずつ順次駆
動する為の走査信号が印加される。
信号により選択された一行の表面伝導型電子放出素子の
各素子の出力電子ビームを制御する為の変調信号が印加
される。高圧端子Hvには、直流電圧源Vaより、例え
ば10KVの直流電圧が供給されるが、これは表面伝導
型電子放出素子から放出される電子ビームに蛍光体を励
起するのに十分なエネルギーを付与する為の加速電圧で
ある。
は、内部にM個のスイッチング素子を備えたもので(図
中、S1ないしSmで模式的に示している)ある。各ス
イッチング素子は、直流電圧源Vxの出力電圧もしくは
OV(グランドレベル)のいずれか一方を選択し、面像
表示装置61の端子Dox1ないしDoxmと電気的に
接続される。S1乃至Smの各スイッチング素子は、制
御回路63が出力する制御信号Tscanに基づいて動
作するものであり、例えばFETのようなスイッチング
素子を組み合わせることにより構成することができる。
導型電子放出素子の特性(電子放出しきい値電圧)に基
づき走査されていない素子に印加される駆動電圧が電子
放出しきい値電圧以下となるような一定電圧を出力する
よう設定されている。
号に基づいて適切な表示が行なわれるように各部の動作
を整合させる機能を有する。制御回路63は、同期信号
分離回路66より送られる同期信号Tsyncに基づい
て、各部に対してTscanおよびTsftおよびTm
ryの各制御信号を発生する。
れるNTSC方式のテレビ信号から同期信号成分と輝度
信号成分とを分離する為の回路で、一般的な周波数分離
(フィルター)回路等を用いて構成できる。同期信号分
離回路66により分離された同期信号は、垂直同期信号
と水平同期信号より成るが、ここでは説明の便宜上Ts
ync信号として図示した。前記テレビ信号から分離さ
れた画像の輝度信号成分は便宜上DATA信号と表し
た。該DATA信号はシフトレジスタ64に入力され
る。
ルに入力される前記DATA信号を、画像の1ライン毎
にシリアル/パラレル変換するためのもので、前記制御
回路63より送られる制御信号Tsftに基づいて動作
する(即ち、制御信号Tsftは、シフトレジスタ64
のシフトクロックであるということもできる。)。シリ
アル/パラレル変換された画像1ライン分(電子放出素
子n素子分の駆動データに相当)のデータは、Id1乃
至IdnのN個の並列信号として前記シフトレジスタ6
4より出力される。ラインメモリ65は、画像1ライン
分のデータを必要時間の間だけ記憶する為の記憶装置で
あり、制御回路63より送られる制御信号Tmryに従
って適宜Id1乃至Idmの内容を記憶する。記憶され
た内容は、Id’1乃至Id’nとして出力され、変調
信号発生器67に入力される。
1乃至Id’nの各々に応じて表面伝導型電子放出素子
の各々を適切に駆動変調する為の信号源であり、その出
力信号は、端子Doyl乃至Doynを通じて画像表示
装置61内の表面伝導型電子放出素子に印加される。
放出素子は放出電流Ieに対して以下の基本特性を有し
ている。即ち、電子放出には明確な閾値電圧Vthがあ
り、Vth以上の電圧を印加された時のみ電子放出が生
じる。電子放出閾値以上の電圧に対しては、素子への印
加電圧の変化に応じて放出電流も変化する。このことか
ら、本素子にパルス状の電圧を印加する場合、例えば電
子放出閾値以下の電圧を印加しても電子放出は生じない
が、電子放出閾値以上の電圧を印加する場合には電子ビ
ームが出力される。その際、パルスの波高値Vmを変化
させる事により出力電子ビームの強度を制御することが
可能である。また、パルスの幅Pwを変化させることに
より出力される電子ビームの電荷の総量を制御する事が
可能である。
を変調する方式としては、電圧変調方式、パルス幅変調
方式等が採用できる。電圧変調方式を実施するに際して
は、変調信号発生器67として、一定長さの電圧パルス
を発生し、人力されるデータに応じて適宜パルスの波高
値を変調するような電圧変調方式の回路を用いることが
できる。
変調信号発生器67として、一定の波高値の電圧パルス
を発生し、入力されるデータに応じて適宜電圧パルスの
幅を変調するようなパルス幅変調方式の回路を用いるこ
とができる。
は、デジタル信号式のものをもアナログ信号式のものを
も採用できる。画像信号のシリアル/パラレル変換や記
憶が所定の速度で行なわれれば良いからである。
号分離回路66の出力信号DATAをデジタル信号化す
る必要があるが、これには66の出力部にA/D変換器
を設ければ良い。これに関連してラインメモリ65の出
力信号がデジタル信号かアナログ信号かにより、変調信
号発生器67に用いられる回路が若干異なったものとな
る。即ち、デジタル信号を用いた電圧変調方式の場合、
変調信号発生器67には、例えばD/A変換回路を用
い、必要に応じて増幅回路などを付加する。パルス幅変
調方式の場合、変調信号発生器67には、例えば高速の
発振器および発振器の出力する波数を計数する計数器
(カウンタ)及び計数器の出力値と前記メモリの出力値
を比較する比較器(コンパレータ)を組み合せた回路を
用いる。必要に応じて、比較器の出力するパルス幅変調
された変調信号を表面伝導型電子放出素子の駆動電圧に
まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
合、変調信号発生器67には、例えばオペアンプなどを
用いた増幅回路を採用でき、必要に応じてレベルシフト
回路などを付加することもできる。パルス幅変調方式の
場合には、例えば、電圧制御型発振回路(VOC)を採
用でき、必要に応じて表面伝導型電子放出素子の駆動電
圧まで電圧増幅するための増幅器を付加することもでき
る。
示装置においては、各電子放出素子に、容器外端子Do
x1乃至Doxm、Doy1乃至Doynを介して電圧
を印加することにより、電子放出が生ずる。高圧端子H
vを介してメタルバック35、あるいは透明電極(不図
示)に高圧を印加し、電子ビームを加速する。加速され
た電子は、蛍光膜34に衝突し、発光が生じて両像が形
成される。
装置の一例であり、本発明の技術思想に基づいて種々の
変形が可能である。入力信号については、NTSC方式
を挙げたが入力信号はこれに限られるものではなく、P
AL,SECAM方式など他、これよりも、多数の走査
線からなるTV信号(例えば、MUSE方式をはじめと
する高品位TV)方式をも採用できる。
装置について図14及び図15を用いて説明する。
示す模式図である。図14において、21は電子源基
板、24は電子放出素子である。26、Dx1〜Dx1
0は、電子放出素子24を接続するための共通配線であ
る。電子放出素子24は、基板21上に、X方向に並列
に複数個配されている(これを素子行と呼ぶ)。この素
子行が複数個配されて、電子源を構成している。各素子
行の共通配線間に駆動電圧を印加することで、各素子行
を独立に駆動させることができる。即ち、電子ビームを
放出させたい素子行には、電子放出閾値以上の電圧を、
電子ビームを放出しない素子行には、電子放出閾値以下
の電圧を印加する。各素子行間の共通配線Dx2〜Dx
9は、例えばDx2とDx3、Dx4とDx5、Dx6
とDx7、Dx8とDx9とを、夫々同一配線とするこ
ともできる。
画像形成装置におけるパネル構造の一例を示す模式図で
ある。71はグリッド電極、72は電子が通過するため
空孔、73はDox1,Dox2,…,Doxmよりな
る容器外端子である。74は、グリッド電極71と接続
されたG1,G2,…,Gnからなる容器外端子であ
る。図15においては、図9、図14に示した部位と同
じ部位には、これらの図に付したのと同一の符号を付し
ている。ここに示した画像形成装置と、図9に示した単
純マトリクス配置の画像形成装置との大きな違いは、電
子源基板21とフェースプレート36の間にグリッド電
極71を備えているか否かである。
レート36の間には、グリッド電極71が設けられてい
る。グリッド電極71は、表面伝導型電子放出素子から
放出された電子ビームを変調するためのものであり、は
しご型配置の素子行と直交して設けられたストライプ状
の電極に電子ビームを通過させるため、各素子に対応し
て1個ずつ円形の開口72が設けられている。グリッド
の形状や設置位置は図15に示したものに限定されるも
のではない。例えば、開口としてメッシュ状に多数の通
過口を設けることもでき、グリッドを表面伝導型電子放
出素子の周囲や近傍に設けることもできる。
74は、不図示の制御回路と電気的に接続されている。
つ順次駆動(走査)していくのと同期してグリッド電極
列に画像1ライン分の変調信号を同時に印加する。これ
により、各電子ビームの蛍光体への照射を制御し、画像
を1ラインずつ表示することができる。
送の表示装置、テレビ会議システムやコンピューター等
の表示装置の他、感光性ドラム等を用いて構成された光
プリンターとしての両像形成装置等としても用いること
ができる。
お、本発明の実施形態は、以下に示す実施例に限定され
るものではなく、本発明の主旨を変更しない範囲内で、
各要素の置き換えや設計変更がなされても良い。
うな本発明の一形態に属する表面伝導型電子放出素子で
ある。本実施例を構成する導電性薄膜は、主成分である
金属元素としてPdを、低仕事関数材料部分を構成する
金属元素としてZrを含有する合金の微粒子によって構
成されるものである。
構成を有するものである。以下に本実施例の製造方法
を、図3を参照しながら説明する。
及び有機溶剤により洗浄し、フォトレジスト(RD−2
00ON:日立化成社製)をスピンナーで塗布し、80
℃20分間加熱によリプリベークを施した。つづいて、
電極間隔L=2μm、電極長さW=300μmに対応す
る露光マスクを用いて露光、現像液により現像して、電
極形状に対応する開口部を形成した後、120℃20分
間のプリベーク処理を施し、レジストパターンを形成し
た。
のNiを堆積、有機溶剤でレジストパターンを溶解し
て、リフトオフにより素子電極2,3を形成した(図3
(a))。
いて、フォトレジスト(AZ1370:ヘキスト社製)
を塗布、フォトリソグラフイー技術により、後述の導電
性薄膜の形状に対応する開口部を有するレジストマスク
を形成した。
開口部のCr膜を除去し、続いて有機溶剤でレジストマ
スクを除去して、Crマスクを形成した。
粒子膜を形成した。ターゲットはPd−5at.%Zr
合金を用い、アルゴンガス圧力130Pa、スパッタ電
圧2KVとした。
マスクを除去、リフトオフにより上記の合金微粒子膜を
パターニングして、所望の形状の導電性薄膜4を形成し
た(図3(b))。
ーミング処理を施し、電子放出部を形成した。真空容器
11内部は、ソープションポンプとイオンポンプよりな
る排気装置12により、およそl×10-3Pa程度に減
圧し、図4(b)に示す、パルス波高値の漸増する三角
波パルスを印加して、通電フォーミング処理により電子
放出部5を形成した。
ルス間隔T2=10msecとし、フォーミングパルス
の休止期問中に、波高値0.1Vの矩形波パルスを挿入
して素子の抵抗値を測定し、抵抗値が1MΩ以上となっ
たところで、フォーミング処理を終了した(図3
(c))。
入する。このとき圧力は、5×10-1Pa程度となるよ
うに導入量を調節する。この雰囲気中で30分間、素子
にパルス電圧を印加した。印加したパルスは、パルス幅
l00μsec.、パルス間隔T2=10msec.の
矩形波パルスで、パルス波高値は、15Vとした。
Ieともに増加が見られた。
器を約150℃に加熱しがら排気を行った。真空容器と
素子が室温に戻った状態で、圧力は1.3×10-4Pa
であつた。
おける導電性薄膜の形成工程において、スパッタリング
ターゲットとして、Pdターゲットを用い、厚さ30n
mのPd微粒子膜を形成したことを除き、実施例1と同
様の工程により表面伝導型電子放出素子を作成した。
き、それらの電子放出特性とその経時変化を調べた。素
子に印加した電圧は、パルス幅T1=100μse
c.、パルス間隔10msec.の矩形波パルスで、波
高値は15Vとした。電子放出素子とアノード電極の距
離は、H=15mmとし、素子とアノードの間の電位差
は1KVとした。
時間継続駆動後の放出電流Ie、素子電流Ifおよび電
子放出効率の値は、表2に示す通りである。
の処理により、特性の回復を試みた。
する電圧パルスの波高値を、9Vとし、5分間パルスの
印加を行った。この処理の後、再度電子放出特性の測定
を行ったところ、放出電流Ie=3.7μA、素子電流
If=1.9mA、電子放出効率η=0.19%とな
り、電子放出特性の回復が見られた。
では、電流密度が大きく条件が過酷で、表面の低仕事関
数材料部分の、内部からの拡散による回復が間に合わな
い場所についても、通常よりも低い印加電圧の印加によ
り、低仕事関数材料部分の回復が起こるためではないか
と推定している。
導電性薄膜形成工程を、Pt−5at.%Ti合金のタ
ーゲットを用いて形成したこと及び実施例1の工程−f
の活性化工程における導入ガスをTiCl4 であること
を除き、実施例1と同様に構成した。
薄膜形成工程を、Ptターゲットを用いてPt微粒子膜
の形成に変更したことを除き、実施例2と同様に行っ
た。
方の素子の電子放出特性及びその経時変化を測定した。
表3にその結果を示す。
薄膜形成工程を、Ni−7%Ti−4%Irの合金ター
ゲットを用いた合金微粒子膜形成工程としたこと、及び
工程−fの活性化工程における導入ガスをTiCl4 お
よびIrCl4 の混合ガスとした点を除き、実施例1と
同様の条件で素子を作成した。
薄膜形成工程をNiターゲットを用いた、Ni微粒子膜
形成工程としたことを除き、実施例3と同様の条件で素
子を作成した。
性を実施例1と同様の条件で測定した。両方の素子の電
子放出特性及びその経時変化を測定した、結果を表4に
示す。
いが、融点が高く、イオン半径も小さいため、Tiとと
もに、電子放出部などに向かって拡散、析出して、安定
性の向上に寄与しているものと考えられる。
−cと同様の手順で、石英基板上に素子電極を形成し、
さらに導電性薄膜の形状に対応する開口を有するCrマ
スクを形成した。続いて、 工程−d 有機Zrの化合物溶液(ジルコニウム2,4ペンタジオ
ネールのエタノール溶液)を塗布、大気中で、400℃
15分間の熱処理を行った。続いて、有機Pd化合物溶
液(ccp4230:奥野製薬(株)製)を塗布、大気
中300℃で12分間の熱処理を行った。
トオフにより導電性薄膜を形成する。続いて、H2 気流
中150℃で熱処理し、導電性薄膜の還元処理を行う。
この時点で、該導電性薄膜は、Pd微粒子とZr微粒子
の混合微粒子膜となっている。
様にして、フォーミング処理及び活性化処理を施した。
測定したところ、実施例1とほぼ同様の結果が得られ
た。
の素子の概略は、図2に示したものと同様である。石英
基板1上に素子電極2,3を形成する。電極間隔Lは3
μmとし、電極の長さWを500μm、その厚さdを1
00nmとした。
子放出部形成用薄膜を成膜する。このとき、メタルマス
クを用いて、図2のように電極2,3にまたがって電子
放出部形成用薄膜が形成されるようにした。電子放出部
形成用薄膜の厚さは10nmとなるように調整した。電
子放出部形成用薄膜の組成の調整は、蒸着源の仕込量に
よって行い、組成の決定はオージェ電子分光法によって
行った。
に設置した測定装置にセットした。蒸着装置から測定装
置への移動の間、素子の雰囲気は真空あるいは不活性ガ
スであり、酸素、水蒸気、二酸化炭素などに触れないよ
うに注意を払った。
度である。測定に先立ち電子放出部5の形成を行う。
成用薄膜に通電処理を行い、電子放出部5を形成する。
を作成し、ηの値を測定した。Cs含有量が8原子%以
上になると、電子放出効率の経時劣化が大きく見られる
ようになったので、Cs含有量が7原子%以下の試料に
ついて、電子放出効率改善の効果を検討した。結果を表
5に示す。
子放出部を観察したところ、いずれも10nm程度の粒
径の微粒子よりなっていることがわかった。この微粒子
について、高分解能透過電子顕微鏡により観察したとこ
ろ、比較例ではAu単結晶と思われるコントラスト像が
見られたが、実施例の素子の場合は、内部にコントラス
トの異なる部分が見られた。
Au相中に、六方晶の構造を有するAu5 Cs相が析出
していることを示すものである。したがって、安定性の
高いAu中にAu5 Csが包含されることにより、この
相が安定に保たれ、熱的拡散などにより、Csが徐々に
微粒子表面に移動して微粒子の仕事関数を低下させ電子
放出効率の改善効果をもたらしているものと考えられ
る。
直接微粒子表面に現われるようになり、測定装置中に微
量残存するH2 0,CO2 等と反応するために、電子放
出効率の経時劣化が生ずるものと考えられる。
部材料として、Au−Ba合金を用いて、上記と同様に
素子を作成し、電子放出効率ηを求めた。Ba含有量が
9原子%を超えると、電子放出効率の経時劣化が見られ
たので、Ba含有量が8原子%以下の試料について、電
子放出効率の改善効果の検討を行った。結果を表6に示
す。
過電子顕微鏡による観察を行ったところ、電子放出部の
微粒子が、Au中に、Au5 Ba相が包含された構造と
なっていることがわかった。
部材料として、Au−Sr合金を用いて、上記と同様に
素子を作成し、電子放出効率ηを求めた。Sr含有量が
9原子%を超えると、電子放出効率が経時劣化を示した
ため、Sr含有量が8原子%以下の素子について、電子
放出効率の改善効果を検討した。結果を表7に示す。
子放出部形成用薄膜の材料として、Pt−Sr合金を用
いた。素子の構成は上記実施例と概ね同じである。Pt
−Sr膜はガス中蒸発法によって、微粒子膜として形成
した。成膜に用いた装置の概略を図16に示す。本装置
は、微粒子生成室81と微粒子堆積室82、及び前記両
室をつなぐノズル83からなっている。素子は、84の
位置にセットされる。排気装置85により装置内を一旦
6.7×10-5Paに減圧した後、ガス導入口86より
Arガスを微粒子生成室81へ導入した。このとき微粒
子生成室81の圧力が、6.7PaとなるようArガス
導入量を調節した。この時の微粒子堆積室82の圧力は
1.3×10-2Paであった。ノズル83の径はφ5m
m、ノズル−試料間距離は150mmにセットした。電
子放出部の材料は、アルミナ製の坩堝87の中に収めら
れている。この坩堝87の周りには、タングステン製の
ヒーター88が配置されている。これにより抵抗加熱さ
れ蒸発した電子放出部形成用薄膜材料は微粒子となり、
ノズルから吹き出されて素子に堆積する。このときシャ
ッター89を開閉することにより微粒子の膜厚を調整す
る。Srの含有量が9原子%を超えると、電子放出効率
が経時劣化を示すので、Sr含有量が8原子%以下の素
子について電子放出効率改善の効果を検討した。電子放
出部の形成方法及び測定方法は前述の実施例と同様であ
る。結果を表8に示す。
により、Pt中にPt5 Srが包含された構造であるこ
とがわかった。
出部形成用薄膜の材料としてPt−Ba合金を用い、上
記比較例9,10、実施例21〜26と同様の方法で、
微粒子膜として形成した。上記と同様の理由により、B
a含有量が8原子%以下の素子について、電子放出効率
改善効果を検討した。結果を表9に示す。
により、Pt中にPt5 Ba相が包含された構造である
ことがわかった。
上記実施例,比較例と同様に、石英基板1上に、素子電
極2,3を形成した後、電極間に酸化パラジウム微粒子
よりなる導電性薄膜4を形成した。形成方法は次の通り
である。
製、ccp−4230)を有機溶剤で希釈し、スピンナ
ーで塗布した後、300℃でl0分間の加熱処理をし
て、酸化パラジウム(PdO)微粒子(平均粒径:7n
m)からなる微粒子膜4を形成した。なお、この微粒子
膜のシート抵抗値は5×104 Ω/□であった。
リウム(Ba(OCH3 )2 )をエタノールに分散した
懸濁液をスピンナーコートした後、乾燥させる。このス
ピンナーコートと乾燥を数回繰り返す。
しない試料も同時に作成した。
ットし、真空槽内を1.3×l0-4Pa程度に排気し
て、電極2と電極3の間に電圧を印加し、導電性薄膜4
を通電処理(フォーミング処理)することにより電子放
出部5を作成した。フォーミング処理の電圧波形を図4
(a)に示す。
幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1mse
c.、T2を10msec.とし、三角波の波高値(フ
ォーミング時のピーク電圧)は5Vとし、フォーミング
処理は約1.3×10-4Paの真空雰囲気下で60秒間
行った。このように作成された電子放出部5は、パラジ
ウムを主成分とする微粒子が分散配置された状態とな
り、その微粒子の平均粒径は3nmであった。
%H2 気流中で300℃に加熱した。この処理により酸
化パラジウムは金属に還元される。この膜について、前
述と同様に組成分析を行った。なお、Ba含有量の調整
は、ジメトキシバリウム懸濁液のスピンナーコートの回
数により調整した。電子放出特性の測定結果は表10に
示す。
により、Pd中にPd5 Ba相が包含された構造である
ことがわかった。
子放出素子を、基板上に複数配設した電子源及びこれを
用いた画像形成装置の例を以下に示す。なお、本実施例
においては、上記実施例1に対応する表面伝導型電子放
出素子を配設したものであるが、本発明の電子源及び画
像形成装置は、これに限定されるものではなく、上記に
示した実施例に対応するものはもとより、本発明の表面
伝導型電子放出素子であればどの様な素子であっても本
実施例と同様の電子源及び画像形成装置として用いるこ
とが可能である。
伝導型電子放出素子の多数個を単純マトリクス配置(カ
ラー3色を含めて20行60列)した図8に示したよう
な電子源を用いて、図9に示したような画像形成装置を
作製した例を説明する。
た、図中のA―A′断面図を図18に示す。但し、図1
7、図18、図19において同じ符号は同じ部材を示
す。
(下配線とも呼ぶ)、23はY方向配線(上配線とも呼
ぶ)、4は導電性薄膜、2,3は素子電極、91は層間
絶縁層、92は、素子電極2と下配線22との電気的接
続のためのコンタクトホールである。
19及び図20を用いて工程順に従って具体的に説明す
る。尚、以下の工程a〜hは、図19の(a)〜(d)
及び図20の(e)〜(h)に対応する。
0.5μmのシリコン酸化膜をスパッタ法で形成した基
板21上に、真空蒸着により、厚さ5nmのCr、厚さ
600nmのAuを順次積層した後、ホトレジスト(A
Z1370;ヘキスト社製)をスピンナーにより回転塗
布、ベークした後、ホトマスク像を露光、現像して、下
配線22のレジストパターンを形成し、Au/Cr堆積
膜をウエットエッチングして、所望の形状の下配線22
を形成した。
酸化膜からなる層間絶縁層91をRFスパッタ法により
堆積した。
にコンタクトホール92を形成するためのホトレジスト
パターンを作り、これをマスクとして層間絶縁層91を
エッチングしてコンタクトホール92を形成した。エッ
チングはCF4 とH2 ガスを用いたRIE(React
ive Ion Eching)法によった。
電極間ギャップLとなるべきパターンをホトレジスト
(RD−2000N−41:日立化成社製)により形成
し、真空蒸着法により、厚さ5nmのTi、厚さ100
nmのNiを順次堆積した。その後、ホトレジストを有
機溶剤で溶解し、Ni/Ti堆積膜をリフトオフした。
なお、素子電極間隔Lは3.0μmとし、素子電極の長
さWを300μmで形成した。
のホトレジストパターンを形成した後、厚さ5nmのT
i、厚さ500nmのAuを順次真空蒸着により堆積
し、リフトオフにより不要の部分を除去して、所望の形
状の上配線23を形成した。
蒸着により堆積・パターニングし、実施例1の工程−d
と同様の条件により、Pd−5at.%Zr合金微粒子
膜を堆積した。
リエッチングして、リフトオフにより所望のパターン形
状を有する導電性薄膜4を形成した。この導電性薄膜4
の膜厚は30nmとした。
を用いて露光の後現像し、コンタクトホール92部分の
みレジストを除去した。この後、真空蒸着により、厚さ
5nmのTi、厚さ500nmのAuを順次堆積し、リ
フトオフにより不要の部分を除去することによリコンタ
クトホール92を埋め込んだ。
2、層間絶縁層91、上配線23、素子電極2,3、導
電性薄膜4等を形成し、未フォーミングの電子源を得
た。
の電子源を用いて面像形成装置を作製した。作製手順
を、図9及び図10を参照して以下に説明する。
21をリアプレート31上に固定した後、基板21の5
mm上方に、フェースプレート36(ガラス基板33の
内面に画像形成部材であるところの蛍光膜34とメタル
バック35が形成されて構成される。)を支持枠32を
介し配置し、フェースプレート36、支持枠32、リア
プレート31の接合部にフリットガラスを塗布し、大気
中で400℃で10分焼成することで封着した。またリ
アプレート31への基板21の固定もフリットガラスで
行った。
は、カラーを実現するために、ストライプ形状(図10
(a)参照)の蛍光体とし、先にブラックストライプを
形成し、その間隙部にスラリー法により各色蛍光体39
を塗布して蛍光膜34を作製した。ブラックストライプ
の材料として通常良く用いられている黒鉛を主成分とす
る材料を用いた。
ク35を設けた。メタルバック35は、蛍光膜34の作
製後、蛍光膜34の内面側表面の平滑化処理(通常、フ
ィルミングと呼ばれる)を行い、その後、A1を真空蒸
着することで作製した。フェースプレート36にはさら
に導電性を高めるため、蛍光膜34の外面側に透明電極
を設ける場合もあるが、本実施例ではメタルバック35
のみで十分な導電性が得られたので省略した。
蛍光体39と表面伝導型竜子放出素子24とを対応させ
なくてはいけないため、十分な位置合わせを行った。
十分に排気した後、容器外端子Doxl〜Doxm及び
Doyl〜Doynを通じ素子電極2,3間にパルス電
圧を印加し、導電性薄膜をフォーミング処理することに
より電子放出部5を形成した。
rCl4 導入して活性化処理を行った。
を120℃に加熱しながら排気、内部の圧力を4.2×
10-4Paとした後、排気管(不図示)をガスバーナー
で熱することで溶着し、外囲器37の封止を行った。最
後に、封止後の真空度を維持するために、高周波加熱法
でゲッター処理を行った。以上のように完成した本発明
の画像表示装置において、各電子放出素子には、容器外
端子Dox1〜Doxm、Doy1〜Doynを通じ、
走査信号及び変調信号を不図示の信号発生手段より各々
電子放出素子24に印加することにより電子放出させる
とともに、高圧端子Hvを通じてメタルバック35に数
KVの高圧を印加して、電子ビームを加速し、蛍光膜3
4に衝突させ、励起・発光させることで画像表示を行っ
た。
発明による画像形成装置を、例えばテレビジョン放送を
初めとする種々の画像情報源より提供される画像情報を
表示できるように構成した表示装置の一例を示すための
図である。
像表示装置の駆動回路、1002はディスプレイコント
ローラ、1003はマルチプレクサ、1004はデコー
ダ、1005は入出力インターフェース回路、1006
はCPU、1007は画像生成回路、1008及び10
09及び1010は画像メモリーインターフェース回
路、1011は画像入力インターフェース回路、101
2及び1013はTV信号受信回路、1014は入力部
である。
ン信号のように、映像情報と音声情報の両方を含む信号
を受信する場合には当然映像の表示と同時に音声を再生
するものであるが、本発明の特徴と直接関係しない音声
情報の受信、分離、再生、処理、記憶等に関する回路や
スピーカー等については説明を省略する。
を説明する。
ば電波や空間光通信等のような無線伝送系を用いて伝送
されるTV信号を受信するための回路である。
のではなく、例えばNTSC方式、PAL方式、SEC
AM方式等、いずれの方式でもよい。また、これらより
更に多数の走査線よりなるTV信号、例えばMUSE方
式を初めとする所謂高品位TVは、大面積化や大画素数
化に適した前記画像表示装置の利点を生かすのに好適な
信号源である。
V信号は、デコーダ1004に出力される。
ケーブルや光ファイバー等のような有線伝送系を用いて
伝送されるTV信号を受信するための回路である。前記
TV信号受信回路1013と同様に、受信するTV信号
の方式は特に限られるものではなく、また本回路で受信
されたTV信号もデコーダ1004に出力される。
は、例えばTVカメラや画像読み取りスキャナーなどの
画像入力装置から供給される画像信号を取り込むための
回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1004に出
力される。
0は、ビデオテープレコーダー(以下VTRと略す)に
記憶されている画像信号を取り込むための回路で、取り
込まれた画像信号はデコーダ1004に出力される。
9は、ビデオディスクに記憶されている画像信号を取り
込むための回路で、取り込まれた画像信号はデコーダ1
004に出力される。
8は、静止画ディスクのように、静止画像データを記憶
している装置から画像信号を取り込むための回路で、取
り込まれた静止画像データはデコーダ1004に入力さ
れる。
本表示装置と、外部のコンピュータもしくはコンピュー
タネットワークもしくはプリンターなどの出力装置とを
接続するための回路である。画像データや文字・図形情
報の入出力を行うのは勿論のこと、場合によっては本画
像形成装置の備えるCPU1006と外部との間で制御
信号や数値データの入出力などを行うことも可能であ
る。
ターフェース回路1005を介して外部から入力される
画像データや文字・図形情報や、あるいはCPU100
6より出力される画像データや文字・図形情報に基づ
き、表示用画像データを生成するための回路である。本
回路の内部には、例えば画像データや文字・図形情報を
蓄積するための書き換え可能メモリーや、文字コードに
対応する画像パターンが記憶されている読み出し専用メ
モリーや、画像処理を行うためのプロセッサー等を初め
として、画像の生成に必要な回路が組み込まれている。
は、デコーダ1004に出力されるが、場合によっては
前記入出力インターフェース回路1005を介して外部
のコンピュータネットワークやプリンターに出力するこ
とも可能である。
動作制御や、表示画像の生成や選択や編集に関わる作業
を行う。
号を出力し、画像表示装置に表示する画像信号を適宜選
択したり組み合わせたりする。その際には表示する画像
信号に応じて画像表示装置コントローラ1002に対し
て制御信号を発生し、画面表示周波数や走査方法(例え
ばインターレースかノンインターレースか)や一画面の
走査線の数など表示装置の動作を適宜制御する。また、
前記画像生成回路1007に対して画像データや文字・
図形情報を直接出力したり、あるいは前記入出力インタ
ーフェース回路1005を介して外部のコンピュータや
メモリーをアクセスして画像データや文字・図形情報を
入力する。
作業にも関わるものであってよい。例えば、パーソナル
コンピュータやワードプロセッサ等のように、情報を生
成したり処理する機能に直接関わってもよい。あるいは
前述したように、入出力インターフェース回路1005
を介して外部のコンピュータネットワークと接続し、例
えば数値計算等の作業を外部機器と協同して行ってもよ
い。
使用者が命令やプログラム、あるいはデータなどを入力
するためのものであり、例えばキーボードやマウスの
他、ジョイスティック、バーコードリーダー、音声認識
装置等の多様な入力機器を用いることが可能である。
1013より入力される種々の画像信号を3原色信号、
又は輝度信号とI信号、Q信号に逆変換するための回路
である。尚、図中に点線で示すように、デコーダ100
4は内部に画像メモリーを備えるのが望ましい。これ
は、例えばMUSE方式を初めとして、逆変換するに際
して画像メモリーを必要とするようなテレビ信号を扱う
ためである。
表示が容易になる。あるいは前記画像生成回路1007
及びCPU1006と協同して、画像の間引き、補間、
拡大、縮小、合成を初めとする画像処理や編集が容易に
なるという利点が得られる。マルチプレクサ1003
は、前記CPU1006より入力される制御信号に基づ
き、表示画像を適宜選択するものである。即ち、マルチ
プレクサ1003はデコーダ1004から入力される逆
変換された画像信号の内から所望の画像信号を選択して
駆動回路1001に出力する。その場合には、一画面表
示時間内で画像信号を切り換えて選択することにより、
所謂多画面テレビのように、一画面を複数の領域に分け
て領域によって異なる画像を表示することも可能であ
る。
記CPU1006より入力される制御信号に基づき、駆
動回路1001の動作を制御するための回路である。
として、例えば画像表示装置の駆動用電源(図示せず)
の動作シーケンスを制御するための信号を駆動回路10
01に対して出力する。画像表示装置の駆動方法に関わ
るものとして、例えば画面表示周波数や走査方法(例え
ばインターレースかノンインターレースか)を制御する
ための信号を駆動回路1001に対して出力する。ま
た、場合によっては、表示画像の輝度やコントラストや
色調やシャープネスといった画質の調整に関わる制御信
号を駆動回路1001に対して出力する場合もある。
に印加する駆動信号を発生するための回路であり、前記
マルチプレクサ1003から入力される画像信号と、前
記画像表示装置コントローラ1002より入力される制
御信号に基づいて動作するものである。
例示した構成により、本画像形成装置においては多様な
画像情報源より入力される画像情報を画像表示装置20
1に表示することが可能である。即ち、テレビジョン放
送を初めとする各種の画像信号は、デコーダ1004に
おて逆変換された後、マルチプレクサ1003において
適宜選択され、駆動回路1001に入力される。一方、
デイスプレイコントローラ1002は、表示する画像信
号に応じて駆動回路1001の動作を制御するための制
御信号を発生する。駆動回路1001は、上記画像信号
と制御信号に基づいて画像表示装置201に駆動信号を
印加する。これにより、画像表示装置201において画
像が表示される。これらの一連の動作は、CPU100
6により統括的に制御される。
1004に内蔵する画像メモリや、画像生成回路100
7及び情報の中から選択したものを表示するだけでな
く、表示する画像情報に対して、例えば拡大、縮小、回
転、移動、エッジ強調、間引き、補間、色変換、画像の
縦横比変換等を初めとする画像処理や、合成、消去、接
続、入れ換え、嵌め込み等を初めとする画像編集を行う
ことも可能である。また、本実施例の説明では特に触れ
なかったが、上記画像処理や画像編集と同様に、音声情
報に関しても処理や編集を行なうための専用回路を設け
てもよい。
放送の表示機器、テレビ会議の端末機器、静止画像及び
動画像を扱う画像編集機器、コンピュータの端末機器、
ワードプロセッサを初めとする事務用端末機器、ゲーム
機などの機能を一台で兼ね備えることが可能で、産業用
あるいは民生用として極めて応用範囲が広い。
的思想に基づいて種々の変形が可能である。例えば図2
1の構成要素の内、使用目的上必要のない機能に関わる
回路は省いても差し支えない。また、これとは逆に、使
用目的によっては更に構成要素を追加してもよい。例え
ば、本表示装置をテレビ電話機として応用する場合に
は、テレビカメラ、音声マイク、照明機、モデムを含む
送受信回路等を構成要素に追加するのが好適である。
型電子放出素子を電子ビーム源とする画像表示装置の薄
型化が容易なため、表示装置の奥行きを小さくすること
ができる。それに加えて、大面積化が容易で輝度が高く
視野角特性にも優れるため、本表示装置は臨場感にあふ
れ迫力に富んだ画像を視認性良く表示することが可能で
ある。
本発明の電子ビーム源を用いたことにより、ばらつきの
ない色再現性に優れた高品位なカラーフラットテレビ
が、実現された。
しい電子放出特性を安定に示す電子放出素子、電子源、
安定で優れた画像表示ができる画像表示装置を実現する
ことができた。
子放出部付近の構造を説明するための模式図である。
全体構成を説明するための模式図である。
明するための模式図である。
際素子電極間に印加するパルス電圧の波形を説明するた
めの図である。
電子放出部付近の構造を説明するための模式図である。
子放出特性の測定に用いる真空処理装置の構成を示す模
式図である。
性を説明するための図である。
ための模式図である。
の画像形成装置の構成を示す模式図である。
ーンの例を示す模式図である。
の画像信号による画像を表示するための回路ブロックの
一例を示す図である。
処理装置の構成を示す模式図である。
いて、フォーミング処理及び活性化処理の際に使用する
回路の構成を示す模式図である。
ための模式図である。
の画像形成装置の構成を示す模式図である。
いた、微粒子膜堆積用の装置の構成を示す模式図であ
る。
式的に示す部分平面図である。
的に示す図である。
説明するための模式図である。
説明するための模式図である。
の画像入力信号を処理して画像を表示するシステムの、
構成の一例を示すブロック図である。
源 14 導電性薄膜4を流れる素子電流Ifを測定するた
めの電流計 15 アノード電極 16 アノード電極に電圧を印加するための高圧電源 17 電子放出部5より放出される放出電流Ieを測定
するための電流計 21 電子源基板 22 X方向配線 23 Y方向配線 24 表面伝導型電子放出素子 25 結線 26 共通配線 31 リアプレート 32 支持枠 33 ガラス基板 34 蛍光膜 35 メタルバック 36 フェースプレート 37 外囲器 38 黒色導電材 39 蛍光体 51 共通電極 52 電源 53 行選択手段 61 画像表示装置 62 走査回路 63 制御回路 64 シフトレジスタ 65 ラインメモリ 66 同期信号分離回路 67 変調信号発生器 Vx,Va 直流電圧源 71 グリッド電極 72 電子が通過するための開口 81 微粒子生成室 82 微粒子堆積室 83 ノズル 84 素子基板 85 排気装置 86 ガス導入口 87 坩堝 88 ヒーター 89 シャッター 91 層間絶縁層 92 コンタクトホール 93 Cr膜
Claims (14)
- 【請求項1】 基体上に、対向する一対の素子電極と、
該一対の素子電極の両方に電気的に接触した導電性薄膜
と、該導電性薄膜の一部に形成された電子放出部を有す
る電子放出素子において、 上記導電性薄膜が、微粒子により形成され、主要構成元
素である第1の金属元素と、導電性薄膜表面に析出し
て、低仕事関数材料部分を形成する1種ないし2種以上
の第2の金属元素とを含み、上記一対の素子電極間に電
圧を印加することにより、上記第2の金属元素が、導電
性薄膜内部から、導電性薄膜表面の少なくとも一部に移
動することを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項2】 請求項lに記載の電子放出素子におい
て、上記導電性薄膜が、上記第1の金属元素と、第2の
金属元素を含む合金よりなる微粒子により構成されるこ
とを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項3】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、上記導電性薄膜が、実質的に上記第1の金属元素よ
りなる微粒子と、実質的に上記第2の金属元素よりなる
微粒子を含むことを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の電子放
出素子において、上記第1の金属元素の最も安定なイオ
ンのイオン半径が、上記第2の金属元素の最も安定なイ
オンのイオン半径のいずれよりも大きいことを特徴とす
る電子放出素子。 - 【請求項5】 請求項1に記載の電子放出素子におい
て、上記導電性薄膜が、上記第lの金属元素と上記第2
の金属元素により構成される金属間化合物の相を、上記
第1の金属元素よりなる相により包含してなる構造の微
粒子により、構成されていることを特徴とする電子放出
素子。 - 【請求項6】 請求項5に記載の電子放出素子におい
て、上記第1の金属元素が貴金属元素であり、上記第2
の金属元素がアルカリ金属元素ないしアルカリ土類金属
元素であることを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項7】 請求項6に記載の電子放出素子におい
て、上記導電性薄膜が、実質的に貴金属元素と、アルカ
リ金属元素ないしアルカリ土類金属元素により構成さ
れ、その平均組成が、アルカリ金属元素ないしアルカリ
土類金属元素の含有量が、3原子%以上、8原子%以下
であることを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項8】 基体上に、請求項1〜7のいずれかに記
載の電子放出素子の複数を一方向に配列した素子行を、
一列ないし複数列有し、該電子放出素子を駆動するため
の配線を有してなることを特徴とする電子源。 - 【請求項9】 請求項8に記載の電子源において、上記
配線が、はしご型配線であることを特徴とする電子源。 - 【請求項10】 請求項8に記載の電子源において、上
記配線が、マトリクス状に配線されていることを特徴と
する電子源。 - 【請求項11】 真空容器内に、請求項8〜10のいず
れかに記載の電子源と、該電子源から放出された電子ビ
ームにより所望の画素を照射して発光させることにより
画像を形成する画像形成部材とを内包してなることを特
徴とする画像形成装置。 - 【請求項12】 真空容器内に、請求項8〜10のいず
れかに記載の電子源と、該電子源から放出された電子ビ
ームにより所望の画素を照射して発光させることにより
画像を形成する画像形成部材と、入力信号に基づいて該
画像形成部材に照射される電子ビームを変調する電子ビ
ーム変調手段とを内包してなることを特徴とする画像形
成装置。 - 【請求項13】 請求項11または12に記載の画像形
成装置において、上記画像形成部材が、蛍光体を含む蛍
光膜であることを特徴とする画像形成装置。 - 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の電
子放出素子若しくは電子源若しくは画像形成装置の特性
を回復させる方法であって、上記電子放出素子に、該電
子放出素子の素子電流に対する閾値電圧よりも高く、通
常の電子放出駆動時の印加電圧よりも低い電圧を印加す
ることを特徴とする特性回復方法。
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JP15743196A JP3382460B2 (ja) | 1995-05-30 | 1996-05-30 | 電子放出素子、電子源、それを用いた画像形成装置および特性回復方法 |
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JP7-342707 | 1995-12-28 | ||
JP7-154068 | 1995-12-28 | ||
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Publication Number | Publication Date |
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JPH09237568A true JPH09237568A (ja) | 1997-09-09 |
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JP (1) | JP3382460B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999049492A1 (en) * | 1998-03-21 | 1999-09-30 | Korea Advanced Institute Of Science & Technology | Line field emitter display |
US7326095B2 (en) | 2002-07-23 | 2008-02-05 | Canon Kabushiki Kaisha | Recycling method and manufacturing method for an image display apparatus |
-
1996
- 1996-05-30 JP JP15743196A patent/JP3382460B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO1999049492A1 (en) * | 1998-03-21 | 1999-09-30 | Korea Advanced Institute Of Science & Technology | Line field emitter display |
US7326095B2 (en) | 2002-07-23 | 2008-02-05 | Canon Kabushiki Kaisha | Recycling method and manufacturing method for an image display apparatus |
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