JPH09236918A - プリント配線板用光重合性水溶性樹脂組成物 - Google Patents

プリント配線板用光重合性水溶性樹脂組成物

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JPH09236918A
JPH09236918A JP6752596A JP6752596A JPH09236918A JP H09236918 A JPH09236918 A JP H09236918A JP 6752596 A JP6752596 A JP 6752596A JP 6752596 A JP6752596 A JP 6752596A JP H09236918 A JPH09236918 A JP H09236918A
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JP
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water
acrylic copolymer
resist
carboxyl group
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JP6752596A
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Hiroshi Niitsuma
裕志 新妻
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Toagosei Co Ltd
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Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水に対する溶解性および塗膜性能に優れた、
液状フォトエッチングレジスト用の光重合性水溶性の樹
脂組成物が存在しないこと。 【解決手段】 A)重量平均分子量が3,000〜2
0,000、不飽和当量が0〜2.0meq/g−N
V、酸価が0.5〜3.0meq/g−NVであるカル
ボキシル基含有(メタ)アクリル系共重合体;B)上記
(メタ)アクリル系共重合体のカルボキシル基の50〜
100%を中和するに足る有機アミンまたは無機のアル
カリ化合物;C)エチレン性不飽和結合を有する非水溶
性の重合性化合物並びにD)光重合開始剤を必須成分と
する光重合性水溶性樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水溶性の光重合性
樹脂組成物に関するものであり、プリント配線板の製造
工程で使用される液状フォトエッチングレジストとして
好適な樹脂組成物を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板の製造工程におけるエッ
チングレジストとしては、従来からスクリーンインキ、
ドライフィルムレジストおよび電着レジスト等が使用さ
れている。これらのうち、特に、プリント配線板におけ
る高密度化の要求に対応し得るレジスト材料は、微細パ
ターン形成性に優れている電着レジストである。しかし
ながら、電着レジストは浴管理が煩雑である、初期の設
備投資が大きい等の理由から広く普及するには至ってい
ない。
【0003】これに対し、最近になって液状フォトレジ
ストが注目されている。液状フォトレジストは、ドライ
フィルムレジストに比較してレジスト塗膜の膜厚を電着
レジスト並みに薄くできるため、微細パターン形成性に
おいて電着レジスト並みかそれ以上の解像度が期待でき
る。さらに、電着レジストのような浴管理が不要であ
り、設備投資という面からも電着レジストよりも安価に
できるため、これからの微細パターン形成法として有望
である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
液状フォトレジストは有機溶剤を希釈溶剤として使用し
ているため、レジスト液自体や塗膜の乾燥工程において
引火や火災等の危険性があった。また、レジスト液自体
の運搬や保管においても消防法上の特別な措置を必要と
する等、取り扱い上の煩雑さがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の液
状フォトレジスト組成物の水溶性化について鋭意検討し
た結果、特定範囲の分子量、酸価および不飽和当量を有
するカルボキシル基含有アクリル系共重合体および/ま
たはメタクリル系共重合体(以下「カルボキシル基含有
アクリル系共重合体」と総称する。)において、そのカ
ルボキシル基の一定量以上を有機アミンまたは無機のア
ルカリ化合物で中和したものをレジスト組成物のバイン
ダーポリマーとして使用することにより、レジストとし
ての諸特性に優れた光重合性水溶性樹脂組成物となるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、 A)重量平均分子量が3,000〜20,000、不飽
和当量が0〜2.0meq/g−NV(「NV」は「固
型分当たり」の意味。)、酸価が0.5〜3.0meq
/g−NVであるカルボキシル基含有アクリル系共重合
体; B)上記アクリル系共重合体のカルボキシル基の50〜
100%を中和するに足る有機アミンまたは無機のアル
カリ化合物; C)エチレン性不飽和結合を有する非水溶性の重合性化
合物; D)光重合開始剤;を必須成分とする、プリント配線板
用光重合性水溶性樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明で使用されるカルボキシル
基含有アクリル系共重合体は、重量平均分子量が3,0
00〜20,000、不飽和当量が0〜2.0meq/
g−NV、かつ0.5〜3.0meq/g−NVの酸価
を有するものである。
【0008】重量平均分子量が3,000未満では、レ
ジスト塗膜としてのエッチング液に対する耐性が不足
し、また20,000を超えると、微細パターン形成性
に悪影響を及ぼし現像後のパターンの裾ひき(スカム)
が著しくなる。なお、所望の分子量のカルボキシル基含
有アクリル系共重合体を得るためには、重合反応におい
て、適宜ドデシルメルカプタン、メルカプトプロピオン
酸のような連鎖移動剤を使用してもよい
【0009】また、当該カルボキシル基含有アクリル系
共重合体は、重合性の不飽和結合を必ずしも有している
必要はないが、所望により適当な方法により重合性不飽
和結合を導入させてもよい。但し、不飽和当量が2.0
meq/g−NVを超えると、レジストとしての剥離特
性に悪影響を及ぼし、剥離時間が非常に長くなるという
不都合が生じる。
【0010】なお、当該カルボキシル基含有アクリル系
共重合体への不飽和結合の導入は、以下に示すような種
々の反応を利用した方法が適用できる。 カルボン酸とエポキシの反応を利用する。 例えば、共重合体中のカルボキシル基にグリシジル基含
有不飽和化合物を付加、或いは共重合体中のエポキシ基
に不飽和カルボン酸を付加する等。 水酸基とイソシアネートの反応を利用する。 例えば、1分子中に重合性不飽和結合と水酸基とを有す
る化合物と、ジイソシアネート化合物との反応物を、当
該カルボキシル基含有アクリル系共重合体中の水酸基と
反応させる等。
【0011】また、該共重合体の酸価は、0.5meq
/g−NV未満ではレジスト塗膜の未露光部(非重合
部)のアルカリ溶解性(現像性)が低くなり良好なパタ
ーンを得ることができず、一方、3.0meq/g−N
Vを超えると、逆に露光部(重合部)のアルカリ耐性が
低下してやはり良好なパターンを形成させることができ
ないのみでなく、パターンの裾ひきも発生し易くなると
いう弊害も生じる。
【0012】また、レジスト塗膜への要求性能として、
パターンフィルムを使用して密着露光を行なう場合に塗
膜のタック性が無いことが挙げられる。これに対し、当
該カルボキシル基含有アクリル系共重合体のガラス転移
点(以下「Tg」と称する。)は、レジスト塗膜のタッ
ク性に非常に大きな影響を及ぼすため、適当な範囲にあ
ることが好ましい。
【0013】しかしながら、塗膜のタック性について
は、当該光重合性水溶性樹脂組成物の他の成分である、
エチレン性不飽和結合を有する非水溶性の重合性化合物
のTgにも影響されるため、それらを総合的に判断して
最適のTgを決める必要がある。一般に、Tgが高すぎ
ると、レジスト塗膜のアルカリ溶解性(現像性)が低下
するし、Tgが低すぎるとタック性が出るため、当該樹
脂組成物のTgは30℃〜100℃が好ましい。
【0014】このような、カルボキシル基含有アクリル
系共重合体とは、アクリル酸および/またはメタクリル
酸(以下「アクリル酸および/またはメタクリル酸」を
「(メタ)アクリル酸」と称する。)等のα,β−不飽
和カルボン酸を必須成分とし、これに(メタ)アクリル
酸エステル、例えば(メタ)アクリル酸のメチル、エチ
ル、プロピル、ブチル、イソブチル、ヒドロキシエチル
またはシクロヘキシル等の各エステル、或いはアクリロ
ニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドまたは
メタクリルアミド等の他のアクリル系不飽和単量体を共
重合させたもので、場合によりスチレン、酢酸ビニル等
の他の不飽和単量体を共重合させてもよい。
【0015】上記カルボキシル基含有アクリル系共重合
体は、その中に含まれるカルボキシル基の50〜100
%が有機アミンまたは無機のアルカリ化合物によって中
和される。中和されるカルボキシル基の割合が50%に
満たないと、水に対する樹脂組成物の溶解性が不十分と
なり、沈降や分離が生じる。
【0016】上記カルボキシル基含有アクリル系共重合
体のカルボキシル基の50〜100%を中和するに足る
有機アミンまたは無機のアルカリ化合物としては、一般
に知られる種々の化合物が使用される。例えば、有機ア
ミンとしてはトリエチルアミン等のアルキルアミン類、
ジメチルアミノエタノール等のアルキルアルカノールア
ミン類、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン
類等が挙げられ、無機のアルカリ化合物としては苛性ソ
ーダ等のアルカリ金属水酸化物やアンモニア等が挙げら
れる。
【0017】一方、光重合したレジスト塗膜が十分なア
ルカリ(現像液)耐性を有するためには、使用する有機
アミンや無機のアルカリ化合物が、塗膜の乾燥工程にお
いて揮発することが好ましい。このため、使用する有機
アミンまたは無機のアルカリ化合物は、上記に列挙した
もののうち、沸点が200℃以下であるものが好まし
い。
【0018】エチレン性不飽和結合を有する非水溶性の
重合性化合物は、実質的に水に溶解しないもので、1分
子中に不飽和結合を2個以上有するもの、特に1分子中
に不飽和結合を2個以上有する(メタ)アクリレートが
レジスト塗膜の架橋密度を上げるので好ましい。具体的
には、ジエチレングリコールジアクリレートおよび/ま
たはジエチレングリコールジメタクリレート(以下「ア
クリレートおよび/またはメタクリレート」を「(メ
タ)アクリレート」と称する。)、トリメチロールプロ
パンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ
(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリレート等が挙げられる。これら化合物の
縮合体(オリゴマー)も使用できる。
【0019】有機アミンまたは無機のアルカリ化合物に
よって中和されたカルボキシル基含有アクリル系共重合
体と、エチレン性不飽和結合を有する非水溶性の重合性
化合物との配合割合については、それぞれの成分の不飽
和当量、Tg、酸価等により異なるが、当該光重合性水
溶性樹脂組成物を1として、有機アミンまたは無機のア
ルカリ化合物により中和されたカルボキシル基含有アク
リル系共重合体が50〜90重量%、当該重合性化合物
が10〜50重量%であることが好ましい。当該重合性
化合物が10重量%未満では、本発明の樹脂組成物の硬
化時の架橋密度が上がらず、50重量%を超えると硬化
塗膜の柔軟性が悪くなりいずれも好ましくない。
【0020】光重合開始剤としては、一般に知られてい
る種々のものが使用できる。例えば、α−アミノアセト
フェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンジル、ジフェニルジスルフィド、エオシン、チオニ
ン、ジアセチル、ミヒラーズケトン、アントラキノン、
チオキサントン、ベンゾフェノン等の各種の水溶性また
は非水溶性光重合開始剤が使用できる。光重合開始剤の
好ましい使用量は、当該光重合性水溶性樹脂組成物を1
として、0.1〜10重量%の範囲である。また光重合
開始剤を使用する際には、光重合増感剤を併用すること
もできる。
【0021】当該光重合性水溶性樹脂組成物をプリント
配線板の製造に用いる液状フォトエッチングレジストと
して使用する場合には、適宜、水または水/有機溶剤混
合溶媒に溶解させる。特に有機溶剤については、レジス
ト塗膜の塗装性の点からも配合することが好ましい。但
し、有機溶剤配合によってレジスト組成物としての引火
性が生じないように、その配合量を適宜調整する必要が
ある。そのため、使用する有機溶剤としては、当該光重
合性水溶性樹脂組成物中のC)成分であるエチレン性不
飽和結合を有する非水溶性の重合性化合物とD)成分で
ある光重合開始剤を溶解することができ、水に対する溶
解性が高く、かつ引火点の高い種類が好ましい。
【0022】このような目的にあった有機溶剤として
は、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコー
ル、プロピレングリコール等のグリコール類やそれらの
アルキルエーテル類またはアルキルエーテルアセテート
類;ブタノール、シクロヘキサノール、フルフリルアル
コール、テトラヒドロフルフリルアルコール、3−メト
キシ−3−メチル−1−ブタノール等のアルコール類;
アセチルアセトン、ジアセトンアルコール等のケトン
類;乳酸メチル、乳酸エチル、γ−ブチロラクトン等の
エステル類等が挙げられ、これらは2種以上を併用して
も構わない。
【0023】なお、上記の有機溶剤は、当該カルボキシ
ル基含有アクリル系共重合体を合成する際の合成溶媒と
しても使用することができる。また、有機溶剤の使用量
については、上記の液状フォトエッチングレジストの塗
工方法に適するように、粘度や固型分濃度を参考にして
適宜調整すればよい。
【0024】また、プリント配線板の製造に用いる液状
フォトエッチングレジストには、必要に応じてさらに、
界面活性剤、染料、密着性向上剤、柔軟性付与剤、レベ
リング剤または消泡剤等の各種添加剤を配合してもよ
い。これらの添加剤については、インキ、レジストまた
は塗料等の分野で通常用いられているものを使用するこ
とができ、レジスト組成物中の固型分に対して30重量
%以下で配合することが好ましい。
【0025】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて本発明を
より具体的に説明する。なお、以下の記載において
「部」および「%」は、特にことわらない限り、「重量
部」および「重量%」を意味する。また、共重合体の酸
価は、0.1Nの苛性ソーダ水溶液による滴定による測
定結果を、また重量平均分子量はGPCによる測定結果
をそれぞれ示す。
【0026】合成例1 メチルメタクリレート65部、イソブチルメタクリレー
ト10部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部、ア
クリル酸15部、アゾビスイソブチロニトリル0.7部
およびドデシルメルカプタン2.5部からなる混合液
を、窒素雰囲気下で温度80℃に保持したプロピレング
リコールモノメチルエーテル40部に5時間かけて滴下
した。その後1時間熟成し、さらにアゾビスイソブチロ
ニトリル0.3部およびプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル5部を加えて2時間熟成し、カルボキシル基
含有アクリル系共重合体溶液を合成した。このカルボキ
シル基含有アクリル系共重合体は、酸価が2.1meq
/g−NV、重量平均分子量が11,000、不飽和当
量は0meq/g−NVであった。
【0027】合成例2 メチルメタクリレート70部、スチレン10部、2−エ
チルヘキシルメタクリレート5部、メタクリル酸15
部、アゾビスイソブチロニトリル0.7部およびドデシ
ルメルカプタン5部からなる混合液を、窒素雰囲気下で
温度80℃に保持したジエチレングリコールモノエチル
エーテルアセテート65部に5時間かけて滴下した。そ
の後1時間熟成し、さらにアゾビスイソブチロニトリル
0.3部およびジエチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート5部を加えて2時間熟成した。この樹脂溶
液に空気を吹き込みながら、グリシジルメタクリレート
10部、触媒としてジメチルベンジルアミン1.5部お
よび重合禁止剤としてハイドロキノン0.2部を加えて
温度80℃で10時間反応させ、カルボキシル基含有ア
クリル系共重合体溶液を得た。このカルボキシル基含有
アクリル系共重合体は、酸価が0.98meq/g−N
V、重量平均分子量が8,000、不飽和当量は0.6
meq/g−NVであった。
【0028】合成例3 ドデシルメルカプタンを11部とする以外は、合成例2
と同様の組成と方法でカルボキシル基含有アクリル系共
重合体溶液を合成した。該共重合体の酸価は0.98m
eq/g−NV、重量平均分子量は4,000、不飽和
当量は0.6meq/g−NVであった。
【0029】合成例4 メチルメタクリレート65部、イソブチルメタクリレー
ト10部、ヒドロキシエチルメタクリレート10部、ア
クリル酸15部およびアゾビスイソブチロニトリル1.
1部からなる混合液を、窒素雰囲気下で温度80℃に保
持したプロピレングリコールモノメチルエーテル40部
に5時間かけて滴下した。その後1時間熟成し、さらに
アゾビスイソブチロニトリル0.4部およびプロピレン
グリコールモノメチルエーテル5部を加えて2時間熟成
し、カルボキシル基含有アクリル系共重合体溶液を合成
した。このカルボキシル基含有アクリル系共重合体は、
酸価が2.1meq/g−NV、重量平均分子量が3
0,000、不飽和当量は0meq/g−NVであっ
た。
【0030】合成例5 メチルメタクリレート5部、イソブチルメタクリレート
10部、スチレン10部、2−エチルヘキシルメタクリ
レート15部、メタクリル酸60部、アゾビスイソブチ
ロニトリル0.7部およびドデシルメルカプタン6部か
らなる混合液を、窒素雰囲気下で温度80℃に保持した
ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート1
15部に5時間かけて滴下した。その後1時間熟成し、
さらにアゾビスイソブチロニトリル0.3部およびジエ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート5部を
加えて2時間熟成した。この樹脂溶液に空気を吹き込み
ながら、グリシジルメタクリレート85部、触媒として
ジメチルベンジルアミン1.5部および重合禁止剤とし
てハイドロキノン0.2部を加えて温度80℃で10時
間反応させ、カルボキシル基含有アクリル系共重合体溶
液を得た。このカルボキシル基含有アクリル系共重合体
は、酸価が0.70meq/g−NV、重量平均分子量
が11,000、不飽和当量は3.1meq/g−NV
であった。
【0031】実施例1 合成例1のアクリル系共重合体溶液40部、ジペンタエ
リスリトールペンタアクリレート8部およびα−アミノ
アセトフェノン2部を十分に混合溶解させ、さらに合成
例1のアクリル系共重合体に含まれるカルボキシル基の
90%を中和するのに必要なトリエチルアミン5.4部
を添加し、光重合性水溶性樹脂組成物を得た。さらに、
この組成物に水29部と青色染料(メチレンブルー)を
配合して、NV約45%の液状フォトエッチングレジス
トを得た。
【0032】実施例2 合成例2のアクリル系共重合体溶液55部、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート14部およびα−アミノ
アセトフェノン2.4部を十分に溶解させ、さらに合成
例2のアクリル系共重合体に含まれるカルボキシル基の
100%を中和するのに必要なジメチルエタノールアミ
ン2.9部を添加し、光重合性水溶性樹脂組成物を得
た。さらに、この組成物に水49部と青色染料(メチレ
ンブルー)を配合して、NV約40%の液状フォトエッ
チングレジストを得た。
【0033】実施例3 合成例3のアクリル系共重合体溶液を使用する以外は、
実施例2と同様の組成にて配合し、NV約40%の液状
フォトエッチングレジストを得た。
【0034】比較例1 合成例4のアクリル系共重合体溶液を使用する以外は、
実施例1と同様の組成で配合し、NV約45%の液状フ
ォトエッチングレジストを得た。
【0035】比較例2 合成例5のアクリル系共重合体溶液を使用する以外は、
実施例2と同様の組成で配合し、NV約40%の液状フ
ォトエッチングレジストを得た。
【0036】比較例3 実施例1において、トリエチルアミンの添加量を、合成
例1のアクリル系共重合体に含まれるカルボキシル基の
40%である2.4部にする以外は、同様の組成で配合
し、NV約45%の液状フォトエッチングレジストを得
た。
【0037】以上の実施例および比較例の各液状フォト
エッチングレジストの性状と、レジストとしての性能評
価結果を表1に示す。評価は、各レジストを、銅張積層
板上にバーコーターにて10μm塗布し(乾燥80℃×
10分後の厚み)に塗布し、ライン/スペース=30μ
m/30μmのパターンフィルムを使用して100mJ
/cm2 で密着露光、1%炭酸ソーダで現像後すること
により得たレジストパターンで行った。パターン形成性
はこのレジストパターンを電子顕微鏡で観察して評価し
た。エッチング耐性は、上記のレジストパターンを形成
させた銅張積層板を50℃の塩化第2鉄スプレイでエッ
チングして評価した。剥離性は、50℃の3%苛性ソー
ダ水溶液での剥離性で評価した。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明により得られる組成物は、水に対
する溶解性が良好な光重合性水溶性の樹脂組成物であ
る。さらに、液状フォトエッチングレジストとしてのパ
ターン形成性、エッチング耐性、剥離性等の諸特性にお
いて優れた性能を示す。このため、従来品よりも、安全
性に優れ、レジストとしての性能が良好な液状フォトエ
ッチングレジストを提供するという点で、工業的に価値
が大きいものである。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/028 G03F 7/028 H05K 3/06 H05K 3/06 H // C08F 8/44 MHV C08F 8/44 MHV 20/20 MLY 20/20 MLY

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 A)重量平均分子量が3,000〜2
    0,000、不飽和当量が0〜2.0meq/g−N
    V、酸価が0.5〜3.0meq/g−NVであるカル
    ボキシル基含有アクリル系共重合体および/またはメタ
    クリル系共重合体; B)上記アクリル系共重合体および/またはメタクリル
    系共重合体のカルボキシル基の50〜100%を中和す
    るに足る有機アミンまたは無機のアルカリ化合物; C)エチレン性不飽和結合を有する非水溶性の重合性化
    合物; D)光重合開始剤;を必須成分とするプリント配線板用
    光重合性水溶性樹脂組成物
JP6752596A 1996-02-29 1996-02-29 プリント配線板用光重合性水溶性樹脂組成物 Pending JPH09236918A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008233289A (ja) * 2007-03-19 2008-10-02 Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd 感光性樹脂組成物およびレジストパターン形成方法
JP2015520263A (ja) * 2012-05-24 2015-07-16 ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se 水性エマルション用安定剤としての親水性、低酸含有量ポリマー

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