JPH0923604A - モールドモータの固定子およびその製造方法 - Google Patents

モールドモータの固定子およびその製造方法

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JPH0923604A
JPH0923604A JP19112595A JP19112595A JPH0923604A JP H0923604 A JPH0923604 A JP H0923604A JP 19112595 A JP19112595 A JP 19112595A JP 19112595 A JP19112595 A JP 19112595A JP H0923604 A JPH0923604 A JP H0923604A
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Katsunori Imaji
克則 今地
Haruo Miyazaki
治雄 宮崎
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Yaskawa Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モールド作業の製作工数や原価を低減させる
と共に、樹脂漏れのない品質の高いモールドモータの固
定子およびその製造方法を提供する。 【構成】 リード線13を挿入し得る装着穴23を設け
たゴムブッシュ2を備え、リード線13をゴムブッシュ
2の装着穴23に通して密着させ、固定子鉄心11をモ
ールド型3に装着するとき、モールド型3のリード線1
3を通す穴にゴムブッシュ2の周囲を密着させて固定子
鉄心11および固定子巻線12並びにリード線13をモ
ールド樹脂により一体に固定するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固定子鉄心と固定子巻
線とをモールド樹脂によって一体成形したモールドモー
タの固定子とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、固定子鉄心と固定子巻線とをモー
ルド樹脂によって一体成形する場合、固定子巻線のリー
ド線の端末をモールド型の外部に引き出して、固定子鉄
心と固定子巻線の周囲に樹脂を流すようにしているが、
モールド型からリード線を外部に引き出すために、モー
ルド型にリード線の外形寸法と同等か僅かに小さい径の
貫通穴を設けてリード線を通し、リード線と貫通穴の間
に隙間が出ないようにして注入樹脂がモールド型の外に
流出するのを防いでる。また、一般にリード線を貫通穴
に通すことが難しいため、モールド型は貫通穴のところ
で分割してあり、リード線を分割された一方の貫通穴に
挿入した状態で他方の分割された貫通穴でリード線を挟
むようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来技
術では、同じ固定子鉄心の大きさでも、モータ容量が変
わると、リード線の太さが変わるので、モータ容量が変
わる度に、貫通穴の径の異なるモールド型を用意しなけ
ればならず、モールド型の製作費や段取り作業工数が多
くなり、経済性、作業性が低下するいう問題があった。
また、固定子巻線のコイル導体を延長して直接外部に引
き出す場合は、コイル導体に絶縁チューブをかぶせてリ
ード線を形成しているが、コイル導体と絶縁チューブの
間には隙間があり、ルーズな状態であるため、貫通穴に
リード線を通したとき、絶縁チューブが変形して貫通穴
と絶縁チューブの密着性が不十分となり、モールド樹脂
を加圧注形する時に樹脂漏れが生じるなどの不具合があ
った。本発明は、モールド作業の製作工数や原価を低減
させると共に、樹脂漏れのない品質の高いモールドモー
タの固定子およびその製造方法を提供することを目的と
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、固定子鉄心と、前記固定子鉄心に装着さ
れた固定子巻線と、前記固定子巻線から引き出されたリ
ード線とを備え、前記固定子鉄心と前記固定子巻線とを
樹脂モールドにより一体に固定したモールドモータの固
定子において、前記リード線を装着する装着穴を設けた
ゴムブッシュを備え、前記リード線の引き出し部に固定
された前記ゴムブッシュを介して前記リード線を樹脂モ
ールドにより固定したものである。また、固定子鉄心と
前記固定子鉄心に装着された固定子巻線と前記固定子巻
線から引き出されたリード線とをモールド型に装着し、
樹脂モールドを前記モールド型に注入・加圧して一体に
固定するモールドモータの固定子の製造方法において、
前記リード線を挿入し得る装着穴を設けたゴムブッシュ
を備え、前記リード線を前記ゴムブッシュの装着穴に通
して密着させ、前記固定子鉄心をモールド型に装着する
とき、前記モールド型のリード線を通す穴に前記ゴムブ
ッシュの周囲を密着させて前記固定子鉄心および前記固
定子巻線並びにリード線をモールド樹脂により一体に固
定する方法である。
【0005】
【作用】上記手段により、リード線とゴムブッシュは装
着穴の中で密着し、リード線を通したゴムブッシュは、
そのフランジ部が中型の底板に密着しているので、モー
ルド型に注入・加圧された樹脂がゴムブッシュまたは中
型の段付穴を通して外部に漏れ出すことはない。また、
同じ大きさの固定子で、リード線のサイズが変わった場
合は、装着穴の大きさを変えたゴムブッシュに取り替え
るだけで、同じモールド型を使用してモールド成形する
ことができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明を図に示す実施例について説明
する。図1は本発明の実施例を示す左半分を断面で示し
た正面図である。図において、1は固定子、11は固定
子鉄心、12は固定子鉄心11に設けたスロットに装着
した固定子巻線、13は固定子巻線から引き出されたリ
ード線である。2はシリコンゴムあるいはフッ素ゴムな
どの耐熱性と離形性の良い弾性体からなるゴムブッシュ
で、図2に示すように、円筒部21の一方端には径方向
に3〜5mm程度突出するフランジ部22を設けてあ
り、固定子1に使用するリード線13の本数だけ、円筒
部21とフランジ部22を貫通する装着穴23が開けら
れ、リード線13を挿入して、固定子巻線12から引き
出されたリード線13の引き出し部13Aに固定される
ようにしてある。なお、装着穴23の内径はリード線1
3の外径より0.2〜0.5mm小さくして密着性をよ
くし、樹脂の加圧注形時の樹脂の流出を防ぐようにして
ある。3は固定子鉄心11と固定子巻線12を一体に樹
脂モールドするモールド型で、下型4、側面型5、中型
6および上型7から構成されている。下型4は椀型で中
央部に固定子巻線12のコイルエンド部が挿入される凹
部41を設けてあり、底面42にリード線13を通す貫
通穴43を設けてある。側面型5は固定子鉄心11の外
側に装着し得るようにリング状に形成され、下型4の上
面に密着するようにしてある。中型6は固定子鉄心11
の内側に挿入し得るように形成された円柱部61と、円
柱部61の一方端に底板62を設けてあり、底板62は
下型4の凹部41の底部に挿入し得るようにしてある。
底板62にはゴムブッシュ2の円筒部21が挿入される
段付穴63を設けてある。なお、段付穴63の内径はゴ
ムブッシュ2の円筒部21の外径より0.1〜0.3m
m大きくして、ゴムブッシュ2を装着し易いようにして
ある。上型7は側面型5の上方に密着するようにしてあ
り、中型6の円柱部61が挿入される凹部71と、固定
子巻線12のコイルエンド部が挿入される凹部72を設
けてあり、凹部72には樹脂注入口73を設けてある。
8は樹脂注入装置で、油圧シリンダ81と、油圧シリン
ダ81の動作によって樹脂Rを加圧する加圧シリンダ8
2からなり、加圧シリンダ82で加圧され、流動化され
た樹脂は上型7の樹脂注入口73からモールド型3の中
に注入されるようにしてある。
【0007】ここで、固定子の樹脂モールド作業を説明
する。まず、固定子巻線12を固定子鉄心11に装着し
て固定子1を形成したあと、リード線13の引き出し部
13Aにゴムブッシュ2を装着しておく。まず、固定子
1を中型6の円柱部61に挿入しながらリード線13を
段付穴63に通して、ゴムブッシュ2を段付穴63に装
着する。この状態で、図3に示すように、フランジ部2
2が中型6の底板62に密着する。次に、固定子1と共
に、中型6を下型4の凹部41に挿入し、中型6の段付
穴63から出ているリード線13を貫通穴43に通して
下型4の下方に引き出し、底板62を下型4の凹部41
の底面42に密着させる。次に、側面型5を固定子1の
外側に挿入して下型4の上に密着させる。さらに、上型
7の凹部71を中型の円柱部61に挿入させて位置決め
し、側面型5の上に密着させる。この状態で、樹脂注入
装置8により上型7の樹脂注入口73から樹脂Rを注入
する。注入された樹脂Rは固定子鉄心11、固定子巻線
12の周囲に充填されて、固定子鉄心11と固定子巻線
12を固定するとともに、ゴムブッシュ2もモールド樹
脂によって固定される。このとき、リード線13とゴム
ブッシュ2は装着穴23の中で密着し、リード線13を
通したゴムブッシュ2は、そのフランジ部22が中型6
の底板62に密着しているので、モールド型3に注入・
加圧された樹脂Rがゴムブッシュ2または中型6の段付
穴63を通して外部に漏れ出すことはない。また、同じ
大きさの固定子で、リード線のサイズが変わった場合
は、装着穴の大きさを変えたゴムブッシュに取り替える
だけで、同じモールド型を使用してモールド成形するこ
とができる。上記実施例では、中型6に段付穴63を設
けてゴムブッシュ2を装着した例について説明したが、
図4に示すように、中型6に底板62を設けず、直接、
下型4の底面42に段付穴44を設けて、ゴムブッシュ
2を装着するようにしてもよい。
【0008】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、固
定子をモールド型に装着するとき、リード線にゴムブッ
シュを装着し、モールド型のリード線を通す穴にゴムブ
ッシュを密着させてモールド成形するので、樹脂を注入
・加圧してもモールド型の外部に流出することがない。
また、リード線のサイズが変わっても、リード線に対応
した装着穴を設けた安価なゴムブッシュを準備しておけ
ば、リード線に対応したゴムブッシュに変えるだけで、
モールド作業を行うことができるので、多種類の高価な
モールド型を準備する必要がなく、モールド作業の製作
工数や原価を低減させることができ、樹脂漏れのない品
質の高い経済的なモールドモータの固定子およびその製
造方法を提供できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す正断面図である。
【図2】 本発明の実施例のゴムブッシュを示す斜視図
である。
【図3】 本発明の実施例のゴムブッシュと中型の関係
を示す要部断面図である。
【図4】 本発明の他の実施例を示す正断面図である。
【符号の説明】
1:固定子、11:固定子鉄心、12:固定子巻線、1
3:リード線、2:ゴムブッシュ、21:円筒部、2
2:フランジ部、23:装着穴、3:モールド型、4:
下型、41:凹部、42:底面、43:貫通穴、44:
段付穴、5:側面型、6:中型、61:円柱部、62:
底板、63:段付穴、7:上型、71、72:凹部、7
3:樹脂注入口、8:樹脂注入装置、81:油圧シリン
ダ、82:加圧シリンダ、R:樹脂

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定子鉄心と、前記固定子鉄心に装着さ
    れた固定子巻線と、前記固定子巻線から引き出されたリ
    ード線とを備え、前記固定子鉄心と前記固定子巻線とを
    樹脂モールドにより一体に固定したモールドモータの固
    定子において、前記リード線を装着する装着穴を設けた
    ゴムブッシュを備え、前記リード線の引き出し部に固定
    された前記ゴムブッシュを介して前記リード線を樹脂モ
    ールドにより固定したことを特徴とするモールドモータ
    の固定子。
  2. 【請求項2】 固定子鉄心と前記固定子鉄心に装着され
    た固定子巻線と前記固定子巻線から引き出されたリード
    線とをモールド型に装着し、樹脂モールドを前記モール
    ド型に注入・加圧して一体に固定するモールドモータの
    固定子の製造方法において、前記リード線を挿入し得る
    装着穴を設けたゴムブッシュを備え、前記リード線を前
    記ゴムブッシュの装着穴に通して密着させ、前記固定子
    鉄心をモールド型に装着するとき、前記モールド型のリ
    ード線を通す穴に前記ゴムブッシュの周囲を密着させて
    前記固定子鉄心および前記固定子巻線並びにリード線を
    モールド樹脂により一体に固定することを特徴とするモ
    ールドモータの固定子の製造方法。
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