JPH09235685A - 耐食性部材 - Google Patents

耐食性部材

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JPH09235685A
JPH09235685A JP20156796A JP20156796A JPH09235685A JP H09235685 A JPH09235685 A JP H09235685A JP 20156796 A JP20156796 A JP 20156796A JP 20156796 A JP20156796 A JP 20156796A JP H09235685 A JPH09235685 A JP H09235685A
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JP
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plasma
metal
melting point
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corrosion resistant
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Yumiko Itou
裕見子 伊東
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来から用いられているガラス、石英、ステン
レス、アルミナなどのセラミックスでは、エッチングで
表面性状が変化したり、腐食によってパーティクルが発
生し、コンタミネーションの原因となっていた。 【解決手段】ハロゲン系腐食ガス或いはそのプラズマに
曝される耐食性部材における少なくとも前記腐食ガスや
プラズマに直接接触する部位を、該耐食性部材の使用温
度よりも高融点の金属ハロゲン化物からなるか、または
前記ガスおよび/またはプラズマとの反応によって、該
耐食性部材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化物
を形成し得る金属或いはその化合物からなり、且つ前記
腐食ガス及びプラズマとの反応によって前記使用温度よ
りも低融点の金属ハロゲン化物を形成し得るSi、B、
Mo及びWなどの金属あるいはその化合物の含有量が金
属換算で1重量%以下の部材によって構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン系腐食性ガ
スおよびプラズマに対して高い耐食性を有する、プラズ
マ処理装置や半導体・液晶製造用プラズマ装置内の内壁
材や治具等、放電管として使用される部材に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体製造におけるドライプロセスやプ
ラズマコーティング、放電管、プラズマディスプレイな
ど、プラズマの利用は近年急速に進んでいる。半導体の
製造時におけるプラズマプロセスでは、特にデポジショ
ン、エッチング、クリーニング用として、反応性の高い
フッ素系、塩素系等のハロゲン系腐食ガスが多用されて
いる。
【0003】これら腐食性ガス及びプラズマに接触する
部材には、高い耐食性が要求される。従来より、被処理
物以外でこれらの腐食性ガス及びプラズマに接触する部
材は、一般にガラスや石英などのSiO2 を主成分とす
る材料やステンレス、モネル等の耐食性金属が利用され
ている。
【0004】また、半導体製造時において、半導体を支
持固定するサセプタ材としてアルミナ焼結体、サファイ
ア、AlN焼結体又は、これらをCVD法等により表面
被覆したものが耐食性に優れるとして使用されている。
また、グラファイトや窒化硼素を被覆したヒーター等も
使用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来か
ら用いられているガラスや石英ではプラズマ中の耐食性
が不充分で消耗が激しく、特にフッ素や塩素プラズマに
接すると接触面がエッチングされ、表面性状が変化した
り、光透過性が必要とされる部材では、表面が次第に白
く曇って透光性が低下する等の問題が生じていた。
【0006】また、ステンレスなどの金属を使用した部
材でも耐食性が不充分なため、腐食によってパーティク
ルが発生し、特に半導体製造においては不良品発生の原
因となる。さらに、窒化硼素はハロゲン系ガスと反応し
てガス化し、コンタミネーションの原因となる。
【0007】更に、アルミナ、AlNの焼結体は、上記
の材料に比較してハロゲン系ガスに対して耐食性に優れ
るものの、高温でプラズマと接すると腐食が徐々に進行
して焼結体の表面から結晶粒子の脱粒が生じ、パーティ
クル発生の原因になるという問題が起きている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ハロゲン系
腐食ガス及びプラズマに対する耐食性を高めるための方
法について検討を重ねた結果、まず、ハロゲン系腐食ガ
スまたはプラズマとの反応が進行すると、安定な金属ハ
ロゲン化物が形成されること、その金属ハロゲン化物の
融点が耐食性部材の使用温度よりも高い場合には、部材
の腐食性が抑制されること、更に生成される金属ハロゲ
ン化物の内、使用温度よりも低融点の金属ハロゲン化物
が生成された場合、その金属ハロゲン化物が分散揮発し
てしまい、局所的な耐食性の低下が生じることを知見し
た。
【0009】本発明の耐食性部材は、上記の知見に基づ
き完成されたものであり、ハロゲン系腐食ガスあるいは
そのプラズマに曝される耐食性部材における少なくとも
前記腐食ガスやプラズマに直接接触する部位が、該耐食
性部材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化物、ま
たは前記ガス及びプラズマとの反応によって該耐食性部
材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化物を形成し
得る金属あるいはその化合物からなるとともに、前記使
用温度よりも低融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金
属あるいはその化合物の含有量が金属換算で1重量%以
下である事を特徴とするものである。
【0010】また、前記腐食ガスおよびプラズマとの反
応によって、低融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金
属としては、Si、B、Mo及びWの群から選ばれる少
なくとも1種の金属が挙げられる。
【0011】本発明によれば、ハロゲン系腐食ガスある
いはそのプラズマに曝される耐食性部材のガスやプラズ
マに接触する部位を、融点が耐食性部材の使用温度より
も高融点の金属ハロゲン化物、または前記ガスおよびプ
ラズマとの反応によって該耐食性部材の使用温度よりも
高融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金属、あるいは
その化合物にて構成することにより、ハロゲン系腐食ガ
スあるいはそのプラズマと接触しても部材の浸食を抑制
することが出来る。
【0012】しかし、同じ金属ハロゲン化物の中でも使
用温度よりも低融点の金属ハロゲン化物が存在或いは生
成した場合、その中でも特に融点が25℃以下の低融点
ハロゲン化物は分解、揮発してしまい、空孔が形成され
てしまう。この様な空孔の形成は、腐食の進行を促進
し、部材の耐食性が局所的に低下してしまう。
【0013】よって本発明では、部材中に、使用温度よ
りも低融点の金属ハロゲン化物、または前記ガスおよび
プラズマとの反応によって前記使用温度よりも低融点の
金属ハロゲン化物を形成し得る金属あるいはその化合物
の含有量を1重量%以下に制御しその偏在を防ぐことに
より、局部的な耐食性の低下とそれを原因とした脱粒・
パーティクル発生を防止し更なる耐食性の向上を図るこ
とが可能となる。
【0014】
【発明の実施形態】本発明の耐食性部材は、ハロゲン系
の腐食ガスあるいはそのプラズマに曝される部材であ
り、ハロゲン系腐食ガスとしては、SF6 、CF4 、C
HF3 、ClF3 、HF等のフッ素系ガス、Cl2 、H
Cl、BCl3 等の塩素系ガス、Br2 、HBr、BB
3 等の臭素系ガス、HI等のヨウ素系ガス等であり、
これらのガスが導入された雰囲気にマイクロ波や高周波
を導入あるいはガスの解離電圧以上の電位差を加えるこ
とにより、これらのガスがプラズマ化される。
【0015】本発明の耐食性部材では、この様なハロゲ
ン系腐食ガスあるいはそのプラズマに曝される部分を、
耐食性部材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化
物、または前記ガスおよびプラズマとの反応によって該
耐食性部材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化物
を形成し得る金属、あるいはその化合物により構成す
る。金属ハロゲン化物および生成する金属ハロゲン化物
の融点は、部材の使用温度よりも少なくとも300℃以
上高いことが好ましい。特に透光性材料の成分や添加剤
として使用されるフッ化物については、融点が1000
℃以上、より好ましくは1100℃以上であることが望
ましい。フッ化物の融点を1000℃以上と限定したの
は、透光性材料の成分として使用される場合、使用温度
が1000℃以下であってもフッ化物の融点が1000
℃より低いと、表面の曇りが顕著に生じる等、耐腐食材
料としての信頼性に欠けるためである。
【0016】この様な高融点のフッ化物、またはフッ素
系ガス或いはそのプラズマと反応して高融点のフッ化物
を形成し得る金属としては、Ca、Mg、Ba、Sr、
Sc、La、Ce、Y、Yb、Al、In、Fe、N
i、Co及びCrの群から選ばれる少なくとも1種の金
属が挙げられる。
【0017】また、高融点の塩化物、または塩素系ガス
或いはそのプラズマと反応して高融点の塩化物を形成し
得る金属としては、Ba、Ca、Ce、Co、Cr、C
u、K、La、Lu、Mg、Na、Ni、Rb、Sc、
Sr、Y及びYbの群から選ばれる少なくとも1種の金
属が挙げられる。
【0018】また、高融点の臭化物、または臭素系ガス
或いはそのプラズマと反応して高融点の臭化物を形成し
得る金属としては、Ba、Ca、Ce、Cr、K、L
a、Lu、Mg、Na、Ni、Rb、Sc、Y及びYb
の群から選ばれる少なくとも1種の金属が挙げられる。
【0019】さらに、高融点のヨウ化物、またはヨウ素
系ガス或いはそのプラズマとの反応によって高融点ヨウ
化物を形成し得る金属としては、Ba、Ce、Cr、
K、La、Lu、Mg、Na、Ni、Rb、Sc及びY
bの群から選ばれる少なくとも1種の金属が挙げられ
る。
【0020】これらの金属或いはその化合物形態として
は、特にハロゲン系ガスとの反応性という点で、金属、
酸化物、窒化物が望ましい。
【0021】また、この耐食性部材中には、特に該部材
の使用温度よりも低融点の金属ハロゲン化物、またはハ
ロゲン系ガス或いはそのプラズマとの反応によって使用
温度よりも低融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金属
及びその化合物の含有量が金属換算で1重量%以下、特
に0.5重量%以下であることも重要である。この様な
低融点金属ハロゲン化物あるいは化合物が1重量%より
も多量に含有されると、これらの含有、生成される金属
ハロゲン化物が分解・揮発して部材に空孔が形成されて
しまい、耐腐食性が局所的に低下してしまうためであ
る。さらにはこれらの金属及びその化合物は、部材中に
偏在していないことが好ましい。これは、低融点金属ハ
ロゲン化物がプラズマ照射面に存在した場合、特にそれ
が偏在していた場合には、その部分を起点として腐食が
更に進行してしまうためである。
【0022】この様な低融点金属ハロゲン化物を形成し
得る金属及び化合物としては、Si、B、Mo及びWの
群から選ばれる少なくとも1種の金属であり、とくに酸
化物、窒化物である。
【0023】なお、本発明における耐食性部材において
は、上記高融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金属化
合物は、前記ガスやプラズマに直接接触する部分の表面
から10μm以上の厚みで存在することが望ましい。
【0024】また、上記の低融点の金属ハロゲン化物を
形成し得る金属化合物量が金属換算で1重量%以下の層
は、表面から1μm以上存在することが望ましい。
【0025】本発明の耐食性部材は、部材全体を上記の
高融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金属、あるいは
その化合物により形成することもできるが、他の方法と
して、金属、ガラス、セラミックス、単結晶等からなる
基体の表面に、蒸着法、イオンプレーティング法等の物
理的蒸着法(PVD法)や、化学気相法、プラズマCV
D法等の化学蒸着法(CVD法)等により、所定の厚み
のコーティング層を形成することもできる。
【0026】
【実施例】
実施例1 表1に示すような種々の化合物からなる直径25mm、
厚み3mmの大きさの焼結体、ガラス体、単結晶、ある
いはカーボンからなる基体の表面にCVD法、PVD法
により10μmの厚みで全面被覆した試料を作成した。
なお、蛍光X線による測定の結果、いずれの試料もS
i、B、Mo及びWの不純物量の合計は0.5重量%以
下であった。
【0027】この試料をリアクティブイオンエッチング
装置内に設置して、この装置内にCF4 (90%)+O
2 (10%)の混合ガス、またはSF6 ガスを導入して
装置内圧力を7〜10Paに保持した。そして、13.
56MHz、1kWの高周波を導入してプラズマを発生
させ、試料をプラズマに接触させた。なお、試料温度は
室温(25℃)に設定した。
【0028】上記の条件下で、3時間エッチング処理を
行った後の表面状態を目視及び光学顕微鏡で観察した。
なお、エッチング速度は試料の重量減少から算出した。
結果を表1に示した。
【0029】
【表1】
【0030】表1の結果から明らかなように、B、S
i、Ti、V、Gaの化合物からなる試料1〜7はいず
れもエッチング速度が高く、耐食性に劣るものであるこ
とが判る。なお、Al化合物については、平滑面に対し
て小さな窪みが生じており、これにより曇りが生じてい
た。また、Ca、Niではややエッチング速度が大きか
った。室温状態では、特に、Sr、Mg、Ba、Ce、
La、Sc、Y、Yb、Cr、Co、Feがエッチング
速度20Å/min以下の優れた耐食性を示した。
【0031】実施例2 実施例1と同様にして作製した表2の各試料に対して、
RIEプラズマエッチング装置内にHClガスを導入
し、高周波にてプラズマを発生させ、室温で塩素プラズ
マ照射テストをおこなった。装置内圧力は10Paに保
持し、13.56MHz、1kWの高周波を利用した。
評価法は実施例1と同様である。
【0032】
【表2】
【0033】この場合も、B、Si、Ti、V、Ga、
Al、Feの化合物からなる試料32〜37、46、4
7及び51はエッチング速度が高く、耐食性に劣る結果
となった。また、Al化合物の内AlNはAl2 3
比較して極端に高いエッチング速度を示した。塩素プラ
ズマに対しては、特に、Sr、Mg、Ca、Ce、S
c、Y、Crがエッチング速度20Å/min以下の優
れた耐食性を示した。
【0034】実施例3 実施例1と同様にして作製した表3の各試料に対して、
RIEプラズマエッチング装置内にHBrガスを導入
し、高周波にてプラズマを発生させ、室温で臭素プラズ
マ照射テストをおこなった。装置内圧力は10Paに保
持し、13.56MHz、1kWの高周波を利用した。
評価法は実施例1と同様である。
【0035】
【表3】
【0036】この場合も、B、Si、Ti、Ga、A
l、Feの化合物からなる試料52〜56、64、65
及び69はエッチング速度が高く、耐食性に劣る結果と
なった。臭素プラズマに対しては、特に、Mg、Sc、
Ni、Y、Ybがエッチング速度20Å/min以下の
優れた耐食性を示した。
【0037】実施例4 実施例1と同様にして作製した表4の各試料に対して、
RIEプラズマエッチング装置内にHIガスを導入し、
高周波にてプラズマを発生させ、室温でヨウ素プラズマ
照射テストをおこなった。装置内圧力は10Paに保持
し、13.56MHz、1kWの高周波を利用した。評
価法は実施例1と同様である。
【0038】
【表4】
【0039】その結果、B、Si、Ti、Ga、Y、A
l、Feの化合物からなる試料70〜73、75、82
〜84及び88はエッチング速度が高く、耐食性に劣
る。Y化合物は、他のハロゲンプラズマに対しては優れ
た耐食性を示したが、ヨウ素化合物については融点が低
く、ヨウ素ガス及びプラズマに対する耐食材としては好
ましくない。逆に、他のハロゲンプラズマ中では腐食が
進行するV系の材料はヨウ素化合物の融点が高いため、
ヨウ素プラズマに対して優れた耐食性を示した。
【0040】ヨウ素プラズマに対しては、特に、V、S
r、Mg、Ce、LaおよびNiがエッチング速度20
Å/min以下の優れた耐食性を示した。
【0041】実施例5 実施例1と同様にして作製した表5の各試料に対して、
RIEプラズマエッチング装置にて、SF6 プラズマに
300℃で曝し、実験1と同様な評価を行いエッチング
速度を比較した。
【0042】
【表5】
【0043】表5の結果では、実施例1と同様にB、S
i、Ti等の化合物では耐食性が低く、使用に耐えない
ものであった。なお、300℃の使用温度においては、
特に、Mg、Ce、La、Sc、Y、Ybがエッチング
速度20Å/min以下の優れた耐食性を示した。
【0044】実施例6 実施例1と同様にして、表6の金属化合物について、S
i、B、Mo及びWの含有量の異なる試料を作製して、
300℃でSF6プラズマに曝し、実施例1と同様にし
て評価を行い、その結果を示した。
【0045】
【表6】
【0046】表6の結果から明らかなように、これらの
金属が金属換算で1重量%を越えて含有される試料No.
107、110、112、115ではエッチング速度が
極端に大きくなり、耐食性が低下することが判った。
【0047】実施例7 実施例1と同様にして、表7の金属化合物についてS
i、B、Mo及びWの含有量の異なる試料を作製して、
300℃でHClプラズマに曝し、実施例1と同様にし
て評価を行い、その結果を示した。
【0048】
【表7】
【0049】表7の結果から明らかなように、これらの
金属が金属換算で1重量%を越えて含有される試料No.
117、119、121、124ではエッチング速度が
極端に大きくなり、耐食性が低下することが判った。M
o、Wの塩化物融点はフッ化物と比較すると高いが、使
用温度よりは低いため、やはり耐食性を低下させている
ことが判る。
【0050】実施例8 実施例1と同様にして、表8の化合物についてB及びW
の含有量の異なる試料を作製して、300℃でHBrプ
ラズマに曝し、実施例1と同様にして評価を行い、その
結果を示した。
【0051】
【表8】
【0052】表8の結果から明らかなように、これらの
金属が1重量%を越えて含有されると、エッチング速度
が極端に大きくなり、耐食性が低下することが判った。
Wの臭化物融点はフッ化物と比較すると高いが、使用温
度よりは低いため、やはり耐食性を低下させていること
が判る。
【0053】実施例9 実施例1と同様にして、表9の化合物についてB及びM
oの含有量の異なる試料を作製して、300℃でHCl
プラズマに曝し、実施例1と同様にして評価を行い、そ
の結果を示した。
【0054】
【表9】
【0055】表9の結果から明らかなように、これらの
金属が1重量%を越えて含有される試料No.130、1
32では、エッチング速度が極端に大きくなり、耐食性
が低下することが判った。Moのヨウ化物融点はフッ化
物と比較すると高いが、使用温度よりは低いため、やは
り耐食性を低下させていることが判る。
【0056】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の耐食性部材
は、ハロゲン系腐食ガスまたはそのプラズマに対して、
従来材料よりも耐食性を向上させることが出来る。これ
により、プラズマ処理装置や半導体・液晶製造用プラズ
マ装置内の内壁材や治具等、放電管として使用される部
材の長寿命化を図ることが出来る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハロゲン系腐食ガス或いはそのプラズマに
    曝される耐食性部材における少なくとも前記腐食ガスや
    プラズマに直接接触する部位が、該耐食性部材の使用温
    度よりも高融点の金属ハロゲン化物からなるか、または
    前記ガスおよび/またはプラズマとの反応によって該耐
    食性部材の使用温度よりも高融点の金属ハロゲン化物を
    形成し得る金属或いはその化合物からなり、且つ前記腐
    食ガス及びプラズマとの反応によって前記使用温度より
    も低融点の金属ハロゲン化物を形成し得る金属あるいは
    その化合物の含有量が金属換算で1重量%以下であるこ
    とを特徴とする耐食性部材。
  2. 【請求項2】 前記低融点の金属ハロゲン化物を形成し
    得る金属が、Si、B、Mo及びWの群から選ばれる少
    なくとも1種の金属である請求項1記載の耐食性部材。
JP20156796A 1995-12-28 1996-07-31 耐食性部材 Pending JPH09235685A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7329467B2 (en) 2003-08-22 2008-02-12 Saint-Gobain Ceramics & Plastics, Inc. Ceramic article having corrosion-resistant layer, semiconductor processing apparatus incorporating same, and method for forming same
US8017062B2 (en) 2004-08-24 2011-09-13 Yeshwanth Narendar Semiconductor processing components and semiconductor processing utilizing same

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