JPH09235674A - 水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法 - Google Patents

水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法

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JPH09235674A
JPH09235674A JP8027196A JP2719696A JPH09235674A JP H09235674 A JPH09235674 A JP H09235674A JP 8027196 A JP8027196 A JP 8027196A JP 2719696 A JP2719696 A JP 2719696A JP H09235674 A JPH09235674 A JP H09235674A
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JP
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thin film
substrate
gas
amorphous silicon
reactive gas
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JP8027196A
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Kunihiko Yoshino
邦彦 吉野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 50℃以下で、水素化非晶質シリコンゲルマ
ニウム薄膜、該薄膜に不純物がドープされた薄膜を基板
上に形成し、上記薄膜の基板選択範囲を大きく広げるこ
と。 【解決手段】 真空排気された反応容器3内に反応性ガ
スを導入し、該反応容器3内に設けた平行平板電極4、
5の電極間でグロー放電プラズマを発生させて、該反応
性ガスを分解させ、該電極4、5の一方または両方に設
置してなる基板6上に水素化非晶質シリコンゲルマニウ
ム薄膜または該薄膜に不純物がドープされた薄膜の製造
方法において、前記反応性ガスをモノシラン、高次シラ
ンの少なくとも一方とゲルマンとし、且つ前記基板6の
加熱操作を非加熱に設定して薄膜の形成を行う。また、
前記反応性ガスにジボランを加えれば、ボロンのドープ
が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池、光セン
サ等の光電変換素子に用いられる水素化非晶質シリコン
ゲルマニウム薄膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水素化非晶質シリコンゲルマニウム(a
−SiGe:H)薄膜の形成に用いられるプラズマCV
D法には大きく分類すると、直流グロー放電法、高周波
(RF)グロー放電法、マイクロ波グロー放電法があ
り、その中でも高周波グロー放電法が最もよく用いられ
ている。さらに、高周波グロー放電法は、電極の構成か
ら大別して(1)誘導結合型(2)容量結合型に分類さ
れる。そして、周波数としては、国内電波法の関係から
殆どの場合、13.56 MHz の高周波が利用されている。
容量結合型高周波グロー放電法は、大型化に適し、大面
積化が容易であるため量産に適した方法である。
【0003】図1に容量結合型高周波グロー放電法を用
いるプラズマCVD装置(一例)の概略構成を示す。R
F電源1により発生した高周波電力は、マッチングボッ
クス2を介して反応容器3内に設けられた二つの電極
(カソード4及びアノード5)間に印加される。カソー
ド4とアノード5は平板形状をなし対向配置されてい
る。アノード5側は反応容器3の壁などにアースされて
非対称電極構造となるので、カソード4側が負に自己バ
イアスされる。そのため、基板をカソード4に配置する
と、グロー放電に伴って発生する正イオンにより、膜面
が叩かれながら膜が形成されるが、一方、アノード5に
配置すると膜面への衝撃が低減されるので、一般にアノ
ード5側の方が膜質が良いと言われている。そこで、ア
ノード側5に基板を配置するのが一般的である。
【0004】例えば、このようなプラズマCVD装置を
用いてa−SiGe:H薄膜を製造する場合、アノード
5に設けた不図示のヒーターにより、アノード5に配置
された基板6を150〜350°C程度に加熱すること
により、形成される膜の付着力(基板への密着性)や膜
質を制御して実用性のある薄膜を製造している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、基板を
加熱しながらa−SiGe:H薄膜を形成する従来のプ
ラズマCVDによる製造方法では、基板を例えば150
〜350°C程度の高温に加熱する必要があるため、基
板として選択できる材料は、この温度でも変形、溶融等
が生じず、ガス放出がほとんどない材料に限られてい
た。
【0006】本発明は、かかる問題点に鑑みてなされた
ものであり、一般のプラスチックス、高分子フィルム、
ゴム、ビニール類、または塗料が塗布された基板(例え
ば導電性コーテイング液が塗布されたPETフィルム)
等も基板として使用でき、しかも実用性のあるa−Si
Ge:H薄膜を該基板に形成するための製造方法を提供
することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明は第一
に「真空排気された反応容器内に反応性ガスを導入し、
該反応容器内に設けた平行平板電極の電極間でグロー放
電プラズマを発生させて該反応ガスを分解させ、該電極
の一方または両方に設置してなる基板上に水素化非晶質
シリコンゲルマニウム薄膜を形成する、プラズマCVD
による水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方
法において、前記反応性ガスを、モノシラン、高次シラ
ンの少なくとも一方とゲルマンとを含むガスとし、且つ
前記基板の加熱操作を非加熱に設定して薄膜の形成を行
うことを特徴とする、水素化非晶質シリコンゲルマニウ
ム薄膜の製造方法」である。
【0008】また、本発明は第二に「真空排気された反
応容器内に反応性ガスを導入し、該反応容器内に設けた
平行平板電極の電極間でグロー放電プラズマを発生させ
て該反応ガスを分解させ、該電極の一方または両方に設
置してなる基板上に水素化非晶質シリコンゲルマニウム
薄膜を形成する、プラズマCVDによる水素化非晶質シ
リコンゲルマニウム薄膜の製造方法において、前記反応
性ガスを、モノシラン、高次シランの少なくとも一方と
ゲルマンと水素を含むガスとし、且つ前記基板の加熱操
作を非加熱に設定して薄膜の形成を行うことを特徴とす
る、水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方
法」である。
【0009】また、本発明は第三に「真空排気された反
応容器内に反応性ガスを導入し、該反応容器内に設けた
平行平板電極の電極間でグロー放電プラズマを発生させ
て該反応ガスを分解させ、該電極の一方または両方に設
置してなる基板上に水素化非晶質シリコンゲルマニウム
薄膜を形成する、プラズマCVDによる水素化非晶質シ
リコンゲルマニウム薄膜の製造方法において、前記反応
性ガスを、モノシラン、高次シランの少なくとも一方と
ゲルマンと水素を含むガスとし、さらに0.01〜105vppm
に希釈された不純物ガスを該反応性ガスに加えて前記反
応容器内に導入し、且つ前記基板の加熱操作を非加熱に
設定して薄膜の形成を行うことを特徴とする、水素化非
晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法」である。
【0010】また、本発明は第四に「前記不純物ガスを
ジボランまたはフォスフィンとしたことを特徴とする、
水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法」で
ある。
【0011】
【発明の実施の形態】従来のa−SiGe:H薄膜の製
造方法においては、a−SiGe:H薄膜を形成する基
板の材料として選択できるものは、金属、ガラス、セラ
ミックス、シリコン単結晶、または一部の高分子材料
等、高温(例えば、150〜350℃)下でも溶融や変
形が起こらず、しかもガス放出がほとどない材料に限ら
れていた。これに対して、本発明(請求項1〜4)のa
−SiGe:H薄膜の製造方法によれば、基板の加熱操
作を非加熱に設定してa−SiGe:H薄膜の形成を行
うこととしたので、基板の温度上昇を抑制することが可
能となり、その結果、基板材料選択の自由度が大幅に増
大する。
【0012】基板の加熱操作を非加熱に設定する(積極
的に加熱しない)と、基板の温度はa−SiGe:H薄
膜を形成する際の周辺雰囲気の影響を受けて少し上昇す
る程度である。そのため、a−SiGe:H薄膜形成中
の基板温度をおおよそ40〜100℃の範囲内に収める
ことができる。なお、この範囲内のどの値となるかはa
−SiGe:H薄膜の成膜条件により異なる。
【0013】即ち、本発明(請求項1〜4)によれば、
例えば、一般のプラスチックス、高分子フィルム、ゴ
ム、ビニール類、あるいは塗料が塗布された基板(例え
ば導電性コーテイング液が塗布されたPET フィルム)な
ど、基板に用いることができる材料は多岐にわたること
になる。しかも、実用に供するa−SiGe:H薄膜を
該基板に形成することが可能である。従って、本発明
(請求項1〜4)によれば、a−SiGe:H薄膜の適
用範囲を大きく広げることが可能である。
【0014】また、本発明(請求項1〜4)によれば、
a−SiGe:H薄膜の形成終了後に反応室内で基板を
冷却する必要がないので、膜形成が終了した後、直ちに
反応室内の真空を破って大気開放させ、a−SiGe:
H薄膜が形成された基板を取り出すことができる。従っ
て、本発明(請求項1〜4)によれば、膜製造の工程時
間を短縮して生産性を向上させることができる。
【0015】本発明(請求項1〜4)においては、実用
に供するa−SiGe:H薄膜を低温の基板上に形成す
る際に、使用する反応性ガスとしてモノシラン、高次シ
ランの少なくとも一方とゲルマンを含むガスとしてい
る。例えば、その基本的な形成条件としては、反応室内
の圧力が0.05〜1Torr、モノシランガス流量が10〜100c
c/min、ゲルマンガス流量が 0.5〜 5cc/min、印加電力
が10〜100Wである。
【0016】a−SiGe:H薄膜の光電特性を向上さ
せるために、反応性ガスは、上記成分に加えて水素を含
むガスとすることが好ましい(請求項2)。
【0017】そして、a−SiGe:H薄膜の光電特性
を更に向上させるために、反応性ガスとして、モノシラ
ン、高次シランの少なくとも一方とゲルマンと水素とを
含むガスに加えて、0.01〜105vppm に希釈された不純物
ガスを該反応性ガスと共に反応容器内に導入することが
好ましい(請求項3)。前記不純物として、ジボランを
用いるとp型半導体の性質をもつa−SiGe:H薄膜
を、フォスフィンを用いるとn型半導体の性質をもつa
−SiGe:H薄膜をそれぞれ形成させることができる
(請求項4)。以下、本発明を実施例により更に詳細に
説明するが、本発明はこの例に限定されるものではな
い。
【0018】(実施例1)図1は容量結合型高周波グロ
ー放電法を用いるプラズマCVD装置(一例)の概略構
成図であり、この装置を用いて本実施例の製造方法によ
りa−SiGe:H薄膜を製造した。本実施例では反応
性ガスとして、純度100%モノシランガス、水素ガス
によって20%に希釈されたゲルマンガス及び水素ガス
を選択した。これら3種類のガスは、それぞれ貯蔵タン
ク(不図示)からマスフローメーター(不図示)、ガス
導入管7を通って反応室(反応容器)内へ供給される。
マスフローメーターによりそれぞれの流量が精密に制御
される。
【0019】薄膜形成に当たり、100%モノシランガ
スの流量を20cc/min、水素ガスによって20%に希釈さ
れたゲルマンガスの流量を 4cc/min、水素ガスの流量を
80cc/minに設定した。反応室3は、高真空用の排気系8
(本実施例ではターボ分子ポンプとロータリーポンプの
組合せ)を用いて予め10-6Torr台に排気しておき、反応
性ガスを反応室3に導入する前に、排気系を高真空用か
ら中真空用の排気系9(本実施例ではメカニカルブース
タポンプとロータリーポンプの組み合わせ)に切り替え
た。
【0020】排気系を切り替えた後、前記流量に設定し
た100%モノシランガス、水素ガスによって20%に
希釈されたゲルマンガス及び水素ガスを反応室3に導入
する。このときの反応室内の圧力は、バラトロン真空計
にて計測されており、その圧力は75mTorr であった。反
応室3には、平行平板であるアノード電極5及びカソー
ド電極4が具備されており、アノード側は、ステンレス
製の反応室の壁にアースされている。電極の形状は円形
であり、アノード電極5、カソード電極4の直径はいず
れも14cmである。
【0021】基板6として、ガラス(コーニング社70
69)と単結晶シリコンを選び、ガラスは、形成した薄
膜の光電特性(暗伝導度、光伝導度)を評価するため
に、単結晶シリコンは、薄膜中の水素含有量をFTIR
により分析するために用いた。基板をアノード側に配置
し、従来行う基板加熱の措置は行わず、基板の加熱操作
を非加熱に設定した(積極的に加熱しない)。
【0022】100%モノシランガス、水素ガスによっ
て20%に希釈されたゲルマンガス及び水素ガスの全圧
力が75mTorr で安定した後、前記電極間に、周波数13.5
6MHz、電力15Wの高周波電力を印加した。電極間にグロ
ー放電が生じてガスが分解され、基板上に水素化非晶質
シリコンゲルマニウム薄膜が形成されてゆく。放電は、
2時間継続させた。
【0023】本実施例では、基板の加熱操作を非加熱に
設定したので、基板温度はa−SiGe:H薄膜を形成
する際の周辺雰囲気の影響を受けて、室温より少し上昇
する程度であり、a−SiGe:H薄膜形成中の基板温
度を50℃以下に保持することができた。
【0024】放電を終了したのち、反応室3へのガスの
供給を停止させた。そして、反応室3と排気系との接続
を遮断し、反応室3へ不活性ガスまたは窒素ガスを導入
して反応室内の圧力を大気圧にした後、反応室3からa
−SiGe:H薄膜が形成された基板6を取り出した。
【0025】形成されたa−SiGe:H薄膜の膜厚を
触針式表面形状測定器「Dektak3030」を用いて膜の段差
から求めたところ、その膜厚は1.67μm であった。この
値から、a−SiGe:H薄膜の堆積速度は2.32Å/秒
となる。また、形成されたa−SiGe:H薄膜の中に
含有される水素量をFTIRを用いて計測したところ、
16.5 at.%の値が得られた。光学バンドギャップの測定
については、日立分光光度計UVシリーズを用いて吸光度
を求め、Tauc法を導入して光学バンドギャップの算出を
行ったところ、1.61 eVの値(光学バンドギャップ)が
得られた。
【0026】次に、a−SiGe:H薄膜の電気特性を
求めた。暗伝導度は、 2.9×10-12S/cmであった。光伝
導度の測定については、光源として、波長 600nmの単色
光で光強度 0.2mW/cm2の微弱光を照射して、 7.6×10
-11S/cm の値(光伝導度)が得られた。すなわち、形成
されたa−SiGe:H薄膜の暗伝導度に対する光伝導
度の比は26であり、光源に微弱光を使用したにもかか
わらず、a−SiGe:Hは光電材料として十分に機能
することが判った。
【0027】なお、形成されたa−SiGe:H薄膜
は、基板に対する充分な付着力を有していた。
【0028】本実施例によれば、薄膜形成中の基板温度
を50℃以下に保持することができるので、例えば、一
般のプラスチックス、高分子フィルム、ゴム、ビニール
類、あるいは塗料が塗布された基板(例えば導電性コー
テイング液が塗布されたPETフィルム)など、基板に用
いることができる材料は多岐にわたることになる。しか
も、実用に供するa−SiGe:H薄膜を該基板に形成
することが可能である。従って、製造されるa−SiG
e:H薄膜の適用範囲を大きく広げることが可能であ
る。
【0029】(実施例2)本実施例では、希釈されたジ
ボランガスを反応性ガスと共に反応容器内に導入した他
は、実施例1と同様の操作により、ボロンがドーピング
された水素化非晶質シリコンゲルマニウム(Bドープa
−SiGe:H)薄膜を基板上に形成した。
【0030】本実施例では、反応性ガスとして、100
%モノシランガス及び水素ガスによって20%に希釈さ
れたゲルマンガス及び水素ガスに加え、添加ガスとして
水素ガスにより10ppmの濃度に希釈したジボランガスを
用いた。これら4種類のガスは、それぞれ貯蔵タンク
(不図示)からマスフローメーター(不図示)、ガス導
入管7を通って反応室(反応容器)内へ供給される。マ
スフローメーターによりそれぞれの流量が精密に制御さ
れる。
【0031】薄膜形成に当たり、100%モノシランガ
スの流量を20cc/min、水素ガスによって20%に希釈さ
れたゲルマンガスの流量を 4cc/min、水素ガスの流量を
80cc/min、水素ガスにより10ppmの濃度に希釈したジボ
ランガスの流量を20cc/minに設定した。反応室3内の全
圧力が120mTorrで安定した後、前記電極間に、周波数1
3.56MHz、電力15Wの高周波電力を印加した。電極間に
グロー放電が生じてガスが分解され、基板上にBドープ
a−SiGe:H薄膜が形成されてゆく。放電は、2時
間継続させた。
【0032】形成されたBドープa−SiGe:H薄膜
の膜厚を、触針式表面形状測定器「Dektak3030」を用い
て膜の段差から求めたところ、その膜厚は1.60μm であ
った。この値から、Bドープa−SiGe:H薄膜の堆
積速度は2.22Å/秒となる。
【0033】また、形成されたBドープa−SiGe:
H薄膜の中に含有される水素量をFTIRを用いて計測
したところ、15.1 at.%の値が得られた。光学バンドギ
ャップの測定については、日立分光光度計UVシリーズを
用いて吸光度を求め、Tauc法を導入して光学バンドギャ
ップの算出を行ったところ、1.62 eVの値(光学バンド
ギャップ)が得られた。また、薄膜中のゲルマニウム量
は、24.0 at.%であった。
【0034】次に、Bドープa−SiGe:H薄膜の電
気特性を求めた。暗伝導度は 1.7×10-12S/cm であっ
た。光伝導度の測定については、光源として、波長 600
nmの単色光で光強度 0.2mW/cm2の微弱光を照射して、
7.0×10-11S/cm の値(光伝導度)であった。すなわ
ち、形成されたBドープa−SiGe:H薄膜の暗伝導
度に対する光伝導度の比は44であり、光源に微弱光を
使用したにもかかわらず、Bドープa−SiGe:H薄
膜は光電材料として十分に機能することが判った。
【0035】なお、形成されたBドープa−SiGe:
H薄膜は、基板に対する充分な付着力を有していた。本
実施例によれば、薄膜形成中の基板温度を50℃以下に
保持することができるので、例えば、一般のプラスチッ
クス、高分子フィルム、ゴム、ビニール類、あるいは塗
料が塗布された基板(例えば導電性コーテイング液が塗
布されたPETフィルム)など、基板に用いることができ
る材料は多岐にわたることになる。しかも、実用に供す
るBドープa−SiGe:H薄膜を該基板に形成するこ
とが可能である。従って、製造されるBドープa−Si
Ge:H薄膜の適用範囲を大きく広げることが可能であ
る。
【0036】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、例
えば、一般のプラスチックス、高分子フィルム、ゴム、
ビニール類、あるいは塗料が塗布された基板(例えば導
電性コーテイング液が塗布されたPET フィルム)など、
高温下で変形や溶融またはガス放出しやすい素材でも基
板として用いることができる。しかも、形成されたa−
SiGe:H薄膜もBドープa−SiGe:H薄膜も基
板との密着性は実用上不足はない。従って、本発明によ
れば、上記薄膜の適用範囲を大きく広げることが可能で
ある。
【0037】また、本発明によれば、a−SiGe:H
薄膜もBドープa−SiGe:H薄膜も形成終了後に反
応室内で長時間基板を冷却する必要がないので、膜形成
が終了した後、直ちに反応室の真空を破って大気開放さ
せ、薄膜が形成された基板を取り出すことができる。従
って、本発明によれば、膜製造の工程時間を短縮して生
産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、容量結合型高周波グロー放電法を用いるプ
ラズマCVD装置(一例)の概略構成図である。
【符号の説明】
1・・・・RF電源 2・・・・マッチングボックス 3・・・・反応室(反応容器) 4・・・・カソード 5・・・・アノード 6・・・・基板 7・・・・ガス導入管 8・・・・高真空用排気系 9・・・・中真空用排気系

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空排気された反応容器内に反応性ガス
    を導入し、該反応容器内に設けた平行平板電極の電極間
    でグロー放電プラズマを発生させて該反応性ガスを分解
    させ、該電極の一方または両方に設置してなる基板上に
    水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜を形成する、プ
    ラズマCVDによる水素化非晶質シリコンゲルマニウム
    薄膜の製造方法において、 前記反応性ガスを、モノシラン、高次シランの少なくと
    も一方とゲルマンとを含むガスとし、且つ前記基板の加
    熱操作を非加熱に設定して薄膜の形成を行うことを特徴
    とする、水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造
    方法。
  2. 【請求項2】 真空排気された反応容器内に反応性ガス
    を導入し、該反応容器内に設けた平行平板電極の電極間
    でグロー放電プラズマを発生させて該反応性ガスを分解
    させ、該電極の一方または両方に設置してなる基板上に
    水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜を形成する、プ
    ラズマCVDによる水素化非晶質シリコンゲルマニウム
    薄膜の製造方法において、 前記反応性ガスを、モノシラン、高次シランの少なくと
    も一方とゲルマンと水素を含むガスとし、且つ前記基板
    の加熱操作を非加熱に設定して薄膜の形成を行うことを
    特徴とする、水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 真空排気された反応容器内に反応性ガス
    を導入し、該反応容器内に設けた平行平板電極の電極間
    でグロー放電プラズマを発生させて該反応性ガスを分解
    させ、該電極の一方または両方に設置してなる基板上に
    水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜を形成する、プ
    ラズマCVDによる水素化非晶質シリコンゲルマニウム
    薄膜の製造方法において、 前記反応性ガスを、モノシラン、高次シランの少なくと
    も一方とゲルマンと水素を含むガスとし、さらに0.01〜
    105vppm に希釈された不純物ガスを該反応性ガスに加え
    て前記反応容器内に導入し、且つ前記基板の加熱操作を
    非加熱に設定して薄膜の形成を行うことを特徴とする、
    水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記不純物ガスをジボランまたはフォス
    フィンとしたことを特徴とする請求項3記載の水素化非
    晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法。
JP8027196A 1995-12-28 1996-02-15 水素化非晶質シリコンゲルマニウム薄膜の製造方法 Pending JPH09235674A (ja)

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JP (1) JPH09235674A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003055767A (ja) * 2001-08-14 2003-02-26 Tokyo Electron Ltd 金属シリサイド膜の成膜方法

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