JPH09232272A - 半導体基板の洗浄装置 - Google Patents

半導体基板の洗浄装置

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JPH09232272A
JPH09232272A JP4019296A JP4019296A JPH09232272A JP H09232272 A JPH09232272 A JP H09232272A JP 4019296 A JP4019296 A JP 4019296A JP 4019296 A JP4019296 A JP 4019296A JP H09232272 A JPH09232272 A JP H09232272A
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JP
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cleaning
semiconductor substrate
flow
cleaning liquid
tank
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JP4019296A
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Inventor
Kazuyoshi Manako
和義 真名子
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Sitix Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 大口径のウエーハを均等に洗浄することが可
能な半導体基板の洗浄装置を提供すること。 【構成】 洗浄槽1の下部に、洗浄液の入口6を備えた
緩衝槽7を設けるとともに、緩衝槽内部に複数の整流多
孔板8,9,10を積層して設け、複数の整流多孔板
は、洗浄液が通流する複数の通流孔11,12,13が
設けられるとともに、通流孔の孔径は上位置に設置され
る整流多孔板ほど小さくなるように形成され、最上位置
に設置された整流多孔板8の板厚は、当該整流多孔板の
通流孔の孔径の2倍以上に形成され、各整流多孔板の入
り側における通流孔はテーパ形状を備えている。また、
最上位置に設置された整流多孔板17の通流孔20はス
リット状に形成され、このスリット状の通流孔20は、
そのスリットが半導体基板5と平行に配置され、当該通
流孔の上端が半導体基板の直下又は基板間の中心直下に
位置していること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体基板たるシ
リコンウエーハの製造時の洗浄工程や、半導体基板(以
下、「ウエーハ」の語も用いる。)を使用する半導体素
子製造時の洗浄工程に用いられる洗浄装置に関し、特に
大口径ウエーハを均等に洗浄することを可能とするもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来において、ウエーハの製造時及びウ
エーハを使用する半導体素子製造時に、ウエーハを洗浄
するためのウエーハの洗浄槽及び洗浄装置に求められる
性能は、ウエーハを均等にムラなく洗浄し清浄なウエー
ハ表面を得ることである。
【0003】近年の需要に伴い、ウエーハは大口径化し
てきており、ウエーハの主流が直径200mm以上の大
型ウエーハへと移ってきている。このように大口径化し
たウエーハを洗浄する洗浄方式としては、加工コスト削
減のため、バッチ方式が主流になっている。
【0004】前記バッチ方式は、ウエーハをカセットに
収納して洗浄槽内に保持しているため、搬送性やスルー
プットに優れている。
【0005】また、洗浄液は、ウエーハの汚染物質を効
果的に除去するために、エッチング作用を持つものが知
られている。更に、効果的な不純物除去方法として、エ
ッチングと同時に酸化する方法も知られている。
【0006】ウエーハの洗浄において、例えばエッチン
グ作用をもつ洗浄液を使用する場合、ウエーハ表面のエ
ッチングレートに影響を及ぼすものとして、(1)洗浄
液に用いる薬液の濃度、(2)洗浄液の温度、(3)ウ
エーハ表面上の洗浄液の流速等の要因が考えられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】前述したバッチ方式
は、洗浄槽内に設置されたカセット等が障害となって洗
浄液の液圧が減圧し、流速が低下することによって渦流
状態が形成される場合があり、また、流速変化等の洗浄
液の通流状態の悪化によって洗浄槽内部に澱みが発生
し、洗浄液の置換率を悪化させるため、洗浄槽内でカセ
ットに収納されているウエーハを均一に清浄化すること
が困難であった。
【0008】特に大口経化した半導体基板では、ウエー
ハ径が大きくなるほどウエーハ間に生じる流体抵抗が増
加することが知られている。このため、ウエーハ間の洗
浄液の流れが阻害され洗浄液の置換率が著しく低下する
現象が生じている。
【0009】また、半導体基板を収納するカセットもウ
エーハ径の大きさに伴い大型化するため、通流する洗浄
液の妨げとなり渦流や澱みが発生して洗浄液の置換率を
低下させる原因の一つとなっている。
【0010】洗浄液の置換率が低下することにより、ウ
エーハに洗浄性のむらが生じる問題が起きている。
【0011】更に、エッチング作用及び酸化作用を有す
る洗浄液を使用した場合は、洗浄液の置換性の低下から
洗浄液の均一性が失われることによりウエーハ表面の濡
れ性やマイクロラフネス(表面の原子レベルにおける凹
凸変化等の物理的変化)にも影響してくる。
【0012】前記問題点を鑑みて、例えば、特開平4ー
56321号公報、実開平4ー103645号公報及び
特開昭64ー132729号公報記載の洗浄槽及び洗浄
装置が開示されている。
【0013】例えば、前記特開平4ー56321号公報
記載の洗浄槽においては、洗浄槽内に複数の整流多孔板
を設け、前記整流多孔板に備えられた孔の孔径を半導体
基板を収納したカセットに近い整流多孔板ほど大きくな
るよう形成し、孔の位置が隣接する上下の整流多孔板間
で異なるように設置している。
【0014】このように復数の整流多孔板を用いて、整
流多孔板に設けた孔を序々に大きくすることにより、急
激な水圧変動が起きず、洗浄液が均等な流量で層流を作
ることができるようにしている。そして、隣接する上下
の整流多孔板間で孔の位置を異なるように設置すること
で、ポンプ脈動を受けずに洗浄液が拡散されてカセット
内に入るようにしている。
【0015】また、前記実開平4ー103645号公報
記載の洗浄槽においては、図5に示すように洗浄槽24
内にの整流手段を設け、前記整流手段は複数のリング部
材25を平面視同心上に離間配置してリング間隙25a
を形成し、リング間隙25aは上方に向けて広がるよう
に形成している。尚、4はカセット、5はウエーハであ
る。
【0016】このようにリング部材を序々に広がるよう
に形成したため、前記洗浄槽の構成と同様に洗浄液の水
圧を緩和し、前記孔付近の渦流を防止して、洗浄液の均
一化を保っている。
【0017】しかし、前記特開平4ー56321号公報
記載及び前記実開平4ー103645号公報記載の構成
のように、整流板に設けた孔やリング等を序々に大きく
することにより水圧を調整すると、洗浄液は、整流板等
に設けられた狭い孔等を通流した後に広い洗浄槽内に流
入するため、洗浄液の水圧は一挙に減圧して流速が低下
する。このため、実際には、整流板等に設けた孔を通流
した後に、ウエーハの最上部まで均一な層流を維持でき
ずにウエーハ間では澱みが発生し、洗浄液の置換率が低
下して均一な洗浄ができなくなる(図5参照、図中矢印
は洗浄液の通流方向を示す)。
【0018】その他、前記特開昭64ー13729号公
報記載の洗浄槽においては、半導体基板を洗浄槽内で保
持するカセットの底開口部と整流板を略一致させ洗浄槽
内に循環させた洗浄液をカセット底開口部から通流する
よう形成している。カセット底開口部と整流板を略一致
させることにより、循環する洗浄液がカセット外部へ流
れ込まず、カセット内部を確実に通過して通流するた
め、ウエーハ正面を確実に洗浄できるようにしている。
【0019】しかし、前記特開昭64ー13729号公
報記載の洗浄装置において、洗浄槽の材質に石英などを
用いた場合は、カセットと洗浄槽の密着性が悪く、この
ため洗浄液がカセット内部を通流せずにカセット外部の
洗浄槽へ流れ込んでしまう割合が多い。この場合は、カ
セット周辺に渦流が生じて澱みが発生し、洗浄液の置換
率が低下し、均一な洗浄が困難になる。
【0020】以上のように、従来技術においては、バッ
チ方式によりウエーハを洗浄すると、洗浄槽内の洗浄液
が均一に通流しないため、特に大口径のウエーハに洗浄
むらが生じて、均一に清浄化されたウエーハを得ること
が困難であった。
【0021】そこで、本発明の洗浄装置は、洗浄液の液
圧を上昇させ、流速の低下を防ぐように構成して、洗浄
液が、洗浄槽内で澱みや渦流を形成することなく大口径
のウエーハも均一に洗浄することが可能な半導体基板の
洗浄装置を提案するものである。
【0022】
【課題を解決するための手段】本願第1請求項に記載さ
れた発明は、循環濾過機能を備え、循環する洗浄液によ
り洗浄槽内に設置された半導体基板の洗浄を行う半導体
基板の洗浄装置において、前記洗浄槽の下部に、洗浄液
の入口を備えた緩衝槽を設けるとともに、前記緩衝槽内
部に複数の整流多孔板を積層して設け、前記複数の整流
多孔板は、洗浄液が通流する複数の通流孔が設けられる
とともに、前記通流孔の孔径は上位置に設置される整流
多孔板ほど小さくなるように形成され、最上位置に設置
された整流多孔板の板厚は、当該整流多孔板の通流孔の
孔径の2倍以上に形成され、更に、前記各整流多孔板の
入り側における通流孔はテーパ形状を備えている構成の
半導体基板の洗浄装置である。
【0023】本願第1請求項記載の発明において、緩衝
槽に流入する洗浄液は、整流多孔板の抵抗があるためポ
ンプの脈動の影響によって形成された乱流が緩衝され、
均一に分流されて通流する。しかも、洗浄液が、整流多
孔板の大きめの孔から流入し、流入した孔よりも小さめ
の孔から流出するように構成され、前記最上位値の整流
多孔板が孔径の2倍以上の板厚を有するように形成され
ているため、最上位置の整流多孔板を通流する洗浄液は
圧縮されて液圧が上昇し、通流方向へ流速が速められ
る。流速が速まった状態で整流多孔板を通流し、しかも
最上位置にある整流多孔板で通流方向に配向が強められ
れば、従来のように整流多孔板を通過した洗浄液が急激
に減圧されて通流孔付近の渦流を形成することがなくな
り、渦流によって生じる澱みが発生しなくなる。このた
め、半導体基板間で均一な層流を形成して、均等に洗浄
することができる。
【0024】本願第2請求項に記載された発明は、循環
濾過機能を備え、循環する洗浄液により洗浄槽内に設置
された半導体基板の洗浄を行う半導体基板の洗浄装置に
おいて、前記洗浄槽の下部に、洗浄液の入口を備えた緩
衝槽を設けるとともに、前記緩衝槽内部に複数の整流多
孔板を積層して設け、前記複数の整流多孔板は、洗浄液
が通流する複数の通流孔が設けられるとともに、最上位
置に設置された整流多孔板の通流孔はスリット状に形成
され、更に、前記スリット状の通流孔は、そのスリット
が前記半導体基板と平行に配置され、当該通流孔の上端
が半導体基板の直下又は基板間の中心直下に位置してい
る構成の半導体基板の洗浄装置である。
【0025】本願第2請求項記載の発明は、前記発明と
同様に、緩衝槽に流入する洗浄液は、整流多孔板の抵抗
があるためポンプの脈動の影響によって形成された乱流
が緩衝され、均一に分流されて通流する。しかも、整流
多孔板の複数の通流孔により、洗浄液が絞られて液圧が
上昇し、通流方向へ流速が速められる。更に、所定形状
乃至所定構造のスリット状の通流孔を設けているので、
この通流孔を通流した洗浄液は、面状層流を形成してカ
洗浄槽内に流入し、ウエーハの間を面状層流を形成して
通流することができる。このため、より効果的にウエー
ハを洗浄することが可能となる。
【0026】本願第3請求項に記載された発明は、前記
第1又は第2請求項の発明において、前記整流多孔板の
上に半導体基板を収納する底部開口のカセットを配置
し、洗浄液が前記カセットの内部を通流しうべく該カセ
ットの底部開口面と前記整流多孔板の孔からなる通液部
の形状とを一致させた構成の半導体基板の洗浄装置であ
る。
【0027】このように構成することにより、流速が速
められた状態の洗浄液がカセット以外の部分に流入せず
にそのままカセット内部を通流することができるため、
他部分に洗浄液が流入して渦流や、澱みを発生すること
を防止し、カセット内の半導体基板を均一に洗浄するこ
とができる。
【0028】本願第4請求項に記載された発明は、前記
第1又は第2請求項の発明において、前記整流多孔板は
傾斜して設置され、この整流多孔板の傾斜に対応して前
記半導体基板も傾斜して設置されるとともに、前記洗浄
槽の一側面も他の側面よりも低く形成されている構成の
半導体基板の洗浄装置である。
【0029】このように構成されると、半導体基板間を
通流する洗浄液の通流方向が一定となり、通流方向が定
まるために流速変化を緩和して半導体基板間を通流する
ことができる。このため、流速の低下等の流速変化によ
っておきる澱みの発生を減少することができる。また、
通流方向が一定となるため、半導体基板間を通流した洗
浄液が洗浄槽中央部で澱むことがなくなり、その結果、
カセットを引き上げる際に半導体基板の表面から離脱し
た不純物が再付着することを防止することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を具体例に基づい
て説明する。
【0031】図1は本発明の第1具体例に係る洗浄装置
の一部である洗浄槽及び緩衝槽の概略構成を示し、
(1)は斜視図、(2)は正面図である。尚、図中の矢
印は洗浄液の通流方向を示す。
【0032】図1において、洗浄槽1は底部に開口部2
と、洗浄液を流出する流出路3とを備えている。洗浄槽
1の内部には、前記開口部2の形状と底部の形状を一致
させたカセット4が設置され、カセット4にはウエーハ
5が収納されている。
【0033】前記開口部2の下部には、洗浄液を流入す
る流入路6を備えた緩衝槽7が接続されている。
【0034】前記緩衝槽7の内部には、複数の整流多孔
板8,9,10が積層され、最上位置に設置された整流
多孔板8は前記カセット4の底部と接触している。
【0035】前記洗浄槽1に設けられた流出路3と前記
緩衝槽7に設けられた流入路6の間に図示を省略したポ
ンプ及びフィルターが設けられて洗浄装置を形成し、洗
浄液が循環濾過されて、前記洗浄装置間を通流する。
【0036】前記整流多孔板8,9,10は洗浄液が通
流する複数の通流孔11,12,13を備え、とりわけ
最上位置に設置された整流多孔板8の通流孔11は、洗
浄液が流入する開口が、流出する開口よりも大きい円錐
形状あるいは四角錐形状等のテーパ形状に形成されてい
る。
【0037】更に、カセット4に接触している最上位置
に設置された整流多孔板8に形成された通流孔11は、
複数の整流多孔板8,9,10に形成される通流孔のう
ち最も小さい孔径に形成され、整流多孔板8の下位置に
設置された、積層する整流多孔板9,10に従って形成
される通流孔12,13の孔径は序々に大きくなるよう
に設けられている。
【0038】また、最上位置に設置された整流多孔板8
の板厚は、通流孔11の孔径の2倍以上、好ましくは1
0倍以上となるように形成されている。
【0039】このため、図示を省略したポンプの脈動に
よって流入路6から緩衝槽7に流入する洗浄液は、前記
ポンプの脈動により生じていた乱流が整流多孔板8,
9,10の抵抗によって分流され、序々に小さくなる通
流孔11,12,13を通流するため液圧が上昇してカ
セット4の方向へ流速が速まり、更に最上位置に設置さ
れた整流多孔板8の構成により、洗浄液は流速が速まっ
た状態で整流多孔板8から流出するため、整流多孔板8
を通流した後に、従来のように液圧が急激に減圧するこ
となく、一定の通流方向を保って、均一な層流を形成し
つつカセット4内に収納されたウエーハ5の間を通流す
る。
【0040】このため、従来のように整流多孔板を通流
した後に、洗浄液の液圧が急激に減圧することによって
生じる通流孔付近の渦流の形成を防止することができ、
更に、流速が速められた状態で半導体基板間に流入する
ため、流速の低下等による澱みの発生を防止することが
できる。
【0041】また、整流多孔板に接触させてカセットを
設けているために、洗浄液が他部分に回り込まず、その
まま半導体基板間を通流することが可能となるため、流
速変化を緩和することができる。
【0042】次に、本発明の第2具体例を説明する。
【0043】図2は本発明の第2具体例である洗浄装置
の洗浄槽及び緩衝槽の概略構成を示す側面図である。
尚、図中の矢印は洗浄液の通流方向を示す。
【0044】図2において、洗浄槽外槽14は、底部に
開口部2と、洗浄液を流出する流出路3を備えている。
前記開口部2に洗浄槽内槽15が設置されている。
【0045】前記洗浄槽内槽15は洗浄液を流入する流
入路16を備え、洗浄槽内槽15に複数の整流多孔板1
7,18,19が設置され、最上位置に設置された整流
多孔板17に接触するようにウエーハ5を収納するカセ
ット4が設置されている。
【0046】前記洗浄槽外槽14に設けられた流出路3
と前記洗浄槽内槽15に設けられた流入路16の間に図
示を省略したポンプ及びフィルターが設けられて洗浄装
置を形成し、洗浄液が循環濾過されて、前記洗浄装置間
を通流する。
【0047】また、前記複数の整流多孔板17,18,
19には洗浄液を通流する通流孔20,21,22が形
成されている。
【0048】前記整流多孔板に形成された通流孔は、整
流多孔板の積層位置が上位置になるほど、開口が小さく
なるように形成されている。
【0049】図3は、図2において最上位置に設置され
た整流多孔板17を示す斜視図である。
【0050】図3に示すように、最上位置に設置された
整流多孔板17に設けられた通流孔20は、スリット形
状に形成され、カセット4に収納されたウエーハ5に対
応するように、前記ウエーハ5と同間隔で平行に形成さ
れている。更に、前記スリット形状の通流孔20は、洗
浄液が流入する側に面取り部20aが形成されている。
【0051】前記最上位置に設置された整流多孔板17
の通流孔20の孔径と整流多孔板17の厚さの比は、洗
浄に用いる洗浄液の循環流量、洗浄液の粘度、洗浄槽の
槽体積、洗浄槽の深さ等により決定される。
【0052】通流孔20の洗浄液が流入する側に面取り
20aを施すことにより、洗浄液が整流多孔板の通流孔
入口付近で渦流を形成することを防止できる。そして、
積層された整流多孔板に形成された通流孔が、積層位置
が上になるほど序々に小さくなるように形成されること
により、洗浄液の液圧が上昇して、カセット方向へ流速
が速まる。更に、洗浄液は最上位置に設置された整流多
孔板17のスリット形状の通流孔20を通流することに
より面状層流を形成し、カセット内に流入する。このた
め洗浄液は、ウエーハ間でも一定流速で面状層流を形成
して通流し、ウエーハをより効果的に均等に洗浄するこ
とができる。また、洗浄液がエッチング作用を持つもの
であれば、ウエーハ表面の均等なエッチングが可能とな
る。
【0053】次に、本発明の第3具体例を説明する。
【0054】図4は本発明の第3具体例である洗浄装置
の概略構成を示す側面図である。尚、図中の矢印は洗浄
液の通流方向を示す。
【0055】図4において洗浄槽外槽14は、前例同様
に、底部に開口部2と、洗浄液を流出する流出路3を備
えている。前記開口部2に洗浄槽内槽23が設置されて
いる。洗浄槽内槽23は内部に前記整流多孔板17,1
8,19が設けられ、最上位置に設置された整流多孔板
17に接触してウエーハ5を収納するカセット4が設置
されている。
【0056】前記洗浄槽内槽23内部に設置された整流
多孔板17,18,19は水平方向と角度θだけ傾斜し
て設置され、更に、カセット4も水平方向に対し角度θ
だけ傾斜して設置されている。カセット4は水平方向に
対して角度θで傾斜しているので、カセット4の一側面
の開口端部4aは、通常水平方向に設置された場合の開
口端部4bと高さAだけ差が生じる。前記洗浄槽内槽2
3の一側面の開口端部23aは前記カセットの開口端部
4aに対応して、他の側面における開口端部23bより
も高さAだけ低く形成されている。また、ウエーハ5は
カセット4と平行になるように収納されている。
【0057】前述したように洗浄槽内槽23を構成する
と、整流多孔板17,18,19を通流した洗浄液は、
カセット4内に流入してから一定方向に通流して洗浄槽
外槽14に入るため、流速変化を緩和して、渦流や澱み
の発生を防止する。また、通流方向が一定となっている
ため、つまり洗浄液は開口端部23aからオーバーフロ
ーするため、洗浄槽外槽14に流出した洗浄液が、再び
洗浄槽内槽23に入流入して澱みを生じることがなくな
り、従って、ウエーハ5を引き上げる時に、ウエーハ5
の表面から除去した不純物の再付着を防止することがで
きる。
【0058】
【発明の効果】本願第1請求項に記載された発明は、循
環濾過機能を備え、循環する洗浄液により洗浄槽内に設
置された半導体基板の洗浄を行う半導体基板の洗浄装置
において、前記洗浄槽の下部に、洗浄液の入口を備えた
緩衝槽を設けるとともに、前記緩衝槽内部に複数の整流
多孔板を積層して設け、前記複数の整流多孔板は、洗浄
液が通流する複数の通流孔が設けられるとともに、前記
通流孔の孔径は上位置に設置される整流多孔板ほど小さ
くなるように形成され、最上位置に設置された整流多孔
板の板厚は、当該整流多孔板の通流孔の孔径の2倍以上
に形成され、更に、前記各整流多孔板の入り側における
通流孔はテーパ形状を備えている構成の半導体基板の洗
浄装置である。
【0059】本願第1請求項記載の発明において、緩衝
槽に流入する洗浄液は、整流多孔板の抵抗があるためポ
ンプの脈動の影響によって形成された乱流が緩衝され、
均一に分流されて通流する。しかも、洗浄液が、整流多
孔板の大きめの孔から流入し、流入した孔よりも小さめ
の孔から流出するように構成され、前記最上位値の整流
多孔板が孔径の2倍以上の板厚を有するように形成され
ているため、最上位置の整流多孔板を通流する洗浄液は
圧縮されて液圧が上昇し、通流方向へ流速が速められ
る。流速が速まった状態で整流多孔板を通流すると、従
来のように整流多孔板を通過した洗浄液が急激に減圧さ
れて通流孔付近の渦流を形成することがなくなり、渦流
によって生じる澱みが発生しなくなる。このため、半導
体基板間で均一な層流を形成して、均等に洗浄すること
ができる。
【0060】本願第2請求項に記載された発明は、循環
濾過機能を備え、循環する洗浄液により洗浄槽内に設置
された半導体基板の洗浄を行う半導体基板の洗浄装置に
おいて、前記洗浄槽の下部に、洗浄液の入口を備えた緩
衝槽を設けるとともに、前記緩衝槽内部に複数の整流多
孔板を積層して設け、前記複数の整流多孔板は、洗浄液
が通流する複数の通流孔が設けられるとともに、最上位
置に設置された整流多孔板の通流孔はスリット状に形成
され、更に、前記スリット状の通流孔は、そのスリット
が前記半導体基板と平行に配置され、当該通流孔の上端
が半導体基板の直下又は基板間の中心直下に位置してい
る構成の半導体基板の洗浄装置である。
【0061】本願第2請求項記載の発明は、前記発明と
同様に、緩衝槽に流入する洗浄液は、整流多孔板の抵抗
があるためポンプの脈動の影響によって形成された乱流
が緩衝され、均一に分流されて通流する。しかも、整流
多孔板の複数の通流孔により、洗浄液が絞られて液圧が
上昇し、通流方向へ流速が速められる。更に、所定形状
乃至所定構造のスリット状の通流孔を設けているので、
この通流孔を通流した洗浄液は、面状層流を形成してカ
洗浄槽内に流入し、ウエーハの間を面状層流を形成して
通流することができる。このため、より効果的にウエー
ハを洗浄することが可能となる。
【0062】本願第3請求項に記載された発明は、前記
第1又は第2請求項の発明において、前記整流多孔板の
上に半導体基板を収納する底部開口のカセットを配置
し、洗浄液が前記カセットの内部を通流しうべく該カセ
ットの底部開口面と前記整流多孔板の孔からなる通液部
の形状とを一致させた構成の半導体基板の洗浄装置であ
る。
【0063】このように構成することにより、流速が速
められた状態の洗浄液がカセット以外の部分に流入せず
にそのままカセット内部を通流することができるため、
他部分に洗浄液が流入して渦流や、澱みを発生すること
を防止し、カセット内の半導体基板を均一に洗浄するこ
とができる。
【0064】本願第4請求項に記載された発明は、前記
第1又は第2請求項の発明において、前記整流多孔板は
傾斜して設置され、この整流多孔板の傾斜に対応して前
記半導体基板も傾斜して設置されるとともに、前記洗浄
槽の一側面も他の側面よりも低く形成されている構成の
半導体基板の洗浄装置である。
【0065】このように構成されると、半導体基板間を
通流する洗浄液の通流方向が一定となり、通流方向が定
まるために流速変化を緩和して半導体基板間を通流する
ことができる。このため、流速の低下等の流速変化によ
っておきる澱みの発生を減少することができる。また、
オーバーフロー方向が一定となるため、半導体基板間を
通流した洗浄液が洗浄槽中央部で澱むことがなくなり、
その結果、カセットを引き上げる際に半導体基板の表面
から離脱した不純物が再付着することを防止することが
できる。
【0066】本発明は、以上説明したように構成される
ので、洗浄液は、整流多孔板の抵抗によって均一に分流
され、液圧が上昇して流速が速められた状態で整流多孔
板から流出し、一定方向を保って半導体基板間を通流す
る。このため、洗浄液が急激に減圧することによって生
じていた渦流を形成することを減少し、流速変化を緩和
することができるため、渦流の形成や澱みの発生を減少
することができる。
【0067】従って、本発明によれば、洗浄液は均一な
置換率を保つため、大口径ウエーハ表面でも均一な洗浄
及び均一なエッチングを行うことが可能となり、より洗
浄効果の高い洗浄装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1具体例に係り、洗浄装置の一部
である洗浄槽及び緩衝槽の概略構成を示し、(1)は、
斜視図、(2)は、正面図である。
【図2】 本発明の第2具体例に係り、洗浄装置の概略
構成を示す側面図である。
【図3】 最上位置に設置された整流多孔板の構成を示
す斜視図である。
【図4】 本発明の第3具体例に係り、洗浄装置の概略
構成を示す側面図である。
【図5】 従来例に係り、洗浄装置の概略構成を示す正
面図である。
【符号の説明】
1 洗浄槽 2 開口部 3 流出路 4 カセット 4a,4b カセット側面開口端部 5 ウエーハ 6 流入路 7 緩衝槽 8,9,10 整流多孔板 11,12,13 通流孔 14 洗浄槽外槽 15 洗浄槽内槽 16 流入路 17,18,19 整流多孔板 20,21,22 通流孔 20a 面取り部 23 洗浄槽内槽 23a、23b 洗浄槽内槽側面開口端部 24 洗浄槽 25 リング部材 A 高さ θ 傾斜角度

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 循環濾過機能を備え、循環する洗浄液に
    より洗浄槽内に設置された半導体基板の洗浄を行う半導
    体基板の洗浄装置において、 前記洗浄槽の下部に、洗浄液の入口を備えた緩衝槽を設
    けるとともに、前記緩衝槽内部に複数の整流多孔板を積
    層して設け、 前記複数の整流多孔板は、洗浄液が通流する複数の通流
    孔が設けられるとともに、前記通流孔の孔径は上位置に
    設置される整流多孔板ほど小さくなるように形成され、
    最上位置に設置された整流多孔板の板厚は、当該整流多
    孔板の通流孔の孔径の2倍以上に形成され、 更に、前記各整流多孔板の入り側における通流孔はテー
    パ形状を備えていることを特徴とする半導体基板の洗浄
    装置。
  2. 【請求項2】 循環濾過機能を備え、循環する洗浄液に
    より洗浄槽内に設置された半導体基板の洗浄を行う半導
    体基板の洗浄装置において、 前記洗浄槽の下部に、洗浄液の入口を備えた緩衝槽を設
    けるとともに、前記緩衝槽内部に複数の整流多孔板を積
    層して設け、 前記複数の整流多孔板は、洗浄液が通流する複数の通流
    孔が設けられるとともに、最上位置に設置された整流多
    孔板の通流孔はスリット状に形成され、 更に、前記スリット状の通流孔は、そのスリットが前記
    半導体基板と平行に配置され、当該通流孔の上端が半導
    体基板の直下又は基板間の中心直下に位置していること
    を特徴とする半導体基板の洗浄装置。
  3. 【請求項3】 前記整流多孔板の上に半導体基板を収納
    する底部開口のカセットを配置し、洗浄液が前記カセッ
    トの内部を通流しうべく該カセットの底部開口面と前記
    整流多孔板の孔からなる通液部の形状とを一致させたこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載の半導体基板の洗浄
    装置。
  4. 【請求項4】 前記整流多孔板は傾斜して設置され、こ
    の整流多孔板の傾斜に対応して前記半導体基板も傾斜し
    て設置されるとともに、前記洗浄槽の一側面も他の側面
    よりも低く形成されていることを特徴とする請求項1又
    は2記載の半導体基板の洗浄装置。
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