JPH09230822A - 階調表示方法 - Google Patents

階調表示方法

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JPH09230822A
JPH09230822A JP8033398A JP3339896A JPH09230822A JP H09230822 A JPH09230822 A JP H09230822A JP 8033398 A JP8033398 A JP 8033398A JP 3339896 A JP3339896 A JP 3339896A JP H09230822 A JPH09230822 A JP H09230822A
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  • Control Of Indicators Other Than Cathode Ray Tubes (AREA)
  • Control Of Gas Discharge Display Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】表示品質を損なう偽輪郭の発生を防止しつつ、
階調数の増大を図ることを目的とする。 【解決手段】1フレームfを輝度の重み付けをしたn
(n≧3)個のサブフィールドsfに分割し、1フレー
ムの輝度が階調レベルに応じた値となるようにサブフィ
ールド単位で表示要素の発光の要否を選択する階調表示
方法であって、n個のサブフィールドsfに対して、フ
ィボナッチ数列の第m項から第(m+n−1)項までの
n個の数値を重みとする輝度の重み付けを行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PDP(プラズマ
ディスプレイパネル)に好適な階調表示方法に関する。
【0002】PDPによる表示の輝度は、単位時間当た
りの放電回数に依存する。したがって、マトリクス表示
の表示要素(ピクセル又はサブピクセル)毎に1フレー
ムの放電回数を適切に設定することによって中間調を再
現することができる。カラー表示は、階調表示の一種で
あり、3原色の輝度比を変えることによって実現され
る。
【0003】
【従来の技術】マトリクス表示形式のAC型PDPにお
いては、表示内容に応じた帯電状態を形成するライン順
次のアドレッシングが行われ、その後に壁電荷を利用し
て周期的に放電を生じさせるサステインが行われる。放
電周期を短くすれば、見かけの上で連続した発光状態が
得られる。通常、放電周期は一定であり、サステイン期
間の長さによって輝度が決まる。
【0004】PDPの階調表示方法としては、1フレー
ムを放電回数の重み付けをした複数のサブフィールドで
構成し、サブフィールド毎にアドレッシングを行って1
フレームの総放電回数を設定する方法が広く知られてい
る(特開平4−195188号)。例えば6個のサブフ
ィールドを設け、それらのサステイン期間の長さの比を
1:2:4:8:16:32とする。すなわち、各サブ
フィールドに対して、公比が「2」の等比数列を用いた
いわゆる“バイナリーの重み付け”を行う。これによ
り、階調レベルが「0」〜「63」の64階調の表示が
可能となる。
【0005】サブフィールドの個数を増大すれば、階調
数も増大する。サブフィールド数を7とすれば128階
調、8とすれば256階調を実現することができる。た
だし、実際には、高解像度になるほどアドレッシングの
所要時間が長くなり、フレームの分割数を増やすことが
困難になる。フレームの長さは固定であり、テレビジョ
ンでは16.7msである。現状ではサブフィールド数
が6の場合においてアドレッシング期間の合計は1フレ
ームの70%程度になる。
【0006】なお、サブフィールドの順序は、重みの大
きさの順(昇順又は降順)にする必要はない。例えば、
重みが大きいサブフィールドをフレームの中間に配置す
るといった最適化が知られている。フレーム毎に以前の
フレームにおける順序を考慮してサブフィールドを並べ
替える手法も提案されている(特開平7−175439
号)。
【0007】上述のバイナリーの重み付けは、階調数を
高める上で最適である。また、ディジタル化された映像
を再生するときに、データ変換が不要で表示処理が簡便
であるという利点をもつ。反面、この重み付けでは、サ
ブフィールド単位の発光/非発光の選択の組合せ(これ
を「サブフィールド表現」と呼称する)と階調レベルと
の対応に冗長性がない。つまり、いずれの階調レベルに
ついても、それに対応するサブフィールド表現が1通り
しかない。このため、偽輪郭と呼称される視覚上の現象
が発生するという問題がある。
【0008】偽輪郭は、観察者が表示内容とは異なる明
暗を知覚する現象であり、視線が移動したときなどに画
面の中の異なる部位の像が網膜上で重なることによって
生じる。例えば、画面の中にそれぞれの階調レベルが
「31」、「32」である2個の表示要素A,Bがある
場合を想定する。発光/非発光の選択の組合せを2進数
で表すと、階調レベル「31」に対応した組合せは「0
11111」であり、階調レベル「32」に対応した組
合せは「100000」である。ビット値「1」は“発
光”を示し、ビット値「0」は“非発光”を示す。各ビ
ットと輝度の重みとが表1のように対応しているものと
する。
【0009】
【表1】
【0010】ここで、重みが“32”のサブフィールド
では表示要素Aに視線が向けられ、他の5個のサブフィ
ールドでは表示要素Bに視線が向けられたとする。この
場合に観察者が知覚する輝度は零である。これとは逆
に、重みが“32”のサブフィールドでは表示要素Bに
視線が向けられ、他の5個のサブフィールドでは表示要
素Aに視線が向けらた場合には、観察者が知覚する輝度
は最大輝度である。このように、表示要素間でサブフィ
ールド表現が異なる場合に、1フレームの途中で視線が
移動すると、観察者が知覚する輝度が実際の輝度と相違
してしまう。そして、その相違の度合いは、2進数表示
の各階調レベルを値の順に並べたときに重みの最も大き
いビット(表1の例では最上位ビット)のビット値が反
転する変わり目、すなわち階調範囲の中間付近の階調レ
ベル間で最大となる。全てのサブフィールドにおいて、
選択状態が異なるからである。64階調であれば、例示
の階調レベル「31」「32」が変わり目である。
【0011】サブフィールド表現が同一であれば、仮に
サブフィールド毎に交互に視線が入れ代わったとして
も、輝度に関して何ら問題はない。また、各表示要素の
階調レベルが大きく異なるときには、表示内容そのもの
が色や濃度の境界であるので、偽輪郭が目立たず違和感
は生じない。
【0012】従来においては、偽輪郭を避けるために、
重みを重複させて階調レベルとサブフィールド表現との
対応を冗長化する階調表示方法が用いられていた。すな
わち、サステイン期間の長さの比を例えば1:2:4:
4:8:8とする重み付けを行い、発光を時間的に分散
させていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述の重みを重複させ
る重み付けでは、階調レベルiとその次の階調レベル
(i+1)の2個の表示要素の間で視線が移動したとき
に観察者の知覚する輝度の最大値と最小値との差を示す
飛躍量を、バイナリーの重み付けに比べて小さくでき
る。しかし、階調数が少ないという問題があった。
【0014】本明細書において、飛躍量dを次のように
定義する。飛躍量dとは、第1及び第2のサブフィール
ド表現をサブフィールド毎に比較し、発光の選択内容が
異なるサブフィールドのみを抽出してそれら重みを合計
した値である。飛躍量dは(1)式で表される。
【0015】
【数1】
【0016】例えば、バイナリーの重み付けの場合で
は、階調レベル「11」,「12」の間、及び階調レベ
ル「31」,「32」の間における飛躍量は表2のとお
りである。
【0017】
【表2】
【0018】本発明は、表示品質を損なう偽輪郭の発生
を防止しつつ、階調数の増大を図ることを目的としてい
る。
【0019】
【課題を解決するための手段】輝度の重み付けにフィボ
ナッチ数列を用いる。フィボナッチ数列は、漸化式〔a
1 =1,a2 =1,an =an-1 +an-2 (n≧3)〕
で定まる数列{an }である。
【0020】フィボナッチ数列によれば、階調レベルと
サブフィールド表現との対応に冗長性が生じる。例え
ば、初項から第8項までの数値(1,1,2,3,5,
8,13,21)を重みとする8ビットのサブフィール
ド表現を行う場合において、階調レベル「21」には、
「00000001」の他に「10101010」「0
1101010」「00011010」「000001
10」の表現がある。一方、階調レベル「20」には、
「11111100」「11110010」「1100
1010」「00101010」の表現がある。したが
って、階調レベル「21」には「10101010」の
表現を用い、階調レベル「20」には「0010101
0」の表現を用いることにより、飛躍量を最小の1とす
ることができる。飛躍量が小さいほど偽輪郭が生じにく
い。
【0021】階調範囲の全域で各階調レベル間の飛躍量
がほぼ均等に小さくなるように、各階調レベルに対して
サブフィールド表現を1つずつ対応づけておけば、入力
画像に応じてサブフィールド表現が一義的に決まるの
で、表示制御は簡単である。ただし、重みが最大のサブ
フィールドが“非発光”である低輝度側の階調レベル
と、“発光”である高輝度側の階調レベルとが必ず存在
し、それらの間では飛躍量が最大の重みの値以上とな
る。
【0022】ところが、上述のように冗長性があるの
で、飛躍量が大きい一対の階調レベル(表現の変わり
目)を所定範囲内でシフトさせることができる。例え
ば、R,G,Bの3色の組合せによるカラー表示におい
て、R,G,B毎に表現の変わり目を選定すれば、特定
色について他の色に優先させて偽輪郭を抑えることがで
きる。実用上は、人物の肌の色を優先させるのが望まし
い。
【0023】また、階調レベルに対してサブフィールド
表現を固定的に対応づけるのではなく、表示内容に応じ
て能動的に最適のサブフィールド表現を適用してもよ
い。例えば、表示対象の画像の中で輝度の差が大きい部
分の階調レベルを、上述の表現の変わり目とすれば、偽
輪郭が目立たなくなる。
【0024】請求項1の発明の方法は、表示要素の発光
の2値制御が可能なマトリクス表示デバイスによる画面
表示に際して、1フレームを輝度の重み付けをしたn
(n≧3)個のサブフィールドに分割し、1フレームの
輝度が階調レベルに応じた値となるようにサブフィール
ド単位で表示要素の発光の要否を選択する階調表示方法
であって、前記n個のサブフィールドに対して、フィボ
ナッチ数列の第m項から第(m+n−1)項までのn個
の数値を重みとする輝度の重み付けを行うものである。
【0025】請求項2の発明の方法は、前記各サブフィ
ールドの発光の要否選択の組合せと階調レベルとを1対
1で対応づける特定の対応表を設けておき、前記対応表
に基づいて前記n個のサブフィールドにおける表示要素
の発光の要否を選択するものである。
【0026】請求項3の発明の方法は、注目する表示要
素に対して適用可能な発光の要否選択の組合せの数が複
数であるときに、第1及び第2の組合せをサブフィール
ド毎に比較したときの選択内容の異なるサブフィールド
の重みの総和である飛躍量が、当該表示要素とこれに隣
接する同一発光色の他の表示要素との間で小さくなるよ
うに、すなわち各組合せに対応した飛躍量の中で比較的
に小さい値(例えば最小値)が実際の飛躍量となるよう
に、前記n個のサブフィールドにおける当該表示要素の
発光の要否を選択するものである。
【0027】請求項4の発明の方法は、表示画像の内の
表示要素間の階調差が設定値以下の部分について、他の
部分に優先させて、互いに隣接する同一発光色の表示要
素間での前記飛躍量を小さくするものである。
【0028】請求項5の発明の方法は、カラー表示画像
の内の特定色の部分について、他の色の部分に優先させ
て、互いに隣接する同一発光色の表示要素間での前記飛
躍量を小さくするものである。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係るプラズマ表示
装置1のブロック図である。プラズマ表示装置1は、マ
トリクス形式のフルカラー表示デバイスであるAC型の
PDP10と、表示画面を構成する多数のセル(表示素
子)Cを選択的に点灯させるための駆動ユニット100
とからなり、コンピュータシステムのモニター、壁掛け
式テレビジョン受像機などとして利用される。
【0030】PDP10は、放電形式による分類では、
主放電を生じさせるための一対のサステイン電極X,Y
が平行配置された面放電型である。セルCは、サステイ
ン電極X,Yとアドレス電極Aとからなる電極マトリク
スの交点に形成されている。
【0031】駆動ユニット100は、外部から入力され
た映像データDfを一時的に記憶するフレームメモリ1
01、階調表示のためのサブフィールドデータDsfを
記憶するサブフィールドメモリ102、映像データDf
に応じたサブフィールドデータDsfを生成するデータ
処理部103、PDP10の駆動制御を担うコントロー
ラ105、サステイン電極Xに駆動電圧を印加するXド
ライバ110、サステイン電極Yに駆動電圧を印加する
Yドライバ120、アドレス電極Aに駆動電圧を印加す
るアドレスドライバ130を有している。
【0032】映像データDfは、画面の各ピクセルの3
色(R,G,B)の輝度を示す多値データの集合であ
る。サブフィールドデータDsfは、1フレームを分割
した各サブフィールドにおけるセルCの発光の要否を示
す2値データの集合である。
【0033】プラズマ表示装置1においては、後述のよ
うにR,G,B毎に「0」から「32」までの33階調
の輝度を設定することができる。つまり、35937
(=333 )色の表示が可能である。映像データDfの
階調数が33以上である場合には、データ処理部103
で階調変換が行われる。データ処理部103は、2つの
テーブルT0,T1を有している。第1のテーブルT0
は、階調レベルと全てのサブフィールド表現(1フレー
ムにおけるセルCの発光の要否の組合せ)との対応を示
すファイルである。第2のテーブルT1は、階調レベル
とサブフィールド表現とを1対1で対応づけるファイル
である。テーブルT1におけるサブフィールド表現は、
階調範囲の全域で飛躍量が小さくなるように選定されて
いる(後述の図7参照)。コントローラ105は、アド
レッシングに際して、サブフィールドメモリ102から
必要なサブフィールドデータDsfを読み出してアドレ
スドライバ130に与える。
【0034】図2はPDP10の内部構造を示す斜視図
である。PDP10では、前面側のガラス基板11の内
面に基板面に沿った面放電を生じさせるためのサステイ
ン電極X,Yが、ライン毎に一対ずつ配列されている。
そして、これらのサステイン電極X,Yを放電空間30
に対して被覆するように、AC駆動のための誘電体層1
7が設けられている。誘電体層17の表面には保護膜1
8が蒸着されている。誘電体層17及び保護膜18はと
もに透光性を有している。サステイン電極X,Yは、そ
れぞれがITO薄膜からなる幅の広い直線帯状の透明電
極41と金属薄膜からなる幅の狭い直線帯状のバス電極
42とから構成されている。バス電極42は、適正な導
電性を確保するための補助電極である。
【0035】一方、背面側のガラス基板21の内面に
は、サステイン電極X,Yと直交するようにアドレス電
極Aが配列されている。各アドレス電極Aの間に、高さ
150μmの平面視直線状の隔壁29が1つずつ設けら
れている。これらの隔壁29によって放電空間30がラ
イン方向にサブピクセル(表示要素)EU毎に区画さ
れ、且つ放電空間30の間隙寸法が規定されている。そ
して、アドレス電極Aの上部及び隔壁29の側面を含め
て背面側の壁面を被覆するように、カラー表示のための
R,G,Bの3色の蛍光体層28が設けられている。
【0036】マトリクス表示の1ラインにはサステイン
電極対12が対応し、1列には1本のアドレス電極Aが
対応する。そして、3列が1ピクセル(画素)EGに対
応する。つまり、1ピクセルEGはライン方向に並ぶ
R,G,Bの3つのサブピクセルEUからなる。各サブ
ピクセルEUには1つのセルCが画定される。アドレス
電極Aとサステイン電極Yとの間の対向放電によって、
誘電体層17における壁電荷の蓄積状態が制御される。
サステイン電極X,Yに交互にサステインパルスを印加
すると、所定量の壁電荷が存在するセルCで面放電(主
放電)が生じる。蛍光体層28は、面放電で生じた紫外
線によって局部的に励起されて所定色の可視光を放つ。
この可視光の内、ガラス基板11を透過する光が表示光
となる。なお、隔壁29の配置パターンがいわゆるスト
ライプパターンであることから、放電空間30の内の各
列に対応した部分は、全てのラインに跨がって列方向に
連続している。各列内のサブピクセルEUの発光色は同
一である。
【0037】次に、PDP10の駆動方法について説明
する。図3はフィールドfの構成図であり、図4は印加
電圧の波形図である。PDP10による表示に際して
は、画面(1フレーム)に例えば1つのフィールドfを
対応づける。ただし、テレビジョンのようにインタレー
ス形式で走査された画面を再生する場合には、1画面
(1フレーム)を表示するために2つのフィールドfを
用いる。
【0038】階調表示を行うためにフィールドfを例え
ば6つのサブフィールドsfに分割する。各サブフィー
ルドsfは、リセット期間TR、アドレス期間TA、及
びサステイン期間TSからなる。各サブフィールドsf
における輝度の相対比率が1:2:3:5:8:13と
なるように重み付けをして、各サブフィールドsfのサ
ステイン期間TSにおける発光回数を設定する。各サブ
フィールドsfは、1つの階調レベルの画面表示期間で
ある。ここで、各サブフィールドsfにおける輝度の重
みは、フィボナッチ数列の第2項から第7(=2+6−
1)項までの各数値である。この場合の階調数は、非発
光の階調レベル「0」を含めて33(=1+2+3+5
+8+13+1)である。
【0039】リセット期間TRは、それ以前の点灯状態
の影響を防ぐため、有効表示領域の壁電荷の消去(全面
消去)を行う期間である。書込みパルスPWの立上がり
に呼応して全てのラインで強い面放電が生じ、誘電体層
17に一旦、壁電荷が蓄積する。しかし、書込みパルス
PWの立下がりに呼応して、壁電荷によるいわゆる自己
放電が生じ、誘電体層17の壁電荷が消失する。パルス
Pawは、放電空間30の背面側の壁面への壁電荷の蓄
積を抑えるために印加される。
【0040】アドレス期間TAは、ライン順次のアドレ
ッシングを行う期間である。サステイン電極Xを接地電
位に対して正電位Vaxにバイアスし、全てのサステイ
ン電極Yを負電位Vscにバイアスする。この状態で、
先頭のラインから1ラインずつ順に各ラインを選択し、
サステイン電極Yに負極性のスキャンパルスPyを印加
する。ラインの選択と同時に、サブフィールドデータD
sfが示す点灯すべきセルに対応したアドレス電極Aに
対して、波高値Vaの正極性のアドレスパルスPaを印
加する。選択されたラインにおいて、アドレスパルスP
aの印加されたセルでは、サステイン電極Yとアドレス
電極Aとの間でアドレス放電が起こる。サステイン電極
XがアドレスパルスPaと同極性の電位にバイアスされ
ているので、そのバイアスでアドレスパルスPaが打ち
消され、サステイン電極Xとアドレス電極Aとの間では
放電は起きない。
【0041】サステイン期間TSは、階調レベルに応じ
た輝度を確保するために、アドレッシングによって設定
された点灯状態を維持する期間である。対向放電を防止
するため、全てのアドレス電極Aを正極性の電位(例え
ばVs/2)にバイアスし、最初に全てのサステイン電
極Yに波高値Vs(Vs<VfXY)の正極性のサステイ
ンパルスPssを印加する。その後、サステイン電極X
とサステイン電極Yとに対して、交互に波高値Vsの正
極性のサステインパルスPsを印加する。サステインパ
ルスPss,Psの印加毎に、アドレス期間TAにおい
て壁電荷の蓄積したセルで面放電が生じる。
【0042】上述のフィボナッチ数列による重み付け
は、各サブフィールドsfにおけるサステインパルスP
ss,Psの印加数の実質的な相対比を規定するもので
ある。つまり、実際の印加数は、重みが「1」のサブフ
ィールドsfで数十程度であり、必ずしも相対比が厳密
に1:2:3:5:8:13となるとは限らない。例え
ば、実質的には1:13であっても厳密には1:12.
98というように若干のずれのある場合もある。
【0043】図5は第1のテーブルT0の内容を示す
図、図6は第2のテーブルT1の内容の一例を示す図で
ある。これらの図では、サブフィールド表現の差異を明
瞭化するため、発光/非発光の要否を記号「*」「−」
で表してある。「*」は2進数表示の「1」に相当し、
「−」は「0」に相当する。
【0044】図5のように、フィボナッチ数列による重
み付けでは、サブフィールド表現に冗長性がある。例え
ば、階調レベル「13」には3通りのサブフィールド表
現があり、階調レベル「16」には4通りのサブフィー
ルド表現がある。つまり、階調レベル「16」の表示に
際しては、4通りの内のいずれかを用いればよい。
【0045】図6のように本実施形態では、R,Gの2
色と残りのBとを区別して、階調レベルとサブフィール
ド表現を1対1で対応づけるテーブルT1が設けられて
いる。階調レベル「13」〜「18」の対応が、R,G
とBとの間で異なる。他の階調レベルに付いては、R,
GとBとの間に差異はない。重要な点は、飛躍量の大き
い階調レベル間である“表現の変わり目”が、R,Gで
は階調レベル「18」と階調レベル「19」との間であ
るのに対し、Bでは階調レベル「12」と階調レベル
「13」との間であるという点である。このようなテー
ブルT1を設けることにより、人物の肌の色(フレッシ
ュカラー)の表示品位を高めることができる。
【0046】つまり、テレビジョン映像において、人物
は頻繁に登場する。通常、観察者は映像の中の人物に注
目し、人物の動きを追うように視線を動かす。フレッシ
ュカラーは、偽輪郭が目立ちやすい色なのである。この
ようなフレッシュカラーを加法混色で表示する場合、混
合比(R:G:B)は32:22:16となる。32を
最大輝度とすると、Bの輝度は最大輝度の半分である。
また、人間の視覚はBの輝度の差(いわゆる青みの違
い)に敏感である。これらのことを踏まえて、テーブル
T1では、Bにおける“表現の変わり目”がフレッシュ
カラーを表示するときの階調レベル「16」からできる
だけ離れるように、サブフィールド表現が選定されてい
る。
【0047】図7はデータ処理部103の動作を示すフ
ローチャート、図8はサブフィールド表現の変更の一例
を示す図である。フレームメモリ101から映像データ
Dfを取り込みんでピクセル毎に比較し、画面の中で色
又は輝度の差が顕著な輪郭部分を探す(#1,2)。続
いて、映像データDfが示すR,G,Bの各色の階調レ
ベルに応じて、テーブルT1を参照して各サブピクセル
EUに対してサブフィールド表現を割り当てる(#
3)。この時点で、サブフィールドデータDsfが仮決
めされる。
【0048】次に、隣接する同一発光色のサブピクセル
EUの間における飛躍量dを算出する(#4)。これ
は、フィボナッチ数列を用いて重み付けを行った場合に
も階調範囲の中間付近(上述の表現の変わり目)で飛躍
量dが大きくなるので、そのことによる弊害が生じてい
るか否かを確認するための処理である。
【0049】画面の中で隣接するピクセル間の色及び輝
度が似通っている部分では、飛躍量dが大きいときに偽
輪郭が目立ってしまう。一方、輪郭部分では偽輪郭は目
立たない。したがって、色及び輝度が似通っている部分
で飛躍量dが小さい場合は、表示品位の上で仮決めのサ
ブフィールドデータDsfが適正であるので、サブフィ
ールドデータDsfをそのままサブフィールドメモリ1
02に書き込む(#5,6)。色及び輝度が似通ってい
る部分で飛躍量dが大きい場合は、テーブルT0を参照
して、飛躍量dが小さくなるように、現時点で設定され
ているサブフィールド表現と異なるサブフィールド表現
を設定する(#7)。
【0050】図8の例では、階調レベルがそれぞれ「1
7」「18」「19」「32」の4つのサブピクセルE
Uが一方向に並んでいる。階調レベル「19」と階調レ
ベル「32」とは大きく異なるので、これらの階調レベ
ルのサブピクセルEUは輪郭部分に属する。4つのサブ
ピクセルEUの発光色がR又はGであるものとすると、
テーブルT1によって各階調レベルにサブフィールド表
現を割り当てた状態において、階調レベル「17」と階
調レベル「18」との間の飛躍量は3である。しかし、
階調レベル「18」と階調レベル「19」との間の飛躍
量は27であって、偽輪郭を防止する上で好ましくはな
い。そこで、階調レベル「19」のサブフィールド表現
を、「101001」から「011111」に変更す
る。これにより、階調レベル「18」と階調レベル「1
9」との間の飛躍量を1に低減することができる。な
お、サブフィールド表現の設定を変更すると、飛躍量の
大きい部位が1サブピクセル分だけ移動する場合があ
る。その場合は、飛躍量の大きい部位が輪郭部分になる
まで、サブフィールド表現の設定変更を繰り返す。
【0051】上述の実施形態によれば、テーブルT0を
用いて能動的に各サブピクセルEUにサブフィールド表
現を割りつけるので、テーブルT1のみを用いて固定的
に割りつける場合に比べて、より確実に偽輪郭を防止す
ることができる。しかも、前フレームの表示内容を記憶
する必要はなく、1フレーム分の映像データDfに基づ
いてサブフィールド表現の割り付けを最適化することが
できる。
【0052】フィボナッチ数列による重み付けの評価は
次のとおりである。表3は、1フレームを6個のサブフ
ィールドsfで構成する場合における各種の重み付けを
示す。表4は、表3の各重み付けにおける階調特性を示
す。なお、重み付けによって階調数が異なるので、表4
には、各評価パラメータとともに階調数に対する各評価
パラメータの比を合わせて記した。
【0053】
【表3】
【0054】
【表4】
【0055】重みが重複する重み付けでは、飛躍量dの
最大値Dが7であり、偽輪郭を防止する上で不十分であ
る。しかも、階調数が28であってフィボナッチ数列に
よる場合よりも少ない。項差増加数列による場合は、フ
ィボナッチ数列による場合よりも階調数は多いが、重み
が重複する重み付けと同じく飛躍量dの最大値Dが7で
ある。
【0056】なお、1フレームをn個のサブフィールド
sfで構成するときに、それらの重みとしてフィボナッ
チ数列の初項から第n項までの数値(1,1,2,3,
5,8,…)を用いると、飛躍量dの最大値Dは1とな
る。ただし、その場合は、重みが重複して階調数が減
る。したがって、実用上は上述の例のように、第2項か
ら第(2+n−1)項までの数値を用いるのが有利であ
る。サブフィールドsfの順序は、図3に示した重みの
昇順に限定されない。飛躍量dはサブフィールドsfの
順序に依存しない。
【0057】
【発明の効果】請求項1乃至請求項5の発明によれば、
表示品質を損なう偽輪郭の発生を防止しつつ、階調数の
増大を図ることができる。
【0058】請求項3の発明によれば、表示内容に応じ
て各表示要素の発光の要否を能動的に選択するので、偽
輪郭の発生をより確実に防止することができる。請求項
4の発明によれば、画面の中で階調レベルが緩やかに変
化する部分の表示品質を高めることができる。
【0059】請求項5の発明によれば、画面内の特定色
の部分の表示品質を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラズマ表示装置のブロック図で
ある。
【図2】PDPの内部構造を示す斜視図である。
【図3】フィールドの構成図である。
【図4】印加電圧の波形図である。
【図5】第1のテーブルの内容を示す図である。
【図6】第2のテーブルの内容の一例を示す図である。
【図7】データ処理部の動作を示すフローチャートであ
る。
【図8】サブフィールド表現の変更の一例を示す図であ
る。
【符号の説明】
10 PDP(マトリクス表示デバイス) d 飛躍量 EU サブピクセル(表示要素) f フィールド(フレーム) sf サブフィールド T1 テーブル(対応表)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表示要素の発光の2値制御が可能なマトリ
    クス表示デバイスによる画面表示に際して、1フレーム
    を輝度の重み付けをしたn(n≧3)個のサブフィール
    ドに分割し、1フレームの輝度が階調レベルに応じた値
    となるようにサブフィールド単位で表示要素の発光の要
    否を選択する階調表示方法であって、 前記n個のサブフィールドに対して、フィボナッチ数列
    の第m項から第(m+n−1)項までのn個の数値を重
    みとする輝度の重み付けを行うことを特徴とする階調表
    示方法。
  2. 【請求項2】前記各サブフィールドの発光の要否選択の
    組合せと階調レベルとを1対1で対応づける特定の対応
    表を設けておき、 前記対応表に基づいて前記n個のサブフィールドにおけ
    る表示要素の発光の要否を選択する請求項1記載の階調
    表示方法。
  3. 【請求項3】注目する表示要素に対して適用可能な発光
    の要否選択の組合せの数が複数であるときに、第1及び
    第2の組合せをサブフィールド毎に比較したときの選択
    内容の異なるサブフィールドの重みの総和である飛躍量
    が、当該表示要素とこれに隣接する同一発光色の他の表
    示要素との間で小さくなるように、前記n個のサブフィ
    ールドにおける当該表示要素の発光の要否を選択する請
    求項1記載の階調表示方法。
  4. 【請求項4】表示画像の内の表示要素間の階調差が設定
    値以下の部分について、他の部分に優先させて、互いに
    隣接する同一発光色の表示要素間での前記飛躍量を小さ
    くする請求項3記載の階調表示方法。
  5. 【請求項5】カラー表示画像の内の特定色の部分につい
    て、他の色の部分に優先させて、互いに隣接する同一発
    光色の表示要素間での前記飛躍量を小さくする請求項3
    又は請求項4記載の階調表示方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6323880B1 (en) 1996-09-25 2001-11-27 Nec Corporation Gray scale expression method and gray scale display device
JP2003521004A (ja) * 2000-01-26 2003-07-08 トムソン ライセンシング ソシエテ アノニム ディスプレイ装置に表示するビデオ画像の処理方法
US6882351B2 (en) 2001-06-28 2005-04-19 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Display apparatus with improved suppression of pseudo-contours

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JP2003521004A (ja) * 2000-01-26 2003-07-08 トムソン ライセンシング ソシエテ アノニム ディスプレイ装置に表示するビデオ画像の処理方法
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