JP2000200064A5 - - Google Patents

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【書類名】 明細書
【発明の名称】 プラズマディスプレイ装置及びプラズマディスプレイパネル用駆動装置【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)隣接し合う隔壁で区画化された放電区間中、複数の放電維持電極対の各々と前記区画化された放電空間の各々とによって放電セルの各々が規定されるAC面放電型プラズマディスプレイパネルと、(b)1画面分の映像表示時間を、画像データに基づく維持放電が行われる期間と、前記維持放電が行われる期間の前に前記画像データに基づき前記放電セルを選択するアドレス期間とを持つサブフィールドによって構成して、前記放電セルを駆動する駆動手段とを有するプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
所定の映像の連続表示を形成する複数の画面中、第N(Nは1以上の整数)番目の画面から後続するM(Mは0以上の整数)個までの画面より成る第1画面群を表示する際には、当該各画面に属する前記複数のサブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドについて、本来の入力画像データとは無関係に、前記アドレス期間において選択して前記維持放電を前記放電セルの内の少なくとも1つに対して強制的に行うような強制点灯の機能を備えていることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項2】 請求項1記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記サブフィールドは、前記アドレス期間の前にプライミング放電が行われる第1サブフィールド群と、前記プライミング放電が行われない第2サブフィールド群とが並存する構成となっていることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項3】 請求項2記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
第(N+M)番目の画面表示後、第K(K>(N+M+1)の整数)番目の画面から後続するL(Lは自然数)個までの画面より成る第2画面群を表示する際にも、当該各画面に属する前記サブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドについて、本来の入力画像データとは無関係に、前記アドレス期間において選択して前記維持放電を前記放電セルの内の少なくとも1つに対して強制的に行うような強制点灯の機能を備えていることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドにおいて、本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記放電セルとは、表示エリア内の全放電セルに該当することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項5】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、
本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドとは、前記サブフィールドの中で最も維持放電回数の少ないサブフィールドであることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項6】 請求項2又は3に記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドに引続く次番目のサブフィールドが前記第1サブフィールド群に属するように前記放電セルを駆動制御することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項7】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が生じる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドを含む所定数の画面より成る画面群の表示に際して、均等な頻度で前記放電セルの全てが強制点灯されるように、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の構成を逐一変えて強制点灯を制御することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項8】 請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々は、ある1組の前記放電維持電極対により構成される前記放電セルより成ることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項9】 請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々を形成するために順次に選定される前記放電セルが表示エリア内で均等分散するように、前記強制点灯させる放電セル群の構成を変えていくことを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項10】 請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記複数の放電維持電極対は(A×P)(A,Pは共に1以上の整数)本の放電維持電極対より成り、
前記区画化された放電空間は、前記放電維持電極対の伸長する方向に沿って(B×Q)(B,Qは共に1以上の整数)本に区画化されており、
表示エリア内の前記放電セルの全てを、その各々には(A×B)個の前記放電セルが含まれる(P×Q)個のブロックに分割し、
前記ブロックの各々に属する前記放電セルの各々をアドレス(i,j)(1≦i≦A,1≦j≦B)で以て特定するものとし、
前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々は、同一の前記アドレスで以て特定される、前記ブロックの各々に属する前記放電セルの各々より構成されることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項11】 請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
互いに隣接し合う所定数の前記放電セルから成る放電セル群を、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の内の少なくとも1つとして選定することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項12】 請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、表示エリア内で前記強制点灯される放電セルから成る帯状の領域を設定し、前記帯状に設定された強制点灯領域が表示エリア内を掃引される様に、前記画面毎に前記強制点灯の対象となる放電セル群を選定して前記強制点灯を制御することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項13】 請求項12に記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記駆動手段は、
前記帯状に設定された強制点灯領域の前記掃引方向に関する発光強度分布を中央部から端部に近付く程に漸減するように設定し、本来の入力画像データに基づく表示を行ないながら、前記帯状に設定された強制点灯領域が表示エリア内を掃引される様に、前記強制点灯を制御することを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項14】 請求項1乃至請求項13のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記強制点灯の機能を作動させるか否かを選択する選択機能が設けられていることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項15】 請求項14に記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記選択機能において、前記強制点灯の機能を作動させるか否かをユーザーが適宜選択することが可能であることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【請求項16】 請求項14に記載のプラズマディスプレイ装置であって、
前記選択機能において、表示画像の動きに応じて前記強制点灯の機能を作動させるか否かを自動的に選択することが可能であることを特徴とする、
プラズマディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネルの表示状態の安定化のための駆動方式に関する。
【0002】
【従来の技術】
図24は、例えば特願平9−171806号に記載の代表的なAC面放電型プラズマディスプレイパネルの構造を示す断面斜視図である。同図中、1は透明電極、2は透明電極1に電圧を供給するための金属から成るバス電極、3は透明電極1並びにバス電極2を覆う一様な誘電体層、4は放電のカソードとして機能するMgO蒸着膜、5は上記各部1〜4を搭載する前面ガラス基板である。
【0003】
また、6はバス電極2と直角交差する書込み電極、10は書込み電極6を覆う一様なグレーズ層、7は個々の書込み電極6を区画するための隔壁、8はグレーズ層10の表面上と隔壁7の壁面上に形成された蛍光体であり、添え字でR、G、Bと付しているのは、それぞれ赤、緑、青の蛍光色を発する種類の蛍光体であることを意味する。そして、9は上記各部6、7、8、10を搭載する背面ガラス基板である。各隔壁7の頂部がカソード膜4に接することで、蛍光体8とカソード膜4とで囲まれた放電空間が形成され、該放電空間はNe+Xe等の混合ガスで満たされている。
【0004】
この構造では図24に示すように、一対の透明電極1並びにバス電極2、すなわち一対の放電維持電極XnとYnとによって、n番目の走査線が構成されている。そして、放電空間中、走査線と書込み電極6との立体交差により規定される各部分が一個の放電セルとなり、放電セルがマトリクス状に配列した恰好でプラズマディスプレイパネルが構成されている。
【0005】
このプラズマディスプレイパネルを駆動して、例えば256階調のカラー画像を得るためには、図25に示すように1画面の映像表示期間(=約16.7msec)をフィールド分割する。図25では、1画面分は8個のサブフィールド(=SF1〜SF8)により構成されており、各サブフィールドは、プライミング放電の期間(=P)、消去放電の期間(=E)、書込み放電の期間(=AD)、維持放電の期間(=S)から成り立っている。いずれのサブフィールドについても、プライミング期間P、消去期間E、書込み期間ADの占める時間は同じであるが、維持期間Sに関してはサブフィールド毎にランク付けがあり、サブフィールド番号が(N+1)番目の維持期間Sの時間はサブフィールド番号がN番目のそれのほぼ2倍となっている。しかも、各サブフィールドにおいては、書込み期間AD内の書込み動作で選択された放電セルは維持期間S中に印加される維持パルスの数だけ維持放電を起こし、維持パルスの数は維持期間Sの時間にほぼ比例するように設定されているので、書込み期間ADにおける書込みで選択された放電セルの発光輝度はサブフィールド番号が1つ進むにつれてほぼ倍増することになる。従って、各サブフィールドでの選択/非選択の組み合わせによって28=256水準の発光輝度を制御することができ、これにより256階調を実現している。
【0006】
図25は、全てのサブフィールドで、プライミング・消去・書込み・維持の4種の基本動作が行われる駆動方式である。しかし、プライミング期間Pでは基本的に全ての放電セルを強制的に放電させているので、白色光の発光により黒画面の輝度を上げてしまうという作用がある。図25の場合では、そのような輝度の上昇現象が1画面当たり8回生じるが、表示コントラスト向上のためには黒画面の輝度を下げることが重要であり、そのためには1画面当たりのプライミング回数を減らすことが必要となる。
【0007】
そこで、プライミングを省いたサブフィールドを1画面中の一部に設定する駆動方式(=プライミングの間引き)が提案されている。そのような一例としては、特願平9−173962号に示されたものがあり、図26は、1画面分の映像表示時間を8個のサブフィールドに分割する場合におけるプライミング間引き方式を示す図である。同図26において、RAはプライミング期間(ないしはプライミング動作)Pと消去期間(又は消去動作)Eとから成る「リセットA」の動作期間をしており、又、RBはプライミング期間Pを含まない消去期間Eのみから成る「リセットB」の動作期間を表わす。本図26の例では、プライミング動作は第1,第3及び第5番目のサブフィールドSF1,SF3,SF5のみで行われる。即ち、1画面内のサブフィールド中、維持期間Sが最小のものから数えて第1,第3,第5番目のサブフィールドSF1,SF3,SF5は、プライミング,消去,入力画像データに基づく書込み及び維持の各放電が実行されるサブフィールドとして選定されており、これらのサブフィールドSF1,SF3,SF5は「第1サブフィールド群」をなす。他方、残りのサブフィールドSF2,SF4,SF6,SF7,SF8は、消去,入力画像データに基づく書込み及び維持の各放電のみが生じるサブフィールドとして設定されており、これらのサブフィールドSF2,SF4,SF6,SF7,SF8は「第2サブフィールド群」をなす。従って、本例では、1画面当たりのプライミング放電の回数は3回に減少しているので、図25の場合に比べて黒画面の輝度は3/8になるので、表示コントラストに優れた画質が得られる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、図26で例示したような「プライミング間引き」の駆動シーケンスによって静止画像を連続表示する場合には、時間経過によって画像が乱れる場合のあることが判明した。即ち、プライミングの間引きを行うときには、時間の経過につれて本来発光すべきでない放電セルが発光しだすために、静止画像の色乱れが生じる。特にこの画像の乱れは、点灯させてはいけない放電セルと点灯させるべき放電セルとが隣接する表示状態で放置しておくと、点灯させないはずの放電セルまでもが誤って点灯するようになる点に特徴がある。例えば、単色青の静止画面を連続表示する場合には、赤や緑の放電セルを点灯させずに、青の放電セルだけを点灯させることになるが、この状態を放置してプライミングを間引きながら静止画像を表示し続けるときには、青色を発光する放電セルに走査線方向に隣接する赤や緑の光を発する放電セルが、それらの放電セルへの書込みを決定する画像データがOFFであるにも拘わらず、点灯し始める場合があり、このような状態になると最早、青色の静止画面が得られなくなる。
【0009】
このような現象は、表示エリア全面に静止画像を映し出す場合のみならず、表示エリアを分割して、その一部分に静止画像を映し続ける場合にもプライミングの間引きを行うときに同様に生ずるものである。
【0010】
他方で、図25のように1画面中の全てのサブフィールドにおいてプライミング動作を行なう駆動シーケンスとする場合には、上記の画像の乱れは全く発生しないことが判明している。
【0011】
以上より、プライミング動作を間引く駆動シーケンスによって表示コントラストの改善を図ることと、静止画像を安定して表示し続けることとは、トレードオフの関係にあることが判明した。
【0012】
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであり、1画面中の複数のサブフィールドの内で任意数のサブフィールドにおいてはプライミング動作を行わないようにしながらも(プライミングの間引き)、画像の乱れを発生させることなく安定して画像を表示し続けることが可能なプラズマディスプレイ装置と同パネルの駆動装置とを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1にかかる発明は、プラズマディスプレイ装置であって、(a)隣接し合う隔壁で区画化された放電区間中、複数の放電維持電極対の各々と前記区画化された放電空間の各々とによって放電セルの各々が規定されるAC面放電型プラズマディスプレイパネルと、(b)1画面分の映像表示時間を、画像データに基づく維持放電が行われる期間と、前記維持放電が行われる期間の前に前記画像データに基づき前記放電セルを選択するアドレス期間とを持つサブフィールドによって構成して、前記放電セルを駆動する駆動手段とを有するプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、所定の映像の連続表示を形成する複数の画面中、第N(Nは1以上の整数)番目の画面から後続するM(Mは0以上の整数)個までの画面より成る第1画面群を表示する際には、当該各画面に属する前記複数のサブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドについて、本来の入力画像データとは無関係に、前記アドレス期間において選択して前記維持放電を前記放電セルの内の少なくとも1つに対して強制的に行うような強制点灯の機能を備えていることを特徴とする。
【0014】
請求項2にかかる発明は、請求項1記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記サブフィールドは、前記アドレス期間の前にプライミング放電が行われる第1サブフィールド群と、前記プライミング放電が行われない第2サブフィールド群とが並存する構成となっていることを特徴とする。
【0015】
請求項3にかかる発明は、請求項2記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、第(N+M)番目の画面表示後、第K(K>(N+M+1)の整数)番目の画面から後続するL(Lは自然数)個までの画面より成る第2画面群を表示する際にも、当該各画面に属する前記サブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドについて、本来の入力画像データとは無関係に、前記アドレス期間において選択して前記維持放電を前記放電セルの内の少なくとも1つに対して強制的に行うような強制点灯の機能を備えていることを特徴とする。
【0016】
請求項4にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドにおいて、本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記放電セルとは、表示エリア内の全放電セルに該当することを特徴とする。
【0017】
請求項5にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドとは、前記サブフィールドの中で最も維持放電回数の少ないサブフィールドであることを特徴とする。
【0018】
請求項6にかかる発明は、請求項2又は3に記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が行われる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドに引続く次番目のサブフィールドが前記第1サブフィールド群に属するように前記放電セルを駆動制御することを特徴とする。
【0019】
請求項7にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、本来の入力画像データとは無関係に強制点灯が生じる前記少なくとも1つの任意番目のサブフィールドを含む所定数の画面より成る画面群の表示に際して、均等な頻度で前記放電セルの全てが強制点灯されるように、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の構成を逐一変えて強制点灯を制御することを特徴とする。
【0020】
請求項8にかかる発明は、請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々は、ある1組の前記放電維持電極対により構成される前記放電セルより成ることを特徴とする。
【0021】
請求項9にかかる発明は、請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々を形成するために順次に選定される前記放電セルが表示エリア内で均等分散するように、前記強制点灯させる放電セル群の構成を変えていくことを特徴とする。
【0022】
請求項10にかかる発明は、請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記複数の放電維持電極対は(A×P)(A,Pは共に1以上の整数)本の放電維持電極対より成り、前記区画化された放電空間は、前記放電維持電極対の伸長する方向に沿って(B×Q)(B,Qは共に1以上の整数)本に区画化されており、表示エリア内の前記放電セルの全てを、その各々には(A×B)個の前記放電セルが含まれる(P×Q)個のブロックに分割し、前記ブロックの各々に属する前記放電セルの各々をアドレス(i,j)(1≦i≦A,1≦j≦B)で以て特定するものとし、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の各々は、同一の前記アドレスで以て特定される、前記ブロックの各々に属する前記放電セルの各々より構成されることを特徴とする。
【0023】
請求項11にかかる発明は、請求項7記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、互いに隣接し合う所定数の前記放電セルから成る放電セル群を、前記画面毎に前記強制点灯させる放電セル群の内の少なくとも1つとして選定することを特徴とする。
【0024】
請求項12にかかる発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、表示エリア内で前記強制点灯される放電セルから成る帯状の領域を設定し、前記帯状に設定された強制点灯領域が表示エリア内を掃引される様に、前記画面毎に前記強制点灯の対象となる放電セル群を選定して前記強制点灯を制御することを特徴とする。
【0025】
請求項13にかかる発明は、請求項12に記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記駆動手段は、前記帯状に設定された強制点灯領域の前記掃引方向に関する発光強度分布を中央部から端部に近付く程に漸減するように設定し、本来の入力画像データに基づく表示を行ないながら、前記帯状に設定された強制点灯領域が表示エリア内を掃引される様に、前記強制点灯を制御することを特徴とする。
【0026】
請求項14にかかる発明は、請求項1乃至請求項13のいずれかに記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記強制点灯の機能を作動させるか否かを選択する選択機能が設けられていることを特徴とする。
【0027】
請求項15にかかる発明は、請求項14に記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記選択機能において、前記強制点灯の機能を作動させるか否かをユーザーが適宜選択することが可能であることを特徴とする。
【0028】
請求項16にかかる発明は、請求項14に記載のプラズマディスプレイ装置であって、前記選択機能において、表示画像の動きに応じて前記強制点灯の機能を作動させるか否かを自動的に選択することが可能であることを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
(本発明の着眼点)
本発明においても、図26に示すようにプライミングの間引きの駆動シーケンスを採用して表示コントラストの改善を行う。従って、1画面(1フレーム)分の映像表示期間を複数のサブフィールドで分割するとき(典型的には8分割)、複数のサブフィールドは既述した第1及び第2サブフィールド群に大別される。このようなプライミングの間引き方式を採用すると、既述した通り、静止画像の連続表示において、各放電セルの書込み動作を決定する入力画像情報によれば常時OFF状態(非放電状態)である筈の放電セルが時間経過に伴い誤って点灯し始める結果、画像の乱れが生じる。
【0030】
しかし、本願発明者は、実験による検討を通じて、そのような画像の乱れの発生後に、本来の入力画像データとは無関係に表示エリア内の全放電セルを強制的に点灯させるような強制点灯用画像信号を生成して、この強制点灯用画像信号をプラズマディスプレイパネル(以後、PDPと称す)の全アドレス電極に10〜20画面分(0.2〜0.3秒間)だけでも連続入力した上で、本来の入力画像データに基づいた元の静止画像の表示に戻すときには、上述の画像の乱れが完全に無くなり(この状態をリセット状態と称す)、正常な画面が復元するという特徴のあることを見出した。(尚、例えば1秒間当りに60画面分の映像を表示するときには、1画面当りの映像表示時間は約16.7msecである。)ところが、そのまま静止画像の表示を続けていると、再び時間経過に伴う上記画像の乱れが始まることも、本願発明者は確認している。
【0031】
このような特徴がいかなる物理的なメカニズムにより生ずるのか、その理由を正確には把握し得ていないところではあるが、この特徴を上述した画像の乱れを抑制するための駆動方式として回路技術的に利用できることは確かである。即ち、上記の特徴は、本来の入力画像データに基づけば常時OFF状態であるべき放電セルに対して短時間でも良いから適当な頻度で書込み放電と維持放電とを強制的に行なわせるならば、既述した問題点を改善できることを示唆している。
【0032】
ところで、静止画像の焼き付き防止のために画像を頻繁に反転させることが一般に使用されているが、この駆動方式は一見すると当該問題の解決には有効であるようにも見える。しかし、焼き付き防止のための頻度では正画像と反転画像との割合が基本的に半々となるので、正画像を連続表示することが求められる場合にこの方式を採用すると、正画像の表示品位を著しく低下させることになるので、到底このような方式を適用することができない。
【0033】
そこで、本発明では、本来の入力画像情報では常時OFF状態に制御される放電セルであっても、このような放電セルに対して強制的に書込み放電と維持放電とを行なわせるサブフィールドを適当な頻度で設定することで、正画像の表示品位(表示コントラスト向上,焼付け防止等)を下げることなく、安定な画像状態を保つことを可能にした。このような強制点灯を行なわせるためには、強制点灯対象の当該サブフィールドにおいて当該放電セルに対して本来の入力画像データとは全く無関係にONレベルの画像信号を強制入力する必要がある。以下、上記の強制点灯の駆動シーケンスの様々な形態について詳述する。
【0034】
(実施の形態1)
図1は、この発明に係るプラズマディスプレイ装置100の全体構成を示すブロック図である。尚、本図1は後述する各実施の形態の全てに共通している。
【0035】
図1に示す通り、本装置100は、大別して、PDP11と、Xスキャンドライバ12と、Y共通ドライバ13と、アドレスドライバ14と、これらのドライバ12〜14に共通の制御回路16と、上記ドライバ12〜14及び制御回路16にそれぞれ必要な電源電圧を生成・出力する電源回路15とより成る。これらの内で、本発明は、特にIC化された制御回路16のアドレスドライバ14へのデータ信号の出力形態に特徴を有す。この点は、後述する図5の説明において明らかとなる。
【0036】
ここで、図1のAC面放電型PDP11の構造は、既述した図24に例示したものと同一である。従って、本実施の形態の以後の説明においては図24中の各参照符号を基本的に援用すると共に、一つの放電セルないしは発光セルの断面図(表示ライン方向と直交する書込み電極6の延在方向からみた縦断面図)を図2に示す。但し、本PDP11では、維持電極Ynは各走査線にとって共通電極であるので、Yn=Yとして表わす。
【0037】
同PDP11は、n本のX電極(第1電極ないしは走査電極)Xnと、各表示ラインないしは各走査線の共通電極たるY電極(第2電極ないしは維持電極)Yと、アドレス電極(書込み電極)たるm本のA電極(第3電極)Aj(図24の符号6に該当)とを有しており、互いに隔壁7で区画化された放電空間20中、各電極Xi,Y,Ajの立体交差点で以て1つの放電セル22が規定される(図3参照)。尚、図3では、図1中の各部12〜16を駆動装置200として総称している。これらの電極の内で、走査電極Xi(i:1〜n)、及び維持電極Yは、表示ラインに沿って互いに平行に前面ガラス基板5の対向面上に配設されて複数の走査電極対をなしており、これらは外部との接続端子部分を除いて誘電体3で被覆されている。そして、第1サブフィールド群に属するサブフィールドのリセット期間(図26のRA)及び維持期間(S)においては、両電極(Xi,Y)間で全面書込み放電(プライミング放電)と消去放電及び(壁電荷を介しての)表示放電(維持放電)が生ずる。又、書込み電極Aj(6)(j:1〜m)は、第1及び第2電極(Xi,Y)と直交する方向に沿って背面ガラス基板9側に互いに平行に配設されており、アドレス期間(AD)においては、非強制点灯のサブフィールドでは、画像データDATAに基づき選択された放電セルにおける書込み電極Ajと対応する走査電極Xiとの間で書込み放電が生じ、選択された当該放電セルにのみ表示画像データDATAの情報が書込まれる。他方、強制点灯対象のサブフィールドでは、画像データDATAとは無関係に制御回路16によって生成される強制点灯用データEFDATAに基づき選択された表示エリア内の放電セルにおいて、強制的に書込み放電が生ずる。
【0038】
これに対して、PDP11の周辺回路は概して次の動作を行う。
【0039】
先ず、図1の制御回路16は、例えばテレビ画像の場合では16.6msec.(1フレームに相当)毎に送信されてくる表示画像データ信号(入力画像データ)DATA,クロック信号CLK,水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCを受け取り、これらの信号に基づき、各ドライバ12〜14に所定の制御信号を出力する。即ち、制御回路16は、Xスキャンドライバ12に対しては、スタート信号STA,クロック信号CLK及び第1制御信号CNT1を出力し、維持電極用維持放電パルスを生成するY共通ドライバ13に対しては、第2制御信号CNT2を出力すると共に、アドレスドライバ14に対しては、有効信号EFF,非強制点灯時は入力画像データ信号DATA(これに対して、強制点灯時は強制点灯用データ信号EFDATAを生成・出力),クロック信号CLK及び第3制御信号CNT3を出力する。
【0040】
又、電源回路15は、各ドライバ12〜14及び制御回路16との間を、それぞれ第1〜第4電源電圧供給線15a,15b,15c,15dで接続されており、各ドライバ12〜14と制御回路16とに対して所望の電源電圧を供給している。
【0041】
次に、アドレスドライバ14のより詳細な回路構成について詳述する。
【0042】
図1のアドレスドライバ14の内部の回路構成を図4に示す。同図4より明らかな通り、アドレスドライバ14は全てIC化(例えば、64ビットIC)されている。そのドライバIC14Aは、クロック信号CLKと入力画像データ(映像データ)信号DATA又は強制点灯用データ信号EFDATAとを入力信号とするシフトレジスタと、有効データ信号EFFを受けてラッチ動作を行うデータラッチと、各書込み電極Aj毎に設けられた2個のn型MOSFET1411,1421,…,141m,142mとを有する。そして、各MOSFET141j,142j(j:1〜m)はゲート信号線G141j,G142j上の各ゲート信号のレベルに応じてON/OFFに制御される。従って、非強制点灯のサブフィールドにおいては、入力画像データ信号DATAに基づき選択された放電セル22における書込み電極Ajについては、アドレス期間AD中、n型MOSFET141jがONして、正電圧+Va(約+60V)のアドレスパルスを、その出力端AOTjよりFPC基板21を介して書込み電極Ajに印加し、他方のn型MOSFET142jはOFFに制御されている。それに対して、非選択の放電セル22に対する書込み電極Ajの場合には、逆にn型MOSFET141jはOFFに、n型MOSFET142jはONにそれぞれ制御され、GND電位の電圧が当該書込み電極Ajに印加される。これに対して、後述する強制点灯対象のサブフィールドでは、全放電セル22が強制的に書込まれるように生成された強制点灯用データ信号EFDATAに基づき、全放電セル22について、n型MOSFET141j,142jはそれぞれON,OFFに制御される。
【0043】
このように、本アドレスドライバ14では、アドレス期間AD中、正電圧+Vaのパルス電圧を有するアドレスパルスが生成・出力されている。
【0044】
次に、上述してきた強制点灯駆動シーケンスについての説明に移ることとする。
【0045】
本実施の形態では、数秒〜数分刻みの間隔で表示エリア内の全放電セルに対して、強制的に書込み放電と維持放電とを行なわせるサブフィールドを設定する点に特徴がある。この場合、図1の制御回路16は、クロック信号CLKと同期信号VSYNC,HSYNCとに基づき強制点灯対象のサブフィールドの開始タイミングを検出した上で、当該サブフィールドにおいては、画像データDATAの出力に代えて強制点灯用データEFDATAを生成・出力し、その結果、本来の入力画像データDATAとは無関係に、全ての放電セルの書込み電極Ajに対してONのアドレスパルスが印加される。
【0046】
本実施の形態では、強制点灯期間内の画面に於ける強制点灯対象のサブフィールドが巡ってきた瞬間に表示エリア全体が明るくなるが、それは一瞬のことなので肉眼観察で検知されることは少なく、画像の表示品位をあまり損なわずに画像の乱れを完全に無くすか(強制点灯期間内の画面数が10〜20画面分以上の場合)、又は抑止し得る(当該画面数が10画面未満の場合)。
【0047】
また、プライミングを間引きした場合の時間経過に伴う上記画像の乱れは、数秒〜数分の潜伏期間(数百〜数千画面分)を置いて発生する傾向があるので、当該潜伏期間と同レベル以下の時間間隔を置いて表示工リア内の全放電セルに対して強制的に書込み放電や維持放電を行なわせるサブフィールドの設定(ないしは強制点灯期間の設定)を繰返すことで、画像の乱れの発生前に常にリセット状態に戻しておくことができ、画像の乱れを未然に防止することができる。
【0048】
図5は、上記の全放電セルの強制点灯を行うサブフィールドを設定する駆動シーケンスを模式的に示す図であり、図面の左側から右方向へと時間経過を示す。尚、図5は図示の都合上(a)及び(b)に2分割されているが、両者(a)及び(b)は境界線BLを介して一体的な図である。図5中、各太枠は1画面(1フレーム)の映像表示を示しており、その期間Δtは、例えば1秒間で60画面を表示する場合では約16.7msecである。図5に示すように、静止画像の表示開始時刻(ここではt=0とする)より時間t1(=(N−1)・Δt)だけ経過した時点では、第1番目〜第(N−1)番目の画面(N≧1の整数)が既に連続的に表示されている。この期間(N−1)・Δtは、好ましくは既述した画像の乱れの潜伏期間以下の時間間隔として設定される(尚、上記期間(N−1)・Δtを潜伏期間より大の期間として設定したとしても、発生した画像の乱れはその後に引き続く強制点灯によって完全に無くすか、又は抑止することが可能ではある)。当該期間(N−1)・Δtは非強制点灯期間に該当するので、各画面における各サブフィールドにおいては、図1の入力画像データDATAに基づき表示エリア内の放電セルが選択され、選択された放電セルのみが書込み放電及び維持放電を行う。
【0049】
その場合の各サブフィールドにおける各電極に印加される信号のタイミングチャートを、図6(サブフィールドが第1サブフィールド群に属する場合)及び図7(サブフィールドが第2サブフィールド群に属する場合)に示す。尚、図6,図7において、各符号は次のパルスを示す。即ち、30はプライミングパルス(全面書込みパルス)、31は電荷反転パルス、32は第2消去パルス、33はアドレス電荷消去パルス、34は走査パルス、35はアドレスパルス、36は維持パルス、37は第1消去パルスである。
【0050】
時刻t1より映像表示すべき第N番目の画面から後続するM(Mは自然数)個分の画面、即ち、第N番目の画面から第(N+M)番目の画面より成る「第1画面群」の表示期間(t2−t1)が、最初の強制点灯期間である。そして、第N番目の画面の表示では、維持期間Sが最も短い第1番目のサブフィールドSF1(図26参照)から数えて第i番目(ここでは8分割するものとしているので、1≦i≦8とする)のサブフィールドSFiにおいて、図1の制御回路16が強制点灯用データEFDATAを生成して当該データEFDATAをアドレスドライバ14に出力することで、表示エリア内の全放電セル22(図3)に対して強制的に書込み放電及び維持放電を行わせる。勿論、サブフィールドSFiを除く当該第N番目の画面中のその他のサブフィールドでは、制御回路16は入力画像データDATAをアドレスドライバ14へ出力し、その結果、選択された放電セルにおいて、入力画像データDATAに応じた画像情報の書込み放電が生ずる。そして、次に引続く第(N+1)番目の画面の表示期間においては、第k番目(1≦k≦8)のサブフィールドSFkにおいて、同様に図1の強制点灯用データEFDATAが入力画像データDATAとは無関係に生成・出力され、全放電セルにおいて強制的に書込み及び維持の両放電が生じる。更に、その後に引続く画面中の強制点灯対象のサブフィールドにおいても同様な駆動シーケンスが実行され、最後の第(N+M)番目の画面のサブフィールドSFl(1≦l≦8)において全放電セルの強制点灯が生じると、実質的には強制点灯の駆動制御が終了する。
【0051】
この場合、強制点灯の対象となる各サブフィールドSFi,SFk,…,SFlは任意番目のサブフィールドであり、これらのサブフィールドは全て異なる番数目のサブフィールドであっても良いし、全て同一番目のサブフィールドであっても良い。尚、上記の説明では、強制点灯期間中、1画面につき1つのサブフィールドSFi,SFk,…,SFlを全放電セル強制点灯の対象としているが、1画面中に含まれる複数個のサブフィールドを全放電セルを強制点灯させるサブフィールドに設定しても良い。例えば、図5の第N番目の画面について例示するように、8個のサブフィールド中、第i番目のサブフィールドSFiと第j(i≠j)番目のサブフィールドSFjとの2つを強制点灯対象として制御しても良い。勿論、表示コントラスト向上のためにプライミングの間引きを行っているわけであるから、表示コントラスト向上の観点から言えば、1画面につき1つのサブフィールドを全放電セルの強制点灯対象として設定するのが好ましいとは言える。
【0052】
図5において、Mを0に、従って、第N番目の1つの画面だけで以て強制点灯期間を形成するようにしても良く、この場合でも、発生した画像の乱れを完全に防止することはできないとしても、それを減少させる効果は得られる。これに対して、(N+M)を少なくとも10〜20に設定するときには、発生した画像の乱れを完全に防止することができる。
【0053】
最初の強制点灯期間終了後の、時刻t2〜t3の期間中は非強制点灯期間であり、この期間中の第(N+M+1)番目〜第(K−1)番目の画面に属する全サブフィールドでは、入力画像データDATAに基づき維持放電させるべき放電セルが選択される。
【0054】
次に、第K(K>(N+M+1)の整数)番目の画面から後続するL個(Lは自然数:L≠Mでも良い)までの画面より成る「第2画面群」の表示期間(t3〜t4)が第2番目の強制点灯期間であり、これは既述した画像乱れの復活を阻止ないしは抑制するために設定されるものである。この第2番目の強制点灯期間(t3〜t4)内の各画面に属するサブフィールド中、全放電セルの強制点灯が実行されるべきサブフィールドSFm,SFn,…,SFoの選定及び組合わせについては、第1番目の強制点灯期間(t1〜t2)の場合において議論した内容がそのまま妥当する。この場合、上記の第2番目の非強制点灯期間(t3−t2)の設定は、既述した通り、数秒〜数分の潜伏期間以下とするのが好ましい。この場合には、画像乱れの復活を完全に阻止することができる。尚、上記潜伏期間を超えて上記の期間(t3−t2)を設定した場合でも、画像の乱れが復活するけれども、再び画像の乱れを完全に無くす又は十分に抑止することが可能である。
【0055】
以上より、本駆動シーケンスの特徴は、(1)所定の映像表示を形成する複数の画面中、第N番目の画面から後続するM個までの画面より成る第1画面群の表示に際しては、当該画面群に属する各画面における複数のサブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドにおいて、全放電セルを同時に強制点灯させるように全放電セルを駆動制御すると共に、(2)画像乱れの潜伏期間が経過した後に更に引続いて、第K(>(N+M+1))番目の画面から引続くL個までの画面より成る第2画面群の表示に際しても、当該画面群に属する各画面における複数のサブフィールド中、少なくとも1つの任意番目のサブフィールドを、全放電セルを同時に強制点灯させるときのサブフィールドに設定する点にある。そして、上記(1),(2)の駆動制御シーケンスは、静止画像を連続的に表示し続けている期間中、繰返される。従って、静止画像の連続表示期間中の、ある強制点灯期間を上記(1)の第1画面群に関する強制点灯期間としてみると、次に後続する強制点灯期間が上記(2)の第2画面群に関する強制点灯期間となる。
【0056】
尚、上記(1),(2)の両強制点灯期間における第1,第2画面群を総称して、「入力画像データとは無関係に強制点灯が生じる少なくとも1つの任意番目のサブフィールドを含む所定数の画面より成る画面群」と定義する。
【0057】
(変形例1)
上記強制点灯が行なわれるサブフィールド(図5のSFi,SFk,…,SFl,SFm,SFn,…,SFo)としては、図26に示す8個のサブフィールドの中で最も維持放電期間の短い第1番目のサブフィールドSF1(=LSB)を用いるのが好ましい。このときには、全放電セルの強制点灯に伴い瞬間的に生じる白色光の表示エリア全体における発光強度を最小限に抑えることができ、画像の表示品位の損失をより小さなものに制御することができる。
【0058】
図5における各サブフィールドSFi,SFk,…,SFl,SFm,SFn,…,SFoを第1番目のサブフィールドSF1に設定したときの、当該サブフィールドSF1における各電極Aj(1≦j≦m),Y,Xi(1≦i≦n)に印加されるパルス波形を、図8のタイミングチャートに示す。図8に示すように、各アドレス電極Aj(1≦j≦m)には、アドレス期間中、常に電圧Va(“H”レベル)のパルスが印加されている。
【0059】
尚、本変形例は、実施の形態1のみならず、後述する全ての実施例及び変形例に適用可能である。
【0060】
(変形例2)
本変形例は、入力画像データDATAとは無関係に強制点灯が行われる少なくとも1つの任意番目のサブフィールドに引続く次番目のサブフィールドがプライミング動作が行われない第2サブフィールド群に属するときには、当該次番目のサブフィールドにおいてもプライミング放電が発生するように、各放電セルを駆動制御する点に特徴を有する。
【0061】
即ち、これまでの議論では、強制点灯対象のサブフィールドが上記の第1サブフィールド群に属するときには、その直後のサブフィールドではプライミングが間引きされていた。しかし、プライミングの間引き方について検討したところ、上記強制点灯が行なわれるサブフィールド並びにその直後のサブフィールドにおいてはプライミングの間引きを行なわずにブライミングを続行した方が、上記画像の乱れが発生するまでの潜伏期間がより一層長くなる傾向にあり、上記強制点灯の頻度を下げるのに有効であることが実験を通じて判った。当現象の詳細なメカニズムは未解明ではあるが、概ね次のように理解できると考える。即ち、本来プライミング放電は後続の消去を有効に機能させるために必要なものである。これは、プライミングの間引きを行なわない図25の駆動方法では、プライミングの間引きを行なっている図26及び本発明のそれとは異なり、上記画像の乱れが発生しない事実(従って、画像乱れの潜伏期間は∞)からも明らかである。ここで言う有効な消去機能とは、消去以前の画像情報が各放電セルに壁電荷や空間電荷として残留しているものを、消去後の書込みに影響が残らないレベルにまでリセットすることを表わす。上記強制点灯により上記画像の乱れを抑えられるのは、強制点灯が後続の消去を有効に機能させる促進作用を持っていることに他ならないが、強制点灯が行なわれるサブフィールド並びにその直後のサブフィールドにおいてもプライミングを行なうことで、より一層の消去が有効に機能するようになる。従って、この点が潜伏期間の長期間化に影響を与えているものと考えられる。より具体的には、次の5項目の連鎖効果によるものと考えられる。
【0062】
第1に、強制点灯が行なわれるサブフィールドでプライミングを行なうことで、先ず、同サブフィールド内での消去が有効に機能するようになる。
【0063】
第2に、同サブフィールドでの消去が有効に機能するようになったことで、その直後の強制点灯信号(EFDATA)の入力で書込み放電の諸特性がより一様化したものとなる。
【0064】
第3に、書込み放電の諸特性がより一様化したことで、同サブフィールド内の維持放電のそれも一様化する。
【0065】
第4に、強制点灯が行なわれるサブフィールドで維持放電の諸特性が一様化したことで、直後のサブフィールドでのプライミングのそれも一様化する。
【0066】
第5に、強制点灯が行なわれた直後のサブフィールドでプライミングが一様化したことで、その直後の消去がより一層有効に機能するに至る。
【0067】
尚、実施の形態1に既述の変形例1を適用し、且つ、本変形例を適用した場合の強制点灯期間内の1画面分の各サブフィールドにおける動作を、図9に示す。
【0068】
勿論、本変形例も、実施の形態1及び変形例1に対してのみならず、後述する実施の形態及び変形例の全てに適用することが可能である。
【0069】
(実施の形態2)
本実施の形態は、実施の形態1の効果を維持しつつ、低階調の静止画像の連続表示に実施の形態1を適用した際に問題となるフリッカ及び明暗の発生を防止することにある。ここで、「フリッカ」とは、例えば1秒間で60画面を表示するものとする場合に10画面に1回の割合で全放電セルを強制点灯させたときには1秒間に6回もの白色光の瞬間的な発光が生じるので、この発光が瞬きとして人間の目に感知されるに至る現像をいう。
【0070】
即ち、実施の形態1の典型例の場合では、複数の画面(連続する10〜20画面分によって強制点灯期間を構成するときには画像乱れは完全に消失する)を通じて、各画面に於ける、ある1個のサブフィールドにおいて全放電セルを対象に強制点灯を行なっているので、当該サブフィールドが巡ってきた瞬間、表示エリア全体が明るくなる。しかし、この点は、特に低階調画像(多くの放電セルがOFF状態にある比較的暗い画面)を表示する時には肉眼で感知される場合がある。そこで、1個のサブフィールドで強制点灯させるべき放電セル群を、全放電セルより構成するのではなくて、所定数の放電セルから構成されるものに限定すると共に、各放電セルが均等頻度で強制点灯されるように、画面が変わる度に強制点灯させる放電セル群の構成を変えることにする。これにより、結果的に、図5に示す強制点灯期間内の複数の画面を通じて全ての放電セルに対して均等な頻度で上記強制点灯を行なわせることとなるので、上記の問題点を改善することが可能となる。即ち、放電セル群の構成を限定付けることでフリッカを防止すると共に、各放電セルの強制点灯の頻度を均等とすることで、低階調画面内に明暗模様が見えないようにすることができる。
【0071】
そのような駆動シーケンスを実現するために考え得る、最も簡単な構成例を、図10及び図11に示す。図10において、走査線群(Xn,Y)が形成される方向がPDPの縦方向であり、書込み電極群が形成される方向がPDPの横方向である。又、図11中の丸印は、各画面番号に対応する、強制点灯される走査線番号を示している。ここでは、図10の紙面の上側から下側へ向かって走査線の番号を1〜nと番号付けするものとする。ここでは、1画面当たりにつき、ある1つのサブフィールドが強制点灯対象であることを前提とした上で、1画面当たりにつき強制点灯させる放電セル群を、ある1本の走査線を構成している放電セル群のみに限定付けし、強制点灯期間内で画面が次の画面に移る度に、強制点灯させるべき走査線を順送りに制御している。
【0072】
今、既述した変形例1を適用するものとして、図5の第N番目,第(N+1)番目、及び最後の第(N+M)番目の各画面における第1番目のサブフィールドSF1についての各電極への印加パルス波形を、図12〜図14のタイミングチャートに示す。ここで、図5の第N,第(N+1),・・・,第N+M画面は、それぞれ図11の画面番号の1,2,・・・nに相当するものとする。
【0073】
この場合、走査線の数が全部でn本あるものとすれば、連続n個の画面分の表示期間(一般には数秒〜数10秒に相当)で強制点灯が一周して、強制点灯期間中、各放電セルに対して1回だけ強制点灯を行なわせることができる。例えば、解像度がSXGA方式で定まる場合には、走査線数は1024本なので、1024個の画面分の表示期間が図5に示す強制点灯期間(一周分)となり、この間に各放電セルは1回だけ本来の入力画像データとは無関係に強制点灯される。なお、上記の強制点灯サイクルの最後の画面が終了後、間を置かずに次の画面から、次の強制点灯サイクルが始まるようにしても良い。この場合、図5から非強制点灯期間0〜t1,t2〜t3,・・・を削除した駆動シーケンスとなる。
【0074】
これにより、低階調の静止画像の連続表示においても、実施の形態1を適用したのでは画面全体が一瞬明るくなることが認識されてしまうという問題点を解消できると共に、同様に均等な頻度で各放電セルを強制点灯させているので、明暗の縞模様の発生も防止できる。
【0075】
(実施の形態3)
しかしながら、実施の形態2の駆動シーケンスでは、低階調画像表示において、走査線に平行な輝線が連続n個の画面に相当する周期で表示エリアを掃引するような表示状態が目立つことがある。これを改善するために、本実施の形態3では、強制点灯させる走査線を、順送りに選択するのではなくて、表示エリア内で均等分散するように選択するものとする。
【0076】
例えば、走査線が上から数えて1から1024まで計1024本(=210)ある場合(SXGA方式)には、図15ないし図19で示す選択順で強制点灯対象の走査線を選択する。図15〜図19中、記号BL1,BL2は境界線を示しており、数字は、各画面番号に対応して強制点灯される走査線番号を表わす。なお、これ以降特にことわりのない限り、「第H画面(Hは任意の自然数)」と記したものは、1サイクルの強制点灯期間における第H番目の画面、すなわち画面番号Hの画面に相当するものとする。又、数字の右側から破線(…)が走っているのは、当周期内で該当する走査線が既に強制点灯を終えていることを表わす。又、空の文字を丸で囲ったものは、第2n画面完了時点で、時間的,空間的に強制点灯が最も空白なゾーンの中心位置ないしは核の位置を表わす。図16〜図19に示された選択順序を詳述するならば、各走査線は次の(1)〜(4)のルールに従って選択されている。
【0077】
(1)ある強制点灯期間内の第1及び第2番目の画面では、それぞれ走査線番号が512、1024の走査線を選択して、未選択の走査線群を2等分する。
【0078】
(2)第1画面から第2n画面に至っては、未選択の走査線群が2n等分されるような形態で走査線を選択していく。
【0079】
(3)第(2n+1)画面で選択する走査線は、当画面において上記ルール(2)に基づき選択候補となる走査線群の中で、走査線番号512の走査線に最も近く且つその走査線番号が512未満のものとする。
【0080】
(4)第(2n+1)画面から第2n+1画面に至るまでの間の走査線の選択順は、第1画面から第2n画面に至るまでの走査線の選択順から、第(2n+1)画面の選択走査線番号と第1画面のそれ(=512)との差分を平行移動したものとする。
【0081】
以上のルール(1)〜(4)に基づき図16〜図19を検討してみると、第1,第2番目の画面では512単位で表示エリアが2等分され、続く第3〜第4番目の画面では256単位で表示エリアが4等分され、続く第5〜第8番目の画面では128単位で表示エリアが8等分され、更に第9〜第16番目の画面では64単位で表示エリアが16等分されており、その後の画面でも同様のルールに基づいて表示エリア内に走査線が均等分配されている。
【0082】
上記の選択順は、最後に強制点灯の選択が行われてからの時間経過の長い走査線(図16〜図19中、破線(…)で時間経過が示されている)が表示エリア内の他の領域に比べて多いゾーン(以後、これを「空白ゾーン」と呼称する)が発生したタイミングで逐一、その空白ゾーンを優先的に解消するように、各画面で強制点灯させる走査線を選択するものである。従って、全走査線に対して1回の強制点灯が一周する1024画面周期内で、表示エリア内で均等分散して強制点灯を行わせることができるので、実施の形態2のように低階調表示で輝線掃引が感知されることはない。
【0083】
ここで、図20及び図21のタイミングチャートに、図5で示した第N番目及び第(N+1)番目の画面(それぞれ図16、図18の第1、第2画面に相当する)について、第1サブフィールドSF1を強制点灯対象のサブフィールドとし(変形例1の適用)、且つ本実施の形態の選択方式を適用したときの、各電極に印加されるパルス波形を示す。なお、実施の形態2と同様、上記の強制点灯サイクルの最後の画面が終了後、間を置かずに次の画面から次の強制点灯サイクルが始まるようにしてもよい。
【0084】
なお、上述の実施の形態では走査線本数が1024本の場合について解説したが、上述のように空白ゾーンを優先的に解消していく選択順とするという考え方は、任意の走査線本数の場合に対しても適用可能であり(例えばVGA方式の場合では走査線本数は480本となる)、同等な効果が得られる。
【0085】
(実施の形態4)
実施の形態2、3は、各画面での強制点灯を走査線単位で行ない、そのローテーションを適当に組んだものである。しかしながら、強制点灯期間内の各画面で強制点灯させる放電セル群のローテーションを走査線単位として構成しなければならない必然性はない。
【0086】
そこで、本実施の形態では、各画面で強制点灯させる放電セル群を、表示エリア全体から格子点状に選択するという駆動方式を採用している。そこで、以下では、この方式について図22を用いて詳述する。
【0087】
ここでは、図22に示す通り、計(A×P)本の走査線と計(B×Q)本の書込み電極とが立体交差して織り成す縦(A×P)×横(B×Q)個の放電セルによって構成される長方形状の表示エリア23を想定する。ここで、A、B、P、Qはいずれも自然数である。そして、図22(a)に示すように、表示エリア23内の全放電セルを縦方向にP分割、横方向にQ分割することで計P×Q個のブロックBIJ(I:1〜P,J:1〜Q)に分割し、更に各ブロックBIJに含まれる縦A×横B個の放電セルに対してアドレス(i,j)(i:1〜A,j:1〜B)を設定する(図22(b)参照)。そして、同一アドレス(i,j)の放電セルを各ブロックBIJから選択して構成される、縦P×横Q個の格子点状の放電セル群を想定し、この格子点状放電セル群の単位で強制点灯を行う。即ち、画面が変わる度に選択する上記アドレス(i,j)のローテーションを組み、(A×B)画面周期で全ての放電セルに対して、1回の強制点灯を行わせる。
【0088】
上述のように強制点灯期間中、1画面当たりで強制点灯させる放電セル群を表示エリア全体から格子点状に選択すれば、強制点灯期間ないしは画面周期を実施の形態1〜3の場合と比べて格段に低減できると共に、表示エリア内である程度均等に分散した強制点灯を実現できるという特長が得られる。
【0089】
しかし、アドレス(i,j)のローテーションによっては、最後に強制点灯の選択が行われてからの時間経過の長い放電セルが他の領域に比べて寄り集まっているゾーン(これも「空白ゾーン」の一種と見なせる)がブロック周期(表示エリア内でのブロックの空間的周期をいう)で分布したり、(A×B)画面周期内でRGB各色の選択頻度がマクロに振動して(例えばR色が続けて選択される)、低階調画像表示における輝度ムラや色調の振動という弊害が現れる場合がある。従って、このような空白ゾーン及び色振動が共に発生しないような選択順とする必要がある。
【0090】
そこで、上記の問題点を発生させないためのアドレス(i,j)の選択順を、図23に示す具体例に基づいて解説する。今、上記の縦A×横B個の放電セルから成る1ブロックBIJのサイズを、A=B=8(=23)に設定する。図23の各々は、この設定下における各ブロックBIJ内での、アドレスを指定されるべき放電セルのレイアウトを示している。
【0091】
尚、図23中、放電セル内に記載した数字は当該アドレスの放電セルが強制点灯される画面の時系列番号を表わす。又、第2n+1〜第2n+1画面のレイアウトで、×印のついているものは、該当アドレスの放電セルの強制点灯が既に第1〜第2n画面の期間において実施済みであることを表わす。更に、○印の付いているものは、第1〜第2n+1画面が済んだ時点での強制点灯の空白ゾーンの核の位置に相当する放電セルに該当する。
【0092】
本実施の形態の具体例では、図23に指定した番号順に強制点灯させる放電セル群のアドレス(i,j)のローテーションを組むものとする。ここで、本例のローテーションは、下記(1)〜(3)のルールに準じている。
【0093】
(1)第1画面では、アドレス(1,1)を選択する。
【0094】
(2)第(2n+1)画面では、それ以前の第1〜第2n画面にかけての選択の結果生じる空白ゾーンの核に相当するアドレス群から選ぶ。その中で、nが偶数の場合には、アドレス(1+8/2n/2+1,1+8/2n/2+1)のものを選ぶ。他方、nが奇数の場合には、アドレス(1+8/2(n+1)/2,1)とアドレス(1,1+8/2(n+1)/2)の内で直前の第2n画面で選択したアドレスとの横方向の成分差が3の倍数でない方を選ぶ。ここで、整数nは0≦n≦5である。
【0095】
(3)第2n+1画面〜第2n+1画面にかけてのアドレス選択順は、それ以前の第1画面から第2n画面に至るまでのアドレス選択順から、第2n+1画面の選択アドレスと第1画面のそれ(1,1)との成分差を平行移動したものとする。ここで、計算上の成分値が8を越えるものは、8を差し引いた値で成分値を換算するものとする。
【0096】
このローテーションによれば、任意のタイミングで発生する空白ゾーンを逐次優先的に解消していく選択順となる。また、各ブロック内で、任意の隣接する画面で選択されるアドレスの横方向の成分差はRGBの周期(=3)の倍数でないものとなるので、色種は互いに異なるものとすることができるので、色振動がマクロ的に顕在化することもない。
【0097】
(変形例3)
ところが、上記の実施の形態2,3,4間でも、プライミングの間引きで時間経過に伴う画像の乱れが生じるのを抑止する効果、即ち、画像の乱れの復活期間の大小には、差があることが判明した。効果の大きい順に並べるならば、実施の形態2>実施の形態3>>実施の形態4という序列になるが、特に実施の形態4でA=B=32として放電セル当りの強制点灯の頻度を実施の形態3と同レベルにすると効果が大きく減退する。上記の序列は、ある放電セルを強制点灯させる場合に、それに隣接する放電セルが、同時に強制点灯されるものとするか、それとも、数十〜数百画面相当レベルの短い時間を隔てて強制点灯されるものとするかによっては、上述の画像の乱れに対する抑止効果の向上作用に違いがあることを意味する。即ち、同時に強制点灯される場合の方が画像の乱れに対する抑止効果は大きい。
【0098】
そこで、本変形例では、実施の形態4の変形として、上記のルール(1)〜(3)に基づいて、あるアドレスを選択して該当する放電セルを強制点灯させるに際し、それに隣接する放電セルをも同時に強制点灯を行なわせるものとする。ここで、隣接する放電セルの内で同時に強制点灯させるものは、下記の(イ)(ロ)(ハ)等、種々の形態がある。
【0099】
(イ)横方向の左右両憐りの放電セル(横方向に連続3個の放電セルのユニットで強制点灯する形態)
尚、縦方向左右に隣接する3個の放電セルのユニットとすることも可能ではあるが、横方向に異色の放電セルが配置されていることから、特に横方向に画像の乱れが多いこと、縦方向に関しては放電セルの寸法が長くなることから、横方向に連続3個の放電セルを1ユニットとして選択する方が望ましいと言える。
【0100】
(ロ)上記左右両隣りの放電セルと縦方向の上下両隣りの放電セル(十文字状の隣接し合う5個の放電セルのユニット)
(ハ)左右上下に加えて斜め方向に隣接する放電セル(縦3×横3=9個の放電セルのユニット)
上記(イ)〜(ハ)の形態では、上述の画像の乱れに対する抑止効果の大きいものから序列化すると、(ハ)>(ロ)>(イ)の序列となる。
【0101】
本変形例によれば、一つのブロック内では単一の放電セルが周囲から孤立して強制点灯される実施の形態4に比べると、上記(イ)〜(ハ)のいずれの場合でも、画像乱れに対する抑止効果は大きく向上する。
【0102】
但し、本変形例では、上記強制点灯のユニットを構成する放電セルの数に比例して強制点灯による黒画面の輝度上昇分が増加するので、表示コントラストとのバランスを取りながら上記ユニットのサイズを設定することになる。
【0103】
(変形例4)
本変形例は、前述の変形例3の基本的な着想点を実施の形態2または3にも応用するものである。即ち、縦方向に隣接する放電セルをも同時に強制点灯させることによる既述した効果を利用して、走査線1本だけで強制点灯させるのではなくて、その上下両隣の走査線をも同時に強制点灯させるものとする。
【0104】
これにより、1画面につき連続する3本の走査線上の放電セルが全て同時に強制点灯されることとなり、上述の時間経過に伴う画像の乱れに対してより大きな抑止効果が得られる。
【0105】
(実施の形態5)
既述の実施の形態2ないし4では、低階調の静止画像の連続表示に関して、入力画像データに基づかない強制点灯が観察者になるべく視認されない様な強制点灯方法が採用されている。これに対して、静止画像の階調度に関係なく、即ち、低階調の静止画像の連続表示においてさえも、強制点灯期間中に強制点灯による発光が観察者にはっきりと肉眼で感知されても観察者になお不快な印象を与えないようにするという選択肢もあり得る。本実施の形態は後者の選択肢を実現するものであり、大要、次の様な2つの特徴点を有しているものと言える。即ち、その第1の特徴点は、強制点灯期間内の各画面中の強制点灯対象となる放電セル群を、表示エリア内の所定の方向に沿った互いに隣り合った複数本のライン上に位置する放電セルより構成される帯状の強制点灯領域に限定し、この帯状の強制点灯領域が強制点灯期間内に表示エリア全体を上記所定の方向と直交する掃引方向に沿って掃引される様に、強制点灯期間内の各画面毎に強制点灯対象となる放電セル群を選定した点にある。勿論、このときにも各放電セルの強制点灯頻度は均一になる様に設定される。第1の特徴点の採用により、低階調の静止画像の連続表示について、実施の形態2において既述したのと同様の効果が得られる。更にその第2の特徴点は、強制点灯期間内の各画面における帯状の強制点灯領域内の強制点灯の発光強度分布を、掃引方向に関してみた場合に、その中央部から端部に近ずくにつれて漸減する様に制御することにある。このような設定は、強制点灯期間内の各画面中のサブフィールドの中から少なくとも2つのサブフィールドを強制点灯対象に選定することにより実現可能であり、従って、このときには、上記第1の特徴点において述べた複数本のラインは少なくとも3本のラインであることを要し、典型的には10本ないし数十本のラインであれば十分である。そして、上記第1の特徴点に第2の特徴点を重畳させることで、静止画像の階調度いかんに拘わらず、観察者が連続表示される静止画像を眺める際に強制点灯により生ずる発光を感知しても不快な印象を受けることは無いという効果が得られるのである。以下、図面を参照しつつ、上記第1の特徴点と第2の特徴点を詳述する。
【0106】
図27ないし図29の各々は、上述した帯状の強制点灯領域の選定例と同領域の掃引例とを模式的に示す表示エリアの平面図である。
【0107】
先ず図27は、表示エリア23内の縦方向(アドレス電極の延在方向と平行な方向に相当)に延びた帯状の強制点灯領域24を強制点灯期間内に表示エリア23の左端から右端に向けて掃引する場合を示している。即ち、本図のケースでは、表示ライン方向と直交するアドレス電極の延在方向のラインが上記の「所定の方向のライン」に相当しており、表示ライン方向ないしは図1の(X、Y)電極の延在方向が「掃引方向」に該当している。従って、帯状の強制点灯領域24は、互いに隣り合う少なくとも3本以上のアドレス電極の延在方向のライン上に位置する放電セルによって形成されている。そして、強制点灯期間内の画面群に属する最初の画面から最後の画面に至るまでの間に、帯状の強制点灯領域24が掃引方向に沿って表示エリア23内を掃引される。ここでは、典型的な一例として、数秒〜10数秒程度のスピードで、表示エリア23の一端からその他端まで帯状の強制点灯領域24を掃引している。
【0108】
尚、図27の場合とは逆に、帯状の強制点灯領域24を表示エリア23の右端から左端に向けて掃引するようにしても良い。
【0109】
又、図27に示す一例では、強制点灯期間内の各画面毎に1つの帯状の強制点灯領域24が設定されているが、掃引のスピードによっては、強制点灯期間内の各画面毎に2つ以上の互いに平行な帯状の強制点灯領域24を設定し、これらを共に強制点灯期間内に同一間隔を保って表示エリア23内を掃引させることも可能である。
【0110】
加えて、図27に例示する帯状の強制点灯領域24に対して、既述した第2の特徴点を具現化することが必要である。そのためには、強制点灯期間中に属する全ての画面の各々について、当該画面の1フィールド経過直後に於ける帯状の強制点灯領域24内の強制点灯に起因した発光強度分布が、掃引方向に関して図27中に示すような強度分布となるように、当該画面に属する全サブフィールド中、強制点灯の対象となるべきサブフィールドを適宜選定しておく必要がある。この場合、好ましくは、帯状の強制点灯領域24の掃引方向に沿った幅内において、中央部において発光強度分布がピークとなり、中央部から端部に近づく程に滑らかに発光強度分布が減衰して両端部で発光強度がゼロに収斂するのが良く、そのためには、帯状の強制点灯領域24内に属するライン数ないしは画素数の設定と1画面内の強制点灯対象となるべきサブフィールドの設定を適切に行う必要がある。
【0111】
尚、既述の説明からも明らかな通り、縦軸の強制点灯発光強度のスケールは放電維持回数に該当し、横軸の掃引歩行幅のスケールは画素数に当たる。ここでは、図27に示す発光強度分布を実現する好ましい例として、掃引方向の発光強度分布の幅は帯状として認識され得る10画素程度から数十画素程度までの範囲を設定している。
【0112】
次に図28は、表示エリア23内の横方向に、即ち、表示ライン方向に延びた帯状の強制点灯領域24を設定し、この帯状の強制点灯領域24を強制点灯期間内に渡って表示エリア23の上端から下端に向けて掃引する様子を模式的に示す平面図である。従って、図28の場合に、表示ラインに沿った方向が「所定のライン」であり、表示ラインに直交する表示エリア23の縦方向、即ち、アドレス電極の延在方向が掃引方向に当たり、強制点灯期間内の各画面における帯状の強制点灯領域24は、互いに隣り合った少なくとも3本の表示ラインに位置する放電セルのみから構成される。
【0113】
尚、図28の場合とは逆に、帯状の強制点灯領域24を表示エリア23の下端から上端に向けて掃引することも勿論可能である。この場合も、図27に関して上述した様に、各画面の1フィールドに属する強制点灯対象となるサブフィールドを適切に選定することで、図28の左側に示す様な発光強度分布を得るようにすることが必要である。
【0114】
更に図29は、表示エリア23内の斜め方向に延びた帯状の強制点灯領域24を設定し、この帯状の強制点灯領域24を表示エリア23の左斜め最上部から右斜め最下部に向けて掃引する様子を示す図である。即ち、図29においては、表示エリア23内のある傾斜角度を有する斜め方向(所定の方向)の互いに隣り合う少なくとも3本のライン上に位置する放電セルにより、帯状の強制点灯領域24が構成されている。この場合も同様に、図29に示す様な発光強度分布が得られるようにする必要がある。
【0115】
尚、図29の場合の変形例として、帯状の強制点灯領域24を表示エリア23の左斜め最下部から右斜め最上部に向けて掃引する場合、帯状の強制点灯領域24を右斜め最上部から左斜め最下部に向けて掃引する場合及び右斜め最下部から左斜め最上部に向けて掃引する場合も可能である。
【0116】
次に、図27ないし図29に例示した様な、帯状の強制点灯領域24内の強制点灯に起因する発光分の強度分布を得るための駆動シーケンスについて説明する。但し、ここでは、既述したような好ましい例とは言えないが、説明を容易化するために、図28で例示した帯状の強制点灯領域24の場合であって、仮に全表示ライン数が3の倍数であり、且つ帯状の強制点灯領域24が互いに平行で隣り合う3本の表示ライン(第i番目、第(i+1)番目及び第(i+2)番目の表示ライン)に属する放電セル群から構成されている場合で、表示エリア23内の全ての放電セル22の画像情報に基づく発光強度がゼロの場合すなわち全面黒表示の場合について、図30を参照しつつ説明する。
【0117】
図30において、PDP11の表示エリア23内の互いに隣り合った3本の表示ライン上に位置する放電セル22i、22i+1、22i+2(1≦i≦n−2)により、強制点灯期間中の第i番目の画面における帯状の強制点灯領域24が構成されている。ここでは、静止画像の連続表示期間中、或る強制点灯期間に属する最初の第1番目の画面から最後の第M(M=(n−2))番目の画面に至るまでの間の第i番目の画面(1≦i≦M)において、図26で示す8個のサブフィールドの中から、強制点灯対象とするサブフィールドを放電セル22i、22i+1、22i+2毎に選定している。しかも、第1番目のサブフィールドSF1から第6番目のサブフィールドSF6に至る計6個のサブフィールドでは、第i番ないし第(i+2)番目の全ての表示ラインに属する全ての放電セル22iないし放電セル22i+2に対して強制点灯を行える様にアドレス電極に印加する信号を制御すると共に、第7番目のサブフィールドSF7では中央の第(i+1)番目の表示ラインに属する全ての放電セル22i+1のみが強制点灯される様にアドレス電極の信号を制御する。この様なサブフィールドの選定とアドレス信号の制御により、放電セル22i+1によって構成される帯状の強制点灯領域24の中央部では強制点灯に基づく発光強度が最も大きくなり、他方、放電セル22i及び放電セル22i+2でそれぞれ構成される帯状の強制点灯領域24の各端部における強制点灯に基づく発光強度は比較的小さくなり、中央部から端部に向けて帯状の強制点灯領域24内の強制点灯による発光強度分布はステップ状に減少する。その場合の各々のサブフィールドにおける各電極に印加される信号のタイミングチャートを、図31(第i番目の画面の第1番目のサブフィールドSF1から6番目のサブフィールドSF6に至る計6個のサブフィールドの場合)及び図32(第i番目の画面の第7番目のサブフィールドSF7の場合)に示す。
【0118】
以上の駆動シーケンスの説明では、図28で例示した強制点灯領域24が隣り合う3本の表示ラインで構成されるという極端な事例を対象としたが、3本以上の表示ラインで構成される一般の場合に付いても、画面毎に計8個のサブフィールドの中から強制点灯の対象とするサブフィールドの組合せを強制点灯領域24内における表示ラインの位置に応じて設定することで、所望の強制点灯に起因する発光分の強度分布を得ることができる。
【0119】
ところで、以上の駆動シーケンスの説明では便宜上、表示エリア23内の全ての放電セル22の画像情報に基づく発光強度がゼロの場合すなわち全面黒表示の場合を想定したが、表示エリア23内に画像情報に基づく表示パターンが存在している一般の場合に付いては、画像情報に基づく強度成分と設定された強制点灯の強度成分とを下記の演算に基づいてカップリングした強度となるよう、各放電セル毎に選択すべきサブフィールドの組合せを定める。
【0120】
帯状の強制点灯領域24に含まれ強制点灯の対象となる放電セル22の集団は、図25に示す画面単位で、所定の掃引速度に対応して表示エリア23内をシフトしていく。この時、所定の掃引速度が遅い場合には、連続する複数の画面で強制点灯の対象となる放電セル22の集団が変わらないこともあるが、所定の掃引速度に対応する一定の周期で強制点灯の対象となる放電セル22の集団は表示エリア23内をシフトしていく。そして、1画面当たりで強制点灯の対象となる放電セル22の各々には、図27ないし図29に示す強制点灯の強度分布に応じた強制点灯の発光強度成分に、図1の制御回路16に入力されるDATAによって規定される当画面における当該放電セル22の正規の発光強度成分の定数倍が加算された発光強度を与えるものとする。例えば0から255までの256水準の発光強度が設定されている階調数256の画像表示の場合、当該画面における当該放電セル22の発光強度cは、DATAが規定する正規の発光強度成分をa、強制点灯の発光強度成分をbとして、
〔数1〕
c=h×a+b (hは正の定数)
となる。但し、上記の計算結果が画像表示で設定された最大強度である255を越える場合には、加算結果に拘わらず、c=255とする。以上のような演算処理を制御回路16内で行った結果のc値に対応するSF1ないしSF8の選択信号をアドレスドライバー14に送信することによって、当該画面における当該放電セル22の発光強度を所望のものとすることができる。
【0121】
なお、上記〔数1〕における定数hは、強制点灯の発光強度成分bの背景の中に正規の画像パターンが視覚的に埋没しないように設定するのが望ましい。また、例えば静止画像の場合では、強制点灯領域24の掃引動作によって任意の放電セル22が強制点灯領域24から出入するタイミングにおいて急激に発光強度が変わるのは不自然である。従って、強制点灯領域24の掃引方向の端部ではbはなるべく小さい値とし、h=1と設定するのが望ましい。一方、強制点灯領域24の掃引方向の端部から内側に入るほど強制点灯の発光強度成分bの背景が強くなるので、それに呼応してhの設定値を漸次大きくすることにより強制点灯の発光強度成分bの背景に対する発光強度cのコントラストを上げれば、正規の画像パターンが強制点灯領域24の中に急速に埋没していくのを緩和することができる。
【0122】
既述したように、画面群に属する最初の画面から最後の画面に至るまでの間に帯状の強制点灯領域24が掃引方向に表示エリア23内を掃引されるので、低階調の静止画像の連続表示においてもフリッカや残像を十分に抑えることができる。
【0123】
更に、帯状の強制点灯領域24内の発光強度分布を上記のように中央部から端部に向けて漸減させるように制御することによって、帯状の強制点灯領域24の端部がぼやけて見えるので、帯状の強制点灯領域24が掃引方向に掃引されていく際に、入力画像データに基づく映像の一部が掃引中の帯状の強制点灯領域24内に逐次緩やかに姿を消すと共に、その後、逐次緩やかに姿を現すという映像表示が得られることとなる。従って、観察者の目には帯状の強制点灯領域24の掃引が映っても、これによって入力画像データに基づき表示される所定の映像が著しく妨害されているという様な印象を観察者に与えないようにすることができる。
【0124】
尚、強制点灯期間内の各画面における帯状の強制点灯領域24に含まれる所定の方向のライン数は各画面毎に同一であるべき必然性はなく、各画面毎に異なる様に設定しても良い。
【0125】
(実施の形態6)
先述のように強制点灯は、プライミング放電間引き方式を用いて表示エリア全体にもしくは部分的に静止画像を連続表示する場合の表示の安定に寄与する。しかし、表示エリア全体を通じて動きの激しい動画像を表示する場合には、強制点灯を適用する必要性は小さく、適用しても却ってコントラスト等の画質を下げるだけの結果となりかねない。
【0126】
そこで、本実施の形態では、表示画像が所定の静止映像の連続表示に該当する場合には実施の形態1ないし5として既述したいずれかの強制点灯機能を作動させる一方、表示画像が所定の静止画像の連続表示に該当しない場合には、強制点灯機能を作動させないという駆動方式を採用している。以下では、この方式の具体例について図33及び図34を用いて詳述する。
【0127】
図33は、本実施の形態に係るプラズマディスプレイ装置100の全体構成を示すブロック図である。又、図34は図33の回路部500の内部構造を主として示すブロック図である。両図より明らかな通り、本プラズマディスプレイ装置100においては、制御回路16内に強制点灯機能を作動させるか否かを選択するON/OFFセレクトスイッチ(単にスイッチと称す)16aを有する強制点灯機能選択部500が設けられている点に特徴があり、その他の点では図1のPDPと同様である。スイッチ16aは、その制御端子CNTに入力した選択信号のレベルに応じて、出力端子T3から入力画像データDATA及び入力画像データDATA又は強制点灯用データEFDATAのいずれか一方をアドレスドライバ14に対して出力する。例えば、制御端子CNTに入力した選択信号のレベルが第1信号レベルのときには強制点灯機能をさせない場合を意味するものとすると、このときにスイッチ16aは第1入力端子T1を選択し、その結果、入力画像データDATAのみが出力され、PDP11側では強制点灯は生じない。それに対して、制御端子CNTに入力した選択信号のレベルが第2信号レベルのときには強制点灯機能の作動を意味するものとすると、スイッチ16aは第2入力端子T2を選択し、PDP11側で強制点灯が生ずる。このような上記選択信号の生成方法としては、大要、次の2通りが考えられる。
【0128】
先ず第1は、マニュアルで選択信号をスイッチ16aに入力する場合である。即ち、ユーザーが表示エリアに映し出された映像が一定期間中動きが全くない又は動きの少ない静止画像であると認知した場合には、ユーザーがタッチパネルやマウスやキーボード等の何らかの入力手段を使用して上記第2信号レベルの選択信号を制御端子CNTに入力する。これにより、スイッチ16aが第2端子T2に切り替えて入力画像データDATA又は強制点灯用データEFDATAをその出力端子T3からアドレスドライバ14へ出力する。逆に、ユーザーが動きの激しい動画像が連続的に画面に表示されていると認知した場合には、上記の方法によってユーザーから入力された第1信号レベルの選択方法に応じて、スイッチ16aは第1端子T1に切り替えて入力画像データDATAのみを出力端子T3からアドレスドライバ14へ出力することになる。これにより、ユーザーが強制点灯機能を作動させるか否かを表示画像に応じて適宜選択できるようになる。
【0129】
その第2は、自動的に上記選択信号を生成してスイッチ16aの制御端子CNTに入力する方法である。具体的には、図34に例示するように、所定期間内の画面16cの変化をセンサ(画像変化検知手段)16bが自動的に検知して、動きの少ない静止画像が続いていると検知した場合には、センサ16bはその検知信号を上記第2信号レベルの選択信号として制御端子CNTに入力し、これにより、スイッチ16aは第2端子T2に切り替えて入力画像データDATA又は強制点灯用データEFDATAをその出力端子T3からアドレスドライバ14へ自動的に出力する。逆に、センサ16bが動きの激しい画像が続いていると検知した場合には、センサ16bはこのときの検知信号を上記第1信号レベルの選択信号として制御端子CNTへ入力し、これにより、スイッチ16aは第1端子T1に切り替えて入力画像データDATAのみを出力端子T3からアドレスドライバ14へ自動的に出力する。この方法によるときには、表示画像の動きに応じて自動的に強制点灯機能の作動・不作動を制御できるという利点がある。
【0130】
以上に述べた様に、本実施の形態によれば、強制点灯機能を作動させるか否かの選択機能を新たに設けたので、一方では、所定の映像の連続表示のとき、即ち、動きが全くない若しくは動きの少ない静止画像の連続表示の場合には、強制点灯機能を作動させてプライミングの間引きに起因して生ずる問題点を有効に防止することができ、他方では、動きの激しい動画像を連続表示する場合には、強制点灯機能を作動させないようにして動画像のコントラスト等の画質の低下を抑制する事ができる。
【0131】
【発明の効果】
請求項1及び2記載の発明によれば、入力画像データの情報に拘わらず、全ての放電セルに対して、あるタイミングの書込み期間で「ON」の画像信号を強制的に入力することにより強制的に書込み放電と維持放電とを行なわせることとができ、これによりプライミングの間引きを行なった時の静止画像表示で時間経過に伴い誤放電による画像の乱れが発生するのを予め抑えることができる。仮に上記の画像の乱れが発生した後であっても、本発明による強制点灯により当該乱れを直ちに無くす、又は十分に抑止することは可能である。
【0132】
請求項3記載の発明によれば、第1画面群の表示の際の強制点灯後、ある期間を置いた上で、第2画面群の表示に際して再び強制点灯させるので、一旦消滅した画像の乱れが再び復活するのを効果的に抑制することができる。特に、第(N+M)番目の画面の表示後、第K番目の画面の表示までの期間を画像の乱れの潜伏期間以下に設定するときには、画像の乱れの復活を完全に防止することができる。
【0133】
請求項4記載の発明では、全放電セルを同時に強制点灯させているので、画像の乱れの発生防止のための制御方式を簡易化することができる。
【0134】
請求項5記載の発明によれば、強制点灯を、1画面中で最も発光ランクの低いサブフィールドに於いて行なうので、強制点灯による黒画面の輝度上昇分を低くすることができ、表示コントラスト等の画像の表示品位を殆ど損なわないようにすることができる。
【0135】
請求項6記載の発明によれば、強制点灯が行なわれるサブフィールドとその直後のサブフィールドにおいてはプライミングの間引きを行なわないこととしているので、画像の乱れが発生するまでの潜伏期間をより長くすることができ、これにより、静止画像の連続表示期間中に占める強制点灯期間の比率をより小さくすることができ、時間経過に伴い誤放電によって画像の乱れが発生するのをより効果的に抑制することができる。
【0136】
請求項7記載の発明によれば、画面が変わる毎に上記強制点灯を行なわせる放電セル群を変え、しかも、上記強制点灯が行なわれるサブフィールド毎で強制点灯させる放電セル数を適切化して各放電セルの強制点灯の頻度を均等化させているので、低階調の静止画像の連続表示においても、フリッカや残像を十分に抑えることができる。
【0137】
請求項8記載の発明によれば、強制点灯対象のサブフィールドが巡ってきたときに瞬間的に生ずる発光を低階調画像の表示においても肉眼で感知されないようにするための駆動シーケンスを、走査線の選定によって容易に実現できる。
【0138】
請求項9記載の発明によれば、低階調表示では強制点灯させる走査線を順送りにした場合に走査線に平行な輝線の掃引が生じてしまうのを完全に防止することができる。
【0139】
請求項10記載の発明によれば、強制点灯させるべき放電セル群を格子点状に選択しているので、強制点灯期間(強制点灯の一周期)を(A×B)個の連続画面分に短縮することができると共に、アドレスのローテーションの組立て次第では空白ゾーンや色振動がマクロ的に顕在化してしまうのを完全に防止することができる。
【0140】
請求項11記載の発明によれば、強制点灯を互いに隣接するセルで構成されるユニット単位で行なうので、静止画像表示で時間経過に伴い誤放電による画像の乱れが発生するのをより安定して効果的に抑制することができる。
【0141】
請求項12記載の発明によれば、画面群に属する最初の画面から最後の画面に至るまでの間に表示エリア内を掃引される帯状の強制点灯領域に属する放電セルのみが放電されるにすぎないので、低階調の静止画像の連続表示においてもフリッカや残像を十分に抑えることができる。
【0142】
請求項13記載の発明によれば、帯状の強制点灯領域の端部がぼやけて見えるので、帯状の強制点灯領域が掃引方向に掃引されていく際に、入力画像データに基づく映像の一部が掃引中の帯状の強制点灯領域内に逐次緩やかに姿を消すと共に、その後、逐次緩やかに姿を現すという映像表示が得られることとなり、観察者の目には帯状の強制点灯領域の掃引が映っても、これによって入力画像データに基づき表示される所定の映像が著しく妨害されているという様な印象を観察者に与えないように制御することができる。
【0143】
請求項14乃至16記載の発明によれば、駆動手段は強制点灯機能を作動させるか否かの選択機能を新たに有するので、一方では所定の映像の連続表示のとき、即ち、動きの少ない静止画像の表示の場合には、強制点灯機能を作動させてプライミングの間引きに起因して生ずる問題点を有効に防止することができ、他方では動きの激しい動画像を表示する場合には、強制点灯機能を作動させないようにして動画像のコントラスト等の画質の低下を抑制する事ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るプラズマディスプレイ装置の全体構成を示す図である。
【図2】 一つの放電セルの断面図である。
【図3】 一つの放電セルの規定を示す図である。
【図4】 アドレスドライバの回路構成を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態1に係る駆動シーケンスを示す図である。
【図6】 非強制点灯期間における第1サブフィールド群に属するサブフィールドでの各電極に印加される信号波形を示すタイミングチャートである。
【図7】 非強制点灯期間における第2サブフィールド群に属するサブフィールドでの各電極に印加される信号波形を示すタイミングチャートである。
【図8】 変形例1における各電極に印可されるパルス波形を示すタイミングチャートである。
【図9】 変形例2における1画面分の各サブフィールドにおける動作を示す図である。
【図10】 本発明の実施の形態2に関する、走査線群の配列を示す図である。
【図11】 本発明の実施の形態2に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図12】 実施の形態2における、図5の第N番目の画面(=図11の画面番号1の画面)の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図13】 実施の形態2における、図5の第(N+1)番目の画面(=図11の画面番号2の画面)の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図14】 実施の形態2における、図5の第(N+M)番目の画面(=図11の画面番号nの画面)の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図15】 本発明の実施の形態3に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図16】 本発明の実施の形態3に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図17】 本発明の実施の形態3に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図18】 本発明の実施の形態3に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図19】 本発明の実施の形態3に関する、強制点灯させる走査線の選択順を示す図である。
【図20】 実施の形態3における、図5の第N番目の画面(=図16、18の第1画面)の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図21】 実施の形態3における、図5の第(N+1)番目の画面(=図16、18の第2画面)の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図22】 実施の形態4における駆動方式の適用に関して表示エリアの分割を説明するための図である。
【図23】 本発明の実施の形態4に関する、強制点灯させる放電セル群のブロック内アドレスの選択順を示す図である。
【図24】 従来の代表的なAC面放電型プラズマディスプレイパネルの放電セル構造を表わす斜視図である。
【図25】 従来のプライミングの間引きを行なわないプラズマディスプレイパネルに関する1画面のサブフィールド分割形態と各サブフィールド内での各種動作期間設定を表わす図である。
【図26】 従来のプライミングの間引きを行なうプラズマディスプレイパネルに関する1画面のサブフィールド分割形態と各サブフィールド内での各種動作期間設定を表わす図である。
【図27】 本発明の実施の形態5に関する、帯状の強制点灯領域の掃引の仕方及び帯状の強制点灯領域内の発光強度分布を示す図である。
【図28】 本発明の実施の形態5に関する、帯状の強制点灯領域の掃引の仕方及び帯状の強制点灯領域内の発光強度分布を示す図である。
【図29】 本発明の実施の形態5に関する、帯状の強制点灯領域の掃引の仕方及び帯状の強制点灯領域内の発光強度分布を示す図である。
【図30】 放電セルを示す図である。
【図31】 本発明の実施の形態5における、第i番目の画面の第1番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図32】 本発明の実施の形態5における、第i番目の画面の第8番目のサブフィールドについての各電極への印加パルス波形を示すタイミングチャートである。
【図33】 本発明の実施の形態6に係るプラズマディスプレイ装置の全体構成を示す図である。
【図34】 本発明の実施の形態6に係るスイッチの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 透明電極、2 バス電極、3 誘電体層、4 カソード膜、5 前面ガラス基板、6 書込み電極、7 バリアリブ、8 蛍光体、9 背面ガラス基板、10 グレーズ層、Xn 走査電極、Y 維持電極。






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