JPH09230797A - 表示装置及びその製造方法 - Google Patents

表示装置及びその製造方法

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JPH09230797A
JPH09230797A JP3210996A JP3210996A JPH09230797A JP H09230797 A JPH09230797 A JP H09230797A JP 3210996 A JP3210996 A JP 3210996A JP 3210996 A JP3210996 A JP 3210996A JP H09230797 A JPH09230797 A JP H09230797A
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conductive layer
conductive
layer
filter
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JP3210996A
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Hideaki Hanaoka
英章 花岡
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】表面が非導電層で覆われた導電層を含む表示装
置用フィルターが貼られている構造の表示装置におい
て、この導電層を簡単確実な方法で接地電極と接続した
表示装置及びその製造方法を提供する。 【解決手段】表示装置用フィルター10に、反射防止膜
などの非導電層17と導電層15を表面から貫通する接
続用溝50(切込)を形成し、この接続用溝50及びそ
の周辺部を導電性材料で構成される電極層32で被覆
し、この電極層32を介して接地電極と接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表示パネル面に電
磁シールド特性を有する表示装置用フィルターを有する
表示装置及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピュータ用のディスプレー等
の表示装置では、作業者と表示装置との距離が近いこと
もあり、表示装置からでるVLF帯(2〜400kH
z)及びELF帯(5〜2000Hz)の電磁界の人体
への影響が問題視されつつある。このような漏洩電磁界
に対し、ヨーロッパを中心としてMPR−IIという規
格や、TCOというガイドラインが設けられており、こ
れに対応した製品のニーズが高まっている。これらの表
示装置からの電磁界は、回路的にキャンセルする方法や
適当なシールド板を設けるなどの手法によりある程度低
減できるが、表示面に関しては、透明な導電層を設け
て、それを表示装置のアースに落とすことが最も有効な
方法の一つである(テレビジョン学会技術報告,Vo
l.1,No2,’95.1)。
【0003】その場合、透明導電層を透明プラスチック
フィルム基板に成膜し、この表示装置用フィルターを表
示装置のパネル面に貼り付けることが一般的に行われて
いる。ところが、透明導電層の一つとして一般に知られ
ているITO(酸化インジウムスズ)やSnO2 等の酸
化物、Pd、Au、Cr、Ti等の金属の屈折率は、一
般に空気より高く、空気との屈折率差が大きいため、外
光や照明の反射が強く、表示装置としては表示文字や図
形と外光とが重なり、好ましくない。そのため、これら
の導電層を形成した場合は、少なくとも1層の反射防止
膜(anti-reflection coating 、AR膜)を形成する方
法が一般に採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな導電層の上に反射防止膜を設けた場合、一般にAR
膜として用いられるSiO2 、Al2 3 、ZrO2
TiO2 などの誘電体酸化物の体積抵抗率は1010Ωc
m以上と高いため、非導電体であり、導電層が非導電体
で被覆されているので、そのままでは導電層との電気的
接触が困難であるという問題が新たに生じる。
【0005】また、これらのAR膜上に、更に表示装置
用フィルターという用途故にAR膜の耐久性や指紋など
の汚れに対する防汚性を改善するために、フッ素化合物
による膜を形成することも一般に行われており(例え
ば、特開平3−266801号公報、特開平1−204
130号公報など)、ますます導電層との接触が困難に
なってきている。
【0006】このように絶縁層で覆われている導電層と
の接触をとる方法としては、接触をとりたい部分におい
て、導電層の上にある非導電層(AR膜)を除去する方
法や、マスクを使って非導電層を設けないなどが考えら
れる。しかしながら、非導電層を除去する方法では、A
R膜の各層は一般に10〜1200nmと薄いため、機
械的に導電層以外のAR膜のみを剥がすような方法は現
実的でなく、無理に剥がそうとすれば、通常導電層を含
めた膜全体が剥がれてしまう。また、非導電層を化学エ
ッチングなどで取り除く方法が考えられるが、大がかり
な設備を必要とする。
【0007】また、マスクを使って非導電層を設けない
方法では、特開平2−94296号公報に開示されてい
るような可動式の防着板及び可動装置を表示装置のサイ
ズに合わせて設置するなど、大きな付加設備を必要と
し、実際には容易でない。更に、特開平1−28629
号公報に開示されているような合金半田を使う方法も考
えられるが、プラスチック基材の結晶化温度は、例えば
ポリメタクリル酸(アクリル樹脂)で100℃前後、ポ
リエチレンテレフタレート(PET)では70℃前後、
ポリカーボネート(PC)では150℃前後であり、一
般に半田付けの温度180〜400℃より低いため、半
田付けにより熱変形をおこす可能性があり、好ましくな
い。また、基材がプラスチックの場合、プラスチックで
ある基材に金属である半田との剥離強度は一般に極めて
弱い。
【0008】更に、プラスチック基材に導電層及びAR
膜を形成した後に、基材ごと表示装置の大きさに合わせ
てカットした場合、カットした断面より導電層との接触
をとる方法が考えられる。しかし、導電層が一般に1〜
500nmと薄いため、導電層との接触面積が小さく、
かつフィルムカットによる端面での導電層の破壊や欠落
により、実際に確実な接触を得ることは困難である。加
えて、基材が薄く、かつ表示装置の表示面に粘着剤や接
着剤でこれらを貼り付ける際には、接着剤や粘着剤の端
部へのはみ出しなどにより、導電層端面が覆われてしま
うこともあり、導電層との導通は更に困難となる。
【0009】本発明は、上記事情に鑑みなされたもの
で、表面が非導電層で覆われた導電層を含む表示装置用
フィルターが貼られている構造の表示装置において、こ
の導電層を簡単確実な方法で接地電極と接続した表示装
置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、次の表示装置及びその製造方法を提供す
る。 (1)導電層の表面が非導電層で被覆された表示装置用
フィルターの該導電層と接地電極とを接続してなる表示
装置において、上記表示装置用フィルターに上記非導電
層と導電層とを表面から貫通して形成された接続用溝及
びその周辺部を覆う電極層を介して該導電層を接地電極
と接続した構造を有する表示装置。 (2)上記表示装置用フィルターが、フィルム基材と上
記導電層と上記非導電層とを有し、これらが順次積層さ
れた構造を有し、表示装置のパネル面に上記フィルム基
材面側で貼られている上記(1)記載の表示装置。 (3)上記接続用溝が、略断面V字状に形成されている
上記(1)記載の表示装置。 (4)上記電極層が導電性接着剤で構成され、この導電
性接着剤により上記表示装置用フィルターと接着された
導電性テープを介して接地電極と接続した構造を有する
上記(1)記載の表示装置。 (5)導電層の表面が非導電層で被覆された表示装置用
フィルターの該導電層と接地電極とを接続する工程を有
する表示装置の製造方法において、上記表示装置用フィ
ルターに表面から上記導電層を貫通する接続用溝を形成
する工程と、該接続用溝及びその周辺部を電極層で被覆
し、該電極層を接地電極と接続する工程とを有すること
を特徴とする表示装置の製造方法。 (6)上記電極層が導電性接着剤で構成され、この導電
性接着剤を介して導電性テープを上記表示装置用フィル
ターに接着し、該導電性テープを接地電極と接続する工
程を有する上記(5)記載の表示装置の製造方法。 (7)表示装置用フィルターに切込を入れて接続用溝を
形成する上記(5)記載の表示装置の製造方法。
【0011】本発明の表示装置の製造方法は、導電層表
面が非導電層で被覆され、直接導電層に接続をとること
ができない表示装置用フィルターの該導電層と表示装置
の接地電極とを接続する方法であり、該非導電層と導電
層を表面から貫通する接続用溝を形成し、この接続用溝
及びその周辺部を導電性材料で構成される電極層で被覆
し、この電極層を介して接地電極と接続するものであ
る。
【0012】接続用溝の形成により接続用溝の内面に導
電層が露出し、あるいは溝の形成に伴う歪みにより、接
続用溝周辺の非導電層にひび割れが生じる。従って、接
続用溝及びその周辺部を電極層で覆うことにより、接続
用溝内面あるいはその周辺の亀裂部分で導電層と電極層
との導通を得ることができるものである。
【0013】この場合、この電極層で直接に接地電極と
接続することができる。また、電極層を導電性接着剤で
構成し、導電性テープをこの導電性接着剤を介して表示
装置用フィルター面に貼り、導電性テープを接地電極と
接続することもできる。上記接続用溝の形成は、例えば
ナイフで表示装置用フィルターに切込を入れる方法で行
うことができ、特別な設備を必要とせずに極めて簡単に
行うことができる。また、確実な導通をとることができ
るので、フィルム基材が薄いフィルム状であっても、ま
たフィルム基材を表示装置の表示面に接着剤で接着する
ような場合であっても、良好な接触を得ることができ
る。また、ナイフによる切込形成は、接続用溝の断面形
状をV字状に形成することができ、これによりマクロな
投錨効果で、接続用溝を埋めた電極層の表示装置用フィ
ルターとの接着強度が向上し、確実な導通に寄与でき
る。
【0014】また、本発明の表示装置は、表示装置用フ
ィルターに上記非導電層と導電層とを表面から貫通して
形成された接続用溝及びその周辺部を覆う電極層を介し
て該導電層を接地電極と接続した構造としたので、上記
説明の如く、簡便な方法で確実な導通を得ることができ
る。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て具体的に説明するが、本発明は、下記の実施形態に限
定されるものではない。本発明の表示装置の製造方法
は、上述したように、表示装置用フィルターの導電層と
接地電極とを接続する方法である。
【0016】まず、表示装置用フィルターについて説明
する。図1(A)に示すように、この表示装置用フィル
ター10は、例えばフィルム基材11の上にハードコー
ト13が積層され、その上に導電層15が積層され、更
に導電層15の上に反射防止膜17が形成された構造を
有する。フィルム基材11は、透明なフィルム、例えば
ポリメタクリル酸(アクリル樹脂)、ポリエチレンテレ
フタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等で
構成でき、その厚さは適宜選定されるが、通常50〜2
50μm程度である。ハードコート13は、耐擦性を補
強する目的で、アクリル系紫外線硬化樹脂の薄膜層(3
〜10μm)等で構成される。導電層15は、上述した
ように、パネル面の電磁界を低減するためのもので、例
えばITO(酸化インジウムスズ)やSnO2 等の酸化
物、Pd、Au、Cr、Ti等の金属を例示することが
でき、その厚さは、通常1〜500nm程度である。反
射防止膜17は、例えばSiO2 、Al2 3 、ZrO
2 、TiO2 などの誘電体酸化物が用いられ、その厚さ
は一般に10〜200nm程度である。この反射防止膜
17の上に、フッ素化合物などで構成される防汚膜を形
成しても良い。
【0017】表示装置用フィルター10の導電層15の
両面は、一面側が非導電性のフィルム基材11及び非導
電性のハードコート13、対面側が非導電性の反射防止
膜17で挟まれ、導電層15は非導電性層で被覆された
構造となっている。このような表示装置用フィルター1
0は、陰極線管(CRT)等の表示装置のパネル面に、
粘着剤や接着剤を用いてフィルム基材11側で貼着され
る。CRTのパネル面に表示装置用フィルター10を貼
った状態のカラー陰極線管の断面図を図4に示す。図4
に示すカラー陰極線管(CRT)は、パネル21とファ
ンネル22とネック管23とで真空容器が構成され、パ
ネル21とファンネル22とは、フリットガラスにより
接合してある。パネル21の外周には、防爆のためのテ
ンションバンド29が巻回してある。テンションバンド
29は、金属などの導電性物質で構成され、アース線3
0を通して接地される。
【0018】パネル21の内面には、青、緑、赤発光の
蛍光体が塗布された蛍光面26が形成されており、この
蛍光面26に近接して色選別マスク25が配置されてい
る。色選別マスク25は、マスク保持枠体に保持され、
その電子銃側には、磁気シールド27が装着してある。
【0019】ネック23に収容された電子銃24からの
電子ビーム28は、色選別マスク25を通って、パネル
内面に形成された蛍光面26に達し、所定の蛍光体を励
起し発光させる。パネル21の表面には、接着剤又は粘
着剤40により表示装置用フィルター10が貼着され、
表示装置用フィルター10の導電層は、この図では示さ
ない方法で、導電性テープ31と接続されており、この
導電性テープ31は、テンションバンドと接続されてい
る。従って、表示装置用フィルター10の導電層は、導
電性テープ、テンションバンドを介して接地されてい
る。
【0020】次に、表示装置用フィルター10の導電層
15と陰極線管のテンションバンド29とを接続する方
法について説明する。図2に示すように、表示装置用フ
ィルター10を陰極線管のパネル面21に貼った後(貼
る前でも良い)、無効画面における表示装置用フィルタ
ー10の接続をとる箇所に、通常は4隅部にカッターナ
イフなどで、切込50(接続用溝)を入れる。この切込
50は、少なくとも導電層15を貫通するように行う。
例えば図1(B)に示すように、表示装置用フィルター
10の表面側から、反射防止膜17、導電層15、ハー
ドコート13を貫通し、フィルム基材11の一部をえぐ
り取る程度まで行う。これにより、表面から導電層15
を貫通し、フィルム基材11の一部に食い込む断面V字
状の接続用溝50を形成できる。この接続用溝の形成箇
所、形成本数、形成方法は特に制限されない。
【0021】そして、図1(C)に示すように、接続用
溝及びその周辺部分を導電性材料で覆って電極層32を
形成し、接続用溝50を電極層32で埋める。接続用溝
50の形成により、導電層15を覆う反射防止膜17の
接続用溝50周辺には溝形成時の歪みでひび割れや亀裂
が生じ、また、接続用溝50内面には、導電層の層が露
出する場合もある。そのため、接続用溝50内面あるい
はその周辺の反射防止膜17の亀裂部分から電極層32
と導電層15との接続をとることができる。
【0022】この導電性材料においては、本発明者の評
価によれば、有効な電磁遮蔽を得るには、体積抵抗値は
1Ω・cm以下が好ましく、10-5Ω・cm以下であっ
てもその効果はさほど改善されない。導電性材料として
は、上記接続用溝及びその周辺の反射防止膜の亀裂に侵
入し、導電層15と導通をとれるものであれば良く、例
えば金属、導電性樹脂等種々のものを選択することがで
きる。金属の場合は、例えば蒸着、スパッタリング等の
方法で電極層32を形成することができる。導電性樹脂
としては、上記体積抵抗値を有する導電性接着剤が好適
である。導電性接着剤は、接着剤としてのバインダーに
導電フィラーが配合されている。導電フィラーとして
は、例えば銀、銅、ニッケルなどの金属粒子を用いたも
の、あるいはこれらの混合物を例示することができる。
また、バインダーは、硬化時の体積収縮が大きいと、ひ
び割れや、剥がれが生じて接触不良をおこしやすいた
め、体積収縮の小さな例えばエポキシ樹脂などが好まし
いが、これに限られるものではない。
【0023】接続用溝50の形成に伴う反射防止膜の亀
裂は、接続用溝の端縁から数百μm程度であるので、電
極層の形成箇所は、少なくとも接続用溝及びその数ミリ
幅とすることが好ましい。また、電極層32を直接テン
ションパネル等の接地電極にまで形成し、電極層32を
介して導電層15と接地電極(テンションパネル)とを
接続するようにすることができる。
【0024】また、一般に接着のメカニズムは、マクロ
な結合とミクロな結合に分類でき、前者はアンカー(投
錨)効果による機械的な結合であり、後者は界面の分子
間力や相互拡散などの説が考えられている(「高分子新
素材便覧」高分子学会編)。接続用溝の断面形状をフィ
ルム基材に達するV字状にすると、導電性材料(導電性
接着剤)が本来備えているミクロな結合に加えて、マク
ロな投錨効果によって、基材と導電性材料との強固な接
着を得ることが可能となる。なお、接続用溝の断面形状
は、V字状に限られるものではなく、形成方法も、他の
方法を採用できることは勿論である。
【0025】更に、図1(C)、図2(B)、図4に示
すように、導電性接着剤で電極層を構成し、導電性接着
剤を介して導電性テープ31などを表示装置用フィルタ
ー10に貼り付け、この導電性テープ31をテンション
バンドに接続しても良い。導電性テープとしては、例え
ば銅、アルミニウム等の金属箔に粘着剤を塗布したもの
を例示することができる。 [実施例1] (1)表示装置用フィルターの作成 厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムの片面に、アクリル系のハードコートを1
0μm形成し、その上に導電膜としてITOをスパッタ
リング法により厚さ130nm形成し、更にその上に反
射防止膜としてSiO2 を80nm形成した。 (2)表示装置への接着 CRT(陰極線管)表示面に紫外線硬化型アクリル系透
明接着剤を塗布し、その上に前記でできた表示装置用フ
ィルターを置き、ローラーで押しつけて密着させた後、
紫外線を表面から照射して接着させた。 (3)電極層形成とアース CRT表示面に貼り付けた表示装置用フィルターの四隅
に、カッターナイフでPETフィルムに達する切込を2
0mm程度の長さで入れ、接続用溝を形成した。形成さ
れた溝及びその周辺10mm幅程度にわたり導電性接着
剤を薄く塗布した。その上に幅15mmの銅箔に粘着剤
が塗布された導電性テープの片端を貼り付け、もう片端
は、陰極線管を支持する金属筐体に貼り付け、アースと
した。そのまま60℃で1時間加熱し、完全に硬化させ
た。
【0026】ここで用いた導電性接着剤は、エポキシ系
のバインダーに導電フィラーとして銀を用いた2液混合
タイプのものであり、体積抵抗率は約7×10-4Ωcm
である。 (4)性能評価 このようにして製造したCRTのアース部分(導電性テ
ープの片端)を外し、対角線上の電極層間の抵抗をテス
ターで測定したところ、660Ω(有効数字2桁)であ
り、導電性膜が最上層にあるものの測定値660Ωと同
じであったことから、接触抵抗は数オーム以下で、導電
層との良好な接触が得られていることがわかった。
【0027】また、MIL−675C.4,5,12規
格にあるスナップテープテストを導電性テープの上から
電極層に対して行ったところ、剥離や損傷は全く見られ
なかった。このように形成した電極の断面を観察した。
その断面形状を図3に示す。断面観察によると、カッタ
ーナイフで形成された溝は、PET基材まで達してお
り、この溝部分にはハードコート、導電層、反射防止層
は存在していないことがわかった。この溝によるフィル
ム基材の歪みにより、溝の周辺部において導電層と反射
防止層にひび割れが発生しており、溝の中心より約15
0μm離れた位置で、導電層(反射防止層を含む)の断
面と導電性接着剤との接触が観察できた。
【0028】このように、本発明による方法では、基材
にまで達する溝自体は、電気的接触に関与しておらず、
その周辺部にて接触が行われている。溝自体は、投錨効
果によって基材と導電性樹脂との強固な接着を得ること
に大きく貢献している。 [実施例2] (1)表示フィルターの作成 厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート(PE
T)フィルムの片面に、アクリル系のハードコートを1
0μm形成し、その上に導電膜としてITOをスパッタ
リング法により厚さ130nm形成し、更にその上に反
射防止膜としてSiO2 を80nm形成した。 (2)表示装置への接着 CRT(陰極線管)表示面に紫外線硬化型アクリル系透
明接着剤を塗布し、その上に前記でできた表示フィルタ
ーを置き、ローラーで押しつけて密着させた後、紫外線
を表面から照射して接着させた。 (3)電極層形成とアース 得られた陰極線管のフィルム上の四隅に、カッターナイ
フで20mm程の長さの切込を入れ、形成された溝及び
その周辺10mm幅程度に亘り、導電性塗料を刷毛で薄
く塗布し、更に金属筐体まで帯状に塗布した。そのまま
60℃で1時間加熱し、完全に硬化させた。
【0029】ここで用いた導電性塗料は、アクリル系の
バインダーに導電フィラーとして銀を用いた一液性のも
のであり、体積抵抗率は約3×10-4Ωcmである。粘
度は2500cpと低いため、このように刷毛を使って
薄く帯状に塗布することができる。 (4)性能評価 導電性塗料を薄く塗布した場合でも、導電性膜の電極と
して十分であり、電極間抵抗は、実施例1と同じ660
Ωであり、電極と筐体間の抵抗値は1Ω以下であった。
【0030】また、実施例1と同様に、MIL−675
C.4,5,12規格にあるスナップテープテストを導
電性テープの上から切込を入れた部分に対して行ったと
ころ、剥離や損傷は全く見られなかった。このように、
実施例1と異なり導電性テープを使用せずに、導電性塗
料を用いて筐体へ良好なアースを得ることができた。
【0031】
【発明の効果】本発明の表示装置は、表示装置用フィル
ターの導電層と表示装置との導通を簡単な方法で形成で
きたものである。また、本発明の表示装置の製造方法に
よれば、表示装置用フィルターの導電層と表示装置との
導通を簡単な方法で形成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A)は、表示装置用フィルターの一例を示す
断面図、(B)は、同フィルターに切込を形成した状態
を示す断面図、(C)は、同フィルターに電極層を形成
した状態を示す断面図である。
【図2】(A)は、表示装置のパネル面に貼った表示装
置用フィルターに切込を入れた状態を示す正面図、
(B)は、導電性テープを貼った状態を示す正面図であ
る。
【図3】実施例1で表示装置用フィルターに入れた切込
の形状を示す断面図である。
【図4】表示装置用フィルターを貼った陰極線管を示す
断面図である。
【符号の説明】
10…表示装置用フィルター、11…フィルム基材、1
3…ハードコート、15…導電層、17…反射防止膜、
29…陰極線管のテンションバンド、32…電極層、3
1…導電性テープ、50…接続用溝(切込)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電層の表面が非導電層で被覆された表示
    装置用フィルターの該導電層と接地電極とを接続してな
    る表示装置において、 上記表示装置用フィルターに上記非導電層と導電層とを
    表面から貫通して形成された接続用溝及びその周辺部を
    覆う電極層を介して該導電層を接地電極と接続した構造
    を有する表示装置。
  2. 【請求項2】上記表示装置用フィルターが、フィルム基
    材と上記導電層と上記非導電層とを有し、これらが順次
    積層された構造を有し、表示装置のパネル面に上記フィ
    ルム基材面側で貼られている請求項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】上記接続用溝が、略断面V字状に形成され
    ている請求項1記載の表示装置。
  4. 【請求項4】上記電極層が導電性接着剤で構成され、こ
    の導電性接着剤により上記表示装置用フィルターと接着
    された導電性テープを介して接地電極と接続した構造を
    有する請求項1記載の表示装置。
  5. 【請求項5】導電層の表面が非導電層で被覆された表示
    装置用フィルターの該導電層と接地電極とを接続する工
    程を有する表示装置の製造方法において、 上記表示装置用フィルターに表面から上記導電層を貫通
    する接続用溝を形成する工程と、 該接続用溝及びその周辺部を電極層で被覆し、該電極層
    を接地電極と接続する工程とを有することを特徴とする
    表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】上記電極層が導電性接着剤で構成され、こ
    の導電性接着剤を介して導電性テープを上記表示装置用
    フィルターに接着し、該導電性テープを接地電極と接続
    する工程を有する請求項5記載の表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】表示装置用フィルターに切込を入れて接続
    用溝を形成する請求項5記載の表示装置の製造方法。
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