JPH0922862A - X線反射型マスクの製造方法 - Google Patents

X線反射型マスクの製造方法

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JPH0922862A
JPH0922862A JP17198295A JP17198295A JPH0922862A JP H0922862 A JPH0922862 A JP H0922862A JP 17198295 A JP17198295 A JP 17198295A JP 17198295 A JP17198295 A JP 17198295A JP H0922862 A JPH0922862 A JP H0922862A
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multilayer film
forming
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Wakana Wasa
若菜 和佐
Katsuhiko Murakami
勝彦 村上
Sumuto Shimizu
澄人 清水
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 正確な反射パターンを有するX線反射型マス
クを効率良く得ることができるX線反射型マスクの製造
方法を提供する。 【解決手段】 基板1上にX線反射多層膜2を形成し、
さらに該多層膜2上に所定パターンを有するX線吸収層
3aを形成して、仮のX線反射型マスクを作製する。X
線吸収層3aの欠損部分及び不要部分を見出し、欠損部
分のみが露出するように、仮のX線反射型マスクの表面
にレジストパターン4aを形成して、電解メッキ法また
は無電解メッキ法により前記欠損部分にX線吸収層3a
を形成する。不要部分のみが露出するように、仮のX線
反射型マスクの表面にレジストパターンを4b形成し
て、電解研磨法により不要部分のX線吸収層3bを除去
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、X線投影露光に用いる
X線反射型マスクの製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体集積回路素子の微細化に伴
い、光の回折限界によって制限される光学系の解像力を
向上させるために、X線を使用した縮小投影リソグラフ
ィー技術が開発されている。X線は、従来用いられてい
た紫外線よりも波長が短いため、より微細な回路パター
ンを投影することができる。
【0003】回路パターンを投影するためには、その回
路パターンが描かれたマスクが必要である。この様なマ
スクとしては、透過型マスクと反射型マスクの2種類の
マスクが知られている。透過型マスクは、X線が透過し
やすい物質からなる厚さ1μm 以下の自立膜(メンブレ
ン)の上に、X線を吸収し易い物質からなる薄膜により
所望の吸収パターンを形成したものである。
【0004】しかし、この透過型マスクは、メンブレン
の強度が非常に弱いため、大面積マスクの製造が困難で
あるという問題点の他、照射されたX線を吸収すること
により発生する熱の影響で、メンブレンに変形が生じ易
い等の問題点があった。そこで、このような問題点を解
決するために、図2に示すような反射型マスクが開発さ
れた。
【0005】反射型マスクは、X線を反射する多層膜を
用いて、その反射率の違いにより所望のパターンを形成
したものであり、具体的にはX線反射多層膜ミラーを所
望のパターンに加工するものや、X線反射多層膜ミラー
上に形成した吸収体(吸収層)を所望のパターン加工す
るもの(図2)が知られている。このような反射型マス
クでは、厚い基板上にパターンを形成するため、前記の
ような問題点は生じない。
【0006】マスク基板の表面に形成されるX線反射多
層膜ミラー(以下、単に多層膜と略称する場合がある)
は、屈折率が大きく異なる2種類の物質を基板上に数nm
の厚さで交互に積層させたものである。一般に、前記2
種類の層は、重元素を主成分とする物質からなる層(重
元素層という)と、軽元素を主成分とする物質からなる
層(軽元素層という)である。
【0007】多層膜は、その多数の界面で反射した光の
干渉効果を利用したものであり、多層膜を構成する交互
層l周期の長さ(周期長)をd、X線の入射角をθ、X
線の波長をλとすると、ブラッグの条件(2dsin θ=
nλ:nは正の整数)を満たすときに高い反射率を示
す。吸収体をパターン加工して反射型マスクを作製する
一般的な方法は、多層膜上全面に吸収層を成膜した後、
レジストパターンを形成してドライエッチング等により
該パターンを吸収層に転写する方法である。この方法で
は、吸収層にパターンを転写する際に、多層膜2にダメ
ージを与えるので多層膜の反射率が低下するという問題
が生じる。
【0008】このようなX線リソグラフィー用反射型マ
スクは、パターンが微細であるため欠陥が生じ易い。一
般に半導体集積回路が完成するまでには、数十のマスク
パターンを用いて、順次回路パターンを焼き付けてい
る。これらのマスクパターンのうち一つでも欠陥が存在
すると、この欠陥部が回路不良となってしまう。しかし
ながら、無欠陥のマスクを実際に製作することはかなり
困難である。そこで、製作したマスクの欠陥検査を行
い、欠陥を修正することが重要な課題となっている。
【0009】発見された欠陥の修正(以後リペアという
場合がある)は、欠陥部分が反射部であれば非反射部に
変え、逆に欠陥部分が非反射部であれば反射部に変えれ
ば良い。一般に、吸収体(吸収層)付加型の反射マスク
の場合、非反射部を反射部に変えるには、フォーカスイ
オンビーム(FIB)等により吸収体の一部を除去すれ
ば良く、また反射部を非反射部に変えるには、レーザー
化学蒸着(CVD)等により多層膜の表面に吸収体を付
加すれば良い。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
様な従来の修正方法にて修正した反射型マスクでは、修
正部分付近の多層膜にダメージを与え、部分的に反射率
が低下してしまうという問題点がある。また、ダメージ
を多層膜に与えずに修正を行うために、多層膜と吸収体
層の間に多層膜保護層を設け、リペアが終了してから多
層膜保護層を取り除くという方法が考案されている(例
えば、D.M.Tennant,et.al.:J.Vac.Sci.Technol.B Vol.1
0,No.6,Nov/Dec 1992 P.3134 〜3140参照)が、このよ
うな方法では、反射型マスクの製造工程および修正工程
が複雑になってしまうという問題点がある。
【0011】さらに、多層膜保護層を取り除いた後で
は、リペアを行うことができないので多層膜保護層を除
去する前に欠陥の有無を充分検査する必要がある。ま
た、実際に反射マスクをX線リソグラフィーに用いた際
に欠陥が発見されても、リペアを行うことはできないの
で、別途マスクを製作し直す必要があり、問題点となっ
ている。
【0012】本発明は、かかる問題点に鑑みて成された
ものであり、多層膜保護層を設けることなく、しかも多
層膜の反射率低下を引き起こすことなく、作製中または
作製済みのX線反射型マスクにかかる欠陥部分の修正を
行って、その結果、正確な反射パターンを有するX線反
射型マスクを効率良く得ることができるX線反射型マス
クの製造方法を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】そのため、本発明では第
一に「少なくとも、基板上にX線反射多層膜を形成し、
さらに該多層膜上に所定パターンを有するX線吸収層を
形成して、仮のX線反射型マスクを作製する工程と、前
記X線吸収層の欠損部分を見出す工程と、前記欠損部分
のみが露出するように、前記仮のX線反射型マスクの表
面にレジストパターンを形成する工程と、電解メッキ法
または無電解メッキ法により前記欠損部分にX線吸収層
を形成する工程と、前記レジストパターンを除去する工
程と、を備えたX線反射型マスクの製造方法(請求項
1)」を提供する。
【0014】また、本発明では第二に「少なくとも、基
板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に所
定パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型マ
スクであり、X線吸収層の欠損部分を有するX線反射型
マスクを用意する工程と、前記欠損部分のみが露出する
ように、前記仮のX線反射型マスクの表面にレジストパ
ターンを形成する工程と、電解メッキ法または無電解メ
ッキ法により前記欠損部分にX線吸収層を形成する工程
と、前記レジストパターンを除去する工程と、を備えた
X線反射型マスクの製造方法(請求項2)」を提供す
る。
【0015】また、本発明では第三に「少なくとも、基
板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に所
定パターンを有するX線吸収層を形成して、仮のX線反
射型マスクを作製する工程と、前記X線吸収層の不要部
分を見出す工程と、前記不要部分のみが露出するよう
に、前記仮のX線反射型マスクの表面にレジストパター
ンを形成する工程と、電解研磨法により前記不要部分の
X線吸収層を除去する工程と、前記レジストパターンを
除去する工程と、を備えたX線反射型マスクの製造方法
(請求項3)」を提供する。
【0016】また、本発明では第四に「少なくとも、基
板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に所
定パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型マ
スクであり、X線吸収層の不要部分を有するX線反射型
マスクを用意する工程と、前記不要部分のみが露出する
ように、前記仮のX線反射型マスクの表面にレジストパ
ターンを形成する工程と、電解研磨法により前記不要部
分のX線吸収層を除去する工程と、前記レジストパター
ンを除去する工程と、を備えたX線反射型マスクの製造
方法(請求項4)」を提供する。
【0017】また、本発明では第五に「少なくとも、基
板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に所
定パターンを有するX線吸収層を形成して、仮のX線反
射型マスクを作製する工程と、前記X線吸収層の欠損部
分及び不要部分を見出す工程と、前記欠損部分のみが露
出するように、前記仮のX線反射型マスクの表面にレジ
ストパターンを形成する工程と、電解メッキ法または無
電解メッキ法により前記欠損部分にX線吸収層を形成す
る工程と、前記レジストパターンを除去する工程と、前
記不要部分のみが露出するように、仮のX線反射型マス
クの表面にレジストパターンを形成する工程と、電解研
磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する工程
と、前記レジストパターンを除去する工程と、を備えた
X線反射型マスクの製造方法(請求項5)」を提供す
る。
【0018】また、本発明は第六に「少なくとも、基板
上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に所定
パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型マス
クであり、X線吸収層の欠損部分及び不要部分を有する
X線反射型マスクを用意する工程と、前記欠損部分のみ
が露出するように、前記仮のX線反射型マスクの表面に
レジストパターンを形成する工程と、電解メッキ法また
は無電解メッキ法により前記欠損部分にX線吸収層を形
成する工程と、前記レジストパターンを除去する工程
と、前記不要部分のみが露出するように、仮のX線反射
型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、
電解研磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する
工程と、前記レジストパターンを除去する工程と、を備
えたX線反射型マスクの製造方法(請求項6)」を提供
する。
【0019】また、本発明は第七に「前記電解メッキ法
に用いる溶液組成と前記電解研磨法に用いる溶液組成を
同一にしたこと特徴とする請求項5または6記載のX線
反射型マスクの製造方法(請求項7)」を提供する。ま
た、本発明は第八に「前記無電解メッキ法に用いる溶液
組成と前記電解研磨法に用いる溶液組成を同一にしたこ
と特徴とする請求項5または6記載のX線反射型マスク
の製造方法(請求項8)」を提供する。
【0020】また、本発明は第九に「前記多層膜として
Mo/Si交互多層膜を用い、前記X線吸収層としてN
i層を用い、かつ前記電解メッキ法、無電解メッキ法、
または電解研磨法に用いる溶液成分としてニッケル塩を
用いたことを特徴とする請求項1〜8記載のX線反射型
マスクの製造方法(請求項9)」を提供する。
【0021】
【作用】本発明では、吸収層(吸収体)付加型の反射型
マスクを製造するために、多層膜上にレジストパターン
を形成し、このパターンをステンシルマスクとしてリフ
トオフ法やメッキ法により吸収層を付加している。この
方法では、多層膜にダメージを与えないので、良好な反
射型マスクが得られる。我々はこの方法を見出して、メ
ッキ法により吸収層を付加した反射型マスクの製造方法
を既に提案している(特願平6−168566)。
【0022】メッキ法の場合、電解メッキを用いるとき
には、導電性物質を多層膜最上層に配置し、これを吸収
層析出のための電極として用いる。また、無電解メッキ
を用いるときには、触媒活性な性質を持つ物質を多層膜
最上層に配置し、還元反応の反応開始剤とする。メッキ
法により吸収層を付加する場合の製造工程の一例を図3
に示す。
【0023】まず、基板1上に多層膜2を成膜する(図
3(a))。このとき、多層膜2の最上層が導電性や触
媒活性な性質を有する物質となるように、多層膜2を形
成する。一般に、重原子層が導電性や触媒活性な性質を
示す場合が多いので重原子層が最上層となる。多層膜を
構成する物質がこれらの性質を有していないときには、
多層膜2の反射率に影響を及ぼさない程度の極薄い導電
性膜や触媒活性膜を多層膜2上に成膜しても良い。
【0024】多層膜2上にレジスト4を塗布し(図3
(b))、パターンの露光、現像を行ってレジストパタ
ーン4’を形成する(図3(c))。このレジストパタ
ーン4’を型にしてレジストの除去された部分のみに選
択的に吸収層3をメッキ法により成長させた(図3
(d))後、レジストパターン4’を除去すると、反射
型マスクが得られる(図3(e))。
【0025】前記のような方法により製作された反射型
マスクでは、無欠陥のマスクを製作するのはかなり難し
く、欠陥が発生している場合が多い。欠陥としては、一
つは吸収層3があるべき部分(即ち非反射部)に吸収層
が形成されておらず、多層膜表面2a(即ち反射部)が
露出している場合である。もう一つは多層膜2が露出す
べき部分(即ち反射部)を吸収層3(即ち非反射部)が
覆っている場合である。
【0026】本発明では、吸収層3が形成されていない
という欠陥に対しては、吸収層を形成したい部分を残し
てマスク表面をレジスト等で被覆し、電解メッキ法また
は無電解メッキ法により吸収層を形成することにより、
欠陥の修復を行う。具体的には、レジストを塗布した
後、例えば電子線描画装置などを用いて吸収層形成部分
をパターンニングし、得られたレジストパターンをステ
ンシルマスクとして電解メッキまたは無電解メッキによ
り吸収層を形成する。
【0027】また、本発明では、露出すべき多層膜部分
が吸収層により覆われている(不要な吸収層が形成され
ている)という欠陥に対しては、吸収層3の除去したい
部分を残して、マスク表面をレジスト等で被覆し、吸収
層3の露出した部分を電解研磨により除去することによ
り、欠陥の修復を行う。具体的には、レジストを塗布し
た後、例えば電子線描画装置などを用いて吸収層除去部
分をパターンニングし、得られたレジストパターンをマ
スクとして、電解研磨により不要な吸収層を除去する。
【0028】また、パターンニングに用いるレジスト
は、反射型マスク表面上において、吸収層を形成または
除去したい部分だけが露出するように、露光及び現像を
すればよいので、レジストのタイプ(ポジ型、ネガ型)
を限定する必要がない。そのため、作業性のよいレジス
トを状況に応じて選択することができる。本発明の製造
方法にかかる前記欠陥の修復工程によれば、吸収層3の
形成及び除去にイオンビーム等を用いないので、多層膜
2にダメージを与えることなく、即ち反射率の低下を防
いで、欠陥の修復を行うことができる。
【0029】また、多層膜保護層を設けなくても良く、
多層膜保護層の形成工程及び除去工程を省くことができ
るので、反射型マスクの製造効率及びリペア効率を増大
することができる。また、露光時などマスク作製後にパ
ターン欠陥が発見されたときでも、吸収層の形成及び除
去(リペア)を簡単に行って、その結果、正確な反射パ
ターンを有するX線反射型マスクを得ることができるの
で、新規にマスクを製造する必要がない(請求項2、
4、6)。
【0030】さらに、本発明によれば、FIBやCVD
等、リペアのための専用装置を用意しなくても、反射型
マスクを製造する際に用いられる電子線描画装置やメッ
キ装置を用いて前記欠陥の修復を行うことができるの
で、コストパフォーマンスが良くなる。さらに、吸収層
の形成工程に用いるメッキ液と除去工程に用いる電解研
磨液の組成を同一とすることで、それぞれ別途用意しな
くてもよいので、コストパフォーマンスがよくなる(請
求項7、8)。
【0031】また、多層膜2としてMo/Si多層膜を
用い、吸収層3としてNi層を用い、かつ前記電解メッ
キ法、無電解メッキ法、または電解研磨法に用いる溶液
成分としてニッケル塩を用いれば、軟X線領域とりわけ
X線縮小投影露光において有望とされる波長13nmに
対して高反射率を有し、かつコントラストのよい反射型
マスクが得られるので好ましい(請求項9)。
【0032】なお、ニッケル塩としては、例えば、塩化
ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケルなど
が使用できる。本発明のX線反射型マスクの製造方法に
かかる前記リペア工程の一例を図1に示す。まず、図3
の工程により得られた反射型マスク表面にレジスト4を
塗布する(図1(a))。EB描画装置を用いて吸収層
を付加(形成)したい部分のみが露出するように露光
し、現像を行ってレジストパターン4aを形成する(図
1(b))。
【0033】このレジストパターン4aを型にして、レ
ジストの除去された部分のみに選択的に吸収層3aをメ
ッキ法により成長させた後(図1(c))、レジストパ
ターン4aを除去する(図1(d))。もう一度、反射
型マスク表面にレジスト4を塗布し(図1(e))、E
B描画装置を用いて吸収層を除去したい部分のみが露出
するように露光し、現像を行ってレジストパターン4b
を形成する(図1(f))。
【0034】このレジストパターン4bを型にして、レ
ジストの除去された部分のみだけ選択的に吸収層3bを
電解研磨法により除去した後(図1(g))、レジスト
パターン4bを除去する(図1(h))。以下、実施例
により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれ
らの実施例に限定されるものではない。
【0035】
【実施例1】図1を引用して本実施例のX線反射型マス
クの製造方法を説明する。まず、基板上にX線反射多層
膜を形成し、さらに該多層膜上に所定パターンを有する
X線吸収層を形成して、仮のX線反射型マスクを作製し
た後、前記X線吸収層部分の欠陥部分を見つけておく
か、或いは、基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに
該多層膜上に所定パターンを有するX線吸収層を形成し
たX線反射型マスクであり、X線吸収層の欠陥部分を有
するX線反射型マスクを用意する。
【0036】前記反射型マスクは、Si基板1上にMo
/Si多層膜2を最上層がMo層となるように成膜し、
このMo層を電極(陰極)としてNi吸収層パターン3
を電解メッキ法により形成したものである。Mo/Si
多層膜2の周期長は、6.7 nm、Γ(=Mo層の厚さ/
周期長)は1/3、積層数は50ペアのものとした。N
i吸収層3は、0.4 〜4μmL&Sとし、約110nm
の厚さになるよう成長させた。
【0037】この反射型マスク表面にレジスト4(OE
BR−1000)を膜厚約0.2 μm塗布した(図1
(a))。次に、電子線描画装置を用いて吸収層を形成
したい部分のみが露出するように露光したのち、現像及
びベークを行ってレジストパターン4aを得た(図1
(b))。電解メッキ液の組成は、スルファミン酸ニッ
ケル450g/l、ほう酸30g/l、ラウリル硫酸ナ
トリウム0.5 g/lの水溶液とした。電解メッキ条件
は、例えば電流密度1〜4mA/ cm2 、pH3〜4、
浴温50℃とし、約110nmの厚さの電解ニッケルメ
ッキのパターン3aを成長させた(図1(c))。
【0038】電解メッキ後、純水を用いて洗浄、乾燥
し、レジストパターン4aを除去した(図1(d))。
レジストパターン4aの除去には、アセトン洗浄法、ま
たはO2 アッシング法を用いた。反射型マスクの表面を
十分に洗浄した後、再度レジスト4(OEBR−100
0)を膜厚約0.2 μm塗布した(図1(e))。次に、
電子線描画装置を用いて吸収層を除去したい部分のみが
露出するように露光したのち、現像及びベークを行って
レジストパターン4bを得た(図1(f))。
【0039】電解研磨液の組成は、電解メッキ液と同様
とし、電解研磨条件は、例えば電流密度0.1 〜1mA/
cm2 、pH3〜4、浴温50℃とし、約110nmの
厚さの電解ニッケルメッキのパターン3bを除去した
(図1(g))。電解研磨後、純水を用いて洗浄、乾燥
し、レジストパターン4bを除去した(図1(h))。
レジストパターン4bの除去には、アセトン洗浄法、ま
たはO2アッシング法を用いた。
【0040】以上の工程により、正確な反射パターンを
有するX線反射型マスクを効率良く得ることができた。
【0041】
【実施例2】図1を引用して本実施例のX線反射型マス
クの製造方法を説明する。まず、基板上にX線反射多層
膜を形成し、さらに該多層膜上に所定パターンを有する
X線吸収層を形成して、仮のX線反射型マスクを作製し
た後、前記X線吸収層部分の欠陥部分を見つけておく
か、或いは、基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに
該多層膜上に所定パターンを有するX線吸収層を形成し
たX線反射型マスクであり、X線吸収層の欠陥部分を有
するX線反射型マスクを用意する。
【0042】前記反射型マスクは、Si基板1上にPd
/Si多層膜2’を最上層がPd層となるように成膜
し、このPd層を反応開始剤(還元剤)としてNi吸収
層パターン3’を無電解メッキ法により形成したもので
ある。Pd/Si多層膜2’の周期長は、6.7 nm、Γ
(=Pd層の厚さ/周期長)は1/2、積層数は50ペ
アのものとした。Ni吸収層3’は、0.4 〜4μmL&
Sとし、約150nmの厚さになるよう成長させた。
【0043】この反射型マスク表面にレジスト4(OE
BR−1000)を膜厚約0.2 μm塗布した(図1
(a))。次に、電子線描画装置を用いて吸収層を形成
したい部分のみが露出するように露光したのち、現像及
びベークを行ってレジストパターン4aを得た(図1
(b))。無電解メッキ液の組成は、塩化ニッケル30
g/l、次亜りん酸ナトリウム10g/l、クエン酸ナ
トリウム10g/lの水溶液とした。無電解メッキ条件
は、例えば、pH4〜6、浴温90℃とし、約150n
mの厚さの無電解ニッケルメッキのパターン3a’を成
長させた(図1(c))。
【0044】無電解メッキ後、純水を用いて洗浄、乾燥
し、レジストパターン4aを除去した(図1(d))。
レジストパターン4aの除去には、アセトン洗浄法、ま
たはO2 アッシング法を用いた。反射型マスクの表面を
十分に洗浄した後、再度レジスト4(OEBR−100
0)を膜厚約0.2 μm塗布した(図1(e))。次に、
電子線描画装置を用いて吸収層を除去したい部分のみが
露出するように露光したのち、現像及びベークを行って
レジストパターン4bを得た(図1(f))。
【0045】電解研磨液の組成は、スルファミン酸ニッ
ケル450g/l、ほう酸30g/l、ラウリル硫酸ナ
トリウム0.5 g/lの水溶液とした。電解研磨条件は、
例えば電流密度0.1 〜1mA/ cm2 、pH3〜4、浴
温50℃とし、約150nmの厚さの無電解ニッケルメ
ッキのパターン3b’を除去した(図1(g))。電解
研磨後、純水を用いて洗浄、乾燥し、レジストパターン
4bを除去した(図1(h))。レジストパターン4b
の除去には、アセトン洗浄法、またはO2アッシング法
を用いた。
【0046】以上の工程により、正確な反射パターンを
有するX線反射型マスクを効率良く得ることができた。
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、多層膜保護層を設ける
ことなく、しかも多層膜の反射率低下を引き起こすこと
なく、作製中または作製済みのX線反射型マスクにかか
る欠陥部分の修正を行って、その結果、正確な反射パタ
ーンを有するX線反射型マスクを効率良く得ることがで
きる。
【0048】即ち、本発明の製造方法にかかるリペアを
施した反射型マスクは、修正工程において多層膜にダメ
ージが加えられないので、リペア部分のX線反射率の低
下を招くことがない。したがって、マスク全面にわたっ
て高い反射率を一定に保つことができる。これをX線投
影露光に用いれば、反射率の減少による露光不良も起こ
らないので、露光装置のスループットが安定し、良品率
も向上する。
【0049】また、多層膜保護層を設けなくても良く、
多層膜保護層の付加(形成)工程及び除去工程を省くこ
とができるので、反射型マスクの製造効率及びリペア効
率をあげることができる。また、露光時などマスク完成
後にパターン欠陥が発見されたときでも、吸収層の付加
(形成)及び除去を簡単に行うことができるため、新規
にマスクを製作する必要がない。
【0050】さらに、FIBやCVD等、リペアのため
の専用装置を用意しなくても、反射型マスクを製作する
際に用いられるEB描画装置やメッキ装置を用いてリペ
アができるので、コストパフォーマンスがよくなる。さ
らに、付加工程に用いるメッキ液と除去工程に用いる電
解研磨液の組成を同一とすることで、それぞれ別途用意
しなくてもよいのでコストパフォーマンスがよくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、実施例1、2の製造方法にかかる反射型X
線マスクの修正工程を示す概略断面図である。
【図2】は、吸収層(吸収体)付加型の反射型X線マス
クの一例を示す概略断面図である。
【図3】はメッキ法を用いて吸収層を付加(形成)する
ことにより、吸収層(吸収体)付加型の反射型X線マス
クを製造する工程を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1・・・基板 2,2’・・・多層膜 3,3a,3b・・・吸収層 3’,3a’,3b’・・・吸収層 4・・・レジスト 4’,4a,4b・・・レジストパターン 以 上

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成して、仮のX線
    反射型マスクを作製する工程と、 前記X線吸収層の欠損部分を見出す工程と、 前記欠損部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解メッキ法または無電解メッキ法により前記欠損部分
    にX線吸収層を形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、 を備えたX線反射型マスクの製造方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型
    マスクであり、X線吸収層の欠損部分を有するX線反射
    型マスクを用意する工程と、 前記欠損部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解メッキ法または無電解メッキ法により前記欠損部分
    にX線吸収層を形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、を備えたX線
    反射型マスクの製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成して、仮のX線
    反射型マスクを作製する工程と、 前記X線吸収層の不要部分を見出す工程と、 前記不要部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解研磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する
    工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、 を備えたX線反射型マスクの製造方法。
  4. 【請求項4】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型
    マスクであり、X線吸収層の不要部分を有するX線反射
    型マスクを用意する工程と、 前記不要部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解研磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する
    工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、を備えたX線
    反射型マスクの製造方法。
  5. 【請求項5】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成して、仮のX線
    反射型マスクを作製する工程と、 前記X線吸収層の欠損部分及び不要部分を見出す工程
    と、 前記欠損部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解メッキ法または無電解メッキ法により前記欠損部分
    にX線吸収層を形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、 前記不要部分のみが露出するように、仮のX線反射型マ
    スクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解研磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する
    工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、を備えたX線
    反射型マスクの製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも、 基板上にX線反射多層膜を形成し、さらに該多層膜上に
    所定パターンを有するX線吸収層を形成したX線反射型
    マスクであり、X線吸収層の欠損部分及び不要部分を有
    するX線反射型マスクを用意する工程と、 前記欠損部分のみが露出するように、前記仮のX線反射
    型マスクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解メッキ法または無電解メッキ法により前記欠損部分
    にX線吸収層を形成する工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、 前記不要部分のみが露出するように、仮のX線反射型マ
    スクの表面にレジストパターンを形成する工程と、 電解研磨法により前記不要部分のX線吸収層を除去する
    工程と、 前記レジストパターンを除去する工程と、を備えたX線
    反射型マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記電解メッキ法に用いる溶液組成と前
    記電解研磨法に用いる溶液組成を同一にしたこと特徴と
    する請求項5または6記載のX線反射型マスクの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 前記無電解メッキ法に用いる溶液組成と
    前記電解研磨法に用いる溶液組成を同一にしたこと特徴
    とする請求項5または6記載のX線反射型マスクの製造
    方法。
  9. 【請求項9】 前記多層膜としてMo/Si交互多層膜
    を用い、前記X線吸収層としてNi層を用い、かつ前記
    電解メッキ法、無電解メッキ法、または電解研磨法に用
    いる溶液成分としてニッケル塩を用いたことを特徴とす
    る請求項1〜8記載のX線反射型マスクの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010141338A (ja) * 2008-12-11 2010-06-24 Samsung Electronics Co Ltd フォトマスク、フォトマスクの製造方法、及びプラズマエッチングチャンバシステム
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