JP3240189B2 - 光学素子及び光学素子の製造方法 - Google Patents

光学素子及び光学素子の製造方法

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JP3240189B2 JP27284492A JP27284492A JP3240189B2 JP 3240189 B2 JP3240189 B2 JP 3240189B2 JP 27284492 A JP27284492 A JP 27284492A JP 27284492 A JP27284492 A JP 27284492A JP 3240189 B2 JP3240189 B2 JP 3240189B2
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  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学素子及び光学素子の
製造方法、更に詳しく言えば、真空紫外線又はX線の照
射により,像形成を行わせるために使用する光学素子の
構成及びその製造に係り,特に半導体のパタ−ン転写に
用いる縮小X線リソグラフィ用反射型マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来の反射型X線マスクは,文献イクス
テンデッド アブストラクツ オブジ 18 コンファ
レンス オン ソリッド ステイト デバイス アンド
マテリアル 1986年 第18頁−第20頁(Exte
nded Abstracts of the 18thConference on Solid Stat
e Devices and Material,1986,p17-p20.)に記載され
ているように,真空紫外線又はX線に対して非反射性の
基板1に直接付着した多層膜反射鏡(以下多層膜)2が
形成され,パタ−ンは反射の有無で形成される。例えば
図5(a)のように集束イオンビ−ム5によって多層膜反
射鏡2を変質して非反射部3を形成するものである。ま
た図5(b)のように多層膜2を除去して,非反射部3を
形成するものもある。ここで反射鏡やX線マスク等の光
学素子として使用する基板1には,高い反射率を得るた
めに粗さの無い超平滑基板が必要であり,一般には高価
となる。また,図5(c)のように超平滑基板1に直接付
着した多層膜2の上に所定の厚さ及び形を有する吸収体
パタ−ン35を形成し,非反射部とする反射型マスクの
例もある(公開特許公報 特開昭64−4021号)。
また,他の反射型マスクの例としては,図5(d)に示す
ように,反射型マスクの超平滑基板1の表面を予めエッ
チング除去し,凹凸構造34を作り,非反射部とする所
定のパタ−ンを形成した後,基板の表面に多層膜2を形
成し,凸構造部を反射部,凹構造部を非反射部とするも
のである(公開特許公報 特開平1−152725
号)。なお、公開特許公報 特開昭59−143155
号には、ガラス基板上にアルミナのような基板エッチン
グ素子能を有する膜、その上に図形状膜を形成したマス
クについて記載されているが、真空紫外線又はX線照射
に関する記載はない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,図5
(a),(b),(c)に示される従来知られている反射
型マスクはいずれも,超平滑基板1に直接付着した多層
膜2に所定のパタ−ンを形成している。パタ−ン中の欠
陥,特に多層膜の欠陥が存在すると,多層膜2を除去し
再生する必要があるが,多層膜は超平滑基板1に直接付
着しているため、超平滑基板1の表面が荒れを生じさせ
ずに超平滑基板から多層膜を除去するのが難しい。この
ため超平滑基板1の表面に荒れを生じ,良品の超平滑基
板1が不良品となり,高価な基板1が無駄となり,製造
のコストが高くなる問題があった。
【0004】また,図5(d)に示される反射型マスク
は,超平滑基板1を直接加工し,凹凸構造34を作り,
パタ−ンを形成しているためこのパタ−ンに欠陥がはい
ると,超平滑基板1が不良品となり,高価な基板が無駄
となるため,製造のコストが高くなる問題があった。従
って,本発明の目的は,基板が再利用でき,コストの安
い光学素子及びその製造方法を実現することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め,本発明は,光学素子を基板上に真空紫外線又はX線
に対して相対的に反射率の低い領域と,真空紫外線又は
X線に対して相対的に反射率の高い領域が,所定のパタ
−ンに応じて配置された光学素子において,上記反射率
の高い領域と基板の間に少なくとも1層の薄膜層を形成
した。また,基板上に真空紫外線又はX線に対して相対
的に反射率の低い領域と,真空紫外線又はX線に対して
屈折率の異なる少なくとも2種類の物質を交互に積層し
た多層膜で形成された反射率の高い領域が,所定のパタ
−ンに応じて配置された光学素子において,上記多層膜
で形成された反射率の高い領域と基板の間に少なくとも
1層の薄膜層を形成した。さらに,上記光学素子の製造
において,光学素子の基板となる超平滑基板上に,まず
少なくとも1層の薄膜層を形成した後,真空紫外線又は
X線に対して光学定数の異なる少なくとも2種類の物質
を交互に積層して多層膜を形成して光学素子を製造す
る。
【0006】
【作用】超平滑基板上に,まず少なくとも1層の薄膜層
を形成した後,真空紫外線又はX線に対して光学定数の
異なる少なくとも2種類の物質を交互に積層して多層膜
を形成する。ここで,パタ−ン中の欠陥,特に多層膜の
欠陥が存在して多層膜を除去し再生する必要がある場
合,多層膜は超平滑基板に直接付着せず薄膜層上に形成
しているため,多層膜を除去する際,薄膜層が超平滑基
板の表面を保護するため,超平滑基板の表面の荒れを生
じさせずに多層膜の除去が可能となる。多層膜の除去
後,薄膜層の表面は一般に荒れが生じているが,この薄
膜層を湿式処理等により超平滑基板になんら影響無く除
去できる。
【0007】また,超平滑基板上に,まず薄膜層形成し
た後,この薄膜層表面に所定のパタ−ンに応じて粗さを
形成するか,又は凹凸を形成するか,又は表面に対して
所定の角度で溝を形成した後,真空紫外線又はX線に対
して光学定数の異なる少なくとも2種類の物質を交互に
積層して多層膜を形成する。ここで,パタ−ン中の欠陥
が存在して多層膜を除去し再生する必要がある場合,多
層膜は超平滑基板に直接付着せず薄膜層上に形成してい
るため,多層膜を除去する際,薄膜層が超平滑基板の表
面を保護するため,超平滑基板の表面の荒れを生じさせ
ずに多層膜の除去が可能となる。多層膜の除去後,薄膜
層の表面は一般に荒れが生じているが,この薄膜層を湿
式処理等で超平滑基板になんら影響無く除去できる。い
ずれの光学素子の製造方法の場合にも,再生処理にて高
価な超平滑基板は再度使用可能となり,製造のコストの
低減に大きく寄与する。
【0008】
【実施例】
<実施例1>図1は,本発明による光学素子である反射
型X線マスクの一実施例の断面構成図である。シリコン
基板又はSiC基板11上に1層のアルミニウム(Al)の
薄膜層119が形成され,その上に,真空紫外線又はX
線に対して相対的に反射率の低い領域と,真空紫外線又
はX線に対して相対的に反射率の高い炭素(C)膜ニッケ
ル(Ni)膜の多層膜の領域が,所定のパタ−ンに応じて
配置された多層膜パターン22で反射型X線マスクが構
成されている。
【0009】図6は,図1の反射型X線マスクの製造方
法の一実施例の製造工程を示す図である。超平滑面を有
するシリコン基板又はSiC基板11にスパッタリング
蒸着法の一つであるマグネトロンスパッタ法で,アルミ
ニウム(Al)膜119を200nm厚程度蒸着する。この
ときスパッタガスの圧力は出来るかぎり低圧が望まし
い。次に炭素(C)膜1.27nm厚とニッケル(Ni)膜1.27nm
厚とを交互に160層ずつ形成し,多層膜21を作る。そ
の上に,レジストを塗布し,電子線リソグラフィにてレ
ジストパターン38を形成し,レジストパターンをマス
クにして,反応性イオンエッチングにて多層膜を除去
し,多層膜のパターン22を形成し,図1に示されるよ
うな反射型X線マスクを形成した。
【0010】<実施例2>図2は,本発明による光学素
子である反射型X線マスクの第2の実施例の断面構成図
である。シリコン基板又はSiC基板11上に1層のア
ルミニウム(Al)の薄膜層119が形成され,その上に真
空紫外線又はX線に対して相対的に反射率の低い領域2
22(Beイオンを含む炭素(C)膜ニッケル(Ni)膜の多
層膜)と,真空紫外線又はX線に対して相対的に反射率
の高い炭素(C)膜ニッケル(Ni)膜の多層膜21の領域
が,所定のパタ−ンに応じて配置された層で反射型X線
マスクが構成されている。
【0011】図7は図2の反射型X線マスクの製造方法
の一実施例の製造工程を示す図である。本発明の実施例
1と同様に超平滑シリコン基板又はSiC基板11にマ
グネトロンスパッタ法にて,アルミニウム(Al)膜119
を200nm厚ほど蒸着する。このときスパッタガスの
圧力は出来るかぎり低圧が望ましい。次にマグネトロン
スパッタ法にて,炭素(C)膜1.27nm厚とニッケル(Ni)
膜1.27nm厚とを交互に160層ずつ形成し,多層膜21を
作る。次にBeイオンからなる指向性の強い集束イオンビ
−ム5を入射し,所望のパタ−ン222を描画する。こ
のとき入射イオンの種類とイオンビ−ムの入射エネルギ
−を多層膜の厚さに応じて適宜選ぶ必要がある。入射イ
オンの元素はBeの他,N,O,C,Ar,Kr,P,
Xe,F,Cl,B等が挙げられる。イオンビ−ムの入
射した領域222の多層膜はNi膜とC膜間の界面の急
峻さがなくなり,波長5nmの軟X線の反射率は零にな
る。
【0012】<実施例3>図3は,本発明による光学素
子である反射型X線マスクの第3の実施例の断面構成図
である。石英基板11上に1層のアルミニウム(Al)の薄
膜層119が形成され,その上に真空紫外線又はX線に
対して相対的に反射率の低い領域211(Beイオンを含
む炭素(C)膜ニッケル(Ni)膜の多層膜)と,真空紫外
線又はX線に対して相対的に反射率の高い炭素(C)膜ニ
ッケル(Ni)膜の多層膜の領域が,所定のパタ−ンに応
じて配置された層21で反射型X線マスクが構成されて
いる。また,薄膜層119の領域211と接する面は粗
い面1191が形成されている。
【0013】図8は,図3の反射型X線マスクの製造方
法の一実施例の製造工程を示す図である。実施例1と同
様に超平滑石英基板11にマグネトロンスパッタ法に
て,アルミニウム(Al)膜119を200nm厚ほど蒸着
する。このときスパッタガスの圧力はできるかぎり低圧
が望ましい。次に,アルミニウム(Al)膜119の上に,
レジストを塗布し,電子線リソグラフィにてレジストパ
ターン381を形成した。次にレジストパターンをマス
クにして,イオンミリングにてAlの露出している部分
の表面に荒れ1191を形成した。次にニッケル(Ni)
膜1.27nm厚と炭素(C)膜1.27nm厚とを交互に160層ずつ
形成し,多層膜21を作り,別の反射型X線マスクを形
成した。このとき表面荒れを形成した面の上に形成され
た多層膜は界面粗さが大きく,真空紫外線又はX線に対
して反射率はほぼ零に近い。
【0014】<実施例4>図4は,本発明による光学素
子である反射型X線マスクの第4の実施例の断面構成図
である。石英基板11上に1層のアルミニウム(Al)の薄
膜層119,その上に真空紫外線又はX線に対して相対
的に反射率の低い炭素(C)膜ニッケル(Ni)膜の多層膜
21でが形成され,多層膜21上面に所定のパタ−ンの
真空紫外線又はX線を吸収する層35が形成されてい
る。
【0015】図9は,図4の反射型X線マスクの製造方
法の一実施例の製造工程を示す図である。実施例1と同
様に超平滑面を有するシリコン基板又はSiC基板11
にマグネトロンスパッタ法で,アルミニウム(Al)膜11
9を200nm厚ほど蒸着する。このときスパッタガス
の圧力は出来るかぎり低圧が望ましい。次に炭素(C)膜
1.27nm厚とニッケル(Ni)膜1.27nm厚とを交互に160層
ずつ形成し,多層膜21を作る。その上に,レジストを
塗布し,電子線リソグラフィにてレジストパターン38
を形成し,レジストパターンをマスクにして,Au35
を電子ビ−ム加熱蒸着により200nm厚蒸着し,リフ
トオフ法にてレジストパタ−ンを除去し,多層膜上にA
uのパタ−ン35を形成し,反射型X線マスクを形成し
た。
【0016】<実施例5>実施例1,2,3,4で形成
した反射型X線マスクをX線顕微鏡にて検査したとこ
ろ,多層膜の欠陥が発見された。そこでAl19と多層
膜21が形成されている超平滑基板11を再生するた
め,まず多層膜21をイオンミリングにて除去した。こ
こで薄膜層のAl(119)の表面は荒れて粗い面を形
成しているが,薄膜層119の下の超平滑基板11には
なんら損傷はなかった。次にりん酸65%,過酸化水素
13%,酢酸13%,硝酸4%,水4%の混合液にAl
が蒸着された基板11を浸すことにより,Alを除去
し,さらに水とメタノ−ルで基板11を洗浄した。この
洗浄後の基板表面は超平滑面であった。次に実施例1,
2,3,4と同様ににて再度,超平滑基板から反射型マ
スクを形成した。再度,X線顕微鏡にて検査したとこ
ろ,多層膜の欠陥は発見されなかった。
【0017】<実施例6>図11に示すX線投影露光装
置に上記実施例5で再生したマスクを装着して,転写実
験を行った。マスク81とウェハ82は,それぞれマス
クステ−ジ83とウェハステ−ジ84に搭載されてい
る。まずマスク81とウェハ82との相対位置をアライ
メント装置85を用いて検出し,制御装置86により駆
動装置87,88を介して位置合せを行う。X線源89
から放射されたX線を反射鏡90で集光411し,マス
ク81上の円弧領域を照明する。マスク81と入射X線
411の位置関係は図12に示すように,より細いパタ
−ンの短軸方向と入射X線の球欠方向,より細いパタ−
ンの長軸方向が入射X線の子午方向になるように設定し
た。
【0018】マスク81で反射されたX線41は,波長
5nm近傍のX線からなり,反射鏡91,92,93及
び94からなる結像光学系95により,ウェハ82上に
倍率1/5で結像する。反射鏡91,92,93及び9
4は,マスク81と同様なNi/C系多層膜を蒸着し,
各多層膜の周期長は反射X線の波長が一致するように調
節されている。マスク81とウェハ82を倍率に応じて
同期走査して,マスク81全面のパターン82をウェハ
に転写した。この方法により,ウェハ82上の30mm
角の領域で0.05μm幅のパターンを得ることができ
た。実施例5及び実施例6の転写実験の処理過程の流れ
を図10に示す。
【0019】<実施例7>反射型マスクの多層膜とし
て,マグネトロンスパッタ法にて,ルテニウム(Ru)膜
1.8nm厚と窒化ホウ素(BN)膜1.8nm厚を交互に150層ず
つ形成し,実施例1,2,3,4と同様に反射型X線マ
スクを形成した。次に図11に示すX線投影露光装置を
用いて露光照明し,ウエハ82に反射型マスクのパタ−
ンを結像転写した。反射鏡91,92,93及び94
は,マスクと同様なRu/BN系多層膜を蒸着されてい
る。ここでマスクで反射されたX線は,波長7nm近傍
のX線からなる。実施例4と同様に結像転写したところ
0.07μm幅のパターンを得ることができた。
【0020】<実施例8>反射型マスクの多層膜とし
て,マグネトロンスパッタ法にて,ロジウム(Rh)膜2.
6nm厚とBN膜2.6nm厚を交互に100層ずつ形成し,実施
例1,2,3,4と同様に反射型X線マスクを形成し
た。次に図11に示すX線投影露光装置を用いて露光照
明し,ウエハ82に反射型マスク81のパタ−ンを結像
転写した。反射鏡91,92,93及び94は,マスク
81と同様なRh/BN系多層膜が蒸着されている。こ
こでマスク81で反射されたX線41は,波長10nm近
傍のX線からなる。実施例4と同様に結像転写したとこ
ろ0.08μm幅のパターンを得ることができた。
【0021】<実施例9>反射型マスクの多層膜とし
て,マグネトロンスパッタ法にて,モリブデン(Mo)膜
3.37nm厚と炭化ケイ素(SiC)膜3.37nm厚を交
互に50層ずつ形成し,実施例1,2,3,4と同様に反
射型X線マスクを形成した。次に図11に示すX線投影
露光装置を用いて露光照明し,ウエハ82に反射型マス
ク81のパタ−ンを結像転写した。反射鏡91,92,
93及び94は,マスクと同様なMo/SiC系多層膜
が蒸着されている。ここでマスク81で反射されたX線
41は,波長13nm近傍のX線からなる。実施例4と
同様に結像転写したところ0.1μm幅のパターンを得
ることができた。
【0022】<実施例10>超平滑基板11と多層膜2
2の間の層としてCrを真空蒸着法のひとつである電子
ビ−ム加熱蒸着法にて,200nm厚蒸着し,実施例7
と同様に反射型X線マスク81を形成した。次に実施例
5と同様にX線顕微鏡を用いて検査を行い,多層膜22
の欠陥を発見したので,基板再生を行った。イオンミリ
ングで多層膜22を除去した後,硝酸第2セリウムアン
モニウム塩溶液を用いてCrを除去した。実施例5と同
様に基板11は超平滑であった。次に再度Crを蒸着
し,実施例7と同様に反射型X線マスクを形成した。こ
れらのマスクを再度X線顕微鏡を用いて検査を行い,多
層膜に欠陥が無いことを確認した後,実施例7と同様に
結像転写したところ0.07μm幅のパターンを得るこ
とができた。
【0023】上記実施例では,超平滑基板と多層膜の間
の薄膜層としてAlとCrの場合のみ説明したが,本発
明は上記実施例の材料に制限されることなく,例えば,
例えば,Ti,Mo,C,Si,Ge,Ta,W,N
i,Au,Pt,Cu,Ag,Pd,Nb,Zr,P
b,Sn等の少なくとも1種類からなる材料であれば、
実施可能である。このとき薄膜材料が湿式処理により除
去できる場合が望ましい。湿式処理に用いる溶液とし
て,りん酸,過酸化水素水,酢酸,硝酸,水,NaO
H,KOH,硝酸第2セリウム,アンモニウム塩,硫
酸,塩酸,弗酸,エチレンジアンミン,ホウ酸を少なく
とも1つを含む溶液を各種薄膜材料ごとに選んで用いる
ことができる。また,薄膜層の形成方法としては本実施
例で述べたようなスパッタリング蒸着法や真空蒸着法の
他に,化学気相成長法,スピン塗布法,液相成長法,メ
ッキ法等が挙げられる。ここで該薄膜層の表面のッキ法
等が実施できる。ここで上記薄膜層の表面の粗さを無く
すように薄膜の形成温度等のプロセス条件に注意する必
要がある。
【0024】本実施例では,多層膜で用いた材料に関し
て,Ni/C,Ru/BN,Rh/BN,Mo/SiC
系多層膜の場合のみを説明したが,本発明は,実施例で
述べたような材料に制限されることなく,例えば,Ni
Cr/C,Ni/Ti,W/C,Ru/C,Rh/C,
Ru/BN,Rh/B4C,RhRu/BN,Ru/B4
C,Mo/Si,Pd/BN,Ag/BN,Mo/Si
N,Mo/B4C,Mo/C,Ru/Beなどの多層膜
の形成可能な材料であれば,実施可能である また、本実施例は反射型マスクの場合のみを説明した
が,反射型マスクに何ら限定されることなく回折格子や
リニアゾーンプレートなどの反射面に微細パタ−ンを有
する光学素子にも適用できる。更に、薄膜層及び多層膜
の除去は、多層膜の欠陥が有る場合のみに限られず,本
発明によって製造された光学素子の基板を他の光学素子
に利用するためにも実施してもよいことは説明するまで
もない。
【0025】
【発明の効果】以上述べてきたように,光学素子の製造
において本発明の製造方法を適用することによって,再
生処理にて高価な超平滑基板は再度使用可能となり,光
学素子の製造のコストの低減に大きく寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による反射型マスクの第1の実施例の側
断面図を示すものである。
【図2】本発明による反射型マスクの第2の実施例の側
断面図を示すものである。
【図3】本発明による反射型マスクの第3の実施例の側
断面図を示すものである。
【図4】本発明による反射型マスクの第4の実施例の側
断面図を示すものである。
【図5】従来の反射型マスクの側断面図を示すものであ
る。
【図6】図1の反射型マスクの製造工程をを示す図であ
る。
【図7】図2の反射型マスクの製造工程をを示す図であ
る。
【図8】図3の反射型マスクの製造工程をを示す図であ
る。
【図9】図4の反射型マスクの製造工程をを示す図であ
る。
【図10】本発明の反射型マスク効果を測定する処理夫
フロー図である。
【図11】本発明の反射型マスク効果を測定するX線投
影露光装置の構成図を示す。
【図12】図11のマスクと入射X線の関係を示す図で
ある。
【符号の説明】
1…基板, 2…反射部,3…
非反射部, 21…多層膜,22…
多層膜パターン, 5…イオンビーム,33
…非反射部の段差, 34…非反射部の段差
上の多層膜,11…シリコン基板又はSiC基板又は石
英基板,35…真空紫外線又はX線を吸収する層,41
…反射率の高い領域からの正反射した真空紫外線又はX
線,42…正反射した真空紫外線又はX線の入射角,3
8,381…レジストパターン, 81…マスク,82
…ウェハ, 83…マスクステー
ジ,84…ウェハステージ, 85…アライ
メント装置,86…制御装置, 87
…駆動装置,88…駆動装置, 89
…X線源,90…反射鏡, 91…
反射鏡,92…反射鏡, 93…反
射鏡,94…反射鏡, 95…結像
光学系,96…同期走査方向, 119…
基板と多層膜間の薄膜層,1191…薄膜層の表面の荒
れた部分,411…入射真空紫外線又はX線,222…
イオンビ−ムを打ち込まれ反射率の低下した多層膜のパ
タ−ン,211…薄膜層の表面の荒れた部分の上に形成
された界面の荒れた多層膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 曽我 隆 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (72)発明者 武田 英次 東京都国分寺市東恋ケ窪1丁目280番地 株式会社日立製作所 中央研究所内 (56)参考文献 特開 平1−278722(JP,A) 特開 平2−3217(JP,A) 特開 平2−177532(JP,A) 特開 平5−180993(JP,A) 特開 平4−351999(JP,A) 特開 平2−71198(JP,A) 特開 平1−111346(JP,A) 特開 平3−100550(JP,A) 実開 平2−48897(JP,U) 実開 平2−5749(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G03F 1/16 G03F 9/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に真空紫外線又はX線に対して相対
    的に反射率の低い領域と,真空紫外線又はX線に対して
    相対的に反射率の高い領域が、所定のパタ−ンに応じて
    配置された光学素子において,上記反射率の高い領域と
    上記基板の間に上記反射率の高い領域の材質と異なり、
    湿式処理により除去可能な1層の薄膜層を形成され、か
    つ上記基板が単一平面基板で構成されたことを特徴とす
    る光学素子。
  2. 【請求項2】基板上に真空紫外線又はX線に対して相対
    的に反射率の低い領域と,真空紫外線又はX線に対して
    屈折率の異なる少なくとも2種類の物質を交互に積層し
    た多層膜で形成された反射率の高い領域が,所定のパタ
    −ンに応じて配置された光学素子において,上記多層膜
    で形成された反射率の高い領域と上記基板の間に上記
    射率の高い領域の材質と異なり、湿式処理により除去可
    能な1層の薄膜層を形成され、かつ上記基板が単一平面
    基板で構成されたことを特徴とする光学素子。
  3. 【請求項3】基板上に,少なくとも1層の薄膜層を形成
    する第1の工程と,上記薄膜の上に真空紫外線又はX線
    に対して光学定数の異なる少なくとも2種類の物質を交
    互に積層した多層膜を形成する第2の工程と,上記多層
    膜に真空紫外線又はX線に対して相対的に反射率の高い
    領域と反射率の低い領域を所定のパタ−ンに応じて配置
    する第3の工程と、上記薄膜層を残し、上記所定のパタ
    −ンの多層膜を除去する第4の工程と、上記第4の工程
    で残った薄膜層を湿式処理により除去し、基板を再生す
    る第5の工程と、上記第5の工程で再生された基板上に
    更に薄膜層又は多層膜を形成する第6の工程を含むこと
    を特徴とする光学素子の製造方法。含むことを特徴とす
    る光学素子の製造方法。
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