JP6716316B2 - 多層膜付き基板の再生方法、多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法 - Google Patents

多層膜付き基板の再生方法、多層反射膜付き基板の製造方法、及び反射型マスクブランクの製造方法 Download PDF

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本発明は、極端紫外(Extreme UltraViolet、以下EUVと称する)光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィーシステムにおいて使用する多層反射膜ミラーや、露光用反射型マスクブランクの製造に用いる多層反射膜付き基板における多層反射膜を基板から剥離除去し、基板を再生する多層反射膜付き基板の再生方法に関する。
近年、半導体産業において、半導体デバイスの微細化に伴い、EUV光を用いた露光技術であるEUVリソグラフィーが有望視されている。なお、ここで、EUV光とは、軟X線領域又は真空紫外線領域の波長帯の光を指し、具体的には波長が0.2〜100nm程度の光のことである。このEUVリソグラフィーにおいて用いられる露光用マスクとしては、例えば下記特許文献1に記載されたような露光用反射型マスクが提案されている。
すなわち、この露光用反射型マスクは、基板上に、屈折率の異なる2種類の層を交互に積層した多層膜構造を有する反射膜と、パターンを形成する軟X線又は真空紫外線を吸収する吸収体膜とが形成された反射型マスクである。このような反射型マスクを搭載した露光機(パターン転写装置)において、反射型マスクに入射した露光光は、吸収体膜パターンのある部分では吸収され、吸収体膜パターンのない部分では反射膜により反射された光像が反射光学系を通して半導体基板(例えばレジスト付きシリコンウエハ)上に転写される。
上記反射膜、すなわち多層膜構造の反射膜(多層反射膜)としては、相対的に屈折率の高い物質と相対的に屈折率の低い物質が、数nmオーダーで交互に積層された多層膜が通常使用される。例えば、短波長の13〜14nmのEUV光に対する反射率の高いものとして、SiとMoの薄膜を交互に積層した多層膜が知られている。
ところで、このような反射型マスクにおいては、その反射面、特にパターン近傍に凹凸が存在すると、反射光にはその凹凸に起因した位相の変化が起こり、この位相の変化は転写されるパターンの位置精度やコントラストを悪化させる原因となる。EUV光のような短波長の光を露光光として用いる場合は、このような凹凸に対して位相の変化が非常に敏感になるため、転写像への影響が大きくなり、小さな凹凸に由来する位相の変化が無視できない。例えば、13nm程度の短波長のEUV光を露光光として用いる場合、2nm程度の微細な凹凸でさえ位相欠陥となりうる。従って、基板上に多層反射膜を形成した後、表面欠陥検査により、例えば基板と多層反射膜との間に異物が介在したことによる凸状の膜下欠陥などが発見された多層反射膜付き基板は、反射型マスクを製造する反射型マスクブランク用の基板として用いることが出来ない。
しかし、最近の半導体デバイス等の電子部品の低価格化競争は厳しくなる一方であり、露光用マスクの製造コストの抑制も重要な課題となっている。このような背景から、基板上に多層反射膜を形成後、表面欠陥が発見された多層反射膜付き基板を不良品としてそのまま廃棄せずに、基板から多層反射膜を剥離除去して基板を再生する方法が要望されている。例えば、下記特許文献2には、Mo/Si多層反射コーティングを超磨き光学支持体から除去する方法が開示され、Mo/Si多層膜を、塩素含有ガスを用いた反応性イオンエッチングによる乾式エッチングで除去することが記載されている。また、この特許文献2には、従来の技術として、Mo/Si多層膜を、フェロシアン化カリウム/アルカリ水酸化物およびフッ化水素酸/硝酸の双方のエッチング剤を使用した湿式エッチングで除去する方法が記載されている。また、下記特許文献3には、弗化水素酸、珪弗化水素酸、弗化水素アンモニウムから選ばれる少なくとも一つの弗素化合物と、過酸化水素からなる酸化剤とを含む水溶液、又は、弗化カリウム、弗化ナトリウム、弗化ヨウ素から選ばれる少なくとも一つの弗素化合物と、硫酸、硝酸、過酸化水素から選ばれる少なくとも一つの酸化剤とを含む水溶液からなる剥離液に、Mo/Siの多層反射膜を接触させて多層反射膜を剥離除去する方法が記載されている。
特許第2140060号公報 特表2000−506217号公報 特開2005−191352号公報
しかしながら、前記特許文献2に開示された乾式エッチングによるMo/Si多層膜除去は次のような問題点がある。
即ち、反応性イオンエッチングを行うための大掛かりで且つ複雑な構造のエッチング装置を使用するため、ランニングコストが高くなる。また、エッチング装置のチャンバー内に付着したMo/Si多層膜成分の付着物の掃除が困難である。さらに、多層膜除去を反応性イオンエッチングによって行うため、多層膜除去後に基板に変質層が形成されたり、或いは基板の厚さ方向にダメージが発生してしまう。このような変質層やダメージを完全に除去して基板を再生するには、研磨取代を多くとる必要があり、再研磨加工に長時間を要するので、工程上の負荷が大きく、コストが高くなる。
一方、同じく前記特許文献2に記載された特定溶液による湿式エッチングによるMo/Si多層膜除去についても次のような問題点がある。
即ち、基板と多層膜の間に耐腐食性バリヤー層がないと、エッチングによる基板のダメージが大きく、再研磨して基板を再生するにしても、再研磨の工程負荷が大きく、コストが高くなる。EUV反射型マスク用の基板として用いられる例えばSiO−TiO系の低膨張ガラスでは、上記エッチングによる基板表面の荒れが特に大きく、基板のダメージが大きい。このような基板のダメージを減らすには、基板と多層膜の間に耐腐食性バリヤー層(例えば耐腐食性アモルファス炭素バリヤー層)を設ける必要があるが、その結果として、多層反射膜付き基板の製造工程が増えるだけでなく、基板を再生する際にはこの耐腐食性バリヤー層を除去する必要があり、何れにしても工程の追加によりコストが高くなる。
また、前記特許文献3に記載された剥離液は、弗素化合物と酸化剤を含むエッチング液を使用しているため、作業者の安全性の確保が必要であるという課題があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、大掛かりで複雑な構造の装置を必要とせず、多層膜の剥離除去による基板のダメージが少なく、再研磨の工程負荷も少ないことにより、基板の再生コストを低減できる多層反射膜付き基板の再生方法を提供することを目的とする。また、この再生方法により再生された基板を使用する多層反射膜付き基板の製造方法及び反射型マスクブランクの製造方法を提供することを他の目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)モリブデン(Mo)と珪素(Si)の少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜を有する多層膜が基板上に形成された多層膜付き基板を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアから選ばれる少なくとも一つと過酸化水素とを含む水溶液からなる剥離液に接触させて、前記基板から前記多層反射膜を剥離除去し、基板を再生することを特徴とする多層膜付き基板の再生方法。
構成1によれば、モリブデン(Mo)と珪素(Si)の少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜を有する多層膜が形成された多層膜付き基板を、弗素化合物を含有しない特定の水溶液(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアから選ばれる少なくとも一つと、過酸化水素とを含む水溶液)からなる剥離液に接触させることで、基板上から多層膜を剥離除去して基板を再生することが出来る。本発明による多層膜付き基板の再生方法は、弗素化合物を含有しない特定の水溶液からなる剥離液を使用するので、多層膜の剥離除去による基板のダメージを少なくできる。また、多層膜付き基板を剥離液と接触させることが可能な容器(例えば処理槽)を用いて実施でき、大掛かりで構造の複雑な装置は必要としない。
上記MoとSiの少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜は、例えば13〜14nmの短波長のEUV光に対する反射率が高い、MoとSiの数nmの薄膜を交互に積層したMo/Si多層反射膜である。
上記多層膜付き基板は、例えばEUV反射型マスクブランク或いはEUV反射型マスクの製造に使用する多層反射膜付き基板、又は、EUVリソグラフィーシステムにおける多層反射膜ミラーとして使用する多層反射膜付き基板である。
(構成2)前記剥離液には、キレート剤が含まれていることを特徴とする構成1記載の多層膜付き基板の再生方法。
構成2によれば、前記剥離液にキレート剤を含まれていることにより、前記多層膜のエッチング速度を高めることができ、多層膜の剥離時間を大幅に短縮することができる。
(構成3)前記キレート剤は、アミノカルボン酸系キレート剤、又はホスホン酸系キレート剤であることを特徴とする構成2記載の多層膜付き基板の再生方法。
構成3によれば、前記キレート剤として、アミノカルボン酸系キレート剤、又はホスホン酸系キレート剤を使用することができる。
(構成4)前記多層膜は、前記多層反射膜上に形成されたルテニウム(Ru)を含有する保護膜、タンタル(Ta)を含有する吸収体膜、前記基板を挟んで前記多層反射膜と反対側に形成されたタンタル(Ta)を含有する導電膜の少なくとも何れかを含むことを特徴とする構成1乃至3の何れか一に記載の多層膜付き基板の再生方法。
構成4によれば、前記多層膜付き基板として、前記基板上に前記多層反射膜が形成された多層反射膜付き基板以外に、前記多層反射膜上に形成された保護膜、吸収体膜、導電膜の少なくとも何れかが形成された多層膜付き基板であっても、剥離液を交換することなく同一の剥離液で多層膜付き基板に形成されている全ての膜を剥離除去し、基板を再生することができる。
(構成5)前記基板から多層反射膜を剥離除去した後、前記基板の表面を精密研磨することを特徴とする構成1乃至4の何れか一に記載の多層膜付き基板の再生方法。
構成5によれば、前記多層膜を剥離除去した基板表面を、例えば表面粗さ(二乗平均平方根粗さ(RMS))で0.15nmRms以下に回復することができる。EUV反射型マスク用のガラス基板の場合、表面粗さがRMSで0.15nmRms以下になるよう精密研磨(鏡面研磨)する。本発明による多層膜付き基板の再生方法は、多層膜の剥離除去による基板のダメージが少なく、再精密研磨の工程負荷が少ないので、基板の再生コストを低減でき、高品質の基板を再生することができる。
(構成6)前記剥離液の温度を50℃以上100℃以下とすることを特徴とする構成1乃至5の何れか一に記載の多層反射膜付き基板の再生方法。
構成6のように、剥離液の温度を上記範囲とすることにより、さらに短い処理時間で前記多層膜を基板から剥離除去することができ、基板のダメージも少なくできる。
(構成7)構成1乃至6の何れかに記載の多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
構成7のように、本発明により再生された基板を使用した多層反射膜付き基板を製造することができる。
(構成8)構成1乃至6の何れかに記載の多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、少なくとも、露光光を反射する多層反射膜と、該多層反射膜上に設けられる露光光を吸収する吸収体膜とを形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
構成8のように、本発明により再生された基板を使用した反射型マスクブランクを製造することができる。
本発明によれば、基板から多層反射膜を剥離除去するのに、大掛かりで複雑な構造の装置は必要とせず、多層膜の剥離除去による基板のダメージが少なく、再研磨の工程負荷も少ないので、基板の再生コストを低減でき、しかも高品質の基板を再生することができる。また、再生された高品質の基板上に多層反射膜、吸収体膜等を成膜することにより、多層反射膜付き基板或いは反射型マスクブランクを製造することができる。
本発明の実施例における浸漬法の概略構成図である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の一実施の形態は、基板上に、MoとSiの少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜とを有する多層膜が形成された多層膜付き基板を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアから選ばれる少なくとも一つと、過酸化水素とを含む水溶液からなる剥離液と接触させて、前記基板から多層膜を剥離除去し、基板を再生する。
本発明が適用される上記MoとSiの少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜としては、例えば13〜14nmの短波長のEUV光に対する反射率が高い、MoとSiを交互に40周期程度積層したMo/Si多層反射膜が挙げられる。EUV光の領域で使用されるその他の多層反射膜の例としては、Ru/Si周期多層反射膜、Mo化合物/Si化合物周期多層反射膜、Si/Mo/Ru周期多層反射膜、Si/Mo/Ru/Mo周期多層反射膜、Si/Ru/Mo/Ru周期多層反射膜などが挙げられる。これらの多層反射膜を有する多層膜を基板上に形成した多層膜付き基板は、例えばEUV反射型マスクブランク又はEUV反射型マスクにおける多層反射膜付き基板、或いはEUVリソグラフィーシステムにおける多層反射膜ミラーとして使用される。
本発明では、多層膜付き基板における基板を再生するため、この多層膜付き基板を上記剥離液と接触させる。多層反射膜付き基板を剥離液と接触させる方法としては、例えば剥離液を入れた処理槽内に多層膜付き基板を浸漬させる方法(浸漬法)が挙げられる。他の方法としては、多層膜付き基板の表面(多層膜表面)にスプレー等で剥離液を直接噴き付ける方法が挙げられる。特に前者の多層膜付き基板を剥離液に浸漬させる方法は、多層膜全面に略均一に剥離液が供給され、また基板端面からも剥離液が浸透するので、剥離が促進され、本発明にとって好適である。また、この際に超音波を印加することも好適である。また、この浸漬法による処理中、基板を剥離液中で揺動することが好ましい。剥離液が基板の多層膜近傍で停滞しないので、多層膜成分と剥離液との化学反応が促進され、多層膜の剥離が好ましく進行するからである。基板を揺動する手段としては、基板を剥離液中で保持するためのホルダーを例えば上下方向に揺動する方法が例示される。また、基板を揺動する代わりに、或いは基板を揺動することに加えて、剥離液を撹拌するようにしてもよい。なお、使用済みの剥離液は適宜交換することが望ましい。
多層反射膜を剥離液と接触させる場合の処理条件、例えば剥離液の濃度、温度、処理時間については特に制約する必要はないが、本発明の作用を好ましく得る観点からは、多層反射膜の材料や層数(膜厚)、基板材料によって適宜選定するのが望ましい。
前記剥離液は、アルカリ水溶液(水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水)と過酸化水素水とを混合して使用することができる。アルカリ水溶液としては、濃度が5〜20%が好ましく、さらに好ましくは、5〜10%が望ましい。過酸化水素水としては、濃度が20〜40%が好ましく、さらに好ましくは、25〜35%が望ましい。そして、アルカリ水溶液と過酸化水素水の比率は、アルカリ水溶液:過酸化水素水=1:1〜5:1とすることが好ましい。アルカリ水溶液:過酸化水素水の比率が1:1未満であると、前記多層膜の剥離の進行が遅くなり、結果として処理時間が長くなり、剥離しづらくなる。一方、アルカリ水溶液:過酸化水素水=5:1超であると、剥離が早く進行し、処理時間は短縮できるものの、基板ダメージが大きい(表面が粗くなる)。
剥離液の温度については、50℃以上100℃以下の範囲内とするのが好ましい。
また、処理時間については、多層膜が基板から剥離除去されるのに十分な時間であればよい。本発明の剥離液の場合、上述の剥離液の濃度や温度によっても、或いは多層膜の構成や膜厚にもよるが、概ね60〜300分の範囲で本発明の作用が好ましく得られる。
本発明に用いる剥離液としては、前記多層膜のエッチング速度を高めるために、さらにキレート剤を含有することが好ましい。キレート剤としては、アミノカルボン酸系キレート剤、又はホスホン酸系キレート剤を使用することができる。代表的なアミノカルボン酸系キレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、エチレンジアミン−N,N’ジコハク酸(EDDS)、エチレンジアミン−N−モノ酢酸(EDMA)、プロピレンジアミン−N,N,N’,N’−四酢酸(PDTA)、エチレンジアミン(en)、トリエタノールアミン(TEA)、ニトリロ三酢酸(NTA)を使用することができる。
また代表的なホスホン酸系キレート剤としては、ヒドロキシエチリデンジホスホン酸(HEDP:Hydroxyethlidene Diphosphonic Acid)を使用することができる。
前記キレート剤は、アルカリ水溶液に含有するのが良く、キレート剤の濃度は、0.1〜5%が好ましく、さらに好ましくは1〜3%が望ましい。
多層膜付き基板における基板材料としては、低熱膨張係数を有するアモルファスガラス(例えばSiO2−TiO2系ガラス等)、合成石英ガラス、β石英固溶体を析出した結晶化ガラス、シリコンなどが挙げられる。前述の従来技術の方法によると多層膜除去後の基板表面のダメージが特に大きい低熱膨張係数を有するガラスであっても、本発明によれば多層膜除去後の基板ダメージを少なくできるので、本発明が好適である。
また、多層膜付き基板における多層膜としては、前記多層反射膜上に形成されたルテニウム(Ru)を含有する保護膜、タンタル(Ta)を含有する吸収体膜、前記基板を挟んで前記多層反射膜と反対側に形成されたタンタル(Ta)を含有する裏面膜の少なくとも何れかを備えていても良い。
前記保護膜は、吸収体膜に転写パターンを形成する際に、エッチング停止層として下層の多層反射膜を保護する機能を有し、通常、多層反射膜と吸収体膜との間に形成される。保護膜としては、ルテニウム(Ru)単体以外に、ルテニウム(Ru)に、ニオブ(Nb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、コバルト(Co)、レニウム(Re)を含有させたルテニウム合金を使用することができる。また、ルテニウムやルテニウム合金に、酸素(O)、窒素(N)などを含むルテニウム化合物やルテニウム合金化合物を使用することができる。
また、前記吸収体膜は、露光光の吸収率が高く、吸収体膜の下側に位置する膜(通常、保護膜或いは多層反射膜)とのエッチング選択比が十分大きいものが選択される。前記剥離液で除去できる材料として、タンタル(Ta)を含有する材料が好ましい。タンタル(Ta)を含有する材料としては、タンタル(Ta)単体以外に、タンタル(Ta)に、ホウ素(B)を含有したTaB合金を使用することができる。また、前記タンタル(Ta)やTaB合金に、窒素(N)や酸素(O)を含有するTaN、TaO、TaON、TaBN、TaBO、TaBON等のタンタル化合物を使用することができる。
また、前記導電膜は、反射型マスクを使用して半導体基板等の被転写体にパターン転写を行う際に、反射型マスクを静電チャックで保持するのに必要な導電性を有する材料が選択される。前記剥離液で除去できる材料として、タンタル(Ta)を含有する材料が好ましい。タンタル(Ta)を含有する材料としては、タンタル(Ta)単体以外に、タンタル(Ta)に、ホウ素(B)を含有したTaB合金を使用することができる。また、前記タンタル(Ta)やTaB合金に、窒素(N)や酸素(O)を含有するTaN、TaO、TaON、TaBN、TaBO、TaBON等のタンタル化合物を使用することができる。
尚、上記説明した保護膜、吸収体膜及び、裏面膜は、単層、複数層どちらでも構わない。
また、前記多層膜付き基板としては、前記基板上に前記多層反射膜が形成された多層反射膜付き基板以外に、該多層反射膜付き基板の前記多層反射膜上に保護膜が形成された保護膜付きの多層反射膜付き基板や、前記多層反射膜付き基板の前記多層反射膜や前記保護膜上に吸収体膜が形成された多層膜付き基板(反射型マスクブランク)、前記多層反射膜付き基板の基板を挟んで反対側に導電膜が形成された導電膜付きの多層反射膜付き基板、前記多層反射膜付き基板の前記多層反射膜や前記保護膜上に吸収体膜と、基板を挟んで反対側に導電膜が形成された多層膜付き基板(反射型マスクブランク)であっても良い。前記剥離液を交換することなく同一の剥離液で、これらの多層膜付き基板、多層反射膜付き基板に形成されている全ての膜を剥離除去し、基板を再生することができる。
また、前記多層膜付き基板としては、前記多層反射膜付き基板の前記多層反射膜や前記保護膜上に吸収体膜パターンが形成された、いわゆる反射型マスクであっても構わない。
このようにして、多層膜付き基板から多層反射膜を剥離除去した後、基板の表面を精密研磨することにより、多層反射膜剥離前の基板の表面粗さに回復することができる。例えばEUV反射型マスク用のガラス基板の場合、精密研磨により、表面粗さをRMS(二乗平均平方根粗さ)で0.15nmRms以下にする。
精密研磨は、通常、基板主表面に、酸化セリウム、コロイダルシリカ等の遊離砥粒を含有する研磨液を供給しながら、研磨パッドを用いて行う。この際、基板の片面ずつ研磨する片面研磨方法、基板の両面を同時に研磨する両面研磨方法の何れを用いてもよい。本発明による多層膜付き基板の再生方法は、多層反射膜の剥離除去による基板のダメージが少ないので、再精密研磨の工程負荷が少なくて済む。従って、基板の再生コストを低減でき、しかも高品質の基板を再生することができる。
本発明による多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、使用する光(例えばEUV光)を反射する多層反射膜を形成することにより、多層膜付き基板を製造することができる。製造した多層膜付き基板は、例えばEUVリソグラフィーシステムにおいて多層反射膜ミラーとして用いられ、勿論、露光用反射型マスクブランクの製造にも用いられる。
また、本発明による多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、少なくとも、露光光(例えばEUV光)を反射する多層反射膜と、該多層反射膜上に設けられる露光光を吸収する吸収体膜とを形成することにより、露光用反射型マスクブランクを製造することが出来る。必要に応じて、多層反射膜と吸収体膜の間に、吸収体膜へのパターン形成時のエッチング環境に耐性を有し、多層反射膜を保護するための保護を有していてもよい。
多層反射膜は、基板上に例えば、DCマグネトロンスパッタ法により形成できる。Mo/Si多層反射膜の場合、Arガス雰囲気下で、SiターゲットとMoターゲットを交互に用いて、30〜60周期、好ましくは40周期程度積層し、最後に保護膜としてSi膜を成膜する。他の成膜方法としては、IBD(多層反射膜成膜用ターゲットにイオンビームを照射しイオンビームスパッタリングして成膜するイオン・ビーム・デポジション(或いはイオンビームスパッタリングともいう))法等が使用できる。
以上のようにして、再生された基板を使用した反射型マスクブランクが得られる。反射型マスクは、この反射型マスクブランクの吸収体膜にフォトリソ法により所定の転写パターンを形成することで製造できる。
次に、実施例により本発明の実施の形態を更に具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1として、EUV反射型マスクブランクの製造に用いる多層反射膜付き基板の再生方法を例に取り説明する。
基板の表面粗さが二乗平均平方根粗さ(RMS:Root Mean Square)で0.15nm以下に鏡面研磨されたSiO−TiOガラス基板上に、イオンビームスパッタリング法により、Si膜を4.2nm成膜、Mo膜を2.8nm成膜し、これを1周期として、40周期積層した後、最後にSi膜を4nm成膜して、多層反射膜付き基板を作製した。
この得られた多層反射膜付き基板を、表面欠陥検査装置にて検査したところ、基板と多層反射膜との間に異物が介在したと思われる凸状の膜下欠陥を発見した。
そこで、このような表面欠陥を有する多層反射膜付き基板の多層反射膜を剥離して基板の再生を行った。図1に示すように、処理槽1に収容された剥離液2中に、複数枚の多層反射膜付き基板4を保持したホルダー3を所定時間浸漬し、多層反射膜を基板から剥離した。剥離液として、水酸化カリウム水溶液(濃度:10%)と過酸化水素水(濃度:25%)の混合水溶液を用いた。尚、このときの剥離液の温度は55℃、処理時間は200分とした。また、処理中は、上記ホルダー3を動かすことにより、基板を上下方向に揺動して行った。
こうしてMo/Si膜からなる多層反射膜を剥離した基板の表面を電子顕微鏡にて観察したところ、Mo/Si膜の残滓は確認されなかった。また、多層反射膜を剥離した基板の表面は、若干表面粗さは粗くなったものの鏡面状態が保たれており、基板表面を再精密研磨することによって容易に表面粗さ(RMS)を0.15nmRms以下に回復することができ、平坦度も100nm以下にすることができた。尚、ここでいう平坦度とは、TIR(total indicated reading)で表わされる表面の反り(変形量)を表わす値で、次のように定義したものとした。基板表面を基に最小二乗法で定められる平面を焦平面とし、この焦平面を基準として焦平面より上にある基板表面の最も高い位置と、焦平面より下にある最も低い位置との間にある高低差の絶対値を平坦度とした。
本実施例による多層反射膜剥離の場合、従来のような弗素化合物を含む剥離液を使用しないので、多層反射膜の剥離後の基板ダメージが少なくすることができ、再研磨の工程負荷も少ないことにより、基板の再生コストを従来よりも低減することができる。また、多層反射膜を剥離するのに大掛かりな乾式エッチング(ドライエッチング)を必要とせず、再生コストが安いという利点もある。
(実施例2)
実施例1により再生された基板を使用して再度、イオンビームスパッタリング法によりMo/Si膜の多層反射膜を形成し、多層反射膜付き基板を作製した。
この得られた多層反射膜付き基板を、表面欠陥検査装置にて検査したところ、上述の凸状の膜下欠陥は確認されなかった。
この多層反射膜付き基板を使用して、EUV反射型マスクブランク、及びEUV反射型マスクの製造方法を以下に説明する。
多層反射膜付き基板の多層反射膜上に保護膜として、ルテニウムニオブ(RuNb)膜(膜厚:2.5nm)を形成した。成膜は、RuNbターゲットを用いて、スパッタガスとして、Arを用いてDCマグネトロンスパッタ法によって行った。
次に、保護膜上に、吸収体膜として、タンタルとホウ素と窒素からなるTaBN膜(膜厚:70nm)を形成した。成膜は、Ta及びBを含むターゲットを用いて、TaBN膜はArとNの混合ガスの反応性スパッタリングにより行った。
最後に、多層反射膜が形成された基板と反対側の裏面に、タンタル(Ta)膜(膜厚:70nm)を形成した。成膜は、Taターゲットを用いて、スパッタガスとして、Arを用いてDCマグネトロンスパッタ方によって行った。
以上のようにして、本実施例のEUV反射型マスクブランクを得た。
次に、このEUV反射型マスクブランクを用いて、EUV反射型マスクを以下の方法により作製した。
まず、上記EUV反射型マスクブランク上に電子線描画用レジストを塗布し、135℃でベーク処理してレジスト膜を形成し、電子線により描画して、現像を行い、レジストパターンを形成した。
このレジストパターンをマスクとして、TaBN膜からなる吸収体膜を、塩素を用いてドライエッチングし、吸収体膜パターンを形成した。
更に吸収体膜パターン上に残ったレジストパターンを100℃の熱硫酸で除去し、EUV反射型マスクを作製した。この反射型マスクを用いて、半導体基板上へのパターン転写を行ったところ、高精度のパターン転写を行うことができた。
(実施例3)
実施例3として、EUV反射型マスクブランクの再生方法を例に取り説明する。
実施例2と同じ膜構成のEUV反射型マスクブランクを準備した。つまり、SiO−TiOガラス基板上に、多層反射膜(Si膜:4.2nm、Mo:2.8nm、40周期積層膜)と、RuNbからなる保護膜(膜厚:2.5nm)と、TaBN膜(膜厚:70nm)からなる吸収体膜とを有し、裏面にTa膜(膜厚:70nm)の導電膜が形成されたEUV反射型マスクブランクである。
実施例1と同様に、図1に示す処理槽1に収容された剥離液2中に、上述のEUV反射型マスクブランクを保持したホルダー3を所定時間浸漬し、多層膜付き基板であるEUV反射型マスクブランクから、導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜を剥離した。剥離液として、水酸化カリウム水溶液(濃度:10%)と過酸化水素水(濃度:25%)の混合水溶液を用いた。尚、このときの剥離液の温度は55℃、処理時間は270分とした。また、処理中は、上記ホルダー3を動かすことにより、基板を上下方向に揺動して行った。
こうして導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜を剥離した基板の電子顕微鏡にて観察したところ、これらの膜の残滓は確認されなかった。また、実施例1と同様に、導電膜、多層反射膜等を剥離した基板の表面及び裏面は、若干表面粗さは粗くなったものの鏡面状態が保たれており、基板表面を再精密研磨することによって容易に表面粗さ(RMS)を0.15nmRms以下に回復することができ、平坦度も100nm以下にすることができた。
以上のように、本発明の多層膜付き基板の再生方法(EUV反射型マスクブランクの再生方法)によれば、一回のウェットエッチング処理により、EUV反射型マスクブランクの導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜の全ての膜を剥離することができるので、基板の再生コストを従来よりも大幅に低減することができる。また、従来のような弗素化合物を含む剥離液を使用しないので、多層反射膜の剥離後の基板ダメージが少なくすることができ、再研磨の工程負荷も少ないことにより、基板の再生コストを従来よりも低減することができる。
(実施例4)
実施例4として、EUV反射型マスクの再生方法を例にとり説明する。
実施例2と同じ構造のEUV反射型マスクを準備した。つまり、SiO−TiOガラス基板上に、多層反射膜(Si膜:4.2nm、Mo:2.8nm、40周期積層膜)と、RuNbからなる保護膜(膜厚:2.5nm)と、TaBN膜(膜厚:70nm)からなる吸収体膜パターンを有し、裏面にTa膜(膜厚:70nm)の導電膜が形成されたEUV反射型マスクである。
実施例1と同様に、図容された剥離液2中に、上述のEUV反射型マスクから、導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜パターンを剥離した。剥離液、及び剥離条件は実施例3と同じとした。
こうして導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜パターンを剥離した基板の電子顕微鏡にて観察したところ、これらの膜の残滓は確認されなかった。また、実施例1と同様に、導電膜、多層反射膜等を剥離した基板の表面及び裏面は、若干表面粗さは粗くなったものの鏡面状態が保たれており、基板表面を再精密研磨することによって容易に表面粗さ(RMS)を0.15nmRms以下に回復することができ、平坦度も100nm以下にすることができた。
以上のように、本発明の多層膜付き基板の再生方法(EUV反射型マスクの再生方法)によれば、一回のウェットエッチング処理により、EUV反射型マスクの導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜パターンの全ての膜を剥離することができるので、基板の再生コストを従来よりも大幅に低減することができる。また、従来のような弗素化合物を含む剥離液を使用しないので、多層反射膜の剥離後の基板ダメージが少なくすることができ、再研磨の工程負荷も少ないことにより、基板の再生コストを従来よりも低減することができる。
(実施例5)
実施例2と同様に、上述の実施例3及び実施例4により再生された基板を使用して再度、イオンビームスパッタリング法によりMo/Si膜の多層反射膜を形成し、DCマグネトロンスパッタ法により、RuNb膜の保護膜、TaBN膜からなる吸収体膜、及び裏面にTa膜の導電膜を形成してEUV反射型マスクブランクを得た。さらに、このEUV反射型マスクブランクを用いて、EUV反射型マスクを作製した。この反射型マスクを用いて、半導体基板上へのパターン転写を行ったところ、高精度のパターン転写を行うことができた。
(実施例6)
実施例6として、実施例1における多層反射膜付き基板の再生方法、実施例3におけるEUV反射型マスクブランクの再生方法、及び実施例4におけるEUV反射型マスクの再生方法で使用した剥離液を、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)(濃度:1%)のキレート剤を含有した水酸化カリウム水溶液(濃度:10%)と過酸化水素水(濃度:25%)の混合水溶液を用いた以外は実施例1、3、4と同様に基板再生を行った。
剥離液としてキレート剤を添加することにより、処理時間は約15〜20%短縮することができた。
また、導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜を剥離した基板の電子顕微鏡にて観察したところ、これらの膜の残滓は確認されなかった。また、実施例1と同様に、導電膜、多層反射膜等を剥離した基板の表面及び裏面は、若干表面粗さは粗くなったものの鏡面状態が保たれており、基板表面を再精密研磨することによって容易に表面粗さ(RMS)を0.15nmRms以下に回復することができ、平坦度も100nm以下にすることができた。
以上のように、一回のウェットエッチング処理により、基板上に形成された導電膜、多層反射膜、保護膜、吸収体膜の全ての膜を剥離することができるので、基板の再生コストを従来よりも大幅に低減することができる。また、従来のような弗素化合物を含む剥離液を使用しないので、多層反射膜の剥離後の基板ダメージが少なくすることができ、再研磨の工程負荷も少ないことにより、基板の再生コストを従来よりも低減することができる。
次に、上述の実施例に対する比較例を説明する。
(比較例)
前記特許文献2に記載された塩素含有ガスを用いた反応性イオンエッチング(RIE)(特許文献2に記載されたエッチング条件)により、実施例1と同じ多層反射膜付き基板におけるMo/Si多層反射膜を剥離した。その結果、30分程度でMo/Si多層反射膜を剥離することができた。しかし、剥離した基板の表面には、反応性イオンエッチングによる深さ方向に基板ダメージや変質層が確認された。基板表面を再精密研磨することでそれらを除去した。
また、このような反応性イオンエッチングによる多層反射膜剥離の場合、反応性イオンエッチング装置のチャンバー内に付着した多層反射膜成分の付着物の掃除が困難であること、装置が大掛かりであることから、再生コストが高くなるという欠点がある。
以上のように、本発明によれば、大掛かりな装置を特に必要とせず、簡便な装置を用いて、多層反射膜、Ruを含有する保護膜、Taを含有する吸収体膜、Taを含有する導電膜を一回のウェットエッチング処理により基板から剥離することが出来、しかも剥離による基板ダメージが少ないので、再研磨の工程負荷が少なくて済み、基板の再生コストを低減することが可能である。なお、本発明の実施の形態について、実施例を用いて説明したが、実施例に挙げた剥離液にかかわらず、例えば、アルカリ水溶液として水酸化ナトリウム水溶液やアンモニア水を使用した場合でも、上述の実施例と同様の効果が得られる。また、剥離液に含有するキレート剤としては、アルモオンカルボン酸キレート剤に限らず、例えば、HEDP(ヒドロキシエチリデンジホスホン酸)等のホスホン酸系キレート剤を使用した場合でも、上述の実施例と同様の効果が得られる。
1 処理槽
2 剥離液
3 ホルダー
4 多層膜付き基板(多層反射膜付き基板)

Claims (10)

  1. モリブデンと珪素の少なくとも一方を含む2種以上の屈折率の異なる材料を交互に積層してなる多層反射膜を有する多層膜が基板上に形成された多層膜付き基板を、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選ばれる少なくとも一つと過酸化水素とを含む水溶液からなる剥離液、又はアンモニア水と過酸化水素水とを混合してなる剥離液に接触させて、前記基板から前記多層膜を剥離除去し、基板を再生することを特徴とする多層膜付き基板の再生方法。
  2. 前記剥離液は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムから選ばれる少なくとも一つと過酸化水素とを含む水溶液からなることを特徴とする請求項1記載の多層膜付き基板の再生方法。
  3. 前記剥離液には、キレート剤がさらに含まれていることを特徴とする請求項1又は2記載の多層膜付き基板の再生方法。
  4. 前記キレート剤は、アミノカルボン酸系キレート剤、又はホスホン酸系キレート剤であることを特徴とする請求項記載の多層膜付き基板の再生方法。
  5. 前記多層膜は、前記多層反射膜上に形成されたルテニウムを含有する保護膜、タンタルを含有する吸収体膜、前記基板を挟んで前記多層反射膜と反対側に形成されたタンタルを含有する導電膜の少なくとも何れかを含むことを特徴とする請求項1乃至の何れか一に記載の多層膜付き基板の再生方法。
  6. 前記吸収体膜には、転写パターンが形成されていることを特徴とする請求項5記載の多層膜付き基板の再生方法。
  7. 前記基板から多層膜を剥離除去した後、前記基板の表面を精密研磨することを特徴とする請求項1乃至の何れか一に記載の多層膜付き基板の再生方法。
  8. 前記剥離液の温度を50℃以上100℃以下とすることを特徴とする請求項1乃至の何れか一に記載の多層膜付き基板の再生方法。
  9. 請求項1乃至の何れかに記載の多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、露光光を反射する多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
  10. 請求項1乃至の何れかに記載の多層膜付き基板の再生方法により再生された基板上に、少なくとも、露光光を反射する多層反射膜と、該多層反射膜上に設けられる露光光を吸収する吸収体膜とを形成することを特徴とする反射型マスクブランクの製造方法。
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