JPH09228245A - ポリエステル繊維 - Google Patents
ポリエステル繊維Info
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- JPH09228245A JPH09228245A JP3178596A JP3178596A JPH09228245A JP H09228245 A JPH09228245 A JP H09228245A JP 3178596 A JP3178596 A JP 3178596A JP 3178596 A JP3178596 A JP 3178596A JP H09228245 A JPH09228245 A JP H09228245A
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- JP
- Japan
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- polyester fiber
- weight
- spinning
- polyoxyethylene
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- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
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- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Chemical Treatment Of Fibers During Manufacturing Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】紡績工程の全般にわたり、操業性よく紡績する
ことができ、しかも制電性も良好なポリエステル繊維を
提供する。 【解決手段】特定の飽和脂肪族炭化水素基を有する燐酸
エステルカリウム塩(A成分)が30〜50重量%、ポ
リオキシエチレンとしての特定分子量を有するアルキル
アミンエチレンオキサイド付加物(B成分)が5〜15
重量%、ポリオキシエチレンとしての特定分子量を有す
るアルキルエ−テル(C成分)が40〜60重量%配合
してなる油剤が付与されてなるポリエステル繊維。
ことができ、しかも制電性も良好なポリエステル繊維を
提供する。 【解決手段】特定の飽和脂肪族炭化水素基を有する燐酸
エステルカリウム塩(A成分)が30〜50重量%、ポ
リオキシエチレンとしての特定分子量を有するアルキル
アミンエチレンオキサイド付加物(B成分)が5〜15
重量%、ポリオキシエチレンとしての特定分子量を有す
るアルキルエ−テル(C成分)が40〜60重量%配合
してなる油剤が付与されてなるポリエステル繊維。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紡績性良好でしか
も優れた制電性を有するポリエステル繊維に関するもの
であり、さらに詳しくは、高速カ−ド、高速練条工程で
の集束性に優れ、ロ−ラ−巻き付きも少なく、精紡工程
での白粉発生、フライ綿の発生が少なく、良好な紡績性
を示し、しかも優れた制電性を有するポリエステル繊維
でまた、他の繊維例えばレ−ヨンなどとの混紡にも良好
な紡績性を付与しうるポリエステル繊維に関するもので
ある。
も優れた制電性を有するポリエステル繊維に関するもの
であり、さらに詳しくは、高速カ−ド、高速練条工程で
の集束性に優れ、ロ−ラ−巻き付きも少なく、精紡工程
での白粉発生、フライ綿の発生が少なく、良好な紡績性
を示し、しかも優れた制電性を有するポリエステル繊維
でまた、他の繊維例えばレ−ヨンなどとの混紡にも良好
な紡績性を付与しうるポリエステル繊維に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル等の合成繊維は、単独また
は他の合成繊維との混紡で大量に紡績されているが、紡
績工程では、紡績スカムおよびロ−ラ−巻き付きが少な
く、また絡合性の高い紡績操業性の良い繊維を要求され
る。
は他の合成繊維との混紡で大量に紡績されているが、紡
績工程では、紡績スカムおよびロ−ラ−巻き付きが少な
く、また絡合性の高い紡績操業性の良い繊維を要求され
る。
【0003】一方、品質面においても糸強力の低下の小
さい均質な糸品位を同時に要求される。また、短繊維に
より構成されるウェブ、スライバ−あるいは糸条が金属
やゴム材質と高速度で摩擦されるためウェブ、スライバ
−あるいは糸条に静電気が発生しやすい。この静電気の
発生は、紡績工程の全般にわたって有害となっており、
静電気の帯電圧が過大になれば紡績できないことも多
く、極めて有害である。他の繊維と混紡したときにも静
電気の発生によるトラブルが起こらないことなどが同時
に要求される。制電性に優れた油剤として通常、カチオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤あるいはアルキルスルホ
ネ−ト等が従来使用されてきた。
さい均質な糸品位を同時に要求される。また、短繊維に
より構成されるウェブ、スライバ−あるいは糸条が金属
やゴム材質と高速度で摩擦されるためウェブ、スライバ
−あるいは糸条に静電気が発生しやすい。この静電気の
発生は、紡績工程の全般にわたって有害となっており、
静電気の帯電圧が過大になれば紡績できないことも多
く、極めて有害である。他の繊維と混紡したときにも静
電気の発生によるトラブルが起こらないことなどが同時
に要求される。制電性に優れた油剤として通常、カチオ
ン界面活性剤、両性界面活性剤あるいはアルキルスルホ
ネ−ト等が従来使用されてきた。
【0004】ところが、一般的なカチオン、両性あるい
はアルキルスルホネ−ト等の界面活性剤を単独または他
の油剤と配合してポリエステル繊維に付与した場合、優
れた制電性は有するけれども、紡績スカムの多量発生、
ロ−ラ−への巻き付きの多発、あるいは精紡工程での白
粉発生、糸強力低下などの欠点がある。紡績性が比較的
良好なものとして、アルキルホスフェ−ト塩がよく用い
られる。このアルキルホスフェ−ト塩は、高い制電性
能、平滑性を有し、またロ−ラ−巻き付きも少ないなど
の長所をもつが、低湿度における制電性がやや不十分で
あること、また繊維の集束性が良くない事などが欠点と
されている。そこで、アルキルホスフェ−ト塩に、他の
界面活性剤等を併用した配合油剤技術による改良がなさ
れてきた。例えば、平均炭素数8〜16のアルキルホス
フェ−トアルカリ金属塩55重量%以上に、ポリオキシ
エチレンを5〜20モル付加したアルキルアミン塩を配
合した油剤(特開昭54−156893号公報参照)、
平均炭素数8〜18のアルキルホスフェ−トアルカリ金
属塩20〜50重量%と、これと同量以下のアルキルア
ミン類にエチレンオキシドが付加されたアミノエ−テル
化合物/またはそのリン酸塩と、ポリオキシエチレンと
しての分子量が800以上の非イオン性化合物10重量
%以上を配合した油剤(特開昭57−158297号公
報参照)などが提案されている。しかし、これらの提案
による油剤においても、従来の油剤に比べて紡績性は改
善されているが、高温高湿条件下でのロ−ラ−巻き付
き、紡績工程における紡績スカムなど、完全に満足でき
るまでには至っていないことが判明した。
はアルキルスルホネ−ト等の界面活性剤を単独または他
の油剤と配合してポリエステル繊維に付与した場合、優
れた制電性は有するけれども、紡績スカムの多量発生、
ロ−ラ−への巻き付きの多発、あるいは精紡工程での白
粉発生、糸強力低下などの欠点がある。紡績性が比較的
良好なものとして、アルキルホスフェ−ト塩がよく用い
られる。このアルキルホスフェ−ト塩は、高い制電性
能、平滑性を有し、またロ−ラ−巻き付きも少ないなど
の長所をもつが、低湿度における制電性がやや不十分で
あること、また繊維の集束性が良くない事などが欠点と
されている。そこで、アルキルホスフェ−ト塩に、他の
界面活性剤等を併用した配合油剤技術による改良がなさ
れてきた。例えば、平均炭素数8〜16のアルキルホス
フェ−トアルカリ金属塩55重量%以上に、ポリオキシ
エチレンを5〜20モル付加したアルキルアミン塩を配
合した油剤(特開昭54−156893号公報参照)、
平均炭素数8〜18のアルキルホスフェ−トアルカリ金
属塩20〜50重量%と、これと同量以下のアルキルア
ミン類にエチレンオキシドが付加されたアミノエ−テル
化合物/またはそのリン酸塩と、ポリオキシエチレンと
しての分子量が800以上の非イオン性化合物10重量
%以上を配合した油剤(特開昭57−158297号公
報参照)などが提案されている。しかし、これらの提案
による油剤においても、従来の油剤に比べて紡績性は改
善されているが、高温高湿条件下でのロ−ラ−巻き付
き、紡績工程における紡績スカムなど、完全に満足でき
るまでには至っていないことが判明した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記した欠
点を解消し、紡績工程の全般にわたり、操業性よく紡績
することができ、しかも制電性も良好なポリエステル繊
維を提供するものである。
点を解消し、紡績工程の全般にわたり、操業性よく紡績
することができ、しかも制電性も良好なポリエステル繊
維を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、この課題を解
決するために、次のような構成を有する。すなわち、平
均炭素数が8〜12である飽和脂肪族炭化水素基を有す
る燐酸エステルカリウム塩(A成分)が30〜50重量
%、ポリオキシエチレンとしての分子量が200〜10
00であるアルキルアミンエチレンオキサイド付加物
(B成分)が5〜15重量%、および、ポリオキシエチ
レンとしての分子量が500以下であるアルキルエ−テ
ル(C成分)が40〜60重量%配合されてなる油剤が
付与されてなるポリエステル繊維である。
決するために、次のような構成を有する。すなわち、平
均炭素数が8〜12である飽和脂肪族炭化水素基を有す
る燐酸エステルカリウム塩(A成分)が30〜50重量
%、ポリオキシエチレンとしての分子量が200〜10
00であるアルキルアミンエチレンオキサイド付加物
(B成分)が5〜15重量%、および、ポリオキシエチ
レンとしての分子量が500以下であるアルキルエ−テ
ル(C成分)が40〜60重量%配合されてなる油剤が
付与されてなるポリエステル繊維である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0008】まず、本発明におけるポリエステル繊維
は、燐酸エステルカリウム塩、ポリオキシエチレンとし
ての分子量が200〜1000のアルキルアミンエチレ
ンオキサイド付加物およびポリオキシエチレンとしての
分子量が500以下のアルキルエ−テルからなる油剤
を、繊維に付着させたものであることが必要である。さ
らに具体的に本発明を説明すると、本発明で使用される
燐酸エステルカリウム塩は、炭素数が8〜12の直鎖あ
るいは側鎖のアルキル燐酸エステルカリウム塩であっ
て、主に単繊維の平滑性を高める作用をするものであ
る。これを油剤成分中30〜50重量%配合する必要が
ある。公知のアルキル燐酸エステルの中でも、本発明の
効果を発揮するためには直鎖あるいは側鎖のアルキル基
の平均炭素数は8〜12である必要がある。平均炭素数
が8より小さいとこのアルキル燐酸エステルカリウム塩
成分の粘着性が強くなり、かつ吸湿性が大きくなり、紡
績における巻き付き回数が大きくなり、不適当である。
一方、炭素数が12より大きいと精紡白粉防止能は、著
しく向上するが、絡合性が低下するため不適当である。
また、この化合物の配合比率は全油剤に対して30〜5
0重量%でなければならない。この配合比率が30重量
%未満では、平滑性能が損なわれ、50重量%を超える
と、収束性能が不足し、巻き付きの原因となったり、ス
カムの堆積が多くなったりして好ましくない。この燐酸
エステルカリウム塩の具体的な例としては、オクチル燐
酸エステルカリウム塩(C8)、ラウリル燐酸エステルカリ
ウム塩(C12) などが挙げられる。
は、燐酸エステルカリウム塩、ポリオキシエチレンとし
ての分子量が200〜1000のアルキルアミンエチレ
ンオキサイド付加物およびポリオキシエチレンとしての
分子量が500以下のアルキルエ−テルからなる油剤
を、繊維に付着させたものであることが必要である。さ
らに具体的に本発明を説明すると、本発明で使用される
燐酸エステルカリウム塩は、炭素数が8〜12の直鎖あ
るいは側鎖のアルキル燐酸エステルカリウム塩であっ
て、主に単繊維の平滑性を高める作用をするものであ
る。これを油剤成分中30〜50重量%配合する必要が
ある。公知のアルキル燐酸エステルの中でも、本発明の
効果を発揮するためには直鎖あるいは側鎖のアルキル基
の平均炭素数は8〜12である必要がある。平均炭素数
が8より小さいとこのアルキル燐酸エステルカリウム塩
成分の粘着性が強くなり、かつ吸湿性が大きくなり、紡
績における巻き付き回数が大きくなり、不適当である。
一方、炭素数が12より大きいと精紡白粉防止能は、著
しく向上するが、絡合性が低下するため不適当である。
また、この化合物の配合比率は全油剤に対して30〜5
0重量%でなければならない。この配合比率が30重量
%未満では、平滑性能が損なわれ、50重量%を超える
と、収束性能が不足し、巻き付きの原因となったり、ス
カムの堆積が多くなったりして好ましくない。この燐酸
エステルカリウム塩の具体的な例としては、オクチル燐
酸エステルカリウム塩(C8)、ラウリル燐酸エステルカリ
ウム塩(C12) などが挙げられる。
【0009】一方、本発明の効果を発揮させるために前
記のアルキル燐酸エステルカリウム塩にポリオキシエチ
レンとしての分子量が200〜1000のアルキルアミ
ンエチレンオキサイド付加物が併用される。アルキルア
ミンエチレンオキサイド付加物は、主に静電気の発生を
防ぐ作用をするものであり、油剤成分中5〜15重量%
配合する必要がある。この配合量が5重量%未満である
と静電気の抑制効果が得られず、静電気によるロ−ラ−
巻き付きが発生し、糸切れの原因となるので好ましくな
い。逆に15重量%を超えると収束性やスカムの防止効
果が低下し、精紡工程において精紡白粉発生が増大し、
精紡糸の強力低下が大きくなる。
記のアルキル燐酸エステルカリウム塩にポリオキシエチ
レンとしての分子量が200〜1000のアルキルアミ
ンエチレンオキサイド付加物が併用される。アルキルア
ミンエチレンオキサイド付加物は、主に静電気の発生を
防ぐ作用をするものであり、油剤成分中5〜15重量%
配合する必要がある。この配合量が5重量%未満である
と静電気の抑制効果が得られず、静電気によるロ−ラ−
巻き付きが発生し、糸切れの原因となるので好ましくな
い。逆に15重量%を超えると収束性やスカムの防止効
果が低下し、精紡工程において精紡白粉発生が増大し、
精紡糸の強力低下が大きくなる。
【0010】さらに、本発明の目的を達成するために
は、前記のA成分におよびB成分に加えてC成分とし
て、ポリオキシエチレンとしての分子量が500以下の
アルキルエ−テルを油剤成分中40〜60重量%配合す
ることが必要である。ポリオキシエチレン(以下、PO
Eと略称する)アルキルエ−テルは、ロ−ラ−と繊維と
の摩擦による繊維損傷を少なくするために必要な成分で
あり、このために白粉発生を少なくする効果と集束性を
良くする効果がある。また、ポリオキシエチレンとして
の分子量が500以下でなければならない。500を越
えると、吸湿率が増加してロ−ラ−巻き付きが増加す
る。この化合物の配合比率は全油剤に対して40〜60
重量%でなければならない。この配合比率が40重量%
より少なくなると、上記の効果が十分でなくなり、また
60重量%を越えると、ロ−ラ−巻き付き回数が増加し
不適当である。
は、前記のA成分におよびB成分に加えてC成分とし
て、ポリオキシエチレンとしての分子量が500以下の
アルキルエ−テルを油剤成分中40〜60重量%配合す
ることが必要である。ポリオキシエチレン(以下、PO
Eと略称する)アルキルエ−テルは、ロ−ラ−と繊維と
の摩擦による繊維損傷を少なくするために必要な成分で
あり、このために白粉発生を少なくする効果と集束性を
良くする効果がある。また、ポリオキシエチレンとして
の分子量が500以下でなければならない。500を越
えると、吸湿率が増加してロ−ラ−巻き付きが増加す
る。この化合物の配合比率は全油剤に対して40〜60
重量%でなければならない。この配合比率が40重量%
より少なくなると、上記の効果が十分でなくなり、また
60重量%を越えると、ロ−ラ−巻き付き回数が増加し
不適当である。
【0011】本発明において用いる油剤は、上記A、
B、C、3成分を併用すればどんな配合割合でも効果が
得られるものではなく、前記のような配合割合にして紡
績工程における脱落防止と集束性及び制電性のバランス
がとれてその効果が発揮される。
B、C、3成分を併用すればどんな配合割合でも効果が
得られるものではなく、前記のような配合割合にして紡
績工程における脱落防止と集束性及び制電性のバランス
がとれてその効果が発揮される。
【0012】次に、本発明のポリエステル繊維における
油剤付着量は、0.05〜0.40重量%好ましくは、
0.10〜0.20重量%の範囲におさえるのが好まし
い。付着量が、0.05重量%より少ないと、付着むら
のために静電気が発生しやすくなり、一方、付着量が、
0.40重量%より多いと、紡績スカムや、ロ−ラ−巻
き付きの回数が大きくなることがある。
油剤付着量は、0.05〜0.40重量%好ましくは、
0.10〜0.20重量%の範囲におさえるのが好まし
い。付着量が、0.05重量%より少ないと、付着むら
のために静電気が発生しやすくなり、一方、付着量が、
0.40重量%より多いと、紡績スカムや、ロ−ラ−巻
き付きの回数が大きくなることがある。
【0013】特に、本発明は、ポリエステル繊維とポリ
エステル繊維以外の他繊維との混紡品とする場合におい
て、その紡績性を向上せしめることができる。ポリエス
テル繊維と他繊維との混紡の場合、紡績油剤の種類によ
っては、ポリエステル綿に付着させた紡績油剤が紡績工
程で他繊維の方に移行し、結局、ポリエステル繊維自体
の制電性が損なわれ、紡績性が不良になることがある
が、本発明のポリエステル繊維とすることにより、他繊
維と混紡しても制電性を良好なものとすることができ
る。特に、レ−ヨン繊維と混紡する場合にはその紡績性
を一層大きく向上させることができる。
エステル繊維以外の他繊維との混紡品とする場合におい
て、その紡績性を向上せしめることができる。ポリエス
テル繊維と他繊維との混紡の場合、紡績油剤の種類によ
っては、ポリエステル綿に付着させた紡績油剤が紡績工
程で他繊維の方に移行し、結局、ポリエステル繊維自体
の制電性が損なわれ、紡績性が不良になることがある
が、本発明のポリエステル繊維とすることにより、他繊
維と混紡しても制電性を良好なものとすることができ
る。特に、レ−ヨン繊維と混紡する場合にはその紡績性
を一層大きく向上させることができる。
【0014】本発明のポリエステル繊維は、通常、ポリ
エチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−
ト、またはこれらを主体とし、イソフタル酸、アジピン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの酸成分、
ジエチレングリコ−ル、プロピレングイリコ−ルなどの
グリコ−ル成分を共重合した共重合ポリエステルからな
っている。本発明のポリエステル繊維は、通常、これら
のポリエステルを溶融紡糸して得られた未延伸糸を任意
の太さに収縮し、延伸工程、けん縮付与工程を経た後、
必要に応じて任意の長さにカットしてステープル状とす
ることにより製造される。
エチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−
ト、またはこれらを主体とし、イソフタル酸、アジピン
酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などの酸成分、
ジエチレングリコ−ル、プロピレングイリコ−ルなどの
グリコ−ル成分を共重合した共重合ポリエステルからな
っている。本発明のポリエステル繊維は、通常、これら
のポリエステルを溶融紡糸して得られた未延伸糸を任意
の太さに収縮し、延伸工程、けん縮付与工程を経た後、
必要に応じて任意の長さにカットしてステープル状とす
ることにより製造される。
【0015】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。なお、実施例における集束性、制電性、紡績スカ
ム、ローラー巻き付きおよび精紡白粉の発生状況の測定
法は次のとおりである。
る。なお、実施例における集束性、制電性、紡績スカ
ム、ローラー巻き付きおよび精紡白粉の発生状況の測定
法は次のとおりである。
【0016】(1)集束性 ラップのかさ性で判定した。
【0017】(2)制電性 カ−ド工程で、30℃、40%RHでの紡速50m/m
inにおけるカ−ドウェブ上10cmの帯電電位を測定し
た。絶対値で500V以上の帯電圧発生は静電気障害を
おこす。
inにおけるカ−ドウェブ上10cmの帯電電位を測定し
た。絶対値で500V以上の帯電圧発生は静電気障害を
おこす。
【0018】(3)紡績スカム 練条工程で、紡出300ゲレン/6ヤ−ドの繊維を30
HK通し、ゴムロ−ラ−への脱落物を視感により判定し
た。
HK通し、ゴムロ−ラ−への脱落物を視感により判定し
た。
【0019】(4)ロ−ラ−巻き付き 25℃、65%RH下で、3HKあたりの練条ロ−ラ−
への巻き付き回数を測定した。
への巻き付き回数を測定した。
【0020】(5)精紡白粉の発生状況 精紡機によりスピンドル回転数14000rpm、紡出30分後の
白粉の蓄積状態を視感判定した。
白粉の蓄積状態を視感判定した。
【0021】(実施例1〜3、比較例1〜4)溶融紡糸
して得られたポリエステルトウを乾燥した後に、表1に
示す油剤をスプレ−方式で繊維に対して0.18重量%
で付与し、長さ51mmにカットした短繊維を得た。この
ポリエステル繊維を混打綿、カ−ド、練条の各工程を通
過させ、制電性、スカムの状態、ロ−ラ−巻き付き、浸
透性などを評価した結果を表2に示す。なお、表2中、
集束性、紡績スカム、精紡白粉については、良好な結果
を得られたものを○とし、以下△、×の順に不良となる
ことを定性的に示した。○以上であれば、操業可能レベ
ルである。
して得られたポリエステルトウを乾燥した後に、表1に
示す油剤をスプレ−方式で繊維に対して0.18重量%
で付与し、長さ51mmにカットした短繊維を得た。この
ポリエステル繊維を混打綿、カ−ド、練条の各工程を通
過させ、制電性、スカムの状態、ロ−ラ−巻き付き、浸
透性などを評価した結果を表2に示す。なお、表2中、
集束性、紡績スカム、精紡白粉については、良好な結果
を得られたものを○とし、以下△、×の順に不良となる
ことを定性的に示した。○以上であれば、操業可能レベ
ルである。
【0022】本発明のポリエステル綿の紡績性はいずれ
も良好であったが、比較例のポリエステル綿の紡績性は
不良であった。
も良好であったが、比較例のポリエステル綿の紡績性は
不良であった。
【0023】
【表1】
【表2】 (実施例4〜6、比較例5〜8)溶融紡糸して得られた
ポリエステルトウを乾燥した後に、表1に示す油剤をス
プレ−方式で繊維に対して0.18重量%で付与し、長
さ51mmにカットした短繊維を得た。このポリエステル
繊維65重量%とレーヨン繊維35重量%とを混打綿、
カ−ド、練条の各工程を通過させ、制電性、スカムの状
態、ロ−ラ−巻き付き、浸透性などを評価した結果を表
2に示す。
ポリエステルトウを乾燥した後に、表1に示す油剤をス
プレ−方式で繊維に対して0.18重量%で付与し、長
さ51mmにカットした短繊維を得た。このポリエステル
繊維65重量%とレーヨン繊維35重量%とを混打綿、
カ−ド、練条の各工程を通過させ、制電性、スカムの状
態、ロ−ラ−巻き付き、浸透性などを評価した結果を表
2に示す。
【0024】本発明であるポリエステル/レーヨン混の
紡績性はいずれも良好であったが、比較例では制電性が
特に不良であった。
紡績性はいずれも良好であったが、比較例では制電性が
特に不良であった。
【0025】
【表3】
【0026】
【発明の効果】本発明により、紡績工程の全般にわた
り、操業性よく紡績することができ特に精紡工程におい
ても白粉発生が少なく、また他の繊維、特にレーヨン繊
維との混紡においても良好な紡績性、制電性を有するポ
リエステル繊維を得ることができる。
り、操業性よく紡績することができ特に精紡工程におい
ても白粉発生が少なく、また他の繊維、特にレーヨン繊
維との混紡においても良好な紡績性、制電性を有するポ
リエステル繊維を得ることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】平均炭素数が8〜12である飽和脂肪族炭
化水素基を有する燐酸エステルカリウム塩(A成分)が
30〜50重量%、ポリオキシエチレンとしての分子量
が200〜1000であるアルキルアミンエチレンオキ
サイド付加物(B成分)が5〜15重量%、および、ポ
リオキシエチレンとしての分子量が500以下であるア
ルキルエ−テル(C成分)が40〜60重量%配合され
てなる油剤が付与されてなるポリエステル繊維。 - 【請求項2】繊維がステ−プル状であることを特徴とす
る請求項1記載のポリエステル繊維。 - 【請求項3】レ−ヨンと混紡されてなることを特徴とす
る請求項1記載のポリエステル繊維。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3178596A JPH09228245A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | ポリエステル繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3178596A JPH09228245A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | ポリエステル繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09228245A true JPH09228245A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12340722
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3178596A Pending JPH09228245A (ja) | 1996-02-20 | 1996-02-20 | ポリエステル繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09228245A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5643910B1 (ja) * | 2014-04-30 | 2014-12-17 | 松本油脂製薬株式会社 | 短繊維用繊維処理剤及びその利用 |
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1996
- 1996-02-20 JP JP3178596A patent/JPH09228245A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5643910B1 (ja) * | 2014-04-30 | 2014-12-17 | 松本油脂製薬株式会社 | 短繊維用繊維処理剤及びその利用 |
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