JPH09227733A - 防水シート - Google Patents

防水シート

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Publication number
JPH09227733A
JPH09227733A JP8035018A JP3501896A JPH09227733A JP H09227733 A JPH09227733 A JP H09227733A JP 8035018 A JP8035018 A JP 8035018A JP 3501896 A JP3501896 A JP 3501896A JP H09227733 A JPH09227733 A JP H09227733A
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JP
Japan
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copolymer
weight
propylene
sheet
component
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Application number
JP8035018A
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English (en)
Inventor
Toshimi Nikaido
俊実 二階堂
Takayuki Kono
孝之 河野
Masahiko Endo
雅彦 遠藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Idemitsu Petrochemical Co Ltd filed Critical Idemitsu Petrochemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度,伸び,耐寒性,耐熱性,耐油
性,耐薬品性などの物性に優れると共に良好な熱融着性
により、施工性に優れる上、環境安全性の高い防水シー
トを提供すること。 【解決手段】 (A)(a)13C−NMRによるペンタ
ッド分率におけるrrrr/(1−mmmm)×10
0,DSCで測定した融解ピーク温度(Tm)及び融解
エンラルピー(ΔH)が特定の範囲にあるプロピレンの
単独重合体や4重量%以下の他のオレフィン単位を含む
共重合体100〜20重量%と、(b)他のオレフィン
単位10〜80重量%を含むプロピレン系共重合体0〜
80重量%とからなるポリプロピレン系樹脂組成物10
0〜60重量%と、(B)熱可塑性エラストマー共重合
体0〜40重量%との樹脂組成物からなるフィルム又シ
ートを基材とする防水シートである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築,土木分野にお
いて用いられる防水シート(遮水シート)に関し、さら
に詳しくは、機械的強度,伸び,耐寒性,耐熱性,耐油
性,耐薬品性などの物性に優れ、かつすぐれた熱融着性
により施工性が良好であるとともに、環境安全性の高い
防水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、防水シートは建築,土木分野にお
いて、あるいは公害対策面において、防水や遮水の目的
で使用されている。例えば、建築,土木分野において
は、NATM工法にみられるように、トンネルの地山又
は一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間
に防水シートを介装し、一次覆工コンクリート側からの
湧水(トンネル内への地中からの湧水)が二次覆工コン
クリートに漏水するのを防水することが行われている。
一方、日常生活や生産現場において生じる各種廃棄物
は、中間処理されたり、特定の最終処分場に廃棄された
りしている。最終処分場においては、廃棄される廃棄物
の中に有害物質を含んだものもあるため、該廃棄物から
の溶出成分などが、土壌,地下水,河川の汚染など、周
辺環境に影響を及ぼさないように、通常処分場造成地の
内面全体に防水シートを施し、遮水する処置がとられて
いる。このような用途に用いられる防水シートには、例
えば機械的強度,伸び,耐熱性,耐寒性,耐油性,耐薬
品性などに優れる物性が要求されるとともに、良好なロ
ール展開性,反り,柔軟性(形状付与性),融着性及び
接着性を有し、施工性に優れることが要求される。
【0003】防水シートとしては、これまで、加硫ゴム
系,非加硫ゴム系,塩化ビニル樹脂系,高密度ポリエチ
レン系のものなどが知られているが、これらは、いずれ
もなんらかの欠点を有し、必ずしも充分に満足しうるも
のではない。例えば、加硫ゴム系防水シートは、機械的
強度は比較的高いものの、耐久性や接合強度が劣るとい
う欠点を有し、そのため粘着ゴム層や補強部材を組み合
わせることが試みられているが(実公平7−54964
号公報)、この場合、コストが高くつくという問題が生
じる。また、プロセスオイルなどを用いているため、環
境汚染が懸念される。一方、非加硫ゴム系防水シートは
機械的強度が低いという欠点を有し(例えばエチレン−
酢酸ビニル共重合体など)、したがって、多層化などで
補強しているが、この場合も、コスト高になるのを免れ
ない。また、塩化ビニル樹脂系防水シートにおいては、
可塑剤がブリードして機械的強度が低下するおそれがあ
る上、耐寒性が不充分であり、しかも、環境汚染の問題
がある。さらに、高密度ポリエチレン系防水シートは機
械的強度は強いものの、柔軟性に劣るので施工性が悪
く、かつ施工時に滑りやすいなどの問題がある。他方、
最近、低密度のエチレン−α−オレフィン共重合体を用
いた防水シートが提案されているが(特開平7−138
386号公報,特公平7−53778号公報)、このも
のは、実際には耐熱性が不充分で、かつ熱融着性が良く
ないという欠点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の防水シートがもつ欠点を克服し、機械的強度,伸
び,耐寒性,耐熱性,耐油性,耐薬品性などに優れ、か
つロール展開性,反り,柔軟性(形状付与性),熱融着
性などが良好であって、施工性に優れる上、コスト的に
有利で、しかも環境安全性の高い防水シートを提供する
ことを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい性質を有する防水シートを開発すべく鋭意研究を
重ねた結果、基材のフィルム又はシートに、特定の性状
を有するポリプロピレン系樹脂、又はこのものとプロピ
レン系共重合体とを特定の割合で含有するポリプロピレ
ン系樹脂組成物、あるいはこれとさらに熱可塑性エラス
トマー共重合体とを特定の割合で含有する樹脂組成物を
用いることにより、その目的を達成しうることを見出し
た。本発明は、かかる知見に基づいて完成したのもので
ある。
【0006】すなわち、本発明は(A)(a)(イ)同
位体炭素核磁気共鳴(13C−NMR)スペクトルによる
ペンタッド分率において、rrrr/(1−mmmm)
×100が20〜60%、(ロ)示差走査熱量分析計
(DSC)にて測定した融解ピーク温度(Tm)が15
0℃以上及び(ハ)DSCにて測定した融解エンタルピ
ー(ΔH)が100J/g以下であるプロピレンの単独
重合体及び/又は4重量%以下の他のオレフィン単位を
含有するプロピレン系共重合体からなるポリプロピレン
系樹脂100〜20重量%と、(b)プロピレン以外の
オレフィン単位10〜80重量%を含有するプロピレン
系共重合体0〜80重量%とからなるポリプロピレン系
樹脂組成物100〜60重量%と、(B)熱可塑性エラ
ストマー共重合体0〜40重量%との樹脂組成物からな
るフィルム又はシートを基材とすることを特徴とする防
水シートを提供するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の防水シートにおいては、
基材のフィルム又はシートの材料として(A)(a)特
定の性状を有するプロピレンの単独重合体及び/又は4
重量%以下の他のオレフィン単位を含有するプロピレン
系共重合体からなるポリプロピレン系樹脂、又は(a)
成分のポリプロピレン系樹脂と(b)プロピレン以外の
オレフィン単位10〜80重量%を含有するプロピレン
系共重合体とのポリプロピレン系樹脂組成物、あるいは
(A)成分のこれらの樹脂に対し、さらに(B)熱可塑
性エラストマー共重合体を配合した樹脂組成物が用いら
れる。ここで、上記(A)(a)成分のプロピレンの単
独重合体やプロピレン系共重合体の特定の性状とは、下
記の(イ)〜(ハ)に示す性状を指す。まず、(イ)同
位体炭素核磁気共鳴スペクトル(13C−NMR)による
ペンタッド分率において、rrrr/(1−mmmm)
×100が20〜60%の範囲である。この値が20%
未満では耐熱性が不充分でシートの熱変形が大きくな
り、60%を超えると柔軟性が不充分で、施工時の敷設
性が悪くなる。耐熱性及び柔軟性のバランスの面から、
好ましいrrrr/(1−mmmm)×100は25〜
55%の範囲である。ここでrrrrとは任意の連続す
る5つのプロピレン単位で構成される炭素−炭素結合に
よる主鎖に対して、側鎖である5つのメチル基が交互に
反対方向に位置する立体構造あるいはその割合を意味
し、mmmmとは任意の連続する5つのプロピレン単位
で構成される炭素−炭素結合による主鎖に対して、側鎖
である5つのメチル基がいずれも同方向に位置する立体
構造あるいはその割合を意味する。
【0008】なお、このrrrr/(1−mmmm)×
100は次のようにして測定した値である。すなわち、
JNM−FX−200(日本電子社製,13C−核共鳴周
波数50.1MHz)を用い、測定モード:プロトン完全
デカップリング法,パルス幅:6.9μs(45°),パ
ルス繰り返し時間:3s,積算回数:10000回,溶
媒:1,2,4−トリクロロベンゼン/重ベンゼン(9
0/10容量%),試料濃度250mg/2.5ミリリッ
トル溶媒,測定温度:130℃の条件にて、13C−NM
R測定を行い、メチル基の立体規則性によるケミカルシ
フトの違いにより、すなわち、22.5〜19.5ppm領
域に現れるmmmm〜mrrmの各ピークの面積強度比
から、ペンタッド分率を測定し、rrrr/(1−mm
mm)×100の値を求めた。 mmmm:21.86ppm mmmr:21.62ppm mmrr:21.08ppm mmrm+rrmr:20.89ppm rrrr:20.36ppm mrrm:19.97ppm
【0009】次に、(ロ)示差走査熱量分析計(DS
C)にて測定した融解ピーク温度(Tm)が150℃以
上である。Tmが150℃未満では耐熱性が不充分で、
シートの熱変形が大きくなり、またシートの成形性(ド
ローダウン,ネックインなど)が低下する。このTm
は、通常150〜165℃の範囲である。なお、該Tm
は、Perkin−Elmer社製DSC−7を用いて
測定を行い、JIS K−7121に準拠して融解ピー
クの温度として求めた値である。さらに、(ハ)DSC
にて測定した融解エンタルピー(ΔH)が100J/g
以下であることを要する。ΔHが100J/gを超える
と柔軟性が不充分で、施工時の敷設性が悪くなるととも
に、シートの熱融着性が低下する。また、このΔHがあ
まり小さすぎると強度が不充分となるので、好ましいし
ΔHは10〜100J/gであり、特に30〜70J/
gの範囲が好適である。なお、該ΔHは、Perkin
−Elmer社製DSC−7を用いて測定を行い、JI
S K−7122に準拠して、結晶融解時に吸収される
総熱エネルギーとして求めた値である。なおDSCの測
定は、サンプルを230℃に3分間保持した後、10℃
/分で50℃まで降温後、3分間保持し、10℃/分で
230℃まで昇温する条件で行った。
【0010】また、上記(a)成分のプロピレンの単独
重合体及び4重量%以下の他のオレフィン単位を含有す
る共重合体は、沸騰n−ヘプタン可溶分量が10〜70
重量%の範囲にあるものが好ましい。この沸騰n−ヘプ
タン可溶分量が10重量%未満では柔軟性が損なわれる
おそれがあり、また、70重量%を超えると充分な機械
的強度及び耐熱性が得られない傾向がみられる。柔軟
性、機械的強度及び耐熱性のバランスの面から、より好
ましい沸騰n−ヘプタン可溶分量は20〜50重量%の
範囲である。なお、沸騰n−ヘプタン可溶分量は、ソッ
クスレー抽出試験器を用い、沸騰n−ヘプタンで6時間
抽出した後の抽出残分量から、可溶分量を算出して得ら
れた値である。さらに、このプロピレンの単独重合体及
び4重量%以下の他のオレフィン単位を含有する共重合
体においては、そのプロピレン連鎖部において、通常側
鎖のメチル基を有する炭素が隣接して並ぶことはなく、
すなわち逆転結合はなく、一つおきに整然と並んでい
る。つまり、本発明においては、各プロピレン単位が頭
−尾(head-tail)結合により連結しており、頭−頭(he
ad-head)結合や尾−尾(tail-tail)結合は実質的に皆無
である。
【0011】また、上記4重量%以下の他のオレフィン
単位を含有するプロピレン共重合体において、他のオレ
フィン単位を形成するコモノマーのオレフィン類として
は、例えば、エチレン;ブテン−1;ペンテン−1;4
−メチル−1−ペンテン;ヘキセン−1;ヘプテン−
1;オクテン−1;ノネン−1;デセン−1などのα−
オレフィンを挙げることができる。これらの中では、エ
チレンが好適である。これらのオレフィン類はそれぞれ
単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いても
よい。また、これらのコモノマーのオレフィン類は、得
られるプロピレン共重合体中の該オレフィン類に由来す
る単位の含有量が4重量%以下になるように用いる。
【0012】一方、上記(a)成分のプロピレン単独重
合体及び/又は4重量%以下の他のオレフィン単位を含
有するプロピレン系共重合体からなるポリプロピレン系
樹脂に、場合により混合して用いられる(b)成分のプ
ロピレン系共重合体は、プロピレン以外のオレフィン単
位10〜80重量%を含有するものである。このプロピ
レン以外のオレフィン単位を形成するコモノマーのオレ
フィン類としては、例えばエチレン;ブテン−1;ペン
テン−1;4−メチル−1−ペンテン;ヘキセン−1;
ヘプテン−1;オクテン−1;ノネン−1;デセン−1
などが挙げられ、これらは一種を用いてもよく、二種以
上を組み合わせて用いてもよい。この(b)成分のプロ
ピレン系共重合体は、通常ランダム共重合体が用いられ
る。該(A)成分のポリプロピレン系樹脂組成物におけ
る前記(a)成分のポリプロピレン系樹脂と(b)成分
のプロピレン系共重合体の含有割合は、(a)成分が1
00〜20重量%、好ましくは80〜40重量%、より
好ましくは70〜50重量%であり、(b)成分が0〜
80重量%、好ましくは20〜60重量%、より好まし
くは30〜50重量%である。(b)成分の含有量はポ
リプロピレン系樹脂組成物の柔軟性を考慮して、防水シ
ートの用途に基づいて決められる。
【0013】本発明においては、該(A)成分のポリプ
ロピレン系樹脂組成物は、メルトインデックス(MI)
が0.1〜50g/10分の範囲にあるのが望ましい。こ
のMIが0.1g/10分未満では成形が困難であり、ま
た50g/10分を超えると得られる成形品の機械的物
性が不充分となる。成形性及び成形品の機械的物性のバ
ランスの面から、より好ましいMIは0.2〜30g/1
0分の範囲である。なお、このMIは、JIS K72
10に準拠し、荷重2.16kgf,温度230℃の条件
で測定した値である。本発明における(A)成分のポリ
プロピレン系樹脂組成物は、例えば気相一段重合法,ス
ラリー一段重合法,気相多段重合法,スラリー多段重合
法又はブレンド法などによって製造することができる。
例えば、重合法によって製造する場合には、 (W)(i)マグネシウム,チタン,ハロゲン原子及び
電子供与体からなる固体触媒成分、及び必要に応じて用
いられる(ii)結晶性ポリオレフィンから構成される固
体成分と、 (X)有機アルミニウム化合物と、 (Y)一般式(I)
【0014】
【化1】
【0015】〔式中、R1 は炭素数1〜20のアルキル
基、R2 は炭素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニ
トロ基を示し、mは1〜6の整数、nは0〜(6−m)
の整数を示す。〕で表されるアルコキシ基含有芳香族化
合物と、必要に応じて用いられる(Z)電子供与性化合
物とからなる触媒系の存在下、プロピレンを単独重合又
はプロピレンとその他のオレフィン類とを共重合させれ
ばよい。
【0016】上記(W)固体成分は、(i)成分のマグ
ネシウム,チタン,ハロゲン原子及び電子供与体からな
る固体触媒成分と、必要に応じて用いられる(ii)成分
の結晶性ポリオレフィンとから構成されている。該
(i)成分の固体触媒成分は、マグネシウム,チタン,
ハロゲン原子及び電子供与体を必須成分とするものであ
って、マグネシウム化合物とチタン化合物と電子供与体
とを接触させることによって調製することができる。な
お、この場合、ハロゲン原子は、ハロゲン化物としてマ
グネシウム化合物及び/又はチタン化合物などに含まれ
る。
【0017】該マグネシウム化合物としては、例えばマ
グネシウムジクロリドなどのマグネシウムジハライド、
酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、ハイドロタル
サイト、マグネシウムのカルボン酸塩、ジエトキシマグ
ネシウムなどのジアルコキシマグネシウム、ジアリーロ
キシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド、
アリーロキシマグネシウムハライド、エチルブチルマグ
ネシウムなどのジアルキルマグネシウム、アルキルマグ
ネシウムハライド、あるいは有機マグネシウム化合物と
電子供与体、ハロシラン、アルコキシシラン、シラノー
ル及びアルミニウム化合物等との反応物などを挙げるこ
とができるが、これらの中でマグネシウムジハライド、
ジアルコキシマグネシウム、ジアルキルマグネシウム、
アルキルマグネシウムハライドが好適である。またこれ
らのマグネシウム化合物は一種だけで用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0018】また、マグネシウム化合物として、金属マ
グネシウムとハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物と
アルコールとの反応生成物を用いることもできる。この
際用いられる金属マグネシウムは特に制限はなく、任意
の粒径の金属マグネシウム、例えば顆粒状、リボン状、
粉末状などのものを用いることができる。また、金属マ
グネシウムの表面状態も特に制限はないが、表面に酸化
マグネシウムなどの被膜が生成されていないものが好ま
しい。さらに、アルコールとしては任意のものを用いる
ことができるが、炭素数1〜6の低級アルコールを用い
ることが好ましく、特に、エタノールは触媒性能の発現
を著しく向上させる固体触媒成分を与えるので好適であ
る。アルコールの純度及び含水量も限られないが、含水
量の多いアルコールを用いると金属マグネシウム表面に
水酸化マグネシウムが形成されるので、含水量が1重量
%以下、特に2000ppm以下のアルコールを用いる
ことが好ましく、水分は少なければ少ないほど有利であ
る。
【0019】ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の
種類に制限はなく、ハロゲン含有化合物としては、ハロ
ゲン原子をその分子中に含む化合物であればいずれのも
のでも使用できる。この場合、ハロゲン原子の種類につ
いては特に制限されないが、塩素,臭素又はヨウ素、特
にヨウ素が好適に使用される。ハロゲン含有化合物の中
ではハロゲン含有金属化合物が特に好ましい。これらの
状態,形状,粒度などは特に限定されず、任意のもので
よく、例えばアルコール系溶媒(例えば、エタノール)
中の溶液の形で用いることができる。アルコールの使用
量は、金属マグネシウム1モルに対して、通常2〜10
0モル、好ましくは5〜50モルの範囲で選ばれる。ア
ルコール量が多すぎると、モルフォロジーの良好なマグ
ネシウム化合物が得られにくい傾向がみられ、少ない場
合は、金属マグネシウムとの反応がスムーズに行われな
くなるおそれがある。
【0020】ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物は
通常、金属マグネシウム1グラム原子に対して、ハロゲ
ン原子として0.0001グラム原子以上、好ましくは0.
0005グラム原子以上、さらに好ましくは0.001グ
ラム原子以上の割合で用いられる。0.0001グラム原
子未満では、得られたマグネシウム化合物を粉砕するこ
となく用いた場合、担持量,活性,立体規則性,生成ポ
リマーのモルフォロジーなどが低下し、粉砕処理が不可
欠なものとなり好ましくない。また、ハロゲン及び/又
はハロゲン含有化合物の使用量を適宜選択することによ
り、得られるマグネシウム化合物の粒径を任意にコント
ロールすることが可能である。
【0021】金属マグネシウムとアルコールとハロゲン
及び/又はハロゲン含有化合物との反応それ自体は、公
知の方法を用いて行うことができる。例えば、金属マグ
ネシウムとアルコールとハロゲン及び/又はハロゲン含
有化合物とを、還流下で、水素ガスの発生が認められな
くなるまで、通常約20〜30時間反応させて所望のマ
グネシウム化合物を得る方法である。具体的には、例え
ばハロゲンとしてヨウ素を用いる場合には、アルコール
中に金属マグネシウム及び固体状のヨウ素を投入したの
ち、加熱し還流する方法、アルコール中に金属マグネシ
ウム及びヨウ素のアルコール溶液を滴下投入後加熱し還
流する方法、金属マグネシウムを含むアルコール溶液を
加熱しつつヨウ素のアルコール溶液を滴下する方法など
が挙げられる。いずれの方法も、例えば窒素ガス,アル
ゴンガスなどの不活性ガス雰囲気下で、場合により不活
性有機溶媒(例えば、n−ヘキサンなどの飽和炭化水
素)を用いて行うことが好ましい。金属マグネシウム、
アルコール、ハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物の
投入については、最初からそれぞれ全量を反応槽に投入
しておく必要はなく、分割して投入してもよい。特に好
ましい形態は、アルコールを最初から全量投入してお
き、金属マグネシウムを数回に分割して投入する方法で
ある。
【0022】このようにした場合、水素ガスの一時的な
大量発生を防ぐことができ、安全面から非常に望まし
い。また、反応槽も小型化することが可能となる。さら
には、水素ガスの一時的な大量発生により引き起こされ
るアルコールやハロゲン及び/又はハロゲン含有化合物
の飛沫同伴を防ぐことも可能となる。分割する回数は、
反応槽の規模を勘案して決めればよく、操作の煩雑さを
考えると通常5〜10回が好適である。また、反応自体
は、バッチ式,連続式のいずれでもよいことは言うまで
もない。さらには、変法として、最初から全量投入した
アルコール中に金属マグネシウムを先ず少量投入し、反
応により生成した生成物を別の槽に分離して除去したの
ち、再び金属マグネシウムを少量投入するという操作を
繰り返すということも可能である。こうして得たマグネ
シウム化合物を、次の固体触媒成分の調製に用いる場
合、乾燥させたものを用いてもよく、またろ別後ヘプタ
ンなどの不活性溶媒で洗浄したものを用いてもよい。い
ずれの場合においても、得られたマグネシウム化合物
は、粉砕あるいは粒度分布をそろえるための分級操作を
することなく次工程に用いることができる。
【0023】また、該チタン化合物としては、例えばテ
トラメトキシチタン,テトラエトキシチタン,テトラ−
n−プロポキシチタン,テトライソプロポキシチタン,
テトラ−n−ブトキシチタン,テトライソブトキシチタ
ン,テトラシクロヘキシロキシチタン,テトラフェノキ
シチタンなどのテトラアルコキシチタン、四塩化チタ
ン,四臭化チタン,四ヨウ化チタンなどのテトラハロゲ
ン化チタン、メトキシチタニウムトリクロリド,エトキ
シチタニウムトリクロリド,プロポキシチタニウムトリ
クロリド,n−ブトキシチタニウムトリクロリド,エト
キシチタニウムトリブロミドなどのトリハロゲン化モノ
アルコキシチタン、ジメトキシチタニウムジクロリド,
ジエトキシチタニウムジクロリド,ジプロポキシチタニ
ウムジクロリド,ジ−n−ブトキシチタニウムジクロリ
ド,ジエトキシチタニウムジブロミドなどのジハロゲン
化ジアルコキシチタン、トリメトキシチタニウムクロリ
ド,トリエトキシチタニウムクロリド,トリプロポキシ
チタニウムクロリド,トリ−n−ブトキシチタニウムク
ロリドなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタンなど
が挙げられるが、これらの中で高ハロゲン含有チタン化
合物、特に四塩化チタンが好適である。またこれらのチ
タン化合物は一種だけで用いてもよく、二種以上を組み
合わせて用いてもよい。
【0024】また、電子供与体としては、後で(Z)成
分の電子供与性化合物として例示するものを用いること
ができる。該(i)固体触媒成分の調製は、公知の方法
(特開昭53−43094号公報,特開昭55−135
102号公報、特開昭55−135103号公報、特開
昭56−18606号公報、特開昭56−166205
号公報、特開昭57−63309号公報、特開昭57−
190004号公報、特開昭57−300407号公
報、特開昭58−47003号公報)で行うことができ
る。
【0025】このようにして調製された(i)固体触媒
成分の組成は通常、マグネシウム/チタン原子比が2〜
100、ハロゲン/チタン原子比が5〜100、電子供
与体/チタンモル比が0.1〜10の範囲にある。また、
(W)固体成分の調製において必要に応じて用いられる
(ii)成分の結晶性ポリオレフィンとしては、例えば、
ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリブテン,ポリ4−
メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜10のα−オレ
フィンから得られる結晶性ポリオレフィンが挙げられ
る。この結晶性ポリオレフィンは、(1)前記(i)固
体触媒成分と有機アルミニウム化合物と必要に応じて用
いられる電子供与性化合物とを組み合わせたものの存在
下に、オレフィンを予備重合させる方法(予備重合
法)、(2)粒径の揃った結晶性ポリエチレンやポリプ
ロピレンなどの結晶性パウダーに、前記(i)固体触媒
成分と必要に応じて用いられる有機アルミニウム化合物
と電子供与性化合物(融点100℃以上)とを分散させ
る方法(分散法)、(3)上記(1)の方法と(2)の
方法とを組み合わせる方法などを用いることにより得る
ことができる。
【0026】上記(1)の予備重合法においては、アル
ミニウム/チタン原子比は通常0.1〜100、好ましく
は0.5〜5の範囲で選ばれ、また電子供与化合物/チタ
ンのモル比は0〜50、好ましくは0.1〜2の範囲で選
ばれる。(W)固体成分における、(i)固体触媒成分
と(ii)結晶性ポリオレフィンとの割合については、
(i)成分に対する(ii)成分の重量比が通常、0.33
〜200、好ましくは0.10〜50の範囲になるように
選ばれる。
【0027】次に、(X)成分として用いられる有機ア
ルミニウム化合物としては、一般式(II) AlR3 p 3-p ・・・(II) 〔式中、R3 は炭素数3〜20のアルキル基又は炭素数
6〜20のアリール基、Xはハロゲン原子、pは1〜3
の数を示す。〕で表される化合物を挙げることができ
る。例えば、トリイソプロピルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、トリオクチルアルミニウムなどの
トリアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムモノ
クロリド、ジイソプロピルアルミニウムモノクロリド、
ジイソブチルアルミニウムモノクロリド、ジオクチルア
ルミニウムモノクロリドなどのジアルキルアルミニウム
モノハライド、エチルアルミニウムセスキクロリドなど
のアルキルアルミニウムセスキハライドなどを好適に使
用することができる。これらのアルミニウム化合物は一
種だけで用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いて
もよい。
【0028】本発明における触媒系には、(Y)成分と
して、一般式(I)
【0029】
【化2】
【0030】〔式中、R1 は炭素数1〜20のアルキル
基、R2 は炭素数1〜10の炭化水素基、水酸基又はニ
トロ基を示し、mは1〜6の整数、nは0〜(6−m)
の整数を示す。〕で表されるアルコキシ基含有芳香族化
合物が用いられる。
【0031】このアルコキシ基含有芳香族化合物の具体
例としては、m−メトキシトルエン;o−メトキシフェ
ノール;m−メトキシフェノール;2−メトキシ−4−
メチルフェノール;ビニルアニソール;p−(1−プロ
ペニル)アニソール;p−アリルアニソール;1,3−
ビス(p−メトキシフェニル)−1 −ペンテン;5−ア
リル−2−メトキシフェノール;4−ヒドロキシ−3−
メトキシベンジルアルコール;メトキシベンジルアルコ
ール;ニトロアニソール;ニトロフェネトールなどのモ
ノアルコキシ化合物、o−ジメトキシベンゼン;m−ジ
メトキシベンゼン;p−ジメトキシベンゼン;3,4−
ジメトキシトルエン;2,6−ジメトキシフェノール;
1−アリル−3,4−ジメトキシベンゼンなどのジアル
コキシ化合物、1,3,5−トリメトキシベンゼン;5
−アリル−1,2,3−トリメトキシベンゼン;5−ア
リル−1,2,4−トリメトキシベンゼン;1,2,3
−トリメトキシ−5−(1−プロペニル)ベンゼン;
1,2,4−トリメトキシ−5−(1−プロペニル)ベ
ンゼン;1,2,3−トリメトキシベンゼン;1,2,
4−トリメトキシベンゼンなどのトリアルコキシ化合物
などが挙げられるが、これらの中でジアルコキシ化合物
及びトリアルコキシ化合物が好適である。これらのアル
コキシ基含有芳香族化合物は一種だけで用いてもよく、
二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0032】さらに、該触媒には、必要に応じ(Z)成
分として電子供与性化合物が用いられる。この電子供与
性化合物は、酸素,窒素,リン,イオウ,ケイ素などを
含有する化合物であり、基本的にはプロピレンの重合に
おいて、規則性の向上性能を有するものが考えられる。
このような電子供与性化合物としては、例えば、有機ケ
イ素化合物,エステル類,チオエステル類,アミン類,
ケトン類,ニトリル類,ホスフィン類,エーテル類,チ
オエーテル類,酸無水物,酸ハライド類,酸アミド類,
アルデヒド類,有機酸類,アゾ化合物などを挙げること
ができる。
【0033】例えば、ジフェニルジメトキシシラン,ジ
フェニルジエトキシシラン,ジベンジルジメトキシシラ
ン,テトラメトキシシラン,テトラエトキシシラン,テ
トラフェノキシシラン,メチルトリメトキシシラン,メ
チルトリエトキシシラン,メチルトリフェノキシシラ
ン,フェニルトリメトキシシラン,フェニルトリエトキ
シシラン,ベンジルトリメトキシシラン,シクロヘキシ
ルメチルジメトキシシランなどの有機ケイ素化合物、モ
ノメチルフタレート,モノエチルフタレート,モノプロ
ピルフタレート,モノブチルフタレート,モノイソブチ
ルフタレート,モノアミルフタレート,モノイソアミル
フタレート,モノメチルテレフタレート,モノエチルテ
レフタレート,モノプロピルテレフタレート,モノブチ
ルテレフタレート,モノイソブチルテレフタレート,ジ
メチルフタレート,ジエチルフタレート,ジプロピルフ
タレート,ジブチルフタレート,ジイソブチルフタレー
ト,ジアミルフタレート,ジイソアミルフタレート,メ
チルエチルフタレート,メチルイソブチルフタレート,
メチルプロピルフタレート,エチルブチルフタレート,
エチルイソブチルフタレート,エチルプロピルフタレー
ト,プロピルイソブチルフタレート,ジメチルテレフタ
レート,ジエチルテレフタレート,ジプロピルテレフタ
レート,ジイソブチルテレフタレート,メチルエチルテ
レフタレート,メチルイソブチルテレフタレート,メチ
ルプロピルテレフタレート,エチルブチルテレフタレー
ト,エチルイソブチルテレフタレート,エチルプロピル
テレフタレート,プロピルイソブチルテレフタレート,
ジメチルイソフタレート,ジエチルイソフタレート,ジ
プロピルイソフタレート,ジイソブチルイソフタレー
ト,メチルエチルイソフタレート,メチルイソブチルイ
ソフタレート,メチルプロピルイソフタレート,エチル
ブチルイソフタレート,エチルイソブチルイソフタレー
ト,エチルプロピルイソフタレート,プロピルイソブチ
ルイソフタレートなどの芳香族ジカルボン酸エステル、
ギ酸メチル,ギ酸エチル,酢酸メチル,酢酸エチル,酢
酸ビニル,酢酸プロピル,酢酸オクチル,酢酸シクロヘ
キシル,プロピオン酸エチル,酪酸メチル,酪酸エチ
ル,吉草酸エチル,クロル酢酸メチル,ジクロル酢酸エ
チル,メタクリル酸メチル,クロトン酸エチル,ピバリ
ン酸エチル,マレイン酸ジメチル,シクロヘキサンカル
ボン酸エチル,安息香酸メチル,安息香酸エチル,安息
香酸プロピル,安息香酸ブチル,安息香酸オクチル,安
息香酸シクロヘキシル,安息香酸フェニル,安息香酸ベ
ンジル,トルイル酸メチル,トルイル酸エチル,トルイ
ル酸アミル,エチル安息香酸エチル,アニス酸メチル,
アニス酸エチル,エトキシ安息香酸エチル,p−ブトキ
シ安息香酸エチル,o−クロル安息香酸エチル,ナフト
エ酸エチルなどのモノエステル、γ−ブチロラクトン,
δ−バレロラクトン,クマリン,フタリド,炭酸エチレ
ンなどのエステル類、安息香酸,p−オキシ安息香酸な
どの有機酸類、無水コハク酸,無水安息香酸,無水p−
トルイル酸などの酸無水物、アセトン,メチルエチルケ
トン,メチルイソブチルケトン,アセトフェノン,ベン
ゾフェノン,ベンゾキノンなどのケトン類、アセトアル
デヒド,プロピオンアルデヒド,オクチルアルデヒド,
トルアルデヒド,ベンズアルデド,ナフチルアルデヒド
などのアルデヒド類、アセチルクロリド,アセチルブロ
ミド,プロピオニルクロリド,ブチリルクロリド,イソ
ブチリルクロリド,2−メチルプロピオニルクロリド,
バレリルクロリド,イソバレリルクロリド,ヘキサノイ
ルクロリド,メチルヘキサノイルクロリド,2−エチル
ヘキサノイルクロリド,オクタノイルクロリド,デカノ
イルクロリド,ウンデカノイルクロリド,ヘキサデカノ
イルクロリド,オクタデカノイルクロリド,ベンジルカ
ルボニルクロリド,シクロヘキサンカルボニルクロリ
ド,マロニルジクロリド,スクシニルジクロリド,ペン
タンジオレイルジクロリド,ヘキサンジオレイルジクロ
リド,シクロヘキサンジカルボニルジクロリド,ベンゾ
イルクロリド,ベンゾイルブロミド,メチルベンゾイル
クロリド,フタロイルクロリド,イソフタロイルクロリ
ド,テレフタロイルクロリド,ベンゼン−1,2,4−
トリカルボニルトリクロリドなどの酸ハロゲン化物類、
メチルエーテル,エチルエーテル,イソプロピルエーテ
ル,n−ブチルエーテル,イソプロピルメチルエーテ
ル,イソプロピルエチルエーテル,t−ブチルエチルエ
ーテル,t−ブチル−n−プロピルエーテル,t−ブチ
ル−n−ブチルエーテル,t−アミルメチルエーテル,
t−アミルエチルエーテル,アミルエーテル,テトラヒ
ドロフラン,アニソール,ジフェニルエーテル,エチレ
ングリコールブチルエーテルなどのエーテル類、酢酸ア
ミド,安息香酸アミド,トルイル酸アミドなどの酸アミ
ド類、トリブチルアミン,N、N’−ジメチルピペラジ
ン,トリベンジルアミン,アニリン,ピリジン,ピロリ
ン,テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、ア
セトニトリル,ベンゾニトリル,トルニトリルなどのニ
トリル類、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパ
ン),2,2’−アゾビス(2−エチルプロパン),
2,2’−アゾビス(2−メチルペンタン)などのアゾ
結合に立体障害置換基が結合してなるアゾ化合物などが
挙げられる。
【0034】これらの中で有機ケイ素化合物、エステル
類,ケトン類,エーテル類,チオエーテル類,酸無水
物,酸ハライド類が好ましく、特に、ジフェニルジメト
キシシラン,フェニルトリエトキシシラン,シクロヘキ
シルメチルジメトキシシランなどの有機ケイ素化合物、
ジ−n−ブチルフタレート,ジイソブチルフタレートな
どの芳香族ジカルボン酸ジエステル、安息香酸,p−メ
トキシ安息香酸,p−エトキシ安息香酸,トルイル酸な
どの芳香族モノカルボン酸のアルキルエステルなどが好
適である。これらの電子供与性化合物は一種だけで用い
てもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。触媒
系の各成分の使用量については、(W)固体成分はチタ
ン原子に換算して反応容積1リットル当たり、通常0.0
005〜1モルの範囲になるような量が用いられる。ま
た、(X)有機アルミニウム化合物は、アルミニウム/
チタン原子の比が、通常1〜3000、好ましくは40
〜800になるような量が用いられ、この量が前記範囲
を逸脱すると触媒活性が不充分になるおそれがある。さ
らに、(Y)アルコキシ基含有芳香族化合物は(W)固
体成分中のチタン原子に対するモル比が通常、0.01〜
500、好ましくは1〜300になるような割合で用い
られ、この量が0.01未満では生成ポリマーの物性が低
下するおそれがあり、500を超えると触媒活性が不充
分になるおそれがある。
【0035】本発明において、(A)成分のポリプロピ
レン系樹脂組成物として、(a)プロピレンの単独重合
体及び/又は4重量%以下の他のオレフィン単位を含有
するプロピレン系共重合体からなるポリプロピレン系樹
脂を用いる場合は、前記触媒系の存在下に、例えば一段
重合法にてプロピレンの単独重合又はプロピレンと少量
の他のオレフィンとを共重合させることにより製造する
ことができる。また、(a)上記ポリプロピレン系樹脂
と(b)プロピレン以外のオレフィン単位を含有するプ
ロピレン系共重合体との混合物を用いる場合は、一段目
の重合において、上記と同様にしてポリプロピレン系樹
脂を製造し、次いで二段目の重合において、プロピレン
とプロピレン以外のオレフィンとを共重合させる二段重
合法により該混合物を製造する方法、つまり、一般的な
ポリプロピレンブロック共重合体の製造法を採用するこ
とができる。もちろん、該ポリプロピレン系樹脂とプロ
ピレン以外のオレフィン単位を含有するプロピレン系共
重合体を別々に製造し、それらをブレンドしてもよい。
【0036】重合形式としては、特に制限はなく、スラ
リー重合,気相重合,バルク重合,溶液重合,懸濁重合
などが用いられる。気相重合により重合を行う場合、重
合圧力は通常10〜45kg/cm2 、好ましくは20
〜30kg/cm2 、重合温度は通常40〜90℃、好
ましくは60〜75℃の範囲で適宜選ばれる。重合体の
分子量調節は、公知の手段、例えば、重合器中の水素濃
度を調節することにより行うことができる。また、重合
工程で比較的高分子量の(共)重合体を製造し、得られ
た(共)重合体を有機過酸化物の存在下に溶融混練する
ことにより調節することもできる。重合時間は5分〜1
0時間程度で適宜選ばれる。重合に際しては、触媒系を
構成する各成分、すなわち、(W)〜(Z)成分を所定
の割合で混合し、接触させたのち、ただちに原料モノマ
ーを導入し、重合を開始してもよいし、接触後0.2〜3
時間程度熟成させたのち、原料モノマーを導入してもよ
い。さらに、この触媒成分は不活性溶媒や原料モノマー
のオレフィンなどに懸濁して供給することができる。
【0037】重合後の後処理は常法により行うことがで
きる。すなわち、気相重合法においては、重合後、重合
器から導出されるポリマー粉体に、その中に含まれる未
反応モノマーなどを除くために、窒素気流などを通過さ
せてもよい。また、所望に応じて押出機によりペレット
化してもよく、その際、触媒を完全に失活させるため
に、少量の水、アルコールなどを添加することもでき
る。また、バルク重合法においては、重合後、重合器か
ら導出されるポリマーから完全に未反応モノマーを分離
したのち、ペレット化することもできる。本発明におい
ては、基材のフィルム又はシートとして、上記(A)成
分のポリプロピレン系樹脂組成物を用いてもよく、ま
た、この(A)成分のポリプロピレン系樹脂組成物と
(B)熱可塑性エラストマー共重合体との樹脂組成物を
用いてもよい。この(B)成分の熱可塑性エラストマー
共重合体とは、成形加工温度において必要な可塑性、流
動性という熱可塑性樹脂の特性を示し、成形前又は成形
後の常温下にはゴム的物性を示す共重合体のことであ
る。
【0038】このような熱可塑性エラストマー共重合体
としては、例えばスチレン−ジエン系共重合体エラスト
マー及びその水素添加物,エチレン−炭素数3以上のα
−オレフィン系共重合エラストマー,エチレン−炭素数
3以上のα−オレフィン−ポリエン系共重合エラストマ
ー及びその水素添加物,エチレン−不飽和カルボン酸−
α,β−不飽和カルボン酸エステル系共重合エラストマ
ー,アクリロニトリル系共重合エラストマーなどが挙げ
られる。上記スチレン−ジエン系共重合エラストマーと
しては、例えばスチレン,α−メチルスチレン,ビニル
トルエンなどの芳香族ビニル化合物と、ブタジエン,イ
ソプレンなどの共役ジエン化合物とのブロック共重合体
などが挙げられる。該芳香族化合物としては特にスチレ
ンが好ましいが、上記ブロック共重合体の形態として
は、シングルブロック共重合体、テレブロック共重合
体、ラジアルテレブロック共重合体、マルチブロック共
重合体などが挙げられる。
【0039】前記スチレン−ジエン系共重合エラストマ
ー中の芳香族ビニル化合物単位の含有量は10〜50重
量%の範囲が好ましく、この場合10重量%未満では得
られた組成物の成形性が劣る傾向にあり、50重量%を
超えると低温衝撃性が低下する傾向がみられる。また、
上記ブロック共重合体の共役ジエン単位部分を高度に水
素添加することにより、主鎖中の不飽和基を減少せしめ
て耐熱性を上げることも可能である。特にスチレン−エ
チレン−ブチレン−スチレン共重合エラストマーが好適
である。エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン系共
重合エラストマーは、例えばエチレンとプロピレンとの
共重合体やエチレンとプロピレンとブテン−1との共重
合体などである。このようなものとしては、(A)
(a)成分の存在下に二段重合して共重合されたもので
あってもよく、エラストマー単独で共重合されたもの
であってもよい。の場合には、エチレン単位含有量が
ほぼ10〜80重量%の共重合エラストマーであり、エ
チレン−プロピレン共重合体(エチレン単位含有量20
〜70%)が最も代表的である。また、の場合には、
エチレン単位含有量は、通常20〜90重量%程度、好
ましくは30〜85重量%である。
【0040】エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン
−ポリエン系共重合エラストマーにおいては、炭素数3
以上のα−オレフィンとして、例えばプロピレン,ブテ
ン−1,ヘキセン−1,ヘプテン−1,オクテン−1,
ノネン−1,デセン−1,ウンデセン−1,ドデセン−
1などが、一種又は二種以上用いられる。また、ポリエ
ンとしては、例えばブタジエン,イソプレン,ピペリレ
ンのような共役ジエン、1,4−ヘキサジエン;1,6
−オクタジエン;2−メチル−1,5−ヘキサジエン;
6−メチル−1,5−ヘプタジエン;7−メチル−1,
6−オクタジエン;シクロヘキサジエン;ジシクロペン
タジエン;メチルテトラヒドロインデン;5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン;5−メチレン−2−ノルボルネ
ン;5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン;6−ク
ロロメチル−5−イソプロペニル−2−ノルボルネンの
ような非共役ジエン、2,3−ジイソプロピリデン−5
−ノルボルネン;2−エチリデン−3−イソプロピリデ
ン−5−ノルボルネン;2−プロペニル−2,2−ノル
ボルネン;1,3,7−オクタトリエン;1,4,9−
デカトリエンのようなトリエンなどを一種又は二種以上
用いることができるが、これらの中で共役ジエンや非共
役ジエンのジエン化合物が好適である。ポリエンの共重
合量は、エラストマーとしての特性が効果的に発揮され
るためには、共重合体のヨウ素価が30以下、好ましく
は5〜25の範囲になるように調節するのが有利であ
る。また、ヨウ素価が上記範囲になるように水素添加し
てもよい。
【0041】更に、エチレン−不飽和カルボン酸−α,
β−不飽和カルボン酸エステル系共重合エラストマーに
おいて用いられる不飽和カルボン酸としては、例えばア
クリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、
フマル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、
シトラコン酸、ソルビン酸、メサコン酸、アンゲリカ酸
などが挙げられ、これらは一種用いてもよく、二種以上
を組み合わせて用いてもよい。また、α,β−エチレン
性不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル
酸、メタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸などの好
ましくは炭素数3〜8のα,β−エチレン性不飽和カル
ボン酸とメチルアルコール、エチルアルコール、イソプ
ロピルアルコール、n−プロピルアルコールなどの一価
アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコー
ルなどの二価アルコール、グリセリン、ペンタエリスリ
トールなどの多価アルコールとのエステルが挙げられ、
これらのエステルは一種用いてもよく、二種以上を組み
合わせてもよい。
【0042】さらに、この共重合エラストマーとして
は、所望により、前記不飽和カルボン酸の誘導体、例え
ば酸無水物、アミド、イミド、金属塩などを共重合させ
たものも用いることができる。また、この共重合エラス
トマーは、エチレン単位50〜95重量%、不飽和カル
ボン酸単位1〜10重量%及びα,β−エチレン性不飽
和カルボン酸エステル単位4〜49重量%を含有し、か
つランダムに共重合され、エラストマー特性を持つもの
が好適である。該エチレン単位の含有量が95重量%を
超える場合とか、α,β−エチレン性不飽和カルボン酸
エステル単位が4重量%未満のものは、エラストマー特
性が充分に発現されないおそれがあり、エチレン単位が
50重量%未満の場合とか、α,β−エチレン性不飽和
カルボン酸エステル単位が49重量%を超えるものは低
温衝撃性が低下する傾向にある。さらに不飽和カルボン
酸単位が1重量%未満のものは架橋性に劣り、また10
重量%を超えるものはエラストマー特性が十分ではな
い。
【0043】一方、アクリロニトリル系共重合エラスト
マーとしては、例えばアクリロニトリルやメタクリロニ
トリルなどの不飽和ニトリルと、1,3−ブタジエンや
1,3−ヘキサジエンなどの鎖状ジエンとの共重合体、
アクリロニトリル−1,3−ブタジエン−無水マレイン
酸三元共重合体、これらの共重合体のジエン部分を高度
に水添することにより、二重結合を飽和させた共重合体
などが挙げられる。本発明に係る上記熱可塑性エラスト
マーの諸特性は特に限定されるものではないが、100
℃におけるムーニー粘度が10〜80程度であり、引張
伸びが500%以上であり、かつガラス転移温度が−2
0℃以下のものが(A)成分のポリプロピレン系樹脂組
成物の耐熱性を低下させることなく、その軟質化に寄与
する点で特に好適である。上記熱可塑性エラストマー共
重合体の中で、柔軟性,成形性,耐熱性などの点で、特
にエチレン−炭素数3以上のα−オレフィン系共重合エ
ラストマー,エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン
−ジエン系共重合エラストマー,スチレン−ジエン系共
重合エラストマー及びスチレン−ジエン系共重合エラス
トマーの水素添加物が好適である。これらの熱可塑性エ
ラストマー共重合体は一種用いてもよく、二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0044】この(B)成分の熱可塑性エラストマー共
重合体を用いる場合には、(A)成分のポリプロピレン
系樹脂組成物との合計量に対して、40重量%以下の割
合で用いられる。この量が40重量%を超えるとブロッ
キング性が悪化し、施工時のロール展開性が悪くなる。
この熱可塑性エラストマー共重合体の好ましい使用量
は、(A)成分と(B)成分との合計量に対して、1〜
30重量%の範囲である。さらに、本発明においては、
基材のフィルム又はシートの材料として、前記(A)成
分のポリプロピレン系樹脂組成物又は該(A)成分と
(B)成分の熱可塑性エラストマー共重合体との樹脂組
成物と、(C)ポリオレフィン系樹脂とを、(A)+
(B):(C)の重量比が90:10ないし1:99の
割合で含有するものを好ましく用いることができる。ポ
リオレフィン系樹脂の使用量が上記範囲より多いとフィ
ルムやシートを接合する際の熱融着性の改善効果が充分
に発揮されず、また上記範囲より少ないと柔軟性や低温
特性が損なわれ、本発明の目的が達せられないおそれが
ある。熱融着性の改善効果及び柔軟性の面から、特に好
ましい割合は85:15ないし3:97の範囲である。
すなわち、(A)または(A)+(B)成分をポリオレ
フィン樹脂へ配合すると、ポリオレフィン樹脂フィルム
又はシートの熱融着性の改良に効果的であり、その際の
配合量は、ポリオレフィン樹脂の種類によって選定する
ことができる。
【0045】上記ポリオレフィン系樹脂としては、例え
ば線状低密度ポリエチレン(L−LDPE),高密度ポ
リエチレン(HDPE),低密度ポリエチレン(LDP
E),エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)などを
好ましく挙げることができる。これらは単独で用いても
よく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。本発明の
防水シートにおける基材のフィルム又はシートを成形す
るには、まず、前記(A)成分のポリプロピレン系樹脂
組成物、又はこの(A)成分と(B)成分の熱可塑性エ
ラストマー共重合体や(C)成分のポリオレフィン系樹
脂との混合物に、本発明の目的が損なわれない範囲で、
所望により、プロセスオイル,変性ポリオレフィン,各
種安定剤,無機又は有機充てん剤,塩素捕捉剤,アンチ
ブロッキング剤,滑剤,加工助剤,ブルーミング抑制
剤,顔料などを配合し、成形材料を調製する。この成形
材料の調製は、例えば上記成分をタンブラーブレンダ
ー,ヘンシェルミキサーなどで混合するか、又は混合後
さらに単軸押出機や多軸押出機を用いて溶融混練造粒す
るか、あるいはニーダー,バンバリーミキサーなどで溶
融混練造粒することにより、行われる。
【0046】次に、このようにして得られた成形材料
を、例えばカレンダー成形,T−ダイシート成形,イン
フレーション成形などの方法により、厚さ0.2〜8mm
程度のフィルム又はシートに成形すればよい。カレンダ
ー成形においては、カレンダー成形装置として従来公知
のもの、例えば直列型,L型,逆L型,Z型などの中か
ら任意のものを用い、通常樹脂温度160〜300℃、
好ましくは170〜270℃、ロール温度130〜27
0℃、好ましくは140〜240℃程度にて、厚さ0.8
〜2.0mm程度のフィルムやシートに成形するのがよ
い。また、T−ダイシート成形においては、上記成形材
料を、T−ダイシート成形機により、通常樹脂温度22
0〜270℃程度にて、厚さ0.2〜2.0mm程度のフィ
ルムやシートに成形するのが好ましい。さらに、インフ
レーション成形においては、上記成形材料を、インフレ
ーション成形機により、通常樹脂温度180〜220℃
程度にて、厚さ0.2〜2.0mm程度のフィルムやシート
に成形するのが有利である。
【0047】このようにして得られたフィルムやシート
には、その少なくとも片面に、所望によりコロナ処理,
オゾン処理,プラズマ処理などの表面処理を施してもよ
い。なお、T−ダイシート成形においては、成形の際
に、上記表面処理を施すことができ、また、後述のシー
トの多層化をダイレクトに行うことができる。上記成形
材料に、所望により配合されるプロセスオイルは、鉱
油、合成油を問わず適用でき、鉱油の具体例としては、
パラフィン基系原油、中間基系原油あるいはナフテン基
系原油を常圧蒸溜して得られる留出油、該常圧蒸溜残渣
油の減圧蒸溜で得られる留出分の精製油とか深脱ロウ油
等を挙げることができる。合成油としてはアルキルベン
ゼン、ポリブテン、ポリ(α−オレフィン)等が例示で
きる。
【0048】変性ポリオレフィンとしては、例えばポリ
エチレン,ポリプロピレン,エチレン−α−オレフィン
共重合体,エチレン−α−オレフィン−非共役ジエン化
合物共重合体(例えばEPDMなど),エチレン−芳香
族モノビニル化合物−共役ジエン化合物共重合ゴムなど
のポリオレフィンを、アクリル酸,メタクリル酸,マレ
イン酸などの不飽和カルボン酸,無水マレイン酸などの
不飽和カルボン酸の無水物、アクリル酸メチル,マレイ
ン酸モノメチルなどの不飽和カルボン酸のエステル、ア
クリル酸アミド,マレイン酸モノアミドなどの不飽和カ
ルボン酸のアミド、マレイミド,N−ブチルマレイミド
などの不飽和カルボン酸のイミドなどを用いて化学変性
したものが挙げられる。この化学変性方法としては、例
えば該ポリオレフィンを適当な溶媒中において、ベンゾ
イルパーオキシドなどのラジカル発生剤を用いて、前記
不飽和カルボン酸やその誘導体と反応させる方法などを
用いることができる。
【0049】上記、各種安定剤としては酸化劣化、熱劣
化等に対する安定剤の使用が最も一般的であり、例え
ば、フェノール系安定剤、有機ホスファイト系安定剤、
チオエーテル系安定剤、ヒンダードアミン系安定剤など
を用いることができる。フェノール系安定剤としては、
従来公知のもの、例えば、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4
‐メチルフェノール、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐エ
チルフェノール、2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐メチ
ルフェノール、2,6‐ジイソプロピル‐4‐エチルフ
ェノール、2,6‐ジ‐t‐アミル‐4‐メチルフェノ
ール、2,6‐ジ‐t‐オクチル‐4‐n‐プロピルフ
ェノール、2,6‐ジシクロヘキシル‐4‐n‐オクチ
ルフェノール、2‐イソプロピル‐4‐メチル‐6‐t
‐ブチルフェノール、2‐t‐ブチル‐2‐エチル‐6
‐t‐オクチルフェノール、2‐イソブチル‐4‐エチ
ル‐5‐t‐ヘキシルフェノール、2‐シクロヘキシル
‐4‐n‐ブチル‐6‐イソプロピルフェノール、スチ
レン化混合クレゾール、dl‐α‐トコフェロール、t
‐ブチルヒドロキノン、2,2′‐メチレンビス(4‐
メチル‐6‐t‐ブチルフェノール)、4,4′‐ブチ
リデンビス(3‐メチル‐6‐t‐ブチルフェノー
ル)、4,4′‐チオビス(3‐メチル‐6‐t‐ブチ
ルフェノール)、2,2′‐チオビス(4‐メチル‐6
‐t‐ブチルフェノール)、4,4′‐メチレンビス
(2,6‐ジ‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐メ
チレンビス[6‐(1‐メチルシクロヘキシル)‐p‐
クレゾール]、2,2′‐エチリデンビス(4,6‐ジ
‐t‐ブチルフェノール)、2,2′‐ブチリデンビス
(2‐t‐ブチル‐4‐メチルフェノール)、1,1,
3‐トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブ
チルフェニル)ブタン、トリエチレングリコール‐ビス
[3‐(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐4‐ヒドロキシ
フェニル)プロピオネート]、1,6‐ヘキサンジオー
ル‐ビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロ
キシフェニル)プロピオネート]、2,2′‐チオジエ
チレンビス[3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒド
ロキシフェニル)プロピオネート]、N,N′‐ヘキサ
メチレンビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキ
シ‐ヒドロシンナミド)、3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシベンジルホスホネート‐ジエチルエステ
ル、1,3,5‐トリス(2,6‐ジメチル‐3‐ヒド
ロキシ‐4‐t‐ブチルベンジル)イソシアヌレート、
1,3,5‐トリス[(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐
ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル]イソ
シアヌレート、トリス(4‐t‐ブチル‐2,6‐ジメ
チル‐3‐ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、
2,4‐ビス(n‐オクチルチオ)‐6‐(4‐ヒドロ
キシ‐3,5‐ジ‐t‐ブチルアニリノ)‐1,3,5
‐トリアジン、テトラキス[メチレン‐3‐(3,5‐
ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート]メタン、ビス(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒ
ドロキシベンジルホスホン酸エチル)カルシウム、ビス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジルホ
スホン酸エチル)ニッケル、ビス[3,3‐ビス(3‐
t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)ブチリックアシ
ド]グリコールエステル、N,N′‐ビス[3‐(3,
5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピ
オニル]ヒドラジン、2,2′‐オキザミドビス[エチ
ル‐3‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート]、ビス[2‐t‐ブチル‐4
‐メチル‐6‐(3‐t‐ブチル‐5‐メチル‐2‐ヒ
ドロキシベンジル)フェニル]テレフタレート、1,
3,5‐トリメチル‐2,4,6‐トリス(3,5‐ジ
‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
3,9‐ビス〔1,1‐ジメチル‐2‐[β‐(3‐t
‐ブチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐メチルフェニル)プロ
ピオニルオキシ]エチル〕‐2,4,8,10‐テトラ
オキサスピロ[5,5]ウンデカン、2,2‐ビス〔4
‐[2‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシヒ
ドロシンナモイルオキシ)]エトキシフェニル〕プロパ
ン及びステアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐ジ
‐t‐ブチルフェノール)プロピオネートなどのβ‐
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
プロピオン酸アルキルエステルなどが挙げられる。これ
らの中では、2,6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェ
ノール、ステアリル‐β‐(4‐ヒドロキシ‐3,5‐
ジ‐t‐ブチルフェノール)プロピオネート、2,2′
‐エチリデンビス(4,6‐ジ‐t‐ブチルフェノー
ル)及びテトラキス[メチレン‐3‐(3,5‐ジ‐t
‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)プロピオネート]
メタンが好適である。
【0050】また、有機ホスファイト系安定剤として
は、例えば、トリオクチルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリストリデシルホスファイト、トリス
イソデシルホスファイト、フェニルジイソオクチルホス
ファイト、フェニルジイソデシルホスファイト、フェニ
ルジ(トリデシル)ホスファイト、ジフェニルイソオク
チルホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイ
ト、ジフェニルトリデシルホスファイト、トリフェニル
ホスファイト、トリス(ノニルフェニル)ホスファイ
ト、トリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)ホスフ
ァイト、トリス(ブトキシエチル)ホスファイト、テト
ラトリデシル‐4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル
‐6‐t‐ブチルフェノール)‐ジホスファイト、4,
4′‐イソプロピリデン‐ジフェノールアルキルホスフ
ァイト(ただし、アルキルは炭素数12〜15程度)、
4,4′‐イソプロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェ
ノール)・ジ(ノニルフェニル)ホスファイト、トリス
(ビフェニル)ホスファイト、テトラ(トリデシル)‐
1,1,3‐トリス(2‐メチル‐5‐t‐ブチル‐4
‐ヒドロキシフェニル)ブタンジホスファイト、トリス
(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐ヒドロキシフェニル)
ホスファイト、水素化‐4,4′‐イソプロピリデンジ
フェノールポリホスファイト、ビス(オクチルフェニ
ル)・ビス[4,4′‐ブチリデンビス(3‐メチル‐
6‐t‐ブチルフェノール)]・1,6‐ヘキサンジオ
ールジホスファイト、ヘキサトリデシル‐1,1,3‐
トリス(2‐メチル‐4‐ヒドロキシ‐5‐t‐ブチル
フェノール)ジホスファイト、トリス[4,4′‐イソ
プロピリデンビス(2‐t‐ブチルフェノール)]ホス
ファイト、トリス(1,3‐ジステアロイルオキシイソ
プロピル)ホスファイト、9,10‐ジヒドロ‐9‐ホ
スファフェナンスレン‐10‐オキシド、テトラキス
(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニル)‐4,4′‐ビフ
ェニレンジホスホナイト、ジステアリルペンタエリスリ
トールジホスファイト、ジ(ノニルフェニル)ペンタエ
リスリトールジホスファイト、フェニル・4,4′‐イ
ソプロピリデンジフェノール・ペンタエリスリトールジ
ホスファイト、ビス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフェニ
ル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,
6‐ジ‐t‐ブチル‐4‐メチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト及びフェニルビスフェノール
‐A‐ペンタエリスリトールジホスファイトなどが挙げ
られる。これらの中では、トリス(2,4‐ジ‐t‐ブ
チルフェニル)ホスファイト、トリス(ノニルフェニ
ル)ホスファイト及びテトラキス(2,4‐ジ‐t‐ブ
チルフェニル)‐4,4′‐ビフェニレンジホスファイ
トが好ましく、特にトリス(2,4‐ジ‐t‐ブチルフ
ェニル)ホスファイトが好適である。
【0051】さらに、有機チオエーテル系安定剤として
は、ジアルキルチオジプロピオネート及びアルキルチオ
プロピオン酸の多価アルコールエステルを用いることが
好ましい。ここで使用されるジアルキルチオジプロピオ
ネートとしては、炭素数6〜20のアルキル基を有する
ジアルキルチオジプロピオネートが好ましく、またアル
キルチオプロピオン酸の多価アルコールエステルとして
は、炭素数4〜20のアルキル基を有するアルキルチオ
プロピオン酸の多価アルコールエステルが好ましい。こ
の場合に多価アルコールエステルを構成する多価アルコ
ールの例としては、グリセリン、トリメチロールエタ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及
びトリスヒドロキシエチルイソシアヌレートなどを挙げ
ることができる。このようなジアルキルチオジプロピオ
ネートとしては、例えば、ジラウリルチオジプロピオネ
ート、ジミリスチルチオジプロピオネート及びジステア
リルチオジプロピオネートなどを挙げることができる。
一方、アルキルチオプロピオン酸の多価アルコールエス
テルとしては、例えば、グリセリントリブチルチオプロ
ピオネート、グリセリントリオクチルチオプロピオネー
ト、グリセリントリラウリルチオプロピオネート、グリ
セリントリステアリルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリブチルチオプロピオネート、トリメチロ
ールエタントリオクチルチオプロピオネート、トリメチ
ロールエタントリラウリルチオプロピオネート、トリメ
チロールエタントリステアリルチオプロピオネート、ペ
ンタエリスリトールテトラブチルチオプロピオネート、
ペンタエリスリトールテトラオクチルチオプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトララウリルチオプロピオ
ネート、ペンタエリスリトールテトラステアリルチオプ
ロピオネートなどを挙げることができる。これらの中で
は、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチ
オジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトララウ
リルチオプロピオネートが好適である。
【0052】ヒンダードアミン系安定剤としては、例え
ば、ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリ
ジル)セバケート、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒド
ロキシエチル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テ
トラメチルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,
3,3‐テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐ト
リアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン
[2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イ
ミノ]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピ
ペリジルベンゾエート、ビス‐(1,2,6,6‐ペン
タメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐
ブチル‐4‐ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマ
ロネート、ビス‐(N‐メチル‐2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)セバケート、1,1′‐
(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,5,5‐テト
ラメチルピペラジノン)、(ミックスト2,2,6,6
‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,
2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレート、(ミック
スト1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジ
ル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカル
ボキシレート、ミックスト〔2,2,6,6‐テトラメ
チル‐4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメ
チル‐3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピ
ロ(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4
‐ブタンテトラカルボキシレート、ミックスト〔1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル/β,
β,β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,
8,10‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]
ジエチル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシ
レート、N,N′‐ビス(3‐アミノプロピル)エチレ
ンジアミン‐2,4‐ビス[N‐ブチル‐N‐(1,
2,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐ピペリジル)アミ
ノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリアジン縮合物、ポ
リ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5‐トリアジン‐
2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル‐
4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミド]、
N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐
ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと1,2‐ジブロ
モエタンとの縮合物、[N‐(2,2,6,6‐テトラ
メチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル‐2‐(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]
プロピオンアミドなどを挙げることができる。
【0053】これらのヒンダードアミン系安定剤の中で
は、特に、コハク酸ジメチル‐1‐(2‐ヒドロキシエ
チル)‐4‐ヒドロキシ‐2,2,6,6‐テトラメチ
ルピペリジン重縮合物、ポリ[6‐(1,1,3,3‐
テトラメチルブチル)イミノ‐1,3,5‐トリアジン
‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐テトラメチル
‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,
2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミ
ノ]、テトラキス(2,2,6,6‐テトラメチル‐4
‐ピペリジル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボ
キシレート、ビス(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4
‐ピペリジル)‐2‐(3,5‐ジ‐t‐ブチル‐4‐
ヒドロキシベンジル)‐2‐n‐ブチルマロネート、
1,1′‐(1,2‐エタンジイル)ビス(3,3,
5,5‐テトラメチルピペラジノン)、(ミックスト
2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/トリ
デシル)‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレ
ート、(ミックスト1,2,2,6,6‐ペンタメチル
‐4‐ピペリジル/トリデシル)‐1,2,3,4‐ブ
タンテトラカルボキシレート、ミックスト〔2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル/β,β,
β′,β′‐テトラメチル‐3,9‐[2,4,8,1
0‐テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカン]ジエチ
ル〕‐1,2,3,4‐ブタンテトラカルボキシレー
ト、ミックスト〔1,2,2,6,6‐ペンタメチル‐
4‐ピペリジル/β,β,β′,β′‐テトラメチル‐
3,9‐[2,4,8,10‐テトラオキサスピロ
(5,5)ウンデカン]ジエチル〕‐1,2,3,4‐
ブタンテトラカルボキシレート、N,N′‐ビス(3‐
アミノプロピル)エチレンジアミン‐2,4‐ビス[N
‐ブチル‐N‐(1,2,6,6‐ペンタメチル‐4‐
ピペリジル)アミノ]‐6‐クロロ‐1,3,5‐トリ
アジン縮合物、ポリ[6‐N‐モルホリル‐1,3,5
‐トリアジン‐2,4‐ジイル][(2,2,6,6‐
テトラメチル‐4‐ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレ
ン[(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミド]、N,N′‐ビス(2,2,6,6‐テト
ラメチル‐4‐ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと
1,2‐ジブロモエタンとの縮合物、[N‐(2,2,
6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジル)‐2‐メチル
‐2‐(2,2,6,6‐テトラメチル‐4‐ピペリジ
ル)イミノ]プロピオンアミドが好適である。
【0054】また、無機系充てん剤としては、例えば球
状フィラー,板状フィラー,繊維状フィラーなどがあ
る。球状フィラーとしては、例えば炭酸カルシウム,カ
オリン(ケイ酸アルミニウム),シリカ、パーライト,
シラスバルーン,セリサイト,ケイソウ土,亜硫酸カル
シウム,焼成アルミナ,ケイ酸カルシウム,結晶質ゼオ
ライト,非晶質ゼオライトなどが、板状フィラーとして
は、例えばタルクやマイカなどが、繊維状フィラーとし
ては、例えばウオラストナイトのような針状のもの、マ
グネシウムオキシサルフェイト,チタン酸カリウム繊
維,繊維状炭酸カルシウムのような繊維状のもの、さら
には、ガラス繊維のような完全に繊維状のものなどが挙
げられる。本発明の防水シートにおいては、基材のフィ
ルム又はシートを所望により多層化してもよい。この多
層化の方法については特に制限はなく、公知の方法、例
えばサーマルラミネーション法をはじめ、押出しラミネ
ーション法,共押出しラミネーション法,ドライラミネ
ーション法(ノンソルベントラミネーション法を含
む),ホットメルトラミネーション法,ウェットラミネ
ーション法,ニーラムラミネーション法,さらには多層
インフレーション法などの中から、任意の方法を用いる
ことができる。例えば、サーマルラミネーション法を用
いる場合は、サーマルラミネータを用い、加熱ロール温
度100〜140℃程度にて、連続的に熱融着すること
により、積層シートが得られる。
【0055】このようにして得られた基材積層シートの
層数については特に制限はないが、通常厚さが0.4〜1
0mmの範囲になるように、目的に応じて適宜選定すれ
ばよい。また、層構成は目的に応じて、任意の構成を取
りうるが、熱融着性を改善するには、前記(A)成分の
ポリプロピレン系樹脂組成物、又はこれと(B)成分の
熱可塑性エラストマー共重合体との樹脂組成物を材料と
する層を中間層とするより、内層又は外層とするのが望
ましい。本発明の防水シートにおいては、このフィルム
又はシートからなる基材の少なくとも片面に、強度や防
水,遮水性などをさらに向上させるために、所望により
ポリオレフィン系樹脂層を積層してもよい。このポリオ
レフィン系樹脂層としては、例えばL−LDPE,HD
PE,LDPE,EVAなどからなる層、あるいはこれ
らを二種以上組み合わせた樹脂混合物からなる層が挙げ
られる。このポリオレフィン系樹脂層の厚さは通常0.2
〜8mm程度である。
【0056】また、フィルム又はシートからなる基材の
少なくとも片面に、所望により排水性などを付与する目
的で、不織布層を積層してもよい。この不織布層として
は、例えば面内方向の透水係数が5kg/cm2 の圧力
下で1×10-3cm/秒以上のものが望ましい。透水係
数が1×10-3cm/秒未満のものでは、充分な排水性
が得られない場合があり、不織布層を設けた効果が充分
に発揮されないおそれがある。不織布層の材料として
は、例えばポリエステル,ポリアミド,ポリプロピレ
ン,ポリフェニルスルホン,フッ素系樹脂などの繊維か
らなる不織布が好ましく挙げられる。この不織布には耐
候性を改善するために、カーボンブラックなどを含有さ
せてもよい。この不織布層の厚さは、通常0.5〜10m
m程度である。さらに、フィルム又はシートからなる基
材の少なくとも片面に、異物の貫通の際に生じる貫通孔
を閉塞し、漏水を阻止する目的で、所望により粘着材層
を積層してもよい。この粘着材層としては、例えばブチ
ルゴム,塩化ブチルゴム,臭化ブチルゴム,エチレン−
プロピレンゴムなどの一種又は二種以上を主成分とする
厚さ0.5〜1.5mm程度の層が好ましく挙げられる。
【0057】また、フィルム又はシートからなる基材の
少なくとも片面に、振動を効果的に吸収し、振動による
損傷や破損を防止する目的で、所望により、気泡含有層
を積層してもよい。この気泡含有層は、例えば多数の独
立空気室を有するシート状振動吸収部材からなる層が好
ましく挙げられる。このようなものとしては、例えば市
販品の「エヤーキャップ」〔宇部興産(株)製,商品
名〕などのプラスチックフィルムを利用することができ
る。この気泡含有層の厚さは、通常5〜15mm程度で
ある。
【0058】上記ポリオレフィン系樹脂層,不織布層,
粘着材層及び気泡含有層は、フィルム又はシートからな
る基材に、それぞれ単独で積層してもよく、また適宜組
み合わせて積層してもよいが、不織布層を積層する場合
は、最外層となるように積層するのが有利である。また
積層方法については特に制限はなく、前記基材のフィル
ムやシートの多層化の説明において例示した各種方法を
用いることができる。本発明の防水シートにおいては、
基材のフィルムやシートの多層化、あるいは前記異種材
料からなる層を積層する場合、所望により各層間に接着
剤層を設けてもよい。この接着剤層としては、例えばポ
リウレタン系樹脂,エポキシ樹脂,アクリル系樹脂,ビ
ニル系樹脂,酢酸ビニル系樹脂,ポリエステル系樹脂,
エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂,アクリル−酢酸ビ
ニル共重合体樹脂,ポリアミド系樹脂,アイオノマー系
樹脂などを主成分とする公知の接着剤、又は変性ポリオ
レフィンからなる厚さ5〜50μm程度のものを好まし
く挙げることができる。
【0059】
【実施例】次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。なお、得られたシートの物性及び熱融
着性は、以下に示す試験方法により評価した。 (1)引張試験 JIS A6008に準拠し、JIS K6301の3
号ダンベルを用いて、引張速度200mm/分の条件で
引張試験を行い、引張破断強さ,引張破断伸び及び低温
引張伸び(−20℃)を求めた。 (2)引裂試験 JIS A6008に準拠し、引張速度200mm/分
で測定して引裂き強さを求めた。 (3)脆化試験 JIS K7216に準拠して求めた。 (4)熱融着性試験 3cm×3cmの大きさのシート2枚を重ね合わせ、シ
ート間に約400℃の熱風を吹きつけつつ、ローラで圧
着し、熱融着を行った。次いで、接合部の引張剪断試験
(T字剥離、25mm幅)を行い、接合部に隣接した箇
所からシート材料の破断が生じたものを◎、接合部で剥
離したものを○、手で簡単に剥離したものを×とした。
【0060】製造例1 (1)マグネシウム化合物の調製 内容積約6リットルの撹拌機付きガラス製反応器を窒素
ガスで充分に置換した後、これにエタノール約2,430
g、ヨウ素20g及び金属マグネシウム160gを仕込
み、撹拌しながら加熱して、還流条件下で系内からの水
素ガスの発生がなくなるまで反応させ、固体状反応生成
物を得た。この固体状反応生成物を含む反応液を減圧下
乾燥させることによりマグネシウム化合物を得た。 (2)固体触媒成分(W)の調製 窒素ガスで充分に置換した内容積5リットルのガラス製
反応器に、上記(1)で得られたマグネシウム化合物
(粉砕していないもの)160g,精製ヘプタン800
ミリリットル,四塩化ケイ素24ミリリットル及びフタ
ル酸ジエチル23ミリリットルを仕込み、系内を80℃
に保ち、撹拌しながら四塩化チタン770ミリリットル
を加えて110℃で2時間反応させた後、固体成分を分
離して90℃の精製ヘプタンで洗浄した。さらに、四塩
化チタ1,220ミリリットルを加え、110℃で2時間
反応させた後、精製ヘプタンで充分に洗浄し、固体触媒
成分(W)を得た。
【0061】(3)気相重合 内容積200リットルの重合槽に、上記(2)で得られ
た固体触媒成分(W)6.0g/時間、トリイソブチルア
ルミニウム(TIBA)0.195モル/時間、1−アリ
ル−3,4−ジメトキシベンゼン(ADMB)0.012
モル/時間、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン
(CHMDMS)0.006モル/時間、プロピレン42
kg/時間で供給し、70℃,28kg/cm2 Gで重
合を行った。ポリマーの生成量は30kg/時間であっ
た。
【0062】この重合で得られたポリマーは、プロピレ
ンホモポリマーであり、その極限粘度〔η〕(135
℃,デカリン中)は、4.12デシリットル/gであっ
た。また、上記ホモポリマーの沸騰n−ヘプタン不溶成
分量は61.0重量%であり、該沸騰n−ヘプタン不溶成
分の〔η〕は5.19デシリットル/g、沸騰n−ヘプタ
ン可溶成分の〔η〕は2.52デシリットル/gであっ
た。一方、該ホモポリマーの13C−NMRスペクトルか
ら算出したペンタッド分率rrrr/(1−mmmm)
×100は34.0%であり、DSCにて測定した融解ピ
ーク温度(Tm)は158.9℃、融解エンタルピー(Δ
H)は54.7J/gであった。また、プロピレンの頭−
尾間の結合に関する逆転結合はみられなかった。
【0063】次いで、このポリマーを連続して後段の重
合層へ移送し、エチレンを17.5kg/時間及びプロピ
レンを13kg/時間で供給し、50℃、14kg/c
2Gで重合を行い、エチレン単位含有料15.8重量
%、後段での反応比43.5%のポリマーパウダーを得
た。このポリマーはプロピレンホモポリマーとエチレン
−プロピレンランダム共重合体との混合物からなるプロ
ピレン系ブロック共重合体であり、極限粘度〔η〕(1
35℃,デカリン中)は4.91デシリットル/gであっ
た。得られたパウダーに2.5−ジメチル−2,5−ジ−
(t−ブチルパーオキシ)−ヘキサンを混合し、これに
さらに酸化防止剤,安定剤,塩素捕捉剤を添加して混合
し、40mmφで押し出して、メルトインデックス(M
I,230℃,2.16kgf)が2.4g/10分のペレ
ットを得た。このペレットをAとする。
【0064】実施例1 製造例1で得られた「A」70重量%とエチレン−オク
テン−1共重合体〔L−LDPE,出光石油化学(株)
製、商品名:モアテックV−0298CN,MI=2.0
g/10分,密度910kg/m3 〕30重量%との混
合物に対し、アンチブロッキング剤(ケイソウ土)50
00重量ppm,耐候剤(ヒンダードアミン系)100
0重量ppm,滑剤(オレイン酸亜鉛系)3000重量
ppm,ブリード抑制剤(ハイドロカルマイト)400
重量ppm,酸化防止剤(リン系/フェノール系)15
00重量ppm及び顔料(カーボンブラック)4000
重量ppmを添加し、バンバリーミキサーにて3分間混
練した。次いで、ミキシングロールにより、ロール温度
155〜165℃にてロール練りを行ったのち、逆L字
型カレンダー(26インチロール)成形機でロール温度
155〜165℃にて厚さ1.0mmのシートを作製し
た。この際の成形速度は15m/分であった。ロール練
り状態,ロール汚染性,ロール剥離性及びシートの引出
し性(ドローダウンなど)など、成形性は良好であって
問題はなく、また、シート表面のブルームやブリードも
なく、外観も良好であった。このシートの物性及び熱融
着性を第1表に示す。
【0065】実施例2 実施例1において、「A」及びエチレン−オクテン−1
共重合体の配合割合を、それぞれ30重量%及び70重
量%に代えた以外は、実施例1と同様にして、厚さ0.8
mm及び1.0mmのシートをそれぞれ作製した。カレン
ダー成形性には特に問題はなく、また、シート外観も良
好であった。1.0mm厚さのシートの物性及び熱融着性
を第1表に示す。 実施例3 実施例2で得られた0.8mmの厚さのシート3層を、サ
ーマルラミネータ(加熱ロール温度120℃、予熱ロー
ルあり)を用いて熱融着し、2.0mm厚さの積層シート
を作製した。この積層シートの物性及び熱融着性を第1
表に示す。 実施例4 製造例1で得られた「A」及びエチレン−オクテン−1
共重合体〔L−LDPE,出光石油化学(株)製、商品
名:モアテックV−0298CN〕を用い、多層シート
成形機により、温度190℃で厚さ1.0mmのシートを
作製した。層比は1:1とした。このシートの物性及び
熱融着性を第1表に示す。
【0066】実施例5 製造例1で得られた「A」及びエチレン−オクテン−1
共重合体〔L−LDPE,出光石油化学(株)製、商品
名:モアテック0238CN,MI=2.4g/10分,
密度925kg/m3 〕と接着性樹脂〔出光石油化学
(株)製、商品名:ポリタックE−100,MI=3.5
g/10分〕を用い、多層シート成形機により温度24
0℃で共押出しして、厚さ1.0mmのシートを作製し
た。接着性樹脂層の厚さは約20μmで、層比は1:1
とした。このシートの物性及び熱融着性を第1表に示
す。 実施例6 製造例1で得られた「A」80重量%にスチレン−イソ
プレンブロック共重合体〔SIS,(株)クラレ製,商
品名:ハイブラーHVS−3〕20重量%を配合し、実
施例1と同様にして、厚さ1.0mmのシートを作製し
た。このシートの物性及び熱融着性を第1表に示す。 実施例7 実施例1において、「A」のみを用いた以外は、実施例
1と同様にして厚み1mmのシートを作製した。シート
外観は良好であった。このシートの物性及び熱融着性を
第1表に示す。
【0067】比較例1 エチレン−オクテン−1共重合体〔L−LDPE,出光
石油化学(株)製、商品名:モアテックV−0298C
N〕を用い、実施例1と同様にして厚さ1.0mmのシー
トを作製した。ただし、ミキシングロール温度125〜
135℃,カレンダーロール温度135〜145℃とし
た。このシートの物性及び熱融着性を第2表に示す。 比較例2 軟質塩化ビニル樹脂(PVC)を用い、実施例1と同様
にして厚さ1.0mmのシートを作製した。このシートの
物性及び熱融着性を第2表に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】
【表3】
【0071】
【発明の効果】本発明の防水シートは、機械的強度,伸
び,耐熱性,耐油性,耐薬品性などの物性に優れ、かつ
ロール展開性,反り,柔軟性(形状付与性),接着性な
ど、特に熱融着性が良好であって、施工性に優れる上、
コスト的に有利で、しかも環境安全性が高く、例えば建
築,土木分野における防水,遮水シートとして、あるい
は廃棄物処分場における防水,遮水シートなどとして好
適に用いられる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)(a)(イ)同位体炭素核磁気共
    鳴(13C−NMR)スペクトルによるペンタッド分率に
    おいて、rrrr/(1−mmmm)×100が20〜
    60%、(ロ)示差走査熱量分析計(DSC)にて測定
    した融解ピーク温度(Tm)が150℃以上及び(ハ)
    DSCにて測定した融解エンタルピー(ΔH)が100
    J/g以下であるプロピレンの単独重合体及び/又は4
    重量%以下の他のオレフィン単位を含有するプロピレン
    系共重合体からなるポリプロピレン系樹脂100〜20
    重量%と、(b)プロピレン以外のオレフィン単位10
    〜80重量%を含有するプロピレン系共重合体0〜80
    重量%とからなるポリプロピレン系樹脂組成物100〜
    60重量%と、(B)熱可塑性エラストマー共重合体0
    〜40重量%との樹脂組成物からなるフィルム又はシー
    トを基材とすることを特徴とする防水シート。
  2. 【請求項2】(a)成分において、(ハ)の融解エンタ
    ルピー(ΔH)が10〜100J/gである請求項1記
    載の防水シート。
  3. 【請求項3】基材のフィルム又はシートが、(A)成分
    100〜60重量%と(B)成分0〜40重量%との樹
    脂組成物と(C)ポリオレフィン系樹脂とを、(A)+
    (B):(C)の重量比が90:10ないし1:99の
    割合で含有するものである請求項1記載の防水シート。
  4. 【請求項4】熱可塑性エラストマー共重合体が、エチレ
    ン−炭素数3以上のα−オレフィン系共重合エラストマ
    ー,エチレン−炭素数3以上のα−オレフィン−ジエン
    系共重合エラストマー,スチレン−ジエン系共重合エラ
    ストマー及びスチレン−ジエン系共重合エラストマーの
    水素添加物の中から選ばれた少なくとも一種である請求
    項1記載の防水シート。
  5. 【請求項5】基材のフィルム又はシートが多層化された
    ものである請求項1記載の防水シート。
  6. 【請求項6】基材のフィルム又はシートに、ポリオレフ
    ィン系樹脂層,不織布層,粘着材層及び気泡含有層の中
    から選ばれた少なくとも一種の層を積層してなる請求項
    1又は5記載の防水シート。
  7. 【請求項7】ポリオレフィン系樹脂が、線状低密度ポリ
    エチレン,高密度ポリエチレン,低密度ポリエチレン及
    びエチレン−酢酸ビニル共重合体の中から選ばれた少な
    くとも一種である請求項3又は6記載の防水シート。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004018557A1 (ja) * 2002-08-22 2004-03-04 Idemitsu Petrochemical Co., Ltd. α-オレフィン重合体組成物及びその製造方法
KR20170037560A (ko) 2015-09-25 2017-04-04 허왕회 방수 시트용 고성능 방수 필름과 이를 이용한 방수 시트 및 그 제조방법

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