JPH0922655A - プラズマディスプレイパネルの電極 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの電極

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JPH0922655A
JPH0922655A JP7170641A JP17064195A JPH0922655A JP H0922655 A JPH0922655 A JP H0922655A JP 7170641 A JP7170641 A JP 7170641A JP 17064195 A JP17064195 A JP 17064195A JP H0922655 A JPH0922655 A JP H0922655A
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electrode
film
metal
ito
resist
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JP7170641A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Kadowaki
広幸 門脇
Yasushi Tantani
恭史 段谷
Yasunori Kima
泰則 来間
Sakurako Hatori
桜子 羽鳥
Masanori Fukuda
政典 福田
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Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 基板上に電極を形成した後の焼成時等におけ
る酸化を防止する。 【構成】 プラズマディスプレイパネルの前面板又は背
面板を構成するガラス基板上に設けられる電極を、金属
電極22とその上に積層した透明電極24とで構成す
る。金属電極22が透明電極24に覆われて保護される
ので、金属電極22の材料に酸化しやすいものを使用し
ても、焼成時等における当該金属電極22の酸化を防止
できる。よって、電極取出し部において酸化金属膜を取
り除くための研磨を必要としない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体放電を用いた
自発光形式の平板ディスプレイであるプラズマディスプ
レイパネル(以下、PDPと記す)に係り、詳しくはP
DPのガラス基板上に設けられる電極に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般にPDPは、2枚の対向するガラス
基板にそれぞれ規則的に配列した一対の電極(陰極と陽
極)を設け、その間にNe等を主体とするガスを封入し
た構造になっている。そして、これらの電極間に電圧を
印加し、電極周辺の微小なセル内で放電を発生させるこ
とにより、各セルを発光させて表示を行うようにしてい
る。情報表示するためには、規則的に並んだセルを選択
的に放電発光させる。このPDPには、電極が放電空間
に露出している直流型(DC型)と絶縁層で覆われてい
る交流型(AC型)の2タイプがあり、双方とも表示機
能や駆動方法の違いによって、さらにリフレッシュ駆動
方式とメモリ駆動方式に分類される。
【0003】図1はAC型PDPの一構成例を示したも
のである。同図に示されるように、ガラス基板からなる
前面板1と背面板2とが互いに平行に且つ対向して配設
されており、背面板2の前面側にはこれに立設するバリ
ヤーリブ3が固着され、このバリヤーリブ3により前面
板1と背面板2とが一定間隔で保持されている。そし
て、前面板1の背面側には透明電極である維持電極4と
金属電極であるバス電極5とからなる複合電極が互いに
平行に形成され、これを覆って誘電体層6が形成されて
おり、さらにその上にMgO層7が形成されている。ま
た、背面板2の前面側には前記複合電極と直交するよう
にバリヤーリブ3の間に位置してアドレス電極8が互い
に平行に形成され、必要に応じてその上に誘電体層9が
形成されており、さらにバリヤーリブ3の壁面とセルの
底面を覆うようにして蛍光層10が設けられている。こ
のAC型PDPでは、前面板1上の複合電極間に交流電
源から所定の電圧を印加して電場を形成することによ
り、前面板1と背面板2とバリヤーリブ3とで区画され
る表示要素としての各セル11内で放電が行われる。そ
して、この放電により生じる紫外線により蛍光層10が
発光させられ、前面板1を透過してくるこの光を観察者
が視認するようになっている。
【0004】上記のAC型PDPにおける前面板1の複
合電極のうち、維持電極4の材料としてはITO、Sn
2 、ZnO等が考えられるが、成膜やパターニングの
容易性を考慮して通常はITOが使用されている。一
方、バス電極5の材料としては抵抗値が小さいのは勿論
のこと、ITOとの密着性がよく、焼成時の熱により酸
化されにくいものが選ばれる。例えばAlはこの要求を
満たすが、パターニング時に使用するエッチング液がI
TOを侵すので使用することができない。そこで、バス
電極5としては通常Cr/Cu/Crの積層構造が用い
られている。すなわち、CuはITOとの密着性が悪
く、焼成時の熱で酸化を起こすため、その両面をCrで
挟み込んだ三層構造にしている。そして、このような維
持電極4とバス電極5の組合せからなる複合電極は、従
来図2及び図3に示す工程で形成されている。以下、こ
の形成工程について説明する。
【0005】まず、図2(a)に示すように、前面板
1であるガラス基板の上にITO膜12を形成する。膜
厚は500〜4000Åであり、成膜法はとしてはスパ
ッタ法、真空蒸着法、スクリーン印刷法、ゾルゲル法な
どがある。 次いで、ITO膜12の上にレジストを塗布して乾燥
させてから、露光及び現像工程を経て図2(b)に示す
如くレジストRをパターニングする。露光はマスクパタ
ーンを介して上方からレジストに紫外線を照射すること
で行うが、この時、ガラス基板の周辺にアライメントマ
ークを同時に記録する。 そして、このパターニングされたレジストRを介して
図2(c)に示すようにITO膜12をエッチングす
る。エッチング液としては、例えば「HCl:HN
3 :H2 O=50:4:50」の溶液を使用する。 ITO膜12をエッチングによりパターニングした
後、所定の剥離液を用いてレジストを剥離し、水洗して
乾燥させることにより図2(d)に示すように維持電極
4を形成する。 続いて、図3(a)に示すように、維持電極4を覆う
ようにしてCr/Cu/Crの金属膜13を形成する。
膜厚は例えば下層のCr膜13aを500Å、中間のC
u膜13bを1μm、上層のCr膜13cを1500Å
とする。成膜法としてはスパッタ法、真空蒸着法、メッ
キ法などがある。 次いで、3層の金属膜13の上にレジストを塗布して
乾燥させてから、上方からの露光及び現像工程を経て図
3(b)に示す如くレジストRをパターニングする。こ
の場合、前記アライメントマークを使用してマスクとガ
ラス基板との位置合わせを行って露光する。 このパターニングされたレジストRを介して図3
(c)に示すように3層の金属膜13をエッチングす
る。この場合、Cr膜13c,13aのエッチング液と
しては塩化アルミニウム系の水溶液(例えば「AlCl
3 ・6H2 O:ZnCl2 :H3 PO4 :H2 O=45
4g:135g:30ml:400ml」)等を使用
し、Cu膜13bのエッチング液としては、過硫酸アン
モニウム((NH4 2 2 8 )の水溶液(80g/
l)等を使用する。 3層の金属膜13をエッチングによりパターニングし
た後、所定の剥離液を用いてレジストを剥離し、水洗し
て乾燥させることにより図3(d)に示すように3層構
造(5a、5b、5c)のバス電極5を形成する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように従来のA
C型PDPは、ITOからなる維持電極4とCr/Cu
/Crからなるバス電極5とで前面板に複合電極を構成
するのが一般的であり、図2及び図3に示す工程でその
複合電極を形成している。しかしながら、Crのエッチ
ング液、例えば塩化アルミニウム系の水溶液はITOを
侵すため、下層のCr膜13aをエッチングする際にI
TOの浸食が進み、維持電極4の膜厚分布が不均一にな
るという問題が起きていた。この問題点は、上層のCr
膜13cと下層のCr膜13aとで異なるエッチング液
を使用することで解決できるが、製造工程が複雑になる
とともに装置規模も大きくなってしまう。Crのエッチ
ング液として過マンガン酸系(例えば「KMnO4 (a
q.):NaOH(aq.)=15g/300cc:1
0g/300cc」)を使用すれば、ITOを浸食する
ことなくCrをエッチングすることが可能ではあるが、
このエッチング液はポジ型レジスト材を溶かしてしまう
ので、OMR等のネガ型レジスト材を使用せざるを得な
くなり、製造工程が限定されてしまう。また、3層の金
属膜13における下層のCr膜13aにピンホールがあ
ると、中間のCu膜13bをエッチングする際にそのピ
ンホール部分を通してITOがエッチングされ、これが
欠陥になるという問題点もあった。
【0007】また、バス電極5に使用されているCr
は、熱により酸化して変色したり高抵抗化してしまう傾
向がある。この現象は、誘電体層等で被覆されない電極
取出し部において顕著に現れる。したがって、電極取出
し部では研磨等の方法により表面の酸化被膜を取り除く
必要がある。
【0008】また、上記AC型PDPの複合電極におけ
るバス電極5は、Cuの酸化を防止するためにその両面
をCrで挟み込んだ三層構造にしているので、上述のよ
うにその製造工程が複雑であり、できればバス電極5を
Al等の金属の単層で形成したいという要望があるが、
前記したようにAlを使用する場合、Alのパターニン
グ時に使用するエッチング液がITOを侵すので使用す
ることができない。
【0009】以上のように、AC型PDPにおいては複
合電極におけるバス電極に使用する金属の選択に苦慮し
ているが、焼成時等における酸化防止の観点からする
と、全てのタイプのPDPに設けられる電極についても
同様な問題点がある。
【0010】そこで、本発明の目的とするところは、上
記のような問題点を解消することのできるPDPの電極
を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るPDPの電極は、PDPの前面板又は
背面板を構成するガラス基板上に設けられる電極であっ
て、金属電極とその上に積層した透明電極とからなるこ
とを要旨としている。
【0012】上記の構成からなる電極は、DC型でもA
C型でも任意のPDPにおける一般的な陰極及び/又は
陽極として利用することができるものであり、必要に応
じて透明電極が金属電極を覆った形態にしてもよい。そ
して、透明電極としてはITOやSnO2 などを使用す
ることができ、金属電極はPDPの種類や使用形態に応
じてCr/Cu/Crの三層構造を採ってもよいし、勿
論Ni,Al,Au,Ag等の任意の金属の単層構造と
してもよい。
【0013】本発明のPDPの電極は、特に従来の技術
で述べたようなAC型PDPの前面板に設けるバス電極
と維持電極とからなる複合電極に好適に利用される。こ
の場合、バス電極となる金属電極はCr/Cu/Crの
積層構造としてもよいし、或いはAl等の金属の単層構
造にすることもできる。
【0014】また、本発明では、ガラス基板に電極パタ
ーンに対応した凹部を形成し、その凹部内に金属電極を
設けるようにすることも可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、PDPの前面板又は背面板
を構成するガラス基板上に電極を形成する工程を説明す
ることにより本発明の実施形態を述べる。
【0016】(実施形態1)本実施形態で形成される電
極は、DC型PDPやAC型PDPにおける一般的な陰
極及び/又は陽極として利用される。
【0017】まず、図4(a)に示すように、ガラス基
板20の上にCr/Cu/Crの金属膜21を形成す
る。膜厚は例えば下層のCr膜21aを500Å、中間
のCu膜21bを1μm、上層のCr膜21cを150
0Åとする。成膜法としてはスパッタ法、真空蒸着法、
メッキ法などがある。
【0018】次いで、3層の金属膜21の上にレジスト
を塗布して乾燥させてから、上方からの露光及び現像工
程を経て図4(b)に示す如くパターニングされたレジ
ストRを形成する。そして、このパターニングされたレ
ジストRを介して図4(c)に示すように3層の金属膜
21をエッチングする。この場合、上層のCr膜21c
のエッチング液として塩化アルミニウム系の水溶液(例
えば「AlCl3 ・6H2 O:ZnCl2 :H3
4 :H2 O=454g:135g:30ml:400
ml」)を使用し、中間のCu膜21bのエッチング液
として過硫酸アンモニウム((NH4 2 2 8 )の
水溶液(80g/l)を使用する。そして、下層のCr
膜21aのエッチング液は、上層のCr膜21cのエッ
チング液と同じでよい。このエッチング時においては、
金属膜13の下にITOがないため、従来のようにCr
のエッチング液によるITOの浸食が起こるというよう
なことはない。そのため、上層のCr膜21cと下層の
Cr膜21aで組成の異なるエッチング液を使用する必
要がない。
【0019】上記のようにして3層の金属膜21をエッ
チングによりパターニングした後、所定の剥離液を用い
てレジストRを剥離し、水洗して乾燥させることにより
図4(d)に示すようにガラス基板20上に3層構造
(22a,22b,22c)の金属電極22を形成す
る。
【0020】続いて、図5(a)に示すように、この金
属電極22を覆うようにしてITOやSnO2 からなる
透明導電膜23を形成する。ここでは、この透明導電膜
23がITO膜である場合を例にして説明する。次い
で、このITO膜23の上にレジストRを塗布して乾燥
させてから、金属電極22をセルフマスクとしてガラス
基板20の背面側から露光を行い、現像工程を経て図5
(b)に示す如くレジストRをパターニングする。IT
O膜23の膜厚は500〜4000Åである。このIT
O膜23の成膜法はとしてはスパッタ法、真空蒸着法、
スクリーン印刷法、ゾルゲル法などがある。
【0021】次に、このパターニングされたレジストR
を介して図5(c)に示すようにITO膜23をエッチ
ングする。エッチング液としては、例えば「HCl:H
NO3 :H2 O=50:4:50」の溶液を使用する。
このようにITO膜23をエッチングによりパターニン
グした後、所定の剥離液を用いてレジストを剥離し、水
洗して乾燥させることにより図5(d)に示すように金
属電極22の上に透明電極24を形成する。
【0022】本実施形態の電極は、透明電極24が金属
電極22に丁度重なるため、前面板に形成する場合で
も、透明電極24は必ずしも高い透明性を必要としな
い。したがってITO膜23の形成に際しては、スパッ
タ法や真空蒸着法などの真空プロセスによる成膜方法を
採らなくてもよく、ITOペーストをコーティングする
などの方法やゾルゲル法を採ることができる。そして、
形成された電極は、透明電極24により金属電極22の
酸化が防止される。
【0023】(実施形態2)本実施形態で形成される電
極は、AC型PDPの前面板に設ける複合電極として好
適に利用される。
【0024】実施形態1と同様にして前面板1であるガ
ラス基板の上に3層構造(22a,22b,22c)の
金属電極22を形成した後、図6(a)に示すように、
金属電極22を覆うようにして透明導電膜、例えばIT
O膜23を形成する。ITO膜23の膜厚は500〜4
000Åである。このITO膜23の成膜法はとしては
スパッタ法、真空蒸着法、スクリーン印刷法、ゾルゲル
法などがあるが、このうち真空蒸着法は、蒸着粒子の直
進性が強く、金属電極22の表面にのみ付着する傾向が
あるので望ましくない。すなわち、金属電極22の側面
に蒸着粒子が付かず、金属電極22間の接触に問題が残
るからである。
【0025】次いで、ITO膜23の上にレジストを塗
布して乾燥させてから、上方からの露光及び現像工程を
経て図6(b)に示す如くパターニングされたレジスト
Rを形成する。そして、このパターニングされたレジス
トRを介して図6(c)に示すようにITO膜23をエ
ッチングする。エッチング液としては、例えば「HC
l:HNO3 :H2 O=50:4:50」の溶液を使用
する。
【0026】ITO膜23をエッチングによりパターニ
ングした後、所定の剥離液を用いてレジストRを剥離
し、水洗して乾燥させることにより図6(d)に示すよ
うに金属電極22を覆うようにして透明電極24を形成
する。
【0027】本実施形態においては、ITO膜23のパ
ターニング時に、レジストRが金属電極22を覆ってい
るので、金属電極22を侵すことなくITO膜23のエ
ッチングが可能となる。また、形成された電極は、金属
電極22の上に透明電極24があるので、後の焼成工程
においてCr、Cuの酸化が防止される。
【0028】(実施形態3)本実施形態で形成される電
極も、AC型PDPの前面板に設ける複合電極として好
適に利用される。
【0029】まず、図7(a)に示すように、ガラス基
板30の上にAl,Ag,Ni等からなる金属膜31を
厚さ1〜4μmで形成する。成膜法としてはスパッタ
法、真空蒸着法、メッキ法などがある。ここでは金属膜
31がAl膜である場合を例にして説明する。
【0030】次いで、Al膜31の上にレジストを塗布
して乾燥させてから、上方からの露光及び現像工程を経
て図7(b)に示す如くパターニングされたレジストR
を形成する。そして、このパターニングされたレジスト
Rを介して図7(c)に示すようにAl膜31をエッチ
ングする。エッチング液としては菱江化学製「MR−A
LE」を使用する。この場合、通常行われるようにパタ
ーン断面が矩形状になる程度でエッチングをやめてもよ
いが、さらにエッチングを進行させてパターン断面が台
形状となるまでサイドエッチングを行う方がよい。
【0031】Al膜31をエッチングによりパターニン
グした後、所定の剥離液を用いてレジストを剥離し、水
洗して乾燥させることにより図7(d)に示すようにA
lの単層構造からなる金属電極32を形成する。
【0032】続いて、図8(a)に示すように、金属電
極32を覆うようにしてITO膜33を形成する。膜厚
は500〜4000Åである。成膜法はとしてはスパッ
タ法、真空蒸着法、スクリーン印刷法、ゾルゲル法など
がある。この場合、上記のように金属電極22のパター
ン断面を台形状としておけば、真空蒸着法による成膜で
も問題はない。
【0033】次いで、ITO膜33の上にレジストを塗
布して乾燥させてから、上方からの露光及び現像工程を
経て図8(b)に示す如くパターニングされたレジスト
Rを形成する。そして、このパターニングされたレジス
トRを介して図8(c)に示すようにITO膜33をエ
ッチングする。エッチング液としては、例えば「HC
l:HNO3 :H2 O=50:4:50」の溶液を使用
する。
【0034】ITO膜33をエッチングによりパターニ
ングした後、所定の剥離液を用いてレジストを剥離し、
水洗して乾燥させることにより図8(d)に示すように
金属電極22を覆うようにして透明電極34を形成す
る。
【0035】本実施形態においては、Alの単層構造で
金属電極32が形成できるため、金属電極をCr/Cu
/Crの3層構造にする場合に比べて成膜やエッチング
の工程が簡略化される。また、ITO膜33のパターニ
ング時には、レジストRが金属電極32を完全に覆って
いるため、金属電極32のAlを侵すことなくITO膜
33のエッチングを行うことができる。また、実施形態
1,2のような3層構造の金属膜21では、パターン断
面を台形状とするようにサイドエッチングを行うことが
困難であるが、単層のAl膜31は比較的容易に台形状
にエッチングすることができ、このように金属電極22
のパターン断面を台形状にすれば、ITO膜33の成膜
に真空蒸着法を採用しても金属電極32とITO膜33
との接触が確実になる。
【0036】(実施形態4)本実施形態で形成される電
極は、AC型PDPの前面板に設ける複合電極やDC型
PDPの前面板に設ける陽極として好適に用される。
【0037】まず、図9(a)に示すように、サンドブ
ラストやエッチングによりガラス基板40上に電極パタ
ーンに対応した凹部41を形成する。次いで、図9
(b)に示すように、その凹部41内に金属電極42を
設ける。この場合、Ni,Al,Au,Ag等のペース
トを使用し、スクリーン印刷により充填するかゴムスキ
ージ等を用いて充填する。或いは、メッキ法で凹部41
内に金属電極42を形成するようにしてもよい。
【0038】続いて、図9(c)に示すように、この金
属電極42を覆うようにして透明導電膜、例えばITO
膜43を形成する。ITO膜43の膜厚は500〜40
00Åである。このITO膜43の成膜法はとしてはス
パッタ法、真空蒸着法、スクリーン印刷法、ゾルゲル法
などがある。さらにITO膜43の上にレジストを塗布
して乾燥させてから、上方からの露光及び現像工程を経
て図9(d)に示す如くパターニングされたレジストR
を形成する。そして、このパターニングされたレジスト
Rを介して図9(d)に示すようにITO膜43をエッ
チングする。エッチング液としては、例えば「HCl:
HNO3 :H2 O=50:4:50」の溶液を使用す
る。
【0039】ITO膜43をエッチングによりパターニ
ングした後、所定の剥離液を用いてレジストRを剥離
し、水洗して乾燥させることにより図9(f)に示すよ
うに金属電極42を覆うようにして透明電極44を形成
する。
【0040】本実施形態においては、ガラス基板に形成
した凹部内に金属電極が埋設された状態となるので、金
属ペーストを使用しても盛り上がらない金属電極を形成
することができる。したがって、薄い電極を形成したい
場合に有効である。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、PD
Pの前面板又は背面板を構成するガラス基板上に設けら
れる電極を、金属電極とその上に積層した透明電極とで
構成したので、金属電極が透明電極に覆われて保護され
ることから、金属電極に酸化しやすいもの使用したとし
ても、基板上に電極を形成した後の焼成時等における金
属電極の酸化が防止される。したがって、電極取出し部
において酸化金属膜を取り除くための研磨を必要としな
い。また、電極の形成時には、先に不透明な金属膜をパ
ターニングするため、別途アライメントマークを設けな
くても、透明導電膜をパターニングする際のワークとマ
スクのアライメントを容易に行うことができるという利
点もある。
【0042】特に、AC型PDPの前面板に形成する複
合電極において、バス電極の金属をCr/Cu/Crの
積層構造にした場合、その製造工程においてCr/Cu
/Crの金属膜をエッチングにより順にパターニングす
る際に、従来のようにITOの維持電極が下にないた
め、上層のCr膜と下層のCr膜のエッチングに同一の
エッチング液を使用できることから、製造装置を簡略化
することができ、仮に金属膜の各層にピンホールが存在
しても大きな影響が出ない。また、バス電極の金属を金
属の単層構造とした場合、バス電極の形成が簡単に行
え、したがって製造工程を簡略化できる。
【0043】AC型PDPの前面板に設ける複合電極の
場合、金属電極(バス電極)は一般に低抵抗であること
は勿論、薄く形成することが求められる。すなわち、金
属電極の厚みが大きくなると前面板と背面板のバリヤー
リブとの間の距離が大きくなって誤放電の原因となるか
らである。したがって、通常はスパッタ法、真空蒸着
法、メッキ法などにより幅の広い薄膜で形成している。
しかしながら、基板に凹部を形成しその凹部内に金属電
極を設けることにより、当該金属電極の厚みが稼げるこ
とになるので、金属ペーストを使用して簡単に形成する
ことが可能となり、しかも比較的高抵抗の金属材料を使
用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のAC型プラズマディスプレイパネルの一
構成例を示す断面図である。
【図2】従来のAC型プラズマディスプレイパネルにお
ける前面板の複合電極を形成する工程を示す前半の工程
図である。
【図3】同じく後半の工程図である。
【図4】本発明に係るプラズマディスプレイパネルの電
極の一構成例をその形成手順で説明するための前半の工
程図である。
【図5】同じく後半の工程図である。
【図6】本発明に係るプラズマディスプレイパネルの電
極の別の構成例をその形成手順で説明するための後半の
工程図である。
【図7】本発明に係るプラズマディスプレイパネルの電
極のさらに別の構成例をその形成手順で説明するための
前半の工程図である。
【図8】同じく後半の工程図である。
【図9】本発明に係るプラズマディスプレイパネルの電
極のさらに別の構成例をその形成手順で説明するための
工程図である。
【符号の説明】
20 ガラス基板 21 金属膜(Cr/Cu/Cr) 22 金属電極 23 ITO膜(透明導電膜) 24 透明電極 30 ガラス基板 31 Al膜 32 金属電極 33 ITO膜(透明導電膜) 34 透明電極 40 ガラス基板 41 凹部 42 金属電極 43 ITO膜(透明導電膜) 44 透明電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 羽鳥 桜子 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内 (72)発明者 福田 政典 東京都新宿区市谷加賀町一丁目1番1号 大日本印刷株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラズマディスプレイパネルの前面板又
    は背面板を構成するガラス基板上に設けられる電極であ
    って、金属電極とその上に積層した透明電極とからなる
    ことを特徴とするプラズマディスプレイパネルの電極。
  2. 【請求項2】 前記透明電極が前記金属電極を覆ってい
    る請求項1に記載のプラズマディスプレイパネルの電
    極。
  3. 【請求項3】 前記透明電極がITOである請求項1又
    は2に記載のプラズマディスプレイパネルの電極。
  4. 【請求項4】 前記金属電極をCr/Cu/Crの三層
    構造とした請求項1,2又は3に記載のプラズマディス
    プレイパネルの電極。
  5. 【請求項5】 前記金属電極を金属の単層構造とした請
    求項1,2又は3に記載のプラズマディスプレイパネル
    の電極。
  6. 【請求項6】 前記ガラス基板に電極パターンに対応し
    た凹部を形成し、その凹部内に前記金属電極を設けた請
    求項5に記載のプラズマディスプレイパネルの電極。
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